JP2903931B2 - スイッチ回路およびスイッチ装置 - Google Patents

スイッチ回路およびスイッチ装置

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JP2903931B2
JP2903931B2 JP5062170A JP6217093A JP2903931B2 JP 2903931 B2 JP2903931 B2 JP 2903931B2 JP 5062170 A JP5062170 A JP 5062170A JP 6217093 A JP6217093 A JP 6217093A JP 2903931 B2 JP2903931 B2 JP 2903931B2
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孝道 増渕
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチ回路とスイッ
チ装置に関し、特に機械式対向接点を有するスイッチ回
路とスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電流をオン/オフすることのできるスイ
ッチとして、電子式スイッチと機械式スイッチ等が知ら
れている。
【0003】電子式スイッチはトランジスタ等の電子装
置を用いて電流をオン/オフするもので、可動部分なく
電流をオン/オフできる、火花が飛びにくい、耐久性が
高い等の利点を有するが、制御のために電気信号が必要
である。
【0004】機械式スイッチは導電体で形成された複数
の接点を物理的に接触、離隔させて電流のオン/オフを
行なうもので、構造が簡単、制御が容易、物理的運動を
電流のオン/オフに変換できる等の特長を持っている。
【0005】機械式スイッチの代表的構造の1つは、2
接点を対向して配置し、弾性力で離隔させておき、押圧
力によって2接点を接触させる自動復帰型スイッチであ
る。押圧動作によってオフからオンの変化が得られる。
【0006】ところで、スイッチはスイッチ操作者の意
志を反映する電気信号を発生するものとも解釈すること
ができるが、得られる信号がオフからオンへの1つの状
態変化のみでは得られる情報にも制限がある。
【0007】鍵盤型電子楽器の鍵盤は、多くの鍵を備え
ている。各鍵に対応して鍵スイッチが設けられており、
操作された鍵がどの鍵かを知ることができる。鍵スイッ
チが一組の対向接点で構成されている場合は、その鍵の
押鍵は検出することができるが、得られる情報は押鍵し
ているか否かのみであり、強く押鍵したか、弱く押鍵し
たか等の情報は得られない。このため、発生する楽音は
極めて単調なものとなってしまう。
【0008】押鍵の強弱を表すタッチ信号を得ようとす
れば、押鍵動作の速度を検出することが必要になる。速
度を検出するためには、少なくとも押鍵動作の2点での
検出が必要である。
【0009】2つの固定接点と、その間を移動する可動
接点を備えたトランスファスイッチは、可動接点が一方
の固定接点から他方の固定接点へ動く間の時間を検出す
ることができる。
【0010】また、二組の対向接点を異なる距離離して
配置し、同一の鍵操作によって異なる時間に閉成させる
2メイクスイッチは、トランスファスイッチ同様、押鍵
操作における2点での時間を検出する。
【0011】このような2つのスイッチオンの時間を測
定できるスイッチ回路により、押鍵操作の速度を検出
し、楽音を修飾すれば、表現力を向上した楽音を発生さ
せることができる。
【0012】2メイクスイッチは、1つの釣鐘状ゴム部
材の中に、高さを変えて2つの同心円状接点を設け、対
向する基板状に同様の同心円状固定接点を設けることに
より、空間の利用率高く構成することができる。
【0013】たとえば、ピアノ等の自然楽器において
は、大きく振り下ろして押鍵した場合の楽音と、鍵盤近
傍から小さく振り下ろして押鍵した場合の楽音とが異な
る音色を有する。
【0014】2メイクスイッチでは、このような表現力
の差を実現することができない。表現力をより向上させ
るため、3組の対向接点を同一鍵下に配置した電子楽器
用鍵盤が提案されている。3点での閉成時間を検出する
ことにより、加速度も検出し、発生する楽音の表現力を
より向上させることができる。
【0015】さらに、押鍵操作における全行程を検出す
る全行程センシング鍵盤が提案されている。たとえば、
特開平2−214897号公報は、鍵盤の鍵の下に反射
板を設け、反射板による反射光をホトセンサ等によって
