JP3240221B2 - セグメント自動組立装置及び方法 - Google Patents

セグメント自動組立装置及び方法

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JP3240221B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル覆工用リング
を自動組立てするセグメントの自動組立装置及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル掘進工事においては、昨今シー
ルド工法が用いられている。シールド工事においては、
円筒状シールド機に内接して組立てられたトンネル覆工
用リングを支柱として、そのリングのトンネル軸方向端
面に、シールド機に附属した複数本のトンネル軸方向ジ
ャッキ(シールドジャッキ)を伸ばして圧触させ、その
反作用として地山に推力をかけながらシールド先端部で
回転掘進を行う。一定距離掘進後シールド機附属のエレ
クタ(セグメント組立機)で位置決めを行いつつトンネ
ル覆工用リングのセグメントをボルト締結によって組立
てていき、次段の覆工用リングを完成させる。
【0003】この過程で重要なのが、覆工用リングを構
成するセグメントの自動位置決めである。自動位置決め
が現場で生ずる設定値からのズレを正確に補正しながら
行わなければ、シールドと覆工用リングに隙間を生じた
り、予定の掘進方向からのずれを生ずる原因となる。
【0004】一般に、セグメントの固定に、ボルトーナ
ットを使う。従って±1mm以下の微位置決めをしない
と、セグメントを固定できない。一方、エレクタの位置
の再現性は±1cm程度である。従ってコンピュータ内
の数値だけを使って位置決めしてもセグメントを固定で
きない。そこでコンピュータ内に記憶・演算しておいた
数値だけで組立セグメントを既設セグメントの数cm手
前に粗位置決めし、その後に視覚センサを使ってエレク
タの位置の再現性の悪い部分を吸収して微位置決めす
る。即ち、セグメントの自動位置決めは、所定の位置近
傍にまず当該セグメントを粗位置決めする第1段階と、
この位置で既設セグメントとの相対的位置・姿勢のずれ
を検出してその偏差を補正しながら微位置決めする第2
段階とから成る。ここで、粗位置決めと微位置決めとに
ついて簡単に述べる。粗位置とは、広義では組立セグメ
ントの最終組立て位置の近くの位置を指し、この粗位置
まで先ず組立セグメントを持ってゆく。この粗位置まで
組立セグメントを持っていく動作が粗位置決めである。
粗位置決め終了後に最終目標位置をTVカメラ(図8参
照)による光切断法等を利用して決定する。粗位置から
この決定した最終目標位置までは動作範囲は少なく且つ
位置決め精度の高いことが要求されるため、微位置決め
と呼ぶ。狭義の粗位置について述べる。組立セグメント
の移動はエレクタで行うことから、組立セグメントの粗
位置を得る時のエレクタの位置を狭義の粗位置と呼ぶ。
【0005】粗位置決めは通常次の手順で行われる。ま
ず、粗位置演算を行う。これは、組立セグメントの設計
位置・姿勢もしくは該組立セグメントとトンネル周方向
で隣接する既設セグメントの位置・姿勢計測結果から組
立セグメントの最終目標位置を予測演算し、更にこの予
測値を基にセグメントを組立てる位置と姿勢を演算し、
更にこれらを使って既設セグメントから数cmの隙間を
あけるような位置と姿勢を演算する。これを粗位置(及
び姿勢)と称する。エレクタの位置・姿勢とはエレクタ
本体のセグメント把持部の位置・姿勢を意味し、把持中
の組立セグメントの位置・姿勢に対応する。粗位置は、
エレクタの旋回角度θとエレクタ座標系(x、y、z)
及びx、y、zの各軸回りの回転軸(δx、δy、δz
で表される。ここで、δxはローリング角、δyはピッチ
ング角、δzはヨーイング角である。
【0006】次に、上記のごとく求めた粗位置を基にし
て旋回モータを含む各アクチュエータの指令値を演算
し、サーボ制御装置へ指令値を入力して該サーボ制御装
置を駆動して前記各アクチュエータを制御すればよい。
【0007】粗位置決めする第1段階終了後、微位置決
