JPH0520223U - クリツク式キ−ボ−ドスイツチ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 「目的」 クリック用金属板を含むスイッチ部の構成の
大小に拘らずそのクリック用金属板の頂部領域に適正な
押圧操作力を確実に与えることが可能であって容易且つ
低コストに製作できるクリック式キ−ボ−ドスイッチを
提供する。 「構成」 操作力の付与・解除に応じて反転・復帰動し
て上記両接点パタ−ンに対する接触・離間によってスイ
ッチのオン・オフ動作を行い且つそのオン・オフ動作を
感知させる為のクリック用金属板６を持つキ−ボ−ドス
イッチ本体の上面に、操作キ−部に対応した箇所に透孔
を形成したスペ−サ７を介して操作シ−ト５を配装し、
クリック用金属板６の頂部領域に操作力を集中させる為
の突起５Ａを操作シ−ト５の裏面に一体的に形成したも
の。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、各種の電気・電子機器の操作入力手段として広く使用可能な膜型状 のキ−ボ−ドスイッチに関し、更に詳細に云えば、この種の膜型状キ−ボ−ドス イッチに於けるスイッチの開閉動作を感知する為の反転・復帰自在なクリック用 金属板を備える形態であって、操作力の付与態様に拘らずそのクリック用金属板 の劣化等を阻止しながら適正なクリック動作を確保できるように案出したクリッ ク式キ−ボ−ドスイッチに関する。

【０００２】

【従来技術とその問題点】

従来、薄いシ−ト状部材を使用して構成されるこの種の膜型状キ−ボ−ドスイ ッチに於けるスイッチの操作感覚性を改善する為のクリック式キ−ボ−ドスイッ チは、図２の如く、各種のプラスチックフィルム等の適宜な絶縁性べ−スシ−ト １上にくし型状等に形成された一対の接点パタ−ン２Ａ、２Ｂを所要数形成し、 これらの両接点パタ−ン２Ａ、２Ｂを導通させる為のド−ム状クリック用金属板 ６を有し、このクリック用金属板６は絶縁性スペ−サ３に形成した各透孔３Ａに 収容される一方、絶縁性スペ−サ３上には操作シ−ト５を備えるように構成され たものがある。

【０００３】 しかし、上記構造のクリック式キ−ボ−ドスイッチに於いて、クリック用金属 板６最適なクリック感を得る為には、クリック用金属板６の頂部に相当する操作 シ−ト５の領域に押圧操作力Ｆ１を与えなければならず、他の部分に対して押圧 操作力Ｆ２が加えられた場合には適正なクリック動作が得られない等、押圧操作 力の付与態様によりクリック感が一定しないという他、上記の如き不適切な押圧 操作力が繰返し加えられると、クリック用金属板６の変形やクリック特性が変化 して所要のクリック動作を安定確実に得られなくなるという問題がある。

【０００４】 その為、本願の出願人は、実願昭６２−１６７２８４号に於いて、例えば図３ の如くクリック用金属板６の頂部に接触可能に配置した突起５Ａを操作シ−ト５ の成形手段によりこの操作シ−ト５の裏面に一体的に形成するような構成を提案 した。この構造では、操作シ−ト５に於けるクリック用金属板６の頂部領域以外 が押圧されても操作シ−ト５に一体に成形した突起５Ａがクリック用金属板６の 頂部に当接して常に適正なクリック感を保持できるが、図４のとおり、クリック 用金属板６が小さい場合にはそれを押圧すること自体が困難となる。

【０００５】 そこで、図５の如く、プラスチックなどで形成された厚さ約２〜３ｍｍのアク チュエ−タ−８を絶縁シ−ト４上にスペ−サ７を介して配置し、このアクチュエ −タ−８の裏面に形成した突起部８Ａにより適正な押圧操作力をクリック用金属 板６の頂部に相当する領域に加えるようにした構造もある。しかし、この手段で は構造上ある程度の高さが必要になるので、薄型化が要請されるキ−ボ−ドスイ ッチには対応できず、また、部品及び製造工程の増加や複雑化によりコスト面で も不利を免れない。

【０００６】 一方、同じく本願の出願人が提案した実願昭６３−３２７６０号に於いて、例 えば図６の如く、クリック用金属板６の頂部領域に操作力を集中させる為のシ− ト状切片９Ａを有するスペ−サ９を絶縁シ−ト４の上部に配装する構造がある。 この構造では、クリック用金属板６に比して操作キ−が多少大きな場合でも実用 に供することができるが、図７の如く、透孔９Ｂを介して形成されたシ−ト状切 片９Ａがスペ−サ９の部材と部分９Ｃで一部つながっていると、クリック用金属 板６を収容する透孔がシ−ト状切片９Ａに比して十分大きくないと押圧操作力が 偏るので、キ−ボ−ドスイッチの寿命を縮めてしまう。そこで、上記の如きシ− ト状切片９Ａを完全に切り抜いておけばそのような問題は解消されるが、このよ うな場合にはシ−ト状切片９Ａを適正な位置に配装するのが困難となり、製品の 信頼性を低下させてしまう。

【０００７】

【考案の目的及び構成】

本考案は、既述した諸問題を解消する為に、クリック用金属板を含むスイッチ 部の構成の大小に拘らずそのクリック用金属板の頂部領域に適正な押圧操作力を 確実に与えることが可能であって容易且つ低コストに製作できるクリック式キ− ボ−ドスイッチを提供するものである。

