JPH05230499A

JPH05230499A - 車輛塗装面の水垢洗浄剤

Info

Publication number: JPH05230499A
Application number: JP7017892A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Moriwaki; 弘森脇; Takao Kito; 孝雄鬼頭
Original assignee: Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Current assignee: Yokohama Oils and Fats Industry Co Ltd
Priority date: 1992-02-19
Filing date: 1992-02-19
Publication date: 1993-09-07

Abstract

(57)【要約】自動車ボディ等の車輛塗装面に付着した水垢を洗浄除去
するための洗浄剤組成物を提供する。この組成物は
（ａ）界面活性剤０．００１〜１０重量％，（ｂ）金属
イオン封鎖剤０．１〜２０重量％，（ｃ）アンモニアま
たは水溶性アミン０．１〜２０重量％を含む、ｐＨ７．
５〜１２．５の水溶液からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】背景技術および課題本発明は、例えば自動車、鉄道車輛等の車輛塗装面の水
垢洗浄剤に関する。

【０００２】車輛塗装面のほこりや泥汚れは中性洗剤を
使用して水洗いすることにより容易に洗浄し得るが、有
機質および無機質の複合した「水垢」と称する汚れはこ
の方法では除去できない。水垢の付着は特に淡色塗装面
において目立ち、外観を著しく損ねる。

【０００３】従来水垢の除去には、研磨材粒子を含むカ
ーワックスもしくはラビングコンパウンドを使用し研磨
して削り取るか、またはｐＨ１３以上の強アルカリ性洗
浄剤を使用して除去するほかはなかった。これらは塗装
面を物理的又は化学的に傷付け、光沢を低下させるほ
か、強アルカリ性の洗浄剤は安全衛生面から取扱いに注
意を要する。

【０００４】そこで本発明は、塗装面を傷付けることが
なく、しかも取扱いにおいて安全であり、スプレー等に
より塗装面に塗布し、水洗いするだけで水垢を除去する
ことができる洗浄剤を提供する。

【０００５】解決方法本発明は、水性媒体中、（ａ）界面活性剤０．００１〜１０重量％（ｂ）金属イオン封鎖剤０．１〜２０重量％（ｃ）アンモニアまたは水溶性アミン０．１〜２０重量
％を含み、ｐＨ７．５〜１２．５の範囲内にあることを特
徴とする車輛塗装面の水垢洗浄剤を提供する。

【０００６】本発明の水垢洗浄剤は、塗装面の損傷が実
質上皆無であり、かつ取扱い上安全である。さらに単に
本発明の洗浄剤をもって塗装面を濡らし、水洗いするだ
けで水垢を除去できるので作業が簡単である利益を有す
る。

【０００７】詳細な議論本発明に使用し得る界面活性剤としては、アニオン界面
活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤のいずれ
でもよい。

【０００８】アニオン活性剤としては、高級脂肪酸また
はそのアルカリ金属、アンモニウムまたはアミン塩（以
下このようなカチオン成分の塩を単に「塩」とい
う。）、ドデシルベンゼンスルホン酸のようなアルキル
アレーンスルホン酸、ラウリル硫酸エステルのようなア
ルキル硫酸エステル、アルファオレフィンスルホン酸、
アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル硫酸エステル、スルホコハク酸エステル、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、アル
カンスルホン酸およびそれらの塩などがある。

【０００９】両性界面活性剤としては、アルキルベタイ
ン、アルキルアミノ脂肪酸、アルキルイミダゾリンなど
がある。アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキル
ジエタノールアミンオキサイドのようなＮ−オキサイド
型活性剤も使用し得る。

【００１０】ノニオン活性剤としては、ポリエチレング
リコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロッ
クコポリマー、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸ジ
エタノールアミド等である。

