JPH05230186A - 電気積層板用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

電気積層板用エポキシ樹脂組成物

Info

Publication number
JPH05230186A
JPH05230186A JP9614691A JP9614691A JPH05230186A JP H05230186 A JPH05230186 A JP H05230186A JP 9614691 A JP9614691 A JP 9614691A JP 9614691 A JP9614691 A JP 9614691A JP H05230186 A JPH05230186 A JP H05230186A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
bisphenol
tbba
oligomer
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9614691A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Kono
正彦 河野
Takahiko Omura
隆彦 大村
Masanori Noba
正徳 野場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Chemical Japan Ltd
Original Assignee
Dow Chemical Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Chemical Japan Ltd filed Critical Dow Chemical Japan Ltd
Priority to JP9614691A priority Critical patent/JPH05230186A/ja
Priority to EP19920105603 priority patent/EP0507271A3/en
Priority to MYPI92000562A priority patent/MY131084A/en
Priority to KR1019920005494A priority patent/KR920019865A/ko
Priority to TW81102559A priority patent/TW238329B/zh
Priority to BR929201175A priority patent/BR9201175A/pt
Priority to US08/106,168 priority patent/US5405931A/en
Publication of JPH05230186A publication Critical patent/JPH05230186A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】有機溶剤に溶解時にそのエポキシ樹脂溶液が低
粘度を示し、硬化物中の臭素遊離が起こりにくく、得ら
れる最終硬化物が耐熱性において優れている、電気積層
板用エポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】(a)式(I)のエポキシ樹脂30〜95重量
%; (b)式(II)のハロゲン化フェノール化合物のオリゴマ
ー5〜70重量%; (上式中、AはC1〜10二価炭化水素、S(O)
0〜2,SS,CO,Oを;各RはH,C1〜3アルキ
ル基各XはH又はC1〜10アルキル基を;nは0〜1
0を;mは0.1〜13を;各YはH,C1〜10アル
キル基又はハロゲンを表わすが、Yのうち少なくとも一
つはハロゲンである)及び (c)少なくとも1種の成分(a)と成分(b)との反応のた
めの触媒とを含有する電気積層板用エポキシ樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気積層板用エポキシ
樹脂組成物に関し、特にその組成物溶液の粘度を低くで
き、硬化物中の臭素原子の遊離が起こりにくく、かつ硬
化物のガラス転移温度が高い、電気積層板用エポキシ樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、耐熱性、耐薬品性、絶
縁性、寸法安定性、接着性等において優れていることか
ら、電気積層板をはじめ様々な電気、電子機器用材料と
して使用されている。一般に、電気積層板の多くは、ビ
スフェノールAのジグリシジルエーテル(以下、DGE
BAという)とテトラブロモビスフェノールA(以下、
TBBAという)の必要量を同時に反応させて得られる
臭素化エポキシ樹脂を有機溶剤に溶解してなるワニスか
ら作られている。
【0003】電気積層板に、十分な難燃性を付与するた
めに、臭素化エポキシ樹脂は、通常20〜23重量%の
臭素を含有することが必要である。このため従来の臭素
化エポキシ樹脂は、一般に、TBBA35〜38重量部
と、DGEBA62〜65重量部とを反応させて調製さ
れていた。電気積層板の耐熱性を向上させるための一つ
の手段として臭素化エポキシ樹脂の分子量を小さくする
ことが知られている。しかし、単にTBBAとDGEB
Aから調製された臭素化エポキシ樹脂のエポキシ当量
は、通常480〜500であり、例えば、21.0%の
臭素含有量の場合でも、TBBAの臭素含有率が58.
