JPH0523370Y2 - - Google Patents

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JPH0523370Y2
JPH0523370Y2 JP1986124031U JP12403186U JPH0523370Y2 JP H0523370 Y2 JPH0523370 Y2 JP H0523370Y2 JP 1986124031 U JP1986124031 U JP 1986124031U JP 12403186 U JP12403186 U JP 12403186U JP H0523370 Y2 JPH0523370 Y2 JP H0523370Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動車用空調装置の改良に関し、特に
空調装置における車室内吹出装置に関するもので
ある。
〔従来技術〕
従来、自動車用の空調装置の吹出口は、車室内
のフアシヤ上に通常運転席側と助手席側と各々2
個、合計4個が設けられており、中央吹出しは車
室内の中央側を、そしてサイド吹出しは外からの
日射をさえぎるエアカーテン的に乗員を内外から
包み込んで空調しているが、その空調の風量は、
夏場の最大冷房能力を確保すべきブロワー最大容
量が決まり、それを3から4段階の風量に振り分
けて設定し、逆に最低風量は、コイル抵抗により
落しているため、モータの最低起電力能力やコイ
ル発熱による冷却風量やモータ発熱による冷却風
量で決定される。
一方、この空調の風量は本来車室内の最低必要
換気量等からも決定されるべきであるが、従来、
ユニツト機器の必要能力から決定されているた
め、車室内に最低限必要とされる最低風量よりも
多くなり、それが4個の吹出口から吹出している
ため、1個当りの風速は高くなり、これが局部的
に噴出するために乗員には不快となる風速になつ
ていることがある。
この不快感を避けるために、グリル部に絞り機
構をもたせ、最大必要風量時には絞つて風速を高
くし、他の時にはそれを拡げて風速を落したり、
あるいはグリルが可変ベーン付の場合はベーンを
乗員からそらすことで対応しているが、乗員に風
がこなくなるため空調感が得られず、再びベーン
をもとにもどすこととなる。
このような不都合を解消させるために、ワイド
フローやマイルドフローと呼ばれる機構が近年機
能追加されている。
これは、風量をグリルの数、例えば一般に4個
の数に応じて分配していたものを、第4図及び第
5図のごとく、車室内の主吹出口であるサイド吹
出口1及び中央吹出口2とは別なところに、新た
にフアシヤ全幅にわたる車室の幅方向に広いワイ
ド吹出口3を設け、拡大されたグリル面積に送風
させることで吹出風速を極端に下げ、微風を得さ
せるためのものである。
このワイド吹出口3の設定位置は、第4図に示
すごとく、一般にノズル状のデフロスタ吹出口4
と中央吹出口2との間で、乗員から遠いところに
設けられるので、乗員への到達距離は遠くなる分
風速も落ち、容易に微風が得られることになる。
このようなワイド吹出口3を設けた場合、温調
風を主吹出口である中央吹出口2及びサイド吹出
口1と、ワイド吹出口3とで切替え可能な切替え
ドアがこの車室内吹出装置に内蔵されている。
上記のごとくワイド吹出口3を有するものとし
ては、実開昭59−145412号公報に、ポツプアツプ
アウトレツトを露出した状態で空調ユニツトを作
動させると、ポツプアツプアウトレツトの吹出口
及び左右のスポツト吹出口から空気が吹き出し、
逆にポツプアツプアウトレツトを格納した状態で
空調ユニツトを作動させると、ワイドフロー吹出
口から空気が吹き出すように構成した自動車のベ
ンチレーシヨン装置が提案されている。
しかしながら、この装置によると、ポツプアツ
プアウトレツトの開閉操作によつて、このポツプ
アツプアウトレツトの吹出口及び左右のスポツト
吹出口の組み合わせから送風するか、或いは、ワ
イドフロー吹出口から送風するかの二者択一の使
い方しかできず、しかも、ポツプアツプアウトレ
ツトの吹出口及び左右のスポツト吹出口から異な
る温度の空気を送風することができないため、乗
員の好みに合つた温度の空気を、好みの風速で、
適切な位置から送風することが未だ充分にできな
いという問題があつた。
一方、第6図に示すごとく、暖房時には乗員の
足もとLからの暖房Wの立ちのぼりや、外からの
日射Sによる車室内温度の上昇や、窓ガラス6へ
