JP2001017833A - 乾式排ガス処理方法及び装置 - Google Patents

乾式排ガス処理方法及び装置

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JP2001017833A
JP2001017833A JP11194029A JP19402999A JP2001017833A JP 2001017833 A JP2001017833 A JP 2001017833A JP 11194029 A JP11194029 A JP 11194029A JP 19402999 A JP19402999 A JP 19402999A JP 2001017833 A JP2001017833 A JP 2001017833A
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貞宏 宇治
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみ焼却炉排ガス、灰溶融炉排ガスなどの排
ガス中のダスト(飛灰)、HCl・SOxなどの酸性ガ
ス成分、ダイオキシン類を効率よく除去する。 【解決手段】 排ガス煙道に2段に設けられたバグフィ
ルタで排ガスを浄化処理する方法において、冷却された
排ガスをアルカリ性中和剤及び活性炭とともに第1バグ
フィルタ14に導入して排ガス中の飛灰を集塵するとと
もに、酸性ガス成分及びダイオキシン類を反応又は吸着
させダストとして除去した後、第1バグフィルタ14か
らの排ガスを活性炭とともに第2バグフィルタ16に導
入して排ガス中の残りのダイオキシン類を吸着させダス
トとして除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみなどの廃
棄物の焼却炉、灰溶融炉などから排出される排ガス中の
ダスト(飛灰)、酸性ガス成分(塩化水素、硫黄酸化物
など)及びダイオキシン類などの有機ハロゲン化合物を
効率よく除去することができる乾式排ガス処理方法及び
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、排ガス中のダイオキシン類の
高度除去を目指す場合、バグフィルタの後流に触媒反応
塔、活性炭吸着塔などの装置を独立に付加して高度除去
する技術が知られている。しかし、この場合、設備費の
増大、設置スペースの増加が非常に大きなものとなる。
また、排ガス煙道に2段、直列に設けられたバグフィル
タで排ガスを浄化処理する技術が知られている。例え
ば、特開平10−202052号公報には、排ガス中に
含まれる煤塵の集塵のみを行う、薬剤(助剤)を添加し
ない1段目のバグフィルタと、集塵後の排ガス中に含ま
れるHClやSOx、重金属、有機ハロゲン化合物など
を消石灰、活性炭などの助剤によって反応・吸着させる
2段目のバグフィルタとの組合せからなる排ガス浄化装
置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の特開平
10−202052号公報記載の排ガス浄化装置におい
ては、排ガス中のHCl、SOx、重金属、有機ハロゲ
ン化合物などを後段のバグフィルタ1基で除去しようと
するものであるので、後段のバグフィルタへの負荷が非
常に高くなり、効率よく除去することができない。とく
に、灰溶融炉排ガスでは、HCl、SOxなどの酸性ガ
ス成分濃度が、ごみ焼却炉排ガスに比べて高濃度になる
ため、1基のバグフィルタで高度除去を目指すと、後段
のバグフィルタへの負荷がきわめて高くなり、高効率で
除去することができない。
【0004】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、第1バグフィルタ及び第2バグフィル
タの両方に活性炭を吹き込むことにより、ダイオキシン
類の除去性能の向上を図るとともに、消石灰などのアル
カリ性中和剤を第1バグフィルタに吹き込み、又は灰溶
融炉排ガスのように酸性ガス成分含有量が多い場合は、
アルカリ性中和剤を第1バグフィルタ及び第2バグフィ
ルタの両方に吹き込むことにより、酸性ガス成分の除去
性能を向上させるようにした乾式排ガス処理方法及び装