8%であるために臭素化エポキシ樹脂は35.7%のT
BBAを含有する必要がある。このため、TBBAとD
GEBAの反応が完全に行なわれた場合は、理論的にエ
ポキシ当量405以下の臭素化エポキシ樹脂を得ること
は不可能である。
【0004】このように、従来のTBBAとDGEBA
とから製造される臭素化エポキシ樹脂は、満足できる程
分子量を下げることができないために、それ自体では、
ガラス転移温度を上げることができない。従って、耐熱
性を向上させるために、一般的には上記エポキシ樹脂に
15部程度のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂等が
添加され、135℃程度のTgを有する電気積層板が製
造されている。しかし、できることならばクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂のような比較的高価な樹脂を使
用することなく、得られる電気積層板の耐熱性を向上す
ることが望ましい。
【0005】また、エポキシ樹脂ワニスは、プリプレグ
製造時の取扱性を考慮すると、その粘度が低い方が好ま
しく、有機溶剤の使用量も少ない程よい。しかしなが
ら、従来のエポキシ樹脂溶液の粘度は、十分に満足でき
るほど低くすることができないか、あるいは有機溶剤の
使用量を少なくすることが難しいという問題点がある。
【0006】一方、一定の臭素含有量を保ちつつ、エポ
キシ当量を低下させる方法として、TBBAのジグリシ
ジルエーテルを、上記のような汎用臭素化エポキシ樹脂
に混合する方法、及び上記汎用臭素化エポキシ樹脂の製
造時に、DGEBA及びTBBAを同時に加え、その一
部がTBBAとの反応を伴うようにして臭素化エポキシ
樹脂を製造する方法が知られている。この方法によれ
ば、TBBAの配合量を少なくできるので、確実にエポ
キシ当量を低下させることができ、耐熱性を向上し、し
かも樹脂溶液の粘度を押さえることができる。
【0007】しかしながら、このような臭素化エポキシ
樹脂から作られた電気積層板は、臭素の遊離が通常の臭
素化エポキシ樹脂の場合より容易に起こりるので好まし
くない。遊離した臭素が、積層板中に存在すると、導電
層との接着性が悪くなり、導電層が剥離しやすいという
問題が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術の問題点に鑑みてなされたもので、有機溶剤に溶
解時にそのエポキシ樹脂溶液が低粘度を示し、硬化物中
の臭素遊離が起こりにくく、かつ得られる最終硬化物が
耐熱性において優れている、電気積層板用エポキシ樹脂
組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究した結果、例えば、ハロゲン
化フェノール化合物(例えばTBBA)のジグリシジル
エーテルとハロゲン化フェノール化合物(例えばTBB
A)との反応により得られる、末端がフェノール性水酸
基であるオリゴマーをDGEBA等のエポキシ樹脂と反
応させて得られるハロゲン化エポキシ樹脂が上述した好
ましい特性を示すことが判明し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、上記目的を達成する
ために、 (a)下記式(I)で示されるエポキシ樹脂30〜95
重量%;
【0011】
【化3】
【0012】(上式中、Aは独立に1〜10個の炭素原
子を有する二価炭化水素、−S−、−S−S−、−SO
−、−SO2−、−CO−、あるいは−O−を表わし;
各Rは独立に水素、あるいは1〜3個の炭素原子を有す
るアルキル基を表わし、;各Xは独立に水素又は1〜1
0個の炭素原子を有するアルキル基を表わし;nは0〜
10の値を表わす) (b) 下記式(II)で示されるハロゲン化フェノール
化合物のオリゴマー5〜70重量%;
【0013】
【化4】
【0014】(上式中、Aは独立に1〜10個の炭素原
子を有する二価炭化水素、−S−、−S−S−、−SO
−、−SO2−、−CO−、あるいは−O−を表わし;
mは0.1〜13の値を表わし;各Yは独立に水素、1
〜10個の炭素原子を有するアルキル基又はハロゲンを
表わすが、Yのうち少なくとも一つはハロゲンである)
及び (c) 少なくとも1種の成分(a)と成分(b)との反応
