JPH05223881A - 多端子平行2回線送電線の故障点標定方法 - Google Patents

多端子平行2回線送電線の故障点標定方法

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JPH05223881A
JPH05223881A JP2978592A JP2978592A JPH05223881A JP H05223881 A JPH05223881 A JP H05223881A JP 2978592 A JP2978592 A JP 2978592A JP 2978592 A JP2978592 A JP 2978592A JP H05223881 A JPH05223881 A JP H05223881A
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JP2978592A
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Tokuo Emura
徳男 江村
Masayasu Takeuchi
雅靖 竹内
Yasuhiro Yamamoto
康弘 山本
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】m個の単回線電源分岐が接続された3端子平行
2回線送電線に故障が発生した場合に、平行2回線各端
子及び単回線電源分岐各端子の電流情報に基づいて、故
障点の位置を標定する。 【構成】平行2回線各端子で検出された回線間差電流Δ
1 ,ΔI2 ,ΔI3、m個の単回線電源分岐の各端子
で検出された電流Is1、Is2,・・・・,Ism等に基づいて
3端子平行2回線送電線の平行2回線各端子の見かけの
回線間差電流δI1 ,δI2 ,δI3 を算出し、これら
の回線間差電流δI1 ,δI2 ,δI3を用いて、平行
2回線端子から故障点までの距離を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単回線電源分岐を持つ
平行2回線送電線の故障点標定方法に関し、さらに詳細
にいえば各平行2回線端子で検出される回線間差電流及
び単回線電源分岐の電流に基づいて平行2回線送電線の
故障点の標定を行う方法に関するものである。
【0002】ここに、平行2回線送電線の端子数は3以
上とし、各端子の背後電源条件(正相電源、零相電源な
ど)や設置方式(直接接地、抵抗接地、非接地など)に
制限はないものとする。また、故障様相は、地絡、短
絡、異相地絡などであり制限はないものとする。
【0003】
【従来の技術】変電所間の送電線は、電力供給の信頼性
向上のため、一般的に平行2回線で行われている。送電
線は、建造物内で保守管理されている変電所等と比較し
て、外部(主として雷)に起因する故障が不可避であ
り、故障発生時には故障点探索作業が伴うが、山間部に
おける故障点探索は非常に困難である。
【0004】前記故障のモードとして、一地点におけ
る一回線の故障(単純故障)、端子から異なる地点で
同時に複数の故障が発生する一回線の故障(異地点多重
故障)、同一地点で平行2回線送電線の両回線にまた
がって発生する故障(両回線にまたがる同地点多重故
障)、異地点で平行2回線送電線の両回線にまたがっ
て発生する故障(両回線にまたがる異地点多重故障)が
ある。
【0005】本発明は及びの場合を扱う。この場合
に故障点を正しく標定する方法は、原理的にはすでに知
られている(特開平2−154168号公報)。この方法は、
3つの端子A,B,Cにおける情報に基づいて、それぞ
れ両回線の差電流ΔIp ,ΔIp ′, ΔIp ″{ただし
pは故障電流を含む相を表わす符号であり、0(零
相)、1(正相)、2(逆相)から選択された1つの
数、またはa(a相)、b(b相)、c(c相)、ab
(ab線間)、bc(bc線間)、ca(ca線間)か
ら選択された1つの記号である。}を求め、
【0006】
【数1】
【0007】を用いてx,y,zを求め、xが、A端子
から分岐点までの距離da よりも小さな場合にはxをA
端から故障点までの距離とし、xがda よりも大きな場
合にはyと、B端子から分岐点までの距離db とを比較
し、yがdb よりも小さな場合にはyをB端から故障点
までの距離とし、yがdb よりも大きな場合にはzをC
端から故障点までの距離とする方法である。
【0008】この方法により故障点までの距離が求まる
原理を、詳しく説明する。例えばp=0(零相)を仮定
する。図8は、一般的な3端子平行2回線を示す図であ
る。ただしこの図では端子Aから分岐Tまでの線路の単
位長当たりの零相インピーダンスをZ0 、零相相互イン
ピーダンスをZ0m、端子Bから分岐Tまでの線路の単位
長当たりの零相インピーダンスをZ0 ′、零相相互イン
ピーダンスをZ0m′、端子Cから分岐Tまでの線路の単
位長当たりの零相インピーダンスをZ0 ″、零相相互イ
ンピーダンスをZ0m″としている。