置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、
第1バグフィルタと第2バグフィルタとを一体構造とな
るように連結し、両バグフィルタ間には独立煙道(ダク
ト)や反応装置類の装置機器を設置せずコンパクト化を
図ることができる乾式排ガス処理装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の乾式排ガス処理方法は、排ガス煙道に2
段に設けられたろ過式集塵器で排ガスを浄化処理する方
法において、冷却された排ガスをアルカリ性中和剤及び
活性炭とともに第1ろ過式集塵器に導入して排ガス中の
飛灰を集塵するとともに、酸性ガス成分(HCl、SO
xなど)及びダイオキシン類を反応又は吸着させダスト
として除去した後、第1ろ過式集塵器からの排ガスを活
性炭とともに第2ろ過式集塵器に導入して排ガス中の残
りのダイオキシン類を吸着させダストとして除去するよ
うに構成されている(図1、図2参照)。ろ過式集塵器
としては、バグフィルタ、セラミックフィルタなどを挙
げることができる。
【0006】また、本発明の乾式排ガス処理方法は、排
ガス煙道に2段に設けられたろ過式集塵器で排ガスを浄
化処理する方法において、冷却された排ガスをアルカリ
性中和剤及び活性炭とともに第1ろ過式集塵器に導入し
て排ガス中の飛灰を集塵するとともに、酸性ガス成分及
びダイオキシン類を反応又は吸着させダストとして除去
した後、第1ろ過式集塵器からの排ガスをアルカリ性中
和剤及び活性炭とともに第2ろ過式集塵器に導入して排
ガス中の残りの酸性ガス成分及び残りのダイオキシン類
を反応又は吸着させダストとして除去することを特徴と
している(図3、図4参照)。
【0007】これらの方法において、アルカリ性中和剤
としては、消石灰(Ca(OH)2)、Mg(O
H)2 、CaO、MgOなどが粉末状又はスラリー状で
用いられる。また、活性炭としては、植物、石炭などを
原料として製造された一般の活性炭や、活性コークスの
他に、下水汚泥、木質系廃棄物からの炭化物などを用い
ることができ、粉末状で添加される。アルカリ性中和剤
や活性炭は、ろ過式集塵器入口側の煙道又はろ過式集塵
器内に添加される。また、アルカリ性中和剤と活性炭を
同時に添加する場合は、別々の供給管などの添加手段で
添加しても良く、1本にまとめた供給管などの添加手段
で添加してもよい。
【0008】また、第1ろ過式集塵器及び第2ろ過式集
塵器のろ過体(バグフィルタの場合はろ布)付着ダスト
の払い落としを圧縮空気によるパルス洗浄により行う場
合は、両ろ過式集塵器のパルス洗浄を異なる時期に行う
ことが望ましい。また、第1ろ過式集塵器へ吹き込む活
性炭として、第2ろ過式集塵器へ吹き込んだ活性炭を集
塵・捕捉したものを用いるように構成する場合もある。
【0009】本発明の乾式排ガス処理装置は、排ガス煙
道に2段に設けられたろ過式集塵器で排ガスを浄化処理
する装置において、冷却された排ガスをアルカリ性中和
剤及び活性炭とともに導入して排ガス中の飛灰を集塵す
るとともに、酸性ガス成分及びダイオキシン類を反応又
は吸着させダストとして除去するための第1ろ過式集塵
器と、第1ろ過式集塵器からの排ガスを活性炭とともに
導入して排ガス中の残りのダイオキシン類を吸着させダ
ストとして除去するための第2ろ過式集塵器とを備えた
ことを特徴としている(図1参照)。
【0010】また、本発明の乾式排ガス処理装置は、排
ガス煙道に2段に設けられたろ過式集塵器で排ガスを浄
化処理する装置において、冷却された排ガスをアルカリ
性中和剤及び活性炭とともに導入して排ガス中の飛灰を
集塵するとともに、酸性ガス成分及びダイオキシン類を
反応又は吸着させダストとして除去するための第1ろ過
式集塵器と、第1ろ過式集塵器からの排ガスをアルカリ
性中和剤及び活性炭とともに導入して排ガス中の残りの
酸性ガス成分及び残りのダイオキシン類を反応又は吸着
させダストとして除去するための第2ろ過式集塵器とを
備えたことを特徴としている(図3参照)。
【0011】これらの装置において、第1ろ過式集塵器
と第2ろ過式集塵器とを一体構造とすることが望ましい
(図2、図4参照)。このように構成することにより、
