JPH05221840A - ヘアーリンス組成物 - Google Patents

ヘアーリンス組成物

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JPH05221840A
JPH05221840A JP5981792A JP5981792A JPH05221840A JP H05221840 A JPH05221840 A JP H05221840A JP 5981792 A JP5981792 A JP 5981792A JP 5981792 A JP5981792 A JP 5981792A JP H05221840 A JPH05221840 A JP H05221840A
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佳倫 岩本
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美子 加川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1)(A)特定の芳香族アルコール0.5
〜15重量%と(B)多価アルコール5〜30重量%と
(C)酸性染料0.005〜0.2重量%と(D)酸を
含有し、pHが2.0〜5.5であり、(A)/(B)
の重量配合比率が1/10〜1/2である事を特徴とす
るヘアーリンス組成物。 (2)キサンタンガムまたはヒドロキシエチルセルロー
スを含有した上記のヘアーリンス組成物。 (3)特定分子量のポリエチレングリコールを含有した
上記(1)または上記(2)のヘアーリンス組成物。 【効果】 本発明のヘアーリンス組成物は、手などの皮
膚に染着しにくく自然に毛髪を着色する効果に優れてお
り、更には、経日安定性、毛髪への塗布し易さ、塗布時
ののびの良さ及び均一に毛髪を着色する効果に優れてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手などの皮膚には染ま
りにくく、毛髪を自然に着色する効果を有するヘアーリ
ンス組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
高齢により毛髪が白髪化したり、あるいはブラッシング
やパーマ等による毛髪の損傷により、生来の毛髪の色が
変化している人たちや、又、おしゃれの一つとして毛髪
の色を変化させたい人たちは、着色顔料や酸性染料ある
いは酸化染料等の染毛剤により毛髪を着色していた。し
かしながら、それらはすぐに洗髪により落ちてしまう、
あるいは操作が繁雑である、又、急激に毛髪色を変化さ
せる為に第三者に染毛している事がすぐに判ってしま
う、更に、毛髪の成長に伴い施術している部分と新生毛
との間に境界が生じ、外観上好ましくない結果となるな
ど、さまざまな問題点があった。その為、操作が簡単で
急激な色の変化を伴わずに自然に徐々に毛髪色が生来の
色に変化できるものが望まれていた。特に、日常の生活
習慣で使用しているヘアーリンス等により、その効果が
あれば、非常に有効であると考えられる。
【0003】これらの事を達成する手段として既に、特
開昭47−23543号公報および特開昭59−231
009号公報が提案されているが、これらは染料として
酸化染料を使用しており、感作性を有する人には使用で
きないという問題がある。又、特開平1−132512
号公報では塩基性及び中性染料を使用したものが提案さ
れているが、充分な染色力は得られない。更に酸性染料
を利用したものとして、特開平1−308215号公報
が提案されているが、分岐鎖を有する第四級アンモニウ
ム塩を必須成分としており、ヘアーリンスとしての風合
等の改善には有効であろうが、アニオン性である酸性染
料とカチオン性である第四級アンモニウムとが不溶性塩
をつくり、充分な染着力は得られず、安定性にも問題が
ある。
【0004】又、通常の酸性染毛剤を水等で薄めて使用
する事も考えられるが、毛髪と同時に手などの皮膚にも
