JPH0916177A - 鍵盤楽器 - Google Patents

鍵盤楽器

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JPH0916177A
JPH0916177A JP7163735A JP16373595A JPH0916177A JP H0916177 A JPH0916177 A JP H0916177A JP 7163735 A JP7163735 A JP 7163735A JP 16373595 A JP16373595 A JP 16373595A JP H0916177 A JPH0916177 A JP H0916177A
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key
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sensor
damper
string
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Application number
JP7163735A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Matsunaga
博 松永
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光を用いずに簡単な構成であるため低コスト
となるセンサにて鍵の動作を捉えることができる鍵盤楽
器の実現。 【構成】 変位センサ10は、レバー24により、検出
位置と退避位置とを選択できる。図示する検出位置では
鍵2の下面2aに接触することによりゴムスイッチ16
内の2つの接点により押鍵タイミングとベロシティーが
検出できる。このゴムスイッチ16全体は弾性部材とし
てのゴムにて形成され、その内部に先端に導電層を有す
る丸棒状突出部と、これより小さい突出量の先端に導電
層を有する円環状突出部とを備え、更にこの導電層に対
向して接触端子を備えているのみであり、変位センサ1
0は光を用いず、極めて簡単な構成であり、低コストで
実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍵盤楽器に関し、特
に、押鍵動作を検出するセンサと、このセンサの検出に
応じた電子音を発生する電子音源とを備えた鍵盤楽器に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、アコースティック演
奏モードと電子演奏モードとを備えるピアノにおいて、
電子演奏モードにて演奏する場合には、演奏者による押
鍵及び離鍵動作を検出して電子音源を制御する必要があ
るので、それぞれの鍵の動きを検出する各種の検出装置
が使用されていた。
【0003】例えば、鍵の裏側に光の透過を遮蔽するシ
ャッターを取り付け、そのシャッターの動きにしたがっ
て、光の遮蔽あるいは透過がオンオフに切り換えられる
一対の透過型フィトインタラプタを取り付けた検出装置
が知られている。また、近年では、鍵に光を照射すると
ともに、照射した光の反射光を受光し、その受光した光
に応じて出される電気信号によって鍵の変位量を検出す
る反射型フォトセンサを用いた検出装置が提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように光
を用いたセンサは、少なくとも発光装置および受光装置
は必要であり、高価なものとなる。更にこれが鍵の数だ
け必要となるので、センサにおけるコスト的な割合が極
めて大きかった。
【0005】本発明は、光を用いずに簡単な構成である
ため低コストとなるセンサにて鍵の動作を捉えることが
できる鍵盤楽器の実現を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
押鍵動作を検出するセンサと、このセンサの検出に応じ
た電子音を発生する電子音源とを備えた鍵盤楽器であっ
て、前記センサが、接触する鍵からの圧力を検出するこ
とにより、押鍵動作を検出することを特徴とする鍵盤楽
器である。
【0007】請求項2記載の発明は、前記センサが、各
鍵の押鍵時に各鍵の下面に接触して歪みを与えられる弾
性部材と、前記弾性部材が第1所定量歪むとオンまたは
オフする第1接点と、前記弾性部材が前記所定量より大