両ろ過式集塵器間に独立煙道(ダクト)や反応装置類の
装置機器を設置することなくコンパクト化を図ることが
でき、設備費及び設置スペースを大幅に低減することが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、ろ
過式集塵器がバグフィルタである場合について説明する
が、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるもので
はなく、適宜変更して実施することができるものであ
る。図1は本発明の実施の第1形態による乾式排ガス処
理装置を示している。10a、10b、10c、10d
は排ガス煙道(排ガスダクト)で、この排ガス煙道に上
流側からガス冷却装置12、第1バグフィルタ14、第
2バグフィルタ16、誘引送風機18、煙突20が設け
られている。ガス冷却装置12は、ガス冷却室、空気熱
交換器、減温塔のいずれか、又はこれらの組み合わせで
構成される。第1バグフィルタ14の入口側の煙道10
bには、消石灰添加手段22及び活性炭添加手段24が
接続され、第2バグフィルタ16の入口側の煙道10c
には活性炭添加手段26が接続されている。なお、排ガ
スの種類によっては、例えば灰溶融炉排ガスの場合は、
第2バグフィルタの後流にガス再加熱器(図示略)、脱
硝反応器(図示略)などが設置される。
【0013】排ガスとしては、都市ごみ、産業廃棄物な
どの廃棄物焼却炉からの排ガス、焼却灰を溶融させるた
めの灰溶融炉からの排ガス、ごみなどの可燃物を部分燃
焼させてガス化し未燃灰を含む未燃ガスを導入し燃焼さ
せて灰を溶融させる灰溶融炉からの排ガス、ごみなどの
可燃物を部分燃焼させてガス化し未燃灰を含む未燃ガス
をサイクロンなどで未燃灰と未燃ガスとに分離し未燃灰
を灰溶融炉で溶融させ未燃ガスを燃焼炉で燃焼させるシ
ステムにおいて灰溶融炉及びガス燃焼炉から排出される
排ガス、ごみなどの可燃物を二段流動層方式で燃焼させ
るシステムにおいて上段燃焼炉(下流側の燃焼炉)から
排出される排ガスなど飛灰、酸性ガス成分(HCl、S
Oxなど)及びダイオキシン類を含む排ガスを挙げるこ
とができる。
【0014】上記のように構成された乾式排ガス処理装
置において、排ガス、例えばごみ焼却炉からの燃焼排ガ
スは、例えば、ガス冷却室、空気予熱器及び減温塔から
なるガス冷却装置12で所定の温度(例えば、約150
℃)に冷却された後、第1バグフィルタ14に導かれ
る。第1バグフィルタ14では、入口側の煙道10bに
アルカリ性中和剤、例えば粉状消石灰及び粉末活性炭が
吹き込まれ、粉状消石灰が排ガス中の塩化水素、硫黄酸
化物などの酸性ガス成分と反応すると同時に、粉末活性
炭が排ガス中のダイオキシン類を吸着し、第1バグフィ
ルタ14でダストとして抜き出すことにより、これら有
害物質が除去される。同時に排ガス中のダスト(飛灰)
もバグフィルタろ布表面層で集塵・捕捉される。第1バ
グフィルタ14の出口処理ガスは、引き続き第2バグフ
ィルタ16へ導かれる。第2バグフィルタ16では、入
口側の煙道10cに粉末活性炭が吹き込まれ、第1バグ
フィルタ14で除去できなかった排ガス中の残りのダイ
オキシン類を吸着させ、第2バグフィルタ16でダスト
として抜き出すことにより、ダイオキシン類の除去が行
われる。
【0015】上記のように、第1バグフィルタ14で
は、排ガス中のダスト(飛灰)の除去、酸性ガス成分
(HCl、SOxなど)の除去、及びダイオキシン類の
除去が行われ、第2バグフィルタ16ではダイオキシン
類の高度除去が行われる。このように、第1バグフィル
タ14及び第2バグフィルタ16の両者に活性炭を吹き
込むことにより、ダイオキシン類の除去性能の向上が図
られている。
【0016】第2バグフィルタ16には活性炭のみを吹
き込み、ダスト成分(飛灰)、消石灰などが含まれない
ので、第2バグフィルタへのダスト負荷が少なく、第2
バグフィルタにおける払い落とし頻度が少ない状態で活
性炭層をバグフィルタろ布表面上に維持でき、ダイオキ
シン類の高度除去を図ることができる。また、第1バグ
フィルタ14への吹込み活性炭として、第2バグフィル
タ16へ吹き込んだ活性炭を集塵したものを利用するこ