染着してしまうという欠点がある。従って、充分に上述
の効果を有する物は、現在まで得られていないのが実情
である。
【0005】即ち、本発明は、手等の皮膚には染色着し
にくく、白髪の人においては白髪を黒髪化して白髪を目
立たなくするといった、毛髪を自然に着色する事ができ
るヘアーリンス組成物を提供する事を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明のヘアーリンス組成物は、次のような構成をとって
いる。即ち、 (1)下記の成分(A)〜(D) (A)下記一般式(1)
【化2】 [式中、R1 は水素原子、メチル基またはメトキシ基、
2 は−CH2 OH基、−CH2 CH2 OH基、−CH
(CH3 )OH基、−CH2 CH2 CH2 OH基、−C
(CH3 2 OH基、−CH2 CH(CH3 )OH基、
−CH(CH3 )CH2 OH基、−CH=CHCH2
H基または−OCH2 CH2 OH基を表す。]の郡から
選ばれる芳香族アルコールの一種又は二種以上を0.5
〜15重量% (B)水酸基が二つ以上の多価アルコールの一種又は二
種以上を5〜30重量% (C)酸性染料0.005〜0.2重量% (D)酸 を含有し、組成物のpHが2.0〜5.5であり、更に
(A)/(B)の重量配合比率が1/10〜1/2であ
る事を特徴としたヘアーリンス組成物。 (2)更に、キサンタンガムおよび/またはヒドロキシ
エチルセルロースを含有した上記のヘアーリンス組成
物。 (3)更に、平均分子量20,000〜800,000
のポリエチレングリコールを含有した上記(1)または
上記(2)のヘアーリンス組成物。
【0007】本発明における前記一般式(A)で表され
る芳香族アルコールとしては、例えばベンジルアルコー
ル、フェネチルアルコール、γ−フェニルプロピルアル
コール、桂皮アルコール、アニスアルコール、P−メチ
ルベンジルアルコール、α−ジメチルフェネチルアルコ
ール、α−フェニルエタノール、フェノキシエタノール
などがあげらる。
【0008】本発明のヘアーリンス組成物には、これら
芳香族アルコールの一種または二種以上を組成物総量を
基準として、0.5〜15重量%(以下wt%と略記す
る)が、より好ましくは1.0〜10wt%が配合され
る。配合量が0.5wt%未満では、毛髪を着色するの
に充分な効果が得られず、15wt%を超えると、べた
つき及び強烈な芳香族アルコール臭が生じ、使用に耐え
難い。
【0009】本発明に配合される多価アルコールとして
は、プロピレングリコール、ジプロピリングリコール、
1,3−ブチレングリコール、グリセリン、重合度が2
〜6のポリグリセリン、ペンタエリトリトール、ソルビ
トール、トリエチレングリコール、平均分子量が190
〜630のポリエチレングリコール等があげられる。
【0010】本発明のヘアーリンス組成物には、これら
多価アルコールの一種または二種以上を組成物総量を基
準として、5〜30wt%が、より好ましくは10〜2
5wt%が配合される。5wt%未満では、皮膚に染料
が染着し易くなり、30wt%を超えるとべたつきを生
じ、使用に耐え難い。
【0011】又、本発明における前記芳香族アルコール
と多価アルコールの重量配合比率において、芳香族アル
コール/多価アルコールは、1/10〜1/2である。
1/10より小さいと、毛髪を染着するのに充分な効果
が得られず、1/2を超えると、皮膚に染料が染着し易
くなる。
【0012】本発明における酸性染料は主としてタール
系色素であり、化学構造から大別すると、ニトロ染料、
アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キ
サンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料、イ
ンジゴイド染料などがあげられる。
【0013】本発明のヘアーリンス組成物には、これら
酸性染料の一種または二種以上を組成物総量に対し、
0.005〜0.2が、より好ましくは0.01〜0.
