JPH05200946A - 耐熱性接着材料 - Google Patents

耐熱性接着材料

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JPH05200946A
JPH05200946A JP9211150A JP1115092A JPH05200946A JP H05200946 A JPH05200946 A JP H05200946A JP 9211150 A JP9211150 A JP 9211150A JP 1115092 A JP1115092 A JP 1115092A JP H05200946 A JPH05200946 A JP H05200946A
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三好 与倉
Yasuo Miura
康男 三浦
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Abstract

(57)【要約】 【構成】この発明は、耐熱性絶縁フィルムと芳香族テト
ラカルボン酸二無水物とシロキサン系ジアミンを主成分
とするポリイミドシリコ−ンからなるイミド化した薄膜
を有する耐熱性接着材料を提供する。 【効果】本発明によれば、金属、耐熱性樹脂などとの接
着が容易に可能な上、張り合わせキュア後の発泡がな
く、さらに接着性、耐熱性等が優れた耐熱性接着材料を
を確実に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性接着材料に関する
ものであり、更に詳しくは高い接着力を有し、かつ寸法
安定性に優れる高品位な耐熱性接着材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性フィルムはその樹脂特有の
特徴を生かし種々の分野で使用されている。例えば、金
属箔と接着剤で積層したFPC(フレキシブルプリント
基板)、TAB用のフィルムキャリアテ−プなどは周知
のとおりである。これらは、ポリイミドなどの耐熱性樹
脂フィルムと金属箔をエポキシ樹脂系、アクリル樹脂
系、ポリアミド樹脂系、NBR系などの接着剤で張り合
わせられている。このようなフィルムキャリアテ−プの
諸特性は、使用する接着剤の性能でほぼ決まり、ポリイ
ミドフィルムの有する優れた耐熱性、耐薬品性、電気特
性、機械特性などを十分に生かしていないのが実情であ
る。たとえば、耐熱性については、ポリイミドの耐熱性
が350℃以上であるにもかかわらず、フィルムキャリ
アテ−プの半田耐熱性は通常300℃以下である。
【0003】このような問題点を解決するものとして、
接着剤を用いずに金属箔表面にポリイミド前駆体ないし
ポリイミドの有機極性溶媒溶液を直接塗布したあと、溶
媒の乾燥除去、イミド化するもの、あるいはポリイミド
系接着剤でポリイミドフィルムと金属箔を張り合わせる
ものなどが知られている。しかしながら、前者はICチ
ップを搭載するデバイスホ−ルの加工が困難であるため
実用化に至っていない。また後者によるものは、耐熱
性、耐薬品性、電気特性などの点では前者のものより優
れたものが得られるが、銅箔と耐熱性樹脂フィルムを張
り合わせたあとの、キュア時にイミド化反応に伴う縮合
水発生のため銅箔と耐熱性樹脂との間に発泡が生ずる重
大な問題点があるため実用化されていないのが現状であ
る。またLOC(lead on chip)用接着テ
−プに使用する場合には、NIKKEI MICROD
EVAICES 1989年9月号などに記載されてい
るごとく、キュア時の発生ガスが基板金属表面を汚染す
る問題があるため、発生ガスのない耐熱性接着剤テ−プ
が求められているが、未だポリイミド系接着剤を用いた
ものは実用化されるに至っていないのが実情である。
【0004】
【発明を解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の諸欠点に鑑み創案されたものであって、その目的
とするところは、ポリイミド系接着剤を使用したもので
ありながら、キュア時に発生するガス量が極めて少な
く、しかも優れた接着性および寸法安定性を有する耐熱
性接着材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
耐熱性絶縁フィルムと、該絶縁フィルムの少なくとも片
面に芳香族テトラカルボン酸二無水物とシロキサン系ジ
アミンを主成分としたポリイミドシリコ−ンを塗布しイ
ミド化した薄膜とからなり、かつ加熱温度100℃〜3
00℃において発生するガス量が250ppm以下であ
ることを特徴とする耐熱性接着材料により達成される。