ともできる。なお、ダイオキシン類濃度が少ない排ガス
を処理する場合は、第1バグフィルタ、第2バグフィル
タの片方に活性炭を吹き込むことも可能である。
【0017】第1バグフィルタ14及び第2バグフィル
タ16のろ布付着ダストの払い落としは、圧縮空気によ
るパルス洗浄方式で行うことができる。この場合、両バ
グフィルタのパルス洗浄時期を同時に行わないようにシ
ーケンス的にインタロックを組み、同時パルスによる微
細ダストの抜けの可能性を防御し、有害ガス成分の除去
効率を向上するように構成されている。
【0018】図2は本発明の実施の第2形態による乾式
排ガス処理装置を示している。本実施形態は、第1バグ
フィルタ14aと第2バグフィルタ16aとを一体構造
とし、すなわち、ケーシング28を共通とし、両バグフ
ィルタ14a、16a間には独立した煙道(ダクト)や
反応装置類の装置機器を設置せずコンパクト化を図った
構造としたものである。ケーシング28内において、第
1バグフィルタ14aと第2バグフィルタ16aとの間
の排ガス通路30に活性炭添加手段26aが接続されて
いる。バグフィルタでは、停止時にダストの水分吸湿に
よるろ布目詰まりを避けるため、温風循環保管を行う場
合があるが、本実施形態では2つのバグフィルタを一つ
のケーシング28内に一体化しているため、この温風循
環を共通・共用化することができる。他の構成及び作用
は実施の第1形態の場合と同様である。
【0019】図3は本発明の実施の第3形態による乾式
排ガス処理装置を示している。本実施形態は、高濃度の
酸性ガス成分(HCl、SOxなど)、ダスト(飛灰)
及びダイオキシン類を含む排ガスを効率よく処理するよ
うに構成したものである。ダスト(飛灰)、ダイオキシ
ン類以外に高濃度の酸性ガス成分を含む排ガス、例えば
灰溶融炉排ガスでは、酸性ガス成分濃度がごみ焼却炉排
ガスに比べ高濃度になるため、1基のバグフィルタで高
度除去を目指すと、バグフィルタへの負荷が非常に高く
なる。そこで、本実施形態では、第1バグフィルタ14
の入口側の煙道10bに消石灰・活性炭添加手段32を
接続するとともに、第2バグフィルタ16の入口側の煙
道10cにも消石灰・活性炭添加手段34を接続して、
第1バグフィルタ14及び第2バグフィルタ16に消石
灰及び活性炭を吹き込むように構成している。なお、消
石灰・活性炭添加手段を、図4に示すように、消石灰添
加手段と活性炭添加手段とに別々にしても差し支えな
い。他の構成は図1の場合と同様である。
【0020】上記のように構成された乾式排ガス処理装
置において、排ガス、例えば灰溶融炉からの燃焼排ガス
は、例えば、ガス冷却室、空気熱交換器及び減温塔から
なるガス冷却装置12で所定の温度(例えば、約170
℃)に冷却された後、第1バグフィルタ14に導かれ
る。第1バグフィルタ14では、入口側の煙道10bに
アルカリ性中和剤、例えば粉状消石灰及び粉末活性炭が
吹き込まれ、粉状消石灰が排ガス中の塩化水素、硫黄酸
化物などの酸性ガス成分と反応すると同時に、粉末活性
炭が排ガス中のダイオキシン類を吸着し、第1バグフィ
ルタ14でダストとして抜き出すことにより、これら有
害物質が除去される。同時に排ガス中のダスト(飛灰)
もバグフィルタろ布表面層で集塵・捕捉される。第1バ
グフィルタ14の出口処理ガスは、引き続き第2バグフ
ィルタ16へ導かれる。第2バグフィルタ16では、入
口側の煙道10cに粉状消石灰及び粉末活性炭が吹き込
まれ、第1バグフィルタ14で除去できなかった排ガス
中の残りの酸性ガス成分(HCl、SOxなど)と粉状
消石灰とが反応すると同時に、排ガス中の残りのダイオ
キシン類を粉末活性炭に吸着させ、第2バグフィルタ1
6でダストとして抜き出すことにより、これら有害物質
の除去が行われる。
【0021】本実施形態においては、第1バグフィルタ
14では、排ガス中のダスト(飛灰)の除去、酸性ガス
成分(HCl、SOxなど)の除去、及びダイオキシン
類の除去が行われ、第2バグフィルタ16では、酸性ガ
ス成分(HCl、SOxなど)の高度除去、及びダイオ
キシン類の高度除去が行われる。このように、第1バグ
フィルタ14、第2バグフィルタ16の両者に活性炭以
外に消石灰を吹き込み酸性ガス成分の除去性能の向上を
