JPH05201856A - アクリルポリマーコーティングを有する高安定性放出制御型薬剤及びその製法 - Google Patents
アクリルポリマーコーティングを有する高安定性放出制御型薬剤及びその製法Info
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Abstract
した溶解プロフィルが得られるように水性アクリルポリ
マー懸濁液から形成されたコーティングを有する経口投
与用の放出制御型の投与薬剤を提供する。 【構成】 治療活性剤を含む基剤を可塑化アクリルポリ
マー水性懸濁液でコーティングし、コーティングされた
基剤を、高温及び/又は高相対湿度の貯蔵条件下でもほ
とんど影響されない高安定溶解プロフィルを得るまで可
塑化アクリルポリマーのガラス転移温度よりも高い温度
で硬化させることにより前記アクリルポリマー水性懸濁
液から形成したコーティングを有する高安定性の固形放
出制御型投与薬剤を得る。
Description
液から形成したコーティングを有する高安定性の固形放
出制御型薬剤、特に固形投与薬剤に関する。
重要なのはその安定性である。投与薬剤の安定性は特定
の容器及び環境内に貯蔵される時にその物理的、化学
的、微生物学的、治療学的及び毒物学的性質を維持でき
るかどうかに係わる。安定性測定の必要条件は例えば物
品製造要項(GMPs‐Good Manufacturing Practice
s)、米国薬局方(U.S.P.)、新薬使用法(NDAs‐N
ew Drug Applications )及び研究用新薬使用法(IN
Ds‐Investigational New Drug Applications )に記
載されている。
は貯蔵中の物理的安定性に関して特殊な問題を伴なうこ
とが多い。例えば、従来この型の投与薬剤に使用されて
いるワックスは長期にわたって貯蔵されると物理的に変
性することが知られており、製造時に安定させたり、変
化を防止する配慮がなされている。脂肪やワックスを精
製した状態で使用すると不安定な形に結晶し、製造時の
安定性試験中又は以後の貯蔵中にその有効性に予期でき
ない変動が現われることも知られている。
なり、処理を施してもこの状態が変化しないようにした
り、添加剤を組込むことで不安定化を遅らせたり、投与
薬剤の個々の成分を最終製品が完成する前に安定状態に
達するように誘導するなど、種々の方法を用いて高安定
性の放出制御型投与薬剤を実現できる場合が多い。
それがあることも公知である。例えばエチルセルロース
のようなポリマーフィルムの水和レベルの変化が透水率
及び薬効を変化させる可能性がある。さらにまた、アラ
ビアゴムのような結合剤が水分と熱の作用に置かれると
溶解し難くなることも知られている。ただし、製品の水
分は加工工程の制御と製品の適切な包装によってかなり
適切に制御することができる。
技術ではある種のセルロース誘導体,ゼイン,アクリル
樹脂,ワックス,高級脂肪アルコール,乳酸重合体,グ
リコール酸重合体のような疎水性ポリマーが使用されて
いる。錠剤,カプセル,坐薬,丸薬,ビーズ又は微小球
剤のような放出制御型投与薬剤を開発するためにこれら
のポリマーを使用する方法として、個々の投薬単位をこ
れらの疎水性ポリマーでコーティングする。このような
疎水性コーティングを溶液、懸濁液又は乾燥状態材料か
ら形成することは公知である。これらのポリマーの多く
は低水溶性であるから、ポリマーを有機溶媒に溶かし、
この溶液を(ビーズや錠剤のような)個々の薬剤にスプ
レーし、溶媒を蒸発させることによりコーティングする
のが普通である。
るフィルムのように外観上の理由から、あるいは味付け
マスクするために疎水性ポリマーの水性懸濁液が使用さ
れている。ただし、このような投与薬剤はこれに含有さ
れている活性薬を即時放出投与するために使用されるも
のである。
した放出制御型の薬剤を製造する試ろは安定性の問題が
解決されないため未だ成果を上げていない。従って、疎
水性ポリマーの水性懸濁液から放出制御型の薬剤を製造
することが望ましい。しかし、疎水性ポリマーの水性懸
濁液を使用して安定した放出制御型の薬剤を製造するこ
とは安定性の問題を克服できないため今日まで成功して
いない。具体的には、数時間以上にわたる所期の活性薬
放出プロフィルを得るため水性ポリマー懸濁液を使用し
てこれらの薬剤をコーティングした場合、エイジングに
伴なって溶解放出プロフィルが変化することは既に公知
である。ポリマーを有機溶媒に溶かして塗布すればこの
不安定性という問題が解消されることも公知である。し
かし、ポリマーコーティングの形成に有機溶媒を使用す
ることは引火性、発癌性、環境汚染、及び一般的な安全
性という点で問題である。
(配合比2:1;コーティング総量=3%w/w);ユ
ードラジット(Eudragit )を含むエチルセルロース
(配合比2:1;コーティング総量=3%w/w);及
びユードラジットRL(コーティング量=1.5 w/w)
でフィルムコートしたテオフィリンミニタブレットを温
度及び相対湿度を変えて貯蔵した結果が薬剤の放出速度
に及ぼした影響を報告したマンディ(Munday )等の最
近のリポート(Drug Devel.and Indus.Phar.,17(15)2
135-2146 (1991)で明らかにされた。相対湿度(R
H)を55〜60%の範囲に維持し、28℃,35℃及
び45℃でサンプルを等温貯蔵し、その際、貯蔵条件を
周期的に変え、先ず24時間にわたり45℃,55%R
H、続く24時間は28℃,20%RH、次の24時間
は5℃,10%RHとし、さらにこのサイクルを繰返え
し、以後24時間ごとに貯蔵条件を交互に45℃,55
%RHと28℃,0%RHとに設定した。上記ストレス
条件下の貯蔵によって生じたエイジング現象がポリマー
フィルムの性質に関係なく溶解を防げた。上記リポート