のための触媒;とを含有することを特徴とする、電気積
層板用エポキシ樹脂組成物を提供する。
【0015】本発明において用いられる、成分(a)と
して用いられるエポキシ樹脂は、下記式(I)、
【0016】
【化5】
【0017】(上式中、Aは独立に1〜10個、好まし
くは1〜5個、最も好ましくは1〜3個の炭素原子を有
する二価炭化水素、−S−、−S−S−、−SO−、−
SO2−、−CO−、あるいは−O−を表わし;各Rは
独立に水素、あるいは1〜3個の炭素原子を有するアル
キル基を表わし、;各Xは独立に水素又は1〜10個好
ましくは1〜5個、最も好ましくは1〜3個の炭素原子
を有するアルキル基を表わし;nは0〜10、好ましく
は、0〜6、より好ましくは0〜3の値を表わす)で示
されるものが用いられる。
【0018】成分(a)として好ましく用いられるエポ
キシ樹脂としては、エポキシ当量が170〜3,50
0、より好ましくは175〜1,000であり、重量平
均分子量が341〜18,000、より好ましくは34
0〜3,000のものである。より具体的には、成分
(a)のエポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノール
A、ビスフェノールK、ビスフェノールF、ビスフェノ
ールS、ビスフェノールADおよびそれらの混合物のジ
グリシジルエーテルが挙げられる。
【0019】最も好ましいエポキシ樹脂は、ビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテルである。市販のエポキシ
樹脂としては、例えば、D.E.R. 331L; D.E.R. 383J; D.
E.R.661; D.E.R. 664; D.E.R. 667; D.E.R. 669 (いず
れもザ・ダウ・ケミカル・カンパニーの商標)などが使
用できる。
【0020】本発明において、成分(a)は、組成物の
全量中、30〜95重量%、好ましくは50〜80重量
%、より好ましくは55〜70重量%配合される。成分
(a)の配合量が、30重量%未満の場合は、臭素化エ
ポキシ樹脂の分子量が大きくなり、その溶液の粘度が高
くなり過ぎるし、また臭素含有量も必要以上に高くな
る。成分(a)の配合量が、95重量%を越える場合
は、臭素化エポキシ樹脂の臭素含有量が低くなり過ぎ
て、十分な難燃効果が得られなくなる。
【0021】本発明において使用される成分(b)は、
下記式(II)、
【0022】
【化6】
【0023】(上式中、Aは独立に1〜10個、好まし
くは1〜5個、最も好ましくは1〜3個の炭素原子を有
する二価炭化水素、−S−、−S−S−、−SO−、−
SO2−、−CO−、あるいは−O−を表わし;各Yは
独立に水素、1〜10個、好ましくは1〜5個、最も好
ましくは1〜3個の炭素原子を有するアルキル基又はハ
ロゲンを表わし;但しYのうち少なくとも一つはハロゲ
ンであり;mは0.1〜13、好ましくは、0.1〜1
0、より好ましくは1〜7の値を表わす)で示されるハ
ロゲン化フェノール化合物のグリシジルエーテルのオリ
ゴマーである。
【0024】このようなオリゴマーは、例えば、過剰の
ハロゲン化フェノール化合物(例えばTBBA)とハロ
ゲン化フェノール化合物のグリシジルエーテル(例えば
TBBAのジグリシジルエーテル)とを反応させて、フ
ェノール性水酸基が末端になるようにオリゴマーを合成
する。
【0025】このようなオリゴマーを合成する反応条件
は、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化フェノー
ル化合物(成分(b−1))とハロゲン化フェノール化
合物のグリシジルエーテル(成分(b−2))を、触媒
の存在下あるいは不存在下、130〜200℃、より好
ましくは140〜180℃で、0.3〜4時間、より好
ましくは0.5〜1.5時間反応させる。成分(b−
1)及び成分(b−2)は、重量比で、好ましくは6
0:40〜95:5、より好ましくは65:35〜8
5:15の比率で反応させられる。
【0026】ここで用いられる成分(b−1)として
は、ビスフェノールA、ビスフェノールK、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールS、ビスフェノールADおよび
それらの混合物のハロゲン化物等が挙げられ、成分(b
