JPH05213722A - 整髪剤用基剤 - Google Patents

整髪剤用基剤

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JPH05213722A
JPH05213722A JP2369292A JP2369292A JPH05213722A JP H05213722 A JPH05213722 A JP H05213722A JP 2369292 A JP2369292 A JP 2369292A JP 2369292 A JP2369292 A JP 2369292A JP H05213722 A JPH05213722 A JP H05213722A
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hair styling
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Yuujirou Uchiyama
雄二朗 内山
Motomi Ogasawara
元見 小笠原
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 毛髪に対する付着性にすぐれ、形成されたフ
ィルムがなめらかな感触および光沢を有し、しかもフィ
ルム硬度を調節することによりセット力を適宜調整しう
る整髪剤用基剤を提供すること。 【構成】 (メタ)アクリル酸10〜30重量%、シロキシ
基を含有した(メタ)アクリル酸誘導体とトリス(トリ
メチルシロキシ)ビニルシランとから選ばれた少なくと
も1種のモノマー1〜20重量%、(メタ)アクリル酸エ
ステルおよび/または(メタ)アクリルアミド20〜85重
量%、ならびにN−ビニルピロリドン0〜40重量%を含
有したモノマー成分を重合してなる整髪剤用基剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は整髪剤用基剤に関する。
さらに詳しくは、毛髪に対する付着性にすぐれ、また毛
髪にすぐれた光沢およびなめらかな感触を付与し、かつ
良好なセット保持力を有するアニオン性整髪剤用基剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、整髪剤には、揮発性環状シロキサ
ン、ジメチルポリシロキサンなどの重合度が1〜50程度
の低重合度ポリシロキサンが他の原料との相溶性がよい
ことから用いられているが、最近ではシリコーンオイル
が発現するくし通り性は、該シリコーンオイルの重合度
が高いものほどよくなることが認められるため、高重合
度のシリコーンオイルに対する期待が高まりつつある。
【0003】しかしながら、シリコーンオイルは、その
重合度がおおよそ50をこえるあたりからアルコールなど
の他の原料との相溶性がわるくなり、分離しやすくなる
という欠点がある。
【0004】そこで、種々のシリコーンオイルの改良が
試みられ、その官能基を変性することにより水溶性や毛
髪への付着性の向上を図ることが試みられている。この
ような技術としては、たとえばポリエーテル変性シリコ
ーン(特開昭60- 126209号公報、特開昭61-6号公報)や
アミノ変性シリコーン(特開平1-203314号公報、特開平
2-111712号公報)が知られている。
【0005】しかしながら、これらのシリコーンは、い
ずれもシリコーンオイルを基剤としたものであり、シリ
コーン独自の特性を有する一方で整髪剤として使用する
際に様々な制約を受けるものである。たとえば、フィル
ムの硬度を高めたり、水溶性を付与したり、毛髪への付
着性を向上させるために変性させたばあいには、高価な
ものになりやすく、また低分子量のシリコーンオイルを
ブレンドして使用したばあいには、毛髪への使用後にそ
の一部が溶出するため、多量に使用したり、使用者が長
時間使用したりすると毛髪のきしみ感が増したり、脂ぎ
るといった欠点がある。
【0006】また、なめらかさを毛髪に付与するため
に、従来よりカチオン性界面活性剤が整髪剤に用いられ
ている。かかるカチオン性界面活性剤のなかで、とくに
高分子化合物であるカチオン性ポリマーは、水溶性を有
するものであり、また毛髪の固定セット力にすぐれるの
で広く使用されている。しかしながら、カチオン性界面
活性剤は、ごわつき感を与え、望ましい光沢や充分なな