によれば、コーティング後最初の21日目(等温貯蔵)
に放出速度の低下が最大となる。
のような不安定の問題が起こらないことは公知である
が、ポリマーコーティングの調製に有機溶媒を使用する
ことは、投与薬剤は可燃性,発癌性,環境汚染及び安全
性という点で問題をはらむことになるので好ましくな
い。
薬剤を製造する試みは安定性を欠き、貯蔵中に薬剤放出
速度が変化することでも成功していない。例えば、ロー
ム ファーマ(Rohm Pharma )社から市販されている
ユードラジット(Eudragit )のような水性アクリルポ
リマー懸濁液から形成された不安定化遅延コーティング
を利用する放出制御型薬剤の製造が望ましいとされて来
た。しかし、貯蔵条件下で安定な放出制御型薬剤を得る
ことは今もって不可能である。即ち、メーカーが設定し
た45℃で2時間という硬化条件に従って硬化した場
合、ユードラジットから成る放出制御コーティングが不
安定であることは既に公知である。
下にあっても薬剤のほぼ安定した溶解プロフィルが得ら
れるように水性アクリルポリマー懸濁液から形成された
放出制御コーティングを有する経口投与用の放出制御型
投与薬剤を提供することにある。本発明の他の目的は、
長期にわたる高温及び高湿度のような苛酷な条件下で安
定なアクリル樹脂の水性懸濁液でコーティングした放出
制御型投与薬剤を提供することにある。上記及びその他
の目的は、含有する治療活性剤をほぼ安定したパターン
で放出する水性アクリル樹脂懸濁液から形成した放出制
御コーティングを有する固形投与薬剤に係わる。
又は“苛酷な”温度及び湿度条件下にある程度の時間を
置けば治療活性剤の放出速度が広範囲の温度及び/又は
湿度条件下におけるエイジングにもかかわらずほとんど
変化しない所期の終点が得られるという驚くべき所見に
も係わる。この驚くべき所見によれば、本発明の放出制
御コーティングを種々の投与形態に応用することにより
安定した放出制御型の薬剤を製造することができる。
ば胃液のような水溶液中で治療活性剤を制御下に放出で
きるのに充分な量のアクリル樹脂の水性懸濁液で形成し
たコーティングとで構成された固形の投与薬剤にも係わ
る。この固形投与薬剤は治療活性剤の放出が高温及び/
又は高湿度下にあってもほとんど影響されなようにコー
ティングを施してから硬化させる。
た複数の製薬用不活性ビーズと、水溶液中で前記治療活
性剤を制御下に放出するのに好適な厚さのアクリル樹脂
オーバコートから成る安定した放出制御型の固形経口投
与薬剤に係わる。コーティングされたビーズを可塑化ア
クリルポリマーのガラス転移温度よりも高い温度で長時
間にわたって硬化させることにより、高温及び/又は高
湿度の貯蔵条件下でもほとんど影響されない溶解プロフ
ィルを有する最終製品を得る。
アクリルポリマーでコーティングし、これを高温及び/
又は高相対湿度の貯蔵条件下でもほとんど影響されない
薬剤溶解プロフィルを可能にする時間にわたって可塑化
アクリルポリマーのガラス転移温度以上の有効温度で硬
化させた高安定性の固形放出制御型投与薬剤に係わる。
液で基剤をコーティングした高安定性放出制御型の薬剤
を得る方法において、可塑化アクリルポリマーの水性懸
濁液を調製し、治療活性剤を含む固形基剤を調製し、前
記基剤が水溶液中に露出すると前記治療活性剤の所定の
放出制御を達成するのに充分な量の前記可塑化アクリル
ポリマー水性懸濁液で前記基剤をコーティングし、前記
コーティングされた基剤を可塑化アクリルポリマー水性
懸濁液のガラス転移温度よりも高い温度で加熱すること
によって硬化させ、前記基剤が高温及び/又は高湿の貯
蔵条件下に置かれてもほとんど影響されない溶解プロフ
ィルが得られる終点に達するまで硬化を続けるステップ
から成ることを特徴とする方法。
上述した段階的硬化処理を施し、薬剤の溶解プロフィル
がほぼ安定化するまで薬剤の溶解プロフィルを観察する
ことによってこの特定薬剤の終点を求めるステップをも
含む。必要なら前記終点に基づいて薬剤に変更を加える
ことにより、治療活性剤の所期の溶解プロフィルを得
る。
ーティングを形成するアクリルポリマーを1種類又は2
種類以上のアンモニオメタクリレート共重合体から成
る。アンモニオメタクリレート共重合体は公知であり、
「NF XVII」には第4アンモニウム基含有量の低いア
クリル及びメタクリル酸エステルの完全重合化共重合体
であると記載されている。
剤を含む基剤を、約5〜15%の重量利得レベルを得る
のに充分な量のアクリルポリマー水性懸濁液でコーティ
ングすることを必要とするのが普通であるが、治療活性
剤の物理的性質、所期の放出速度、水性アクリルポリマ
ー懸濁液中の可塑化剤添加量、及び添加態様によっては
コーティングの重量利得レベルが上記値以下でも以上で
もよい。
は、37℃、900ml水性緩衝液(pH1.6 〜7.2 )
中、100rpm という条件下で投与薬剤の試験管内溶液
速度を米国薬局方パドル(Paddle)法に従って測定した
結果、1時間後に治療活性剤の12.5〜42.5(重量)%が
放出され、2時間後に25〜55(重量)%が放出さ
れ、4時間後に45〜75(重量)%が放出され、6時
間後に55〜85(重量)%が放出される。この例が本
発明を制限するものでないことはいうまでもない。
関して所期の溶解プロフィルを得るためには、物理的性
質の異なる2種類以上のアンモニオメタクリレート共重
合体を組込まねばならない場合がある。例えば、中性
(メタ)アクリルエステルに対する第4アンモニウム基
のモル比を変化させることにより、形成されるコーティ
ングの透過性を変え得ることは公知である。
ァーマ社から商品名ユードラジット(Eudragit )RL
30D及びユードラジット(Eudragit )RS30Dで
それぞれ市販されている。2種類の、水性懸濁液の形で
使用されるアクリル樹脂ラッカーの混合物からアクリル