【0009】同一地点において両回線が地絡し、故障電
流I10f ,I20f が流出しているものとする(1回線の
単純故障であればI10f ,I20f のどちらかを0とすれ
ばよい)。キルヒホフの電流則より、 I10+I10′+I10″=I10f I20+I20′+I20″=I20f が成り立つ。両式の差をとれば、 ΔI0 +ΔI0 ′+ΔI0 ″=ΔI0f (1) となる。ただし、ΔI0 =I10−I20,ΔI0 ′=I1
0′−I20′,ΔI0 ″=I10″−I20″,ΔI0f=I1
0f −I20f である。
【0010】次に故障点における各端子からの電圧降下
を求めると、A端子から V10f =V0 −x(Z0 I10+Z0mI20) V20f =V0 −x(Z0 I20+Z0mI10) が求まる。差電圧をとると、 V10f −V20f =−x(Z0 −Z0m)ΔI0 (2) B端子から V10f =V0 ′−db (Z0 ′I10′+Z0m′I20′) +(da −x) {Z0 (I10−I10f )+Z0m(I20−I20f )} V20f =V0 ′−db (Z0 ′I20′+Z0m′I10′) +(da −x) {Z0 (I20−I20f )+Z0m(I10−I10f )} が求まる。差電圧をとると、 V10f −V20f =−db (Z0 ′−Z0m′)ΔI0 ′ +(da −x) (Z0 −Z0m)(ΔI0 −ΔI0f) (3) C端子から V10f =V0 ″−dc (Z0 ″I10″+Z0m″I20″) +(da −x) {Z0 (I10−I10f )+Z0m(I20−I20f )} V20f =V0 ″−dc (Z0 ″I20″+Z0m″I10″) +(da −x) {Z0 (I20−I20f )+Z0m(I10−I10f )} が求まり、差電圧をとると、 V10f −V20f =−dc (Z0 ″−Z0m″)ΔI0 ″ +(da −x) (Z0 −Z0m)(ΔI0 −ΔI0f) (4) となる。上の(2) (3) (4) 式より、 (Z0 −Z0m){xΔI0 +(da −x ) (ΔI0 −ΔI0f)} −(Z0 ′−Z0m′)db ΔI0 ′=0 (5) (Z0 ′−Z0m′)db ΔI0 ′ −(Z0 ″−Z0m″)dc ΔI0 ″=0 (6) が成り立つ。
【0011】ここで、全区間で線路インピーダンスが等
しい、すなわち、 Z0 −Z0m=Z0 ′−Z0m′=Z0 ″−Z0m″ と仮定すると、(5) (6) 式は、 da ΔI0 −db ΔI0 ′−(da −x ) ΔI0f=0 (7) db ΔI0 ′−dc ΔI0 ″=0 (8) となる。
【0012】この(7) (8) 式と、(1) 式をまとめて行列
で表現すると、
【0013】
【数2】
【0014】となる。この行列式を解くと、 ΔI0 ={1−x(db +dc )/L}ΔI0f (10) ΔI0 ′=x(dc /L) ΔI0f (11) ΔI0 ″=x(db /L) ΔI0f (12) となる。ただし、L=db dc +dc da +da db で
ある。(10)(11)(12)式の右辺のΔI0fの係数は故障電流
分流比率を示している。これをβi (i=1,2,3)
とおくと、 0≦βi ≦1 および β1 +β2 +β3 =1 が成り立つ。
【0015】前記(11)式と(12)式より、 ΔI0 ′+ΔI0 ″=x{(db +dc )/L}ΔI0f が導け、これより、(1) 式を用いて x={(ΔI0 ′+ΔI0 ″)/ΔI0f}{L/(db +dc )} ={(ΔI0 ′+ΔI0 ″)/(ΔI0 +ΔI0 ′+ΔI0 ″)} ×{L/(db +dc )} (13) が導ける。この式は、各端子の差電流を知って、故障点
までの距離を求めることができることを示している。な
お、(10)〜(12)式から明らかなように各端子の差電流Δ
I0 ,ΔI0 ′,ΔI0 ″は同位相であるため、これら
絶対値を用いてる(13)式は成立することになる。
【0016】前記従来技術は3端子平行2回線を想定し
ていたが、一般のn端子平行2回線送電線にも適用でき
る。すなわち、n端子平行2回線送電線の各逆L字型分
岐をそれぞれ1本の線路に等価変換していくことにより
最終的に3端子回路にまとめる方法が提案されているの
で(1991年9月30日電気学会電力技術研究会資料
PE−91−52,p49〜63)、この方法を用いれ
ば一般のn端子平行2回線送電線にも容易に拡張でき
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記方法で
は、平行2回線送電線は単回線電源分岐を持っていない
ものとした。しかし実際には、単回線電源分岐を持つ系
統も少なくない。このため、前記公知の方法を適用する
ことはできず、平行2回線送電線の故障点標定を簡単に
行うことができなかった。
【0018】本発明の目的は、上述の技術的課題を解決
し、単回線電源分岐を持つ平行2回線送電線で故障が発
生したときに、故障点を正確に標定することができる平