めらかさを毛髪に付与するものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術に鑑みて、水系溶剤から非水系の炭化水素
系有機溶剤にいたるまできわめて広範囲な溶剤に安定し
て溶解ないし分散し、毛髪への固定セット力が大きく、
またシリコーンオイルの特徴であるすぐれた光沢、なめ
らかさ、くし通り性および帯電防止性を毛髪に付与しう
る整髪剤用基剤を開発するべく鋭意研究を重ねた結果、
かかる諸性質を同時に満足した整髪剤用基剤をようやく
見出し、本発明を完成するにいたった。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(I) :
【0009】
【化5】
【0010】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるモノマー(A)10〜30重量%、一般
式(II):
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1 は前記に同じ)で表わされる
モノマー(a)および式(III) :
【0013】
【化7】
【0014】で表わされるモノマー(b)から選ばれた
少なくとも1種のモノマー(B)1〜20重量%、一般式
(IV):
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R1 は前記と同じ、R2 は炭素数
1〜4のアルコキシル基またはアミド基を示す)で表わ
されるモノマー(C)20〜85重量%およびN−ビニルピ
ロリドン0〜40重量%を含有したモノマー成分を重合し
てなる整髪剤用基剤に関する。
【0017】
【作用および実施例】本発明の整髪剤用基剤は、前記し
たように、一般式(I) :
【0018】
【化9】
【0019】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるモノマー(A)10〜30重量%、一般
式(II):
【0020】
【化10】
【0021】(式中、R1 は前記と同じ)で表わされる
モノマー(a)および式(III) :
【0022】
【化11】
【0023】で表わされるモノマー(b)から選ばれた
少なくとも1種のモノマー(B)1〜20重量%、一般式
(IV):
【0024】
【化12】
【0025】(式中、R1 は前記と同じ、R2 は炭素数
1〜4のアルコキシル基またはアミド基を示す)で表わ
されるモノマー(C)20〜85重量%およびN−ビニルピ
ロリドン(以下、モノマー(D)という)0〜40重量%
を含有したモノマー成分を重合したものである。
【0026】本発明に用いられるモノマー(A)は、ア
クリル酸またはメタアクリル酸である。
【0027】本発明においては、モノマー(A)を用い
たことに大きな特徴の1つがあり、シロキシ基を有する
モノマーと併用したばあいには、非水系溶剤に対してす
ぐれた相溶性を示しながらも水溶性を呈し、しかも毛髪
への密着性にすぐれるのである。
【0028】前記モノマー(A)は単独でまたは2種を
混合して用いられる。
【0029】前記モノマー(A)の使用量は、重合に供
せられるモノマー成分に対して10〜30重量%、好ましく
は15〜25重量%となるように調整することが望ましい。
前記モノマー(A)の使用量が10重量%未満であるばあ
いには、えられる整髪剤用基剤の水溶性が低下し、水溶
液としたばあいに分散性が低下し、凝集が生じることが
あり、またえられる整髪剤用基剤の洗髪除去が困難とな
り、30重量%をこえるばあいには、えられる整髪剤用基
剤によって形成されたフィルムの耐湿性が低下する。
【0030】本発明に用いられるモノマー(B)は、前
記したように、一般式(II)で表わされるシロキシ基を含
有した(メタ)アクリル酸の誘導体からなるモノマー
(a)および式(III) で表わされるシロキシ基を含有し
たビニル化合物であるモノマー(b)から選ばれた少な
くとも1種のモノマーが用いられる。本発明において
は、モノマー(B)を用いたことにもう1つの大きな特
徴がある。モノマー(B)は、えられる整髪剤用基剤に
シリコーンオイルの特性であるすぐれた光沢を与えつ
つ、なめらかさおよび固定セット力を向上させる性質を
有する。また、一般に行なわれているシリコーンオイル
のブレンドと異なり、整髪剤用基剤中に単一のポリマー
鎖としてシロキシ基が固定化されているので、シリコー