【0006】本発明における耐熱性絶縁フィルムとして
は、融点が280℃以上のもの、あるいはJIS C40
03で規定される長時間連続使用の最高許容温度が121
℃以上のもののいずれかでの条件を満足する高分子樹脂
フィルムであればよい。
【0007】これらの高分子樹脂フィルムとしては、ビ
スフェノ−ル類のジカルボン酸の縮合物であるポリアリ
レ−ト、ポリスルホン、またはポリエ−テルスルホンに
代表されるポリアリルスルホン、ベンゾテトラカルボン
酸と芳香族イソシアネ−トとの縮合物、あるいはビスフ
ェノ−ル類、芳香族ジアミン、ニトロフタル酸の反応か
ら得られる熱硬化性ポリイミド、芳香族ポリイミド、芳
香族ポリアミド、芳香族ポリエ−テルアミド、ポリフェ
ニレンスルファイド、ポリアリルエ−テルケトン、ポリ
アミドイミド系樹脂フィルム等があげられる。これらの
高分子樹脂フィルムの中でも、芳香族ポリイミド、芳香
族ポリアミド、特にピロメリット酸二無水物、あるいは
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とジアミノジフェ
ニルエ−テル、パラフェニレンジアミンなどの芳香族ジ
アミンとの縮合物である芳香族ポリイミド樹脂フィルム
は特に好ましい。また当然の事ながら、上記耐熱性樹脂
フィルム表面は、コロナ放電処理、低温プラズマ処理な
ど目的に応じ接着性改良の処理が施されているほうが好
ましい。
【0008】本発明に用いられる芳香族テトラカルボン
酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3
´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、
2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、2,2´,3,3´−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2、2
−ビス(2,3,−ジカルボキシフェニル)プロパン二
無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エ−テ
ル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ス
ルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシ
フェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、2,3,6,7ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベ
ンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−
ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−
アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,
8−フェナントレン、テトラカルボン酸二無水物などが
用いられる。これらは単独或いは2種以上混合して用い
られる。
【0009】本発明において使用されるシロキサン系ジ
アミンとしては、次の一般式Iで表わされるものが挙げ
られる。
【0010】
【化2】 (ただし、式中nは1以上の整数を示す。またR1 およ
びR2 は、それぞれ同一または異なって、低級アルキレ
ン基またはフェニレン基を示し、R3 、R4 、R5 およ
びR6 は、それぞれ同一または異なって、低級アルキル
基、フェニル基またはフェノキシ基を示す) (I)の具体例としては、1,1,3,3−テトラメチ
ル−1,3ビス(4−アミノフェニル)ジシロキサン、
1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3ビス(4−
アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3,5,5
−ヘキサメチル−1,5ビス(4−アミノフェニル)ト
リシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,
3ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,
3,3−テトラフェニル−1,3ビス(3−アミノプロ
ピル)ジシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル
−3,3−ジメチル−1,5ビス(3−アミノプロピ
