JP2576459B2 - タッチレスポンス鍵盤 - Google Patents

タッチレスポンス鍵盤

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JP2576459B2
JP2576459B2 JP7027194A JP2719495A JP2576459B2 JP 2576459 B2 JP2576459 B2 JP 2576459B2 JP 7027194 A JP7027194 A JP 7027194A JP 2719495 A JP2719495 A JP 2719495A JP 2576459 B2 JP2576459 B2 JP 2576459B2
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switch
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裕昭 高松
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Casio Computer Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はタッチレスポンス鍵盤
に関し、更に詳しくは2つのスイッチのオンする時間差
を検出して、イニシャルコントロールを行なうタッチレ
スポンス鍵盤に関する。
【0002】
【第1の従来例】近年、電子オルガン等の電子鍵盤楽器
においては、押鍵操作時における鍵の押下げ速度を2つ
のスイッチのオン時間差として検出し、楽音の音量変
化、エンベロープ変化、音色変化等のイニシャルコント
ロールを行なうタッチレスポンス鍵盤を備えている。こ
のようなタッチレスポンス鍵盤としては、例えば図1に
示すように構成されたものがある。即ち、この種のタッ
チレスポンス鍵盤は、棚板1上にフレーム2を設け、こ
のフレーム2上に揺動支点2aを中心に揺動する白鍵及
び黒鍵等の鍵3を配置し、且つ上記フレーム2の下側に
保持部材4、4を介してプリント基板5を配置し、この
プリント基板5上に上記鍵3のアクチュエータ3aによ
り押下げられてオンする第1、第2の各スイッチ6、7
を設けたものである。このようなタッチレスポンス鍵盤
は、鍵3を押鍵すると、揺動支点2aを中心に鍵3が揺
動し、鍵3のアクチュエータ3aが、まず、揺動支点2
aよりも遠い方の第1スイッチ6を押下げ、次いで、揺
動支点2aに近い方の第2スイッチ7を押下げて、第
1、第2の各スイッチ6、7をオンさせ、これら各スイ
ッチ6、7のオン時間差を検出し、この検出信号によ
り、イニシャルコントロールを行なうようになってい
る。しかしながら、上記のようなタッチレスポンス鍵盤
にあっては、鍵3のアクチュエータ3aのストローク量
が揺動支点2aから遠い程大きくなり、しかも鍵3は第
1、第2の各スイッチ6、7をオンさせた後、アフター
ストロークを経て停止するようになっているので、特に
第1スイッチ6に加わる押下げ力が大きく、第1スイッ
チの寿命が短くなるという欠点がある。
【0003】
【第2の従来例】また、上記のような欠点を解消するた
めに、例えば、図2に示すようにスイッチ装置8を構成
したものがある。この種のスイッチ装置8は、プリント
基板9上に、1対の電極からなる第1固定接点10と、
この第1固定接点10の周囲に配列された複数の第2固
定接点11……とを形成すると共に、これら各固定接点
10、11……上を覆うように弾性変形可能なドーム1
2を設け、このドーム12内に、上記第1固定接点10
に対向する第1可動接点13と、上記第2固定接点11
……に対向する第2可動接点14……とを形成したもの
であり、上記第1固定接点10と第1可動接点13とに
より第1スイッチが構成され、第2固定接点11……と
第2可動接点14……とにより第2スイッチが構成され
ている。しかるに、上記スイッチ装置8は、ドーム12
が上方より押圧されると、まず第1スイッチがオンし、
次いで第2スイッチがオンし、これら各スイッチのオン
時間差が検出されるようになっている。しかし、上記の
ようなスイッチ装置8においては、ドーム12内に複数
のスイッチを設けるようにしたので、構造が複雑で、製
造が面倒となり、また押鍵操作時におけるドーム12の
弾性変形(つぶれ方)が不均一であるため、安定したス
