JP3238989B2 - セグメント自動組立装置及び方法 - Google Patents

セグメント自動組立装置及び方法

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JP3238989B2
JP3238989B2 JP18283393A JP18283393A JP3238989B2 JP 3238989 B2 JP3238989 B2 JP 3238989B2 JP 18283393 A JP18283393 A JP 18283393A JP 18283393 A JP18283393 A JP 18283393A JP 3238989 B2 JP3238989 B2 JP 3238989B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル掘進作業で構
築されるシールドリングのセグメント自動組立装置及び
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル掘進工事においては、シールド
工法による自動掘進が行われることが多い。シールド工
事においては、円筒状のシールド機本体に内接して組立
てられるトンネルシールドリングを支柱として、そのリ
ングのトンネル軸方向端面にシールド機に附属した複数
本のトンネル軸方向ジャッキ(シールドジャッキ)を圧
触させ、その反力を利用して地山に力をかけながらシー
ルド機先端部で回転掘進を行う。一定距離掘進後、新た
なシールドリングを組立てるために、シールド機に固定
されたエレクタを自動操作する。シールドリングは、複
数個の円弧状セグメントから成っており、前記自動操作
には、測量、演算、組立セグメントの把持及び位置決
め、ボルトによる締め付けなどが含まれる。
【0003】尚、エレクタによる組立セグメントの位置
決め及び固定に際しては、該当個所に配置された前記シ
ールドジャッキは、トンネル軸方向に縮められて組立セ
グメントと干渉しない位置にホールドされる。新たなシ
ールドリングの組立ては、組立セグメントを既設セグメ
ントに隣接して隙間なく配置・固定する作業を所定回数
繰り返すことによって完了する。
【0004】この過程で重要なのが、シールドリングの
セグメントの自動位置決めである。自動位置決めが現場
で生ずる設定値からのずれを正確に補正しながら行わな
ければ、シールド機とシールドリング間や隣接セグメン
ト間に隙間を生じたり、予定の掘進方向からのずれを生
ずる原因となる。
【0005】一般にセグメントの固定に、ボルト−ナッ
トを使う。従って±1mm以下の微位置決めをしない
と、セグメントを固定できない。一方、エレクタの位置
の再現性は±1cm程度である。従ってコンピュータ内
の数値だけを使って位置決めしても、セグメントを固定
できない。そこでコンピュータ内に記憶・演算しておい
た数値だけで組立セグメントを既設セグメントの数cm
手前に粗位置決めし、その後に視覚センサを使ってエレ
クタの位置の再現性の悪い部分を吸収して微位置決めす
る。即ち、セグメントの自動位置決めは、所定の位置近
傍にまず当該セグメントを粗位置決めする第1段階と、
この位置で既設セグメントとの相対的位置・姿勢のずれ
を検出してその偏差を補正しながら微位置決めする第2
段階とから成る。ここで、粗位置決めと微位置決めとに
ついて簡単に述べる。粗位置とは、広義では組立セグメ
ントの最終組立位置の近くの位置を指し、この粗位置ま
で先ず組立セグメントを持ってゆく。この粗位置まで組
立セグメントを持っていく動作が粗位置決めである。粗
位置決め終了後に最終目標位置をTVカメラ(図8参
照)による光切断法等を利用して決定する。粗位置から
この決定した最終目標位置までは動作範囲は少なく且つ
位置決め精度の高いことが要求されるため、微位置決め
と呼ぶ。狭義の粗位置について述べる。組立セグメント
の移動はエレクタで行うことから、組立セグメントの粗
位置を得る時のエレクタの位置を狭義の粗位置と呼ぶ。
【0006】粗位置決めは通常次の手順で行われる。ま
ず、粗位置演算を行う。これは、組立セグメントの設計
位置・姿勢もしくは該組立セグメントとトンネル周方向
で隣接する既設セグメントの位置・姿勢計測結果から組
立セグメントの最終目標位置を予測演算し、更にこの予
測値を基にセグメントを組立てる位置と姿勢を演算し、
更にこれらを使って既設セグメントから数cmの隙間を
あけるような位置と姿勢を演算する。これを粗位置(及
び姿勢)と称する。エレクタの位置・姿勢とはエレクタ
本体のセグメント把持部の位置・姿勢を意味し、把持中
の組立セグメントの位置・姿勢と同じである。粗位置
は、エレクタの旋回角度θとエレクタ座標系(x、y、
z)及びx、y、zの各軸まわりの回転角(δx、δy
δz)で表される。ここで、δxはローリング角、δy
ピッチング角、δzはヨーイング角である。
【0007】次に、上記のごとく求めた粗位置を基にし
て旋回モータを含む各アクチュエータの指令値を演算
し、サーボ制御装置へ指令値を入力して該サーボ制御装
置を駆動して前記各アクチュエータを制御すればよい。
【0008】粗位置決めする第1段階終了後、微位置決
めする第2段階に入るが、この時光切断法と称する技術
が用いられる(特開平3−199599号)。図8を用
いて、これを簡単に説明する。
【0009】図9は、粗位置決めされた組立セグメント
42と既設セグメント41a〜41cの相対位置関係及
びエレクタ(図示せず)に設置された3台の投光器から
セグメント境界領域に照射された3本のスリット光とそ
の拡大図を示す。
【0010】既設セグメント41a、41bは、現在組