めする第2段階に入るが、この時光切断法と称する技術
が用いられる(特開平3−199599号)。図9を用
いて、これを簡単に説明する。
【0008】図9は、粗位置決めされた組立セグメント
42と既設セグメント41a〜41cの相対位置関係及
びエレクタ(図示せず)に設置された3台の投光器から
セグメント境界領域に照射された3本のスリット光とそ
の拡大図を示す。
【0009】既設セグメント41a、41bは、現在組
立中のリングから直近のトンネル覆工用既設リング9に
おけるセグメントであり、41cは現在組立中の覆工用
リングの既設セグメントである。投光器からの3本のス
リット光は、粗位置決めされた組立セグメント42のト
ンネル周方向に沿った境界部に2本(セグメント41a
と42間及びセグメント41bと42間)、トンネル軸
方向に沿った境界部に1本(セグメント41cと42
間)照射されている。スリット光本数はこれに限定され
るものではなく、トンネル周方向に2本以上、トンネル
軸方向に1本以上あればよい。
【0010】この結果生じたスリット光像A−A′、B
−B′及びC−C′をそれぞれテレビカメラで撮像し、
その画像のデータを処理して得られた各光像の端点a、
a′、b、b′、c、c′の座標値から前記3ヶ所の断
差・隙間を検出し、その情報を基にして組立・既設セグ
メントの位置・姿勢偏差を求め、その偏差を補正するこ
とによって組立セグメント42の微位置決めを行うもの
である。尚、46a、46b、46cはテレビカメラの
視野、47a、47b、47cはテレビ画像を示す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、トンネル覆工用リングのセグメント組立ての第1段
階である粗位置決めの過程で、シールド本体の掘進工事
中の回転が考慮されていなかった。即ち、トンネル掘進
は泥水や泥土中で行われることがあり、この時摩擦係数
が低下するので円筒状シールド本体が切刃の反力を受け
てトンネル軸のまわりに回転する場合がある。回転量
は、トンネル内周に換算して数10mmに達することも
ある。従って、予め定めたトンネル軸に沿って掘進が進
んでいる場合であっても、シールド本体からそのトンネ
ル軸に対して回転することになる。勿論、トンネル軸が
予め定めた軸に沿わずに変更することもあり、こうした
場合にも、この変更後のトンネル軸に対してシールド本
体が回転することになる。エレクタは、シールド本体に
固定されているので、シールド本体が回転するとエレク
タ姿勢も変化し、このために既設セグメントに対するエ
レクタ姿勢が相対的に変化する。
【0012】この結果、直近のトンネル覆工用既設リン
グ組立て時に測定したデータを基にして演算された組立
セグメントの目標位置・姿勢が変化し、粗位置決めされ
た個所が設計位置・姿勢からずれる。微位置決めの際、
上記光切断法で用いられる投光器及びテレビカメラは、
エレクタに固定されているので、粗位置決めされた個所
がトンネル内周に換算して数10mmも設計値からずれ
ると、視野からはずれるため上記した既設セグメントと
組立セグメントのスリット光像が得られず、微位置決め
できないという問題点があった。
【0013】本発明の目的は、トンネル掘進中にシール
ド本体がトンネル軸のまわりに回転しても粗位置決めを
所定の位置・姿勢の範囲内で行うことができ、引続き光
切断法を用いて組立セグメントの微位置決めを自動的に
行うことができるセグメント自動組立装置及び方法を提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】シールド掘進機に設置し
たローリング計と、シールド掘進機内に設置されたエレ
クタにより組立セグメントを所定の組立位置決め近傍に
粗位置決めする手段と、粗位置決め終了後に、既設セグ
メントと組立セグメントとの間の段差・隙間を検出する
検出手段と、その段差・隙間情報に基づいて前記組立セ
グメントと既設セグメントとの位置・姿勢偏差を求め、
その偏差を補正することによって前記組立セグメントを
組立位置に微位置決めする手段と、より成ると共に、前
