JPH11279035A - 整髪料基剤組成物およびこれを含む整髪料 - Google Patents

整髪料基剤組成物およびこれを含む整髪料

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JPH11279035A
JPH11279035A JP9818998A JP9818998A JPH11279035A JP H11279035 A JPH11279035 A JP H11279035A JP 9818998 A JP9818998 A JP 9818998A JP 9818998 A JP9818998 A JP 9818998A JP H11279035 A JPH11279035 A JP H11279035A
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JP
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polymer
group
monomer
hair
oxazoline
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JP9818998A
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Kanji Narasaki
幹二 奈良崎
Kazuhide Hayama
和秀 葉山
Shigeoki Kawaguchi
重興 川口
Keiji Toida
恵次 戸井田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なセット保持性や湿度に強いセット性を
付与することができる整髪料基剤組成物を提供する。 【解決手段】下記式(1)で表される付加重合性オキサ
ゾリン基を有する単量体 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、それぞれ独立に、
水素、ハロゲン、アルキル、アラルキル、フェニルまた
は置換フェニル基であり、R5 は、付加重合性不飽和結
合を持つ非環状有機基である。)と所望により他の1種
以上の単量体とを重合して得られる重合体(A)、およ
び、オキサゾリン基と反応し得る官能基を有する単量体
と所望により他の1種以上の単量体とを重合して得られ
る重合体(B)を含有することを特徴とする整髪料基剤
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整髪料基剤組成物
に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、オキ
サゾリン基を有する重合体と、このオキサゾリン基と反
応する官能基を有する重合体を混合してなり、毛髪上で
硬化させることにより、良好なセット保持性や湿度に強
いセット性を付与することができる整髪料基剤組成物に
関するものである。また、本発明は、この整髪料基剤組
成物を含む整髪料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、良好な毛髪セット保持性を長時間
付与する方法として、パーマネントウェーブ剤(一般的
には、チオグリコール酸またはその塩等の還元剤を含む
第1剤と、臭素酸塩等の酸化剤を含む第2剤からなる)
が使用されているが、以下のような欠点がある。チオ
グリコール酸を起因とするパーマ剤特有の悪臭がある、
還元剤を使用するため毛髪に損傷を与えやすい、チ
オグリコール酸のような還元剤を使用するため美容師の
手が荒れやすい、時間がかかる、熟練性を要する
為、専門の美容師が必要等の問題点が挙げられる。
【0003】このような問題を解決すべく、種々の提案
もなされている。例えば、特開昭61−69717号公
報には、還元剤としてチオ乳酸を用い、毛髪の損傷を低
減させる目的で、特定のタンパク質加水分解物またはそ
の誘導体を組み合わせて使用したパーマネント剤が提案
されているが、毛髪の損傷を低下させることの効果はあ
まり大きくなさそうである。また、特開昭61−7号公
報には、パーマネントウェーブ剤に変わる架橋性のセッ
ト樹脂として、トリアルコキシシランを用いることが提
案されているが本質的な問題解決とはなっていない。
【0004】一方、オキサゾリン基を有する重合体と、
オキサゾリン基と反応する官能基を有する重合体とを、
ポリエステルフィルム上に塗布して、その硬化反応皮膜
により表面改質を行うこと(特開平2−60941号公
報)は知られているが、これらの重合体を含む組成物が
整髪料基剤組成物として有用であるかどうかの検討はさ
れていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記パーマ
ネントウェーブ剤等の整髪料に関する従来技術の問題
点、特に、特有の悪臭、毛髪の損傷、美容師の手
あれを解決することを目的になされたものである。すな
わち、本発明の目的は、オキサゾリン基を有する重合体
とそのオキサゾリン基と反応する官能基を有する重合体
を含んでいて、パーマネントウェーブ剤を使用する場合
の上記の問題点もなく、容易に頭髪に良好なセット保持
力と湿度に強いセット性を付与することのできる整髪料