立中のリングから直近の既設シールドリング9における
セグメントであり、41cは現在組立中のシールドリン
グの既設セグメントである。投光器からの3本のスリッ
ト光は、粗位置決めされた組立セグメント42のトンネ
ル周方向に沿った境界部に2本(セグメント41aと4
2間及びセグメント41bと42間)、トンネル軸方向
に沿った境界部に1本(セグメント41cと42間)照
射されている。スリット光本数はこれに限定されるもの
ではなく、トンネル周方向に2本以上、トンネル軸方向
に1本以上あればよい。
【0011】この結果生じたスリット光像A−A′、B
−B′及びC−C′をそれぞれテレビカメラで撮像し、
その画像のデータを処理して得られた各光像の端点a、
a′、b、b′、c、c′の座標値から前記3ヶ所の断
差・隙間を検出し、その情報を基にして組立・既設セグ
メントの位置・姿勢偏差を求め、その偏差を補正するこ
とによって組立セグメント42の微位置決めを行うもの
である。尚、46a、46b、46cはTVカメラの視
野、47a、47b、47cはテレビ画像である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、シールドリングのセグメント組立ての第1段階であ
る粗位置決めの過程で、シールド機本体の掘進を一時停
止させ、当該個所のシールドジャッキを既設リングトン
ネル軸方向端面から離して組立セグメントの位置決め作
業を行う。この場合、複数本のシールドジャッキで地山
の反力とバランスをとっていたシールド機本体の掘進面
が印加される前後の力の局部的変化を受けて傾斜するこ
とが多い。
【0013】また、トンネル掘進方向を意図的に曲げる
場合には、トンネル軸が屈曲した前後の位置で、明らか
に既設シールドリング面とシールド機本体の掘進面(新
たにリングを構築する面)は相対的に傾斜する。
【0014】セグメントを組立てるエレクタは、シール
ド機に固定されているので、既設リングに対するシール
ド機の相対位置・姿勢が変化すると、既設リングに対す
るエレクタの相対位置・姿勢も変化する。
【0015】上記した従来技術の第1の段階である粗位
置決めでは、既設リング位置、既設セグメント位置・姿
勢だけを設計データとして読み込み、この設計データを
基にして組立セグメントの粗位置決めを行っている。シ
ールド機の面傾斜が考慮されていないので、この結果組
立セグメントの既設セグメントに対する位置決め精度が
低下し、光切断法を用いた微位置決め時に既設セグメン
ト端部が投光器やテレビカメラの視野から逸脱してしま
い、自動位置決めができないという問題点を生ずる場合
があった。また、組立セグメントが既設セグメントと位
置的に部分重複して、正しいシールドリング組立てがで
きない場合があった。
【0016】これを防ぐためには、シールド機の内周に
沿ってトンネル軸方向に3ヶ以上の距離計測センサを付
設しておき、新たなシールドリング組立前に各センサで
直近の既設シールドリング端面との距離を計測する。各
計測値を最小自乗処理してシールド機傾斜面の平面方程
式の定数最適値を求める。この平面方程式からシールド
機の前記距離計測センサ付設面と前記既設シールドリン
グ端面との相対的位置・姿勢を演算する。演算して得た
面傾斜による補正値を粗位置の設計データに加算して新
たな粗位置を決めることが有効である。
【0017】しかるに、トンネル掘進用シールド機のサ
イズが巨大であるために、その内周に沿って均等角度で
取り付けられた前記距離計測センサ間の距離も長くな
る。この結果、シールド機のこれらセンサ付設面のわず
かな歪みによって、各センサの先端は最大2cm程度不
揃いになる。即ち、測距センサが予め相対的な位置を異
にしているので、前記既設リングとの距離計測結果は、
予め最大2cm程度の誤差(オフセット誤差とも云う)
を含んでいることになる。それ故、粗位置決め演算では
面傾斜による正確な補正ができない。得られた粗位置を
基にした微位置決め段階では、既設セグメントとの境界
をまたぐべきスリット光像がこの境界からはずれるため
自動的に微位置決めができないという問題点があった。
【0018】本発明の目的は、距離計測センサ取り付け
位置の不揃いに起因して発生する粗位置補正値の誤差を
最小限に抑制し、補正された粗位置が光切断法適用の許
容範囲内に入り、以ってセグメントの自動組立てを可能
にするセグメント自動組立装置及び方法を提供すること
である。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、シールド掘進
機にトンネル軸方向に向けて付設した3ヶ以上のに距離
計測センサと、この距離計測センサの取付け固有誤差量
を格納する手段と、上記距離計測センサで計測した、最
新既設シールドリング端面とシールド掘進機の前記距離
計測センサの付設面との相対距離を取込む手段と、この
取込んだ相対距離を前記取付け固有誤差量で校正する手
段と、この校正した相対距離からセンサ付設面の最新既
知シールドリング端面に対する相対姿勢を求め、この校
正した相対距離及び相対姿勢を次に組立てるべきセグメ
ント用の設計データに加えて目標位置を決定する手段
と、この目標位置になるように前記次に組立てるべきセ
グメントの位置・姿勢の制御を行う制御手段と、より成
るセグメント自動組立装置を提供する。
【0020】更に本発明は、シールド掘進機にトンネル
軸方向に向けて付設した3ヶ以上のに距離計測センサ
と、この距離計測センサの取付け固有誤差量を格納する
手段と、上記距離計測センサで計測した、最新既設シー
ルドリング端面とシールド掘進機の前記距離計測センサ
の付設面との相対距離を取込む手段と、この取込んだ相
対距離を前記取付け固有誤差量で校正する手段と、この