イッチ動作が得られず、各スイッチのオン時間差を正確
に検出することができないという欠点があった。
【0004】
【発明の目的】この発明は上記のような事情を考慮して
なされたもので、押鍵操作時に2つのスイッチが無理な
く動作し、良好な鍵タッチを得ることができると共に、
スイッチの耐久性にも優れ、且つ押鍵操作時における2
つのスイッチのオン時間差を正確に検出することがで
き、良好なイニシャルコントロールができるタッチレス
ポンス鍵盤を提供することにある。
【0005】
【発明の要点】この発明は上記のような目的を達成する
ために、後端部を揺動支点とした鍵の下方に配置された
2つのスイッチを、同一基板上で鍵に対向する面上に設
け、鍵下面に形成された押圧突起の下面の形状を、鍵の
揺動支点に近い方の下面が揺動支点に遠い方の下面より
下方に位置するように形成し、押圧突起の揺動支点に近
い方の下面に対向して上記2つのスイッチの一方を配置
すると共に、上記押圧突起の揺動支点に遠い方の下面に
対向して上記2つのスイッチの他方を配置したものであ
る。
【0006】
【作用】この構成によって、押圧操作時には、鍵は後端
部の揺動支点で下方向に回動し、まず鍵の揺動支点に近
い方のスイッチが押圧部によって最初にオンされ、次い
で、遠い方のスイッチがオンすることになる。従って、
押圧操作時に2つのスイッチが無理なく動作し、これら
スイッチのオン時間差を正確に検出することが可能とな
る。特に鍵下面に形成された押圧突起の下面を、鍵の揺
動支点に近い方の下面と、鍵の揺動支点に遠い方の下面
との間で段差をつけて形成すると、夫々の下面において
スイッチオン時に最適なスイッチオン状態となるように
下面傾斜角度を調整可能となる。また、鍵下面に形成さ
れた押圧突起を、2つのスイッチ間の長さ以上に渡って
鍵下面から全体的に突出して形成することで、押圧突起
の強度を高めることができ、両スイッチを均一な力で押
圧することができる。
【0007】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図3及び図4に
基づいて説明する。図3中20は鍵盤シャーシであり、
この鍵盤シャーシ20上には白鍵21a及び黒鍵21b
等の鍵21が揺動可能に多数音階順に配列されている。
即ち、上記鍵21は、その後端部(図中左側端部)21
cが下方へ突出形成され、この突出した後端部21cが
鍵盤シャーシ20の平坦部20aに形成された係止孔2
2内に挿入され、この挿入された上記後端部21cに形
成された略「V」字状の溝21dが上記係止孔22の縁
に係合することにより、ここを揺動支点23として揺動
可能に支持されている。この場合、上記後端部21cの
上部と鍵盤シャーシ20の立上がり部20bとの間には
コイルばね24が取り付けられている。このコイルばね
24は押鍵操作後、鍵21を所定位置に復帰させるもの
である。また、上記鍵21の手前側(図中右側)下面に
はストッパ25が突出形成されている。このストッパ2
5はその下部に形成されたフック25aが、鍵盤シャー
シ20の平坦部20aの下面に設けられた緩衝材26に
当接することにより、鍵21の上限位置を規制するよう
になっている。また、鍵21は鍵盤シャーシ20の平坦
部20a上に設けられたストッパ片27に当接すること
により、下限位置が規制されている。更に、上記鍵21
の下面中央には押圧突起28が形成されている。この押
圧突起28は後述する第1、第2の各スイッチ29、3
0を押圧するものであり、その下面は鍵21の揺動支点
23に近い方が厚く、遠い方が若干薄い段差面28a、
28bに形成されている。
【0008】一方、上記押圧突起28の下方に位置する
鍵盤シャーシ20の下面にはプリント基板31がビス3
1a、31aにより取り付けられている。このプリント
基板31上には第1、第2のスイッチ29、30が設け
られている。これら各スイッチ29、30は鍵盤シャー
シ20の平坦部20aに形成された各開口20c、20
cを通して、その上方へ突出している。この場合、上記
第1スイッチ29は鍵21の揺動支点23に近い方に位
置し、上記押圧突起28の左側下面28aの下方に対向
離間しており、また第2スイッチ30は揺動支点23か
ら遠い方に位置し、上記押圧突起28の右側下面28b
の下方に対向離間している。
