JPH0849828A - 廃棄物処理装置及び方法 - Google Patents

廃棄物処理装置及び方法

Info

Publication number
JPH0849828A
JPH0849828A JP6184805A JP18480594A JPH0849828A JP H0849828 A JPH0849828 A JP H0849828A JP 6184805 A JP6184805 A JP 6184805A JP 18480594 A JP18480594 A JP 18480594A JP H0849828 A JPH0849828 A JP H0849828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
combustion exhaust
temperature
flue
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6184805A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Hatta
直樹 八田
Norio Tezuka
則雄 手塚
Yoichi Takahashi
洋一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP6184805A priority Critical patent/JPH0849828A/ja
Publication of JPH0849828A publication Critical patent/JPH0849828A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chimneys And Flues (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃棄物を熱分解し、その熱分解生成物を燃焼
して生じる熱エネルギを電力などに変換して回収する廃
棄物処理技術について、腐食の問題などを生じず、しか
も、好適な熱分解温度を実現できる自給的な間接加熱方
式による熱分解を実現する。 【構成】 熱分解反応器2には、外部ジャケット式など
の熱交換部10が設けられている。煙道58から分岐し
た煙道ガス分岐管18で燃焼排ガスを分岐して取り出
す。この燃焼排ガスに、浄化薬剤貯槽13よりアルカリ
性薬剤粉末(Ca(OH)2など)を添加して、酸性腐食
性成分(HClなど)を吸収せしめる。この後、サイク
ロン20でアルカリ性薬剤粉末とばいじんとを除去して
集塵、浄化したガスを熱交換部10に導入し、廃棄物を
熱分解するための間接加熱源とする。冷却ガス供給管1
2で供給する空気は、この集塵、浄化の過程での温度低
下分を考慮し、好適な熱分解温度を実現できるよう、そ
の温度などを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物(家庭やオフィ
スなどから出される都市ごみなどの一般廃棄物、廃プラ
スチックなどの産業廃棄物など、可燃物を含むもの)を
熱分解し、その熱分解生成物を燃焼して生じる熱エネル
ギを電力などに変換して回収する廃棄物処理技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の廃棄物処理技術は、西ドイツ特
許公開No.3725704.8、西ドイツ特許公開N
o.3811820.3、特開平1−49816号公報
に開示されている。これら公報に開示されている技術で
は、可燃物を含む廃棄物を加熱して熱分解し、これによ
り生成される熱分解生成物(低温乾留ガスと、主として
不揮発性成分から成る熱分解残留物より分別されたチャ
ー)を燃焼し、この燃焼の排ガスを廃熱ボイラに導いて
蒸気を発生させ、その蒸気により発電して熱エネルギを
回収している。
【0003】また、熱分解生成物の燃焼に際しては、灰
分等の燃焼残渣を溶融スラグ化する高温(例えば、12
00℃以上)で燃焼させることにより、燃焼残渣を建造
物や道路の骨材などに再利用可能なスラグに変換するこ
ともできる。この場合に、燃焼で生じる重金属酸化物な
ど無機系有害物質を環境に流出する恐れなく封入して灰
溶融固化物の形態に処理できる。
【0004】その他、かかる技術は、熱分解残留物から
チャーを分別した後の鉄、非鉄などの有価物はやや大き
な粗粒分として未酸化状態で回収することができ、塩化
ジベンゾオキシンや塩化ジベンゾフランなどの有機有害
物質も排出されず、さらには煙道ガスの廃熱も有効利用
できるなどの多くの利点を有する。
【0005】このような廃棄物処理技術における廃棄物
の熱分解技術としては種々考えられ、これをどのように
構成するかは、多くの場合、熱分解工程に続いて行なわ
れる熱分解残留物の分別工程や低温乾留ガス及び熱分解
残留物から分別したチャーの燃焼工程に大きな影響を与
える。例えば、分別工程においてはタール状の副生成物
の混入による分別の難化が不利な条件下では起こり得
る。また、燃焼工程においては燃焼炉内温度の大幅変動
や灰溶融温度(1200℃程度以上)に達しないことが
不利な条件下では起こり得る。
【0006】上述の廃棄物処理技術における廃棄物の熱
分解技術は、従来、直接加熱方式と間接加熱方式の2種
類が用いられている。熱媒(空気など)を熱分解反応器
内に設けた伝熱管または熱分解反応器の外壁ジャケット
部などに流通させて、廃棄物と熱交換させる間接加熱方
式としては、従来、煙道ガス廃熱を用いて自給的に間接
加熱する技術がある(米国特許No.4913064、
ドイツ特許公開No.3815187A1、ヨーロッパ
特許公開No.0340537B1など)。また、熱分
解反応器に熱媒(空気など)を直接導入して加熱する直
接加熱方式としては、ヨーロッパ特許公開No.036
0052A1がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
自給的な間接加熱方式では、往々にして塩化水素や多量