検出することにより、押鍵操作の全行程を検出する鍵盤
や、モアレ縞を検出することによって押鍵操作の全行程
を検出する鍵盤等を提案している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】1組の対向接点を有す
るスイッチは、スイッチを押しているか否かの情報を与
えるが、それ以外の情報を与えることはできない。ま
た、スイッチを押したことが判ればいい場合において
も、スイッチを押し続ける限り回路は閉成する。スイッ
チ閉成によって電流が流れれば、電流を無駄に消費する
ことにもなる。
【0017】トランスファスイッチや2メイクスイッチ
は、2点を移動する時間を検出することができるが、そ
れ以上の情報を提供することはできない。反射板等を用
いてスイッチ閉成動作の全行程を検出することができる
スイッチは、多数個を同時に作成した場合に、その均一
性を実現することが難しい。
【0018】新たな構成に基づき、新たな機能を有する
スイッチの提供が望まれている。たとえば、3点を通過
する時間を検出することができるスイッチが望まれてい
る。本発明の目的は、新たな構成を有し、新たな機能を
実現することのできるスイッチ回路およびスイッチ装置
を提供することである。
【0019】本発明の他の目的は、3点を通過する時間
を再現性、均一性良く検出することのできるスイッチ装
置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明のスイッチ回路
は、アクチュエータと対向2接点とを有し、アクチュエ
ータの変位量にしたがい、前記対向2接点がまずオン
し、次にオフするスイッチと、前記スイッチに接続され
た利用回路とを有する。
【0021】また、本発明のスイッチ装置は、第1の接
点と、前記第1の接点に向かって凸の形状を有し、弾性
材料で形成され、前記第1の接点側から力が作用した
時、前記第1の接点に向かって凹の準安定形状を取る弾
性部材と、前記第1の接点と対向するように、前記弾性
部材上に取り付けられた第2の接点とを有する。
【0022】また、本発明の他のスイッチ装置は、基部
と、前記基部上に配置された第1の接点と、前記基部に
支持される一端を有する第1の弾性部材と、前記第1の
弾性部材の他端に一端が接続され、他端に応力印加部を
有する第2の弾性部材とを含む弾性部材と、前記第1の
弾性部材と前記第2の弾性部材との接続部に取り付けら
れ、前記第1の接点と対向する第2の接点とを有し、前
記第2の弾性部材が前記応力印加部に応力を受けて変形
する時発生する力が、前記第2の接点が前記第1の接点
と当接した状態で前記第1の弾性部材が発生する力より
大きな力から小さな力に変化する。
【0023】
【作用】スイッチを押す動作に伴い、まずオンし、次に
オフするスイッチを用い、利用回路を制御することによ
り、新たな機能を実現することができる。たとえば、ス
イッチを押した動作のみ検出できればよい場合には、ス
イッチを押し続けても無駄な電流を消費することを防止
することができる。
【0024】たとえばチャイム等においては、来客のあ
った事実を知らせるための音は発生するが、音が発生し
続けるために無駄な電流を消費したり、騒音となる音が
発生することが防止することができる。
【0025】第1の接点と対向する第2の接点が、弾性
部材上に取り付けられ、力が作用した時に弾性部材が凸
の状態から凹の状態に変化する機構を利用することによ
り、スイッチを押す動作に伴ってまずオンし、次にオフ
するスイッチを提供することができる。
【0026】また、第1の弾性部材と第2の弾性部材が
スイッチを押す動作に伴って異なる力を発揮する構成を
利用することにより、スイッチを押す動作に伴ってまず
オンし、次にオフするスイッチを実現することができ
る。
【0027】このような、まずオンし、次にオフするス
イッチを所定の変位量以上では常にオンするスイッチと
組み合わせることにより、スイッチを押す動作における
4つの状態を区別して識別することができる。
【0028】これら4つの状態の境界をなす3つの時間
を検出することにより、スイッチを押す動作のみでな
く、加速度を検出することもできる。4つの状態の検
出、または3点を通過する時間の検出を用いることによ
り、簡単な構成で多機能を実現するスイッチ装置を構成
することができる。
【0029】
【実施例】図1は、本発明の実施例によるスイッチ回路
を示す。図1(A)は、スイッチ回路の主要部を概略的
に示す。スイッチ1は、対向接点3a、3bを有する。