ル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル
−3,3−ジメトキシ−1,5ビス(4−アミノブチ
ル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル
−3,3−ジメトキシ−1,5ビス(5−アミノペンチ
ル)トリシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−
1,3ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,
1,3,3−テトラメチル−1,3ビス(3−アミノプ
ロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル
−1,3ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン、1,
3,−ジメチル−1,3ジメトキシ−1,3ビス(4−
アミノブチル)ジシロキサン、1,1,5,5,−テト
ラメチル−3,3ジメトキシ−1,5ビス(2−アミノ
エチル)トリシロキサン、1,1,5,5,−テトラメ
チル−3,3ジメトキシ−1,5ビス(4−アミノブチ
ル)トリシロキサン、1,1,5,5,−テトラメチル
−3,3ジメトキシ−1,5ビス(5−アミノペンチ
ル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサ
メチル−1,5ビス(3−アミノプロピル)トリシロキ
サン、1,1,3,3,5,5−ヘキサエチル−1,5
ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,
3,3,5,5−ヘキサプロピル−1,5ビス(3−ア
ミノプロピル)トリシロキサンなどが挙げられる。これ
らのシロキサン系ジアミンは、単独または二種以上混合
して用いることができる。
【0011】本発明において使用されるポリイミドシリ
コーンはジアミン成分としてシロキサン系ジアミンを主
として使用するものであるが、全ジアミノ化合物中のシ
ロキサン系ジアミンの割合はイミド化後のカ−ル防止効
果および接着性の向上効果の点からは50mol%以上
であることが好ましい。
【0012】上記芳香族テトラカルボン酸またはその無
水物とシロキサン系ジアミンとの反応は、従来公知の方
法に準じて行うことができる。例えば、略化学量論量の
芳香族テトラカルボン酸またはその無水物とシロキサン
系ジアミンとを、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2ピロリドン
等の有機溶媒中で、0〜80℃の温度で反応させれば良
い。これらの溶媒は、単独あるいは2種以上混合して用
いられ、ポリアミック酸が折出しない程度であれば、ベ
ンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、テトラ
ヒドロフラン、メチルエチルケトン等を加えても良い。
【0013】ポリアミック酸ワニス濃度は、とくに限定
されないが、通常5〜60重量%が好ましく10〜40
重量%がとくに好ましい。
【0014】本発明の耐熱性接着材料は、上述のような
耐熱性絶縁フィルムと芳香族テトラカルボン酸二無水物
とシロキサン系ジアミンを主成分とするポリイミドシリ
コ−ンを塗布し、イミド化した薄膜を有する耐熱性接着
材料であって、かつ該接着材料は加熱温度100〜30
0℃において発生するガス量が250ppm以下の条件
を満足することが重要である。
【0015】ここで、耐熱性接着材料の加熱温度100
〜300℃において発生するガス量とは該耐熱性接着材
料のサンプルについて後述するDT・DTG−MS法 「 TG :Thermogravimetric Analysis (熱重量分析) DTG:Derivative Thermogravimetric Analysis (微分熱重量分析) MS :Mass Spectrometry (質量分析) 」 により測定して求めたものである。
【0016】耐熱性絶縁フィルムと芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物とシロキサン系ジアミンを主成分とするポ
リイミドシリコ−ンを塗布し、イミド化した薄膜を有す
る耐熱性接着材料であって、かつ加熱温度100〜30
0℃において発生するガス量が250ppm以下の条件
を満足するものを得る方法としては、例えば次の方法が
挙げられる。
【0017】すなわち耐熱絶縁フィルム上に、上記ポリ
アミック酸ワニスを10〜40重量%含む溶媒溶液を製
膜用スリットから吐出させて均一に塗工する。この塗工
方法としてはロ−ルコ−タ、ナイフコ−タ、密封コ−