の飛灰を含む高温の煙道ガスにより空気などの熱媒加熱
用の煙道内に設けられた熱交換器の腐食が生じやすく、
この腐食に耐えうる材料で熱交換器などを製作しようと
すると非常に高価なものとなってしまう。また、煙道ガ
ス中に含まれるばいじんにより熱交換器の伝熱部が詰ま
ってしまうおそれもある。
【0008】これに対し、上述の従来の直接加熱方式
は、熱分解反応器で生成される低温乾留ガスの一部を熱
分解反応器内で燃焼して、その燃焼排ガスを廃棄物に直
接接触させて熱分解の熱源にする自給的な直接加熱方式
である。この技術では、従来の間接加熱方式のような煙
道ガス廃熱利用のための熱交換器がない以上、その腐食
の問題は生じない。
【0009】しかし、かかる技術では、可燃性の低温乾
留ガスが充満した熱分解反応器内で低温乾留ガスを燃焼
し、高温の燃焼排ガスを生成して、熱分解反応器内の廃
棄物に直接導入するため、安全上の厳重な管理が必要で
ある。また、水分量や発熱量の変動が大きい廃棄物を処
理する場合は、生成される低温乾留ガスの発熱量も大幅
に変動するため、燃焼ガス温度が大きく変動し、熱分解
を安定した状態で行なうことが困難であるという問題が
ある。
【0010】本発明は、廃棄物を熱分解し、その熱分解
生成物を燃焼して生じる熱エネルギを電力などに変換し
て回収する廃棄物処理技術について、従来の直接加熱方
式の不備な点を有しない間接加熱方式を採用しつつも、
腐食の問題などを生じることのない自給的な間接加熱方
式による熱分解を実現することのできる廃棄物処理装置
及び方法を提供することを目的とする。
【0011】また、かかる自給的な間接加熱方式による
熱分解を実現しつつ、しかも、好適な熱分解温度を実現
することのできる廃棄物処理装置及び方法を提供するこ
とも目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の発明は、廃棄物を加熱して熱分解し、低温乾留
ガスと主として不揮発性成分から成る熱分解残留物とに
分離する熱分解反応器と、前記熱分解残留物から分別し
たチャーと前記低温乾留ガスとを燃焼する燃焼器と、こ
の燃焼により生じた燃焼排ガスを外気へ排出する排出口
に導く煙道と、この煙道に設けられ、この煙道を流通す
る燃焼排ガスの熱を回収する廃熱ボイラと、前記燃焼排
ガスの一部と前記熱分解反応器内の廃棄物とを間接的に
熱交換して前記熱分解反応部の前記加熱源にする前記熱
分解反応器に付属した熱交換部と、前記煙道より分岐
し、前記燃焼排ガスを前記熱交換器に導く第1の燃焼排
ガス流路とを備えている廃棄物処理装置において、前記
第1の燃焼排ガス流路に設けられ、この燃焼排ガス流路
を流通するガス中に、このガス中の酸性腐食性成分を吸
収するためのアルカリ性薬剤を添加する薬剤添加器と、
前記燃焼排ガス流路の前記薬剤添加器より下流側に設け
られ、前記燃焼排ガス流路を流通するガス中のばいじん
及び前記アルカリ性薬剤を除去する集塵器とを備えてい
ることを特徴とする廃棄物処理装置である。
【0013】また、前記第1の燃焼排ガス流路は、前記
煙道の所定温度の燃焼排ガスが流通する部位より分岐
し、前記所定温度は、前記のアルカリ性薬剤の添加及び
前記のばいじんとアルカリ性薬剤の除去による前記燃焼
排ガス流路を流通するガスの温度低下分を考慮し、前記
熱交換器に導入される前記燃焼排ガス温度を前記廃棄物
の熱分解に好適な所望の温度にできる温度であることを
特徴とする第1の発明の廃棄物処理装置を第2の発明と
する。
【0014】前記煙道の前記第1の燃焼排ガス流路が分
岐する部位より低温の前記燃焼排ガスが流通する部位か
ら前記燃焼排ガスを所定量導き、前記第1の燃焼排ガス
流路を流通する前記燃焼排ガスに混合する第2の燃焼排
ガス流路を備え、前記のアルカリ性薬剤の添加及び前記
のばいじんとアルカリ性薬剤の除去による前記燃焼排ガ
ス流路を流通するガスの温度低下分を考慮し、前記混合
により前記熱交換器に導入される前記燃焼排ガス温度を
前記廃棄物の熱分解に好適な所望の温度にすることを特
徴とする第1の発明の廃棄物処理装置を第3の発明とす
る。
【0015】前記煙道の前記第1の燃焼排ガス流路が分
岐する部位の前記燃焼排ガス温度より低温の空気を、前
記第1の燃焼排ガス流路を流通する前記燃焼排ガスに混
合する空気導入路を備え、前記のアルカリ性薬剤の添加
及び前記のばいじんとアルカリ性薬剤の除去による前記
燃焼排ガス流路を流通するガスの温度低下分を考慮し、
前記混合により前記熱交換器に導入される前記燃焼排ガ
ス温度を前記廃棄物の熱分解に好適な所望の温度にする
ことを特徴とする第1の発明の廃棄物処理装置を第4の
発明とする。
【0016】廃棄物を加熱して熱分解し、低温乾留ガス
と主として不揮発性成分から成る熱分解残留物とに分離
する工程と、前記熱分解残留物から分別したチャーと前
記低温乾留ガスとを燃焼する工程と、この燃焼により生
じた燃焼排ガスを外気へ排出する排出口に煙道で導く工
程と、この排出口に導かれる前記燃焼排ガスの熱を回収
する工程と、前記排出口へと導かれる前記燃焼排ガスの
一部を取り出す工程と、この取り出された燃焼排ガスと
前記廃棄物とを間接的に熱交換することで、前記熱分解
の加熱源にする工程とを含んでいる廃棄物処理方法にお
いて、前記燃焼排ガス取り出し工程で取り出された燃焼
排ガス中に、このガス中の酸性腐食性成分を吸収するた
めのアルカリ性薬剤を添加する工程と、この薬剤添加後
の燃焼排ガス中のばいじん及び前記アルカリ性薬剤を除
去する工程とを含んでいることを特徴とする廃棄物処理
方法を第5の発明とする。
【0017】前記燃焼排ガス取り出し工程では、前記煙
道の所定温度の燃焼排ガスが流通する部位より前記の燃
焼排ガスの取り出しを行ない、前記所定温度は、前記の
アルカリ性薬剤の添加及び前記のばいじんとアルカリ性
薬剤の除去による燃焼排ガスの温度低下分を考慮し、前
記取り出し燃焼排ガス温度を前記廃棄物の熱分解に好適
な所望の温度にできる温度であることを特徴とする第5
