JPH05231096A - セグメント自動組立装置 - Google Patents

セグメント自動組立装置

Info

Publication number
JPH05231096A
JPH05231096A JP4036045A JP3604592A JPH05231096A JP H05231096 A JPH05231096 A JP H05231096A JP 4036045 A JP4036045 A JP 4036045A JP 3604592 A JP3604592 A JP 3604592A JP H05231096 A JPH05231096 A JP H05231096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
segment
amount
correction
assembly
existing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4036045A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Tanaka
康雄 田中
Shinsaku Tsutsui
真作 筒井
Hiroshi Watanabe
洋 渡邊
Hiroaki Shoji
宏明 東海林
Yasuo Mori
泰雄 森
Hajime Ozawa
肇 小澤
Yoshio Nakajima
吉男 中島
Makoto Hattori
誠 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP4036045A priority Critical patent/JPH05231096A/ja
Publication of JPH05231096A publication Critical patent/JPH05231096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールド工事に用いるセグメント自動組立装
置において、既設セグメントと干渉することなく短時間
に組立セグメントの姿勢と位置を補正し、組立を可能に
する。 【構成】 組立セグメントと既設セグメントとの段差・
隙間を検出する手段と、検出した段差・隙間から組立セ
グメントの姿勢と位置の補正量を演算する手段と、その
姿勢補正量から姿勢補正時に既設セグメントとの干渉を
避けるための組立セグメントの位置逃げ量を演算する手
段と、補正手順指令手段と、その指令に従って組立セグ
メントを前記位置逃げ量だけ既設セグメントから離れる
方向に移動させた後、姿勢補正と位置補正を順次実行す
る制御手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド掘進機内に設
置され、組立セグメントを既設セグメントに合わせて組
み立てるセグメント自動組立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド工事におけるセグメント組立作
業の省力化をはかるため、既設セグメントの姿勢と位置
の計測データに基づいて組立セグメントを既設セグメン
トの5〜10mm手前まで近付けた(粗位置決めまたは一
次位置決めとよばれる)後、組立セグメントと既設セグ
メントとの段差・隙間を検出し、その段差・隙間が0に
なるように組立セグメントの姿勢(回転)補正と位置
(並進)補正をして1面、2面または3面の面合わせ
(微位置決めまたは2次位置決めとよばれる)をするセ
グメント自動組立装置が特開平3−199599等によ
り提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案の装
置では、エレクタの機構上の制約から組立セグメントの
回転中心位置と組立セグメントとの距離が長いため、組
立セグメントの姿勢補正をする際に、姿勢だけでなく位
置も大きく変化することになり、このため、組立セグメ
ントと既設セグメントとが干渉するという問題がある。
図18および図19を用いて具体的に説明すると、この
例では、エレクタは球面軸受中心Gを回転中心として組
立セグメントの姿勢(θ1,θ2,θ3)を変化させる。
したがって、実線2aで示した組立セグメントを既設セ
グメント1a,1bに合わせて2点鎖線2bで示すよう
に姿勢補正したい場合、ローリング(θ1)だけさせる
と、組立セグメントは破線2cで示す位置に移動しよう
とし、既設セグメント1bに当ってしまう。