コーティングを形成する。ユードラジットRL30D及
びユードラジットRS30Dは第4アンモニウム基含有
量の低いアクリルエステル及びメタクリルエステルの共
重合体であり、アンモニウム基と残りの中性(メタ)ア
クリルエステルのモル比はユードラジットRL30Dの
場合には1:20、ユードラジットRS30Dの場合に
は1:40である。平均分子量は約150,000 である。参
照記号RL(高透過性)及びRS(低透過性)はそれぞ
れの透過性を表わす。ユードラジットRL/RS混合物
は水及び消化液に溶けないが、この混合物から形成され
たコーティングは膨潤可能であり、水溶液及び消化液を
透過させる。
薬剤を得るには本発明のユードラジットRL/RS懸濁
液を所要の比率で混合すればよい。100%ユードラジ
ットRL、50%ユードラジットRLと50%ユードラ
ジットRSと、及び10%ユードラジットRLと90%
ユードラジットRSで遅延コーティングを形成すること
によってそれぞれ所要の放出制御型調合剤を得ることが
できる。それぞれのアクリル樹脂ラッカーの相対量を変
えることによって溶解プロフィルを変化させるだけでな
く、例えば、遅延コーティングの厚さを増減することに
よって最終製品の溶解プロフィルを変化させることがで
きる。
るアクリルポリマー水性懸濁液を錠剤、丸薬(又はビー
ズ)、微小球剤、種子状剤、ペレット、イオン交換、ビ
ーズ及びその他の多粒系と併用することにより治療活性
剤の放出を所期の態様で制御することができる。本発明
の製法で調製された顆粒、丸薬、ペレットなどはカプセ
ルなど適当な投与形態で提供することができる。
麗で、色素などのようなコーティング添加物を支持する
ことができ、毒性がなく、不活性で、粘つかない強靭
な、連続的なフィルムを形成できるものでなければなら
ない。可塑化剤を組込むことでフィルムの物理的性質が
一段と改善されるとの所見に照らして、本発明に使用さ
れるアクリルコーティングは有効量の適当な可塑化剤を
含むことが好ましい。例えば、可塑化剤を使用すること
によりフィルムの弾性を高め、懸濁液のフィルム形成温
度を低下させることができる。アクリル樹脂の可塑化は
いわゆる“内部可塑化”又は“外部可塑化”によって達
成できる。
ば共重合によって直接変化させるものであり、その手段
として作用の変更及び/又は置換、側鎖数の制御、ポリ
マー長さの制御などが採用される。コーティング溶液の
調合者は通常この方法を採用しない。外部可塑化は乾燥
フィルムのフィルム性質に必要な変化が起こるようにフ
ィルム溶液に適当な物質を添加する方法である。適切な
可塑化剤であるかどうかはポリマーに対する新和力又は
溶媒和力及びポリマー間付着防止能力によって判断され
る。このような作用は分子の剛度をやわらげることによ
って所要の可撓性を与える。
化剤の量はフィルム形成物の濃度を基準として設定さ
れ、多くの場合、フィルム形成物に対して約1〜50重
量%である。ただし、可塑化剤の濃度は特定のコーティ
ング溶液及び塗布方法について慎重に実験したのち初め
て正しく測定することができる。最も好ましい量として
は、約20%の可塑化剤がアクリルポリマー水性懸濁液
に含まれるようにする。
る際に重要なパラメータとなるのはそのポリマーのガラ
ス転移温度(Tg)と関連するパラメータである。ガラ
ス転移温度はポリマーの物理的性質に根本的な変化が現
われる温度又は温度範囲と関連する。この変化は状態変
化を反映せず、ポリマーの高分子移動度の変化を反映す
る。Tg以下の温度では、ポリマー鎖の移動度がきびし
く制約される。従って、所与のポリマーについて、もし
そのTgが室温以上なら、ポリマーはガラスとして挙動
し、硬く、非可撓性であり、どちらかといえば脆く、こ
のような性質はコーティングを施された投与薬剤がある
程度の外部的応力を受けることを考慮すればフィルムコ
ーティングに好適ではない。
組込むことによってTgが効果的に低下させる結果とな
り、周囲条件下でフィルムが比較的柔軟に、比較的可撓
的になり、多くの場合比較的強靭になるから、機械的応
力に対する抵抗力が増大する。
としてエチルセルロースのためのすぐれた“膨潤剤”と
して作用できること、水に溶けないことなどが挙げられ
る。本発明のアクリルポリマーに好適な可塑化剤の例と
してはクエン酸トリエチルNF XVI 、クエン酸トリブ
チルのようなクエン酸エステルのほか、フタル酸ジブチ
ル、1,2‐プロピレングリコールなどがある。本発明
のエチルセルロース水性懸濁液にはクエン酸トリエチル
が特に好ましい可塑化剤である。少量のタルクを添加す
ることによって水性懸濁液が処理中に粘着する傾向が軽
減され、タルクが研磨剤として作用することも明らかに
なっている。
経口摂取されて胃液と接触すると治療活性剤をゆっくり
と放出する。本発明による薬剤の放出プロフィルは例え
ばコーティングの量を加減したり、可塑化剤添加態様を
変えたり、アクリル樹脂に対する可塑化剤の量を加減し
たり、添加物又は賦形剤を加えたり、製法を変えるなど
によって変えることができる。
る。本発明の組成物中に使用できる(例えば薬剤のよう
な)治療活性剤としては水溶性のものもあれば非水溶性
のものもある。このような治療活性剤の例を挙げると、
(例えばジメンヒドリネート,マレイン酸ジフェンヒド
ラミン,マレイン酸クロルフェニラミン及びα‐マレイ
ン酸クロルフェニラミンのような)抗ヒスタミン剤,
(例えばアスピリン,コデイン,モルヒネ,ジヒドロモ
ルホン,オキシコドンなどのような)鎮痛剤,(例えば
ナプロキシン,シクロフェン,インドメタシン,イブプ
ロフェン,アセタミノフェン,アスピリン,スリンダッ
クのような)抗炎剤,(例えばメトクロプラミドのよう
な)胃腸薬及び抗嘔吐剤,(例えばフェニトイン,メプ
ロバメイト,ニトラゼパムのような)抗てんかん剤,
(例えばニフェジピン,パパベリン,ジルチアゼム及び