の発明の廃棄物処理方法を第6の発明とする。
【0018】前記燃焼排ガス取り出し工程で取り出され
るより低温の燃焼排ガスが流通する前記煙道の部位から
前記燃焼排ガスの別の一部を取り出し、前記燃焼排ガス
取り出し工程で取り出された燃焼排ガスに混合する工程
を含み、前記のアルカリ性薬剤の添加及び前記のばいじ
んとアルカリ性薬剤の除去による前記燃焼排ガス流路を
流通するガスの温度低下分を考慮し、前記混合により前
記の熱分解の熱源とされる燃焼排ガス温度を前記廃棄物
の熱分解に好適な所望の温度にすることを特徴とする第
5の発明の廃棄物処理方法を第7の発明とする。
【0019】前記燃焼排ガス取り出し工程で取り出され
る燃焼排ガスより低温の空気を、この取り出した燃焼排
ガスに混合する工程を含み、前記のアルカリ性薬剤の添
加及び前記のばいじんとアルカリ性薬剤の除去による前
記燃焼排ガス流路を流通するガスの温度低下分を考慮
し、前記混合により前記の熱分解の熱源とされる燃焼排
ガス温度を前記廃棄物の熱分解に好適な所望の温度にす
ることを特徴とする第5の発明の廃棄物処理方法を第8
の発明とする。
【0020】
【作用】上記各発明によれば、熱分解の熱源として煙道
から導かれた燃焼排ガスに、このガス中の酸性腐食性成
分(HClなど)を吸収するためのアルカリ性の薬剤
(例えばCa(OH)2、CaCO3、NaOH、Na2
3など)を添加することで、燃焼排ガス中の酸性腐食
性成分はアルカリ性薬剤に吸収される。アルカリ性薬剤
の添加量は、この添加対象となる燃焼排ガス中の酸性腐
食性成分の約2〜5倍当量程度とするのが望ましい。ア
ルカリ性薬剤添加後、燃焼排ガス中のばいじん及びアル
カリ性薬剤を除去することで酸性腐食性成分は取り除か
れる。よって、酸性腐食性成分が取り除かれた後の燃焼
排ガスと廃棄物とを間接的に熱交換し、熱分解を行なっ
ても従来のような熱分解反応器の熱交換部の腐食の問題
を生じたり、ばいじんによる詰まりの問題を生じたりす
ることがない。また煙道ガスによる熱媒(空気など)加
熱用の熱交換器がない以上、その腐食の問題も生じな
い。除去後のアルカリ性薬剤は、その大部分が未だ中和
能力を有している。そこで、この使用後のアルカリ性薬
剤を、煙道を流通して大気中に排出される燃焼排ガスの
浄化用に用いることが、廃棄物処理の低コスト化の見地
から望ましい。
【0021】第2〜第4の発明、第6〜第8の発明によ
れば、さらに、好適な熱分解温度を実現することができ
るという作用を奏することもできる。
【0022】すなわち、チャーと低温乾留ガスとを燃焼
して生じた燃焼排ガスを導く煙道には、排熱ボイラの
他、塵粉濾過装置、ガス浄化装置などが設けられるのが
通例で、煙道の位置により燃焼排ガス温度は異なる。第
2、第6の発明によれば、アルカリ性薬剤の添加、ばい
じんとアルカリ性薬剤の除去による燃焼排ガスの温度低
下分を考慮し、煙道から取り出される燃焼排ガス温度
を、廃棄物の熱分解に好適な所望の温度にできる燃焼排
ガス温度である煙道部位から燃焼排ガスを取り出すこと
で選択し、もって、好適な熱分解温度を実現することが
できる。
【0023】第3、第7の発明によれば、ある煙道部位
から燃焼排ガスを取り出し、この煙道部位より低温の燃
焼排ガスが流通する煙道部位から取り出した燃焼排ガス
を混合して温度調節できるから、第2、第6の発明と同
様の作用を奏する。また、第4、第8の発明によれば、
ある煙道部位から燃焼排ガスを取り出し、この取り出し
燃焼排ガスより低温の空気を混合して温度調節できるか
ら、やはり、第2、第6の発明と同様の作用を奏する。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は、本発明の第1の実施例である廃棄物処
理装置の全体の系統図である。1は、本発明における熱
分解反応器の一例としての熱分解反応器2に廃棄物を供
給する廃棄物供給装置である。図2は、本発明の第1の
実施例である廃棄物処理装置の熱分解反応器2の一例を
示す立断面図である。熱分解反応器2としては、横型回
転式ドラム(ロータリーキルン)、竪型シャフトキルン
などが従来から用いられているが、廃棄物の熱分解反応
器2内での滞留時間を考慮すると、前者を用いるのが望
ましい。また、特開平3−63407号公報にも好適な
熱分解反応器の例が示されている。熱分解反応器2に
は、本発明における熱交換器の一例としての熱交換部1
0が設けられている(外部ジャケット式、内部伝熱管式
など)。
【0025】熱分解反応器2は回転しながら、300〜
900℃程度、熱分解残留物からアルミニウムなどを未
融解状態で有価物として取り出すには300〜600℃
程度に廃棄物100を加熱して熱分解し、低温乾留ガス
と、主として不揮発性の熱分解残留物とを生成する。3
は搬出装置であり、熱分解残留物は搬出装置3の底部側
に設けられた熱分解残留物搬送装置5で搬送され、熱分
解残留物分別装置51に導かれる。低温乾留ガスは、搬
出装置3の上部側に設けられた低温乾留ガス排出管4か
ら導管6により、本発明における燃焼器の一例としての
燃焼炉55のバーナ50に導かれる。
【0026】残留物分別装置51は、例えば篩などで構
成され、熱分解残留物を、ガレキ、アルミ、鉄などとチ
ャーとに分別する。分別されたチャーは、搬送ライン5
2によりバーナ50に導入される。バーナ50には、通
気管7より空気圧縮器8で燃焼用空気が導入される。燃
焼炉55では、この燃焼用空気で低温乾留ガスとチャー
とを燃焼する。この場合、過剰酸素条件下で高温燃焼し
て(温度は1200℃程度以上、好ましくは1300℃
程度)灰分を溶融し、燃焼炉55底より冷却水槽56に
落して急冷し、スラグとして取り出すように構成するこ
ともできる。
【0027】58は、本発明における煙道の一例として
の煙道であり、燃焼炉55で生成される燃焼排ガスを、
本発明における排出口の一例としての煙突66へと導
く。煙道58には、本発明における廃熱ボイラの一例と
しての廃熱ボイラ57が設けられており、煙道58で導