きい第2所定量歪むとオンまたはオフする第2接点と、
を備えることにより、前記第1接点および前記第2接点
のオンまたはオフに応じて押鍵動作を検出して、電子音
を発生することを特徴とする請求項1記載の鍵盤楽器で
ある。
【0008】請求項3記載の発明は、前記センサが、操
作部材の操作により、押鍵時に各鍵の下面に接触する検
出位置と押鍵時に各鍵の下面に接触しない退避位置とを
取り得る請求項1または2記載の鍵盤楽器である。
【0009】請求項4記載の発明は、鍵盤楽器がピアノ
であって、更に、弦の振動を吸収するダンパーに押鍵動
作を伝達することにより、押鍵時に前記ダンパーを弦か
ら離して弦の振動を許し、離鍵時に前記ダンパーを弦に
接触させて弦の振動を防止する鍵動作伝達機構と、前記
操作部材の操作に連動し、前記センサが前記検出位置に
ある場合に、前記ダンパーを前記鍵動作伝達機構から離
して押鍵動作が伝達されないようにし、前記センサが前
記退避位置にある場合に、前記ダンパーを前記鍵動作伝
達機構に接触させて押鍵動作が伝達されるようにする伝
達有無切替機構と、を備えた請求項3記載の鍵盤楽器で
ある。
【0010】請求項5記載の発明は、押鍵に連動するハ
ンマーの打弦によって演奏するアコースティック演奏モ
ードと、前記ハンマーによる打弦を阻止するとともに押
鍵に伴う前記センサの検出に基づいて前記電子音源を制
御して演奏する電子演奏モードとを備えることにより、
いずれかのモードに切り替えて演奏可能な請求項1〜4
のいずれか記載の鍵盤楽器である。
【0011】
【作用及び発明の効果】請求項1の鍵盤楽器は、センサ
が、接触する鍵からの圧力を検出することにより、押鍵
動作を検出することを特徴とする。このような圧力を検
出するセンサは、後述するもの以外に、圧電素子を用い
たセンサ、ゴムと金属粒子とを組合わせた加圧導電ゴム
等のものを用いることができる。
【0012】このように圧力を検出するセンサは一般的
に簡単な構成であり、押鍵時に鍵に接触してその圧力を
検出すれば良いのであるから、光を用いず、極めて簡単
な構成であり、低コストで実現できる。前記センサが、
次のような、弾性部材、第1接点および第2接点にて構
成されたものであっても良い。すなわち、弾性部材は、
各鍵の押鍵時に各鍵の下面に接触して歪みを与えられる
ものである。第1接点は、前記弾性部材が第1所定量歪
むとオンまたはオフするものである。第2接点は、前記
弾性部材が前記所定量より大きい第2所定量歪むとオン
またはオフするものである。
【0013】このことにより、押鍵時に、弾性部材が鍵
の下面に押されて歪み始めるが、最初に弾性部材の歪み
が第1所定量に達すると第1接点がオンまたはオフする
ので、電気的な導通状態が変化し、その状態を電気的に
容易に捉えることができる。更に、もっと鍵が押し込ま
れて、弾性部材の歪みが第2所定量に達すると第2接点
がオンまたはオフする。これも電気的に容易に捉えるこ
とができる。
【0014】したがって、この第1接点のオン/オフ変
化のタイミングと、第2接点のオン/オフ変化のタイミ
ングとにより、押鍵のタイミングやそのベロシティーが
容易に検出できる。このように前記センサは弾性部材と
2つの接点との組合わせのみにて構成されており、弾性
部材が押鍵時に鍵の下面に接触すれば良いのであるか
ら、光を用いず、極めて簡単な構成であり、低コストで
実現できる。
【0015】また、前記センサが、操作部材の操作によ
り、押鍵時に各鍵の下面に接触する検出位置と押鍵時に
各鍵の下面に接触しない退避位置とを取り得る構成とし
た場合、例えば、アコースティック演奏モードと電子演
奏モードとを備えていずれかのモードに切り替えて演奏
可能な鍵盤楽器であれば、アコースティック演奏モード
では、前記センサを退避位置としておけば、その演奏モ
ードでは、鍵のタッチに変化を与えることがない。
【0016】尚、鍵盤楽器がピアノである場合に、更
に、鍵動作伝達機構および伝達有無切替機構とを備える
ことにより、アコースティック演奏モードと電子演奏モ
ードとで鍵のタッチを同じにすることができる。すなわ
ち、鍵動作伝達機構は、弦の振動を吸収するダンパーに
押鍵動作を伝達することにより、押鍵時に前記ダンパー
を弦から離して弦の振動を許し、離鍵時に前記ダンパー
を弦に接触させて弦の振動を防止する。伝達有無切替機
構は、前記操作部材の操作に連動し、前記センサが前記
検出位置にある場合に、前記ダンパーを前記鍵動作伝達