−2)は、上記ハロゲン化フェノールのグリシジルエー
テルのことである。本発明において最も好ましい成分
(b)は、TBBAのジグリシジルエーテルとTBBA
との反応によって得られる、末端がTBBA残基となっ
ているオリゴマーである。
【0027】本発明において、成分(b)は、組成物の
全量中、5〜70重量%、好ましくは20〜50重量
%、より好ましくは30〜45重量%配合される。成分
(b)の配合量が、5重量%未満の場合は、臭素化エポ
キシ樹脂の臭素含有量が低くなり過ぎて、十分な難燃効
果が得られない。成分(b)の配合量が、70重量%を
越える場合は、臭素化エポキシ樹脂の分子量が大きくな
り、その溶液の粘度が高くなり過ぎるし、また臭素含有
量も必要以上に高くなる。
【0028】本発明においては、必要な耐熱性を得るた
めに、最終生成物中のハロゲン(好ましくは臭素)含有
率が好ましくは15〜35、より好ましくは18〜23
重量%となるように組成物を調製する。この最終組成物
のハロゲン含有率を考慮して上記成分(a)及び成分
(b)の種類、配合量等を決定する必要がある。
【0029】本発明の組成物には、成分(c)として、
成分(a)と成分(b)との反応のための触媒が配合さ
れる。適当な触媒は、例えば、以下の米国特許の各号、
3,306,872; 3,341,580; 3,379,684; 3,477,990; 3,547,
881; 3,637,590;3,843,605; 3,948,855; 3,956,237; 4,
048,141; 4,093,650; 4,131,633;4,132,706; 4,171,42
0; 4,177,216; 4,302,574; 4,320,222; 4,358,578;4,36
6,295; 及び4,389,520に開示されている。
【0030】より具体的には、本発明において用いられ
る触媒として、例えば、2-メチルイミダゾール等のイミ
ダゾール類;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、
トリブチルアミン等の第3級アミン類;エチルトリフェ
ニルホスホニウクロリド、エチルトリフェニルホスホニ
ウムブロミド、エチルトリフェニルホスホニウムアセテ
ート等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモ
ニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒド
ロキシド等のアンモニウム塩類が挙げられる。なお、こ
のようなエポキシ基とフェノール性水酸基との反応を促
進する触媒を使用しないとガラス転移温度が低下するこ
とが確認された。通常、触媒の使用量は、反応混合物全
量中、0.001〜1重量%、より好ましくは0.01
〜0.1重量%である。
【0031】本発明の作用は、以下のように説明されう
るが、本発明はこの説明によってなんら拘束されるもの
ではない。
【0032】TBBAのジグリシジルエーテルを、汎用
臭素化エポキシ樹脂に反応させてなる従来の樹脂は、粘
度が低く、硬化物のガラス転移温度が高いという利点を
有するが、ジシアンジアミド等の窒素原子を含んだ硬化
剤、硬化促進剤等を用いて硬化させた場合、得られる硬
化物を加熱した際に、臭素原子の遊離が起こりやすいと
いう欠点があることが知られている。臭素原子の遊離が
起こりやすい原因としては、硬化物の主鎖内における臭
素原子と窒素原子の距離が短いということである。そこ
で本発明では、硬化剤の分子とTBBAの間に必ずDG
EBAを介在させることによって両者の間に所定の距離
を確保し、低粘度、高ガラス転移温度という利点を犠牲
にすることなく、臭素原子の遊離を従来のTBBAとD
GEBAとから製造される汎用臭素化エポキシ樹脂のレ
ベルに引き上げることができる。
【0033】すなわち、本発明の組成物から得られる臭
素化エポキシ樹脂は、末端がフェノール性水酸基である
オリゴマーとDGEBAとを、生成物が、末端に必ずD
GEBA残基となるような量比で反応させて得られる。
これにより、TBBA等のハロゲン化フェノール化合物
のジグリシジルエーテルを含有してなるにもかかわら
ず、臭素の遊離を従来の一般的な臭素化エポキシ樹脂と
同等のレベルに保つことができ、かつTBBAのジグリ