かれた燃焼排ガスとの熱交換により高温蒸気を得る。こ
の高温蒸気は導管60に導かれて汽力発電機59で発電
に用いられる。廃熱ボイラ57で熱交換後の燃焼排ガス
は、さらに煙道58の下流に設けられた集塵機62で灰
分を除去され、さらに煙道58の下流に設けられた煙道
ガス浄化装置64に導入されて脱硫、脱HCl、脱硝等
浄化され、導管65に導かれて煙突66より外気へ排出
される。集塵機62で除去された灰分は搬送ライン68
で燃焼炉55に戻すように構成するのが望ましい。67
は排ガス誘引送風機である。
【0028】本実施例の廃棄物処理装置は浄化集塵装置
11を備えている。浄化集塵装置11の構成は次のよう
なものである。12は本発明における空気導入路の一例
としての冷却ガス供給管であり、ブロワ15により、例
えば常温の空気が導入される。冷却ガス供給管12には
ホッパ16が設けられている。13は浄化薬剤貯槽であ
り、燃焼排ガス中の酸性腐食性成分(HClなど)を吸
収するためのアルカリ性薬剤(例えば、Ca(OH)2
CaCO3、NaOH、Na2CO3など)の粉末が貯溜
されており、この薬剤粉末は薬剤供給管14によりホッ
パ16に投入される。この投入された薬剤粉末は、冷却
ガス供給管12を流通する空気により浄化器17に運ば
れる。
【0029】煙道58における廃熱ボイラ57の上流側
からは、本発明における第1の燃焼排ガス流路の一例と
しての煙道ガス分岐管18が分岐して浄化器17に至
り、煙道58を流通する燃焼排ガスの一部を浄化器17
に導く。これにより、煙道58より分岐された燃焼排ガ
ス中の酸性腐食性成分は、アルカリ性薬剤粉末に吸収さ
れる。すなわち、浄化薬剤貯槽13、薬剤供給管14、
ホッパ16、浄化器17などは、本発明における薬剤添
加器の一例をなすものである。
【0030】このアルカリ性薬剤粉末を含んだ燃焼排ガ
スと空気の混合気は、煙道ガス分岐管19により本発明
における集塵器の一例としてのサイクロン20に導かれ
る。サイクロン20は必要に応じて複数個設けてもよ
い。サイクロン20では、アルカリ性薬剤粉末とばいじ
んとが除去され、この除去後の混合気は煙道ガス分岐管
25により、熱交換部10に導かれる。これにより、混
合気は熱分解反応器2内の廃棄物100と間接的に熱交
換し、廃棄物100の熱分解のための熱源となる。熱交
換部10を通過後の混合気は、煙道ガス排出管26を流
通して煙道58の煙道ガス浄化装置64上流側に運ばれ
る。
【0031】27は、ブロワである。煙道ガス分岐管1
8などからの燃焼排ガスの分岐、浄化集塵装置11の流
通、熱交換部10への導入などは、すべて、煙道ガス排
出管26に設けられた、このブロワ27だけでまかなう
ことができる。このブロワ位置では、熱交換部10で熱
交換後の流通ガスが比較的低温(一般に300℃程度以
下)、低腐食性で、ばいじんもあまり含まれてはおら
ず、ブロワ27の材料の選択上、運転上の負担は比較的
少ない。煙道ガス浄化装置64上流側に導くのは、いま
だ、幾分の酸性ガス(HCl、SOx、NOxなど)を
含むため、煙道ガス浄化装置64を通過させることが環
境の保護上好ましいからである。
【0032】また、煙道58からの煙道ガス分岐管18
の分岐位置は本実施例に限定されるものではなく、煙道
ガス分岐管18で運ばれる燃焼排ガスと、冷却ガス供給
管12で供給される空気との混合により、熱交換部10
に導入される混合ガス温度を廃棄物100の熱分解に好
適な所望の温度になる分岐位置としてよい。この所望の
温度とするためには、上述のアルカリ性薬剤粉末添加の
工程や、ばいじんとアルカリ性薬剤粉末除去の工程にお
ける温度の低下分を考慮する。また、上述の実施例で
は、冷却ガス供給管12を流通する空気の温度を常温と
したが、煙道ガス分岐管18で運ばれる燃焼排ガス温度
より低温の種々の温度に設定してよい。
【0033】上述の所望の温度の実現のためには、混合
する空気の温度や供給量なども考慮する。所望の温度と
するためには、一般には、熱交換部10に供給する混合
気の温度が、少なくとも300℃程度以上、好ましく
は、400〜600℃程度となるであろう。そのために
は、煙道58から分岐される燃焼排ガス温度が、一般に
は400℃程度以上、好ましくは、600〜900℃程
度となるであろう。しかし、これらの温度は、種々の条
件により異なる。なお、熱分解反応器2の廃棄物100
側の温度は、一般に300〜900℃程度、好ましく
は、300〜600℃程度である。一方、前記アルカリ
性薬剤による煙道ガス中酸性成分の吸収は、一般に低温
(例えばCa(OH)2では500℃以下)においての
方が効果が高い。従って、熱分解所要温度とこの中和吸
収温度の両方を両立させる温度(例えば300〜500
℃)が、熱交換部10に供給する混合気温度として最も
好ましいことになる。
【0034】この場合に、煙道ガス分岐管18とは異な
る分岐位置から、本発明における第1の燃焼排ガス流路
の一例としての煙道ガス分岐管23を分岐させ、煙道ガ
ス分岐管18で運ばれる燃焼排ガスとは異なる温度の燃
焼排ガスを煙道58から導き、煙道ガス分岐管18で運
ばれる燃焼排ガスに合流させて、温度の調節を行なって
もよい。本実施例では煙道ガス分岐管23を排熱ボイラ
57から分岐させているが、分岐位置はこれに限定され
るものではない。なお、所定温度に煙道58の流通燃焼
排ガスの温度を下げるために、集塵機62の下流側の煙
道58から煙道ガス導管28を分岐させ、ブロワ29に
より燃焼排ガスの一部を煙道ガス分岐管18の分岐位置
より上流側に導くのも望ましい。この煙道ガス導管28
の分岐位置での燃焼排ガス温度は煙道ガス分岐管18の
分岐位置より上流側より低いため、かかる位置における
流通燃焼排ガスの温度を下げることができる。これによ
り、廃熱ボイラ57に導入される燃焼排ガス温度を下
げ、廃熱ボイラ57の腐食の問題を低減させることもで
きる。
【0035】上述のアルカリ性薬剤粉末の量は、一般
に、煙道58から分岐される燃焼排ガス中の酸性腐食性