【0009】このように配置される第1、第2の各スイ
ッチ29、30は図4に示すように、同一に構成されて
いる。即ち、プリント基板31上には、1対の電極より
なる固定接点32が形成されていると共に、この固定接
点32を覆うように、シリコンゴム等の可撓性シートを
膨出形成してなるノンクリック型ドーム33が設けられ
ている。このノンクリック型ドーム33内には追従ドー
ム34が一体に形成されている。更に、この追従ドーム
34の下面には上記固定接点32に接離可能に接触する
導電ゴム等からなる導電性部材35が設けられている。
この場合、上記各ドーム33、34は夫々弾性変形可能
に形成されている。従って、上記第1、第2の各スイッ
チ29、30は、鍵21の押圧突起28によりまずノン
クリック型ドーム33が押下げられ、上記ドーム33が
弾性変形して、導電性部材35がプリント基板31上の
固定接点32に接触し、固定接点32を短絡させてオン
し、更にノンクリック型ドーム33が押下げられ、導電
性部材35が固定接点32に圧接した状態で、追従ドー
ム34が弾性変形するようになっている。次に、上記の
ように構成されたタッチレスポンス鍵盤の作用について
説明する。
【0010】まず、鍵21を押鍵すると、鍵21は揺動
支点23を中心に、押鍵力に応じた速度で右下がりに回
動する。すると、鍵21の下面に形成された押圧突起2
8は第1、第2の各スイッチ29、30を押下げる。こ
の場合には、押圧突起28の下面のうち、揺動支点23
に近い方の左側下面28aが反対側の右側下面28bよ
りも下方へ突出しているので、まず、押圧突起28の左
側下面28aが揺動支点23に近い方の第1スイッチ2
9を押下げ、次いで、押圧突起28の右側下面28bが
揺動支点23から遠い方の第2スイッチ30を押下げ
る。このように第1、第2の各スイッチ29、30が押
下げられると、各スイッチ29、30のノンクリック型
ドーム33が弾性変形し、導電性部材35を固定接点3
2に接触させ、これにより上記第1、第2の各スイッチ
29、30は押鍵速度に応じた時間差をおいて順次オン
する。そして、上記各スイッチ29、30のオン時間差
を検出し、この検出信号により、楽音の音量変化、エン
ベロープ変化、音色変化等のイニシャルコントロールが
行なわれる。この場合、上記鍵21は各スイッチ29、
30がオンしても、その回動は停止せず、上記各スイッ
チ29、30を更に押下げ、各スイッチ29、30の追
従ドーム34を変形させた後、ストッパ片27に当接す
ることこより、停止する。なお、上記鍵21は押鍵操作
後、コイルばね24により元の状態に復帰する。
【0011】このように、上記タッチレスポンス鍵盤に
よれば、第1、第2の各スイッチ29、30のうち、最
初にオンする第1スイッチ29を鍵21の揺動支点23
に近い方に配置し、次にオンする第2スイッチ30を揺
動支点23から遠い方に配置し、図2に示したような複
雑なドームスイッチを用いる必要がないので、押鍵操作
時における各スイッチ29、30のオン時間差を正確に
検出することができ、良好なイニシャルコントロールを
行なうことができる。この場合、特に最初にオンする第
1スイッチ29が揺動支点23に近い方に配置されてい
るので、押鍵操作時における鍵21の押圧ストロークが
小さくなり、第1スイッチ29の変形量も少なく、この
ため各スイッチ29、30に無理な押圧力が加わること
がなく、各スイッチ29、30の耐久性を向上させるこ
とができる。
【0012】また、上記タッチレスポンス鍵盤によれ
ば、第1、第2の各スイッチ29、30が弾性変形可能
なノンクリック型ドーム33と、導電性部材35を有す
る追従ドーム34とを備えた構成になっているので、押
鍵操作時にノンクリック型ドーム33がスムーズに弾性
変形し、各スイッチ29、30を良好にオンさせること
ができると共に、その後の鍵21のアフターストローク
によって、各スイッチ29、30の追従ドーム34がス
ムーズに変形するので、押鍵操作時における鍵タッチが
極めて良好なものとなる。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るタ
ッチレスポンス鍵盤によれば、押鍵操作時に2つのスイ
ッチに無理な押圧力が加わらず、スイッチの耐久性を向
上させることができると共に、各スイッチのオン時間差
を正確に検出することができ、良好なイニシャルコント