記粗位置決めの手段は、ローリング計から前記所定の組
立位置近傍における前記エレクタの地軸に対するローリ
ング角度を取込む手段と、該測定角度から直近のトンネ
ル覆工用既設リング組立て時測定された地軸に対するロ
ーリング角度を減じて得た角度を、前記エレクタの旋回
量の設計値に加算して演算値を得る手段と、この演算値
を基にして前記組立セグメントを粗位置決めする手段
と、を備えることとしたセグメント自動組立装置を提供
する。
【0015】本発明では、シールド掘進機内に設置され
たエレクタにより組立セグメントを所定の組立位置近傍
に粗位置決めし、その後既設セグメントと組立セグメン
トのの間の段差・隙間を検出し、その段差・隙間情報に
基づいて前記組立セグメントと既設セグメントとの位置
・姿勢偏差を求め、その偏差を補正することによって前
記組立セグメントを組立位置に微位置決めするセグメン
トの組立て位置決め方法において、前記シールド掘進機
に予め設置されたローリング計を用いて前記所定の組立
位置近傍における前記エレクタの地軸に対するローリン
グ角度を測定し、該測定角度から直近のトンネル覆工用
既設リング組立て時測定された地軸に対するローリング
角度を減じて得た角度を、前記エレクタの旋回量の設計
値に加算して得た演算値を基にして前記組立セグメント
を粗位置決めするセグメント自動組立方法を提供する。
【0016】
【作用】本発明によれば、シールド掘進機に取付けたロ
ーリング計を利用して、ローリング角度を検出し、この
ローリング角度で次の粗位置を補正する。これによっ
て、シールド掘進機の回転に対する粗位置の決定を、精
度よく行うことができ、更に次段階での微位置決めを円
滑に行うことができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の原理を説明するための図で
ある。シールド機にローリング計Rを設置しておき、ト
ンネル掘進を行いながら円筒状シールド本体に内接する
第n番目のトンネル覆工用セグメントリングを組みあげ
る。ここで各リングは、複数のセグメント(又はブロッ
クとも呼ばれる)を連結して構成されている。この時、
ローリング計Rで測定したシールド機の地軸に対するロ
ーリング角度roll(n)を、エレクタの位置・姿勢
を示す関数Fに組み込む。ここで、F=F[x、y、
z、θ、δx(n)、δz(n)、δy(n)、roll
(n)]である。エレクタはシールド本体に固定されて
いるので、旋回角度はシールド本体と同じになる。
【0018】更にトンネル掘進が続き、第(n+1)番
目のトンネル覆工用リング組立時のシールド機が、図1
に示した位置にきた時再びローリング計Rで地軸に対す
るローリング角度roll(n+1)を測定する。シー
ルド本体は、地山の圧力を受けて掘進中に非意図的な回
転をするが、一旦組立てられたn番目の覆工用リングは
その組立完了時の位置・姿勢を保つ。
【0019】従って、第(n+1)番目の覆工用リング
組立位置においては、直近のトンネル覆工用既設リン
グ、即ち第n番目のトンネル覆工用リングの位置・姿勢
を新たな原点座標として、この位置・姿勢からの非意図
的なずれ、即ち[roll(n+1)−roll
(n)]成分を第(n+1)番目の覆工用リングの組立
セグメント目標座標の旋回角度θに加算してやれば、ト
ンネル掘進中に生ずる非意図的なシールド本体(エレク
タ)の回転による影響を実質的に打ち消すことができ
る。
【0020】以下、本発明を実施例に基づいて、より詳
しく述べる。図2〜図7で示すように、セグメント自動
組立てに用いられるエレクタ本体12は、円筒状をした
シールド本体11の後部に設置される。シールド本体1
1の内周部には、シールドジャッキ100が10〜40
本程度取り付けられている。シールドジャッキ100
は、図4の100aで示したようにトンネル軸方向に伸
ばして直近の既設リング9の既設セグメント41円周端
面を押し付け、その反力を利用してシールド本体11を
地山に圧触させながら掘進するために用いられる。更に
シールド本体11内にローリング計Rを設置してある。
【0021】なお、組立セグメント42の粗位置決め時