接点3aは、固定基部上に配置されている。他方の接点
3bは、アクチュエータ4によって移動される接点であ
り、アクチュエータ4を作動させた時に接点3aに向か
って移動する。
【0030】利用回路5は、対向接点3a、3bの一方
に接続されている。対向接点3a、3bを含むスイッチ
1は、図1(B)に示すような特性を有する。すなわ
ち、アクチュエータ4の変位により、対向接点3a、3
bは、まずオンし、さらに変位量を増大させると、その
後オフする。
【0031】図1(C)は、図1(A)に示すスイッチ
回路の接続例を示す。交流電源6aと、スイッチ1と利
用回路5とが直列に接続されている。スイッチ1のアク
チュエータを作動させると、スイッチ1は図1(B)に
示すようにまずオンし、次にオフする。
【0032】スイッチ1がオンした状態において、交流
電源6aから利用回路5に電力が供給され、利用回路5
は所定の動作を行なう。たとえば、スイッチ1は来客用
に設けられた押しボタンであり、利用回路5はチャイム
を鳴らす回路である。
【0033】来客がスイッチ1のアクチュエータを押す
と、利用回路5からチャイム音が発生する。来客がアク
チュエータを押し続けてもスイッチ1はオフするため、
チャイム音は連続しては生じない。このようにして、消
費電力の節減と、発生する音量の制限とを行なう。
【0034】利用回路5は、チャイム回路に限らず、ス
イッチ1を作動させた事実を利用するものであればどの
ようなものでも構わない。また、交流電源6aの代わり
に直流電源を用いることもできる。
【0035】図1(D)は、図1(A)に示すスイッチ
回路の他の接続例を示す。スイッチ回路1と抵抗Rとの
直列接続が、利用回路5と並列に接続され、直流電源6
bに接続されている。スイッチ1と抵抗Rとの相互接続
点は、利用回路5の入力端子に接続され、スイッチのオ
ン/オフを表す電圧信号を供給する。
【0036】スイッチ1のアクチュエータ4を作動させ
ると、図1(B)に示す特性にしたがい、変位量が所定
範囲にある間、利用回路5には所定電位が供給される。
利用回路5は、図1(C)に示す接続例同様にスイッチ
を作動させたことを検出して所定の動作を行なうもので
もよく、さらにアクチュエータ4の変位が一定の形式に
したがうものである場合には、図1(B)に示す特性に
したがい、スイッチがオフからオンに変化する時間と、
オンからオフに変化する時間の2点での時間を検出する
こともできる。たとえば、一方向に運動する物体の速度
を2点を通過する時間を検出することによって知ること
もできる。
【0037】図2は、図1に示すスイッチ回路に用いる
ことのできるスイッチの構成例を示す。図2(A)は、
スイッチの安定状態の構成を示す。弾性部材2は、固定
基部に支持され、上方に凸の形状を有する。
【0038】この弾性部材2の中央部分上に一方の接点
3aが取り付けられている。この接点3aと対向するよ
うに、他方の接点3bがアクチュエータ4の下面に取り
付けられている。
【0039】アクチュエータ4は、バネ8の弾性力によ
り上方に付勢されている。また、アクチュエータ4から
復帰用フック7が下方に延び、弾性部材2の下方で弾性
部材2下に突出している。
【0040】図2(B)に示すように、アクチュエータ
4を押し込んでいくと、接点3bは下方に移動し、やが
て弾性部材2に支持された接点3aと接触する。この時
点でスイッチは閉成し、オン状態となる。
【0041】図2(C)に示すように、アクチュエータ
4をさらに押し込んでいくと、ある位置において弾性部
材2は、上に凸の状態から下に凸の状態に急激に変化す
る。この弾性部材2の変形により、接点3aは接点3b
から離れ、スイッチはオフとなる。このようにして、図
1(B)に示す特性のように、変位量にしたがってまず
オンし、次にオフするスイッチが提供される。
【0042】アクチュエータ4を開放すると、アクチュ
エータ4はバネ8の復帰力により上方に移動し、この復
帰動作の際、復帰用フック7が弾性部材2を持ち上げて
弾性部材2を再び上に凸の状態に戻す。このようにし
て、図2(A)に示す安定状態が再び実現される。な
お、図2(B)、(C)において、バネ8は図示を省略
している。
【0043】図2(D)は、スイッチの他の形態を示
す。図2(A)〜(C)においては、下方に弾性部材を
配置し、その上方にアクチュエータに取り付けた他の接
点を配置したが、弾性部材をアクチュエータ側に配置す
ることもできる。
【0044】図2(D)の形態においては、固定基部上
に一方の接点3cが配置され、この固定基部から復帰用