基剤組成物およびこれを含む整髪料を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記式(1)
で表される付加重合性オキサゾリン基を有する単量体
【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、それぞれ独立に、
水素、ハロゲン、アルキル、アラルキル、フェニルまた
は置換フェニル基であり、R5 は、付加重合性不飽和結
合を持つ非環状有機基である。)と所望により他の1種
以上の単量体とを重合して得られる重合体(A)、およ
び、オキサゾリン基と反応し得る官能基を有する単量体
と所望により他の1種以上の単量体とを重合して得られ
る重合体(B)を含有することを特徴とする整髪料基剤
組成物に存する。また、本発明は、この整髪料基剤組成
物を含む整髪料に存する。
【0007】以下、本発明について詳述する。 [重合体(A)]本発明に用いられる重合体(A)は、
下記式(1)で表される付加重合性オキサゾリン基を有
する単量体
【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、それぞれ独立に、
水素、ハロゲン、アルキル、アラルキル、フェニルまた
は置換フェニル基であり、R5 は、付加重合性不飽和結
合を持つ非環状有機基である。)と所望により他の1種
以上の単量体とを重合して得られる重合体である。その
分子量は3,000〜500,000が好ましい。
【0008】上記式(1)で表される付加重合性オキサ
ゾリン基を有する単量体としては、R1 〜R4 のうちの
多くても2個がC1 〜C4 の低級アルキル基であり、他
が水素であるものを用いるのが好ましく、その具体例と
しては、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−
4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチ
ル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキ
サゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキ
サゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキ
サゾリン等が挙げられる。これらは2種以上の混合物と
して使用することもできる。中でも、2−イソプロペニ
ル−2−オキサゾリンが工業的にも入手しやすく好適で
ある。付加重合性オキサゾリン基を有する単量体の使用
量は特に限定されるものではないが、重合体(A)中、
0.5mmol/g以上であることが好ましく、1mm
ol/g以上がより好ましい。0.5mmol/g未満
の量では効果の程度が不十分であり、耐久性、耐水性等
が損なわれる傾向にある。
【0009】オキサゾリン基を有する単量体は、単独で
重合させることもできるが、他の単量体と共重合させて
もよい。共重合させる他の単量体としては、オキサゾリ
ン基と反応せず、オキサゾリン基を有する単量体と共重
合可能な単量体であれば、特に制限はない。このような
単量体の具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸2−エチルヘキシル等の炭素数1〜24の(メタ)ア
クリル酸エステル類;(メタ)アクリロニトリル等の不
飽和ニトリル類;(メタ)アクリルアミド、N−メチロ
ール(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニル
エーテル類;エチレン、プロピレン等のα−オレフィン
類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル等の含
ハロゲンα、β−不飽和モノマー類;スチレン、α−メ
チルスチレン等のα、β−不飽和芳香族モノマー類等が
挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を使用
することができる。中でも、メタアクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル
等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類やスチレン
が経済的にも好ましい。
【0010】重合体(A)は、上述の付加重合性オキサ
ゾリン基を有する単量体を、所望により上述の他の単量
体と共に、従来公知の重合法に従って重合することによ
って製造できる。重合法としては、水を溶媒とし、乳化
剤を用いた乳化重合法、あるいはエタノール、イソプロ
パノール、プロピレングリコール等親水性溶媒中あるい
はこれら親水性溶媒と水の混合溶媒中での溶液重合法
が、好適に用いられる。重合開始剤としては、過硫酸カ
リウム等の水可溶な過硫酸塩、あるいは親水性溶剤に可
溶なアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、過酸
化ラウロイル等の過酸化化合物からなるラジカル開始剤
が用いられる。これら具体的重合法は、特開平2−99
537号公報、特開平2−60941号公報に記載され