にはシールドジャッキが邪魔になるので、当該個所のシ
ールドジャッキを100bの如く縮めて空間を確保する
のである(図4参照)。エレクタ本体12は、大別し
て、旋回機構であるエレクタリング13と旋回モータ1
6、押付機構である吊りビーム21と押付ジャッキ2
2、左右摺動機構である横スライドフレーム24と横ス
ライドジャッキ25、前後摺動機構である前後スライド
フレーム27と前後スライドジャッキ28、ピッチン
グ、ローリング、ヨーイング等の姿勢制御機構である球
面フレーム29と姿勢制御用ジャッキ31、32、33
及びセグメント把持部34からなっている。
【0022】エレクタリング13は、シールド本体11
の内周数個所に設置された外周ガイドローラ14と側面
ガイドローラ15により案内され、シールド本体11に
取り付けられた旋回モータ16によりピニオン17とリ
ングギア18を介して旋回駆動される。これに伴い、エ
レクタリング13上に支持された以下の各部も同時に左
右旋回させられる。
【0023】エレクタリング13の左右アーム19にガ
イドロッド20を介して支持された吊りビーム21は、
アーム19との間に取り付けられた押付ジャッキ22の
伸縮によりZ軸方向(エレクタリング13の径方向)に
移動させられ、これに伴い吊りビーム21上に支持され
た以下の各部も同方向に移動する。
【0024】吊りビーム21にリニアベアリング23を
介して支持された横スライドフレーム24は、吊りビー
ム21との間に取り付けられた横スライドジャッキ25
の伸縮により吊りビーム21上をy軸方向に移動させら
れ、これに伴い横スライドフレーム24上に支持された
以下の各部も同方向に移動する。
【0025】横スライドフレーム24にリニアベアリン
グ26を介して支持された前後スライドフレーム27
は、横スライドフレーム24との間に取り付けられた前
後スライドジャッキ28の伸縮により横スライドフレー
ム24上をx軸方向(シールド軸方向)に前後スライド
させられ、これに伴い前後スライドフレーム27上に支
持された以下の各部も同方向に移動する。
【0026】前後スライドフレーム27の球面ガイド部
27aに組み込まれた球面フレーム29は、前後スライ
ドフレーム27との間に取り付けられた2本の姿勢制御
用ジャッキ31、32の伸縮により次のような動きをす
る。図4において、2本のジャッキ31、32を同時に
伸長または収縮させた場合、球面フレーム29は球面中
心Gを含むx軸の回りに傾けられ、この動きはセグメン
ト把持部34のローリング制御に用いられる。また、ジ
ャッキ31、32のいずれか一方を伸長させ、他方を収
縮させた場合は、球面フレーム29は球面中心Gを含む
z軸の回りに左右旋回させられ、この動きはセグメント
把持部34のヨーイング制御に用いられる。
【0027】球面フレーム29の中心軸30に吊り下げ
られたセグメント把持部34は、球面フレーム29との
間に取り付けられた姿勢制御用ジャッキ33の伸縮によ
り中心軸30の回りに傾けられ、この動きはセグメント
把持部34のピッチング制御に用いられる。
【0028】セグメント把持部34は、図7に示すよう
に組立セグメント42のグラウト穴43に合致する雄ね
じが切られたねじ軸35を備えている。また、セグメン
ト把持部34には、ねじ軸35を回転させる駆動モータ
36と、ねじ軸35を駆動モータ36、軸受ブラケット
37と共に昇降動作させる昇降ジャッキ38が装備され
ており、図示しない位置決めセンサにより、エレクタ下
に置かれた組立セグメント42のグラウト穴43にねじ
軸35を心合わせした後、該ねじ軸35を回転させなが
らセグメント42に向かって突き出し、グラウト穴43
へのねじ込み完了後、セグメント42がセグメント把持
部34の端面に当たるまでねじ軸35を引き戻すことに
より、セグメント42を把持する。
【0029】エレクタ本体は以上のように構成され、組
立セグメント42を把持して最終的に所定の組立位置に
位置決めし、図示しないボルト締結装置により既設セグ
メント41に組み付ける機能を有している。
【0030】図8はセグメント位置決めに用いる段差・
隙間検出手段と組立・既設セグメントとの位置関係及び