ニカルジリンのような)血管拡張剤,(例えばリン酸コ
デインのような)鎮咳剤及び去痰剤,(例えばテオフィ
リンのような)抗喘息剤,(例えばアトロピン,スコポ
ラミンのような)抗痙れん剤,(例えばインシュリン,
レパリンのような)ホルモン,(例えばδ‐アクリル
酸,ベンドロフルアザイドのような)利尿剤,(例えば
プロプラノロール,クロニジンのような)抗低血圧剤,
(例えばアルブテロールのような)気管支拡張剤,(例
えばヒドロコルチゾン,トリアムシノロン,プレドニゾ
ンのような)抗炎ステロイド,(例えばテトラサイクリ
ンのような)抗生物質,抗痔核剤,催眠剤,向精神薬,
下痢止め剤,粘液溶解剤,鎮静剤,うっ血除去剤,緩下
剤,制酸剤,ビタミン,興奮剤(フェニルプロパノラミ
ンのような食欲抑制剤を含む)などがある。ただし以上
に挙げた例がすべてではない。
ルホン,オキシコドン,ジヒドロコデイン,コデイン,
ジヒドロモルフィン,モルヒネ,ブプレモルフィン、こ
れらの塩又はこれらの混合物などから成る。他の好まし
い実施例では、治療活性剤がテオフィリンから成る。
ような製薬用不活性ビーズをアクリル樹脂懸濁液でコー
ティングする場合、コーティングされた複数の高安定性
放出制御型のビーズを、摂取されて胃液と接触すると有
効な放出制御が達成されるのに充分な量だけゼラチンカ
プセルに封入すればよい。この実施例では、例えば、治
療活性剤を水に溶かし、この溶液を支持体、例えばニュ
ーパリエル18/20ビーズの表面にウルステルインサ
ートを使用してスプレーすることにより治療活性剤でコ
ーティングされたビーズを調製する。ビーズに対するヒ
ドロモルホンの結合促進及び/又は溶液の着色などを必
要とする場合にはビーズをコーティングする前に必要成
分を添加する。例えば、着色剤を添加した、又は添加し
ないヒドロキシプロピル・メチルセルロースを含む添加
剤を溶液に添加し、これを溶液と(例えば約1時間にわ
たって)混合してからビーズに塗布すればよい。コーテ
ィングされた支持体、即ちこの実施例ではビーズを必要
に応じてバリヤー剤でコーティングすることにより治療
活性剤をアクリルコーティングから分離することも可能
である。好適なバリヤー剤の1例としてヒドロキシプロ
ピル・メチルセルロースが挙げられる。ただし、その他
の公知フィルム形成物を使用してもよい。バリヤー剤は
最終製品の溶解速度に影響しないことが好ましい。
に応じて)さらにヒドロキシプロピル・メチルセルロー
スで保護したビーズをアクリルポリマーでコーティング
する。アクリルポリマー懸濁液は有効量の可塑化剤、例
えばクエン酸トリエチルをも含むことが好ましい。既製
のアクリル樹脂懸濁液としてユードラジットRS30D
やユードラジットRL30Dなど一連のユードラジット
シリーズが市販されている。
物のほかに、可塑化剤、溶媒系(即ち、水)、及び外観
を美しくすると共に製品を目立たせるための着色剤をも
含むことが好ましい。治療活性剤の溶液に着色剤を添加
するか、即ち、コーティングと共に着色を行うようにし
てもよい。薬剤を着色するのに好適な成分は二酸化チタ
ンやカラー顔料、例えば酸化鉄顔料などである。ただ
し、顔料を組込むとコーティングの遅延効果が増大する
ことがある。以上に述べた方法以外の適当な方法で本発
明の薬剤に着色することも可能である。
レーすることにより治療活性剤から成る支持体にアクリ
ルポリマーの可塑化コーティングを施せばよい。好まし
い方法としては、ウルステル流動層システムを利用し、
アクリルポリマーコーティングをスプレーしながら下方
からの空気噴流によってコア材料を流動させ、乾燥させ
る。治療活性剤の物理的性質や可塑化剤の組込み態様な
どを考慮して前記コーティングされた支持体が水溶液、
例えば胃液と接触すると所定の制御下に治療活性剤を放
出するに充分な量のコーティングを塗布することが好ま
しい。アクリル樹脂でコーティングしたのち、必要に応
じて別のフィルム形成物、例えばオパドリー(Opadry
)のオーバーコートをビーズに塗布する。このオーバ
ーコートの目的はビーズの集塊現象を極力防止すること
にある。
ためコーティングされたビーズを硬化させる。従来、硬
化は例えばユードラジットでコーティングされた薬剤の
場合なら塗布後2時間にわたって45℃の流動層を介し
て行われている。ローム ファーマ社は20%固形物レ
ベルのクエン酸トリエチルで可塑化されたユードラジッ
トRS30Dのガラス転移温度(Tg)以上であること
からこの標準的硬化方法を推奨している。しかし、この
方法では後述の実験例によって立証されるように、貯蔵
後、薬剤の溶解プロフィルが不安定になる。
ティングを施された基剤、例えばビーズをコーティング
剤のTgよりも高い温度で加熱し、高温及び/又は高湿
度の貯蔵条件下でもほとんど影響されない溶解プロフィ
ルが得られる終点に達するまで硬化処理を続けることに
よって達成される。一般に、硬化時間は約24時間以上
であり、硬化温度は例えば約45℃でよい。本発明で
は、コーティングを施された基剤を周囲条件以上の湿度
環境に置かれなくても安定した最終製品を得られること
も明らかになった。
る溶解プロフィル変化のメカニズムとしては、貯蔵の過
程で硬化がさらに続行し、溶解プロフィルがほぼ一定と
なる安定した終点に到達できないためとも考えられる。
これに対して本発明の方法で硬化させた製品では、治療
活性剤の放出速度が貯蔵中の温度及び湿度の上昇にほと
んど影響されない。
グを施された基剤を所要の時間にわたって可塑化アクリ
ルポリマーのTgよりも高い温度でオーブン硬化させる
ことによって安定した製品が得られ、硬化に要する温度
及び時間は個々の薬剤ごとに実験に基づいて決定され
る。
48時間にわたる約45℃の温度でのオーブン硬化によ
って安定した製品を得る。従って、実施態様によっては
製品を例えば36時間にわたって硬化させることが好ま