行2回線送電線の故障点標定方法を提供することであ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めの請求項1記載の3端子平行2回線送電線の故障点標
定方法は、各平行2回線端子で検出された回線間差電流
ΔI1 ,ΔI2 ,ΔI 3 、m個の単回線電源分岐の各端
子で検出された電流Is1、Is2,・・・・,Ism、m個の単
回線電源分岐の各端子の差電流ΔIs1、ΔIs2,・・・・,
ΔIsm(単回線電源分岐が平行2回線のいずれの回線に
接続されているかによりΔIsi=Isi,又はΔIsi=−
siとする。) 、平行2回線各端子から分岐点までの
区間長d 1 ,d2 ,d3 、これらの区間長d1 ,d2
3 と単回線電源分岐の接続位置のみで決定されるi番
目の単回線電源分岐の電流によるj番目の平行2回線端
子への既知の電流分流比率αij(i=1,2,3,・・・・,m;j=1,2,
3)を用いて、3端子平行2回線送電線の平行2回線各端
子の見かけの回線間差電流δI1 ,δI2 ,δI3を、 δI1 =ΔI1 +α11ΔIs1+α21ΔIs2+・・・・+αm1ΔIsm δI2 =ΔI2 +α12ΔIs1+α22ΔIs2+・・・・+αm2ΔIsm δI3 =ΔI3 +α13ΔIs1+α23ΔIs2+・・・・+αm3ΔIsm により算出し、これらの回線間差電流δI1 ,δI2
δI3 を用いて、平行2回線端子から故障点までの距離
を x1 ={(δI2 +δI3 )/(δI1 +δI2 +δI3 )} ×{(d2 3 +d3 1 +d1 2 )/(d2 +d3 )} x2 ={(δI3 +δI1 )/(δI1 +δI2 +δI3 )} ×{(d2 3 +d3 1 +d1 2 )/(d3 +d1 )} 又は x3 ={(δI1 +δI2 )/(δI1 +δI2 +δI3 )} ×{(d2 3 +d3 1 +d1 2 )/(d1 +d2 )} のいずれかにより求める方法である。
【0020】また、請求項2記載のn端子平行2回線送
電線の故障点標定方法は、平行2回線各端子で検出され
た回線間差電流をΔI1 ,ΔI2 ,ΔI3 ,・・・・,ΔI
n 、m個の単回線電源分岐端子で検出された電流を
s1、Is2,・・・・,Ism、m個の単回線電源分岐の各端
子の差電流ΔIs1、ΔIs2,・・・・,ΔIsm(単回線電源
分岐が平行2回線のいずれの回線に接続されているかに
よりΔIsi=Isi,又はΔIsi=−Isiとする。)、平
行2回線送電線の各区間の長さと単回線電源分岐の接続
位置のみで決定されるi番目の単回線電源分岐の電流に
よるj番目の平行2回線端子への電流分流比率αij(i=
1,2,3,・・・・,m;j=1,2, ・・・・,n)を用いて、n端子平行2
回線送電線の各区間を流れる見かけの回線間差電流を、 δI1 =ΔI1 +α11ΔIs1+α21ΔIs2+・・・・+αm1ΔIsm δI2 =ΔI2 +α12ΔIs1+α22ΔIs2+・・・・+αm2ΔIsm・・・・ δIn =ΔIn +α1nΔIs1+α2nΔIs2+・・・・+αmnΔIsm により算出し、これらの回線間差電流δI1 ,δI2
・・・・,δIn を用いて、単回線電源分岐のないn端子平
行2回線送電線の故障点標定方法を適用して、故障点の
位置を求めるものである。
【0021】
【作用】単回線電源分岐は平行2回線へ電源を供給する
電流源と考えることができるため、単回線電源分岐が複
数個存在するときは重ね合わせの定理により、個々の取
扱いができる。そこで単回線電源分岐数mを1つとし
て、この単回線電源分岐からの供給電流が平行2回線の
各端子にどのように分流するか解析を試みる。
【0022】まず、単回線電源分岐があるときの故障点
の標定を行うことができることを、請求項1の場合(n
=3)について、キルヒホフの法則を用いて証明する。
まず、単回線電源分岐を持つ3端子平行2回線送電線を
想定する。この分岐からの電流が平行2回線の各端子を
分流するため、従来のアルゴリズムそのままでは、誤っ
た標定結果を得る。以下に、単回線電源分岐を持つ場合
の故障点標定方法を説明する。
【0023】図1において、同一地点において両回線に
故障が発生し、故障電流I1f,I2fが流出しているもの
とする。キルヒホフの電流則より、各回線について、そ
れぞれ I11+I21+I31+Is =I1f I12+I22+I32=I2f が成り立つ。両式の差をとれば、 ΔI1 +ΔI2 +ΔI3 +Is =ΔIf (14) となる。ただし、ΔIi =Ii1−Ii2 (i=1,2,3),ΔI
f =I1f−I2fとする。
【0024】次に故障点の電圧V1f, V2fを、各端子の
電圧を基準にして求める。端子Tiから分岐点までの単
位長当たりの線路インピーダンスをZi 、回線間相互の
線路インピーダンスをZim (i=1,2,3)としておく。T1
