JPH052213A - ストロボ内蔵カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポツプアップ式ストロボ装置を内蔵した従来
のカメラにおいては、ストロボ装置とカメラ本体とを電
気的に接続するために従来はリード線が使用されていた
が、リード線の場合は配線ミスや半田付けミスが起りや
すい上、作業能率も悪かった。本発明は、このような問
題を解決したカメラを提供する。 【構成】 本発明のカメラでは、ストロボ装置とカメラ
本体とを電気的に接続するための手段としてリード線に
代ってフレキシブルプリント基板７を使用したことを特
徴とする。 【効果】 半田付けミスや配線ミスがなくなり、製品の
歩留りが著しく向上し、作業能率も著しく向上する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は昇降可能なストロボ発光
部を内蔵するストロボ内蔵カメラに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、昇降可能なストロボ発光部を内蔵
するカメラは図７及び図８のように構成されている。

【０００３】同図に於いて、カメラ本体の上カバー４に
対して回転自在なストロボケース２に搭載された電気部
品９，１０はリード線１９によって本体側の回路基板５
ａと電気的に接続される。その際前記リード線１９はス
トロボケース２と上カバー４を回転自在に支持するヒン
ジ３の中心部３ａを通して配せられる。

【０００４】さらにストロボ発光部１２が、撮影レンズ
の撮影倍率に対応してストロボケース１１のガイド溝１
１ａに沿って進退するズーム機能をもったストロボ内蔵
カメラの場合、ストロボ発光部１２のズーム位置を検知
する信号基板２０がストロボケース１２に搭載される。
上記信号基板２０のズーム位相信号はヒンジ３の中心部
３ａを通して配せられるリード線１９によって本体側の
回路基板５ａと電気的に接続される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例ではストロボケースに搭載される電気部品及び電気
信号入出力部と本体側の回路基板との電気的接続をリー
ド線によって行なうため次のような欠点があった。

【０００６】（１） リード線をストロボケースと上カ
バーを回転自在に支持するヒンジの中心部を通すためリ
ード線の本数が増加するとストロボケースの回動性、特
に低温状態での回動性が悪化する。 （２） リード線を通すための広い空間が必要となりカ
メラの小型化の妨げとなる。 （３） 組立て及びリペア時にリード線処理が必要とな
るため作業性が悪くなる。 （４） リード線の本数が多くなると結線ミス及び半田
付け不良の可能性が増大する。

【０００７】さらにストロボ発光部がズーム機能を有す
る構成の場合次のような欠点がある。 （５） ズーム位相の信号基板と本体側の回路基板との
電気的接続をリード線にて行なうので、部品点数増加に
よるコストアップになる。 （６） ズーム位相の信号基板とリード線の半田付け箇
所が発生するため信頼性が低下する。

【０００８】それ故、本発明の目的は、前述の如き種々
の問題点を解決できるストロボ内蔵カメラを提供するこ
とである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明によるカメラで
は、ストロボケースに搭載された電気部品及び電気信号
入出力部と本体側の回路基板とをフレキシブルプリント
基板を用いることにより電気的に接続したことを特徴と
する。

【００１０】

【実施例】以下に図１乃至図６を参照して本発明の実施
例について説明する。

【００１１】図１は本発明の第１の実施例の特徴を最も
良く表わす図である。同図に於いて、１はストロボケー
ス、２はストロボケースカバー、３はヒンジ、４は上カ
バー、５は本体側の回路基板、６はペンタプリズム、７
はフレキシブルプリント基板、８はストロボ発光部、９
はストロボトリガコイル、そして１０はランプ、であ
る。

【００１２】次に同図により本発明の構成及び機能を述
べる。本体側の回路基板５は図示しない本体とミラーボ
ックス及びペンタプリズム６のまわりに構成されてい
る。

【００１３】一方、ストロボ発光部８とストロボトリガ
コイル９及びランプ１０などの電気部品はストロボケー
ス１に搭載されている。前記ストロボケース１はヒンジ
３によって上カバー４にヒンジ３を中心に回転自在に支
持され、ストロボ撮影時にストロボ発光部８が適正な位
置で係止するように構成されている。