タ、コンマコ−タ、ドクタ−ブレ−ドフロ−トコ−タな
どによるものが挙げられる。次に上記のように耐熱性樹
脂フィルムに塗工した溶液の溶媒を、60〜180℃程
度の温度で連続的または断続的に10〜60分間で加熱
除去した後、さらにイミド化およびガス発生量を250
ppm以下となすための加熱処理を行なう。イミド化お
よびガス発生量を250ppm以下となすための加熱処
理としては200〜350℃の範囲で2〜15分程度の
熱処理を行なうことが好ましい。
【0018】このようにして耐熱性樹脂フィルム上に5
〜30μmのポリアミック酸のイミド化した薄膜を形成
する。その後、汚染防止、キズ防止などの目的から厚み
15〜60μmのポリエステルフィルム、ポリプロピレ
ンなどの保護フィルムをイミド化せしめた薄膜上に張り
合わせておくことが好ましい。
【0019】本発明による耐熱接着材料の加熱温度10
0〜300℃において発生ガス量が250ppm以下で
あれば金属箔、耐熱樹脂などと接着した場合の発泡は無
いが、好ましくは150ppm以下さらに好ましくは1
00ppm以下が良い。
【0020】本発明に係る耐熱性接着材料は、耐熱樹脂
フィルム同志の積層、金属との積層、例えば銅箔と積層
するフレキシプリント基板用途、LOC用接着テ−プ、
TAB用キャリアテ−プなど種々の用途に有効に使用で
きる。例えばTAB用キャリアテ−プに使用する場合に
は、本発明品を使用目的の幅にスリットしたあと、穿孔
機でスプロケットホ−ルおよびICを搭載するデバイス
ホ−ルをパンチングしたあと、ポリイミドシリコ−ン塗
工面上の保護フィルムを剥がしたあと吸着水分を除去後
金属箔と重ね合わせ150℃〜350℃で加熱圧着すれ
ば良い。接着力向上のためにはさらに加熱キュアを施し
たほうが好ましい。圧着の温度、圧力および加熱キュア
の条件は樹脂の組成、膜厚、銅箔の表面粗さなどによっ
て適宜選定すればよい。また、加熱圧着の方法は、一般
的に加熱ロ−ルによる方法が好ましい。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下の説明で発泡、加熱時の発生ガス量および接着
力はそれぞれ次の方法で評価および測定したものであ
る。
【0022】[発泡]銅箔をエッチング除去後、接着剤
表面を光学顕微鏡によって観察した。
【0023】[発生ガス量]イミド化した薄膜を有する
試料約100mgを精密科学天秤で秤量後、DT・DT
G−MS法によって測定した。
【0024】DT・DTG−MS法とは、TG装置にM
S装置を直結して、重量変化と同時に、加熱時に試料か
ら発生するガスの濃度変化を温度の関数として追跡する
手法である。測定機および測定条件はつぎのとおりであ
る。
【0025】測定機 ;島津製作所(株)製TG(マ
クロ天秤)−MS同時測定装置 デ−タ処理;東レリサ−チセンタ−製デ−タ処理システ
ム “THADAP−TGMS” 測定精度 ;10ppm 測定モ−ド;試料を白金製容器に入れてあらかじめ50
℃で6時間真空乾燥した後、TG装置にセット後、乾燥
ヘリウムを50ml/分で12時間以上流してから、1
0℃/分で昇温を開始し、400℃までのTG−MS曲
線を測定し、100℃から300℃の発生ガスの総量を
求めた。
【0026】[接着力] FPC用およびTAB用 JIS C−6481に準拠し、幅10mmの試料を1
80°剥離をテンシロンにて、引張り速度50mm/分
で測定した。実用的には、約1kg/cm以上の接着力
が必要とされる。
【0027】 LOC用 JIS C−6481に準拠し、幅10mmの試料を9
0°剥離をテンシロンにて、引張り速度50mm/分で
測定した。実用的には、約0.8kg/cm以上の接着
力が必要とされる。
【0028】実施例1 温度計、攪拌装置、還流コンデンサおよび乾燥N2 吹込
口を供えた500mlの4口フラスコにN,N−ジメチ
ルアセトアミド228g入れ窒素気流下でビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン19.88g
(0.08mol)を溶解したあと、3,3´,4,4
´ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物25.76
g(0.08mol)を加え10℃で1時間攪拌を続け
た。その後50℃で3時間攪拌して反応させポリアミッ
ク酸ワニスを得た。該ワニスをあらかじめAr雰囲気中
で低温プラズマ処理しておいた75μmのポリイミドフ
ィルム(ユ−ピレックス75S(宇部興産(株)製)に
乾燥後の膜厚が12μmになるように塗工し80℃で1
0分乾燥し、さらに、130℃で10分乾燥さらに、1