ンオイルの一部が溶出することがなく、長時間使用して
も頭髪にきしみ感が生じたり、脂ぎることがない。
【0031】前記モノマー(a)の具体例としては、ア
クリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラ
ンおよびメタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシ
ロキシ)シランあげられる。
【0032】前記モノマー(b)はトリス(トリメチル
シロキシ)ビニルシランである。
【0033】これらのモノマー(a)および(b)は単
独でまたは両者の配合比を規定することなく2種以上を
混合して用いられる。
【0034】前記モノマー(B)の使用量は、重合に供
せられるモノマー成分に対して1〜20重量%、好ましく
は3〜15重量%となるように調整することが望ましい。
前記モノマー(B)の使用量が1重量%未満であるばあ
いには、シリコーンオイルのようななめらかさが付与さ
れなくなったり、光沢性が認められなくなり、また20重
量%をこえるばあいには、えられる整髪用基剤を用いて
形成されたフィルムの硬度が低下し、シリコーンゴム状
の特性が発現しはじめるため、毛髪にスプレーなどの手
段により塗布した際に白くなるおそれがある。
【0035】本発明に用いられるモノマー(C)は、前
記したように、一般式(IV)で表わされる(メタ)アクリ
ル酸エステルまたは(メタ)アクリルアミドであり、え
られる整髪剤用基剤によって形成されたフィルムの耐ブ
ロッキング性や平滑性などの物性を向上させるために用
いられるモノマーである。
【0036】なお、一般式(IV)において、R1 は水素原
子またはメチル基であり、R2 はメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基、アミド基であるが、こ
れらのなかでもとくにブトキシ基は水系溶剤および非水
系溶剤との相溶性ないし分散性にすぐれているので好ま
しい。
【0037】前記モノマー(C)の具体例としては、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアク
リレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、
ブチルメタクリレート、N−t−オクチルアクリルアミ
ド、N−t−オクチルメタクリルアミドなどがあげら
れ、これらのモノマーは単独でまたは2種以上を混合し
て用いられる。
【0038】前記モノマー(C)の使用量は、重合に供
せられるモノマー成分に対して20〜85重量%、好ましく
は25〜80重量%となるように調整することが望ましい。
前記モノマー(C)の使用量が85重量%をこえるばあい
には、えられる整髪剤用基剤によって形成されたフィル
ムの洗浄除去性が低下し、また20重量%未満であるばあ
いには、形成されたフィルムの硬度が低下したり、フィ
ルムにねばりを生じることがある。
【0039】本発明に用いられるN−ビニルピロリドン
は、えられる整髪剤用基剤によって形成されたフィルム
の耐ブロッキング性を向上させるために用いられるもの
である。
【0040】前記モノマー(D)の使用量は、目的とす
る整髪剤用基剤の物性に応じて任意に選ぶことができ
る。しかしながら、重合に供せられるモノマー成分に対
して40重量%をこえて使用したばあいには、若干固定セ
ット保持力の低下を招くおそれがあるので、0〜40重量
%、なかんづく5〜35重量%の範囲内にあることが好ま
しい。
【0041】本発明に用いられるエチレン性不飽和モノ
マー(E)は、えられる整髪剤用基剤によって形成され
たフィルムに柔軟性および適度な硬度を付与し、触感を
変化させるために必要により使用される成分である。
【0042】前記モノマー(E)の具体例としては、た
とえば2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアク
リレート、トリデシルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキ
シルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、トリデ
シルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、シク