しい場合もあり、いくつかの好ましい実施例では製品を
約40時間にわたって硬化させる。本発明の放出制御コ
ーティングを施した製品を、その製品によっては48時
間以上、例えば60時間またはそれ以上硬化させねばな
らない場合もあり得る。
布する場合には、錠剤のコア(例えば基剤)は治療活性
剤のほかに例えばスクロース,デクストロース,ラクト
ース,微晶セルロース,キシリトール,フラクトース,
ソルビトール、これらの混合物などのような不活性製薬
用充填剤(希釈剤)を含むことができる。カルシウム又
はマグネシウムソープのような適量の製薬用潤滑剤を、
錠剤コア成分を圧縮する前に上記賦形剤成分に添加して
もよい。最も好ましくは固形投与薬剤に対して約0.5 〜
3重量%のステアリン酸マグネシウムを添加する。
のアクリル樹脂コーティングを施した錠剤はビーズの調
製に関して上述したのと同様の態様で調合し、硬化すれ
ばよい。当業者には明らかなように、特定の高温、高湿
において必要な硬化条件、及び安定した製品を得るのに
必要な時間範囲は個々の薬剤に応じて異なる。
に明らかになるであろう。ただし、これらの実験例が特
許請求の範囲を制限するものではない。
パドリー(Opadry )Y-5-1442 ライトピンク(ペンシ
ンバニア州 ウエストポイント市のカロロン(Coloro
n)社から市販され、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース,ヒドロキシプロピルセルロース,二酸化チタン,
ポリエチレングリコール及びD&C Red No.30 Alu
minium Lake を含有する)を添加し、約1時間にわた
って混合し、ウルステルインサートを使用してニューパ
リエル18/20ビーズにスプレーすることによってヒ
ドロモルホンビーズを調製した。得られた製品の組成は
表1の通りであった。
を表2に示すように重量利得が5%となるようにユード
ラジットRS30Dでコーティングした。最終乾燥処理
は行わなかった。
ストし、次いで37℃/80°RH(RH=相対湿度)
の促進条件下で1カ月間貯蔵した。1カ月後、ビーズに
集塊現象が認められた。溶解テストは米国薬局方バスケ
ット法に従って37℃、100rpm の条件下に初めの1
時間はpH1.2 の胃液700mlで、次いでpH7.5 、9
00mlに変えて実施した。適量のビーズが入っている開
口カプセルを容器内に置くことによって溶解させた。結
果を表3に示す。
進貯蔵条件下に置くとコーティングされたビーズからの
ヒドロモルホンHCl の溶解が著しくスローダウンし
た。
ンと抑制コーティングとの間の安定性の問題に起因する
かどうかを確めるため、例3では例1の手順に従ってニ
ューパリエル(Nu Pariel )ヒドロモルホンビーズを
調製し、HPMCでコーティングし、抑制層なしでテス
トした。溶解テストは貯蔵前と、37℃乾燥状態及び3
7℃/80%RHでの貯蔵後に実施した。結果を表4に
示す。
含まない被覆ビーズは安定であった。オーブン内での
“乾燥状態”下での相対湿度を測定するため、60℃オ
ーブン内に配置した水を満たした除湿器内の相対湿度を
次のように測定した。先ず、約500gの精製水をプラ
スチック製の除湿器に注入し、メタルガードを挿入し
た。湿度計/温度インジケータをガードの上に置き、除
湿器に蓋をして24時間にわたり60℃オーブン内に置
いた。24時間後、除湿器内の相対湿度は85%、温度
は60℃であった。湿度計だけを60℃オーブンに24
時間置いた場合、相対湿度は60℃において9%であっ
た。
を重量利得が5%となるようにユードラジットRSでコ
ーティングした。コーティングを施したのち、流動層ド
ライヤーで2時間にわたり45℃でビーズを乾燥(硬
化)させた。この温度は固形物レベル20%のクエン酸
トリエチルで可塑化したユードラジットRS30DのT
gよりも高い温度である。貯蔵前と貯蔵後に溶解テスト
を実施し、貯蔵後のテストは37℃乾燥状態と37℃/
80%RHでの貯蔵後に実施した。結果を表5に示す。
のヒドロモルホンの溶解は貯蔵で著しく変化し、例4に
おいて採用される短い硬化ステップでは安定性/硬化の
問題が解決されなかった。
ングを施したビーズをさらに5%HPMCでコーティン
グすることにより抑制層を環境を保護した。貯蔵前と貯
蔵後に溶解テストを実施し、貯蔵後のテストは37℃乾
燥状態と37℃/80%RHでの貯蔵後に実施した。結
果を表6に示す。
ットコーティングを施したビーズを未硬化のまま5%H
PMCでさらにコーティングすることにより抑制層を環
境から保護した。溶解テストは貯蔵前と、37℃乾燥状
態及び37℃/80%RHでの貯蔵後に実施した。結果
を表7に示す。
うに、(特にユードラジットコーティングを施した球状
体のような)球状体を促進的貯蔵条件下における集塊現
象から保護すること以外、最終HPMCコーティングに
は例5及び6の製品を安定化させる効果はなかった。た
だし、上記結果に照らして、促進条件下に溶解プロフィ
ルは変化するものの37℃乾燥状態又は37℃/80%
RHでの貯蔵中に硬化終点に達し得るものと考えられ
る。
ビーズの溶解がある点まではスローダウンするがそれ以
上はスローダウンしないことを示唆した。しかし、終点
に達するのが遅過ぎた。
れているから、促進貯蔵条件(例えば37℃/80%R
H)下に置かれることで抑制層が一段と“硬化”したと
考えられる。そこで、製造過程において製品を終点溶解
まで硬化させるのに必要な処理条件を確定するためのテ
ストをも実施した。
ため、コーティングを5%重量利得以下にするのではな
く、比較的可溶性の高いユードラジットRL(メタクリ
ルエステル対第4アンモニウム基の比が1:20)を抑
制層に含有させた。
ビーズを調製した。例7の場合、抑制層は100%ユー
ドラジットRLで形成し、例8では50%ユードラジッ