端子から V1f=V1 −x(Z1 I11+Z1mI12) V2f=V1 −x(Z1 I12+Z1mI11) が求まる。差電圧をとると、 V1f−V2f=−x(Z1 −Z1m)ΔI1 (15) となる。T2 端子からは、 V1f=V2 −d2 (Z2 I21+Z2mI22) +(d1 −x) {Z1 (I11−I1f)+Z1m(I12−I2f)} V2f=V2 −d2 (Z2 I22+Z2mI21) +(d1 −x) {Z1 (I12−I2f)+Z1m(I11−I1f)} が求まる。差電圧をとると、 V1f−V2f=−d2 (Z2 −Z2m)ΔI2 +(d1 −x) (Z1 −Z1m)(ΔI1 −ΔIf ) (16) となる。T3 端子からは、 V1f=V3 −y(Z3 I31+Z3mI32) −(d3 −y) {Z3 (I31+Is )+Z3mI32} +(d1 −x) {Z1 (I11−I1f)+Z1m(I21−I2f)} V2f=V3 −y(Z3 I32+Z3mI31) −(d3 −y) {Z3 I32+Z3m(I31+Is )} +(d1 −x) {Z1 (I12−I2f)+Z1m(I11−I1f)} が求まり、差電圧をとると、 V1f−V2f=−y(Z3 −Z3m)ΔI3 −(d3 −y)(Z3 −Z3m)(ΔI3 +Is ) +(d1 −x) (Z1 −Z1m)(ΔI1 −ΔIf ) (17) となる。上の(15)(16)(17)式より、 (Z1 −Z1m){xΔI1 +(d1 −x) (ΔI1 −ΔIf )} −(Z2 −Z2m)d2 ΔI2 =0 (18) (Z2 −Z2m)d2 ΔI2 −(Z3 −Z3m){(d3 −y)(ΔI3 +Is ) +yΔI3 }=0 (19) が成り立つ。
【0025】ここで、全区間で線路インピーダンスが等
しい、すなわち、 Z1 −Z1m=Z2 −Z2m=Z3 −Z3m と仮定すると、(18)(19)式は、 d1 ΔI1 −d2 ΔI2 −(d1 −x) ΔIf =0 (20) d2 ΔI2 −d3 ΔI3 −(d3 −y)Is =0 (21) となる。この(20)(21)式と、前の(14)式 ΔI1 +ΔI2 +ΔI3 +Is =ΔIf (22) とをまとめて行列式で表現すると、
【0026】
【数3】
【0027】となる。この行列式の右辺第1項は、前記
(9) 式の右辺に等しく、この行列式の右辺第2項は、単
回線電源分岐があるために新たに現れた項である。この
行列式を解くと、L=d2 3 +d3 1 +d1 2
して、 ΔI1 ={1−x(d2 +d3 )/L}ΔIf+y(d2 /L)(−Is ) (24) ΔI2 =x(d3 /L) ΔIf +y(d1 /L) (−Is ) (25) ΔI3 =x(d2 /L) ΔIf +{1−y(d1 +d2 )/L}(−Is ) (26) となる。
【0028】そこで、(23)式の右辺第2項の符号を逆に
した解を導くベクトル(Z,Z′,Z″)を考える。こ
のベクトル(Z,Z′,Z″)は、
【0029】
【数4】
【0030】を満たすものである。(23)式と(27)式とを
加えると、
【0031】
【数5】
【0032】が導かれる。この(28)式は、(9) 式と同じ
形をしている。そこで、(27)式を解くと、 Z=(d2 y/L)Is (29) Z′=(d1 y/L)Is (30) Z″={1−(d1 +d2 )y/L}Is (31) となる。(29)〜(31)式の右辺のIs にかかっている係数
は単回線電源分岐からの電流Is が平行2回線の各端子
へどれだけ分流するかを示している。この電流分流比率
をαj と表現すると、αj は単回線電源分岐の位置のみ
で決定され、既知である。また明らかに、 0≦αj ≦1, α1 +α2 +α3 =1 が成り立っている。
【0033】したがって、Z,Z′,Z″を平行2回線
の各端子の差電流ΔI1 ,ΔI2 ,ΔI3 に加えること
により単回線電源分岐から供給される分流分をキャンセ
ルすることができる。平行2回線の各端子の差電流ΔI
1 ,ΔI2 ,ΔI3 にZ,Z′,Z″を加えたものを各
々δI1 ,δI2 ,δI3 とし、これらの新たな差電流
δI1 ,δI2 ,δI3 を用いると、単回線電源分岐が
接続されていても、単回線電源分岐のない回路と同様の
取扱いをして故障点を求めることができる。
【0034】以上の解析では、3端子平行2回線、単回
線電源分岐数m=1の場合を想定したが、一般に単回線
電源分岐数m≧2の場合にも、容易に拡張することがで
きる。そこで、単回線電源分岐数m=2の場合を考え
る。図2は3端子平行2回線の端子T3から回線1L側
1 の距離、及び端子T1から回線2L側y2 の距離に
それぞれ単回線電源が接続されている状態を示す。前記
の単回線電源分岐数m=1の解析では、回線1L側に単
回線電源分岐が接続されているとしたが、回線2L側に
接続されている場合には、(29)〜(31)式におけるI
s は、−Is となることは容易に理解できる。そこで、
単回線電源分岐が回線1L,2Lのいずれに接続されて
いても、これを統一的に表現するため、差電流と同じ定
義のΔIs の記号を用いることにする。そして、単回線