ロヘキシルメタクリレート、N−t−オクチル(メタ)
アクリルアミドなどがあげられ、一般にこれらのモノマ
ーを配合すると、たとえばエアゾールの形態で使用する
ときの噴射剤である天然ガスとの相溶性を向上させるこ
とができる。使用量は目的とする整髪剤用基剤の物性に
応じて選ぶことができるが、重合に供せられるモノマー
成分に対して45重量%をこえて使用したばあいには、え
られる整髪剤用基剤を用いて形成されたフィルムにブロ
ッキングが生じ、またフィルムの平滑性および透明性が
悪化するおそれがあるので、0〜45重量%、なかんづく
5〜40重量%の範囲内にあることが好ましい。
【0043】本発明においては、その他のモノマーとし
て、たとえばアクリロニトリル、スチレン、メチルスチ
レン、クロロスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、
ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ダイアセ
トンアクリルアミドなどを単独でまたは2種以上を混合
して用いてもよい。
【0044】かかるモノマーの使用量は、目的とする整
髪剤用基剤の物性に応じて任意に選ぶことができる。し
かし、かかる使用量が重合に供せられるモノマー成分に
対して20重量%をこえるばあいには、たとえばエアゾー
ルの形態で使用するときの噴射剤である天然ガスとの相
溶性が低下する傾向がある。
【0045】本発明の整髪剤用基剤は、前記モノマー
(A)〜(E)および前記その他のモノマーの所望量を
調整し、親水性溶媒中で共重合することによりえられ
る。
【0046】ここで親水性溶媒とは、水に対する溶解度
が10g/水 100g(25℃)以上である有機溶媒をいう。
かかる親水性溶媒の具体例としては、たとえば炭素数が
1〜4の脂肪族1〜4価アルコール、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、酢酸メチル、ジメ
チルホルムアミドなどがあげられるが、これらのなかで
は1〜2価アルコールが化粧品原料として扱ううえでと
くに好ましいものである。
【0047】前記1価アルコールの具体例としては、た
とえばメタノール、エタノール、イソプロパノールなど
があげられる。また2価アルコールの具体例としては、
たとえばプロピレングリコールなどがあげられる。
【0048】また、本発明の整髪剤用基剤は人体の皮膚
に付着することがあるため、その安全性を考慮すれば、
前記親水性溶媒のなかではエタノール、イソプロパノー
ルがとくに好ましいものである。
【0049】前記共重合は、モノマー(A)〜(E)お
よび前記その他のモノマーからなるモノマー混合物を前
記親水性溶媒に溶解し、重合開始剤を添加し、たとえば
チッ素ガスなどの不活性ガス気流下で加熱しながら撹拌
することにより行なわれる。
【0050】前記重合開始剤としては、一般に溶液重合
法に用いられているものであればとくに制限はなく、そ
の具体例としては、たとえば過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウロイルなどの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリ
ルなどのアゾ系化合物などがあげられる。なお、重合に
供せられるモノマーのうち、アクリレート系モノマーを
選択するばあい、重合開始剤として過酸化物を用いたと
きに架橋ゲル化を生起するおそれがあるので、アゾ系化
合物を用いることが好ましい。
【0051】重合に際しては、前記親水性溶媒は、モノ
マー混合物の濃度が30〜70重量%程度となるように調整
して使用することが好ましい。なお、前記モノマー混合
物の濃度が50重量%をこえるばあいには、前記モノマー
混合物を分割して徐々に添加して重合を行なうことが急
激な重合熱の発生を避け、安全に重合を行なううえで好
ましい。
【0052】重合温度は、用いる重合開始剤の種類など
によって異なるため一概には決定することができない
が、通常重合開始剤の10時間半減期温度とすることが好
ましく、とくに用いた親水性溶媒の還流温度に近いこと
がより再現性の高い重合を行なうことができるので好ま
しい。
【0053】また、重合時間は、8時間よりも短いばあ
いには重合が不完全となって未反応のモノマーが残存す
ることがあるため、8時間以上、好ましくは12〜36時間