位置決めの制御システム構成を示したものである。12
はエレクタ本体を模式的に表している。42は粗位置決
めされた組立セグメントを、41a、41bは組立セグ
メント42とトンネル軸方向に隣接する既設セグメント
を、41cは組立セグメント42とトンネル周方向に隣
接する既設セグメントをそれぞれ表している。これら組
立・既設セグメント間の段差・隙間を検出するために、
3組の投光器44a、44b、44cとテレビカメラ4
5a、45b、45cがエレクタ本体12のセグメント
把持部34に剛体(図示せず)を介して固定されてい
る。したがって、投光器44a〜44cとテレビカメラ
45a〜45cと把持部34及び組立セグメント42と
相対的な位置・姿勢はエレクタの動きにもかかわらず把
持中は一定である。投光器44a、44bは組立セグメ
ント42と既設セグメント41a、41bのトンネル周
方向に沿った境界部の2ヶ所に、投光器44cは組立セ
グメント42と既設セグメント41cのトンネル軸方向
に沿った境界部の1ヶ所にそれぞれスリット光を照射し
(図9参照)、各セグメントに生じたスリット光像A、
A′、B、B′、C、C′はテレビカメラ45a〜45
cによりそれぞれ撮像される。図9は、光切断法で用い
られる要素を、より詳しく示している。図9において、
46a〜46cはテレビカメラ45a〜45cのカメラ
視野を、47a〜47cはテレビカメラ45a〜45c
に映ったカメラ画像を示すものであり、このことは従来
例としての光切断法の説明中で述べた通りである。
【0031】これらテレビカメラからの画像データはカ
メラ切換器48と画像入力装置49を介して画像メモリ
50に取り込まれる。装置51は画像メモリ50に格納
された画像データを処理してスリット光像の端点座標を
求める画像処理装置、装置52は画像処理装置51で求
められた端点座標値または事前に入力された数値データ
を基にして後述する位置決め制御演算を行い、その結果
を指令値としてサーボ制御装置53へ出力するエレクタ
本体の制御装置(以下、本体制御装置と記す)であり、
サーボ制御装置53は、その指令に従ってエレクタ本体
の旋回モータ16及び油圧ジャッキ22、25、28、
31、32、33を含む7軸のアクチュエータを制御す
る。
【0032】次に制御方法について図10を用いて説明
する。位置決め制御は粗位置決め制御150と微位置決
め制御200によって構成される。
【0033】粗位置決め制御について図1及び図11を
用いて説明する。粗位置決め制御150は手順151か
ら154で構成される。手順151について説明する。
セグメントの組立てで重要なのは、既設セグメントに対
してどのようにエレクタを位置決め制御するかである。
既設セグメントは動かないが、エレクタ12はシールド
本体11に固定されているために、シールド本体11が
掘進により前進し、地山の圧力を受けて回転するとエレ
クタと既設セグメントの相対関係がずれる。
【0034】そこでシールド本体11に設置されたロー
リング計Rでシールド本体11の地軸に対するローリン
グ角度を計測できるようにする。そして第n番目のセグ
メントリングを組立てた時のローリング角度roll
[n]を計測する。そしてシールドジャッキ100を使
ってシールド本体11を所定量だけ掘進させる。掘進後
第(n+1)番目のセグメントリングを組立てられるよ
うになったらローリング計Rによってroll[n+
1]を計測する。そして設計データから求めた粗位置x
[n+1]、y[n+1]、z[n+1]、δz[n+
1]、δx[n+1]、δy[n+1]、θ[n+1]を
以下のように補正して新たな粗位置x′[n+1]〜
θ′[n+1]を求める。ここで粗位置とは、エレクタ
位置・姿勢のことであり、把持中の位置・姿勢と同じで
ある。粗位置の座標系は図3に示すxyz座標系であ
る。 x′[n+1] =x[n+1] y′[n+1] =y[n+1] z′[n+1] =z[n+1] δz′[n+1 =δz[n+1] δx′[n+1] =δx[n+1] δy′[n+1] =δy[n+1] θ′[n+1] =θ[n+1]+(roll[n+