ている。
【0011】重合体(A)の市販品としては、日本触媒
化学工業(株)製のエポクロスWS−500(オキサゾ
リン基濃度4.5mmol/g・樹脂)、K−2020
E(オキサゾリン基濃度1.8mmol/g・樹脂)等
が挙げられる。
【0012】[重合体(B)]重合体(B)は、オキサ
ゾリン基と反応し得る官能基を有する単量体と所望によ
り他の1種以上の単量体とを重合して得られる重合体で
ある。重合体中の官能基の濃度は0.3〜10mmol
/g、特に1〜8mmol/gであるのが好ましい。
0.3mmol/g未満では硬化が不十分であり、また
10mmol/gを超えると重合体の親水性が強すぎ
て、高湿度時のセット性が悪化する。
【0013】重合体(B)の主たる原料である、オキサ
ゾリン基と反応しうる官能基を有する単量体の具体例と
しては、カルボキシル基およびその塩、カルボン酸無水
物基、スルフォン酸基およびその塩、メルカプト基、ア
ミノ基等を有する単量体を挙げることができ、これらを
併用することもできるが、オキサゾリン基との反応性の
点からカルボキシル基、カルボン酸無水物基、スルフォ
ン酸基のいずれかを有する単量体またはその塩が好適で
ある。
【0014】特に好適なのが、カルボキシル基またはカ
ルボン酸無水物基を有する単量体で、具体例としては、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イ
タコン酸、フマル酸、ビニル酢酸、クロトン酸等の重合
性不飽和カルボン酸やその無水物;多塩基酸(フタル
酸、蓚酸等)とヒドロキシル基含有不飽和単量体(ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート等)とのハーフエス
テル;これら重合性不飽和カルボン酸またはハーフエス
テルのアンモニアまたはアミン化合物による中和物があ
る。これらの内でも、アンモニアまたはアミン化合物に
よる中和物が特に好ましい。中和の程度は任意であり、
カルボキシル基の一部の中和に止まっていてもよく、ま
た全部が中和されていてもよい。
【0015】中和は、オキサゾリン基と反応しうる官能
基を有する単量体を、所望により他の1種以上の単量体
と共に重合した後に行ってもよく、また、オキサゾリン
基と反応しうる官能基をあらかじめ中和した単量体を、
所望により他の1種以上の単量体と共に重合してもよ
い。
【0016】また、オキサゾリン基と反応しうる官能基
を有する単量体と所望により共重合させる他の単量体と
しては、かかる官能基と反応せず、官能基を有する単量
体と共重合可能な単量体であれば、特に制限はない。こ
のような単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸パ
ルミチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)
アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、
(メタ)アクリル酸ベヘニル等の炭素数1〜24のアル
キルまたはアルケニル基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステル類、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコー
ル(メタ)アクリレート、ダイアセトンアクリルアミド
等の(メタ)アクリルアミド系誘導体、N−ビニルピロ
リドン、酢酸ビニル、スチレン等の重合性ビニル単量体
等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を
使用することができる。
【0017】重合体(B)の製法には制限はなく、塊状
重合、乳化重合、懸濁重合、溶液重合等、公知の任意の
重合法を採用することができる。その中でも、溶液重合
が好ましく、各単量体を溶媒に溶解し、ラジカル重合開
始剤を添加し、窒素気流下に加熱攪拌することからなる
方法によって行う。溶媒としては、水;メタノール、エ
タノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ブ
チルセロソルブ等のアルコール類;アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の
酢酸エステル類;ヘキサン、トルエン等の炭化水素類が
好ましく用いられる。
【0018】また、重合開始剤としては、過酸化ラウロ
イル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル等のア
ゾ系化合物を用いることができる。単量体の濃度は、通
常20〜60重量%が好ましく、一度に重合系へ添加し
て重合してもよく、また分割して添加してもよい。重合
反応温度は、使用する開始剤に依存し一概に決定できな
いが、通常は60〜100℃で行われる。また、反応時
間は、十分な反応率を得られる時間であればよいが、通
常6〜20時間おこなわれる。得られる重合体の分子量
は、5,000〜500,000であり、好ましくは1
0,000〜400,000の範囲である。この分子量
の制御は、重合温度、重合開始剤の種類と使用量、溶媒
の種類、単量体濃度およびその添加法、ラウリルメルカ