校正した相対距離からセンサ付設面の最新既知シールド
リング端面に対する相対姿勢を求め、この校正した相対
距離及び相対姿勢を次に組立てるべきセグメント用の設
計データに加えて目標粗位置を決定する手段と、この目
標粗位置になるように前記次に組立てるべきセグメント
の位置・姿勢の制御を行う制御手段と、この目標粗位置
への位置決め終了後に前記次に組立てるべきセグメント
の目標微位置を決定し、この微位置になるように前記次
に組立てるべきセグメントの位置・姿勢の制御を行う制
御手段と、より成るセグメント自動組立装置を提供す
る。
【0021】更に本発明での前記距離計測センサの取付
け固有誤差量とは、各センサの各々で最初の既設シール
ドリング端面と上記シールド掘進機の前記センサ付設面
との距離dn(ここに、nは前記センサ番号)を計測
し、この計測値の各々を用いて前記最初の既設シールド
リング端面と前記センサ付設面の非平行状態から生ずる
前記計測値のセンサ付設角度に対する正弦波曲線の定数
最適値を決定し、この正弦波曲線から前記センサの各付
設角度における最適距離を演算して、当該最適演算値d
n′(ac)とdnとの差を補正量として求め、当該補正
量を前記各距離計測センサの取付け個有誤差量として付
与することとした。
【0022】更に本発明では、シールド掘進機の内周に
トンネル軸方向に付設した3ヶ以上の距離計測センサの
各々で最初の既設シールドリング端面と上記シールド掘
進機の前記センサ付設面との距離dn(ここに、nは前
記センサ番号)を計測する第1の工程と、この計測値の
各々を用いて最小自乗法により前記最初の既設シールド
リング端面と前記センサ付設面の非平行状態から生ずる
前記計測値のセンサ付設角度に対する正弦波曲線の定数
最適値を決定する第2の工程と、この正弦波曲線から前
記センサの各付設角度における最適距離を演算して、当
該最適演算値dn′(ac)とdnとの差を補正量として
求める第3の工程と、当該補正量を前記各距離計測セン
サの取付け個有誤差量Cnとして記憶する第4の工程と
から成る予備段階と、第i番目(i≧2)シールドリン
グ組立時前記第1の工程を行って求めたdnに前記個有
誤差量Cnを加算したdn′(=dn+Cn)を用いて前記
第2の工程を行い、得られた最適演算値dn′(ac)
を使って前記シールド掘進機と第(i−1)番目の既設
シールドリング端面との相対距離及び相対姿勢を演算
し、これを設計データから求めた粗位置に加算して新た
な粗位置を決める手法を採用した粗位置決め制御段階
と、このようにして粗位置決めされた組立セグメントと
第(i−1)番目の既設シールドリングの既設セグメン
トとの境界部の少なくとも2ヶ所及び前記組立セグメン
トと第i番目のシールドリングの既設セグメントとの境
界部の少なくとも1ヶ所に、エレクタ上設置投光器から
スリット光を照射し、得られた各スリット光像を前記エ
レクタ上設置テレビカメラにより撮像して得られる画像
データから前記境界部の段差・隙間を検出し、その段差
・隙間情報を基にして前記組立セグメントと前記既設セ
グメントとの位置・姿勢偏差を求め、その偏差を補正す
ることによって前記組立セグメントを組立位置に微位置
決めする手法を採用した微位置決め制御段階から成り、
前記粗位置決め制御段階と前記微位置決め制御段階を繰
り返すことによりトンネル掘進によるシールドリングの
組立てを行うことを特徴とするシールドリング用セグメ
ントの自動組立方法を開示する。
【0023】
【作用】本発明によれば、距離計測センサの取付け固有
誤差量を事前に求めておき、この固有誤差量で計測した
相対距離を校正することにより、相対距離が正しい値と
なり、シールド掘進機の位置・姿勢を求めることがで
き、セグメントの位置制御が容易となる。
【0024】更に本発明によれば、距離計測センサの取
付け固有誤差量を、正弦波曲線と最小自乗法とを利用す
ることにより正確に求めることができ、セグメントの位
置決めを正確に実行でき、併せてその位置制御も容易と
なる。
【0025】
【実施例】図1は、本発明の原理を説明するための図で
ある。シールド掘進中に意図的または非意図的にトンネ
ル進路が屈折し、シールド掘進機のセンサ取付面が図1
に示すように直近の既設シールドリング端面に対して傾
斜した場合を考える。
【0026】基準となる直近の既設シールドリング端面
の座標が(Y、Z)であり、傾斜したシールド機センサ
付設面の座標が(Y′、Z′)である。X軸は、シール
ド機後面方向が正の向きになる。基準面に対する傾斜面
の傾きは、Z−Z′軸まわりの回転(ヨーイング)Δδ
zとY−Y′軸まわりの回転(ピッチング)Δδyをもっ
て図1のように示される。
【0027】この時傾斜面の粗位置を示すX座標の座標
値x′は傾斜前のX座標の設計値xと傾斜によるX座標
の変位Δxを用いて x′=x+Δx と表示される。
【0028】シールド掘進機の内周に沿って5個の距離
計測センサS1〜S5を、図示した正五角形の各頂点に設
け、各センサでそれぞれ測定したセンサ取付平面と既設
シールドリング端面との距離をそれぞれd1〜d5とす
る。dn≡dn(xn、yn、zn)(n=1〜5)であ
る。
【0029】dnは、シールド掘進機取付面の小さな歪
みによってセンサの取付位置が微妙に異なり、誤差を含
んでいる。そこで、真のdn値を知るには、各センサの
先端部が一平面上になければならない。もっとも小さな
誤差で各センサ取付位置を揃えるために、本発明では先
ず、予備段階の測定(初回の測定)、即ちトンネル工事
の基礎となる第1番目のシールドリングを組立後シール
ド掘進して最初のセンサ測距、のデータdnの最小自乗
誤差処理を行う。