とすることが望ましい。
【0054】なお、残存モノマーが存在するか否かは、
一般的な手法、たとえばPSDB法などにより二重結合
が存在するか否かを確認することにより行なうことがで
きる。
【0055】かくしてえられる本発明の整髪剤用基剤
は、共重合体が10000 〜150000程度の重量平均分子量を
有するものであり、通常そのままの状態または溶媒を除
去した状態で使用しうるものであるが、さらに水溶性を
付与するために、前記整髪剤用基剤にたとえば水溶性塩
基性物質などを加えて中和することが好ましい。このば
あい、中和率は50〜90%であることが好ましい。かかる
中和率が50%未満であるばあいには、水溶性が低下し、
また洗浄性が小さくなる傾向があり、また90%をこえる
ばあいには、えられた整髪剤用基剤を用いて形成された
被膜の耐水性が低下する傾向がある。
【0056】前記水溶性塩基性物質としては、たとえば
アンモニア水、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールア
ミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、モルホリン、アミノメチルプロパノール、ア
ミノメチルプロパンジオール、アミノエチルプロパンジ
オールなどがあげられ、これらの化合物は通常単独でま
たは2種以上を混合して用いられる。
【0057】本発明の整髪剤用基剤をエアゾールとして
用いるばあいには、前記整髪剤用基剤を、たとえば前記
重合用溶媒として用いた親水性溶媒に溶解したものを噴
射剤として天然ガスやその他添加剤、補助剤などととも
にエアゾール容器内に加圧充填し、封入すればよい。な
お、このばあい、エアゾール容器内に充填される各種成
分の配合割合は、通常それぞれ目的用途などに応じて適
宜調整されることが望ましい。
【0058】つぎに本発明の整髪剤用基剤を実施例に基
づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例
のみに限定されるものではない。
【0059】実施例1 還流冷却器、温度計、チッ素導入管、滴下ロートおよび
撹拌装置を取り付けた500ml 容の五つ口フラスコにメタ
クリル酸25部(重量部、以下同様)、t−ブチルメタク
リレート69部、メタクリロキシプロピルトリス(トリメ
チルシロキシ)シラン6部およびエタノール150 部を入
れ、これにα、α´−アゾビスイソブチロニトリル0.3
部を加え、撹拌しながらチッ素気流下に80℃で加熱還流
した。重合開始6時間後に、α、α´−アゾビスイソブ
チロニトリル0.3 部を追添し、さらに6時間重合して反
応を完結した。
【0060】えられた樹脂組成物を50℃以下に冷却し、
アミノメチルプロパノールの40%エタノール溶液48.6部
を添加し、酸の中和率を75モル%とした。
【0061】えられた整髪剤用基剤の樹脂固形分は40重
量%で、樹脂組成物の重量平均分子量を測定したところ
64000 であった。
【0062】つぎにえられた整髪剤用基剤の物性として
液化石油ガス相溶限界値および水溶性を以下の方法にし
たがって調べた。その結果を表2に示す。
【0063】(液化石油ガス相溶限界値)液化石油ガス
用充填バルブを有する耐圧ガラス容器(満注量: 100m
l)に樹脂固形分濃度が10重量%の樹脂組成物エタノー
ル溶液10gを添加したのち、液化石油ガス(プロパン3
5.6重量%、ノルマルブタン46.2重量%およびイソブタ
ン18.2重量%)を圧力4kg/cm2 ・Gでガラス容器内に
充填し、室温(25℃)下でガラス容器の内壁にクモリが
生じたときの液化石油ガスの使用量を測定し、下式に基
づいて液化石油ガス相溶限界値を求めた。
【0064】
【数1】
【0065】(水溶性)樹脂組成物の40%エタノール溶
液5gに水45gを加え、以下の評価基準に基づいて評価
した。
【0066】(評価基準) A:5分間以内に完全に溶解する。
【0067】B:15分間以内に完全に溶解する。
【0068】C:濁りを生じる。
【0069】実施例2〜15および比較例1〜2 配合した各モノマー成分、アミノメチルプロパノールの
40%エタノール溶液の使用量および中和率を表1に示す
ように変更したほかは、実施例1と同様にして整髪剤用
基剤をえた。
【0070】えられた整髪剤用基剤の重量平均分子量お
よび物性を実施例1と同様に調べた。その結果をそれぞ