シジルエーテルを含有することにより、高いガラス転移
温度の硬化物を得られ、低粘度である臭素化エポキシ樹
脂が得られる。
【0034】本発明の組成物には、公知の硬化剤を配合
することができる。そのような硬化剤としては、例え
ば、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、ジ
アミノジフェニルスルホン等のアミン系硬化剤、無水ヘ
キサヒドロキシフタル酸等の酸無水物、フェノールノボ
ラック樹脂等のフェノール性硬化剤等が好適に用いられ
る。
【0035】上記組成物は固形物であるため適当な有機
溶剤を加えることにより取扱を簡便にできる。ここで
は、公知の有機溶剤を使用することができ、例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン等のケトン類;メタノー
ル、エタノール等のアルコール類;メチルセルソルブ、
プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコー
ルエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド
類;トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤;脂肪族
炭化水素;環式エーテル;ハロゲン化炭化水素等が用い
られる。
【0036】本発明の組成物においては、上記有機溶剤
は、上記組成物100部に対して、好ましくは10〜2
5部、より好ましくは15〜20部配合される。
【0037】本発明の組成物には、さらに耐熱性を向上
するために、公知の多官能エポキシ樹脂、例えばクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂を少量(例えば1〜10
重量%)添加することもできる。
【0038】本発明の組成物には、必要に応じて、反応
促進剤、顔料、染料、充填剤、界面活性剤、流れ調整
剤、難燃剤及びそれらの混合物を適量添加することがで
きる。
【0039】以下、本発明の組成物を用いて電気積層板
を製造する方法について説明する。
【0040】まず、本発明の組成物に、上記硬化剤、そ
の他の必要な添加剤を適量配合し、得られた混合物を昇
温し、成分(a)と成分(b)とを、上述したように、
末端が必ずDGEBA残基となるような量比で反応させ
て、臭素化エポキシ樹脂を調製する。
【0041】この際の反応条件は、特に限定されない
が、例えば、上記混合物を130〜200℃、より好ま
しくは140〜180℃、さらに好ましくは145〜1
65℃で、0.2〜5時間、より好ましくは0.3〜3
時間、さらに好ましくは0.5〜1.5時間反応させ
る。このようにして得られる臭素化エポキシ樹脂は好ま
しくは250〜500、より好ましくは300〜450
のエポキシ当量を有する。
【0042】その後、得られた臭素化エポキシ樹脂に上
記硬化剤、反応促進剤、上記有機溶剤等を加え、ワニス
を調製し、基材に含浸する。得られたワニスを含浸した
基材を、例えば80〜200℃、好ましくは100〜2
00℃の温度で、0.5〜1時間、好ましくは0.5〜
30分間乾燥し、半硬化状態のエポキシ樹脂プリプレグ
を製造する。ここで基材としては、例えば、ガラス布、
ガラス繊維、ガラスペーパー、紙、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等が例示される。
【0043】得られたプリプレグは所定のサイズに切断
され、所定枚数例えば2〜10枚を、例えば面圧力10
〜50kg/cm2、130〜220℃、0.5〜3時間、加
熱、加圧成形し、積層板を得る。この積層板には導電層
が設けられる。ここで、用いられる適当な導電性材料と
しては、例えば銅、金、銀、白金、アルミニウム等の導
電性金属が挙げられる。
【0044】以上のようにして製造される電気積層板
は、電気機器及び電子機器に利用される銅張り積層板、
多層印刷配線板として好適に用いられる。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
具体的に説明する。実施例において、「部」は特に示さ
ない限り、重量部を示す。
【0046】(実施例1)2リットルのセパラブルフラ