ロールができる。特に鍵下面に形成された押圧突起の下
面を、鍵の揺動支点に近い方の下面と、鍵の揺動支点に
遠い方の下面との間で段差をつけて形成すると、夫々の
下面においてスイッチオン時に最適なスイッチオン状態
となるように下面傾斜角度を調整可能となる。また、鍵
下面に形成された押圧突起を、2つのスイッチ間の長さ
以上に渡って鍵下面から全体的に突出して形成すること
で、押圧押圧突起の強度を高めることができ、両スイッ
チを均一な力で押圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のタッチレスポンス鍵盤の概略構成図であ
る。
【図2】従来の他のスイッチ装置を示し、(A)はその
断面図、(B)はそのドームの底面図、(C)は固定接
点の平面図である。
【図3】この発明のタッチレスポンス鍵盤を示した構成
図である。
【図4】この発明のタッチレスポンス鍵盤を示した断面
図である。
【符号の説明】
21 鍵 23 揺動支点 29 第1スイッチ 30 第2スイッチ 33 ノンクリック型ドーム 34 追従ドーム 35 導電性部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−116141(JP,A) 特開 昭57−104994(JP,A) 特開 昭50−103318(JP,A) 実開 昭55−175189(JP,U) 実開 昭54−42533(JP,U) 実公 昭41−20289(JP,Y1) 実公 昭57−31331(JP,Y2) 実公 昭57−41836(JP,Y2) 実公 平2−6478(JP,Y2) 米国特許3845683(US,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後端部を揺動支点とした鍵の下方に配置さ
    れた2つのスイッチを、押鍵操作時に鍵下面に形成され
    た押圧突起でオンさせると共に、押鍵操作時の押下げ速
    度に応じて異なる上記2つのスイッチのオン時間差を検
    出して、イニシャルコントロールを行なうタッチレスポ
    ンス鍵盤において、 上記2つのスイッチは、同一基板上で上記鍵に対向する
    面上に設けられ、 上記鍵下面に形成された押圧突起は、上記鍵の揺動支点
    に近い方の下面が揺動支点に遠い方の下面より下方に位
    置するように形成され、 上記押圧突起の揺動支点に近い方の下面に対向して上記
    2つのスイッチの一方を配置すると共に、上記押圧突起
    の揺動支点に遠い方の下面に対向して上記2つのスイッ
    チの他方を配置したことを特徴とするタッチレスポンス
    鍵盤。
  2. 【請求項2】上記鍵下面に形成された押圧突起の下面
    は、上記鍵の揺動支点に近い方の下面と、上記鍵の揺動
    支点に遠い方の下面との間で段差をつけて形成されてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のタッ
    チレスポンス鍵盤。
  3. 【請求項3】上記鍵下面に形成された押圧突起は、上記
    2つのスイッチ間の長さ以上に渡って鍵下面から全体的
    に突出して形成されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載のタッチレスポンス鍵盤。
JP7027194A 1995-01-24 1995-01-24 タッチレスポンス鍵盤 Expired - Lifetime JP2576459B2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3845683A (en) 1972-10-30 1974-11-05 Pratt Read Corp Keyboard for electronic musical instrument

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3845683A (en) 1972-10-30 1974-11-05 Pratt Read Corp Keyboard for electronic musical instrument

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