【0030】非平行状態にある2つの平面間の距離を円
周に沿って数カ所で測定すると、各測定値は円周の角度
の正弦波関数で表される。
【0031】今、既設シールドリング端面を表す平面方
程式を
【数1】 とする。ここに、a〜dは定数である。トンネル掘進に
よって本質的にトンネル内経は変化しないものとすれ
ば、傾斜したセンサ取付平面におけるy′、z′値は既
設シールドリング端面におけるy、z値と同じである。
傾斜によってx値のみが前記のように変化することにな
る。それ故、dnの含む誤差は、x値の誤差に起因する
と考えてよい。
【0032】前記した正弦波関数は、dnの取付角度を
ψとすれば、
【数2】 ただしL、Mは定数であり、また簡単のためにL1の取
付角度をψ=0とした。dnの含む誤差が最小になる如
く(数2)の定数L、Mを決定するために、最小自乗法
を適用する。
【0033】最小自乗法における残差vnは、
【数3】 と表すことができる。v2 nの合計値Vは次式となる。
【数4】 この偏微分を0とおくと次式となる。
【数5】 (数5)は定数M、Lに関する2元連立方程式である。
この式をM、Lについて解き、各測定値はdn、sin
ψnを入れて計算すれば、定数M、Lの最適値を求める
ことができる。即ち、(数2)が決定される。これがd
nの最小自乗誤差処理である。
【0034】次に、得られた最適正弦波曲線上の値dn
(ac)と実測値dnとの差を求めると、各距離計測セ
ンサの取付位置に起因する誤差の最適値Cnが得られ
る。
【0035】このCnを各センサにおける実測値をdn
加算すると、dnの取付位置誤差の補正が完了する。即
ち、dnの補正値dn′は
【数6】 で与えられる。センサの取付位置は、シールド掘進中変
化しないので、上記のようにして求めたCnを記憶して
おく。
【0036】そして、第2回目以降のセンサを用いた測
距値dnにまずこのCnを加えて補正した値dn′を求
め、この値を前記(数2)〜(数5)におけるdnのか
わりに用いることにする。
【0037】組立セグメントの粗位置決め演算では、
(数2)〜(数5)を用いて定めた正弦波曲線から
n′の最確値dn′(ac)を求め、その座標値
(xn′、yn、zn)を(数1)に代入して連立方程式
を解くことにより平面方程式の定数a〜dを決定する。
【0038】この平面方程式から、粗位置補正量Δx、
姿勢偏差量Δδz、Δδyを定めることができる。なお、
姿勢偏差量は
【数7】 で与えられる。
【0039】これらの補正値、偏差量を設計データに加
算することによって粗位置決め演算が完了する。
【0040】以下、本発明を実施例に基づいて詳しく述
べる。図2〜図7は、シールド機とシールドリングの構
造を示す図である。以下、これらの図を参考にしてシー
ルド機の構造及び動作を説明する。
【0041】セグメント組立てに用いられるエレクタ本
体12は、円筒状をしたシールド機本体11の後部12
に設置される。シールド機本体11の外周部には、シー
ルドジャッキ100が10〜40本程度取り付けられて
いる。シールドジャッキ100は、図4の100aで示
したようにトンネル軸方向に伸ばして直近の既設リング
9の既設セグメント41円筒状端面を均等な力で押し付
け、その反力を利用してシールド機本体11を地山に圧
触させながら掘進するために用いられている。
【0042】シールドジャッキ100のうち、正五角形
の頂点を占める5本に距離計測センサS1〜S5を内蔵設
定してある。そしてS1〜S5が自己ジャッキの左右の動
き量を監視し距離計測を行う。S1〜S5の一例として
は、自己の対応するジャッキに磁性体と非磁性体とをジ
ャッキの長手方向に交互に付着しておき、これを検出ヘ
ッドで監視することでジャッキの移動量を検出する磁気
形の非接触式のものがある。これ以外に、接触式のもの
もある。又、シールドジャッキに設置せずに距離計測す
るレーザ距離計測センサの例もある。いずれにしろセン
サS1〜S5の取付位置の精度が正確でないことが本実施
例の前提となる。
【0043】図14には前記磁気形のセンサ例を示す。
シールドジャッキ100の表面又は内部に磁性体101
と非磁性体102とをピッチPの間隔で設置しておく。
一方、2つの一次励起コイル103と104とを近接し
て設け、且つ検出ヘッド110側には、2つの二次誘起
コイル105と106とをコイル103と104とに対
応させて設けてある。一次励起コイル103、104に
各々a sin ωt、bcos ωtなる90゜位相差の三角
波を加えておくと、ジャッキ100の矢印方向の移動に
より磁気抵抗が1ピッチ毎に変化することにより、検出
ヘッドの二次誘起コイル105と106との出力側に
は、E=K sin(ωt−2πx/p)なる出力が現れる。
即ち、位相分2πx/pにいは、移動量xが反映してい
ることになり、位相分2πx/pを求め、これからxを
求めることができる。
【0044】前記した如く、組立セグメント42の位置
決め及び取付け時には、当該個所のシールドジャッキ1
00は、図4の100bの如く縮めて空間を確保する。
また、トンネル掘進方向を意図的に屈曲させる場合も所
定方向のジャッキを縮めて圧力バランスをくずす。
【0045】エレクタ本体12は、大別して、旋回機構
であるエレクタリング13と旋回モータ16、押付機構
である吊りビーム21と押付ジャッキ22、左右摺動機
構である横スライドフレーム24と横スライドジャッキ
25、前後摺動機構である前後スライドフレーム27と
前後スライドジャッキ28、ピッチング、ローリング、
ヨーイング等の姿勢制御機構である球面フレーム29と
姿勢制御用ジャッキ31、32、33及びセグメント把
持部34からなっている。