スコに、TBBA544g(2g当量)及びTBBAの
ジグリシジルエーテル333g(1g当量)を入れ、窒
素雰囲気下で、150℃に加熱、攪拌して、透明な液体
を得た。これに、触媒として、0.20gのエチルトリ
フェニルフォスフォニウムアセテートを加えて反応させ
た。この混合物を、発熱ピーク時の温度が170℃とな
るように制御しながら30分かけて加熱、昇温し、その
後、150℃に下げその温度で1時間保持した。このよ
うにして得られたTBBAのオリゴマーを、テフロンコ
ートした鉄製バットに取り出し、冷却し、粉砕し、フェ
ノール性水酸基を末端基とするTBBAのオリゴマーの
ペレットを得た。
【0047】このようにして得られたTBBAのオリゴ
マーのペレット187gとDGEBA318gを1リッ
トルのセパラブルフラスコに入れ、窒素雰囲気下、15
0℃に保って混合、攪拌し、溶融させた。得られた混合
物に、触媒としてのエチルトリフェニルフォスフォニウ
ムアセテート0.11gを加えて、反応させた。この
際、混合物を、発熱ピーク時の温度を170℃となるよ
うに制御しながら30分かけて加熱、昇温し、その後1
50℃で1時間保持して反応を行なった。
【0048】その後、得られた反応物に、メチルエチル
ケトンを125g加えて、臭素含有量20.5%、エポ
キシ当量337、粘度360cStの臭素化エポキシ樹
脂のメチルエチルケトン(MEK)溶液を得た。
【0049】この臭素化エポキシ樹脂のMEK溶液12
5部に、ジシアンジアミド(DICY)、ジメチルホル
ムアミド及びプロピレングリコールモノメチルエーテル
を1:5:5の比率で混合して調製したDICY溶液3
9部、2−メチル4−メチルイミダゾール(2E4M
I)とMEKを1:9の比率で混合して作った2E4M
I溶液を2部加え十分に攪拌してワニスを作成した。こ
のワニスを175℃に保たれたステンレス製の熱板の上
に薄くのばし、1時間保持して、十分に硬化させた。
【0050】この硬化物のガラス転移温度をデュポン社
製のDSC910型で10℃/分の昇温速度で測定した
ところ、140℃であった。また、得られた硬化物を、
島津製作所製TG−3Cで260℃の一定温度で熱重量
分析を行なった。その結果を表1及び第1図に示す。
【0051】(実施例2)原料の使用量を、TBBA7
77g(2.86g当量)とTBBAのジグリシジルエ
ーテル333g(1g当量)とした以外は、実施例1と
同様にしてフェノール性水酸基を官能基とするTBBA
のオリゴマーのペレットを調製した。
【0052】このTBBAのオリゴマーのペレット18
5gとDGEBA316gから実施例1と同様にして、
臭素含有量20.5%、エポキシ当量360、粘度67
0cStの臭素化エポキシ樹脂のMEK溶液を得た。
【0053】この臭素化エポキシ樹脂のMEK溶液13
3部に実施例1で用いたと同じDICY溶液37部と2
E4MI溶液2部を加え十分に攪拌してワニスを得た。
このワニスを実施例1と同様に硬化させガラス転移温度
を測定したところ138℃であった。また、得られた硬
化物の熱重量分析を行なった。
【0054】(比較例 1)2リットルのセパラブルフ
ラスコに、TBBA175g及びDGEBA326gを
入れ、窒素雰囲気下で、150℃に加熱、攪拌して、透
明な液体を得た。これに、触媒として、0.11gのエ
チルトリフェニルフォスフォニウムアセテートを加え
て、反応混合物を得た。この混合物を、発熱ピーク時の
温度が170℃となるように制御しながら30分間加
熱、昇温し、その後、150℃に下げ、その温度で1時
間保持した。
【0055】その後、得られた反応物に、MEK125
gを加えて、臭素含有量20.5%、エポキシ当量44
7、粘度1330cStの臭素化エポキシ樹脂のMEK
溶液を得た。
【0056】この臭素化エポキシ樹脂のMEK溶液13
3部に30部のDICY溶液と2部の2E4MI溶液を
加えてワニスを作成し、実施例1と同様にして硬化さ
せ、ガラス転移温度の測定及び熱重量分析を行なった。
その結果を表1及び第1図に示す。
【0057】(比較例 2)2リットルのセパラブルフ
ラスコに、TBBA150g、TBBAのジグリシジル
エーテル30g及びDGEBA320gを入れ、比較例
1と同様にして、臭素化エポキシ樹脂のMEK溶液を得
た。
【0058】得られた臭素化エポキシ樹脂の臭素含有量