プタン等の連鎖移動剤の使用量等の重合条件の選定によ
って行うことができる。
【0019】重合体(B)のカルボキシル基を、重合前
または重合後に中和するのに使用する中和剤の具体例と
しては、アンモニア、2−アミノ−2−メチル−1−プ
ロパノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパ
ンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパ
ンジオール;モノ−、ジ−、またはトリエタノールアミ
ン;モノ−、ジ−、またはトリイソプロパノールアミン
等が挙げられる。特にアンモニアが揮発性が良好であ
り、好適に用いられる。また、カルボキシル基の一部ま
たは全部がアンモニアまたはアミン化合物で中和されて
いる重合体(B)の具体例としては、特開平3−564
09号に示されるように、メタクリル酸・アクリル酸ベ
ヘニル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸イソブチル
・メタクリル酸ステアリル共重合体、メタクリル酸・ア
クリル酸イソブチル・メタクリル酸t−ブチル・メタク
リル酸ドデシル・メタクリル酸ステアリル共重合体、ア
クリル酸・メタクリル酸・アクリル酸t−ブチル・メタ
クリル酸イソブチル・メタクリル酸ラウリル・メタクリ
ル酸ステアリル共重合体等のアンモニア中和物などが挙
げられる。
【0020】本発明の整髪料基剤組成物は、通常、重合
体(A)および重合体(B)を、それぞれ溶媒に溶解
し、混合することによって調製される。溶媒としては、
親水性溶媒が好ましく、特に化粧品原料として扱ううえ
で、水やエタノール、イソプロパノール、プロピレング
リコールモノメチルエーテル等の1〜2価のアルコール
が好ましい。重合体(A)と重合体(B)との配合比
は、重合体(B)の有する官能基:重合体(A)の有す
るオキサゾリン基のmol比で、1:1〜20:1、特
に4:1〜20:1が好適である。1:1よりもオキサ
ゾリン基の比率を大きくしても架橋に寄与せず無駄であ
り、かつ好ましくない。逆に、オキサゾリン基の比率が
20:1を下廻ると、架橋の効果が薄く、所望の効果が
得られない。また、この整髪料基剤組成物を用いて調製
される整髪料中の重合体(A)と重合体(B)の濃度と
しては、両重合体合わせて0.1〜20重量%、特に
0.1〜10重量%が好ましい。
【0021】本発明の整髪料には、上記以外の成分とし
て、例えば、高級脂肪酸の高級アルコールエステル、グ
リセリン、ポリエチレングリコール等の可塑剤、シリコ
ーン重合体及びその化学修飾物等の艶出し剤、適宜の香
料、防腐殺菌剤、着色剤、毛髪栄養剤等を添加すること
ができる。
【0022】本発明の整髪料は、通常、頭髪に塗布して
用いられる。しかして、塗布された整髪料中の重合体
(A)の有するオキサゾリン基と重合体(B)の有する
官能基とは、室温でも徐々に反応するが、架橋反応を促
進し、速やかに効果を得るためには、ヘアードライヤ
ー、ヘアーアイロン等を用いて、80〜120℃に加熱
することが好ましい。
【0023】また、整髪後のセット性の強度は、配合す
る樹脂の種類を選択することによって変えることがで
き、例えば、重合体(A)として2−イソプロペニル−
2−オキサゾリン・メタクリル酸ステアリル共重合体を
用い、重合体(B)としてアクリル酸・メタクリル酸・
メトキシポリエチレングリコールメタクリレート共重合
体のアンモニア中和物を用いる組合せは、それぞれが柔
軟な共重合体であるため、柔軟なセット性を与える目的
に適している。さらに、セットの持続性は、架橋密度を
調整することによって変えることができ、例えば、より
高い濃度のオキサゾリン基を有する重合体(A)とより
高い濃度のカルボキシル基を有する重合体(B)を用
い、かつオキサゾリン基とカルボキシル基のモル比を等
しくすれば、架橋密度を上げ、長期の持続性を得ること
ができる。一方、架橋密度を上げることにより、硬いセ
ット性を付与することも可能である。
【0024】(発明の利点)本発明に係る整髪料基剤組
成物には、次のような利点がある。 (1)ヘアードライヤー、ヘアーアイロン等の温度80
〜120℃で容易に架橋できる。 (2)架橋密度を適度に変化することにより、容易にセ
ット性の強度、持続性を得ることができる。 これまで、柔軟なセット性を有しながらセット性の長期
持続、型くずれしにくいセット性が求められているが、
柔軟なセット性を有する樹脂は容易に型くずれしやす
い。本発明では、柔軟なセット性を有する樹脂を用い
て、架橋密度を調整することにより柔軟で且つ型くずれ
しにくい整髪料基剤組成物の調製が可能である。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて説明するが、本発明は
かかる実施例のみに限定されるものではない。
【0026】[実施例1,2] (重合体(B)の調製)還流冷却器、滴下ロート、温度
計および撹拌機を取り付けた4つ口フラスコに、アクリ
ル酸30g、メタクリル酸イソブチル40g、メタクリ
ル酸ステアリル30gおよびエチルアルコール150g
を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.6gを加え