機構から離して押鍵動作が伝達されないようにし、前記
センサが前記退避位置にある場合に、前記ダンパーを前
記鍵動作伝達機構に接触させて押鍵動作が伝達されるよ
うにする。
【0017】このように、電子演奏モードにおいて、鍵
にセンサの弾性部材が接触する場合には、鍵によって駆
動するダンパーに押鍵動作が伝達されないように、すな
わちダンパーによる抵抗力が鍵に伝わらないようにして
いるため、鍵への影響は、センサの弾性力(抵抗力)と
ダンパーの抵抗力とが差し引きされて、タッチにほとん
ど変化を与えないようにすることができる。アコーステ
ィック演奏モードに戻った場合にも、鍵にセンサの弾性
部材が接触しなくなり、逆にダンパーの抵抗力は伝達さ
れるので、やはり、差し引きされて鍵のタッチにほとん
ど変化を与えないようになる。
【0018】
【実施例】
[実施例1]図1は、本発明が適用される鍵盤楽器とし
てのピアノの鍵盤を示している。鍵2は筬4上に配置さ
れて、筬中6にて揺動可能に支持されている。筬前8と
筬中6との中間の、鍵2と筬4との間には変位センサ1
0が配置されている。
【0019】変位センサ10は揺動板12上に回路基板
14を備えており、更に回路基板14上にはゴムスイッ
チ16が備えられている。揺動板12は、筬中6側の端
部にて蝶番18により筬4に揺動可能に配置されてい
る。更に、揺動板12の下には筬4との間にバネ20が
配置され、揺動板12に鍵2方向の付勢力を与えてい
る。また、揺動板12はワイヤ22により、操作部材と
してのレバー24に接続されている。このレバー24を
操作し、図1に示した状態から、図2に示した状態へ、
バネ20の付勢力に抗して揺動板12を筬4方向に揺動
させることにより、演奏時に鍵2が図1,2に示す点線
まで揺動しても、ゴムスイッチ16が鍵2の下面2aに
接触しないようにすることができる。
【0020】したがって、電子演奏モード時には、レバ
ー24の操作により、図1の状態として、押鍵動作によ
り鍵2が筬4に近づくと、ゴムスイッチ16を潰して歪
ませることによりそのゴムスイッチ16の信号が信号線
25により電子演奏装置26に送信されて、押鍵に応じ
た電子音が出力される。尚、バネ20の付勢力は十分に
強いので、ゴムスイッチ16が潰れるような押鍵動作に
伴う押鍵力を受けても揺動板12を下げることはない。
また、この電子演奏モードの場合には、後述する図6,
7に図示するごとく、ダンパーレールを兼ねたストップ
レールLが、レバー24の操作に連動して、アクション
機構のハンマーが打弦するのを阻止するように姿勢を変
える。
【0021】また、アコースティック演奏モード時に
は、レバー24の操作により、図2の状態として、押鍵
動作により鍵2が筬4に近づいても、ゴムスイッチ16
に鍵2の下面2aが接触することがない。この場合に
は、レバー24の操作に連動して、ストップレールLが
アクション機構のハンマーの打弦を許すので、アコース
ティックピアノとしての演奏をすることができる。
【0022】変位センサ10の構成を図3(a)に示
す。ゴムスイッチ16は全体が柔軟な電気絶縁性のゴム
から形成され、内部空間30を有する中空のドーム状に
形成されている。肉厚の頭部32から内部空間30へ
は、丸棒状突出部34およびその丸棒状突出部34を中
心とする円環状突出部36が垂直に突出している。
【0023】この丸棒状突出部34の円形の先端面に
は、導電層34aが形成され、円環状突出部36の円環
状の先端面にも、導電層36aが形成されている。これ
ら導電層34a,36aに対向して、内部空間30内の
回路基板14上には接触端子14a,14b,14c,
14dが設けられている。
【0024】これら接触端子14a,14b,14c,
14dは、図3(b)に示すように、直線状をなし、か
つ並行に回路基板14上に配置され、信号線25a,2
5b,25c,25dにて電子演奏装置26に接続され
ている。尚、ゴムスイッチ16の側壁37には連通孔3
8が設けられ、内部空間30と外部とを連絡している。
【0025】図1に示すような電子演奏モード時では、
押鍵時にゴムスイッチ16はその頭部32が鍵2の下面
2aにて押される。最初は、薄い側壁37が歪み、頭部
32全体が回路基板14側へ移動する。そして側壁37
が所定量歪んだところで、丸棒状突出部34の導電層3
4aが回路基板14に接触する。この導電層34aに対
向して接触端子14c,14dが存在するので、この接