は20.5%、エポキシ当量は398、粘度は670c
Stであった。
【0059】この臭素化エポキシ樹脂のMEK溶液13
3部に、DICY溶液33部、2E4MI溶液2部を加
えて、ワニスを調製し、実施例1と同様にして硬化さ
せ、ガラス転移温度を測定し、熱重量分析を行なった。
その結果を表1及び第1図に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1に示した結果から明らかなように、実
施例1及び2の臭素化エポキシ樹脂は、比較例1の汎用
臭素化エポキシ樹脂と比較して明らかにガラス転移温度
が高く、かつその樹脂溶液の粘度が低い。また、実施例
1及び2の臭素化エポキシ樹脂は、比較例2の樹脂と同
程度あるいはそれ以上の良好な耐熱性を示し、かつその
樹脂溶液は低粘度である。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
末端がフェノール性の水酸基であるハロゲン化フェノー
ル化合物のオリゴマーを用いることにより、有機溶剤に
溶解時にそのエポキシ樹脂溶液が低粘度を示し、硬化物
中の臭素遊離が起こり難く、かつ得られる最終硬化物が
耐熱性において優れている、電気積層板用エポキシ樹脂
組成物を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例及び比較例の試料を熱
分量測定した結果を示す図である。
【化7】
【化8】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記式(I)で示されるエポキシ樹
    脂30〜95重量%; 【化1】 (上式中、Aは独立に1〜10個の炭素原子を有する二
    価炭化水素、−S−、−S−S−、−SO−、−SO2
    −、−CO−、あるいは−O−を表わし;各Rは独立に
    水素、あるいは1〜3個の炭素原子を有するアルキル基
    を表わし、;各Xは独立に水素又は1〜10個の炭素原
    子を有するアルキル基を表わし;nは0〜10の値を表
    わす) (b) 下記式(II)で示されるハロゲン化フェノール
    化合物のオリゴマー5〜70重量%; 【化2】 (上式中、Aは独立に1〜10個の炭素原子を有する二
    価炭化水素、−S−、−S−S−、−SO−、−SO2
    −、−CO−、あるいは−O−を表わし;mは0.1〜
    13の値を表わし;各Yは独立に水素、1〜10個の炭
    素原子を有するアルキル基又はハロゲンを表わすが、Y
    のうち少なくとも一つはハロゲンである)及び (c) 少なくとも1種の成分(a)と成分(b)との反応
    のための触媒;とを含有することを特徴とする、電気積
    層板用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のエポキシ樹脂組成物におい
    て、成分(a)がビスフェノールA、ビスフェノール
    K、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノ
    ールAD、およびそれらの混合物のジグリシジルエーテ
    ルから選ばれ、成分(b)がビスフェノールAのジグリ
    シジルエーテルとテトラブロモビスフェノールとの反応
    によって得られるオリゴマーであるエポキシ樹脂組成
    物。
JP9614691A 1991-04-03 1991-04-03 電気積層板用エポキシ樹脂組成物 Pending JPH05230186A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9614691A JPH05230186A (ja) 1991-04-03 1991-04-03 電気積層板用エポキシ樹脂組成物
EP19920105603 EP0507271A3 (en) 1991-04-03 1992-04-01 Epoxy resin compositions for use in electrical laminates
MYPI92000562A MY131084A (en) 1991-04-03 1992-04-01 Epoxy resin compositions for use in electrical laminates.