【0046】エレクタリング13は、シールド本体11
の内周数カ所に設置された外周ガイドローラ14と側面
ガイドローラ15により案内され、シールド本体11に
取り付けられた旋回モータ16によりピニオン17とリ
ングギア18を介して旋回駆動される。これに伴い、エ
レクタリング13上に支持された以下の各部も同時に左
右旋回させられる。
【0047】エレクタリング13の左右アーム19にガ
イドロッド20を介して支持された吊りビーム21は、
アーム19との間に取り付けられた押付ジャッキ22の
伸縮によりZ軸方向(エレクタリング13の径方向)に
移動させられ、これに伴い吊りビーム21上に支持され
た以下の各部も同方向に移動する。
【0048】吊りビーム21にリニアベアリング23を
介して支持された横スライドフレーム24は、吊りビー
ム21との間に取り付けられた横スライドジャッキ25
の伸縮により吊りビーム21上をy軸方向に移動させら
れ、これに伴い横スライドフレーム24に上に支持され
た以下の各部も同方向に移動する。
【0049】横スライドフレーム24にリニアベアリン
グ26を介して支持された前後スライドフレーム27
は、横スライドフレーム24との間に取り付けられた前
後スライドジャッキ28の伸縮により横スライドフレー
ム24上をx軸方向(シールド軸方向)に前後スライド
させられ、これに伴い前後スライドフレーム27上に支
持された以下の各部も同方向に移動する。
【0050】前後スライドフレーム27の球面ガイド部
27aに組み込まれた球面フレーム29は、前後スライ
ドフレーム27との間に取り付けられた2本の姿勢制御
用ジャッキ31、32の伸縮により次のような動きをす
る。図4において、2本のジャッキ31、32を同時に
伸長または収縮させた場合、球面フレーム29は球面中
心Gを含むx軸の回りに傾けられ、この動きはセグメン
ト把持部34のローリング制御に用いられる。また、ジ
ャッキ31、32のいずれか一方を伸長させ、他方を収
縮させた場合は、球面フレーム29は球面中心Gを含む
z軸の回りに左右旋回させられ、この動きはセグメント
把持部34のヨーイング制御に用いられる。
【0051】球面フレーム29の中心軸30に吊り下げ
られたセグメント把持部34は、球面フレーム29との
間に取り付けられた姿勢制御用ジャッキ33の伸縮によ
り中心軸30の回りに傾けられ、この動きはセグメント
把持部34のピッチング制御に用いられる。
【0052】セグメント把持部34は、図7に示すよう
に組立セグメント42のグラウト穴43に合致する雄ね
じが切られたねじ軸35を備えている。また、セグメン
ト把持部34には、ねじ軸35を回転させる駆動モータ
36と、ねじ軸35を駆動モータ36、軸受ブラケット
37と共に昇降動作させる昇降ジャッキ38が装備され
ており、図示しない位置決めセンサにより、エレクタ下
に置かれた組立セグメント42のグラウト穴43にねじ
軸35を心合わせした後、該ねじ軸35を回転させなが
らセグメント42に向かって突き出し、グラウト穴43
へのねじ込み完了後、セグメント42がセグメント把持
部34の端面に当たるまでねじ軸35を引き戻すことに
より、セグメント42を把持する。
【0053】エレクタ本体は以上のように構成され、組
立セグメント42を把持して最終的に所定の組立位置に
位置決めし、図示しないボルト締結装置により既設セグ
メント41に組み付ける機能を有している。
【0054】図8はセグメントの微位置決めに用いる段
差・隙間検出手段と組立・既設セグメントとの位置関係
及び位置制御システム構成を示したものである。12は
エレクタ本体を模式的に表している。42は粗位置決め
された組立セグメントを、41a、41bは組立セグメ
ント42とトンネル軸方向に隣接する直近既設リング9
の既設セグメントを、41cは組立セグメント42とト
ンネル周方向に隣接する現行組立てリングの既設セグメ
ントをそれぞれ表している。これら組立・既設セグメン
ト間の段差・隙間を検出するために、3組の投光器44
a、44b、44cとテレビカメラ45a、45b、4
5cがエレクタ本体12のセグメント把持部34に剛体
(図示せず)を介して固定されている。したがって、投
光器44a〜44cとテレビカメラ45a〜45cと把
持部34及び組立セグメント42と相対的な位置・姿勢
はエレクタの動きにもかかわらず把持中は一定である。
投光器44a、44bは組立セグメント42と既設セグ
メント41a、41bのトンネル周方向に沿った境界部
の2ヶ所に、投光器44cは組立セグメント42と既設
セグメント41cのトンネル軸方向に沿った境界部の1
ヶ所にそれぞれスリット光を照射し(図9参照)、各セ
グメントに生じたスリット光像A、A′、B、B′、
C、C′はテレビカメラ45a〜45cによりそれぞれ
撮像される。図9は従来例で説明したように光切断法で
用いられる要素を、より詳しく示した図である。
【0055】これらテレビカメラからの画像データはカ
メラ切換器48と画像入力装置49を介して画像メモリ
50に取り込まれる。装置51は画像メモリ50に格納
された画像データを処理してスリット光像の端点座標を
求める画像処理装置、装置52は画像処理装置51で求
められた端点座標値または事前に入力された数値データ
を基にして後述する位置決め制御演算を行い、その結果
を指令値としてサーボ制御装置53へ出力するエレクタ
本体の制御装置(以下、本体制御装置と記す)であり、
サーボ制御装置53は、その指令に従ってエレクタ本体
の旋回モータ16及び油圧ジャッキ22、25、28、
31、32、33を含む7軸のアクチュエータを制御す
る。
【0056】次に、位置決め制御について説明する。位
