JPH05202247A - 真空成形用樹脂組成物 - Google Patents

真空成形用樹脂組成物

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JPH05202247A
JPH05202247A JP4011313A JP1131392A JPH05202247A JP H05202247 A JPH05202247 A JP H05202247A JP 4011313 A JP4011313 A JP 4011313A JP 1131392 A JP1131392 A JP 1131392A JP H05202247 A JPH05202247 A JP H05202247A
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density polyethylene
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sheet
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博 柴野
Kenichiro Takiguchi
健一郎 滝口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性が良好で、高剛性かつ真空成形性に
優れた真空成形用のポリプロピレン系樹脂組成物を提供
すること。 【構成】 (A)結晶性ポリプロピレン40〜60重量
%、(B)メルトフローレートが0.1〜1.0g/10
分の高密度ポリエチレン10〜30重量%、(C)メル
トフローレートが0.02〜0.08g/10分の高密度
ポリエチレン5〜15重量%、(D)無機質充填剤20
〜40重量%からなる真空成形用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低温に於る耐衝撃性と剛
性に優れ、真空成形時にドローダウンが少ない真空成形
性が良好な樹脂組成物に関するものである。該樹脂組成
物で成形されたシートを真空成形することにより、多く
の産業分野で利用できる。いくつかの例としては、冷蔵
庫のドアライナー及びインナーボックス等の高い剛性で
低温衝撃性の必要な部品に好適に用いられる。又、更に
高い剛性を必要とするドアライナー、コンソールボック
ス等の自動車部品の成形物も挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】剛性を付与する方法としては結晶性ポリ
プロピレンに増核剤を添加、又は無機質充填剤を配合す
ることが知られている。増核剤については、結晶性ポリ
プロピレンの中でもエチレン−プロピレン共重合物に対
しては、剛性向上効果の有効性に難点がある。無機質充
填剤を配合することで剛性は高くなるが、耐衝撃性の低
下をきたすので、高密度ポリエチレンを第3成分として
配合し、耐衝撃性の低下をカバーすることも考えられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】高剛性で耐衝撃性の両
方を満足する樹脂組成物で更に真空成形性の優れたもの
は、結晶性ポリプロピレンと高密度ポリエチレン及び無
機質充填剤の公知の組成物では得られない。すなわち、
真空成形性を良くするために高密度ポリエチレンを多量
に配合させると剛性の低下が著しくなってしまう。その
為、無機質充填剤を多量に配合した場合は耐衝撃性の低
下をきたす。このように、従来の樹脂組成物では、高剛
性で耐衝撃性が良く、真空成形性の優れる3つの特性を
同時に満足し得ないという難点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
3つの特性を同時に満足するためには、高密度ポリエチ
レンの配合量を少なく抑えても真空成形性の低下を起こ
さない組成を見出さなくてはならないと考えた。そして
特定の2種類の高密度ポリエチレンを配合することによ
り、高剛性で耐衝撃性の良い、しかも真空成形性に優れ
た樹脂組成物を見出し本発明を完成させた。
【0005】すなわち、本発明は(A)結晶性ポリプロ
ピレン40〜60重量%、(B)メルトフローレートが
0.1〜1.0g/10分の高密度ポリエチレン(以下高
密度ポリエチレン(I)という)10〜30重量%、
(C)メルトフローレートが0.02〜0.08g/10
分の高密度ポリエチレン(以下高密度ポリエチレン(I
I)という)5〜15重量%、(D)無機質充填剤20
〜40重量%の樹脂組成物である。
【0006】ここで、結晶性ポリプロピレンとは、ホモ
ポリマーの他にエチレンなどのオレフィンとのブロック
コポリマー及びランダムコポリマーが使用できる。この
メルトフローレート(以下、MFRという)は0.1〜
3.0g/10分(230℃)、好ましくは0.3〜2.
0g/10分である。高密度ポリエチレン(I)はMFR
が0.1〜1.0g/10分(190℃)で、好ましくは
0.2〜0.5g/10分が使用される。このポリエチレ
ン(I)の重量平均分子量は8万〜13万、好ましくは
9万〜11万である。MFRが0.1g/10分未満では
成形性が悪くなり、1.0g/10分を超えると成形体の
衝撃値が下がる。無機質充填剤としては、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム等の金属塩の他に、タルク、マイ
カ、クレー等が剛性向上の目的で使用される。その粒度
は15μm 以下が適当である。
【0007】本発明者らは上記の組成に剛性、耐衝撃、
真空成形性の3つを同時に満足するため第2成分目の高
密度ポリエチレン(II)を配合した。この高密度ポリエ
チレン(II)はMFRが0.02〜0.08g/10分
(190℃)であり、好ましくは0.03〜0.06g
/10分(190℃)である。重量平均分子量は15万〜
35万で好ましくは20万〜30万である。このMFR
が0.02未満では組成物のMFRが小さくなり過ぎて
真空成形に供するシートの押出加工性が悪くなり、シー
トの外観もよくない。またMFRが0.08を超えると
真空成形時の耐ドローダウン性の向上が図れない為、成
形加工性に劣る。
【0008】本発明の樹脂組成物には、これらの他にポ
リプロピレン、ポリエチレン等に用いられる抗酸化剤、