のデフロスタ吹出風Dなどの熱気のかたまりMが
乗員の顔Fの前面に発生する。これは顔のほてり
の原因となつており、このため構造上暖気が立ち
のぼらない吹出口形状や、窓ガラス6への足もと
暖房時の吹出量を制限させることを行なつている
が、近年この方式以外に強制的に冷気を上方に吹
出させることで顔Fのほてりを相殺させる方式を
とつているものがある。
例えば、第7図の従来例に示すように、ブロア
7、エバポレータ8、ヒータコア12などからな
る温調装置のサイド吹出口1、中央吹出口2、フ
ツト吹出口5などの車室内吹出装置に、冷気Ac
を直接中央吹出口2に送風可能なバイパス通路1
4を設けたものがあるが、この場合は第5図に示
すようなワイド吹出口3を有していないため、前
記と同様に、乗員の好みに合つた温度の空気を、
好みの風速で、適切な位置から送風することがで
きないという問題があつた。
〔考案の目的〕
本考案は以上の問題点に鑑みて、車室中央部と
両側部から局部的に送風する開口面積の小さいス
ポツト吹出口のみならず、車幅方向に幅広く送風
する開口面積の大きいワイド吹出口を併用し、し
かも、このワイド吹出口からの温調風の風量及び
温度を任意に調整可能とすることによつて、乗員
の体に向かつて送風する温調風を、スポツト吹出
口とワイド吹出口とから同時に異なる温度で送風
することができ、以て、乗員の顔のほてりを防止
しつつ、胴部や脚部の温度を適温に保つことがで
きる自動車用空調装置を提供することを目的とす
るものである。
〔考案の構成〕
前記目的を達成するための本考案の自動車用空
調装置は、空気取入口の下流に、空気取入量を可
変とするエアミツクスドアを設けたヒータユニツ
トと、このヒータユニツトを迂回して車幅方向に
幅広いワイド吹出口に連通するバイパス通路とを
設け、前記ヒータユニツトを通過する空気を、フ
ツト吹出口と、切替チヤンバーとに分配するフエ
ース切替ドアを設け、前記切替チヤンバーに導入
された空気を車室中央部の中央吹出口と、前記ワ
イド吹出口とに分配可能で、且つ、前記バイパス
通路の通路断面積を可変とする中央・ワイド切替
ドアを設けたことを特徴とする構成である。
本考案によると、1中央吹出口から温調風を送
風するモード、2ワイド吹出口から冷風を送風す
るモード、3中央吹出口から温調風を送風しなが
ら、ワイド吹出口から冷風を送風するモード、4
中央吹出口とワイド吹出口の両方から冷風を送風
するモード、5中央吹出口から温調風を送風しな
がら、ワイド吹出口から温調風と冷風を混合させ
た空気を送風するモード、6ワイド吹出口から温
調風と冷風を混合させた空気を送風するモード、
を適宜選択することができ、しかも、これらの風
速、及び温調風と冷風の混合比率は、エアミツク
スドア、フエース切替ドア、中央・ワイド切替ド
アの開度の組み合わせによつて微調整を行うこと
ができるので、乗員の要求に応じて、各人の好み
に合つた温度の空気を、好みの風速で、適切な位
置から送風することができる。
前記中央・ワイド切替ドアは、バイパス通路と
切替チヤンバーとの間に設けられた開口部に開閉
可能に設けられ、しかも、そのドアの開度は任意
に調節できるように構成されていることが必要で
ある。
〔実施例〕
以下図面を参照して本考案の実施例を説明する
が、第1図は本考案の一実施例における自動車用
空調装置の車室内吹出装置の要部側断面図であ
り、この装置はAで示すダクト部、Bで示す切替
部及びCで示すユニツト部の3部分から構成され
ている。
まず、このユニツト部Cは第1図に示すごと
く、ヒータユニツト11、ヒータコア12、エア
ミツクスドア13、フエース切替ドア15、デフ
切替ドア16ならびに冷気Acを直接切替部Bに
導入可能なバイパス通路14からなつている。
次に、第1図のダクト部A及び切替部Bにて車
室内のフアシヤ17上に主吹出口である中央吹出
口2とノズル状のデフロスタ吹出口4との間に、
車室の幅方向に広く、第5図の従来例と同様なワ
イド吹出口3を設けており、ユニツト部Cから供
給される温調風Awを中央吹出口2とワイド吹出
口3とへ切替可能な中央・ワイド切替ドア21を
切替チヤンバー22内に設けており、この中央・
ワイド切替ドア21はワイド・クール切替レバー
23により操作されるようになつている。
更に、切替チヤンバー22内に設けられる中
央・ワイド切替ドア21には、前記のごとく温調
風Awの流路を中央吹出口2とワイド吹出口3と
に切替をする機能の他に、バイパス通路14から