フック7が上方に延びて配置されている。接点3c上方
に、アクチュエータ4が配置され、アクチュエータ4に
は下方に凸の状態の弾性部材2が取り付けられている。
この弾性部材2の下面上に接点3cと対向するように接
点3dが取り付けられている。
【0045】アクチュエータ4を下方に移動させていく
と、接点3dが他方の接点3cに接触してスイッチはオ
ンする。さらにアクチュエータ4を下方に移動させる
と、弾性部材2は下方に凸の状態から上方に凸の状態に
変化する。この時、接点3dは他方の接点3cから離れ
てスイッチはオフとなる。
【0046】アクチュエータ4を開放すると、アクチュ
エータ4は図示しないバネの復帰力によって上方に移動
する。この時、復帰用フック7が弾性部材2を上方から
下方に駆動し、弾性部材2は再び下に凸の状態に戻る。
このようにして、図2(D)に示すスイッチは、図2
(A)に示すスイッチと同様の動作を行なう。
【0047】このように、アクチュエータの変位にした
がって、まずオフからオンに変化し、さらに変位量を増
大させることによって、オンからオフに変化するスイッ
チを他のスイッチと組み合わせると、さらに種々の機能
を発揮させることができる。
【0048】図3は、本発明の実施例による多接点スイ
ッチを示す。図3(A)で示すように、弾性部材2は、
ゴム等の弾性材料で形成され、大略釣鐘状の形状を有す
る。上部には厚さを厚くし、剛性を増した円筒状部分1
1が配置され、この円筒状部分11は、厚さを減少させ
た円筒状部分12となって下方に延在し、底部でさらに
厚さを減少した下方に凸の底部分13を形成して閉じた
形状を構成している。
【0049】この底部分には厚さを増大させて剛性を増
加し、接点17aの支持部となる平面部材が形成されて
いる。ここで重要なことは、円筒状部分12の厚さが接
点支持部周囲の底部分13よりも厚さが厚く、形状保持
力が高いことである。
【0050】円筒状部分11と円筒状部分12との境界
から、比較的厚さの厚い外側上部分15が一旦外方に張
り出し、次に下方に向かって円筒状に延在する。この外
側上部分15の下面にリング状の接点19aが取り付け
られている。
【0051】リング状接点19a上の部分から弾性部材
2の外側下部分16が再び外方に張り出し、次に下方に
円筒状に延在し、基板20に達している。この外側下部
分16は、外側上部分15よりも薄く形成されている。
基板20上面には、接点17aと対応した位置に固定接
点17bが形成され、リング状接点19aと対応した位
置に、リング状固定接点19bが形成されている。ま
た、最も剛性の高い円筒状部分11の上には、アクチュ
エータ4が配置される。
【0052】弾性部材2は、全体として弾性を有し、ア
クチュエータ4を下方から上方に付勢する。アクチュエ
ータ4に力を作用させない時には、スイッチは図3
(A)に示す安定状態を取る。
【0053】図3(B)に示すように、アクチュエータ
4を上方から下方に付勢すると、基板20上に弾性部材
2を支持する各部分11、15、16のうち、剛性の最
も低い外側下部分16がまず変形し、中央の接点17a
が対向接点17bに接するまでこの状態が続く。
【0054】なお、この際、上方の円筒部分11および
中間の円筒部分15はあまり変形を生じていない。ま
た、内部の倒立型釣鐘状部分12、13には、力が作用
しないため、変形は全く生じない。
【0055】接点17aが対向接点17bに接触した後
もアクチュエータ4を下方に付勢すると、図3(B)の
状態から次第に図3(C)の状態に変化する。すなわ
ち、外側釣鐘状部分においては、外側下部分16がさら
に変形し、リング状接点19aが対向するリング状接点
19bに接触するまで変形を続ける。
【0056】また、内側逆釣鐘状部分においては、接点
17aが対向接点17bに接触し、反力を受けるため、
剛性の最も弱い底部分13が変形し、比較的剛性の高い
円筒状部分12は余り変形せずに下方に移動する。
【0057】外側リング状接点19aが対向接点19b
に接触した後も、さらにアクチュエータ4を下方に付勢
すると、弾性部材2の外側下部分16は、両端を基板2
0によって支持されるため、これ以上の変形は生じな
い。したがって、次に剛性の弱い外側上部分15が変形
を始め、図3(D)のように変形する。
【0058】アクチュエータ4が所定位置まで移動する
と、内側部分において円筒状部分12と底部分13の境
界付近が基板20表面と接触するようになる。この接触
部分をSで示す。
【0059】図3(E)に示すように、アクチュエータ