触端子14c,14d同士を導電層34aにて短絡させ
ることになる。すなわち、導電層34aと接触端子14
c,14dとが、第1接点の役目を果す。このことによ
り、電子演奏装置26側では、信号線25c,25d間
のインピーダンスが変化するので、鍵2が押されたタイ
ミングを検出することができる。
【0026】更に、もっと押鍵されると、今度は、側壁
37とともに丸棒状突出部34が歪み、更に所定量歪ん
だところで、円環状突出部36の導電層36aが回路基
板14に接触する。この導電層36aに対向して接触端
子14a,14bが存在するので、この接触端子14
a,14b同士を導電層36aにて短絡させることにな
る。すなわち、導電層36aと接触端子14a,14b
とが、第2接点の役目を果す。このことにより、電子演
奏装置26側では、信号線25a,25b間のインピー
ダンスが変化するので、前回の信号線25c,25d間
のインピーダンスが変化したタイミングと今回の信号線
25a,25b間のインピーダンスが変化したタイミン
グとの関係から、押鍵のベロシティーを検出することが
できる。
【0027】本実施例は、上述したごとく押鍵を検出す
るセンサとしての変位センサ10においては、そのゴム
スイッチ16全体が弾性部材としてのゴムにて形成さ
れ、先端に導電層34aを有する丸棒状突出部34と、
これより小さい突出量の先端に導電層36aを有する円
環状突出部36とを備え、更にこの導電層34a,36
aに対向して接触端子14a,14b,14c,14d
を備えているのみであり、光を用いず、極めて簡単な構
成であり、低コストで実現できる。
【0028】また、ゴムスイッチ16および回路基板1
4を載置している揺動板12が、操作部材としてのレバ
ー24の操作により、押鍵時に各鍵2の下面2aにゴム
スイッチ16が接触する検出位置(図1)と、押鍵時に
各鍵2の下面2aに接触しない退避位置(図2)とを取
り得る構成としたので、アコースティック演奏モードで
は、変位センサ10を退避位置としておけば、その演奏
モードでは、鍵2のタッチに変化を与えることがない。
【0029】図4に別の構成の変位センサ40の例を示
す。この変位センサ40のゴムスイッチ41が図3のゴ
ムスイッチ16と異なるのは、頭部32からは、2つの
板状突出部42,44が相互に異なる突出量で突出し、
回路基板14上には3本の接触端子46a,46b,4
6cが設けられている点である。
【0030】電子演奏モードで押鍵された場合には、側
壁37が所定量歪むと、板状突出部42の先端面の帯状
導電層42aが接触端子46a,46bを短絡させる。
更にもっと、側壁37が歪むと、板状突出部44の先端
面の帯状導電層44aが接触端子46b,46cを短絡
させる。このことにより、電子演奏装置26は信号線4
8a,48b,48c間のインピーダンスの検出によ
り、図3の場合と同じく、押鍵のタイミングと、そのベ
ロシティーを検出することができる。
【0031】尚、弾性部材として、ゴムを用いなくと
も、図5のごとく、変位センサ49を金属のバネ50に
て、いわゆるリーフスイッチとして実現することもでき
る。すなわち、バネ50は先端に2本のアーム52,5
4を有し、基端は回路基板14上の接触端子56上に通
電状態で接続されている。したがって、鍵2がその下面
2aにて、バネ50の中間部50aを押し下げると、バ
ネ50が所定量歪むとバネ50のアーム52,54の
内、回路基板14に近い方のアーム52の先端52aが
回路基板14上の接触端子58に接触し、更にバネ50
が所定量歪むとバネ50のもう一つのアーム54の先端
54aが回路基板14上の接触端子60に接触する。
【0032】このことにより、最初に接触端子56と接
触端子58との間が短絡され、次に接触端子56と接触
端子60との間が短絡されるので、図3,4の場合と同
じく、押鍵のタイミングと、そのベロシティーを検出す
ることができる。 [実施例2]図6にアップライトピアノに適用した実施
例2の構成を示す。実施例1と共通部分については、同
一の番号を付す。実施例1と異なる部分は、レバー24
に連動して、ダンパー70が弦72から離れたり弦72
に接触したりできる点である。
【0033】レバー24はワイヤ74により、天秤76
に連結している。また天秤76の支持部78を挟んで反
対側に、天秤76にダンパーペダル80が調節部材82
を介して接続されている。また、天秤76のワイヤ74