電源分岐がいずれの回線に接続されているかは既知であ
るので、回線1Lに接続されている場合は、 ΔIs =Is −0=Is となり、回線2Lに接続されている場合は、 ΔIs =0−Is =−Is となり、数式の扱いの上でも矛盾はなくなる。
【0035】図3は、図2の差電流回路表現を示す。こ
の場合において、前出の(29)〜(31)式に相当する式を示
すと、次のようになる。 Z={1−(d2 +d3 )y2 /L}ΔIs2+(d2 1 /L)ΔIs1 (32) Z′=(d3 2 /L)ΔIs2+(d1 1 /L)ΔIs1 (33) Z″=(d2 2 /L)ΔIs2+{1−(d1 +d2 )y1 /L}ΔIs1 (34) (32)〜(34)式において、ΔIs1=Is1であり、ΔIs2
−Is2である。これらに乗じられた係数をαijと表現す
ると、αijは、上述のとおり、単回線電源分岐の位置の
みで決定される既知の分流比率である。そして、図2の
3端子平行2回線の端子T3からy1 の距離に単回線電
源分岐が接続されている場合と端子T1からy2 の距離
に単回線電源分岐が接続されている場合について、それ
ぞれ(29)〜(31)のような解を独立に求めて、互いに足し
合わせたのと同じ結果になる。なお、 0≦αij≦1、 αi1+αi2+αi3=1 が成り立っている。
【0036】次に一般のn端子平行2回線を考える。す
なわち、端子数nの場合である。まず単回線電源分岐数
m=1の図4の場合について調べてみる。ただし、全区
間の線路インピーダンスは等しいものとする。図4にお
ける各端子の差電流を、 ΔIi =Ii1−Ii2 ( i=1,2,3,・・・・,n) として、差電流回路表現をしたものが図5である。ここ
で、単回線電源分岐からの供給電流をΔIs で表し、一
般性を持たせている。図4の場合のように単回線電源分
岐が1L回線に接続されているときは ΔIs =Is −0=Is とし、2L回線に接続されているときは、 ΔIs =0−Is =−Is とすればよい。
【0037】さて図5において、キルヒホフの電流則よ
り、 ΔI1 +ΔI2 +ΔI3 +・・・・+ΔIn +ΔIs =0 (35) がなりたつ。次に、図5における各端子間にキルヒホフ
の電圧降下則を適用すると、T1−T2端子間では、 d1 ΔI1 −d2 ΔI2 =0 (36) T2−T3端子間では、 d2 ΔI2 +d3 (ΔI1 +ΔI2 )−d4 ΔI3 =0 (37) Ti−Ti+1 端子間では、 d2i-2ΔIi +d2i-1(ΔI1 +ΔI2 +・・・・+ΔIi) +(d2i-1−d2i-1′)ΔIs −d2iΔIi+1 =0 (38) Tn-1 −Tn 端子間では、 d2n-4ΔIn-1 −d2n-3ΔIn =0 (39) が成り立つ。これら電圧降下に関する式は(n−1)個
ある。
【0038】前記(35)式〜(39)式をマトリクスで表現す
ると、 〔L〕〔ΔI1 ,ΔI2 ,ΔI3 ,・・・・,ΔIn 〕 =〔−ΔIs ,0,0,・・・・,0〕 (40) となる。ここに、〔L〕は平行2回線送電線の各区間長
と単回線電源分岐の位置のみで決定される(すなわち、
故障点の位置に関係しない)n×nの既知のマトリクス
である。
【0039】(40)式は、ΔI1 ,ΔI2 ,ΔI3 ,・・・
・,ΔIn について解ける。これを解くと、 ΔI1 =−α1 ΔIs (41) ΔI2 =−α2 ΔIs (42) ΔI3 =−α3 ΔIs (43)・・・・ ΔIn =−αn ΔIs (44) の形になる。ただし、αj (j=1,2,3, ・・・・,n) は逆マト
リクス〔L〕-1の要素であり、単回線電源分岐から供給
される電流がT1,T2,・・・・,Tnの各端子へ分流す
る分流比率を与える既知の値である。そして、 0≦αj ≦1、 α1 +α2 +α3 +・・・・+αn =1 (45) が成り立つ。
【0040】(41)〜(45)式は、単回線電源分岐が1つの
場合を想定して導いた式であったが、単回線電源分岐が
複数個(m個)ある場合にも容易に拡張できる。すなわ
ち、(41)〜(45)式に代えて ΔI1 =−α11ΔIs1−α21ΔIs2−・・・・−αm1ΔIsm (46) ΔI2 =−α12ΔIs1−α22ΔIs2−・・・・−αm2ΔIsm (47) ΔI3 =−α13ΔIs1−α23ΔIs2−・・・・−αm3ΔIsm (48)・・・・ ΔIn =−α1nΔIs1−α2nΔIs2−・・・・−αmnΔIsm (49) が得られる。ここに、αij (i=1,2,・・・・,m;j=1,2, ・・・
・,n) は、i番目の単回線電源分岐による端子Tjへの
電流分流比率を表わし、すべて既知であり、 0≦αij≦1 αi1+αi2+αi3+・・・・+αin=1 (50) である。
【0041】本願発明者は、前記(46)〜(49)式に基づい
て、故障が発生したときは、各端子の回線間差電流ΔI
1 , ・・・・,ΔIn を単回線電源分岐からの分流分を補正