4をさらに下方に付勢すると、外側部分では外側上部分
15がさらに変形する。内側部分においては、剛性の高
い円筒状部分11と、保持部Sとの間に挟まれた円筒状
部分12が変形する。
【0060】円筒状部分12の下端は、底部分13によ
って閉じられているため、保持部Sより上の円筒状部分
は外側に膨出しようとするが、その保持部S近傍では内
側に入り込もうとする。このようにして、アクチュエー
タ4の変位が所定位置を越えると、底部分13は上方に
返り、接点17aは対向接点17bから離反する。
【0061】図3(A)から(E)における動作をスイ
ッチの動作として示すと、図3(F)のようになる。ま
ず、図3(A)の状態では、内側スイッチも外側スイッ
チもオフの状態(P1)である。アクチュエータ4を付
勢して図3(B)の状態になると、内側スイッチがオン
(P2)する。
【0062】さらにアクチュエータを付勢し、下方に移
動させると、図3(C)の状態で外側スイッチもオン
(P3)となる。さらにアクチュエータ4を下方に付勢
していくと、図3(E)の状態で内側スイッチがオフ
(P4)に変化する。さらにアクチュエータ4を下方に
付勢しても、この状態は変わらない。
【0063】このように、図3(A)に示すスイッチ
は、図3(F)に示す4つの状態P1、P2、P3、P
4をとる。安定状態のP1からスイッチの接点状態の変
化を検出すれば、状態が変化する位置で3種類の検出信
号を得ることができる。4つの状態の検出、または3つ
の遷移動作を検出することにより、種々の制御を行なう
ことが可能となる。
【0064】図4は、本発明の他の実施例による多接点
スイッチを示す。図4(A)に示すように、この多接点
スイッチは、図3の場合と同様、全体として大略釣鐘状
の形状を有し、内側部分と外側部分とを有する。また、
内側、外側部分の結合部上には、比較的剛性の高い円筒
状部分11が設けられている。
【0065】内側部分は、比較的厚い円筒状部分12
と、円筒状部分下方で下に凸の形状を形成して閉じた部
分を作る底部分13とを含む。なお、底部分13中央は
厚さが厚くされ、接点17aの支持部分を形成してい
る。
【0066】外側部分は、まず外方に張り出し、次に下
方に延在する比較的剛性の高い外側上部分15、外側上
部分15の下端から外側に張出し、次に下方に延在する
比較的薄く剛性の低い外側下部分16とを含む。
【0067】なお、外側上部分15と外側下部分16と
の接続部には、図3の実施例同様、リング状接点19a
が取付けられている。また、基板20には、接点17a
に対向する位置に固定接点17bが形成され、リング状
接点19aに対向する部分にはリング状固定接点19b
が形成されている。
【0068】なお、本実施例においては、内側スイッチ
の可動接点17aの位置が、外側スイッチの可動接点1
9aの位置よりも高く設定されている。図4(B)に示
すように、アクチュエータ4を下方に付勢すると、まず
外側部分のうち剛性の低い外側下部分16が変形し、や
がてリング状接点19aが対向するリング状接点19b
に接触する。
【0069】図4(C)に示すように、アクチュエータ
4をさらに下方に付勢すると、外側下部分16は両端が
基板20に支持され、より以上の変形を防止されるた
め、外側上部分15が変形し、やがて中央の接点17a
が対向接点17bと接触する。
【0070】図4(D)に示すように、アクチュエータ
4をさらに下方に付勢すると、外側上部分15がさらに
激しく変形し、その弾性力が腰折れ(座屈とも言う)現
象により、急激に低下すると、外側下部分16の弾性力
が外側上部分15の弾性力に打ち勝ち、リング状接点1
9aを上方に移動させる。すなわち、外側スイッチがオ
フする。
【0071】なお、内側部分では円筒状部分12と底部
分13が変形し、アクチュエータ4の変位を受け入れ
る。図4(E)に示すように、アクチュエータ4をさら
に下方に付勢すると、外側上部分15はさらに変形し、
外側部分で変位を受け入れる。また、内側部分では円筒
部分12および底部分13がさらに変形して変位を受け
入れる。
【0072】このような動作により、図4に示すスイッ
チは、安定状態の両スイッチオフから、アクチュエータ
4の変位にしたがい、まず図4(B)で示すように、外
側スイッチがオンし、次に図4(C)で示すように、内
側スイッチもオンし、両スイッチオンの状態を形成した
後、図4(D)に示すように、外側スイッチオフの状態
を形成する。したがって、その特性は、図3(F)の内
側スイッチと外側スイッチを入れ換えたものに相当す