【００１４】ストロボケース１に搭載される電気部品の
一部は図示の如き構造のフレキシブルプリント基板７と
電気的に接続されている。そして前記フレキシブルプリ
ント基板７は図２に示すヒンジ３の中心部３ａを通して
上カバー４内へ引き込まれ本体側の回路基板５ａと電気
的に接続される。

【００１５】以上のような構成とすることにより、次の
ような大きな効果がある。 （１） ヒンジ部中心を通るリード線が大幅に減るので
ストロボケースの回動性が非常に良好となる。特に低温
状態でのリード線の効果による回動性の悪化が改善でき
る。 （２） フレキシブルプリント基板を用いることによ
り、リード線に比べて少スペースで実装できるためカメ
ラの小型化が可能となる。 （３） リード線の本数が減るため組立て及びリペア時
のリード線処理が容易になり作業性が大幅に向上する。 （４） フレキシブルプリント基板によって電気的接続
を行なうので結線ミスの発生が皆無となるばかりでな
く、電気的接続の安定化が図れるので信頼性が大幅に向
上する。

【００１６】図３は本発明の第２の実施例の特徴を最も
良く表わす図である。同図に於いて、１１はストロボケ
ース、１２はストロボ発光部、１３はフレキシブルプリ
ント基板であり他の構成要素は本発明の第１の実施例と
共通である。本実施例に於いて、ストロボ発光部は、ス
トロボ撮影時に撮影レンズの撮影倍率に対応してズーム
する機構を有している。

【００１７】次に同図により本発明の構成及び機能を述
べる。但し第１の実施例と共通な構成要素の構成及び機
能は第１の実施例と同一である。

【００１８】ストロボケース１１にはストロボトリガコ
イル９、ランプ１０、ストロボ発光部１２が搭載されて
いる。前記ストロボケース１１にはガイド溝１１ａが形
成されており、ストロボ発光部１２は前記ガイド溝１１
ａに沿って摺動可能に構成されている。

【００１９】前記ストロボケース１１はヒンジ３によっ
て上カバー４にヒンジ３を中心に回転自在に支持され、
ストロボ発光部１２は、ストロボ撮影時に適正な位置で
係止し、レンズの撮影倍率に対応してストロボケース１
１のガイド溝１１ａに沿ってズームするように構成され
ている。

【００２０】さらにストロボケース１１にはストロボ発
光部１２のズーム位置を検出するための位相検出手段が
構成されている。前記位相検出手段はストロボ発光部１
２のズーム動作に連動して回転する信号接片１４と所定
の位相パターンをもつ信号検出部１３ａから成る。

【００２１】本実施例に於いては、ストロボケース１１
に搭載される電気部品及び電気信号入出力部と本体側の
回路基板５とを電気的に接続するフレキシブルプリント
基板１３にストロボ発光部１２のズーム動作に対応した
所定の位相パターン１３ａを形成しており、信号切片１
４が位相パターン１３ａの上を摺動回転することでスト
ロボ発光部１２のズーム位置の検知を行なうように構成
されている。このように本実施例では、従来は別部品で
あったズーム位相基板を電気信号伝達用のフレキシブル
プリント基板で構成したため次のような大きな効果が得
られる。

【００２２】（１） ズーム位相検知用の位相基板及び
本体側の回路基板と電気的に接続するためのリード線が
不用になるので、部品点数が減り大幅なコストダウンが
図れる。 （２） 位相基板とリード線の半田付けがなくなるの
で、結線ミスが無くなり、信頼性が大幅に向上する。

【００２３】図５は本発明の第３の実施例の特徴を最も
良く表わす図である。同図に於いて１５，１６はフレキ
シブルプリント基板、１７はコネクター、１８は外部端
子であり、他の構成要素は本発明の第２の実施例と共通
である。