した、 δI1 =ΔI1 +α11ΔIs1+α21ΔIs2+・・・・+αm1ΔIsm (51) δI2 =ΔI2 +α12ΔIs1+α22ΔIs2+・・・・+αm2ΔIsm (52) δI3 =ΔI3 +α13ΔIs1+α23ΔIs2+・・・・+αm3ΔIsm (53)・・・・ δIn =ΔIn +α1nΔIs1+α2nΔIs2+・・・・+αmnΔIsm (54) と置き換えれば、単回線電源分岐があるときの故障点の
標定を簡単に行うことができることに着目した。ここで
故障時の、各端子の回線間差電流ΔI1 , ・・・・,ΔIn
と、各単回線電源分岐からの供給電流Is1, ・・・・,Ism
とは測定される値であり、αijは既知である。そしてΔ
siはi番目の単回線電源分岐の接続回線によりIsi
は−Isiの何れかに決定できるから、見かけの回線間差
電流δI1, ・・・・,δIn の値はすべて分かる。
【0042】そこで、見かけの回線間差電流δI1 , ・・
・・,δIn を用いて、単回線電源分岐のないn端子平行
2回線の故障点標定方法(1991年9月30日電気学
会電力技術研究会資料PE−91−52,p55〜61
参照)を適用することによって、故障点の位置を標定す
ることができる。
【0043】
【実施例】以下実施例を示す添付図面によって詳細に説
明する。以下の説明では、片回線の一地点に単回線電源
分岐が接続された3端子平行2回線送電線に故障が起こ
ったときの例を対象にするが、実施例はこれに限られる
ものではなく、両回線の同地点に単回線電源分岐が接続
されたときも同様に実施できる。さらに、単回線電源分
岐数は1つに限られるものではなく、2つ、3つのとき
にも適用できる。
【0044】また、一般にn端子平行2回線送電線にお
いても、上の〔作用〕に説明した取扱いを適用すること
によって、容易に実施することができる。図6は、一般
的な3端子平行2回線送電線に、本発明に係る故障点標
定方法を実施する故障点算出装置を接続した図であり、
3端子平行2回線送電線の1L回線には、B端子から距
離yの位置に単回線電源分岐10が接続されているもの
とする。
【0045】A端子には,1L回線のa相、b相、c相
電流I1a,I1b,I1cを検出するCT3aと、2L回線
のa相、b相、c相電流I2a,I2b,I2cを検出するC
T3bと、CT3a及びCT3bにより検出された各相
の電流を所定レベルの電流信号に絶縁変換する入力部4
と、入力部4からの電流信号を所定のサンプリング周期
でディジタルデータに変換するA/D変換部5と、A/
D変換部5により変換されたディジタルデータを格納す
るデータメモリ6と、データメモリ6に格納されている
1L,2L回線の電流データに基づいて所定の演算を行
い、3端子平行2回線に故障が発生していることを検出
し、さらに自端(A端子)側で検出した電流データと、
B端子側から伝送される電流データと、C端子側から伝
送される電流データと、単回線電源分岐端子から伝送さ
れる電流データとに基づいて、本発明の方法で演算を行
い、いずれかの端子から故障点までの距離を算出するC
PU7と、B端子、C端子及び単回線電源分岐端子との
電流データの交換を行う伝送部8と、CPU7により算
出されたいずれかの端子から故障点までの距離の情報を
表示する表示部9とを有する。前記データメモリ6は、
B端子から単回線電源分岐10までの距離yと、A端
子、B端子、C端子から分岐点までの距離d,d′,
d″の値をデータとして記憶している。
【0046】また、B端子側は、B端子の1L回線に流
れるa相、b相、c相の電流I1a′,I1b′,I1c′を
検出するCT3a′と、2L回線に流れるa相、b相、
c相の電流I2a′,I2b′,I2c′を検出するCT3
b′と、入力部4′と、A/D変換部5′と、データメ
モリ6′と、CPU7′と、伝送部8′とを有する。C
端子側は、C端子の1L回線に流れるa相、b相、c相
の電流I1a″,I1b″,I1c″を検出するCT3a″
と、2L回線に流れるa相、b相、c相の電流I2a″,
I2b″,I2c″を検出するCT3b″と、入力部4″
と、A/D変換部5″と、データメモリ6″と、CPU
7″と、伝送部8″とを有する。
【0047】1L回線側に接続された単回線電源分岐端
子には、a相、b相、c相の電流I1a(3) ,I1b(3)
I1c(3) を検出するCT3a(3) と、入力部4(3) と、
A/D変換部5(3) と、データメモリ6(3) と、CPU
(3) と、伝送部8(3) とが設けられている。前記故障
点算出装置の動作は次のとおりである。CT3a、CT
3b、CT3a′、CT3b′、CT3a″、CT3
b″、CT3a(3) により検出された各端子A,B,C
の電流I1a,I1b,I1c,I2a,I2b,I2c,I1a′,
I1b′,I1c′,I2a′,I2b′,I2c′,I1a″,I
1b″,I1c″,I2a″,I2b″,I2c″,及び単回線電
源分岐端子の電流I1a(3) ,I1b(3) ,I1c(3) は、入
力部4,4′,4″,4(3) においてそれぞれ電流信号