成分の2〜5倍当量程度とするのが望ましいと思われ
る。サイクロン20で除去されたアルカリ性薬剤粉末
と、ばいじんとは、薬剤排出管21より排出されて、使
用済薬剤貯槽22に貯溜される。この貯溜されたアルカ
リ性薬剤粉末は、一般に、その大部分が中和能力を残し
ているため、混合したままのばいじんが不利に働かない
限りは、使用済薬剤搬入路24により煙道ガス浄化装置
64に導き、活用することが、廃棄物処理の低コスト化
の見地から望ましい。
【0036】なお、熱交換部10の伝熱面材料として
は、例えば、軟鋼などの安価な材料を用いることも可能
ではあるが、より腐食に強い耐熱、耐食材料、例えば、
オーステナイト系ステンレス(SUS316、SUS3
10SS、SUS321、SUS347)、50Cr−
50Ni、インコロイ、インコネルなどを用いるのが望
ましい。また、煙道ガス分岐管25に近い部位の伝熱面
温度がより高く、腐食性が高いことから、煙道ガス分岐
管25に近い部位の伝熱面に、例えば上記のような腐食
に強い耐熱、耐食材料を用い、他の部位には軟鋼などの
安価な材料を用いてもよい。さらに、煙道ガス分岐管2
5に導かれた混合ガス側の伝熱面のみに上記のような腐
食に強い耐熱、耐食材料を用いてもよい。浄化器17は
省略し、サイクロン20において燃焼排ガス中の酸性腐
食性成分をアルカリ性薬剤粉末に吸収せしめるように構
成してもよい。
【0037】つづいて本実施例の作用について説明す
る。本実施例によれば、熱分解の熱源として煙道58か
ら導かれた燃焼排ガスに、このガス中の酸性腐食性成分
を吸収するためのアルカリ性の薬剤を添加することで、
燃焼排ガス中の酸性腐食性成分はアルカリ性薬剤に吸収
される。アルカリ性薬剤添加後、燃焼排ガス中のばいじ
ん及びアルカリ性薬剤を除去することで酸性腐食性成分
は取り除かれる。よって、酸性腐食性成分が取り除かれ
た後の燃焼排ガスと廃棄物100とを熱交換器10で間
接的に熱交換し、熱分解反応器2で熱分解を行なって
も、従来のような腐食の問題を生じたり、ばいじんによ
る詰まりの問題を生じたりすることがない。上述のよう
な乾式の浄化、集塵を行なうことで、一般に、約500
℃の燃焼排ガス中のHClの10〜40%程度、20μ
m程度以上のばいじんのうちの70〜98%程度が除去
できる。
【0038】また、上記の構成によれば、煙道58のあ
る部位から燃焼排ガスを取り出し、この取り出し燃焼排
ガスに、このガスより低温の空気を混合して温度調節で
きるから、好適な熱分解温度を実現することができる。
【0039】なお、本実施例では、空気を冷却ガスとし
て全量ホッパ16に導入せず、冷却ガス導入管12に加
えてサイクロン出口側に別の導入管12aを設け、両方
より分けて導入してもよい。一般に、特に浄化器17内
のように高温のガス中では薬剤で除却され得る酸性ガス
成分の残留濃度には上限があるため、このように酸性ガ
ス成分をとれるだけ取去ってから希釈する方が混合気中
の酸性ガス成分濃度は低くできる。
【0040】以下では、本発明者らが行なった上述の本
実施例の構成の廃棄物処理装置を用いたベンチテスト級
の廃棄物処理実験の各データについて示す。データは何
れも定常運転時の平均値である。
【0041】1.投入廃棄物:粒径約50mm以下に粗砕
した一般廃棄物(水分:42.0%、紙・ちゅう芥・繊
維・草木:小計48.4%、プラスチック・ゴム・革:
小計4.6%、鉄:0.9%、非鉄金属:0.5%、ガラ
ス:1.3%、石・陶器:0.2%、その他:2.1%、
低位発熱量2200kcal/kg)投入量5.0kg/hr。
【0042】2.低温乾留ガス:生成量4.64Nm3
hr、熱分解反応器2からの出口温度約450℃。
【0043】3.熱分解残留物:搬出装置3の下部から
の熱分解残留物の搬出量0.83kg/hr、このうち、分
別装置55によって分級後、粒径5mm以下のものを粒径
約50μmに微粉砕して燃焼炉55に搬入(重量0.6
6kg/hr)。
【0044】4.燃焼炉55:炉内最高到達温度約14
50℃、煙道灰じんを、ろ過装置62で分離循環搬入し
ながら燃焼を行なった。燃焼炉55出口部における煙道
58のガス量が約21.1Nm3/hr(推算値)。
【0045】5.煙道ガス導管28を流通する燃焼排ガ
ス:温度約160℃、流量18.3Nm3/hr。
【0046】6.煙道ガス導管18を流通する燃焼排ガ
ス:煙道58からの分岐部で、温度約900℃、流量約
17.2Nm3/hr(推算値)。
【0047】7.添加アルカリ性薬剤粉末(Ca(OH)
2を使用): 添加量約0.12kg/hr(煙道58を流通する燃焼排ガ
ス中のHCl(約530ppm)及びSO2(約150pp
m)の合計の約4倍当量に相当する)。
【0048】8.冷却ガス供給管12で供給する空気:
温度20℃、流量14.9Nm3/hr。
【0049】9.浄化集塵装置11による浄化集塵後の
混合ガス:温度約500℃、流量約32.1Nm3/h
r、HCl濃度約300ppm、SO2濃度約100ppm、熱
交換器10を通過後の温度約270℃。
【0050】以上のような条件において、廃棄物処理の
設備全体を定常運転することができ、廃棄物100をア
ルミ、鉄などの不揮発性未酸化残留物(粒径5mm以上、
生成量0.17kg/hr)、水冷固化されたスラグ(生成
量0.18kg/hr)及び浄化された燃焼排ガスとに処理
できた。これに際し、熱交換部10においては、伝熱面
(SUS316で形成)の顕著な腐食は、約3000hr
の運転後においてもほとんど認められなかった。
【0051】これに対し、上述と同様の設備を用い、ア
ルカリ性薬剤粉末(Ca(OH)2)の添加を行なわず、
また、サイクロン20は外し、その他の条件は上記と同
様にして廃棄物処理を行なったところ、熱交換部10の
伝熱面(SUS316で形成)に、ばいじんの大量の付
着と、その付着部位における腐食が認められ、長時間の
運転は困難な状態であった。