【００２４】次に同図により本実施例の構成を述べる。
第２の実施例と共通な構成要素の構成及び機能は第２の
実施例と同一である。

【００２５】本実施例に於いて上カバー４に付設された
外部アクセサリー接続用の外部端子１８は上カバー４の
内側でフレキシブルプリント基板１６と電気的に接続さ
れる。本体側の回路基板５にはコネクター１７が電気的
かつ機械的に接続され、他のフレキシブルプリント基板
との電気的接続を可能にしている。前記外部端子１８と
電気的に接続された前記フレキシブルプリント基板１６
にはコネクター１７と電気的に接続するための端子部１
６ｂが形成され、前記フレキシブルプリント基板１６は
前記コネクター１７によって本体側の回路基板５ａと電
気的に接続される。さらに前記フレキシブルプリント基
板１６には別の電気的接続部１６ａが形成されている。

【００２６】一方、ストロボケース１１に搭載された電
気部品及び電気信号入出力部と電気的に接続されたフレ
キシブルプリント基板１５は、電気的接続部１５ｂをも
ち、ストロボケース１１を上カバー４に回転自在に支持
するヒンジ３の中心部３ａを通して配せられる。そして
前記フレキシブルプリント基板１５，１６はカメラ内部
の空間部でそれぞれに形成された電気的接続部１５ｂ，
１６ａによって電気的に接続される。

【００２７】このような構成によりあらかじめフレキシ
ブルプリント基板１５と１６を電気的に接続しておけ
ば、組立の最終工程で上カバー４を本体にかぶせる際、
上カバー側のフレキシブルプリント基板と本体側の回路
基板の電気的接続はコネクター１７を介して容易に接続
することができるので、組立及びリペア時の作業性が飛
躍的に向上するという大きな効果をもつ。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明により改良
されたカメラでは、ストロボ発光部を保持するストロボ
ケースに搭載される電気部品及び電気信号入出力部と本
体側の電気回路との電気的接続を、フレキシブルプリン
ト基板によって行なうことにより以下に述べるように大
きな効果が得られる。

【００２９】（１） ストロボ昇降部の回動性が向上す
る。特に低温状態での回動性の改善が達成できる。 （２） 少スペースでの配線が可能となるのでカメラの
小型化が実現できる。 （３） リード線の数が減るのでコストダウンが達成で
きる。 （４） 配線処理が容易になるので組立及びリペア時の
作業性が飛躍的に向上する。 （５） 結線ミスの発生が皆無となり、電気的接続の安
定化が図れるので信頼性が大幅に向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の斜視図。

【図２】本発明の第１の実施例の側面図。

【図３】本発明の第２の実施例の斜視図。

【図４】本発明の第２の実施例の側面図。

【図５】本発明の第３の実施例の斜視図。

【図６】本発明の第３の実施例の側面図。

【図７】従来の実施例の斜視図。

【図８】従来の実施例の側面図。

【符号の説明】

１：ストロボケース ２：ストロボケース
カバー ３：ヒンジ ４：上カバー ５：回路基板 ６：ペンタプリズム ７：フレキシブルプリント基板 ８：ストロボ発光部 ９：ストロボトリガコイル １０：ランプ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カメラ本体の上カバーに設けられたヒン
   ジ部を回転中心にしてカメラ本体に対して昇降可能なス
   トロボ発光部を内蔵するカメラに於いて、前記ストロボ
   発光部を保持するストロボケースに搭載される電気部品
   及び電気信号入出力部と本体側の回路基板との電気的接
   続をフレキシブルプリント基板にて行ったことを特徴と
   するストロボ内蔵カメラ。
2. 【請求項２】 上記フレキシブルプリント基板は、スト
   ロボ発光部を保持するストロボケースとカメラ本体の上
   カバーとを回転自在に支持するヒンジの中心部を通して
   配せられることを特徴とする請求項１記載のストロボ内
   蔵カメラ。