1wt%が配合される。
【0014】本発明における酸としては、クエン酸、サ
リチル酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、酒石酸、リン
酸、塩酸等があげられ、その配合量は組成物のpHが
2.0〜5.5に調整するにたる必要量である。pHが
2.0より低いと、安定性上問題があり、pHが5.5
より高いと毛髪を着色するに充分な効果が得られない。
【0015】本発明の組成物には、さらにキサンタンガ
ムおよびヒドロキシエチルセルロースを添加してもよ
く、それにより系を長期安定化するとともに、液だれせ
ず使用時の取扱いを容易にする事ができる。これらの化
合物としては、米国KELCO社からケルトロールとい
う商品名で発売されているようなD−グルコース、D−
マンノース、D−グルクロン酸から構成される多糖類で
あるキサンタンガム、平均重合度400〜1000のヒ
ドロキシエチルセルロースがあげられ、単独または両者
を組成物総量に対し、好ましくは0.2〜4wt%が配
合される。0.2wt%未満ではその効果が少なく、4
wt%を超えるとべたつきが生じ官能上好ましくなくな
るとともに、組成物粘度が高くなり、塗布しづらくな
る。
【0016】又、本発明の組成物には、平均分子量が2
0,000〜800,000のポリエチレングリコール
を添加してもよく、それにより使用時にすべりを与え伸
びを良くし、組成物を均一に毛髪に塗布する事ができ、
ムラなく毛髪を着色する事ができる。その配合量は、組
成物総量に対し0.001wt%〜0.1wt%が好ま
しく、0.001wt%未満ではその効果が少なく、
0.1wt%を超えるとべたつきを生じ、官能上好まし
くない。
【0017】また、本発明のヘアーリンス組成物は、上
述した成分を必須成分とするが、当該組成物には、本発
明の目的を達成する範囲で他の成分を適宜配合すること
ができる。
【0018】即ち、流動パラフィン等の脂肪族炭化水
素、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の脂
肪族アルコール、イソプロピルミリステート、イソプロ
ピルパルミテート等のエステル油、ツバキ油、オリーブ
油、アボガド油、ホホバ油等の植物油、ジメチルポリシ
ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコー
ンを感触調整として、又、ポリオキシエチレン硬化ヒマ
シ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノラウレート等の非イオン界面
活性剤を分散剤、乳化剤として、更に保湿剤、防腐剤、
キレート剤、香料などの一種または二種以上を配合する
事ができる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例をもって詳細に説明す
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。
尚、実施例および比較例中の数値は重量%である。ここ
で、実施例の説明に先立ち、各例において採用した試験
方法について説明する。
【0020】(1)毛髪着色効果試験 (イ)サンプル試験毛 毛束(白色毛髪の束)5gを市販のシャンプーにて2分
間洗浄し、1分間温湯にてすすいだ後、試験試料ヘアー
リンス2gを塗布し、3分放置後、水洗いし、風乾し
た。これを1サイクルとし、5サイクル行った。 (ロ)評価法 試験試料リンス処理前及び処理後のサンプル試験毛束に
ついて、高速色彩計(村上色材(株)製CMS−100
0型)を用いて測色を行い、各サンプル試験毛のX,
Y,Z値をHunterのL,a,b表色系へ変換し、
下記の式により処理前と処理後の色差(△E)を求め、
その数値から、下記基準により評価した。△Eが大きい
程、毛髪が着色した事になる。 △E={(L−L0 2 +(a−a0 2 +(b−b0 2 1/2 0 ,a0 ,b0 :処理前のサンプル毛のL,a,b値 L,a,b :処理後のサンプル毛のL,a,b値 ×;△E値が5以下 「ほとんど着色効果がない。」 △;△E値が6〜15 「やや着色効果がある。」 ○;△E値が16〜25 「着色効果がある。」 ◎;△E値が25以上 「非常に着色効果がある。」
【0021】(2)着色効果実用テスト 各例におけるヘアーリンスを白髪交じりのパネラー20
名に5回使用してもらい、着色効果を「白髪隠し効果」
により、又「手等の皮膚への染着しにくさ」を下記基準
で評価を行った。 「白髪隠し効果」 ◎;自然に白髪が目立たなくなったと答えた人が18人
以上の場合 ○;自然に白髪が目立たなくなったと答えた人が14〜
17人の場合 △;自然に白髪が目立たなくなったと答えた人が8〜1
3人の場合 ×;自然に白髪が目立たなくなったと答えた人が7人以
下の場合 「手等の皮膚への染着しにくさ」 ◎;ほとんど染まらなかったと答えた人が18人以上の