KR1019920005494A KR920019865A (ko) 1991-04-03 1992-04-02 전기 적층판용 에폭시 수지 조성물
TW81102559A TW238329B (ja) 1991-04-03 1992-04-02
BR929201175A BR9201175A (pt) 1991-04-03 1992-04-02 Composicao de resina epoxi utilizavel na preparacao de um laminado eletrico,laminado eletrico e processo para sua preparacao
US08/106,168 US5405931A (en) 1991-04-03 1993-08-13 Epoxy resin compositions for use in electrical laminates

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9614691A JPH05230186A (ja) 1991-04-03 1991-04-03 電気積層板用エポキシ樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05230186A true JPH05230186A (ja) 1993-09-07

Family

ID=14157244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9614691A Pending JPH05230186A (ja) 1991-04-03 1991-04-03 電気積層板用エポキシ樹脂組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH05230186A (ja)
TW (1) TW238329B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255367A (ja) * 2008-07-04 2008-10-23 Dic Corp エポキシ樹脂組成物およびその成形硬化物
JP2009540049A (ja) * 2006-06-07 2009-11-19 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド エポキシ樹脂を調製するためのオリゴマー性ハロゲン化鎖延長剤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009540049A (ja) * 2006-06-07 2009-11-19 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド エポキシ樹脂を調製するためのオリゴマー性ハロゲン化鎖延長剤
JP2013136762A (ja) * 2006-06-07 2013-07-11 Dow Global Technologies Llc エポキシ樹脂を調製するためのオリゴマー性ハロゲン化鎖延長剤
JP2015206036A (ja) * 2006-06-07 2015-11-19 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー エポキシ樹脂を調製するためのオリゴマー性ハロゲン化鎖延長剤
JP2008255367A (ja) * 2008-07-04 2008-10-23 Dic Corp エポキシ樹脂組成物およびその成形硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
TW238329B (ja) 1995-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3533973B2 (ja) リン含有エポキシ樹脂組成物
EP1966268A1 (en) A curable epoxy resin composition and laminates made therefrom
EP0316509A2 (en) Curable composition containing a difunctional epoxy resin, a polyfunctional resin, a difunctional phenol and a polyfunctional phenol
US5405931A (en) Epoxy resin compositions for use in electrical laminates
JP5399733B2 (ja) 難燃性リン含有エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JP5441477B2 (ja) 難燃性リン含有エポキシ樹脂組成物及びその硬化物
JPH059269A (ja) 電気積層板用エポキシ樹脂組成物
JP2002220435A (ja) リン含有エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂付き金属箔、接着シート、積層板、多層板、塗工用リン含有エポキシ樹脂ワニス、リン含有エポキシ樹脂封止材、リン含有エポキシ樹脂注型材、含浸用リン含有エポキシ樹脂ワニス
JPH05230186A (ja) 電気積層板用エポキシ樹脂組成物
JP3252291B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH068388A (ja) エポキシ樹脂積層板
JP2702228B2 (ja) 耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物
JP3226515B2 (ja) エポキシ基を含む含燐化合物の樹脂組成物およびその用途
JP4567132B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3010534B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH10182794A (ja) 速硬化エポキシ樹脂組成物
US5364925A (en) Epoxy resin advanced with a dihydric phenol and further chain extended with an additional dihydric phenol for use in electrical laminates
JP3218436B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JP3440365B2 (ja) 積層板用エポキシ樹脂組成物
JPH05202170A (ja) 電気積層板用エポキシ樹脂組成物
EP0556421A1 (en) Curable resin compositions
US5130407A (en) Hydantoin or barbituric acid-extended epoxy resin
JP2002226557A (ja) 難燃性エポキシ樹脂組成物
JP2702226B2 (ja) 耐熱難燃性エポキシ樹脂組成物
JP2002047334A (ja) エポキシ樹脂組成物及び電気積層板