JPH0521077U - 引戸の仮止め装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収納家具等の運搬時に、レ−ル枠に対して引
戸がガタ付くことが無く、しかも、ガタ付き防止のため
の処置の結果が、戸車、スライドガイドなどの部品への
過負荷とならないように工夫した引戸の仮止め装置を提
供する。 【構成】 引戸（３）をレ−ル上に載せた状態で、運搬
する際に、上記引戸（３）と上レ−ル（１）との間で使
用されるストッパ−（６）を具備してなり、上記ストッ
パ−（６）は、引戸の上縁面に載せられる第１の支持部
（６Ａ）と、上記第１の支持部（６Ａ）に対して弾性部
（６Ｂ）を介して連接されかつ上レ−ル（１）に対して
当接される第２の支持部（６Ｃ）と、上記引戸（３）の
側端に位置して上記第１の支持部（６Ａ）に螺合されか
つ上記第２の支持部（６Ｃ）を押し上げるねじ部材
（７）とより構成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、引戸を、家具等のレール上に乗せた状態で運搬あるいは収納する際 に使用する引戸の仮止め装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

引戸を、家具等のレール上に乗せた状態で運搬する際には、一般に知られてい るように、レ−ル枠に対して引戸がガタ付かないように、レ−ルと引戸との間に ゴム片などの詰め物をしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、下レ−ルに対して戸車を押し付けるような形で、詰め物による ガタ付き防止を行なうと、運搬過程で引戸およびレ−ル枠に加わる振動などの負 荷により、戸車が損傷され、あるいは、機能低下する場合がある。また、下レ− ルと引戸の下端面との間に詰め物をする場合には、上レ−ルに対する引戸のスラ イドガイドが過負荷を受けるおそれがある。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は上記事情に基いてなされたもので、レ−ル枠に対して引戸がガタ付く ことが無く、しかも、ガタ付き防止のための処置の結果が、戸車、スライドガイ ドなどの部品への過負荷とならないように工夫した引戸の仮止め装置を提供しよ うとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案では、図示の実施例にも明らかにしているように、引戸（３ ）をレ−ル上に載せた状態で運搬する際に、上記引戸（３）と上レ−ル（１）と の間で使用されるストッパ−（６）を具備してなり、上記ストッパ−（６）は、 引戸の上縁面に載せられる第１の支持部（６Ａ）と、上記第１の支持部（６Ａ） に対して弾性部（６Ｂ）を介して連接されかつ上レ−ル（１）に対して当接され る第２の支持部（６Ｃ）と、上記引戸（３）の側端に位置して上記第１の支持部 （６Ａ）に螺合されかつ上記第２の支持部（６Ｃ）を押し上げるねじ部材（７） とより構成してある。また、下レ−ル（２）に対して戸車（５）を浮かせるよう に、上記引戸（３）とレ−ル（２）との間に介装されるスペ−サ（１１）を具備 してなり、上記スペ−サ（１１）は、弾性ブロック材により形成され、レ−ル溝 に適合する断面形状の下部接触面（１１Ａ）を有し、かつ、上記引戸（３）の下 縁面に当接する支持面（１１Ｂ）および上記引戸（３）の側端に接するストッパ −部（１１Ｃ）とより構成している。

【０００６】

【作用】

従って、引戸（３）と上レ−ル（１）との間では、上記ストッパ−（６）が働 いて、引戸（３）とレ−ル（１）との間を固定・保持しており、引戸（３）と下 レ−ル（２）との間では、上記スペ−サ（１１）が働いて、戸車（５）を浮かせ た状態で、引戸（３）とレ−ル（２）との間を固定・保持できるから、スライド ガイド（４）、戸車（５）などの部品の損傷を避けることができ、しかも、レ− ル枠に対する引戸のガタ付きを防止できる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照して、具体的に説明する。この実施例に おける引戸の上レ−ル１は、チャンネル断面をなしており、下レ−ル２は、Ｖ溝 形断面をなしている。上記両レ−ル１および２の間でレ−ル枠に嵌込まれた引戸 ３には、その上縁面に突出するようにスライドガイド４が装備してあり、また、 その下縁には戸車５が装備してある。

【０００８】 本考案に係る仮止め装置には、上記引戸３と上レ−ル１との間で使用されるス トッパ−６が装備してあり、上記ストッパ−６は、引戸３の上縁面に載せられる とともに一部を上記引戸３の側縁側に突出させている第１の支持部６Ａと、上記 支持部６Ａに対して弧状の弾性部６Ｂを介して連接されかつ上レ−ル１に対して 当接される第２の支持部６Ｃと、上記引戸３の側端に位置して上記第１の支持部 ６Ａに螺合されかつ上記第２の支持部６Ｃを押し上げるねじ部材７とより構成さ れている。なお、この実施例では、上記第１の支持部６Ａには、上記引戸３の側 縁に当接する硬質ゴム製の板部材８が、滑り止めのために、取付けられている。 また、上記支持部６Ａには、上記ねじ部材７を螺動するためのナット９が埋め込 みで、あるいは、挿入で、取付けてある。また、上記ねじ部材７の先端を受け入 れる盲孔１０が上記支持部６Ｃに形成してある。