の冷気Acをワイド吹出口3へ導入する通路を開
閉する機能を持たせ、更にワイド吹出口3から吹
出す冷気Acと温調風Awとの混合割合をワイド・
クール切替レバー23の操作により任意に調整可
能とする機能を持たせている。
即ち、この中央・ワイド切替ドア21を内蔵し
た切替チヤンバー22を、冷気Acと温調風Awと
のミツクスチヤンバー的な空間として機能させ、
しかもこのワイド・クール切替レバー23の切替
位置を可変にさせることで、吹出される風量の微
調整や温度調整を可能にしたことが本考案の特徴
の一つである。
なお、本考案の自動車用空調装置では、従来の
ユニツトケースに第2図の破線で示す片側面部分
に冷気Acのバイパス通路14を設けるだけで従
来の左右型割りのユニツトケース形状を大幅に変
更することなくバイパス通路14を設けることが
できる。
次に、以上の構成からなる本考案の車室内吹出
装置の操作例を説明すると、第3−A図はフツ
ト・デフモード時にワイド吹出口3から冷気Ac
のみを吹出している状態を示している。この状態
には切替チヤンバー22を中央・ワイド切替ドア
21とフエース切替ドア15とで閉止し、冷気
Acのみをワイド吹出口3に供給するように構成
している。
第3−B図はフエース切替ドア15を開放し、
中央・ワイド切替ドア21によつてバイパス通路
14と切替チヤンバー22とを遮断し、中央吹出
口2へ温調風Awを供給する状態を示し、冷気Ac
はバイパス通路14を経由してワイド吹出口3よ
り噴出する。
第3−C図はワイド吹出口3のみから冷気Ac
と温調風Awとを混合した適温の温調風Aw′を吹
出している状態を示しており、この他ワイド・ク
ール切替レバー23を適宜に操作することによ
り、冷気Acと温調風Awとの混合割合を任意に調
整でき、適量、かつ適温の温調風Aw′の吹出しが
可能になる。
また、以上に代表例として示した3モードの他
にも、中央・ワイド切替ドア21でバイパス通路
14を閉止し、フエース切替ドア15を開放する
ことによつて、中央吹出口2から温調風Awを送
風するモード、中央・ワイド切替ドア21を切替
チヤンバー22内に位置させて半開状態とし、フ
エース切替ドア15を閉止することによつて、中
央吹出口2とワイド吹出口3の両方から冷気Ac
を送風するモード、中央・ワイド切替ドア21を
切替チヤンバー22内に位置させて半開状態と
し、フエース切替ドア15を開放することによつ
て、中央吹出口2から温調風Awを送風しなが
ら、ワイド吹出口3から温調風Awと冷気Acの混
合気を送風するモード、中央・ワイド切替ドア2
1でバイパス通路14を閉止し、フエース切替ド
ア15を閉止することによつて、中央吹出口2と
ワイド吹出口3の両方からの送風を停止するモー
ドなど、多種多様なモードで送風を行うことがで
きる。
〔考案の効果〕
本考案の自動車用空調装置は、空気取入口の下
流に、空気取入量を可変とするエアミツクスドア
を設けたヒータユニツトと、このヒータユニツト
を迂回して車幅方向に幅広いワイド吹出口に連通
するバイパス通路とを設け、前記ヒータユニツト
を通過する空気を、フツト吹出口と、切替チヤン
バーとに分配するフエース切替ドアを設け、前記
切替チヤンバーに導入された空気を車室中央部の
中央吹出口と、前記ワイド吹出口とに分配可能
で、且つ、前記バイパス通路の通路断面積を可変
とする中央・ワイド切替ドアを設けたことを特徴
とするので、以下の効果を奏することができる。
本考案によると、1中央吹出口から温調風を送
風するモード、2ワイド吹出口から冷風を送風す
るモード、3中央吹出口から温調風を送風しなが
ら、ワイド吹出口から冷風を送風するモード、4
中央吹出口とワイド吹出口の両方から冷風を送風
するモード、5中央吹出口から温調風を送風しな
がら、ワイド吹出口から温調風と冷風を混合させ
た空気を送風するモード、6ワイド吹出口から温
調風と冷風を混合させた空気を送風するモード、
の中から最適なモードを適宜選択することがで
き、しかも、これらの風速、及び温調風と冷風の
混合比率は、エアミツクスドア、フエース切替ド
ア、中央・ワイド切替ドアの開度の組み合わせに
よつて微調整を行うことができるので、乗員の要
求に応じて、各人の好みに合つた温度の空気を、
好みの風速で、適切な位置から送風することがで
きる。
従つて、車室中央部と両側部から局部的に送風
する開口面積の小さいスポツト吹出口と、車幅方
向に幅広く送風する開口面積の大きいワイド吹出