【0004】この場合、図18に示すセグメント端点P
を中心にして組立セグメントを矢印Eの方向に回転さ
せ、2点鎖線2bで示した目標の姿勢・位置に移動させ
るには、姿勢(θ1)と位置(y,z)を協調させて制
御すればよいことが分かっている。次に、この協調制御
の手法を図20を用いて説明する。図20は時間(t)
に対するθ1,y,zの現在値から目標値までの変化を
グラフ化して示したもので、移動中心位置(P)と移動
量(Δθ1)が与えられた場合、先に述べたθ1,y,z
の協調制御をするには、θ1の現在値と目標値の間をn
分割(nはn>1なる整数)して、制御開始からi番目
のθ1の目標値θ1iとこれに対応するy,zの目標値y
i,ziを求め、各々の姿勢・位置制御用ジャッキの目標
値に変換する。そして、各ジャッキを位置制御すること
で協調制御が行える。したがって、分割数nを大きくす
ると、より滑らかに、セグメント端点Pを移動中心から
外すことなく組立セグメントの姿勢を変化させることが
できる。しかし、このように分割して制御する方法で
は、分割数が大きくなるに従って演算量が増え、制御時
間が長くなるのを免れない。そこで、図20の1点鎖線
61、62で示すように、yとzについては分割せずに
各ジャッキをそれぞれ一定速度で位置制御する方法も考
えられているが、この方法ではyとzをθ1に協調させ
て制御することができないため、組立セグメントの端点
Pが移動中心から外れて、既設セグメントと干渉する可
能性がある。
【0005】本発明の目的は、簡単な演算で、既設セグ
メントと干渉することなく組立セグメントの姿勢と位置
を補正し、より短時間に微位置決めができるようにした
セグメント自動組立装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、図1に示すように、組立セグメントと既設
セグメントとの段差・隙間を検出する手段と、検出した
段差・隙間からその段差・隙間を0にするための姿勢
(回転)補正量と位置(並進)補正量を演算する手段
と、前記姿勢補正量から姿勢補正時に既設セグメントと
の干渉を避けるための組立セグメントの位置(並進)逃
げ量を演算する手段と、補正手順指令手段と、その指令
に従って組立セグメントを前記位置逃げ量だけ既設セグ
メントから離れる方向に移動させた後、組立セグメント
の姿勢補正と位置補正を順次実行する制御手段とを備え
たことを特徴とする。
【0007】
【作用】組立セグメントを既設セグメントに1面、2面
または3面で面合わせする際に、組立セグメントと既設
セグメントとの段差・隙間を検出し、その段差・隙間か
ら求めた組立セグメントの姿勢と位置の補正量のうち、
姿勢補正量から姿勢補正時に既設セグメントとの干渉を
避けるための組立セグメントの位置逃げ量を求めて、そ
の位置逃げ量だけ組立セグメントを既設セグメントから
離れる方向に移動させ、次に姿勢の補正をし、最後に位
置の補正をする。このように定められた補正手順に従っ
て制御することにより、既設セグメントと干渉すること
なく組立セグメントの微位置決めができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。
【0009】図2〜図5に示すように、セグメント自動
組立に用いるエレクタ12は、円筒状をしたシールド本
体11の後部に設置される。このエレクタ12は、大別
して、旋回機構であるエレクタリング13と旋回モータ
16、押付機構である吊りビーム21と押付ジャッキ2
2、左右摺動機構である横スライドフレーム24と横ス
ライドジャッキ25、前後摺動機構である前後スライド
フレーム27と前後スライドジャッキ28、ローリン
グ、ピッチング、ヨーイング等の姿勢制御機構である球
面フレーム29と姿勢制御用ジャッキ31,32,33
およびセグメント把持部34からなっている。
【0010】エレクタリング13は、シールド本体11
の内周数箇所に設置された外周ガイドローラ14と側面
ガイドローラ15により支持され、シールド本体11に
取り付けられた旋回モータ16によりピニオン17とリ
ングギヤ18を介して旋回駆動される。これに伴いエレ
クタリング13上に支持された以下の各部も左右旋回さ
せられる。
【0011】エレクタリング13の左右のアーム19に
ガイドロッド20を介して支持された吊りビーム21
は、アーム19との間に取り付けられた押付ジャッキ2
2の伸縮によりz軸方向(エレクタリング13の径方
向)に移動させられ、これに伴い吊りビーム21上に支
持された以下の各部も同方向に移動する。