る。
【0073】次に、図4に示す多接点スイッチの動作
を、図5を参照してより詳細に説明する。まず、図5
(A)に示すように、図4に示す多接点スイッチの外側
部分のうち、外側上部分15と外側下部分16とを分け
て考察する。また、上側の円筒部分11は剛性が高いた
め、その弾性は無視する。
【0074】まず、外側リング状接点19aが対向リン
グ状接点19bに接するまでの動作は、図5(B)に示
すように、外側下部分16のみを考慮すれば足りる。す
なわち、アクチュエータ4が下方に付勢されると、その
力は上側の円筒部分11、外側上部分15を介して外側
下部分16に伝えられ、主に外側下部分16が変形する
ことによって変位を受け入れる。したがって、外側上部
分15を上側円筒部分11と合体して考えても大きな差
は生じない。
【0075】このようにして、図5(C)に示すよう
に、リング状接点19aが対向リング状接点19bに接
するまでは、外側下部分16が変形することによって変
位が受入れられる。
【0076】リング状接点19aが対向リング状接点1
9bに接触した後は、基板20が反力を発生するため、
外側下部分16はより以上変形しないようになる。した
がって、外側下部分16の発生する力は、図5(D)に
示すように、ある値までは変位量にしたがって発生する
力も変化するが、変位量がある値に達すると、それ以上
の変位が防止されるため、発生する力も変化しなくな
る。
【0077】リング状接点19aが対向リング状接点1
9bに接した後は、外側上部材15が変形することによ
って変位を受け入れる。この状態は、図5(E)に示す
ように、簡略化して考えることができる。
【0078】すなわち、外側下部分16は、もはや変形
しないので無視し、リング状接点19aを有する外側上
部分15が直接円筒状部分11と基板20との間に挟ま
れたものとして考える。
【0079】図5(F)に示すように、アクチュエータ
4が下側に付勢されるにしたがって、外側上部分15は
変形を大きくしてアクチュエータ4の変位を受け入れ
る。図5(G)に示すように、外側上部分15の変形が
ある程度まで進むと、外側上部分15の発生する力は減
少するようになる。
【0080】すなわち、外側上部分15の弾性力による
力は、図5(D)に示すように変位にしたがって初め増
大するが、ある程度以上の変位が与えられると、腰折れ
現象を生じ、次に力は減少していく。
【0081】外側上部分15の出す力F15が、外側下
部分16の出す力F16よりも小さくなった時には、外
側上部分15が下方に押し付ける力よりも、外側下状部
分16が上方に押し付ける力の方が強くなり、全体とし
て上方に変形し、図4(D)に示す状態を作り出す。こ
れが外側スイッチ19がオン後にオフするメカニズムで
ある。
【0082】図6は、図3、図4に示すような多接点ス
イッチの応用例を示す。電子楽器の鍵盤は、多数の鍵3
0を含む。各鍵30の下面には、アクチュエータ31が
配置されている。
【0083】アクチュエータ31の下方には、多接点の
鍵スイッチ32が配置されている。鍵スイッチ32は、
各鍵毎に配置され、基板34上に共通に支持されてい
る。各鍵30は、板バネ状の弾性部材36によって上方
に付勢されている。
【0084】鍵30を押鍵すると、アクチュエータ31
が鍵スイッチ32の上部に当接し、やがて鍵スイッチ3
2を変形させる。鍵スイッチ32の変形にしたがって、
図3、図4に示す多接点スイッチがその状態を変化させ
る。
【0085】まず、一方のスイッチがオンし、やがて他
方のスイッチもオンし、さらに押鍵を進めると、一方の
スイッチはオフする。この4つの状態間の遷移を検出す
ることにより、鍵が3つの位置を通過する時の時間を検
出することができる。
【0086】隣接する検出時間間の差を算出し、逆数を
とることによって速度を表す信号を得ることができる。
速度を表す信号は2回得られるため、その差を算出する
ことにより、加速度を表す信号を得ることができる。こ
れら2つの速度を表す信号および1つの加速度を表す信
号を用いることにより、押鍵操作に伴う楽音を種々に修
飾することが可能となる。
【0087】たとえば、押鍵操作における2つの速度を
検出し、速度の平均値に速度比を乗算することにより、
所定の信号を得て、音量制御等に用いることもできる。
また、初速によって音量制御を行ない、次速によって音
色制御を行なうことも可能である。
【0088】なお、図3、図4に示す多接点スイッチ
は、図6に示すような電子楽器の鍵盤用スイッチの他、