が接続されている側には、突揚棒84の下端が載置され
ている。突揚棒84の上端は、センターレール86に揺
動可能に取り付けられたダンパーロッド88のアーム8
8aに係合している。
【0034】したがって、レバー24を図6の状態から
図7の状態に操作したり、あるいはダンパーペダル80
を踏むことにより、図7に示すごとく、天秤76の突揚
棒84側が上がり、突揚棒84がアーム88aを突き上
げる。すると、ダンパーロッド88が図にて時計回りに
揺動してダンパー70の下端部70aに接触する。この
接触圧力により、ダンパー70を、ダンパー支持部90
の支持軸90aを中心にして、ダンパー70のバネ材7
0bの付勢力に抗して時計回りに揺動させる。このこと
により、ダンパー70の先端のフェルト70c,70d
が弦72から離れる。レバー24を図7の状態から図6
の状態に操作したり、あるいはダンパーペダル80を戻
すことにより、上述したのと逆の作動により、ダンパー
70は弦72に接触する。このようにレバー24に連動
してダンパー70を弦72から離したり、弦72に接触
させたりする機構が伝達有無切替機構に該当する。
【0035】また、図6のように、ダンパー70が弦7
2に接触している場合においては、鍵2を押すと、キャ
プスタンボタン92がウイッペン94を押し上げ、更に
ジャック96がバット98を押し上げ、その結果、ハン
マー100が図の反時計周りに揺動して弦72を打つ。
これと同時に、ウイッペン94のダンパー70側の端部
94aに設けられダンパー70の下端部70aに接触し
ているダンパースプーン102の圧力が、ウイッペン9
4の揺動に応じて増加し、バネ材70bの付勢力に抗し
てダンパー70を時計回りに揺動させて弦72から離
す。逆に、鍵2を離すと、上述したと逆の作動により、
バネ材70bの付勢力によりダンパー70は反時計回り
に揺動して弦72に接触する。これらの機構92,9
4,102が鍵動作伝達機構に該当する。
【0036】したがって、レバー24を図6の状態にし
ている場合には、押鍵時にゴムスイッチ16は鍵2の下
面2aには接触することはないが、キャプスタンボタン
92、ウイッペン94およびダンパースプーン102を
介してダンパー70側からバネ材70bの抵抗力を受け
ることになる。
【0037】図7に示すごとく、レバー24を操作し
て、ゴムスイッチ16を鍵2の下面2aに接触させる
と、押鍵時にゴムスイッチ16を歪ませる際の抵抗力を
受けることになる。しかし、レバー24の操作に基づ
き、ダンパー70は、ダンパーロッド88の揺動によ
り、時計回りに揺動して、ダンパー70の下端部70a
は、ダンパースプーン102から離れている。したがっ
て、鍵2はバネ材70bからの抵抗力を受けなくなる。
【0038】このように、図6に示す状態のアコーステ
ィック演奏モードでは、図8(a)に示すごとく、鍵2
は、ダンパー70のバネ材70bから受ける抵抗力が含
まれるタッチとなっている。しかし、図7に示す電子演
奏モードでは、ダンパー70のバネ材70bからの抵抗
力は消え、ゴムスイッチ16が歪む際の抵抗力が含まれ
るタッチとなる。すなわち、図8(a)の状態からダン
パー70のバネ材70bからの抵抗力が消えた場合のタ
ッチ(図8(b))に対して、ゴムスイッチ16が歪む
際の抵抗力が加わった図8(d)に示すタッチとなり、
図8(a)とほとんど同じタッチとなる。尚、図8
(c)は、図8(a)の状態に、更にゴムスイッチ16
が歪む際の抵抗力が加わった場合のタッチを示してい
る。
【0039】本実施例2の構成では、アコースティック
演奏モードと電子演奏モードとの間で切り替えても、バ
ネ材70bから抵抗力を受ける場合には、ゴムスイッチ
16からの抵抗力は消え、ゴムスイッチ16から抵抗力
を受ける場合には、バネ材70bからの抵抗力は消え
る。したがって、両演奏モードの間を切り替えてもほと
んどタッチ変化を生ずることが無い。
【0040】[その他]前記実施例1の変位センサ10
において、接触端子14c,14dが丸棒状突出部34
の導電層34aのみに接触し、接触端子14a,14b
が円環状突出部36の導電層36aのみに接触するよう
に、回路基板14上の接触端子14a,14b,14
c,14dを構成すれば、丸棒状突出部34と円環状突
出部36との突出量は逆でも良い。
【0041】また、接触端子14a,14bの内の一本
を省略しても良い。円環状突出部36の導電層36aに