【0012】吊りビーム21にリニアベアリング23を
介して支持された横スライドフレーム24は、吊りビー
ム21との間に取り付けられた横スライドジャッキ25
の伸縮により吊りビーム21上をy軸方向に摺動させら
れ、これに伴い横スライドフレーム24上に支持された
以下の各部も同方向に移動する。
【0013】横スライドフレーム24にリニアベアリン
グ26を介して支持された前後スライドフレーム27
は、横スライドフレーム24との間に取り付けられた前
後スライドジャッキ28の伸縮により横スライドフレー
ム24上をx軸方向(シールド本体11の軸方向)に摺
動させられ、これに伴い前後スライドフレーム27上に
支持された以下の各部も同方向に移動する。
【0014】前後スライドフレーム27の球面軸受部2
7aにより支持された球面フレーム29は、前後スライ
ドフレーム27との間に取り付けられた2本の姿勢制御
用ジャッキ31,32の伸縮により次のような動きをす
る。図4において、2本のジャッキ31,32を同じに
伸長または収縮させた場合、球面フレーム29は球面軸
受中心Gを含むx軸の周りに傾けられ、この動きはセグ
メント把持部34のローリング制御に用いられる。ま
た、ジャッキ31,32のいずれか一方を伸ばし、他方
を縮めた場合は、球面フレーム29は球面軸受中心Gを
含むz軸の周りに左右旋回させられ、この動きはセグメ
ント把持部34のヨーイング制御に用いられる。
【0015】球面フレーム29の中心軸30に吊り下げ
られたセグメント把持部34は、球面フレーム29との
間に取り付けられた姿勢制御用ジャッキ33の伸縮によ
りy軸方向に沿った中心軸30の周りに傾けられ、この
動きはセグメント把持部34のピッチング制御に用いら
れる。
【0016】セグメント把持部34は組立セグメント2
のグラウトホール35にねじ込まれるねじ軸36を備
え、ねじ軸36に回転と送りを与えるための駆動モータ
および昇降ジャッキ(図示せず)がセグメント把持部3
4に内蔵されている。
【0017】エレクタ12は以上のように構成され、把
持した組立セグメント2を旋回モータ16およびジャッ
キ22,25,28,31,32,33からなる7軸の
アクチュエータにより既設セグメント1に合わせて位置
決めし、図示しないボルト締結装置により既設セグメン
ト1に組み付ける機能を有している。
【0018】組立セグメントの微位置決めを行うために
本発明で用いる段差・隙間検出手段とシステム構成の一
例を図6に示す。図6において、組立セグメント2は図
2〜図5に示したエレクタ12に把持されている。1a
は組立セグメント2とトンネル軸方向に隣接する前リン
グの既設セグメント、1bは組立セグメント2とトンネ
ル周方向に隣接する同一リングの既設セグメントであ
る。3a,3b,3cは投光器、4a,4b,4cはテ
レビカメラで、これら3組の投光器とテレビカメラはエ
レクタのセグメント把持部34に固定されている。投光
器3a,3bは組立セグメント2と既設セグメント1a
の境界部の2箇所にトンネル軸方向にスリット光を照射
し、投光器3cは組立セグメント2と既設セグメント1
bの境界部にトンネル周方向にスリット光を照射するよ
うに配置されており、これらスリット光の反射光像(以
下スリット光像とよぶ)A,A′,B,B′,C,C′
はそれぞれテレビカメラ4a,4b,4cにより撮像さ
れる。これらテレビカメラにより得られた画像データ
は、演算装置9からの指令に基づきカメラ切換器5によ
り切換選択され、画像入出力装置6を介して画像メモリ
7に格納される。また、画像メモリ7の内容は画像入出
力装置6を介してモニタ8に表示される。
【0019】演算装置9は、画像メモリ7に格納された
画像データから組立セグメントと既設セグメントとの段
差・隙間を検出し、検出した段差・隙間に基づいて組立
セグメントの姿勢・位置補正量の演算および位置逃げ量
の演算を行い、得られた姿勢・位置補正量および位置逃
げ量を各々の姿勢・位置制御用ジャッキの目標値に変換
して図示しないサーボ制御装置へ出力する。サーボ制御
装置は、演算装置9から与えられた目標値に基づいて各
ジャッキの位置制御を行う。
【0020】セグメントの組立のタイプとしては、図7
に示すように組立セグメント2と既設セグメント1aの
1面を面合わせする場合(以下、A1タイプとよぶ)
と、図8に示すように組立セグメント2と既設セグメン
ト1a,1bの2面の面合わせをする場合(以下、A2
タイプとよぶ)と、図9および図10に示すように組立
セグメント2と既設セグメント1a,1b,1cの3面