置決め制御は、第1段階の粗位置決め制御150と、第
2段階の微位置決め制御200を連続的に行う。
【0057】図10は、粗位置決め制御150のプロセ
スを示すチャートである。粗位置決め制御は、手順15
1〜154で構成される。
【0058】手順151は、粗位置演算である。シール
ド機本体11が最初の既設リングから一定距離トンネル
掘進を行った位置で第2番目のシールドリングを組立て
ようとする時、図1で示したようにシールドジャッキ1
00の操作によって意図的または非意図的に地山との圧
力バランスが崩れてシールド機本体全面が傾斜する。従
って、粗位置演算では、直近の既設リング、即ち最初の
リング組立て時に得た情報を基にした設計データを補正
しなければならない。補正は、面傾斜に基づく変位とセ
ンサ取付位置誤差の両方について行う必要がある。先
ず、位置決め予備段階として、センサ取付誤差の演算と
記憶を行う。
【0059】図1で示したように、シールド機本体11
に付設したシールドジャッキ100のうち、正五角形の
頂点を占める5本に内臓された距離計測センサS1〜S5
で直近の既設リングとの距離d1〜d5を測定する。シー
ルド機本体が既設リングに対して傾斜していると、一般
にd1〜d5はセンサ取付角度ψの正弦波関数で表され
る。d1を計測するセンサの取付位置をψ=0とし、7
2度毎にd2〜d5を計測することになる。
【0060】このd1〜d5は、測距センサの取付位置の
平面からのずれに起因する誤差を含むので、得られた計
測値に前記(数2)〜(数5)を適用して最小自乗誤差
処理を行う。その結果求められた最適正弦波曲線を図示
したのが、図12である。
【0061】この図から、各計測センサの取付位置誤差
の最適値cnが得られるので、これを記述しておく。取
付位置の誤差を補正した各センサの測距値dn′は、
(数6)で与えられる。
【0062】次に、この補正値はdn′を用いて平面方
程式で(数1)の定数決定を行う。第2番目の組立リン
グの場合には、前記したようにdn′は既に最小自乗誤
差補正されているので最確値dn′(ac)となる。即
ち、この座標値(xn、yn、zn)を用いて、a〜d、
Δxに関する5元連立方程式を解けばよい。
【0063】一方、第3番目以降の組立リングの場合に
は、補正値dn′を構成するdnとcnのうちdnは面傾斜
に基づく変位を含むので、dn′に最小自乗法を適用し
てdn′(ac)を求めなおすことになる。その後、
n′(ac)の座標値を用いてa〜d、Δxに関する
5元連立方程式から各値を決める。
【0064】このようにして得た平面方程式から、シー
ルド機本体11の直近の既設シールドリング9端面に対
する傾きΔpitch及びΔyawが(数7)を用いて
求められる。
【0065】予め、設計データから求めた第n番目のシ
ールドリング用セグメントの粗位置x(n)、y
(n)、z(n)、δx(n)、δy(n)、δz(n)
及びエレクタ旋回量θ(n)を以下のように補正して粗
位置演算を行う。
【数8】
【0066】以上、測距センサの取付位置誤差補正とシ
ールド機面傾斜による変位補正を含む本発明の組立セグ
メントの粗位置決め演算手順151について述べた。
【0067】上記例では、シールド機の相対位置・姿勢
をシールドジャッキに内臓した距離計測センサにより測
定する場合を説明した。しかし、本発明の距離計測セン
サは、この方式にとどまるものではない。例えば、シー
ルドジャッキとは別に距離計測シリンダを設けることも
可能であるし、更に高速測距を行うには光学方式などの
非接触型距離センサをシールド機に付設することがより
好ましい。
【0068】前記した第n番目のシールドリングの設置
されるべき面(或は既設のセグメント)の位置・姿勢計
測演算結果を基にして、組立セグメントが最終的に位置
決めされるのであろう目標位置を予測演算し、その目標
位置を与えるようにしてコレクタ位置・姿勢を演算す
る。これが、手順152である。この時、図8に示した
組立セグメント42及び既設セグメント41a〜41c
上のスリット光像A、A′、B、B′、C、C′がテレ
ビカメラ45a〜45cのカメラ視野に入り、且つ組立
セグメント42と既設セグメント41a〜41cが重複
接触しないようにしてエレクタ目標位置・姿勢が設計さ
れなければならない。
【0069】次に、手順153のアクチュエータ指令値
演算で先に求めた粗位置から旋回モータ16を含む各ア
クチュエータの指令値を演算し、手順154のアクチュ
エータ制御で、サーボ制御装置53へ指令値を出力し、
サーボ制御装置53がアクチュエータを制御しおえるの
を待つ。これで、粗位置決め制御が終了する。
【0070】次に、位置決めの第2段階である組立セグ
メントの微位置決め制御200について説明する。その
詳細な手順を、図11に示した。手順201の微位置決
め用偏差検出演算では、以下のようにして行う。
【0071】先に説明した粗位置決め制御において、組
立セグメント42は図9に示す位置に粗位置決めされた
とする。この状態で抽出された前記3箇所のスリット光
像A、A′、B、B′、C、C′の画像座標系(xv、
yv)上での端点座標a(ax、ay)、a′(a
x′、ay′)、b(bx、by)、b′(bx′、b
y′)、c(cx、cy)、c′(cx′、cy′)を
用いて、手順201の微位置決め用偏差検出演算を行
う。手順201では、これらの端点座標値から組立・既
設セグメント間の段差Δza、Δzb、Δzcとの隙間
Δxa、Δxb、Δxcが次式より算出される。
【数9】 ここで、kx、ky、kzは画像データをmm単位の数
値に変換するための係数である。
【0072】これらの段差・隙間を基にして組立セグメ