場合 ○;ほとんど染まらなかったと答えた人が14〜17人
の場合 △;ほとんど染まらなかったと答えた人が8〜13人の
場合 ×;ほとんど染まらなかったと答えた人が7人以下の場
【0022】実施例1〜6、比較例1〜7 表1及び表2に示す配合組成のヘアーリンス組成物を通
常の方法で調製し、前記諸試験を行い表3にその結果を
示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】実施例7 実施例1の配合成分に、更にキサンタンガム1.0wt
%を配合したヘアーリンス組成物を調整し、前述の評価
に加え、塗布し易さを実用テストのアンケートにより、
経日安定性を40℃の恒温槽に6ヵ月保存して組成物の
外観及び粘度変化により評価した。その結果、毛髪着色
効果試験、着色効果実用テストは、実施例1と同様の結
果であり、更にパネラー全員が液だれせず塗布し易いと
回答した。又、40℃6ヵ月の保存で、組成物の外観及
び粘度に大きな変化はなく、組成物は安定であった。
【0027】実施例8 実施例1の配合成分に、更にヒドロキシエチルセルロー
ス2.0wt%を配合したヘアーリンス組成物を調整
し、実施例7と同様の評価を行った。その結果、毛髪着
色効果試験、着色効果実用テストは、実施例1と同様の
結果であり、更にパネラー全員が液だれせず塗布し易い
と回答した。又、40℃6ヵ月の保存で、組成物の外観
及び粘度におおきな変化はなく、組成物は安定であっ
た。
【0028】実施例9 実施例2の配合成分に、更にキサンタンガム0.5wt
%、ヒドロキシエチルセルロース1.0wt%を配合し
たヘアーリンス組成物を調整し、実施例7と同様の評価
を行った。その結果、毛髪着色効果試験、着色効果実用
テストは、実施例1と同様の結果であり、更にパネラー
全員が液だれせず塗布し易いと回答した。又、40℃6
ヵ月の保存で、組成物の外観及び粘度におおきな変化は
なく、組成物は安定であった。
【0029】実施例10 実施例1の配合成分に、更に平均分子量400,000
のポリエチレングリコール0.05wt%を配合したヘ
アーリンス組成物を調整し、実施例1と同様の評価を行
うとともに、更に塗布時ののび及び均一着色性を実用テ
ストのアンケートにより評価した。その結果、毛髪着色
試験、着色効果実用テストは、実施例1と同様の結果で
あり、更にパネラー全員が塗布時ののびがよく、均一に
白髪を隠す事ができたと回答した。
【0030】実施例11 実施例7の配合成分に、更に平均分子量100,000
のポリエチレングリコール0.05wt%を配合したヘ
アーリンス組成物を調整し、実施例7と同様の評価を行
うとともに、更に塗布時ののび及び均一着色性を実用テ
ストのアンケートにより評価した。その結果、毛髪着色
試験、着色効果実用テスト、塗布し易さ、経日安定性
は、実施例7と同様の結果であり、更にパネラー全員が
塗布時ののびがよく、均一に白髪を隠す事ができたと回
答した。
【0031】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明は、手などの
皮膚に染着しにくく、自然に毛髪を着色する効果に優れ
たヘアーリンス組成物を提供することは明らかであり、
更には経日安定性、毛髪への塗布し易さ、塗布時ののび
を良くし均一に毛髪を着色する効果に優れたヘアーリン
ス組成物をも提供する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)〜(D) (A)下記一般式(1) 【化1】 [式中、R1 は水素原子、メチル基またはメトキシ基、
    2 は−CH2 OH基、−CH2 CH2 OH基、−CH
    (CH3 )OH基、−CH2 CH2 CH2 OH基、−C
    (CH3 2 OH基、−CH2 CH(CH3 )OH基、
    −CH(CH3 )CH2 OH基、−CH=CHCH2
    H基または−OCH2 CH2 OH基を表す。]の郡から
    選ばれる芳香族アルコールの一種又は二種以上を0.5
    〜15重量% (B)水酸基が二つ以上の多価アルコールの一種又は二
    種以上を5〜30重量% (C)酸性染料0.005〜0.2重量% (D)酸 を含有し、組成物のpHが2.0〜5.5であり、更に
    (A)/(B)の重量配合比率が1/10〜1/2であ
    る事を特徴とするヘアーリンス組成物。
  2. 【請求項2】更に、キサンタンガムおよび/またはヒド
    ロキシエチルセルロースを含有した請求項1のヘアーリ
    ンス組成物。
  3. 【請求項3】更に、平均分子量20,000〜800,
    000のポリエチレングリコールを含有した請求項1ま
    たは請求項2記載のヘアーリンス組成物。
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