【0052】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図3は、本発明の第2の実施例である廃棄物処理
装置の全体の系統図である。図1、2と同一符号の部材
は図1、2を参照して説明した第1の実施例と同様の部
材であり、詳細な説明は省略する。本実施例が第1の実
施例と相違する点は、第1の実施例の浄化集塵装置11
が、煙道58から分岐した燃焼排ガスに、このガスより
低温の空気を混合して温度調節するのに対し、本実施例
の浄化集塵装置30が、煙道58のある部位から分岐し
た燃焼排ガスに、この部位より低温の燃焼排ガスが流通
する煙道58の部位より分岐した燃焼排ガスを混合して
温度調節する点である。すなわち、本実施例では、冷却
ガス供給管12、ブロワ15で空気を供給するのに代え
て、本発明における第2の燃焼排ガス流路の一例として
の煙道ガス分岐管31と、ブロワ32とにより、煙道5
8の煙道ガス浄化装置64下流側より燃焼排ガス(煙道
ガス分岐管18で分岐される燃焼排ガスより低温であ
る)を導き、ホッパ16に投入されたアルカリ性薬剤粉
末を煙道ガス分岐管31を流通する燃焼排ガスにより浄
化器17に運び、この浄化器17で、煙道ガス分岐管1
8より導かれた燃焼排ガスと混合させて、酸性腐食性成
分を吸着するものである。
【0053】煙道ガス分岐管31の煙道58からの分岐
位置は、本実施例に限定されるものではなく、アルカリ
性薬剤の添加及びばいじんとアルカリ性薬剤の除去によ
る燃焼排ガスの温度低下分を考慮し、煙道ガス分岐管1
8、31から導かれる燃焼排ガスが混合して熱交換部1
0に導入されるガス温度を廃棄物100の熱分解に好適
な所望の温度にすることのできる部位としてよい。しか
し、煙道58を流通する燃焼排ガス中のHClなどの濃
度が高い場合には、熱交換部10の伝熱面の腐食を低減
するため、本実施例のように、集塵、浄化後の低温の燃
焼排ガス(腐食に寄与する酸素の分圧が空気より小さ
い)を用いるのが望ましい。本実施例のように、煙道5
8の煙道ガス浄化装置64下流側より煙道ガス分岐管3
1を分岐した場合などのように、煙道ガス分岐管18で
分岐した燃焼排ガスに混合する燃焼排ガスが清浄な場合
は、煙道ガス分岐管31に加えて、本発明における第2
の燃焼排ガス流路の一例としての煙道ガス分岐管33を
設け、サイクロン20の出口側で、浄化された煙道ガス
分岐管18による分岐燃焼排ガスに混合する構成として
もよい。
【0054】なお煙道ガス分岐管33を設ける場合は、
煙道ガス分岐管31に代えて、第1の実施例のように空
気をアルカリ性薬剤粉末の随伴ガスとしてもよい。逆
に、サイクロン20の出口側で空気を、また薬剤随伴ガ
スに低温煙道ガスを供給してもよい。
【0055】本実施例の作用について説明する。上述の
構成によれば、酸性腐食性成分が取り除かれた後の燃焼
排ガスと廃棄物100とを熱交換部10で間接的に熱交
換し、熱分解反応器2で熱分解を行なっても、第1の実
施例と同様、従来のような腐食の問題を生じたり、ばい
じんによる詰まりの問題を生じたりすることがない。
【0056】また、煙道58のある部位から燃焼排ガス
を取り出し、この煙道58の部位より低温の燃焼排ガス
が流通する部位から取り出した燃焼排ガスを混合して温
度調節できるから、第1の実施例同様、好適な熱分解温
度を実現することができる。
【0057】本実施例の変形例として、次のようにして
もよい。すなわち、第1、第2の実施例は、何れも煙道
ガス分岐管18による分岐燃焼排ガスに、空気や煙道5
8の他の部位から導いた分岐燃焼排ガスを混合して温度
調節するものであるが、適当な温度である煙道58の部
位が存する場合は、冷却ガス供給管12、煙道ガス分岐
管31(33)を設けずに、煙道ガス分岐管18による
分岐燃焼排ガスを浄化集塵装置30で浄化、集塵し、か
かる浄化、集塵後の燃焼排ガスのみを熱交換器10に供
給するように構成してもよい。すなわち、アルカリ性薬
剤の添加(この随伴ガスとしては例えば煙道ガス分岐管
18よりさらに分岐された煙道ガスを用いる)、ばいじ
んやアルカリ性薬剤の除去による燃焼排ガス温度の低下
分を考慮し、熱交換器10に導入される燃焼排ガス温度
を廃棄物100の熱分解に好適な所望の温度にできる温
度である燃焼排ガスが流通する煙道58の部位が存する
ときは、空気などの混合による温度調節を行なわないも
のである。これにより、冷却ガス供給管12、ブロワ1
5(あるいは、煙道ガス分岐管31(33)、ブロワ3
2)を設ける必要がなくなるので、前述の各実施例に比
べ、廃棄物処理設備を簡素化、低コスト化を図ることが
できる。
【0058】かかる構成とした場合も、前述の実施例と
同様、従来のような腐食の問題を生じたり、ばいじんに
よる詰まりの問題を生じたりすることがなく、また、好
適な熱分解温度を実現することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、廃棄物を
熱分解し、その熱分解生成物を燃焼して生じる熱エネル
ギを電力などに変換して回収する廃棄物処理技術につい
て、従来の直接加熱方式の不備な点を有しない間接加熱
方式を採用しつつも、腐食の問題やばいじんによる詰ま
りの問題を生じることのない自給的な間接加熱方式によ
る熱分解を実現することのできる廃棄物処理装置及び方
法を提供することができる。
【0060】また、かかる自給的な間接加熱方式による
熱分解を実現しつつ、しかも、好適な熱分解温度を実現
することのできる廃棄物処理装置及び方法を提供するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である廃棄物処理装置の
系統図である。
【図2】本発明の第1の実施例である廃棄物処理装置の
要部の系統図である。
【図3】本発明の第2の実施例である廃棄物処理装置の
系統図である。
【符号の説明】