トRL及び50%ユードラジットRSで形成し、例9で
は10%ユードラジットRL及び90%ユードラジット
RSで形成した。例7−9のいずれにおいてもコーティ
ングによる総重量利得は5%であった。
れぞれ45℃乾燥状態で1,2,6,8,12及び21
日間にわたって硬化させ、例2に述べたような溶解テス
トを実施した。
即時放出性の製品であることが判明した。即ち、調合薬
剤を硬化させた後でも、使用された抑制コーティングの
量/タイプが薬剤の即時放出を抑制するには不充分であ
った(即ち、薬剤の100%近くが1時間後に放出され
た)。下記のような促進条件下で貯蔵することにより例
9の製品をテストした。21日間硬化させてから、例9
のサンプルを37℃/80%RHオーブンに入れ、7日
及び30日後に例2に示した溶解テストを実施した。
僅か1日で硬化が完了した。代表的な溶解プロフィル
(3つのサンプルに関する平均結果及び標準偏差)を表
8に示す。
条件下にステトされたサンプルについても1カ月溶解プ
ロフィルは初期硬化サンプルと比較してスローダウンを
全く示していない。即ち、45℃で24時間硬化させた
段階で、メタクリレート放出制御フィルムコーティング
は実質的に安定化された。
9をさらにテストした。具体的には、例9の硬化サンプ
ルを37℃/80%RHオーブン内に置き、例2で述べ
たような溶解テストを貯蔵前と、1,2,7,10,2
1及び30日の貯蔵後に実施した。代表的な溶解プロフ
ィル(3つのサンプルに関する平均結果と標準偏差)を
表9に示す。
の処理を施した。例10の場合、抑制コーティングに9
0:10の比率でユードラジットRS及びユードラジッ
トRLを組込んだ(コーティングに対して5%w/
w)。例10における組成を表11に示す。
適のメタクリレートポリマー重量を求めると共に45℃
乾燥状態における48時間の硬化ステップの再現性及び
有効性を確認するための実験を行なった。メタクリレー
トの添加量レベルを変えて3バッチを製造し、45℃乾
燥状態オーブン内で硬化させた。例10では、例3の方
法で表10に示すようにヒドロモルホンビーズを調製し
た。
た。ただし例11では抑制コーティングに90:10の
比率でユードラジットRS及びユードラジットRLを組
込んだ(コーティングに対して8%w/w)。例12で
も抑制コーティングに90:10の比率でユードラジッ
トRS及びユードラジット(ただしコーティングに対し
て12%w/w)。例11及び12の組成を表12及び
表13にそれぞれ示す。
うに、24時間硬化後のサンプルの溶解プロフィルは求
めなかったが、2日間硬化後に得られた結果は例9の2
4時間及び48時間硬化に関して得られた結果とほぼ同
様であった。従って、例10の製品も24時間硬化で安
定状態に達するものと考えられる。
解プロフィルについてテストし、その際、例11のサン
プルを1カ月にわたり37℃/80%RHの促進条件下
に置いた。例11のサンプルの代表的な初期溶解プロフ
ィル(3つのサンプルの平均結果)を下記表14に示
す。
明らかなように、2日間硬化後に得られた結果は37℃
/80%RHの促進貯蔵条件下で得られた結果とほぼ同
様であり、2日間硬化後の例11サンプルが安定化され
ていることを示唆している。また、例11の製品で得ら
れた溶解結果は抑制コーティングを厚く形成した場合に
予想されるようなヒドロモルホン放出速度の減速を示し
た。
ストし、その際、例12のサンプルを室温で1カ月、及
び37℃/80%RH、37℃乾燥状態及び50℃乾燥
状態の促進条件下でそれぞれ貯蔵した後にテストした。
例12の代表的な溶解プロフィル(3つのサンプルの平
均結果)を下記表15に示す。
明らかなように、例12で得た溶解結果は予期した通り
例10及び11の比較的薄い抑制コーティングと比較し
てヒドロモルホンの放出速度が低下することを示唆し
た。2日間硬化後に得られた綜合的な結果は8時間及び
12時間の時点で溶解した薬剤%を除けば37℃/80
%RHの促進貯蔵条件下で得られた結果とほぼ同様であ
る。このような結果から判断して、抑制コーティング量
が多い場合には、安定な調合薬剤を得るためにコーティ
ングの硬化時間を長くする必要があるかもしれない。
を代用する調合薬剤に応用した。硫酸モルヒネ及びHP
MC(Opadry Clear Y-5-7095 )の懸濁液をウルス
ター(Wurster)インサートを含む入口温度60℃の流
動層ドライヤ中の18/20メッシュニューパリエルビ
ーズに加えた。薬剤を装入した後、5%重量利得の保護
コートとしてオパドリー ラベンダー(Opadry Laven
der )YS-1-4729 HPMC Base フィルムコーティ
ング懸濁液を塗布した。
いでRS対RLが90:10、利得レベルが5重量%と
なるように混合したユードラジットRS30Dとユード
ラジットRL30Dの混合物から成る抑制コーティング
で硫酸モルヒネビーズをオーバコートした。ユードラジ
ットRS30D及びユードラジットRL30Dのこの混
合物を(粘着防止剤としての)タルク及び(可塑化剤と
しての)トリエチルシトレートと共に入口温度35℃で
ウルスターインサート内で塗布した。抑制オーバコーテ
ィングが完了したら、利得レベルが5重量%となるよう
にオパドリー ラベンダーYS-1-4729 の仕上げオーバ
コーティングを硫酸モルヒネに施した。
45℃乾燥オーブン内に置いたペーパ裏張りトレイ上で
硫酸モルヒネビーズを2日間にわたって硬化させた。硬
化後、硫酸モルヒネ分が30mgとなるようにゼラチンカ
プセルにビーズを充填した。最終組成を下記表16に示
す。
態、及び50℃乾燥状態の貯蔵条件で上記硬化処理を施
し、1カ月後及び2カ月後に例13の製品について溶解
安定性をテストした。結果を下記表17に示す。
化処理は硫酸モルヒネの溶解プロフィルを終点溶解速度