種々の用途に用いることができる。たとえば、電子楽器
のパネルスイッチとして用いれば、1つのスイッチで3
つのオン状態を検出することができる。
【0089】たとえば、音色設定の際、ピアノの音色や
バイオリンの音色をさらにその深さや速度によって明る
い、暗い等の変化を持たせたり、フィルタのカットオフ
周波数を切り換えてもよい。また、波形メモリから読み
出すべき楽音波形の種類を切り換えることもできる。
【0090】このように、音色選択用スイッチとして用
いた場合、パネルスイッチを押し込む深さや速度に応じ
て変化のある音色を設定することもできる。また、押鍵
速度を検出して音色設定や他の目的に利用することも可
能である。
【0091】また、本発明のスイッチ装置は、たとえば
特開平1−167895号公報に記載されているような
掌把型ボタン式電子楽器の鍵スイッチにも使用し得るも
のである。
【0092】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
新規な機能を有するスイッチ回路が提供される。
【0094】スイッチを押した時に、押した動作は検出
するが、押し続けても動作が継続しないスイッチ回路
や、スイッチを押す速度を検出するスイッチ回路が提供
される。
【0095】また、本発明によれば、簡単な構成で多く
の遷移状態を実現するスイッチ装置が提供される。多く
の状態の何れに属するか、またはどの状態からどの状態
に変化したかを検出することにより、スイッチ操作をよ
り詳細に検出し、より複雑な制御を実現することができ
る。たとえば、2接点スイッチによって2つの速度信号
または加速度信号を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す概略図である。図1
(A)はスイッチ回路を示す概略ブロック図、図1
(B)はスイッチの特性を示すグラフ、図1(C)、
(D)は接続例を示すブロック図である。
【図2】 スイッチの構成例およびその動作を示す概略
断面図である。
【図3】 本発明の実施例による多接点スイッチの構成
および動作を示す断面図および特性を示すグラフであ
る。
【図4】 本発明の他の実施例による多接点スイッチの
構成および動作を示す断面図である。
【図5】 図4に示す多接点スイッチの動作を説明する
ための概念的断面図およびグラフである。
【図6】 多接点スイッチの応用例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 スイッチ、 2 弾性部材、 3 対向接点、 4
アクチュエータ、5 利用回路、 6 電源、 7
復帰用フック、 8 バネ、 11、12円筒状部分、
13 底部分、 15 外側上部分、 16 外側下
部分、 17、19 対向接点、 20 基板、 30
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01H 1/26 G10H 1/34 H01H 13/00 - 13/76

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータと対向2接点とを有し、
    アクチュエータの変位量にしたがい、前記対向2接点が
    まずオンし、次にオフするスイッチと、 前記スイッチに接続された利用回路とを有するスイッチ
    回路。
  2. 【請求項2】 第1の接点と、 前記第1の接点に向かって凸の形状を有し、弾性材料で
    形成され、前記第1の接点側から力が作用した時、前記
    第1の接点に向かって凹の準安定形状を取る弾性部材
    と、 前記第1の接点と対向するように、前記弾性部材上に取
    り付けられた第2の接点とを有するスイッチ装置。
  3. 【請求項3】 基部と、 前記基部上に配置された第1の接点と、 前記基部に支持される一端を有する第1の弾性部材と、
    前記第1の弾性部材の他端に一端が接続され、他端に応
    力印加部を有する第2の弾性部材とを含む弾性部材と、 前記第1の弾性部材と前記第2の弾性部材との接続部に
    取り付けられ、前記第1の接点と対向する第2の接点と
    を有し、前記第2の弾性部材が前記応力印加部に応力を
    受けて変形する時発生する力が、前記第2の接点が前記
    第1の接点と当接した状態で前記第1の弾性部材が発生
    する力より大きな力から小さな力に変化するスイッチ装
    置。
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