れ表1および2に示す。
【0071】実施例16 実施例1において、2回に分けて添加されたα,α´−
アゾビスイソブチロニトリル0.3 部をそれぞれ過酸化ベ
ンゾイル0.3 部にかえたほかは実施例1と同様にして整
髪剤用基剤をえた。
【0072】配合した各モノマー成分、アミノメチルプ
ロパノール溶液の使用量、中和率および前記整髪剤用基
剤の重量平均分子量を表1に示す。
【0073】えられた整髪剤用基剤の物性を実施例1と
同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0074】なお、表中、各略号は以下のことを意味す
る。
【0075】MAA :メタクリル酸 AA :アクリル酸 MPTMS:メタクリルロキシプロピルトリス(トリメ
チルシロキシ)シラン TMSVS:トリス(トリメチルシロキシ)ビニルシラ
ン TBM :t−ブチルメタクリレート TBA :t−ブチルアクリレート EM :エチルメタクリレート MM :メチルメタクリレート MA :メチルアクリレート NOAM :N−t−オクチルアクリルアミド NVP :N−ビニルピロリドン DDM :ドデシルメタクリレート TDM :トリデシルメタクリレート DDA :ドデシルアクリレート SM :ステアリルメタクリレート SA :ステアリルアクリレート VA :ビニルアセテート HPM :ヒドロキシプロピルメタクリレート DAAM :ダイアセトンアクリルアミド
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】表1に示した結果から、本発明の実施例1
〜16でえられた整髪剤用基剤は、いずれも液化石油ガ
スの相溶性および水溶性にすぐれたものであることがわ
かる。
【0079】処方例1〜16および比較処方例1〜3 実施例1〜16および比較例1〜2でえられた整髪剤用
基剤の樹脂成分が10%含有されたエタノール溶液10gお
よび噴射剤として液化石油ガス10gをエアゾール容器
(満注量:80ml)に充填し、これにバルブを取り付けて
整髪用エアゾール製品を作製した。
【0080】また、比較例1でえられた整髪剤用基剤
(固形分40重量%)の固形分に対してメチルポリシロキ
サン(n=10)(日本ユニカー(株)製、L−45)5部
を添加し、エタノールにて固形分が10%となるように調
整したエタノール溶液10gを使用し、その他は前記と同
様にして整髪用エアゾール製品を作製した(比較処方例
3)。
【0081】つぎにえられたエアゾール製品を用いて整
髪剤のセット力および形成されたフィルムの物性を以下
の方法にしたがって調べた。その結果を表3に示す。
【0082】(セット力)長さ25cmの毛髪2gに、整髪
剤を20cmの距離から10秒間噴霧したのち、この毛髪を外
径1.2cm のカーラーに巻き、40℃の温風で60分間かけて
乾燥したのち、カーラーから毛髪をはずし、温度30℃、
相対温度80%の雰囲気中に垂直に吊した直後の長さ(L
1 )と1時間放置後の長さ(L2 )を測定し、カールリ
テンションを次式から算出した。
【0083】
【数2】
【0084】なお、カールリテンションが60%以上のも
のを合格(表中、Aと表示)とし、また60%未満のもの
を不合格(表中、Bと表示)とした。
【0085】(フィルムの物性) (イ)洗浄性 縦2.5cm 、横7.5cm のガラス板に前記整髪剤を20cmの距
離から5秒間噴霧したのち、20℃にて3時間風乾してフ
ィルムを形成した。このガラス板を40℃の0.2%シャン
プー含有温水に静置浸漬し、フィルムの溶解状態の経時
変化を調べ、以下に示す評価基準にしたがって、評価し
た。
【0086】(評価基準) A:30分間以内に完全に溶解する。
【0087】B:40分間以内に完全に溶解する。
【0088】C:40分間経過後もフィルムが残存する。
【0089】(ロ)耐ブロッキング性 長さ25cmの毛髪2gに整髪剤3gを均一にスプレーによ
り塗布した。この毛髪を40℃の温風で60分間かけて乾燥
し、市販のくしを用いてそのくし通りの状態を以下の評
価基準に基づいて評価した。
【0090】(評価基準) A:ひっかかりがなく、くしがなめらかに通る。
【0091】B:ひっかかりはあるが、くしを通すこと
ができる。
【0092】C:ひっかかりがつよく、くしを通しにく
い。
【0093】D:くしが通らない。