よる短絡は、接触端子14c,14dのいずれかと、接
触端子14aあるいは接触端子14bとの間のインピー
ダンスの変化により検出することができる。
【0042】また、変位センサ10のゴムスイッチ16
に代るものとして、圧力で電圧が発生する圧電フィルム
を回路基板14から舌状に突出させて、電子演奏モード
では鍵2の下面2aに、その舌状の圧電フィルムを接触
させても良い。他の圧電素子でも良い。また、ゴムと金
属粒子とを組合わせた加圧導電ゴムをゴムスイッチ16
の代りに用いて、その加圧導電ゴムの抵抗の変化から圧
力を検出しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のピアノの鍵周辺の要部構成図であ
る。
【図2】 実施例1の異なる状態の要部構成図である。
【図3】 ゴムスイッチを利用した変位センサの構成説
明図である。
【図4】 ゴムスイッチを利用した変位センサの他の例
の構成説明図である。
【図5】 リーフスイッチを利用した変位センサの構成
説明図である。
【図6】 実施例2の要部構成図である。
【図7】 実施例2の異なる状態の要部構成図である。
【図8】 鍵タッチの違いを示すグラフである。
【符号の説明】 2…鍵 2a…下面 10,40,49…変位セ
ンサ 12…揺動板 14…回路基板 14a,14b,14c,14d…接触端子 16,41…ゴムスイッチ 20…バネ 24…レ
バー 25…信号線 26…電子演奏装置 30…内部空
間 32…頭部 34…丸棒状突出部 34a,36a…導電層 3
6…円環状突出部 37…側壁 38…連通孔 42,44…板状突出
部 42a,44a…帯状導電層 46a,46b,46
c…接触端子 48a,48b,48c…信号線 50…バネ 5
0a…中間部 52,54…アーム 52a,54a…先端 56,58,60…接触端子 70…ダンパー 7
0a…下端部 70b…バネ材 72…弦 74…ワイヤ 76
…天秤 80…ダンパーペダル 102…ダンパースプーン L…ストップレール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押鍵動作を検出するセンサと、このセンサ
    の検出に応じた電子音を発生する電子音源とを備えた鍵
    盤楽器であって、 前記センサが、接触する鍵からの圧力を検出することに
    より、押鍵動作を検出することを特徴とする鍵盤楽器。
  2. 【請求項2】前記センサが、 各鍵の押鍵時に各鍵の下面に接触して歪みを与えられる
    弾性部材と、 前記弾性部材が第1所定量歪むとオンまたはオフする第
    1接点と、 前記弾性部材が前記所定量より大きい第2所定量歪むと
    オンまたはオフする第2接点と、 を備えることにより、前記第1接点および前記第2接点
    のオンまたはオフに応じて押鍵動作を検出して、電子音
    を発生することを特徴とする請求項1記載の鍵盤楽器。
  3. 【請求項3】前記センサが、操作部材の操作により、押
    鍵時に各鍵の下面に接触する検出位置と押鍵時に各鍵の
    下面に接触しない退避位置とを取り得る請求項1または
    2記載の鍵盤楽器。
  4. 【請求項4】鍵盤楽器がピアノであって、 更に、 弦の振動を吸収するダンパーに押鍵動作を伝達すること
    により、押鍵時に前記ダンパーを弦から離して弦の振動
    を許し、離鍵時に前記ダンパーを弦に接触させて弦の振
    動を防止する鍵動作伝達機構と、 前記操作部材の操作に連動し、前記センサが前記検出位
    置にある場合に、前記ダンパーを前記鍵動作伝達機構か
    ら離して押鍵動作が伝達されないようにし、前記センサ
    が前記退避位置にある場合に、前記ダンパーを前記鍵動
    作伝達機構に接触させて押鍵動作が伝達されるようにす
    る伝達有無切替機構と、 を備えた請求項3記載の鍵盤楽器。
  5. 【請求項5】押鍵に連動するハンマーの打弦によって演
    奏するアコースティック演奏モードと、前記ハンマーに
    よる打弦を阻止するとともに押鍵に伴う前記センサの検
    出に基づいて前記電子音源を制御して演奏する電子演奏
    モードとを備えることにより、いずれかのモードに切り
    替えて演奏可能な請求項1〜4のいずれか記載の鍵盤楽
    器。
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