の面合わせをする場合(以下、Kタイプとよぶ)とがあ
る。A1タイプの組立セグメントは1リング中の最初に
組み立てられるセグメント、Kタイプの組立セグメント
は1リング中の最後に組み立てられるキーセグメント、
2タイプの組立セグメントは1リング中の残りのセグ
メントであり、図6にはA2タイプの例を示した。
【0021】次に、本発明による組立セグメントの微位
置決め制御の手順を説明する。図11に示すように、微
位置決め制御は大きく分けて4つの手順からなる。
【0022】まず、手順100の段差・隙間の検出につ
いて図6および図12〜図14により説明する。図6に
示す投光器3a,3b,3cから既設セグメント1a,
1bとその近傍に粗位置決めされた組立セグメント2の
境界部にスリット光を照射し、テレビカメラ4a,4
b,4cで得られた画像データを画像メモリ7に取り込
む。図12の(a),(b),(c)はそれぞれテレビ
カメラ4a,4b,4cから取り込まれた画像の一例を
示す。いま、スリット光像A,A′,B,B′,C,
C′の端点をa,a′,b,b′,c,c′とすると、
図12に示すΔPy1,ΔPy2,ΔPy3はそれぞれ
a,a′間、b,b′間、c,c′間の段差に相当す
る。そこで、演算装置9で各々の画像データを画像処理
して、端点a,a′,b,b′,c,c′の画像メモリ
上での座標値を求める。
【0023】図6において、投光器3a,3b,3cと
テレビカメラ4a,4b,4cはエレクタのセグメント
把持部34に固定されているので、これら投光器および
テレビカメラと組立セグメント2との位置関係は、組立
セグメントの把持中は一定と考え得る。そこで、図13
に示す座標系(x,y,z)を用いて既設セグメント1
a,1bと組立セグメント2との段差・隙間を求めるこ
とにする。座標系(x,y,z)の原点0は組立セグメ
ント2の中心とする。いま、スリット光像A,A′に注
目し、画像メモリ上のスリット光像A,A′の端点座標
をa(Pax,Pay),a′(Pax′,Pay′)とする
と、画像メモリ上の座標系(Px,Py)とテレビカメ
ラ4aのイメージセンサ上の座標系(図示せず)との関
係およびイメージセンサ上の座標系と組立セグメント上
の座標系(x,y,z)との関係を用いて座標値の変換
を行うことにより、組立セグメント2側のスリット光像
Aの端点aおよび既設セグメント1a側のスリット光像
A′の端点a′の画像座標値(Pax,Pay),(Pa
x′,Pay′)より、座標系(x,y,z)の座標値が
(xa,ya,za),(xa′,ya′,za′)と
して求められる。すると、a,a′間のx軸方向の隙間
はΔxa=xa′−xaとして、またz軸方向の段差は
Δza=za′−zaとして算出される。同様に、スリ
ット光像B,B′,C,C′の端点b,b′,c,c′
座標系(x,y,z)の座標値を(xb,yb,z
b),(xb′,yb′,zb′),(xc,yc,z
c),(xc′,yc′,zc′)とすると、b,b′
間の隙間と段差はΔxb=xb′−xb,Δzb=z
b′−zbとして、またc,c′間の隙間と段差はΔy
c=yc′−yc,Δzc=zc′−zcとして算出さ
れる。
【0024】次に、手順200の姿勢・位置補正量の演
算について説明する。ここでは、先に求めた段差・隙間
から既設セグメント1a,1bに対する組立セグメント
2の姿勢・位置の偏差量および補正量を演算する。偏差
量演算の手法は種々考えられるが、簡単な例を記す。前
述したようにスリット光像A,A′,B,B′,C,
C′から得られた隙間と段差をそれぞれΔxa,Δx
b,Δyc,Δza,Δzb,Δzcとすると、図13
のx軸方向の位置偏差eΔx,y軸方向の位置偏差eΔ
y,z軸方向の位置偏差eΔz、x軸周りの姿勢偏差
(ローリング)eΔθ1,y軸周りの姿勢偏差(ピッチ
ング)eΔθ2,z軸周りの姿勢偏差(ヨーイング)e
Δθ3は次式により近似計算される。
【0025】
【数1】
【0026】ここで、Lxa,Lxc,Lya,Lybは、図1
4に示すように、組立セグメント2の中心(座標原点
0)から組立セグメント上のスリット光像A,B,Cの
各端点a,b,cまでのx軸方向およびy軸方向の距離
を表わしている。
【0027】これらの偏差量から姿勢と位置の補正量Δ
x,Δy,Δz,Δθ1,Δθ2,Δθ3は次式により求
められる。
【0028】
【数2】
【0029】次に、手順300の位置逃げ量の演算につ
いて図15および図16により説明する。図15は位置