1]−roll[n]) 以上、ローリング計Rでローリング角度を計測すること
によって、シールド本体11が泥土もしくは泥水でどれ
だけローリングしたかを計測し、補正することができ
る。
【0035】次に、組立セグメントとトンネル円周方向
で隣接する第(n)番目のトンネル覆工用リングの設計
位置・姿勢もしくは組立セグメントと円周方向で隣接す
る既設セグメントの位置・姿勢計測結果を基にして(n
+1)番目の組立セグメントが最終的に位置決めされる
であろう目標位置を予測演算し、その目標位置を与える
ようにてエレクタ位置・姿勢を演算する。これが手順1
52である。この時、図8に示した組立セグメント42
及び既設セグメント41a〜41c上のスリット光像
A、A′、B、B′、C、C′がテレビカメラ45a〜
45cのカメラ視野に入り、かつ組立セグメント42と
既設セグメント41a〜41cが重複接触しないような
エレクタ目標位置・姿勢が与えらなければならない。
【0036】次に、手順153のアクチュエータ指令値
演算で先に求めた粗位置から旋回モータ16を含む各ア
クチュエータの指令値を演算し、手順154のアクチュ
エータ制御で、サーボ制御装置53へ指令値を出力し、
サーボ制御装置53がアクチュエータを制御し終えるの
を待つ。これで、粗位置決め制御が終了する。
【0037】次に、位置決めの第2段階である組立セグ
メントの微位置決め制御200について説明する。その
詳細な手順を、図12に示した。手順201の微位置決
め用偏差検出演算は、以下のようにして行う。
【0038】先に説明した粗位置決め制御において、組
立セグメント42は図9に示す位置に粗位置決めされた
とする。この状態で抽出された前記3ヶ所のスリット光
像A、A′、B、B′、C、C′の画像座標系(xv、
yv)上での端点座標a(ax、ay)、a′(ax、
ay)、b(bx、by)、b′(bx′、by′)、
c(cx、cy)、c′(cx′、cy′)を用いて、
手順201の微位置決め用偏差検出演算を行う。手順2
01では、これらの端点座標値から組立・既設セグメン
ト間の段差Δza、Δzb、Δzcとの隙間Δxa、Δ
xb、Δxcが次式により算出される。
【数1】 ここで、kx、ky、kzは画像データをmm単位の数
値に変換するための係数である。
【0039】これらの段差・隙間を基にして組立セグメ
ント42と既設セグメント41a〜41cとの位置・姿
勢偏差量を演算する。偏差量演算の簡単な例を次式に示
す。
【数2】 ここで、edx、edy、edzは(数1)の各段差
量、隙間量から算出したそれぞれ図13の座標系でのx
軸方向、y軸方向、z軸方向の位置偏差を示す。又、L
xa、Lxc、Lya、Lybは、図13に示すよう
に、組立セグメント42の把持中心0から組立セグメン
ト上のスリット光像A、B、Cの各端点a、b、cまで
のx軸方向及びy軸方向の距離を表している。eδx
eδy、eδz、は(数1)の各段差量、隙間量及び各距
離から算出したそれぞれx軸回り、y軸回り、z軸回り
の姿勢偏差を表す。
【0040】次に、手順202に移る。先ず、補正量を
算出する。前記した偏差量から位置・姿勢の補正量d
x、dy、dz、δx、δy、δzが次式により求められ
る。
【数3】
【0041】これら補正量は、別途それぞれの補正量に
対して定められたしきい値と比較される。対応する各し
きい値をk1〜k6とすれば
【数4】 が全て満足された時、「Y」に移り制御は終了する。し
かし、数1の式がひとつでも満足されていなければ
「N」に移り、手順203〜手順205を実行する。
【0042】手順203のエレクタ目標位置・姿勢演算
で、粗位置決め後の組立セグメントの位置・姿勢に先に
求めた補正量を加算し、既設セグメントとの位置・姿勢
偏差をなくするためのエレクタ目標位置・姿勢を求め
る。エレクタ目標位置・姿勢とは、エレクタ本体のセグ
メント把持部34の目標位置・姿勢を意味し、把持中の
組立セグメントの目標位置・姿勢と同じである。粗位置