て、窒素気流下80℃で8時間重合反応させた。冷却し
たのちアクリル酸と等モルのアンモニア水を加えた。加
熱してエタノールの一部を留去し、水を加えて、最終的
に樹脂分15重量%、エタノール10重量%、水75重
量%のアンモニアで中和された樹脂溶液を得た。このも
ののカルボキシル基濃度は4.2mmol/g・樹脂で
あった。
【0027】(整髪料基剤組成物の調製)重合体(A)
の溶液として、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン
系重合体(商品名エポクロス WS−500、樹脂分4
0重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル3
8重量%、水22重量%、オキサゾリン基濃度4.3m
mol/g・樹脂)を用い、重合体(B)の溶液とし
て、上記のアクリル酸・メタクリル酸エステル共重合体
アンモニア100%中和物を用い、さらにエタノールを
加え、それぞれ、下記の組成を有する液状整髪料基剤組
成物を調製した。 組成 配合量(重量%) 実施例1 実施例2 重合体(A)の溶液 6.2 1.8 重合体(B)の溶液 83.3 95.4 エタノール 10.5 2.8 なお、組成物中の反応基のmol比(カルボキシル基:
オキサゾリン基)は、実施例1で4.8:1、実施例2
で19.2:1であった。
【0028】(評価試験)上記の液状組成物を、ガラス
板上に滴下し、100μアプリケーターでフィルムをひ
き、熱風乾燥機で30分120℃に加熱して評価用フィ
ルムを作成し、後記の評価方法に基づき硬度と耐水性を
評価した。
【0029】[比較例1,2]それぞれ、下記の組成の
液を調整し、実施例と同様に評価した。 組成 配合量(重量%) 比較例1 比較例2 重合体(A)の溶液 0 37.5 重合体(B)の溶液 100 0 エタノール 0 62.5
【0030】[評価方法] 1.鉛筆硬度 得られたフィルムを、20℃、60%RH(相対湿度)
の雰囲気に1日放置した後、鉛筆硬度計にてフィルム硬
度を測定した。 2.耐水性 得られたフィルムを、20℃、60%RH(相対湿度)
の雰囲気に1日放置した後、40℃の温水に浸漬した。
浸漬してから4時間の間に起こった外観変化を観察し、
耐水性を評価した。 なお、鉛筆硬度が高いほど、堅いセット性を有すること
を示し、耐水性が強いほど湿度に強いセット性を有する
ことを示す。
【0031】[評価結果]各実施例および比較例の評価
結果は、次の通りであった。 試験内容 実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 鉛筆硬度 4H H H 6B 耐水性 変化なし 変化なし 即ひび割れ 即溶解
【0032】
【発明の効果】本発明による整髪料基剤組成物は、現在
のパーマネントウェーブ剤における問題点である、悪
臭、毛髪への損傷、手の荒れ等を起こさず、良好な
セット保持力と湿度に強いセット性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井田 恵次 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で表される付加重合性オキサ
    ゾリン基を有する単量体 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、それぞれ独立に、
    水素、ハロゲン、アルキル、アラルキル、フェニルまた
    は置換フェニル基であり、R5 は、付加重合性不飽和結
    合を持つ非環状有機基である。)と所望により他の1種
    以上の単量体とを重合して得られる重合体(A)、およ
    び、オキサゾリン基と反応し得る官能基を有する単量体
    と所望により他の1種以上の単量体とを重合して得られ
    る重合体(B)を含有することを特徴とする整髪料基剤
    組成物。
  2. 【請求項2】重合体(B)が、カルボキシル基、酸無水
    物基およびスルホン酸基から選ばれる1種またはそれ以
    上の官能基を有することを特徴とする請求項1に記載の
    整髪料基剤組成物。
  3. 【請求項3】重合体(B)のカルボキシル基の一部また
    は全部が、アンモニアまたはアミン化合物で中和されて
    いることを特徴とする請求項2に記載の整髪料基剤組成
    物。
  4. 【請求項4】重合体(A)と重合体(B)との配合比
    が、重合体(B)の有するオキサゾリン基と反応し得る
    官能基:重合体(A)の有するオキサゾリン基のmol
    比で、1:1〜20:1であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の整髪料基剤組成物。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の整髪
    料基剤組成物を含む整髪料であって、重合体(A)と重
    合体(B)の合計濃度が0.1〜20重量%であること
    を特徴とする整髪料。
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