逃げ量演算のフローチャートである。本図に示すよう
に、姿勢補正時に既設セグメントとの干渉を避けるため
の組立セグメントの位置逃げ量は、組立のタイプに従っ
て3種類に分けられる。すなわち、図2および図4の球
面軸受中心Gを中心として組立セグメントの姿勢を変化
させる場合を考えると、A1タイプ(図7)では、ピッ
チング(θ2)およびヨーイング(θ3)の補正をするた
めに、組立セグメント2を既設セグメント1aからx軸
方向に逃がす必要がある。
【0030】A2タイプ(図8)では、ローリング
(θ1),ピッチング(θ2)およびヨーイング(θ3
の補正をするために、組立セグメント2を既設セグメン
ト1a,1bからx軸方向とy軸方向に逃がす必要があ
る。
【0031】また、Kタイプ(図9および10図)で
は、ローリング(θ1),ピッチング(θ2)およびヨー
イング(θ3)の補正をするために、組立セグメント2
を既設セグメント1a,1b,1cからx軸方向とz軸
方向に逃がす必要がある。
【0032】前述したように段差・隙間から求めたロー
リング、ピッチング、ヨーイングの補正量をそれぞれΔ
θ1,Δθ2,Δθ3とすると、x軸方向の逃げ量(前後
逃げ量)δx、y軸方向の逃げ量(左右逃げ量)δy、
z軸方向の逃げ量(上下逃げ量)δzは次のように求め
られる。
【0033】
【数3】
【0034】ここで、f1はピッチング補正量から求め
た第1の前後逃げ量 f2はヨーイング補正量から求めた第2の前後逃げ量 f3はローリング補正量から求めた第1の左右逃げ量 f4はヨーイング補正量から求めた第2の左右逃げ量 f5はローリング補正量から求めた第1の上下逃げ量 f6はピッチング補正量から求めた第2の上下逃げ量 であり、f1とf2のいずれか大きい方の値を前後逃げ量
δxとし、f3とf4のいずれか大きい方の値を左右逃げ
量δyとし、f5とf6のいずれか大きい方の値を上下逃
げ量δzとしている。
【0035】f1〜f6は後記のようにセグメント寸法と
球面軸受中心Gから、組立セグメント2までの寸法で決
まる値であり、セグメント寸法のばらつきを考慮して余
裕をもたせて決定する。例として、|Δθ1|とf3の関
係を図16の実線51で示す。
【0036】次に、逃げ量の求め方の一例を図18およ
び図19により説明する。いま、姿勢と位置の制御を協
調させないで、実線2aで示した組立セグメントの姿勢
を球面軸受中心Gを回転中心としてΔθ1だけ変化させ
ると、組立セグメントは破線2cで示す位置に移動す
る。このとき、セグメント端の周方向の移動距離ΔLは
次のように近似的に表わせる。
【0037】
【数4】
【0038】ここで、Rは球面軸受中心Gからセグメン
ト端までの距離である。
【0039】この周方向移動距離ΔLに対応するセグメ
ント端のy軸方向の移動距離ΔSは次のように近似的に
求められる。
【0040】
【数5】
【0041】ここで、θは球面軸受中心Gから見たセグ
メント端の挟角で、セグメントの種類が同じならば一定
である。
【0042】したがって、数4と数5からΔSは次のよ
うに表わせる。
【0043】
【数6】
【0044】既設セグメント1bとの干渉を避けるため
には、先に述べたy軸方向の移動と反対方向に組立セグ
メントを逃がさなくてはならないので、左右逃げ量は次
のように求められる。
【0045】
【数7】
【0046】ここで、αは余裕分である。
【0047】以上はローリング補正に対する逃げ量の求
め方の一例であるが、ピッチング、ヨーイングの補正に
対する逃げ量も同様の方法で求められる。また、これま
での説明では位置逃げ量を姿勢補正量に対応させて変化
する値としたが、姿勢補正の必要ありと判断された場
合、図16の2点鎖線52で示すように姿勢補正量の大
小にかかわらず、あらかじめ設定した一定値を逃げ量と
して出力させるようにしてもよい。
【0048】手順400の補正制御のフローを図17に
示す。手順401の逃がし制御では、前述した位置逃げ
量δx,δy,δzだけ組立セグメントを既設セグメン
トから離れる方向に移動させる(並進)。次に、手順4
02で姿勢偏差eΔθ1,eΔθ2,eΔθ3を補正し
(回転)、最後に、手順403で位置偏差Δx,Δy,
Δzを補正する(並進)。この補正制御は、制御プログ
ラムに組み込まれた補正手順の指令に従って実行され
る。
【0049】補正制御が終ると、再度段差・隙間を検出
して、その段差・隙間から求めた姿勢と位置の偏差が許
容範囲内かどうか、つまり締結用ボルトがボルト穴に入
るかどうかを調べ、許容範囲外のときは再度姿勢と位置