図るとともに、1段での処理に比べ消石灰使用量の低減
を図ることができる。なお、灰溶融炉排ガス以外の他の
排ガスを処理することも、勿論可能である。他の構成及
び作用は実施の第1形態の場合と同様である。
【0022】図5は本発明の実施の第4形態による乾式
排ガス処理装置を示している。本実施形態は、第1バグ
フィルタ14aと第2バグフィルタ16aとを一体構造
とし、すなわち、ケーシング28を共通とし、両バグフ
ィルタ14a、16a間には独立した煙道(ダクト)や
反応装置類の装置機器を設置せずコンパクト化を図った
構造としたものである。ケーシング28内において、第
1バグフィルタ14aと第2バグフィルタ16aとの間
の排ガス通路30に消石灰・活性炭添加手段34aが接
続されている。バグフィルタでは、停止時にダストの水
分吸湿によるろ布目詰まりを避けるため、温風循環保管
を行う場合があるが、本実施形態では2つのバグフィル
タを一つのケーシング28内に一体化しているため、こ
の温風循環を共通・共用化することができる。なお、消
石灰・活性炭添加手段を、図6に示すように、消石灰添
加手段と活性炭添加手段とに別々にしても差し支えな
い。他の構成及び作用は実施の第3形態の場合と同様で
ある。
【0023】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 第1ろ過式集塵器及び第2ろ過式集塵器の両方
に活性炭を吹き込むことにより、排ガス中のダイオキシ
ン類の除去性能の向上を図るとともに、消石灰などのア
ルカリ性中和剤を第1ろ過式集塵器に吹き込むことによ
り、排ガス中のHCl、SOxなどの酸性ガス成分を効
率よく除去することができ、かつ排ガス中のダスト(飛
灰)も第1ろ過式集塵器で除去することができる。ま
た、第2ろ過式集塵器には活性炭のみを吹き込むので、
ダスト成分(飛灰)、消石灰が含まれず、このため、第
2ろ過式集塵器のダスト負荷が少なく、ダスト払い落と
し頻度が少ない状態で、活性炭層をろ過面表面上に保持
することができ、ダイオキシン類の高度除去を図ること
ができる。
【0024】(2) 第1ろ過式集塵器及び第2ろ過式
集塵器の両方に活性炭及び消石灰などのアルカリ性中和
剤を吹き込む場合は、排ガス中のダイオキシン類の除去
性能の向上を図るとともに、酸性ガス成分含有量が多い
排ガス中の酸性ガス成分の除去性能を向上させることが
でき、かつ排ガス中のダスト(飛灰)も第1ろ過式集塵
器で除去することができる。また、この場合は、消石灰
などのアルカリ性中和剤を第1ろ過式集塵器、第2ろ過
式集塵器の両方に吹き込むので、2段のうちの1段のろ
過式集塵器で酸性ガス成分の高度除去を目指す場合に比
べてろ過体への負荷が少なくなり、2段のうちの1段の
ろ過式集塵器での処理に比べ、消石灰などのアルカリ性
中和剤の使用量の低減を図ることができる。
【0025】(3) 第1ろ過式集塵器及び第2ろ過式
集塵器のろ過面付着ダストの払い落としのためのパルス
洗浄を異なる時期に行う場合は、同時パルスによる微細
ダストの抜け現象を防止することができ、ダスト除去効
率の向上を図ることができる。 (4) 第1ろ過式集塵器と第2ろ過式集塵器とを一体
構造とする場合は、独立した排ガスダクトなどが不要に
なるのでコンパクト化を図ることができ、設備費及び設
置スペースを大幅に低減させることができ、また、吸湿
によるろ過面の目詰りを避けるための温風循環操作を共
通・共用化して容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による乾式排ガス処理
装置の系統的概略構成図である。
【図2】本発明の実施の第2形態による乾式排ガス処理
装置の系統的概略構成図である。
【図3】本発明の実施の第3形態による乾式排ガス処理
装置の一例を示す系統的概略構成図である。
【図4】本発明の実施の第3形態による乾式排ガス処理
装置の他の例を示す系統的概略構成図である。
【図5】本発明の実施の第4形態による乾式排ガス処理
装置の一例を示す系統的概略構成図である。
【図6】本発明の実施の第4形態による乾式排ガス処理
装置の他の例を示す系統的概略構成図である。
【符号の説明】