2 熱分解反応器 10 熱交換部 11、30 浄化集塵装置 12,12a 冷却ガス供給管 13 浄化薬剤貯槽 14 薬剤供給管 15、32 ブロワ 16 ホッパ 17 浄化器 18、23、31、33 煙道ガス分岐管 20 サイクロン 55 燃焼炉 57 廃熱ボイラ 58 煙道

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物を加熱して熱分解し、低温乾留ガ
    スと主として不揮発性成分から成る熱分解残留物とに分
    離する熱分解反応器と、前記熱分解残留物から分別した
    チャーと前記低温乾留ガスとを燃焼する燃焼器と、この
    燃焼により生じた燃焼排ガスを外気へ排出する排出口に
    導く煙道と、この煙道に設けられ、この煙道を流通する
    燃焼排ガスの熱を回収する廃熱ボイラと、前記燃焼排ガ
    スの一部と前記熱分解反応器内の廃棄物とを間接的に熱
    交換して前記熱分解反応器の前記加熱源にする前記熱分
    解反応器に付属した熱交換部と、前記煙道より分岐し、
    前記燃焼排ガスを前記熱交換部に導く第1の燃焼排ガス
    流路とを備えている廃棄物処理装置において、 前記第1の燃焼排ガス流路に設けられ、この燃焼排ガス
    流路を流通するガス中に、このガス中の酸性腐食性成分
    を吸収するためのアルカリ性薬剤を添加する薬剤添加器
    と、前記燃焼排ガス流路の前記薬剤添加器より下流側に
    設けられ、前記燃焼排ガス流路を流通するガス中のばい
    じん及び前記アルカリ性薬剤を除去する集塵器とを備え
    ていることを特徴とする廃棄物処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の燃焼排ガス流路は、前記煙道
    の所定温度の燃焼排ガスが流通する部位より分岐し、前
    記所定温度は、前記のアルカリ性薬剤の添加及び前記の
    ばいじんとアルカリ性薬剤の除去による前記燃焼排ガス
    流路を流通するガスの温度低下分を考慮し、前記熱交換
    器に導入される前記燃焼排ガス温度を前記廃棄物の熱分
    解に好適な所望の温度にできる温度であることを特徴と
    する請求項1項記載の廃棄物処理装置。
  3. 【請求項3】 前記煙道の前記第1の燃焼排ガス流路が
    分岐する部位より低温の前記燃焼排ガスが流通する部位
    から前記燃焼排ガスを所定量導き、前記第1の燃焼排ガ
    ス流路を流通する前記燃焼排ガスに混合する第2の燃焼
    排ガス流路を備え、前記のアルカリ性薬剤の添加及び前
    記のばいじんとアルカリ性薬剤の除去による前記燃焼排
    ガス流路を流通するガスの温度低下分を考慮し、前記混
    合により前記熱交換器に導入される前記燃焼排ガス温度
    を前記廃棄物の熱分解に好適な所望の温度にすることを
    特徴とする請求項1項記載の廃棄物処理装置。
  4. 【請求項4】 前記煙道の前記第1の燃焼排ガス流路が
    分岐する部位の前記燃焼排ガス温度より低温の空気を、
    前記第1の燃焼排ガス流路を流通する前記燃焼排ガスに
    混合する空気導入路を備え、前記のアルカリ性薬剤の添
    加及び前記のばいじんとアルカリ性薬剤の除去による前
    記燃焼排ガス流路を流通するガスの温度低下分を考慮
    し、前記混合により前記熱交換器に導入される前記燃焼
    排ガス温度を前記廃棄物の熱分解に好適な所望の温度に
    することを特徴とする請求項1項記載の廃棄物処理装
    置。
  5. 【請求項5】 廃棄物を加熱して熱分解し、低温乾留ガ
    スと主として不揮発性成分から成る熱分解残留物とに分
    離する工程と、前記熱分解残留物から分別したチャーと
    前記低温乾留ガスとを燃焼する工程と、この燃焼により
    生じた燃焼排ガスを外気へ排出する排出口に煙道で導く
    工程と、この排出口に導かれる前記燃焼排ガスの熱を回
    収する工程と、前記排出口へと導かれる前記燃焼排ガス
    の一部を取り出す工程と、この取り出された燃焼排ガス
    と前記廃棄物とを間接的に熱交換することで、前記熱分
    解の加熱源にする工程とを含んでいる廃棄物処理方法に
    おいて、 前記燃焼排ガス取り出し工程で取り出された燃焼排ガス
    中に、このガス中の酸性腐食性成分を吸収するためのア
    ルカリ性薬剤を添加する工程と、この薬剤添加後の燃焼
    排ガス中のばいじん及び前記アルカリ性薬剤を除去する
    工程とを含んでいることを特徴とする廃棄物処理方法。
  6. 【請求項6】 前記燃焼排ガス取り出し工程では、前記
    煙道の所定温度の燃焼排ガスが流通する部位より前記の
    燃焼排ガスの取り出しを行ない、前記所定温度は、前記
    のアルカリ性薬剤の添加及び前記のばいじんとアルカリ
    性薬剤の除去による燃焼排ガスの温度低下分を考慮し、
    前記取り出し燃焼排ガス温度を前記廃棄物の熱分解に好
    適な所望の温度にできる温度であることを特徴とする請
    求項5項記載の廃棄物処理方法。
  7. 【請求項7】 前記燃焼排ガス取り出し工程で取り出さ
    れるより低温の燃焼排ガスが流通する前記煙道の部位か
    ら前記燃焼排ガスの別の一部を取り出し、前記燃焼排ガ
    ス取り出し工程で取り出された燃焼排ガスに混合する工
    程を含み、前記のアルカリ性薬剤の添加及び前記のばい
    じんとアルカリ性薬剤の除去による前記燃焼排ガス流路
    を流通するガスの温度低下分を考慮し、前記混合により
    前記の熱分解の熱源とされる燃焼排ガス温度を前記廃棄
    物の熱分解に好適な所望の温度にすることを特徴とする
    請求項5項記載の廃棄物処理方法。
  8. 【請求項8】 前記燃焼排ガス取り出し工程で取り出さ
    れる燃焼排ガスより低温の空気を、この取り出した燃焼
    排ガスに混合する工程を含み、前記のアルカリ性薬剤の
    添加及び前記のばいじんとアルカリ性薬剤の除去による