に変換され、A/D変換部5,5′,5″,5(3) にお
いて所定のサンプリング周期でディジタルデータに変換
され、データメモリ6,6′,6″,6(3) に供給され
る。
【0048】短絡故障が発生したものとし、故障時のサ
ンプリングデータに基づいて、故障点標定は次のように
してなされる。CPU7は、それぞれ下式に基づいて各
回線の正相電流を算出する。 I11=(I1a+αI1b+α2 I1c)/3 I21=(I2a+αI2b+α2 I2c)/3 α=−1/2+j√3/2 そして、両回線の回線間正相差電流を計算する。
【0049】ΔI1 =I11−I21 CPU7′も、それぞれ下式に基づいて各回線の正相電
流を算出する。 I11′=(I1a′+αI1b′+α2 I1c′)/3 I21′=(I2a′+αI2b′+α2 I2c′)/3 そして、両回線の回線間正相差電流を計算する。
【0050】ΔI1 ′=I11′−I21′ CPU7″も、それぞれ下式に基づいて各回線の正相電
流を算出する。 I11″=(I1a″+αI1b″+α2 I1c″)/3 I21″=(I2a″+αI2b″+α2 I2c″)/3 そして、両回線の回線間正相差電流を計算する。
【0051】ΔI1 ″=I11″−I21″ さらに、CPU7(3) も下式に基づき正相電流を算出す
る。 Is =(I1a(3) +αI1b(3) +α2 I1c(3) )/3 回線に短絡故障が発生したことを検出すると、CPU7
は、伝送部8に、端子B,Cにおいて検出される両回線
の回線間正相差電流のデータ、及び単回線電源分岐端子
の正相電流データを要求する。すると、B端子の回線間
正相差電流データΔI1 ′が伝送部8′を介してCPU
7に送られ、C端子の回線間正相差電流データΔI1
が伝送部8″を介してCPU7に送られ、単回線電源分
岐端子の正相電流データIs が伝送部8(3) を介してC
PU7に送られる。
【0052】ついで、A端子のCPU7は、自端で算出
された回線間正相差電流データΔI 1 と、伝送部8を介
して得られるB端子の回線間正相差電流データΔI1
と、C端子の回線間正相差電流データΔI1 ″と、単回
線電源分岐端子の正相電流データIs とを用いて見かけ
の回線間正相差電流データ |δI|=|ΔI+(d″y/L)Is | |δI′|=|ΔI′+{1−(d+d″)y/L}Is | |δI″|=|ΔI″+(dy/L)Is | を計算する。
【0053】そして、CPU7は、短絡故障点標定を以
下により行う。図7は、3端子平行2回線送電線で故障
が発生した場合に、端子から故障点までの距離を算出す
る方法を示すフローチャートであって、まずステップS
1において、 x={(|δI′|+|δI″|)/(|δI|+|δI′|+|δI″|)} ×{L/(d′+d″)} x′={(|δI″|+|δI|)/(|δI|+|δI′|+|δI″|)} ×{L/(d″+d)} 及び x″={(|δI|+|δI′|)/(|δI|+|δI′|+|δI″|)} ×{L/(d+d′)} なる演算式によって、距離x,x′,x″を算出する。
ただし、 L=dd′+d′d″+d″d である。
【0054】次にステップS2において、xの大きさと
dの大きさとを比較し、xがd以下の場合はステップS
3においてxをA端子から故障点までの距離とする。前
記ステップS2においてxがdよりも大きな場合には、
ステップS4においてx′とd′とを比較し、x′≦
d′の場合はステップS5においてx′をB端子から故
障点までの距離とする。
【0055】前記ステップS4においてx′がd′より
も大きな場合には、ステップS6においてx″とd″と
を比較し、x″≦d″の場合はステップS7 において
x″をC端子から故障点までの距離とする。もし、ステ
ップS6においてx″がd″よりも大きな場合はステッ
プS8において故障点標定フローを中止する。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明の3端子平行2回線
送電線の故障点標定方法によれば、単回線電源分岐が接
続された3端子平行2回線送電線に故障が発生した場合
に、3端子平行2回線の構造及び単回線電源分岐の接続
位置のみによって定まる所定の変換式によって、単回線
電源分岐が接続されていない3端子平行2回線送電線の
故障と同様に取り扱うことができる。したがって、故障
点の標定を正確かつ迅速に行うことができる。
【0057】また、本発明のn端子平行2回線送電線の
故障点標定方法によれば、前記3端子平行2回線送電線
の故障点標定方法を拡張することによって、所定の変換
式によって、単回線電源分岐が接続されていないn端子
平行2回線送電線の故障と同様に取り扱うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】単回線電源分岐が接続された3端子平行2回線
の同地点において両回線に故障が発生した場合を示す回
路図である。
【図2】単回線電源分岐が接続された3端子平行2回線