決め後の組立セグメントの位置・姿勢を x軸方向の位置;P11 y軸方向の位置;P12 z軸方向の位置;P13 x軸回りの姿勢;P14 y軸回りの姿勢;P15 z軸回りの姿勢;P16 エレクタ目標位置・姿勢を x軸方向の位置;P21=P11+dx y軸方向の位置;P22=P12+dy z軸方向の位置;P23=P13+dz x軸回りの姿勢;P24=P14+δx y軸回りの姿勢;P25=P15+δy z軸回りの姿勢;P26=P16+δz として、この演算を行えばよい。
【0043】次に、手順204へ進む。手順204のア
クチュエータ指令値演算では、手順203で求めたエレ
クタ目標位置・姿勢からアクチュエータ指令値を演算
し、手順205のアクチュエータ制御で、サーボ制御装
置53へ指令値を出力し、サーボ制御装置53がアクチ
ュエータを制御し終えるのをのを待つ。再び手順201
へ戻り手順202で「Y」となれば、これで、微位置決
め制御が終了し、組立セグメントは組立位置に最終的に
位置決めされる。
【0044】尚、微位置決めは光切断法以外の例もあ
り、粗位置決めのための本実施例を微位置決めにも利用
可能である。更に直接的にローリング角を求めるローリ
ング計の代わりに間接的にローリング角を求めて演算に
よってローリング角を求める如き他の手段でローリング
角度の検出をはかってもよい。
【0045】
【発明の効果】以上の実施例を用いて説明したように、
本発明によれば、トンネル掘進用のシールド本体が掘進
過程で地山の圧力を受けて旋回しても、地軸に対するロ
ーリング量を計測して粗位置決め目標値を補正すること
により、投光器及びテレビカメラの視野を逸脱すること
なく粗位置決めを行うことができる。この結果、組立セ
グメントの位置決めの第2段階である微位置決めまで、
全て自動化することが可能となり、シールド掘進工事の
迅速化、省力化、低コスト化に資することができると考
えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】シールド掘進機の構成を示す一部切断斜視図で
ある。
【図3】シールド掘進機内に設置されたエレクタの構造
を示す一部切断正面図である。
【図4】図3のIII−III断面図である。
【図5】図3のIV−IV断面図である。
【図6】図3のV−V断面図である。
【図7】図3のセグメント把持部の詳細説明図である。
【図8】光切断法でセグメント位置決めに用いられる投
光器、テレビカメラと組立・既設セグメントの位置関係
及びシステム構成の一例を示す図である。
【図9】粗位置決めした状態での組立・既設セグメント
と光切断法によるスリット光像の位置関係及びカメラ画
像を示す図である。
【図10】実施例における組立セグメントの位置決め制
御手順を示す図である。
【図11】実施例における組立セグメントの位置決めの
第1段階である粗位置決め制御の手順を示す図である。
【図12】実施例における組立セグメントの位置決めの
第2段階である微位置決め制御の手順を示す図である。
【図13】図12における微位置決め用偏差検出演算を
説明するための図である。
【符号の説明】
R ローリング計 8、9 トンネル覆工用既設リング 11 シールド(機)本体 12 エレクタ本体 13 エレクタリング 16 旋回モータ 21 吊りビーム 22 押付けジャッキ 25 横スライドジャッキ 28 前後スライドジャッキ 29 球面フレーム 31、32、33 姿勢制御ジャッキ 34 セグメント把持部 41、41a、41b (直近既設リング9の)既設セ
グメント 41c 現組立リングの既設セグメント 42 現組立リングの組立セグメント 44a、44b、44c 投光器 45a、45b、45c テレビカメラ 46a、46b、46c テレビカメラの視野 47a、47b、47c テレビ画像 A−A′、B−B′、C−C′ スリット光像 100 シールドジャッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 真作 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (72)発明者 田中 康雄 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (72)発明者 森 泰雄 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (72)発明者 小田 尚和 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 平4−353197(JP,A) 特開 平3−199599(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機に設置したローリング計