【００１１】界面活性剤は２種以上を併用してもよく、
その使用時の濃度は０．００１〜１０％，好ましくは
０．０２〜５重量％である。

【００１２】金属イオン封鎖剤としては、ピロリン酸、
トリポリリン酸のアルカリ金属塩等の縮合リン酸塩系の
金属イオン封鎖のほか、エチレンジアミンテトラ酢酸、
ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラ
ミンヘキサ酢酸、ニトリロトリ酢酸、１−ヒドロキシエ
チレン−１，１−ビスリン酸、およびそれらのアルカリ
金属塩などの有機系金属イオン封鎖剤がある。有機系金
属イオン封鎖剤が好ましい。２種以上の金属イオン封鎖
剤を併用することもでき、その使用濃度は０．１〜２０
重量％，好ましくは０．５〜１０重量％である。

【００１３】本発明の水垢洗浄剤は塩基としてアンモニ
アまたは水溶性アミンを含まなければならない。水溶性
アミンとしては、１級，２級または３級低級アルキルア
ミン、シクロヘキシルアミン、モノ−，ジ−もしくはト
リエタノールアミン、モノ−，ジ−もしくはトリプロパ
ノールアミンおよびそれらの誘導体のような水溶性アル
カノールアミン類、Ｎ−低級アルキルモルホリン等など
がある。アルカノールアミン類等の非揮散性水溶性アミ
ンが好ましい。

【００１４】本発明の水垢洗浄剤はｐＨ７．５〜１２．
５，好ましくは９．０〜１２．５の範囲内でなければな
らない。水溶性アミンおよび金属封鎖剤の使用によりｐ
Ｈがこの範囲に達しない場合は、必要量の水酸化アルカ
リを添加してｐＨを調節する。

【００１５】本発明の水垢洗浄剤は、界面活性剤、金属
イオン封鎖剤および水溶性アミンの相互作用により、こ
れまで研磨材を使用するか、または強アルカリ性洗浄剤
を使用しなければ洗浄除去が困難とされていた車輛塗装
面の水垢を塗装面を損傷することなく洗浄、除去可能と
する。

【００１６】以下に実施例および比較例により本発明の
効果を例証する。これらにおいて「部」とあるは重量に
よる。

【００１７】実施例および比較例以下の配合に従って洗浄剤を調製した。原料実施例１実施例２ポリオキシエチレン（１０）ノニルフェノール１．０部 ─── ラウリルジメチルアミンオキサイド ─── １．０部ニトリロトリ酢酸４．０部４．０部ニトリロトリ酢酸三ナトリウム ─── ─── モノエタノールアミン４．０部４．０部水残量残量計１００部１００部ｐＨ９．５９．５原料比較例１比較例２比較例３ポリオキシエチレン（１０）ノニル ─── １．０部１．０部フェノールラウリルジメチルアミンオキサイド ─── ─── ─── ニトリロトリ酢酸４．０部 ─── ─── ニトリロトリ酢酸三ナトリウム ─── ─── ４．０部モノエタノールアミン４．０部４．０部 ─── 水残量残量残量計１００部１００部１００部ｐＨ９．５１１．５１１．１

【００１８】水垢洗浄除去試験：方法実施例および比較例の洗浄剤をスポンジに含ませ、水垢
の付着した自動車塗装面（ホワイト）を軽くこするよう
にして洗浄剤を付着させる。約３０秒後水ですすぐ。対
照として洗浄剤を含まない清水を使用した。

【００１９】評価基準 ○：水垢が完全に除去された。 △：水垢の一部が除去された。 ×：対照と同様に水垢が除去されなかった。

【００２０】結果実施例１実施例２比較例１比較例２比較例３ ○ ○ △ × ×

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ１１Ｄ 3:26 3:36 3:30 3:04）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水性媒体中、（ａ）界面活性剤０．００１〜１０重量％（ｂ）金属イオン封鎖剤０．１〜２０重量％（ｃ）アンモニアまたは水溶性アミン０．１〜２０重量
％を含み、ｐＨ７．５〜１２．５の範囲内にあることを特
徴とする車輛塗装面の水垢洗浄剤。
【請求項２】金属イオン封鎖剤がエチレンジアミンテト
ラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレ
ンテトラミンヘキサ酢酸、ニトリロトリ酢酸、１−ヒド
ロキシエタン−１，１−ビスリン酸、またはそれらのア
ルカリ金属塩である請求項１記載の水垢洗浄剤。