紫外線吸収剤、滑剤、顔料などを添加することができ
る。本発明の組成物の成分比であるが、結晶性ポリプロ
ピレンは40〜60重量%である。40重量%未満で
は、無機質充填剤量を固定した場合、剛性、耐熱性の低
下が起こり60重量%を超えると、耐衝撃性、特に低温
衝撃値が低下して好ましくない。
【0009】高密度ポリエチレン(I)については、1
0重量%未満では耐衝撃の低下を起こし好ましくない。
他方30重量%を超えると剛性が低くなってしまう。高
密度ポリエチレン(II)の成分量は、5重量%未満では
組成物の溶融張力が大きくすることができないので、真
空成形に於るドローダウンが大きくなり、薄肉で均一な
肉厚の成形物を得ることができない。他方15重量%を
超えて配合した場合には、組成物のMFR低下が大きく
なってシートの成形加工性が悪くなってしまう。無機質
充填剤については、20重量%未満の場合は、剛性値の
大きいものが得られない。40重量%を超えて配合した
場合には、耐衝撃性の低下及び真空成形性が悪くなるの
で好ましくない。
【0010】
【実施例】本発明に於る実施例と比較例を表1に示す。
表中、曲げ弾性率とは、ASTM D−790法で測定
し剛性の指標とした。ノッチ付衝撃値は、ASTM D
−256法で測定したアイゾット衝撃値である。真空成
形性は厚さ1.0mmシートを180℃(シート表面温
度)の条件で底面が10×10cm、深さが5cmの雌型を
使って真空成形を行ない、成形物の偏肉度合等を目視判
定した。又、シート成形加工性については600mmT−
ダイより引取ったシートの外観性と偏肉度合等を調べて
判定した。
【0011】実施例1 結晶性ポリプロピレンはMFR0.7g/10分のエチレ
ンプロピレンブロックコポリマーを使った。高密度ポリ
エチレン(I)はMFR0.2g/10分で密度が0.9
55g/cm3 の樹脂を使い、高密度ポリエチレン(I
I)はMFRが0.04g/10分で密度が0.940g
/cm3 の樹脂を使った。無機質充填剤は中心粒径1〜
5μm の市販タルクを用い、表1の実施例1にあるよう
な配合比で30mmφ2軸押出機で樹脂温度220℃に於
て造粒した。
【0012】該造粒物を65mmφ押出機を用い1.0mm
厚シートに成形し、シートの成形加工性を調べた。又、
該シートを真空成形機にて成形加工し、真空成形性を調
べた。他方、曲げ弾性率及びノッチ付衝撃値について
は、射出成形機で試験片を作製して測定した。その結果
23℃での曲げ弾性率については28000kgf/c
2 であり、ノッチ付衝撃値については−20℃で5.
1kgf・cm/cm2であった。シートの成形加工性
については、偏肉も少なく外観の良いものが得られた。
真空成形性については、偏肉の少ない良好な絞り成形物
が得られた。
【0013】実施例2 実施例1で高密度ポリエチレン(I)と(II)の成分量
を替えた以外は全て実施例1と同様な成形、評価を実施
した。その結果、真空成形性、シート成形加工性共良好
であった。
【0014】実施例3 実施例1で高密度ポリエチレン(I)と(II)の成分量
を替えたのみで、同様な成形と評価を実施した結果、シ
ート成形加工性が良好で真空成形性については特に良好
であった。
【0015】実施例4 実施例1で結晶性ポリプロピレン、高密度ポリエチレン
(II)及び無機質充填剤の成分量を替えた。特に無機質
充填剤を増量した。その結果、曲げ弾性率は大きくなっ
たもののノッチ付衝撃値は低くなった。但し、シート成
形加工性及び真空成形性は良好であった。
【0016】比較例1 実施例1で高密度ポリエチレン(II)の成分量を特許請
求の範囲より低い配合にて実施例1と同様な成形及び評
価をした結果、真空成形物は薄肉部の発生が見られ偏肉
精度が悪かった。
【0017】比較例2 実施例1で高密度ポリエチレン(II)を特許請求の範囲
より多い配合にて実施例1と同様な成形及び評価をした
結果、シート成形加工性で押出トルクがアップしシート
外観の悪いものしか得られなかった。又、曲げ弾性率も
低い。
【0018】比較例3 高密度ポリエチレン(II)のMFRを特許請求の範囲よ
り小さい0.015のものを使った結果、シート成形加
工性でシートの肌が悪く、外観に難点があった。従って
真空成形物の外観も悪かった。
【0019】比較例4 高密度ポリエチレン(II)のMFRを特許請求の範囲よ
り大きい0.1のものを使って成形評価した結果、真空
成形物は薄肉部が発生し偏肉の大きいものとなった。
【0020】比較例5 実施例1で無機質充填剤を特許請求の範囲を超えたもの
を使い、成形と評価を実施した結果、真空成形物も良く
ないばかりでなく、ノッチ付衝撃値も低い値となった。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明による樹脂組成物は、真空成形性
に優れているばかりでなく、剛性、耐衝撃性も良好なた
め、薄肉の成形物にできることから、従来ABS樹脂や
ポリスチレン樹脂が多く使われていた冷蔵庫内装部品
や、自動車内装部品に用いられることができる。これら
のABS、ポリスチレン樹脂より耐衝撃性に優れること
と材料コストが低いことを考えると家電、工業材料分野
等での用途が広がることが期待できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)結晶性ポリプロピレン40〜60
    重量%、(B)メルトフローレートが0.1〜1.0g
    /10分の高密度ポリエチレン10〜30重量%、(C)
    メルトフローレートが0.02〜0.08g/10分の高
    密度ポリエチレン5〜15重量%、(D)無機質充填剤
    20〜40重量%からなる真空成形用樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000127237A (ja) * 1998-10-23 2000-05-09 Chuo Kagaku Co Ltd 熱成形用シート、食品包装用タルク容器及びその容器の製造方法
JP2020083953A (ja) * 2018-11-19 2020-06-04 名古屋油化株式会社 成形用シート及び車両用部品

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