【0094】(ハ)平滑性 2.5cm ×7.5cm のガラス板に前記整髪剤を20cmの距離か
ら5秒間噴霧したのち、20℃にて3時間風乾してフィル
ムを形成した。つぎに形成したフィルム面を指で触感を
調べ、平滑性を以下に示す評価基準に基づいて評価し
た。
【0095】(評価基準) A:完全になめらかである。
【0096】B:ややざらつきがある。
【0097】C:かなりざらつきがある。
【0098】(ニ)透明性 たて2.5cm 、よこ7.5cm のガラス板に前記整髪剤を20cm
の距離から5秒間噴霧したのち、20℃にて3時間風乾し
てフィルムを形成した。つぎに形成したフィルムの状態
を目視により観察し、以下の評価基準に基づいて評価し
た。
【0099】(評価基準) A:完全に透明である。
【0100】B:部分的に白化している。
【0101】C:全面が白化している。
【0102】(ホ)光沢性 長さ25cmの毛髪2gに整髪剤3gを均一にスプレーによ
り塗布した。
【0103】この毛髪を40℃の温風で60分間かけて乾燥
し、目視により、光沢性を観察した。
【0104】(評価基準) A:非常に光沢がある。
【0105】B:幾分光沢がある。
【0106】C:光沢がない。
【0107】(ヘ)経時感触性 長さ25cmの毛髪2gに整髪剤3gを均一にスプレーによ
り塗布した。
【0108】この毛髪を40℃の温風で60分間かけて乾燥
し、乾燥直後と12時間後との感触の違いを指で圧力を加
えることにより観察した。
【0109】(評価基準) A:12時間後も変化なし。
【0110】B:12時間後に幾分べたつきがある。
【0111】C:12時間後にべたつきがある。
【0112】
【表3】
【0113】表3に示した結果から、本発明の実施例1
〜16でえられた整髪剤用基剤は、いずれも整髪剤とし
て必要な特性を備え、しかもポリマー系セッティング剤
として従来の整髪剤用基剤になかったシリコーンオイル
特有の光沢を併有していることがわかる。
【0114】
【発明の効果】本発明に整髪剤用基剤は、水および親水
性有機溶剤に可溶のものであり、しかもエアゾール噴射
剤として用いられる天然ガスとの相溶性にすぐれたもの
であるから、噴霧容器やエアゾール容器内から均質な状
態で噴出させることができるものである。
【0115】また、本発明の整髪剤用基剤は、洗髪剤に
よって容易に除去しうるものであり、しかも耐ブロッキ
ング性にもすぐれたものである。
【0116】さらに、本発明の整髪剤用基剤は、頭髪に
対する親和性にすぐれたものであり、かつ、シリコーン
オイル特有の性質を併有し、従来の低分子シリコーンオ
イルをブレンドした化粧料のような終時的なオイル分の
しみ出しがなく、しかもすぐれた光沢を有するものであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) : 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
    されるモノマー(A)10〜30重量%、一般式(II): 【化2】 (式中、R1 は前記と同じ)で表わされるモノマー
    (a)および式(III) : 【化3】 で表わされるモノマー(b)から選ばれた少なくとも1
    種のモノマー(B)1〜20重量%、一般式(IV): 【化4】 (式中、R1 は前記と同じ、R2 は炭素数1〜4のアル
    コキシル基またはアミド基を示す)で表わされるモノマ
    ー(C)20〜85重量%およびN−ビニルピロリドン0〜
    40重量%を含有したモノマー成分を重合してなる整髪用
    基剤。
  2. 【請求項2】 モノマー成分が共重合可能なエチレン性
    不飽和モノマー(E)を45重量%以下の範囲で含有した
    ものである請求項1記載の整髪剤用基剤。
  3. 【請求項3】 中和率が50〜90%である請求項1または
    2記載の整髪剤用基剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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WO2006106728A1 (ja) * 2005-03-31 2006-10-12 Kose Corporation 表面被覆粉体及びそれを含有する化粧料

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