10a、10b、10c、10d 排ガス煙道 12 ガス冷却装置 14、14a 第1バグフィルタ 16、16a 第2バグフィルタ 18 誘引送風機 20 煙突 22 消石灰添加手段 24、26、26a 活性炭添加手段 28 ケーシング 30 排ガス通路 32、34、34a 消石灰・活性炭添加手段
フロントページの続き Fターム(参考) 3K070 DA03 DA05 DA07 DA09 DA16 DA22 DA24 DA32 DA48 DA58 DA60 DA64 4D002 AA02 AA19 AA21 AB01 AC04 BA03 BA04 BA14 CA01 CA11 DA05 DA12 DA41 EA02 GA01 GA02 GB02 GB03 HA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス煙道に2段に設けられたろ過式集
    塵器で排ガスを浄化処理する方法において、 冷却された排ガスをアルカリ性中和剤及び活性炭ととも
    に第1ろ過式集塵器に導入して排ガス中の飛灰を集塵す
    るとともに、酸性ガス成分及びダイオキシン類を反応又
    は吸着させダストとして除去した後、第1ろ過式集塵器
    からの排ガスを活性炭とともに第2ろ過式集塵器に導入
    して排ガス中の残りのダイオキシン類を吸着させダスト
    として除去することを特徴とする乾式排ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 排ガス煙道に2段に設けられたろ過式集
    塵器で排ガスを浄化処理する方法において、 冷却された排ガスをアルカリ性中和剤及び活性炭ととも
    に第1ろ過式集塵器に導入して排ガス中の飛灰を集塵す
    るとともに、酸性ガス成分及びダイオキシン類を反応又
    は吸着させダストとして除去した後、第1ろ過式集塵器
    からの排ガスをアルカリ性中和剤及び活性炭とともに第
    2ろ過式集塵器に導入して排ガス中の残りの酸性ガス成
    分及び残りのダイオキシン類を反応又は吸着させダスト
    として除去することを特徴とする乾式排ガス処理方法。
  3. 【請求項3】 第1ろ過式集塵器及び第2ろ過式集塵器
    のろ過体付着ダストの払い落としを圧縮空気によるパル
    ス洗浄により行い、両ろ過式集塵器のパルス洗浄を異な
    る時期に行う請求項1又は2記載の乾式排ガス処理方
    法。
  4. 【請求項4】 第1ろ過式集塵器へ吹き込む活性炭とし
    て、第2ろ過式集塵器へ吹き込んだ活性炭を集塵・捕捉
    したものを用いる請求項1、2又は3記載の乾式排ガス
    処理方法。
  5. 【請求項5】 排ガス煙道に2段に設けられたろ過式集
    塵器で排ガスを浄化処理する装置において、 冷却された排ガスをアルカリ性中和剤及び活性炭ととも
    に導入して排ガス中の飛灰を集塵するとともに、酸性ガ
    ス成分及びダイオキシン類を反応又は吸着させダストと
    して除去するための第1ろ過式集塵器と、 第1ろ過式集塵器からの排ガスを活性炭とともに導入し
    て排ガス中の残りのダイオキシン類を吸着させダストと
    して除去するための第2ろ過式集塵器と、を備えたこと
    を特徴とする乾式排ガス処理装置。
  6. 【請求項6】 排ガス煙道に2段に設けられたろ過式集
    塵器で排ガスを浄化処理する装置において、 冷却された排ガスをアルカリ性中和剤及び活性炭ととも
    に導入して排ガス中の飛灰を集塵するとともに、酸性ガ
    ス成分及びダイオキシン類を反応又は吸着させダストと
    して除去するための第1ろ過式集塵器と、 第1ろ過式集塵器からの排ガスをアルカリ性中和剤及び
    活性炭とともに導入して排ガス中の残りの酸性ガス成分
    及び残りのダイオキシン類を反応又は吸着させダストと
    して除去するための第2ろ過式集塵器と、を備えたこと
    を特徴とする乾式排ガス処理装置。
  7. 【請求項7】 第1ろ過式集塵器と第2ろ過式集塵器と
    を一体構造とした請求項5又は6記載の乾式排ガス処理
    装置。
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