の補正を行い、許容範囲内であれば位置決め完了とな
る。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、姿勢補正に先立って行
う逃がし制御により、既設セグメントと干渉することな
く組立セグメントの微位置決めができ、しかも、位置逃
げ量の演算は姿勢補正の都度1回行うだけでよいので、
前述した協調制御に比べ演算量が少なくてすみ、制御時
間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す概要図である。
【図2】シールド掘進機内に設置されたエレクタの一部
切断した正面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【図5】図2のV−V断面図である。
【図6】本発明に用いる段差・隙間検出手段とシステム
構成の一例を示す図である。
【図7】A1タイプの組立セグメントと既設セグメント
の位置関係を示す図である。
【図8】A2タイプの組立セグメントと既設セグメント
の位置関係を示す図である。
【図9】Kタイプの組立セグメントと既設セグメントの
位置関係を示す図である。
【図10】図9のX−X断面図である。
【図11】セグメント微位置決めの大まかな制御手順を
示す図である。
【図12】テレビカメラに映る画像の一例を示す図で、
(a)はカメラ4aの画像、(b)はカメラ4bの画
像、(c)はカメラ4cの画像である。
【図13】組立セグメント上の座標系の説明図である。
【図14】組立セグメント上の座標系とスリット光像の
位置関係を示す図である。
【図15】位置逃げ量演算の詳細な手順示す図である。
【図16】ローリング補正量1Δθ11と左右逃げ量f3
の関係を示す図である。
【図17】補正制御の詳細な手順を示す図である。
【図18】組立セグメントと既設セグメントの相対的な
姿勢・位置の変化を示す説明図である。
【図19】図18のD矢視図である。
【図20】姿勢と位置の協調制御の説明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c…既設セグメント、2…組立セグメン
ト、3a,3b,3c…投光器、4a,4b,4c…テ
レビカメラ、5…カメラ切換器、6…画像入出力装置、
7…画像メモリ、9…演算装置、12…エレクタ、10
0…段差・隙間検出手段に対応する制御手順、200…
姿勢・位置補正量演算手段に対応する制御手順、300
…位置逃げ量演算手段に対応する制御手順、400〜4
03…制御手段に対応する制御手順。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東海林 宏明 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 森 泰雄 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 小澤 肇 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 (72)発明者 中島 吉男 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 服部 誠 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機内に設置され、組立セグ
    メントを既設セグメントに合わせて組み立てるセグメン
    ト自動組立装置において、組立セグメントと既設セグメ
    ントとの段差・隙間を検出する手段と、検出した段差・
    隙間からその段差・隙間を0にするための組立セグメン
    トの姿勢(回転)補正量と位置(並進)補正量を演算す
    る手段と、前記姿勢補正量から姿勢補正時に既設セグメ
    ントとの干渉を避けるための組立セグメントの位置(並
    進)逃げ量を演算する手段と、補正手順指令手段と、そ
    の指令に従って組立セグメントを前記位置逃げ量だけ既
    設セグメントから離れる方向に移動させた後、組立セグ
    メントの姿勢補正と位置補正を順次実行する制御手段と
    を備えたことを特徴とするセグメント自動組立装置。
  2. 【請求項2】 位置逃げ量演算手段は、ピッチング補正
    量から求めた第1の前後逃げ量とヨーイング補正量から
    求めた第2の前後逃げ量のいずれか大きい方の値を前後
    逃げ量として出力し、ローリング補正量から求めた第1