に安定化し、促進貯蔵条件下に貯蔵されたサンプルにお
いてもこの終点溶解速度は一定に維持された。
Claims (37)
- 【請求項1】 アクリルポリマーの水性懸濁液で基剤を
コーティングした高安定性放出制御型薬剤を得る方法に
おいて、 可塑化アクリルポリマーの水性懸濁液を調製し、 治療活性剤を含む固形基剤を調製し、 前記基剤が水溶液中に露出した状態で前記治療活性剤の
所定の放出制御を達成するのに充分な量の前記可塑化ア
クリルポリマー水性懸濁液で前記基剤をコーティング
し、 前記コーティングされた基剤を可塑化アクリルポリマー
水性懸濁液のガラス転移温度よりも高い温度で加熱する
ことによって硬化させ、前記基剤が高温及び/又は高湿
の貯蔵条件下に置かれてもほとんど影響されない溶解プ
ロフィルが得られる終点に達するまで硬化を続けるステ
ップから成ることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 未硬化又はほとんど未硬化の投与薬剤を
きびしい貯蔵条件下に置き、薬剤の溶解プロフィルがほ
ぼ安定化するまで薬剤の溶解プロフィルを観察すること
によって該薬剤の終点を求めるステップをも含むことを
特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記終点に基づいて調合剤に変更を加え
ることにより前記治療基剤の所期の溶解プロフィルを得
るステップをも含むことを特徴とする請求項2記載の方
法。 - 【請求項4】 前記治療活性剤を製薬用ビーズの表面に
塗布し、充分量の硬化した前記塗布ビーズをカプセルに
封入して1回分ずつの経口投与分を調剤することにより
前記基剤を経口投与に適した形に調製するステップをも
含むことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 前記治療活性剤を錠剤に組込むことによ
って前記基剤を経口投与に適した形に調製するステップ
をも含むことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 前記アクリルポリマーが必要量の第4ア
ンモニウム基を有する1種類又は2種類以上のアクリル
エステル及びメタクリルエステルの共重合体から成るこ
とを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 (メタ)アクリルエステルに対するアン
モニウム基のモル比が約1:20のアクリルエステル及
びメタクリルエステルの第1共重合体を(メタ)アクリ
ルエステルに対するアンモニウム基のモル比が約1:4
0のアクリルエステル及びメタクリルエステルの第2共
重合体、及び適当な可塑化剤と混合することによって前
記アクリルポリマーを調製することを特徴とする請求項
6記載の方法。 - 【請求項8】 前記コーティングされた基剤を終点に達
するまで少なくとも約24時間にわたって硬化させるこ
とを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項9】 前記コーティングされる基剤を約24〜
48時間にわたって硬化させることを特徴とする請求項
1記載の方法。 - 【請求項10】 前記コーティングされる基剤を約48
時間にわたって硬化させることを特徴とする請求項1記
載の方法。 - 【請求項11】 前記治療活性剤を抗ヒスタミン剤,鎮
痛剤,抗炎剤,胃腸薬,抗嘔吐剤,抗てんかん剤,血管
拡張剤,鎮咳剤,去痰剤,抗喘息剤,抗痙れん剤,ホル
モン,利尿剤,抗低血圧剤,気管支拡張剤,抗炎ステロ
イド,抗生物質,抗痔核剤,催眠剤,向精神薬,下痢止
め剤,粘液溶解剤,鎮静剤,うっ血除去剤,緩下剤,制
酸剤,ビタミン,及び興奮剤から成るグループから選択
することを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項12】 前記治療活性剤をヒドロモルホン,オ
キシコドン,ジヒドロコデイン,コデイン,ジヒドロモ
ルフィン,モルヒネ,これらの塩、及びこれらの混合物
から成るグループから選択することを特徴とする請求項
1記載の方法。 - 【請求項13】 前記治療活性剤でテオフィリンである
ことを特徴とする請求項1記載の方法。 - 【請求項14】 請求項1記載の方法に従って調製され
た高安定性の製品。 - 【請求項15】 請求項4記載の方法に従って調製され
た高安定性の製品。 - 【請求項16】 請求項5記載の方法に従って調製され
た高安定性の製品。 - 【請求項17】 治療活性剤から成る基剤を含み、前記
基剤を可塑化アクリルポリマーの水性懸濁液でコーティ
ングし、少なくとも約24時間にわたって可塑化アクリ
ルポリマー水性懸濁液のガラス転移温度よりも高い温度
で硬化させることによりコーティングされた基剤が高温
及び/又は高相対湿度の貯蔵条件下でもほとんど影響さ
れない安定した溶解プロフィルを得るようにしたことを
特徴とする高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項18】 前記治療活性剤を前記可塑化アクリル
ポリマー水性懸濁液で約5〜15%の重量利得レベルま
でコーティングすることを特徴とする請求項17記載の
高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項19】 前記アクリルポリマーコーティングを
所要量の第4アンモニウム基を有するアクリルエステル
及びメタクリルエステルの少なくとも1つの共重合体か
ら成ることを特徴とする請求項17記載の高安定性放出
制御型固形投与剤。 - 【請求項20】 前記アクリルポリマーコーティングが
(メタ)アクリルエステルに対するアンモニウム基のモ
ル比が約1:20のアクリルエステル及びメタクリルエ
ステルの第1共重合体と(メタ)アクリルエステルに対