口とを併用し、しかも、このワイド吹出口からの
温調風の風量及び温度を任意に調整可能とするこ
とによつて、乗員の体に向かつて送風する温調風
を、スポツト吹出口とワイド吹出口とから同時に
異なる温度で送風することができ、以て、乗員の
顔のほてりを防止しつつ、胴部や脚部の温度を適
温に保つことができる。
その時の天候及び乗員の好みの変化に対応して
快適な吹出空気が得られ、しかもその操作も非常
に簡便であるという利点があり、更に本考案の装
置は従来のユニツトケースに大幅な変更を加える
ことなしに適用できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例における自動車用空
調装置の車室内吹出装置の要部側断面図、第2図
は第1図のユニツト部の斜視図、第3−A図、第
3−B図及び第3−C図は第1図の車室内吹出装
置の各操作例の説明図、第4図は従来例の車室内
吹出装置の配置を示す車室内要部斜視図、第5図
は第4図の要部拡大斜視図、第6図は従来の車室
内の空気流れを示す説明図、第7図は他の従来例
の車室内吹出装置の配置図である。 2……中央吹出口、3……ワイド吹出口、4…
…デフロスタ吹出口、14……バイパス通路、1
7……フアシヤ、21……中央・ワイド切替ド
ア、22……切替チヤンバー、23……ワイド・
クール切替レバー、Ac……冷気、Aw,Aw′……
温調風。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 空気取入口の下流に、空気取入量を可変とする
    エアミツクスドア13を設けたヒータユニツト1
    1と、このヒータユニツト11を迂回して車幅方
    向に幅広いワイド吹出口3に連通するバイパス通
    路14とを設け、前記ヒータユニツト11を通過
    する空気を、フツト吹出口5と、切替チヤンバー
    22とに分配するフエース切替ドア15を設け、
    前記切替チヤンバー22に導入された空気を車室
    中央部の中央吹出口2と、前記ワイド吹出口3と
    に分配可能で、且つ、前記バイパス通路14の通
    路断面積を可変とする中央・ワイド切替ドア21
    を設けたことを特徴とする自動車用空調装置。
JP1986124031U 1986-08-14 1986-08-14 Expired - Lifetime JPH0523370Y2 (ja)

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JP1986124031U JPH0523370Y2 (ja) 1986-08-14 1986-08-14

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JP1986124031U JPH0523370Y2 (ja) 1986-08-14 1986-08-14

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Publication Number Publication Date
JPS6330207U JPS6330207U (ja) 1988-02-27
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ID=31015675

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Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR960000557A (ko) * 1994-06-23 1996-01-25 배순훈 에어커튼(Air-Curtain)을 이용한 차량 자동온도 조절 시스템

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS571711U (ja) * 1980-06-05 1982-01-06
JPS59145412U (ja) * 1983-03-01 1984-09-28 本田技研工業株式会社 自動車のベンチレ−シヨン装置

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JPS6330207U (ja) 1988-02-27

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