ント42と既設セグメント41a〜41cとの位置・姿
勢偏差量を演算する。偏差量演算の簡単な例を次式に示
す。
【数10】 ここで、edx、edy、edzはそれぞれ図13に示
すx軸方向、y軸方向、z軸方向の位置偏差を、e
δx、eδy、eδz、はそれぞれx軸回り、y軸回り、
z軸回りの姿勢偏差を表す。又、Lxa、Lxc、Ly
a、Lybは、図12に示すように、組立セグメント4
2の把持中心○から組立セグメント上のスリット光像
A、B、Cの各端点a、b、cまでのx軸方向及びy軸
方向の距離を表している。
【0073】次に、手順202に移る。先ず、補正量を
算出する。前記した偏差量から位置・姿勢の補正量d
x、dy、dz、δx、δy、δzが次式により求められ
る。
【数11】 これら補正量は、別途それぞれの補正量に対して定めら
れたしきい値と比較される。対応する各しきい値をk1
〜k6とすれば
【数12】 が全て満足された時、「Y」に移り制御は終了する。し
かし、(数12)の式がひとつでも満足されていなけれ
ば「N」に移り、手順203〜手順205を実行する。
【0074】手順203のエレクタ目標位置・姿勢演算
で、粗位置決め後の組立セグメントの位置・姿勢に先に
求めた補正量を加算し、既設セグメントとの位置・姿勢
偏差をなくするためのエレクタ目標位置・姿勢を求め
る。エレクタ目標位置・姿勢とは、エレクタ本体のセグ
メント把持部34の目標位置・姿勢を意味し、把持中の
組立セグメントの目標位置・姿勢と同じである。粗位置
決め後の組立セグメントの位置・姿勢を x軸方向の位置;P11 y軸方向の位置;P12 z軸方向の位置;P13 x軸回りの姿勢;P14 y軸回りの姿勢;P15 z軸回りの姿勢;P16 エレクタ目標位置・姿勢を x軸方向の位置;P21=P11+dx y軸方向の位置;P22=P12+dy z軸方向の位置;P23=P13+dz x軸回りの姿勢;P24=P14+δx y軸回りの姿勢;P25=P15+δy z軸回りの姿勢;P26=P16+δz として、この演算を行えばよい。
【0075】次に、手順204へ進む。手順204のア
クチュエータ指令値演算では、手順203で求めたエレ
クタ目標位置・姿勢からアクチュエータ指令値を演算
し、手順205のアクチュエータ制御で、サーボ制御装
置53へ指令値を出力し、サーボ制御装置53がアクチ
ュエータを制御し終えるのをのを待つ。再び手順201
へ戻り手順202で「Y」となれば、これで、微位置決
め制御が終了し、組立セグメントは組立位置に最終的に
位置決めされる。
【0076】尚、微位置決めは、前記実施例以外のもの
であってもよく、また、粗位置決めが最終的な微位置決
めの例もありうる。
【0077】
【発明の効果】以上実施例を用いて説明したように、本
発明によれば、シールド機本体がトンネル掘進中に意図
的または非意図的に進路変更を生じても、直近の既設シ
ールドリングに対する相対的な姿勢偏差をシールド機付
設の測距センサで検出し、測距誤差を補正した上で粗位
置補正することによって、第2段階の微位置決め時用い
られる光切断法の投光器及びテレビカメラ視野から偏差
検出用光像が逸脱することなく、粗位置決めに続いて自
動的に微位置決めを行うことができる。この結果、トン
ネル掘進工事の迅速化、省力化、低コスト化に資するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】シールド掘進機の構成を示す一部切断斜視図で
ある。
【図3】シールド掘進機内に設置されたエレクタの構造
を示す一部切断正面図である。
【図4】図3のIII-III断面図である。
【図5】図3のIV-IV断面図である。
【図6】図3のV-V断面図である。
【図7】把持部の断面詳細図である。
【図8】光切断法でセグメント位置決めに用いられる投
光器、テレビカメラと組立・既設セグメントの位置関係
及びシステム構成の一例を示す図である。
【図9】粗位置決めした状態での組立・既設セグメント
と光切断法によるスリット光像の位置関係及びカメラ画
像を示す図である。
【図10】実施例における組立セグメントの位置決めの
第1段階である粗位置決め制御の手順を示す図である。
【図11】実施例における組立セグメントの位置決めの
第2段階である微位置決め制御の手順を示す図である。
【図12】実施例における測距センサの取付位置誤差最
確値cnを示す正弦波曲線である。
【図13】図11における微位置決め用偏差検出演算を
説明するための図である。
【図14】本発明の距離計測センサの設置例を示す図で
ある。
【符号の説明】
8、9 既設シールドリング 11 シールド(機)本体 12 エレクタ本体 13 エレクタリング 16 旋回モータ 21 吊りビーム 22 押付けジャッキ 25 横スライドジャッキ 28 前後スライドジャッキ 29 球面フレーム 31、32、33 姿勢制御ジャッキ 34 セグメント把持部 41、41a、41b (直近既設リング9の)既設セ
グメント 41c 現組立リングの既設セグメント 42 現組立リングの組立セグメント 44a、44b、44c 投光器 45a、45b、45c テレビカメラ 46a、46b、46c テレビカメラの視野 47a、47b、47c テレビ画像 A−A′、B−B′、C−C′ スリット光像 100 シールドジャッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 尚和 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社土浦工場内 (56)参考文献 特開 平4−353197(JP,A) 特開 平3−199599(JP,A) 特開 平6−2498(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 11/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールド掘進機にトンネル軸方向に向け