【０００８】 その為に、本考案のクリック式キ−ボ−ドスイッチでは、所要組の一対の接点 パタ−ンを形成した絶縁性べ−スシ−ト上に該接点パタ−ンの対応部位に透孔を 設けた絶縁性スペ−サを介して絶縁性シ−トを配装し、操作力の付与・解除に応 じて反転・復帰動して上記両接点パタ−ンに対する接触・離間によってスイッチ のオン・オフ動作を行い且つそのオン・オフ動作を感知させる為のクリック用金 属板を上記透孔内に配装するようにしたキ−ボ−ドスイッチに於いて、上記絶縁 性シ−ト上に操作キ−部に対応した箇所に透孔を有するスペ−サを介して操作シ −トを配装し、上記クリック用金属板の頂部領域に操作力を集中させる為の突起 を上記操作シ−トの裏面に一体的に形成するように構成したものである。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案の一実施例によるクリック式キ−ボ−ドスイッチの概念的な要部 拡大断面構成図を示し、１は絶縁性べ−スシ−トであり、この上面にはくし型等 の一対の接点パタ−ン２Ａ、２Ｂが形成されている。絶縁性べ−スシ−ト１の上 には上記接点パタ−ン２Ａ、２Ｂの形成領域に透孔３Ａを設けた絶縁性スペ−サ ３が配装され、その透孔３Ａには押圧操作力の付与・解除に応じて反転・復帰動 して両接点パタ−ン２Ａ、２Ｂに対する接触・離間によりスイッチのオン・オフ 動作を行い且つそのオン・オフ動作を感知させる為のクリック用金属板６を収容 してある。そして、絶縁性スペ−サ３の上面に絶縁性シ−ト４を配装することに よりクリック式キ−ボ−ドスイッチ本体を構成してある。

【００１０】 本考案では、上記絶縁性シ−ト４の上面に操作キ−部に対応させて透孔を形成 したスペ−サ７を配置し、このスペ−サ７の上面には操作シ−ト５を配装してあ る。操作シ−ト５の裏面にはクリック用金属板６の頂部領域に操作力を集中させ る為の突起５Ａを成形手段で一体的に形成してあるので、押圧操作力の付与態様 に拘らず操作シ−ト５の操作キ−部に加えられた操作力は突起５Ａを介してクリ ック用金属板６の頂部領域に適正に伝えられ、これにより良好なクリック動作を 伴うスイッチの確実なオン・オフ動作を達成できる。

【００１１】 上記構造では、スペ−サ７の透孔により形成される操作シ−ト５の操作キ−部 はクリック用金属板６より大きく、即ち、このクリック用金属板６を収容する為 の透孔３Ａより大きく形成することが容易であり、従ってクリック用金属板６を 含むスイッチ部の大小に応じて突起５Ａを有する操作シ−ト５を含む最適な操作 部を構成することができる。また、絶縁性シ−ト４及び操作シ−ト５はこれらを 透明な部材で構成することもできる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に係るクリック式キ−ボ−ドスイッチによれば、スイッチを構成する為 のクリック用金属板が小さいような場合でも操作シ−トに形成した突起の作用に よりそのクリック用金属板の頂部領域に適正な押圧操作力を与えることができる ので、動作安定性のよい信頼性の高いスイッチ動作を確実に行わせることが可能 である。

【００１３】 また、部品点数を低減して組立も容易であるので、薄型のクリック式キ−ボ− ドスイッチを低コストに構成できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例によるクリック式キ−ボ−
ドスイッチの概念的な要部拡大断面構成図。

【図２】 従来のクリック式キ−ボ−ドスイッチを説明
する為の図。

【図３】 従来の他のクリック式キ−ボ−ドスイッチに
関する説明図。

【図４】 図３のクリック式キ−ボ−ドスイッチの問題
を説明する図。

【図５】 従来のクリック式キ−ボ−ドスイッチを説明
する為の図。

【図６】 従来の他のクリック式キ−ボ−ドスイッチに
関する説明図。

【図７】 図６のスペ−サの問題を説明する為の図。

【符号の説明】

１ 絶縁性べ−スシ−ト ２Ａ 接点パタ−ン ２Ｂ 接点パタ−ン ３ 絶縁性スペ−サ ３Ａ 透孔 ４ 絶縁性シ−ト ５ 操作シ−ト ５Ａ 突起 ６ クリック用金属板 ７ スペ−サ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所要組の一対の接点パタ−ンを形成した
   絶縁性べ−スシ−ト上に該接点パタ−ンの対応部位に透
   孔を設けた絶縁性スペ−サを介して絶縁性シ−トを配装
   し、操作力の付与・解除に応じて反転・復帰動して上記
   両接点パタ−ンに対する接触・離間によってスイッチの
   オン・オフ動作を行い且つそのオン・オフ動作を感知さ
   せる為のクリック用金属板を上記透孔内に配装するよう
   にしたキ−ボ−ドスイッチに於いて、上記絶縁性シ−ト
   上に操作キ−部に対応した箇所に透孔を有するスペ−サ
   を介して操作シ−トを配装し、上記クリック用金属板の
   頂部領域に操作力を集中させる為の突起を上記操作シ−
   トの裏面に一体的に形成するように構成したことを特徴
   とするクリック式キ−ボ−ドスイッチ。