    前記燃焼排ガス流路を流通するガスの温度低下分を考慮
    し、前記混合により前記の熱分解の熱源とされる燃焼排
    ガス温度を前記廃棄物の熱分解に好適な所望の温度にす
    ることを特徴とする請求項5項記載の廃棄物処理方法。
JP6184805A 1994-08-05 1994-08-05 廃棄物処理装置及び方法 Withdrawn JPH0849828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6184805A JPH0849828A (ja) 1994-08-05 1994-08-05 廃棄物処理装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6184805A JPH0849828A (ja) 1994-08-05 1994-08-05 廃棄物処理装置及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0849828A true JPH0849828A (ja) 1996-02-20

Family

ID=16159607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6184805A Withdrawn JPH0849828A (ja) 1994-08-05 1994-08-05 廃棄物処理装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0849828A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH102528A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 廃棄物処理装置
JP2007185597A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Ube Ind Ltd 有機物の処理方法および処理装置
CN106287774A (zh) * 2016-07-29 2017-01-04 太仓英达锅炉设备有限公司 一种锅炉高温烟气余热回收及其电分离输送工艺
CN114396824A (zh) * 2022-02-15 2022-04-26 苏州中材建设有限公司 一种冬季低温条件下料斗稳定出灰的装置和方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH102528A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 廃棄物処理装置
JP2007185597A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Ube Ind Ltd 有機物の処理方法および処理装置
CN106287774A (zh) * 2016-07-29 2017-01-04 太仓英达锅炉设备有限公司 一种锅炉高温烟气余热回收及其电分离输送工艺
CN114396824A (zh) * 2022-02-15 2022-04-26 苏州中材建设有限公司 一种冬季低温条件下料斗稳定出灰的装置和方法
CN114396824B (zh) * 2022-02-15 2024-06-04 苏州中材建设有限公司 一种冬季低温条件下料斗稳定出灰的装置和方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4154029B2 (ja) 廃棄物の処理方法および廃棄物処理装置
KR100770797B1 (ko) 에너지 회수 쓰레기 처리 설비에서 공동 연소를 위한 방법및 공정
US6018090A (en) Process and plant for the thermal treatment of waste material
JPS6186697A (ja) 廃棄物処理方法及び装置
JP2006015179A (ja) 排ガス処理装置、廃棄物処理装置、及び排ガス処理方法
RU2570331C1 (ru) Способ переработки твердых бытовых и промышленных отходов и установка для его реализации
JPH0849828A (ja) 廃棄物処理装置及び方法
JP2004002587A (ja) 環境に優しいごみの資源化方法
JP3732640B2 (ja) 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置
JP3757032B2 (ja) 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置
JP2005195228A (ja) 廃棄物溶融処理システム
JP5279062B2 (ja) 燃焼排ガス処理方法及び燃焼排ガス処理装置
JP3077756B2 (ja) 廃棄物処理装置
JPH0523539A (ja) 微量有機塩素化合物の除去方法
JP2004263952A (ja) 排ガスからの熱回収方法及び装置
JPH10103640A (ja) 廃棄物熱分解処理設備
JP2003117520A (ja) 焼却灰の処理方法
JP3900951B2 (ja) 熱分解処理方法及びその施設
JP3374020B2 (ja) 廃棄物熱分解溶融システム
JP4702869B2 (ja) 廃棄物処理方法、同処理装置
JP3459758B2 (ja) 廃棄物の熱分解燃焼溶融装置
JP3989608B2 (ja) 廃プラスチックの処理方法
JP3866832B2 (ja) 廃棄物処理装置における排ガス中の飛灰処理方法
JP2002130628A (ja) 熱分解溶融燃焼装置の熱分解ガス精製装置
JPH11294736A (ja) 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011106