50℃で15分乾燥した。ついで該塗工品に250℃で
5分加熱処理を施して、イミド化および発生ガス量を制
御する処理を行なった。得られたフィルムの発生ガス量
を測定したところ42ppmであった。
【0029】上記作製フィルムを幅35mmにスリット
したあと、穿孔機でスプロッケトホ−ルおよびデバイス
ホ−ル加工したあと80℃で3分予備乾燥後、35μm
の電解銅箔(JLP 1Oz 日鉱グ−ルドフォイル(株)製)
を表面温度250℃に加熱したロ−ルラミネ−タで線圧
5kg/cm、速度1m/分で張り合わせ、さらに窒素
雰囲気下で加熱ステッブキュア[(80℃,30分)+
(80℃→150℃への昇温,30分)+(150℃,
60分)+(150℃→250℃への昇温、30分)+
(250℃,120分)]を行った後室温まで徐冷し
た。
【0030】得られた積層品について銅箔部分をエッチ
ング除去した後、接着剤表面を光学顕微鏡によって観察
したところ、キュア後の発泡は全く認めらず、TAB用
フィルムキャリアテ−プとして実用レベルを十分満足す
るものであった。
【0031】また、接着力を測定したところ2.0kg
/cmであった。
【0032】実施例2 実施例1と同様の反応装置にN,N−ジメチルアセトア
ミド216g入れ窒素気流下でビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサン19.88g(0.08
mol)およびp−フェニレンジアミン2.163g
(0.02mol)を溶解したあと、3、3´、4、4
´ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.20
g(0.10mol)を加え、10℃で1時間攪拌を続
けた。その後50℃で3時間攪拌して反応させポリアミ
ック酸ワニスを得た。
【0033】該ワニスを実施例1と同様に低温プラズマ
処理した50μmのポリイミドフィルム(“ユ−ピレッ
クス”50S(宇部興産(株)製)に乾燥後の膜厚が1
8μmになるように塗工し80℃で10分乾燥し、さら
に、120℃で10分乾燥さらに、150℃で15分乾
燥した。ついで該塗工品に210℃で5分加熱処理を施
して、イミド化および発生ガス量を制御する処理を行な
った。得られたフィルムの発生ガス量を測定したところ
45ppmであった。
【0034】上記作製フィルムを、幅10mmにスリッ
ト加工し、予備乾燥を80℃で3分したあと、リ−ドフ
レ−ム用金属箔として用いられている42合金と重ね合
わせ、表面温度250℃に加熱したロ−ルラミネ−タで
線圧10kg/cm、速度1m/分で張り合わせ、さら
に窒素雰囲気下で加熱キュア(キュア条件;実施例1と
同じ)した。キュア品の発泡は全く認められない上、
0.9kg/cmの接着力を有し、LOC用接着テ−プ
として実用レベルを十分満足するものであった。 実施例3 実施例1と同様の反応装置にN,N−ジメチルアセトア
ミド223g入れ窒素気流下でビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサン14.91g(0.06
mol)およびp−フェニレンジアミン8.725g
(0.04mol)を溶解したあと、3,3´,4,4
´ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.20
g(0.10mol)を加え、10℃で1時間攪拌を続
けた。その後50℃で3時間攪拌して反応させポリアミ
ック酸ワニスを得た。
【0035】該ワニスを実施例1と同様に低温プラズマ
処理した75μmのポリイミドフィルム(“ユ−ピレッ
クス”75S(宇部興産(株)製)に乾燥後の膜厚が1
0μmになるように塗工し80℃で10分乾燥し、さら
に、120℃で10分乾燥さらに、150℃で15分乾
燥した。ついで該塗工品に210℃で5分加熱処理を施
して、イミド化および発生ガス量を制御する処理を行な
った。得られたフィルムの発生ガス量を測定したところ
49ppmであった。
【0036】上記作製フィルムの樹脂塗工面と、75μ
mのポリイミドフィルム(カプトン300K(東レ・デ
ュポン(株)製)と重ね合わせ表面温度250℃に加熱
したロ−ルラミネ−タで線圧7kg/cm、速度1m/
分で張り合わせ、さらに窒素雰囲気下で加熱キュア(キ
ュア条件;実施例1と同じ)した。キュア品は発泡がな
く、また接着力は1.5kg/cmであった。
【0037】比較例1 温度計、攪拌装置、還流コンデンサおよび乾燥N2 吹込
口を供えた500mlの4口フラスコにN,N−ジメチ
ルアセトアミド183g入れ窒素気流下でビス(3−ア
ミノプロピル)テトラメチルジシロキサン4.97g
(0.02mol)およびp−フェニレンジアミン8.