するアンモニウム基のモル比が約1:40のアクリルエ
ステル及びメタクリルエステルの第2共重合体の混合物
から成り、前記第2共重合体に対する前記第1共重合体
の比が約10:90〜90:10であることを特徴とす
る請求項17記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項21】 前記基剤を不活性の製薬用ビーズに前
記治療活性剤を塗布することによって調製したことを特
徴とする請求項17記載の高安定性放出制御型固形投与
剤。 - 【請求項22】 複数のコーティングし、硬化させたビ
ーズを、胃液及び腸液と接触した状態で有効な放出制御
が達成されるのに充分な量だけカプセルに封入したこと
を特徴とする請求項21記載の高安定性放出制御型固形
投与剤。 - 【請求項23】 前記基剤を不活性成分を添加するか、
又は添加せずに圧縮して錠剤としたことを特徴とする請
求項17記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項24】 約48時間にわたって硬化された請求
項17記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項25】 前記基剤を不活性剤を添加するかまた
は添加せずに圧縮して錠剤としたことを特徴とする請求
項17記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項26】 前記治療活性剤を抗ヒスタミン剤,鎮
痛剤,抗炎剤,胃腸薬,抗嘔吐剤,抗てんかん剤,血管
拡張剤,鎮咳剤,去痰剤,抗喘息剤,抗痙れん剤,ホル
モン,利尿剤,抗低血圧剤,気管支拡張剤,抗炎ステロ
イド,抗生物質,抗痔核剤,催眠剤,向精神薬,下痢止
め剤,粘液溶解剤,鎮静剤,うっ血除去剤,緩下剤,制
酸剤,ビタミン,及び興奮剤から成るグループから選択
したことを特徴とする請求項17記載の高安定性放出制
御型固形投与剤。 - 【請求項27】 前記治療活性剤をヒドロホルモン,オ
キシコドン,ジヒドロコデイン,コデイン,ジヒドロモ
ルフィン,モルヒネ,これらの塩及びこれらの混合物か
ら成るグループから選択したことを特徴とする請求項1
7記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項28】 前記治療活性剤がテオフィリンである
ことを特徴とする請求項17記載の高安定性放出制御型
固形投与剤。 - 【請求項29】 治療活性剤を塗布した不活性の製薬用
ビーズから成る基剤を含み、 前記基剤を(メタ)アクリルエステルに対するアンモニ
ウム基のモル比が約1:20のアクリルエステル及びメ
タクリルエステルの第1共重合体と(メタ)アクリルエ
ステルに対するアンモニウム基のモル比が約1:40の
アクリルエステル及びメタクリルエステルの第2共重合
体を、前記第2共重合体に対する前記第1共重合体の比
が約10:90〜90:10となるように混合した混合
物から得た可塑化アンモニオメタクリレート共重合体の
水性懸濁液で約5〜15%の重量利得レベルまでコーテ
ィングし、コーティングされた基剤を少なくとも約24
時間にわたって可塑化アクリルポリマー水性懸濁液のガ
ラス転化温度よりも高い温度で硬化させ、コーティング
された基剤が高温及び/又は高相対湿度の貯蔵条件下で
もほとんど影響されない安定した溶解プロフィルを得る
ようにしたことを特徴とする高安定性放出制御型固形投
与剤。 - 【請求項30】 約24〜48時間にわたって硬化させ
た請求項29記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項31】 約48時間にわたって硬化させた請求
項29記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項32】 前記基剤を不活性成分を添加するかま
たは添加せずに圧縮して錠剤にしたことを特徴とする請
求項29記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項33】 前記治療活性剤をヒドロホルモン,オ
キシコドン,ジヒドロコデイン,コデイン,ジヒドロモ
ルフィン,モルヒネ,これらの塩及びこれらの混合物か
ら成るグループから選択したことを特徴とする請求項2
9記載の高安定性放出制御型固形投与剤。 - 【請求項34】 複数の前記コーティングし、硬化させ
たビーズを、水溶液と接触した状態で有効な放出制御が
達成されるのに充分な量だけカプセルに封入したことを
特徴とする請求項29記載の高安定性放出制御型固形投
与剤。 - 【請求項35】 前記治療活性剤を抗ヒスタミン剤,鎮
痛剤,抗炎剤,胃腸薬,抗嘔吐剤,抗てんかん剤,血管
拡張剤,鎮咳剤,去痰剤,抗喘息剤,抗痙れん剤,ホル
モン,利尿剤,抗低血圧剤,気管支拡張剤,抗炎ステロ
イド,抗生物質,抗痔核剤,催眠剤,向精神薬,下痢止
め剤,粘液溶解剤,鎮静剤,うっ血除去剤,緩下剤,制
酸剤,ビタミン,及び興奮剤から成るグループから選択
したことを特徴とする請求項29記載の高安定性放出制
御型固形投与剤。 - 【請求項36】 前記治療活性剤がテオフィリンである
ことを特徴とする請求項29記載の高安定性放出制御型
固形投与剤。 - 【請求項37】 治療活性剤から成る基剤を含み、可塑
化アンモニオメタクリレート共重合体をそのガラス転移
温度よりも高い温度で、高温及び/又は高相対湿度の貯
蔵条件でも前記治療活性剤がほとんど影響されない試験
管内放出特性を示すような最終製品を得るのに必要な時
間にわたって硬化させることによって安定化させた放出
制御コーティングで前記基剤を被覆したことを特徴とす
る高安定性放出制御型固形投与剤。
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