【０００９】 また、上記仮止め装置には、下レ−ル２に対して戸車５を浮かせるように、上 記引戸３とレ−ル２との間に介装されるスペ−サ１１が装備してあり、上記スペ −サ１１は、弾性ブロック材により形成され、下レ−ル２のレ−ル溝に適合する 断面形状の下部接触面１１Ａを有し、かつ、上記引戸３の下縁面に当接する支持 面１１Ｂおよび上記引戸３の側端に接するストッパ−部１１Ｃとより構成されて いる。

【００１０】 このような構成では、例えば、上記ストッパ−部１１Ｃを引戸３の側端面に接 するまで、下レ−ル２と引戸３の下縁面との間に上記スペ−サ１１を挿入すると 、下レ−ル２から戸車５が浮き上がる。この状態で、上レ−ル１と引戸３の上縁 面との間に上記ストッパ−６の第１の支持部６Ａを挿入し、弾性部６Ｂの働きで 、第２の支持部６Ｃを上レ−ル１の下面に当接する。この状態で、ねじ部材７を 螺動すると、このねじ部材７の先端が上記第２の支持部６Ｃを押し上げて、上レ −ル１と引戸３との間で、上記ストッパ−６を上下方向に拡張し、スライドガイ ド４を浮かせた状態で、引戸をレ−ル枠に固定・保持することができる。

【００１１】 なお、この実施例では、ストッパ−６およびスペ−サ１１の両方を使用して、 レ−ル枠に対する引戸の固定・保持を行ない、運搬時のガタ付きを防止し、スラ イドガイド、戸車などの部品の損傷を避けるようにしているが、そのいずれか一 方を使用し、また、既製の詰め物と併用することで、効果的なガタ付き防止を行 なうこともできる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は、以上詳述したように、引戸をレ−ル上に載せた状態で、家具などを 運搬する際に、下レ−ルに対して戸車を浮かせるように、上記引戸とレ−ルとの 間に介装されるスペ−サを具備し、あるいは／および、上記引戸と上レ−ルとの 間で使用されるストッパ−を具備してなり、上記ストッパ−は、引戸の上縁面に 載せられる第１の支持部と、上記第１の支持部に対して弾性部を介して連接され かつ上レ−ルに対して当接される第２の支持部と、上記引戸の側端に位置して上 記第１の支持部に螺合されかつ上記第２の支持部を押し上げるねじ部材とより構 成され、上記スペ−サは、レ−ル溝に適合する断面形状の下部接触面を有し、か つ、上記引戸の下縁面に当接する支持面および上記引戸の側端に接するストッパ −部とより構成されているので、レ−ル枠に対して引戸がガタ付くことが無く、 しかも、ガタ付き防止のための処置の結果が、戸車、スライドガイドなどの部品 への過負荷とならないという実用上の効果を奏する。 また、本考案の上記ストッパーによれば、ねじ部材の螺締により、第１の支持 部と第２の支持部が上下にひろがって引戸を強固に固定させる事が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す使用態様の一部縦断正
面図である。

【図２】同じく、端面図である。

【図３】ストッパ−の斜視図である。

【符号の説明】

１ 上レ−ル、 ２ 下レ−ル、 ３ 引
戸、４ スライドガイド、 ５戸車、６ スト
ッパ−、 ６Ａ 第１の支持部、 ６Ｂ 弾性
部、６Ｃ 第２の支持部、 ７ ねじ部材、
８ 板部材、９ ナット、 １０ 盲孔、
１１ スペ−サ、１１Ａ 下部接触面、１１Ｂ
支持面、 １１Ｃ ストッパ−部、

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 引戸をレ−ル上に載せた状態で運搬する
   際に、上記引戸と上レ−ルとの間で使用されるストッパ
   −を具備してなり、上記ストッパ−は、引戸の上縁面に
   載せられる第１の支持部と、上記第１の支持部に対して
   弾性部を介して連接されかつ上レ−ルに対して当接され
   る第２の支持部と、上記引戸の側端に位置して上記第１
   の支持部に螺合されかつ上記第２の支持部を押し上げる
   ねじ部材とより構成されていることを特徴とする引戸の
   仮止め装置。
2. 【請求項２】 引戸をレ−ル上に載せた状態で運搬する
   際に、下レ−ルに対して戸車を浮かせるように、上記引
   戸とレ−ルとの間に介装されるスペ−サを具備してな
   り、上記スペ−サは、弾性ブロック材により形成され、
   レ−ル溝に適合する断面形状の下部接触面を有し、か
   つ、上記引戸の下縁面に当接する支持面および上記引戸
   の側端に接するストッパ−部とより構成されていること
   を特徴とする引戸の仮止め装置。
3. 【請求項３】 引戸をレ−ル上に載せた状態で運搬する
   際に、下レ−ルに対して戸車を浮かせるように、上記引
   戸とレ−ルとの間に介装されるスペ−サ、および、上記
   引戸と上レ−ルとの間で使用されるストッパ−を具備し
   てなり、上記ストッパ−は、引戸の上縁面に載せられる
   第１の支持部と、上記第１の支持部に対して弾性部を介
   して連接されかつ上レ−ルに対して当接される第２の支
   持部と、上記引戸の側端に位置して上記第１の支持部に
   螺合されかつ上記第２の支持部を押し上げるねじ部材と
   より構成されていることを特徴とする引戸の仮止め装
   置。