JPH0522711Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、アクチユエータ、弁等の流体機器の
管接続部に管を接続するのに使用する管継手に関
するものである。

［従来の技術］ 従来、アクチユエータ、弁等の流体機器に管を
接続するのに使用するねじ込み式の管継手１は、
第３，４図に示すように、接続用ねじ部２と断面
正六角形状のスパナ掛け部３との間において、シ
ール部材４を押圧するためのシール座５をスパナ
掛け部３の下面に一体に形成しているが、シール
座５は、ねじ部２の気密性保持のために管継手１
の直径に対応する所定の幅を有することが必要で
あるから、その外径を必要以上に小さくすること
はできない。

一方、スパナ掛け部３を有する部材を丸棒から
削り出すことは材料及び加工の無駄が多いので、
スパナ掛け部３を有する部材は、スパナ掛け部の
大きさに応じた六角材を加工して製作するのが通
常である。

したがつて、従来の管継手１のスパナ掛け部３
は、少なくともねじ部２の直径に対応する所定幅
を必要とする大径のシール座５に外接する外形が
必要になるため、ねじ部２の有効径に比してスパ
ナ掛け部３が大きくなるので、管継手が全体とし
て大型となつてコスト高となる欠点があつた。

［考案が解決しようとする課題］ 本考案が解決しようとする課題は、ねじ部の気
密性を保持するものでありながら、スパナ掛け部
を小さくして、小型かつ安価な管継手を提供する
ことにある。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するため、本考案の管継手は、
接続用のねじ部、該ねじ部の外周にほぼ外接する
大きさの断面正六角形状のスパナ掛け部、及び上
記ねじ部とスパナ掛け部との間に位置して外周面
をシール面としたシール部材嵌着部とを一体に形
成した継手本体と、上記ねじ部の外径に対応する
所定のシール径を有し、継手本体のシール部材嵌
着部に挿着され上記スパナ掛け部の端面に当接す
るシール部材用の受け板と、シール部材嵌着部の
シール面に嵌着された受け板とねじ部の間のシー
ル部材とよりなることを特徴としている。

［作用］ 流体機器の管接続部に管継手本体のねじ部を螺
着すると、管継手本体と別体でシール部材嵌着部
に挿着されている受け板がスパナ掛け部の端面に
当接し、この受け板はねじ部の外径に対応する所
定のシール径を有しているので、シール部材はこ
の受け板で支持されて流体機器と管継手との接続
部を確実に密封する。

［実施例］ 第１図及び第２図は本考案の実施例を示し、管
継手本体１１には、接続用のねじ部１２、断面正
六角形状のスパナ掛け部１３、及びねじ部１２と
スパナ掛け部１３との間に位置して外周面をシー
ル面１４としたシール部材嵌着部１５が形成され
ており、上記スパナ掛け部１３は、ねじ部１２の
外周にほぼ外接する大きさにされている。また、
管継手本体１１には、軸方向に貫通する孔１６が
開設されており、管１７は該孔１６のスパナ掛け
部１３側に取付けられている管接続具１８に挿入
することによつて管継手本体１１に接続される
が、管接続具は図示のものに限定されるものでは
ない。

上記管継手本体１１は、シール部材嵌着部１５
にシール部材用の環状の受け板２０及びシール部
材２１を受け板２０をスパナ掛け部１３側にして
取付けることによつて、管継手１０を構成してい
る。

上記受け板２０は、外周縁に屈曲部２２が形成
されており、屈曲部２２の内径はねじ部１２の外
径に対応する所定の径にされるとともに、内径は
ねじ部１２の外径とほぼ等しくされており、スパ
ナ掛け部１３の端面、即ちスパナ掛け部１３の六
角形状の外周とシール部材嵌着部１５の外周とで
区画された面に当接することでシール部材嵌着部
１５に取付けられる。なお、受け板２０は、ステ
ンレス、真鍮等の錆び難い材料の薄板の絞り加工
によつて作ることができる。

また、受け板２０は、スパナ掛け部１３の端面
との接触面積を大きくするために、環状の内周面
にねじ部１２に螺合する雌ねじを刻設し、ねじ部
１２を介してシール部材嵌着部１５に取付けるよ
うにしてもよい。

シール部材２１は、ねじ部１２の直径に対応す
る所定の幅を有し、シール部材嵌着部１５に嵌着
することによつて受け板２０がシール部材嵌着部
１５から抜け出ることを阻止している。

なお、シール部材２１は、図示のように断面円
形のものに限られず、正方形、矩形などの適宜の
断面形状のものでもよい。

上記管継手１０はねじ部１２によつて流体機器
の管接続部に螺着すると、シール部材嵌着部１５
に嵌着されたシール部材２１によつて、管継手１
０は流体機器に気密に取付けられる。

この場合、管継手本体１１とは別体で、スパナ
掛け部１３の端面に当接する受け板２０を使用
し、この受け板２０をねじ部１２の外径に対応す
る所定のシール径を有するものとしたことによ
り、スパナ掛け部１３の大きさが小さくてもシー
ル部材２１をねじ部１２のシールに必要なの幅に
できるので、スパナ掛け部１３を小さくして管継
手１０を小型かつ安価にしたものでありながら、
密封作用は従来のものと変らない。

［考案の効果］ 本考案は、断面正六角形状のスパナ掛け部をね
じ部の外周にほぼ外接する大きさとしたので、管
継手本体の外径が従来のものと比べて約3/4とな
り、管継手を小型化して安価なものにすることが
できる。

しかも、本考案は、スパナ掛け部の外径を小さ
くしたものでありながら、スパナ掛け部の端面に
当接させた管継手本体とは別体の受け板を、ねじ
部の外径に対応する所定のシール径を有するもの
として、この受け板によつてシール部材を支持さ
せたので、管継手本体を小型化したものでありな
がらシール機能を低下させることがないばかりで
なく、受け板を別体とすることによつてその加工
も容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部を切断した
正面図、第２図は同上一部を切除した底面図、第
３図は従来の管継手の正面図、第４図は同上底面
図である。 １，１０……管継手、２，１２……ねじ部、
３，１３……スパナ掛け部、４，２１……シール
部材、１１……管継手本体、１４……シール面、
１５……シール部材嵌着部、２０……受け板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接続用のねじ部、該ねじ部の外周にほぼ外接す
   る大きさの断面正六角形状のスパナ掛け部、及び
   上記ねじ部とスパナ掛け部との間に位置して外周
   面をシール面としたシール部材嵌着部とを一体に
   形成した継手本体と、上記ねじ部の外径に対応す
   る所定のシール径を有し、継手本体のシール部材
   嵌着部に挿着され上記スパナ掛け部の端面に当接
   するシール部材用の受け板と、シール部材嵌着部
   のシール面に嵌着された受け板とねじ部の間のシ
   ール部材とよりなることを特徴とする管継手。