    の左右逃げ量とヨーイング補正量から求めた第2の左右
    逃げ量のいずれか大きい方の値を左右逃げ量として出力
    し、ローリング補正量から求めた第1の上下逃げ量とピ
    ッチング補正量から求めた第2の上下逃げ量のいずれか
    大きい方の値を上下逃げ量として出力することを特徴と
    する請求項1記載のセグメント自動組立装置。
  3. 【請求項3】 補正手順指令手段は、組立セグメントと
    既設セグメントの1面の面合わせをする場合には組立セ
    グメントを前後逃げ量だけ移動させる指令と姿勢補正指
    令および位置補正指令を順次出力し、組立セグメントと
    既設セグメントの2面の面合わせをする場合には組立セ
    グメントを前後逃げ量と左右逃げ量だけ移動させる指令
    と姿勢補正指令および位置補正指令を順次出力し、組立
    セグメントと既設セグメントの3面の面合わせをする場
    合には組立セグメントを前後逃げ量と上下逃げ量だけ移
    動させる指令と姿勢補正指令および位置補正指令を順次
    出力することを特徴とする請求項2記載のセグメント自
    動組立装置。
JP4036045A 1992-02-24 1992-02-24 セグメント自動組立装置 Pending JPH05231096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4036045A JPH05231096A (ja) 1992-02-24 1992-02-24 セグメント自動組立装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4036045A JPH05231096A (ja) 1992-02-24 1992-02-24 セグメント自動組立装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05231096A true JPH05231096A (ja) 1993-09-07

Family

ID=12458745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4036045A Pending JPH05231096A (ja) 1992-02-24 1992-02-24 セグメント自動組立装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05231096A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05231096A (ja) セグメント自動組立装置
JP3350913B2 (ja) セグメント組立位置決め方法
JP2971982B2 (ja) セグメントの姿勢検出方法及び自動組立装置
JP3449010B2 (ja) シールド工事の路線修正方法及びセグメント組立装置
JP3395173B2 (ja) セグメント組立位置決め方法
JP3278503B2 (ja) セグメント自動組立装置及びその方法
JP2667762B2 (ja) セグメントの組立位置決め方法
JP2851971B2 (ja) セグメントの組立位置決め方法
JP3240221B2 (ja) セグメント自動組立装置及び方法
JP3240227B2 (ja) トンネル覆工用リングのセグメント組立位置決め方法及び装置
JP2667759B2 (ja) セグメントの組立位置決め方法
JP3362035B2 (ja) セグメント位置決め方法
JPH051500A (ja) セグメント自動組立装置
JP3350912B2 (ja) セグメント組立位置決め方法
JP3307087B2 (ja) セグメントの自動位置決め方法及び自動位置決め装置
JP3450548B2 (ja) セグメント組立方法及び組立装置
JPH06299798A (ja) セグメント組立位置決め方法
JP3396560B2 (ja) エレクタのセグメント位置決め装置
JPH0518196A (ja) セグメント自動組立装置
JP2935652B2 (ja) セグメント組立方法及び組立装置
JP3444025B2 (ja) セグメントの組立位置決め方法
JPH06317098A (ja) セグメント組立位置決め方法
JP3395172B2 (ja) セグメント組立位置決め方法及び位置決め制御装置
JP2000213294A (ja) セグメントの組立方法及び装置
JP2609010B2 (ja) セグメント自動組立装置