652g(0.08mol)を溶解したあと、3、3
´、4、4´ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
32.20g(0.1mol)を加え10℃で1時間攪
拌を続けた。その後50℃で3時間攪拌して反応させポ
リアミック酸ワニスを得た。該ワニスを75μmのポリ
イミドフィルム(ユ−ピレックス75S(宇部興産
(株)製)に乾燥後の膜厚が10μmになるように塗工
し80℃で10分乾燥し、さらに、120℃で10分乾
燥さらに、150℃で15分乾燥した。該フィルムの発
生ガス量を測定したところ1500ppmであった。
【0038】上記ポリアミック酸ワニス塗工フィルムを
幅35mmにスリットしたあと、穿孔機でスプロッケト
ホ−ルおよびデバイスホ−ル加工したあと、予備乾燥を
実施例1と同じ条件で行った後、35μmの電解銅箔
(JLP 1Oz 日鉱グ−ルドフォイル(株)製)と重ね合わ
せ表面温度220℃に加熱したロ−ルラミネ−タで線圧
5kg/cm、速度1m/分で張り合わせ、さらに窒素
雰囲気下で加熱キュア(キュア条件は実施例1と同
じ。)した。キュア品の発泡は全面に発生しており、T
AB用フィルムキャリアテ−プとしては、実用できない
レベルであった。
【0039】比較例2 温度計、攪拌装置、還流コンデンサおよび乾燥N2 吹込
口を備えた200mlの4口フラスコにN,N−ジメチ
ルアセトアミド99g入れ窒素気流下でジアミノジフェ
ニルエ−テル10.012g(0.05mol)を溶解
したあと、3、3´、4、4´ビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物14.71g(0.05mol)を加え1
0℃で1時間攪拌を続けた。その後50℃で3時間攪拌
して反応させポリアミック酸ワニスを得た。該ワニスを
75μmのポリイミドフィルム(ユ−ピレックス75S
(宇部興産(株)製)に乾燥後の膜厚が12μmになる
ように塗工し80℃で10分乾燥し、さらに、120℃
で10分乾燥さらに、150℃で15分乾燥した。該フ
ィルムの発生ガス量を測定したところ1350ppmで
あった。
【0040】上記ポリアミック酸ワニス塗工フィルムを
幅35mmにスリットしたあと、穿孔機でスプロッケト
ホ−ルおよびデバイスホ−ル加工し、予備乾燥を80℃
で3分したあと、35μmの電解銅箔(JLP 1oz
日鉱グ−ルドフォイル(株)製)と重ね合わせ、表面温
度220℃に加熱したロ−ルラミネ−タで線圧7kg/
cm,速度1m/分で張り合わせ、さらに窒素雰囲気下
で加熱キュア(キュア条件は以下のとおりである。)し
たところ、発泡が全面に発生しており、TAB用フィル
ムキャリアテ−プとしては実用できないレベルであっ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明は、上述のごとく構成したので、
金属、耐熱性樹脂などとの接着が容易に可能な上、張り
合わせキュア後の発泡がなく、さらに接着性、耐熱性等
が優れた耐熱性接着材料をを確実に得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性絶縁フィルムと、該絶縁フィルムの
    少なくとも片面に芳香族テトラカルボン酸二無水物とシ
    ロキサン系ジアミンを主成分としたポリイミドシリコ−
    ンを塗布しイミド化した薄膜とからなり、かつ加熱温度
    100℃〜300℃において発生するガス量が250p
    pm以下であることを特徴とする耐熱性接着材料。
  2. 【請求項2】シロキサン系ジアミンが次の一般式Iで表
    わされるものである請求項1記載の耐熱性接着材料。 【化1】 (ただし、式中nは1以上の整数を示す。またR1 およ
    びR2 は、それぞれ同一または異なって、低級アルキレ
    ン基またはフェニレン基を示し、R3 、R4 、R5 およ
    びR6 は、それぞれ同一または異なって、低級アルキル
    基、フェニル基またはフェノキシ基を示す。)
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