における解析手法を示す回路図である。
【図3】図2の回路の差電流回路図である。
【図4】単回線電源分岐が接続されたn端子平行2回線
における解析手法を示す回路図である。
【図5】図4の回路の差電流回路図である。
【図6】単回線電源分岐が接続された3端子平行2回線
送電線に、本発明に係る故障点標定方法を実施する故障
点算出装置を接続した状態を示す図である。
【図7】3端子平行2回線送電線に故障が発生した場合
に、端子から故障点までの距離を算出する方法を示すフ
ローチャートである。
【図8】一般的な3端子平行2回線に地絡故障が発生し
たときの零相回路図である。
【符号の説明】
1L,2L 3端子平行2回線 3a,3b,3a′,3b′,3a″,3b″,3a
(3) CT 6,6′,6″,6(3) データメモリ 7,7′,7″,7(3) CPU 8,8′,8″,8(3) 伝送部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】m個の単回線電源分岐が接続された3端子
    平行2回線送電線に故障が発生した場合に、平行2回線
    各端子及び単回線電源分岐各端子の電流情報に基づい
    て、故障点の位置を標定する方法であって、 各平行2回線端子で検出された回線間差電流ΔI1 ,Δ
    2 ,ΔI3 、m個の単回線電源分岐の各端子で検出さ
    れた電流Is1、Is2,・・・・,Ism、m個の単回線電源分
    岐の各端子の差電流ΔIs1、ΔIs2,・・・・,ΔIsm(単
    回線電源分岐が平行2回線のいずれの回線に接続されて
    いるかによりΔIsi=Isi,又はΔIsi=−Isiとす
    る。) 、平行2回線各端子から分岐点までの区間長d
    1 ,d2 ,d3 、これらの区間長d1 ,d2 ,d3 と単
    回線電源分岐の接続位置のみで決定されるi番目の単回
    線電源分岐の電流によるj番目の平行2回線端子への既
    知の電流分流比率αij(i=1,2,3,・・・・,m;j=1,2,3)を用い
    て、3端子平行2回線送電線の平行2回線各端子の見か
    けの回線間差電流δI1 ,δI2 ,δI3 を、 δI1 =ΔI1 +α11ΔIs1+α21ΔIs2+・・・・+αm1ΔIsm δI2 =ΔI2 +α12ΔIs1+α22ΔIs2+・・・・+αm2ΔIsm δI3 =ΔI3 +α13ΔIs1+α23ΔIs2+・・・・+αm3ΔIsm により算出し、これらの回線間差電流δI1 ,δI2
    δI3 を用いて、平行2回線端子から故障点までの距離
    を x1 ={(δI2 +δI3 )/(δI1 +δI2 +δI3 )} ×{(d2 3 +d3 1 +d1 2 )/(d2 +d3 )} x2 ={(δI3 +δI1 )/(δI1 +δI2 +δI3 )} ×{(d2 3 +d3 1 +d1 2 )/(d3 +d1 )} 又は x3 ={(δI1 +δI2 )/(δI1 +δI2 +δI3 )} ×{(d2 3 +d3 1 +d1 2 )/(d1 +d2 )} のいずれかにより求めることを特徴とする多端子平行2
    回線送電線の故障点標定方法。
  2. 【請求項2】m個の単回線電源分岐が接続されたn端子
    平行2回線送電線に故障が発生した場合に、平行2回線
    各端子及び単回線電源分岐各端子の情報に基づいて、故
    障点の位置を標定する方法であって、各平行2回線端子
    で検出された回線間差電流ΔI1 ,ΔI2 ,ΔI3 ,・・
    ・・,ΔIn 、m個の単回線電源分岐の各端子で検出され
    た電流Is1、Is2,・・・・,I sm、m個の単回線電源分岐
    の各端子の差電流ΔIs1、ΔIs2,・・・・,ΔIsm(単回
    線電源分岐が平行2回線のいずれの回線に接続されてい
    るかによりΔIsi=I si,又はΔIsi=−Isiとす
    る。)、平行2回線送電線の各区間の長さと単回線電源
    分岐の接続位置のみで決定されるi番目の単回線電源分
    岐の電流によるj番目の平行2回線端子への既知の電流
    分流比率αij(i=1,2,3,・・・・,m;j=1,2, ・・・・,n)を用い
    て、n個の平行2回線端子の見かけの回線間差電流を、 δI1 =ΔI1 +α11ΔIs1+α21ΔIs2+・・・・+αm1ΔIsm δI2 =ΔI2 +α12ΔIs1+α22ΔIs2+・・・・+αm2ΔIsm・・・・ δIn =ΔIn +α1nΔIs1+α2nΔIs2+・・・・+αmnΔIsm により算出し、これらの回線間差電流δI1 ,δI2
    ・・・・,δIn を用いて、単回線電源分岐のないn端子平
    行2回線送電線の故障点標定方法を適用して、故障点の
    位置を求めることを特徴とする多端子平行2回線送電線
    の故障点標定方法。
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