    て付設した3ヶ以上の距離計測センサと、この距離計測
    センサの取付け固有誤差量を格納する手段と、上記距離
    計測センサで計測した、最新既設シールドリング端面と
    シールド掘進機の前記距離計測センサの付設面との相対
    距離を取込む手段と、この取込んだ相対距離を前記取付
    け固有誤差量で校正する手段と、この校正した相対距離
    からセンサ付設面の最新既知シールドリング端面に対す
    る相対姿勢を求め、この校正した相対距離及び相対姿勢
    を次に組立てるべきセグメント用の設計データに加えて
    目標位置を決定する手段と、この目標位置になるように
    前記次に組立てるべきセグメントの位置・姿勢の制御を
    行う制御手段と、より成るセグメント自動組立装置。
  2. 【請求項2】 シールド掘進機にトンネル軸方向に向け
    て付設した3ヶ以上の距離計測センサと、この距離計測
    センサの取付け固有誤差量を格納する手段と、上記距離
    計測センサで計測した、最新既設シールドリング端面と
    シールド掘進機の前記距離計測センサの付設面との相対
    距離を取込む手段と、この取込んだ相対距離を前記取付
    け固有誤差量で校正する手段と、この校正した相対距離
    からセンサ付設面の最新既知シールドリング端面に対す
    る相対姿勢を求め、この校正した相対距離及び相対姿勢
    を次に組立てるべきセグメント用の設計データに加えて
    目標粗位置を決定する手段と、この目標粗位置になるよ
    うに前記次に組立てるべきセグメントの位置・姿勢の制
    御を行う制御手段と、この目標粗位置への位置決め終了
    後に前記次に組立てるべきセグメントの目標微位置を決
    定し、この微位置になるように前記次に組立てるべきセ
    グメントの位置・姿勢の制御を行う制御手段と、より成
    るセグメント自動組立装置。
  3. 【請求項3】 前記距離計測センサの取付け固有誤差量
    とは、各センサの各々で最初の既設シールドリング端面
    と上記シールド掘進機の前記センサ付設面との距離dn
    (ここに、nは前記センサ番号)を計測し、この計測値
    の各々を用いて前記最初の既設シールドリング端面と前
    記センサ付設面の非平行状態から生ずる前記計測値のセ
    ンサ付設角度に対する正弦波曲線の定数最適値を決定
    し、この正弦波曲線から前記センサの各付設角度におけ
    る最適距離を演算して、当該最適演算値dn′(ac)
    とdnとの差を補正量として求め、当該補正量を前記各
    距離計測センサの取付け個有誤差量として付与すること
    とした請求項1又は2のセグメント自動組立装置。
  4. 【請求項4】 シールド掘進機にトンネル軸方向に向け
    て付設した3ヶ以上の距離計測センサの各々で最初の既
    設シールドリング端面と上記シールド掘進機の前記セン
    サ付設面との距離dn(ここに、nは前記センサ番号)
    を計測する第1の工程と、この計測値の各々を用いて最
    小自乗法により前記最初の既設シールドリング端面と前
    記センサ付設面の非平行状態から生ずる前記計測値のセ
    ンサ付設角度に対する正弦波曲線の定数最適値を決定す
    る第2の工程と、この正弦波曲線から前記センサの各付
    設角度における最適距離を演算して、当該最適演算値d
    n′(ac)とdnとの差を補正量として求める第3の工
    程と、当該補正量を前記各距離計測センサの取付け個有
    誤差量Cnとして記憶する第4の工程とから成る予備段
    階と、第i番目(i≧2)シールドリング組立時前記第
    1の工程を行って求めたdnに前記個有誤差量Cnを加算
    したdn′(=dn+Cn)を用いて前記第2の工程を行
    い、得られた最適演算値dn′(ac)を使って前記シ
    ールド掘進機と第(i−1)番目の既設シールドリング
    端面との相対距離及び相対姿勢を演算し、これを設計デ
    ータから求めた粗位置に加算して新たな粗位置を決める
    手法を採用した粗位置決め制御段階と、このようにして
    粗位置決めされた組立セグメントと第(i−1)番目の
    既設シールドリングの既設セグメントとの境界部の少な
    くとも2ヶ所及び前記組立セグメントと第i番目のシー
    ルドリングの既設セグメントとの境界部の少なくとも1
    ヶ所に、エレクタ上設置投光器からスリット光を照射
    し、得られた各スリット光像を前記エレクタ上設置テレ
    ビカメラにより撮像して得られる画像データから前記境
    界部の段差・隙間を検出し、その段差・隙間情報を基に
    して前記組立セグメントと前記既設セグメントとの位置
    ・姿勢偏差を求め、その偏差を補正することによって前
    記組立セグメントを組立位置に微位置決めする手法を採
    用した微位置決め制御段階から成り、前記粗位置決め制
    御段階と前記微位置決め制御段階を繰り返すことにより
    トンネル掘進によるシールドリングの組立てを行うこと
    を特徴とするシールドリング用セグメントの自動組立方
    法。
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