    と、シールド掘進機内に設置されたエレクタにより組立
    セグメントを所定の組立位置決め近傍に粗位置決めする
    手段と、粗位置決め終了後に、既設セグメントと組立セ
    グメントとの間の段差・隙間を検出する検出手段と、そ
    の段差・隙間情報に基づいて前記組立セグメントと既設
    セグメントとの位置・姿勢偏差を求め、その偏差を補正
    することによって前記組立セグメントを組立位置に微位
    置決めする手段と、より成ると共に、前記粗位置決めの
    手段は、ローリング計から前記所定の組立位置近傍にお
    ける前記エレクタの地軸に対するローリング角度を取込
    む手段と、該測定角度から直近のトンネル覆工用既設リ
    ング組立て時測定された地軸に対するローリング角度を
    減じて得た角度を、前記エレクタの旋回量の設計値に加
    算して演算値を得る手段と、この演算値を基にして前記
    組立セグメントを粗位置決めする手段と、を備えること
    としたセグメント自動組立装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のセグメント自動組立装置にお
    いて、上記検出手段は、エレクタ上に設置した投光器
    と、この投光器から前記組立セグメントと既設セグメン
    トのトンネル周方向に沿った境界部の少なくとも2ヶ所
    及び前記組立セグメントと既設セグメントのトンネル軸
    方向に沿った境界部の少なくとも1ヶ所にスリット光を
    照射させる投光器制御手段と、各々のスリット光像を撮
    像するエレクタ上に設置したテレビカメラと、この画像
    データから前記少なくとも3ヶ所の段差・隙間を検出す
    る手段と、から成るセグメント自動組立装置。
  3. 【請求項3】 シールド掘進機内に設置されたエレクタ
    により組立セグメントを所定の組立位置決め近傍に粗位
    置決めし、既設セグメントと組立セグメントとの間の段
    差・隙間を検出し、その段差・隙間情報に基づいて前記
    組立セグメントと既設セグメントとの位置・姿勢偏差を
    求め、その偏差を補正することによって前記組立セグメ
    ントを組立位置に微位置決めするセグメントの組立て位
    置決め方法において、前記シールド掘進機に予め設置さ
    れたローリング計を用いて前記所定の組立位置近傍にお
    ける前記エレクタの地軸に対するローリング角度を測定
    し、該測定角度から直近のトンネル覆工用既設リング組
    立て時測定された地軸に対するローリング角度を減じて
    得た角度を、前記エレクタの旋回量の設計値に加算して
    得た演算値を基にして前記組立セグメントを粗位置決め
    することを特徴とするセグメント自動組立方法。
  4. 【請求項4】 請求項3のセグメント自動組立方法にお
    いて、上記段差・隙間の検出とは、エレクタ上に設置し
    た投光器と、この投光器から前記組立セグメントと既設
    セグメントのトンネル周方向に沿った境界部の少なくと
    も2ヶ所及び前記組立セグメントと既設セグメントのト
    ンネル軸方向に沿った境界部の少なくとも1ヶ所にスリ
    ット光を照射し、各々のスリット光像をエレクタ上に設
    置したテレビカメラにより撮像して得られる画像データ
    から前記少なくとも3ヶ所の段差・隙間を検出するもの
    としたセグメント自動組立方法。
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