JP4089405B2 - プリント回路用基板およびそれを用いたプリント回路基板 - Google Patents

プリント回路用基板およびそれを用いたプリント回路基板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント回路用基板に関する。特に、高性能の電子機器、とりわけ小型軽量化に好適な、高い接着力を有するプリント回路用基板に関する。さらに詳しくは、半導体パッケージにおけるFPC(Flexible Printed Circuit)、CSP(Chip Size Package)、BGA(Ball Grid Array)、COF(Chip On Film)などに利用されるプリント回路用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フレキシブルプリント回路用基板としては、ポリイミド樹脂フィルムに接着剤を介して銅箔を貼り合わせた「3層型ラミネート」品が、カメラ、プリンター、パソコン、など各種電気機器で広く一般に使用されている。「3層型ラミネート」品に使用されている接着剤は、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系などが単独あるいは混合されて用いられている。これらの樹脂中には不純物イオンが含まれるため、絶縁信頼性が低下する問題がある。またその耐熱性も、接着剤の耐熱性がポリイミドに対して劣るため、ポリイミド樹脂フィルムの優れた特性が十分に活かされていないのが実状である。さらに貼り合わせる銅箔の厚みが薄い場合には取り扱いが困難なため、一般には18μm以上の厚みのものが使用されており、80μmピッチ(配線幅40μm、ギャップ40μm)以下のパターニングを行うには銅が厚すぎてエッチング率が低下し、銅箔表面側の回路幅と接着剤面側の回路幅が大きく異なり、あるいはエッチング全体が細り、ファインピッチ配線が得られないという欠点がある。このような問題を有しているため、接着剤で銅箔を貼り合わせた「3層型ラミネート」品は、高密度実装配線には限界があり、小型、軽量化する高性能な電子機器用途には適当ではない。
【0003】
接着剤を用いないで、銅箔に樹脂をコーティングして耐熱性絶縁層を形成する「2層型キャスト」品は、耐熱性、絶縁信頼性の面では良い特性を得ることができるが、これも銅箔の厚みが薄くなると取り扱いが困難になるため、一般に銅箔の厚みは18μm以上のものが使用されている。したがって、「3層型ラミネート」品と同様にファインピッチ配線が得られないという欠点がある。
【0004】
ファインピッチ配線を得る手段としては、ポリイミドフィルム上に真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、メッキなどの方法で導電性金属層を形成させた、いわゆる接着剤のない2層型プリント回路用基板が提案されている。現在上市されている「2層型メッキ」品は、例えば、金属層とポリイミドとの密着力(90度剥離強度)が6N/cm程度あるので、80μmピッチの配線パターン幅でも、エッチング、レジスト剥離などの配線パターン形成工程によるパターン脱落は少なく良好である。しかしながら、配線パターン形成後、150℃で10日間の熱負荷試験後の密着力は2N/cm程度以下まで低下するという問題がある。
【0005】
「2層型メッキ」品の特性を改善をするために、種々の提案がされている。フィルム上にクロム系セラミック蒸着層/銅または銅合金蒸着層/銅メッキ層からなる構成のフレキシブルな電気回路用キャリアーが提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、この方法でも、150℃で7日間の熱負荷試験をした後の接着力低下の防止効果は不十分であり、また、配線加工し、無電解スズメッキを施した後の接着力が低下するなどの問題がある。
【0006】
フィルム表面に樹脂層を介して金属蒸着層を設け、その上に厚膜の金属層をメッキ法で積層した「3層型メッキ」品が提案されている(例えば特許文献2参照)。樹脂層にエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等を用いたものは接着力を有る程度は向上させることはできるが、樹脂層の耐熱性が低下するため問題となる。また、樹脂層に変成ポリイミド樹脂を用いたものは樹脂の耐熱性は高くなるが、接着性が不十分である。
【0007】
フィルム表面に樹脂層を設けた「3層型メッキ」品の樹脂に芳香族テトラカルボン酸二無水物とシロキサン系ジアミンを主成分とするポリイミド系樹脂を用いたものが提案されている(例えば特許文献3参照)。樹脂層にポリイミドシロキサン系樹脂を用いることで、初期接着力、熱負荷試験後の接着力が向上するが、提案された技術ではポリイミドシロキサン系樹脂中のシロキサン成分が多いため、耐湿熱試験後の接着力がいちじるしく低下する問題がある。
【0008】
シロキサン系ポリイミド樹脂として、テトラカルボン酸成分にビフェニル骨格を有するテトラカルボン酸類を用いたポリイミドシロキサン系樹脂が提案されており(例えば特許文献4、5参照)、これらを「3層型メッキ」品の樹脂層に用いても、初期接着力は向上する。しかし、これらもポリイミドシロキサン系樹脂中のシロキサン成分が多いため、耐湿熱試験後の接着力がいちじるしく低下する問題がある。
【0009】
テトラカルボン酸成分にビフェニル骨格を有するテトラカルボン酸類を用い、シロキサン成分の比較的少ないシロキサン系ポリイミド樹脂が提案されており(例えば特許文献6参照)、これを「3層型メッキ」品の樹脂層に用いると、耐湿熱後の接着力低下を低くすることができるが、初期接着力が低くなるため、初期接着力、熱負荷試験後の接着力、耐湿熱試験後の接着力が総じて低いものとなってしまう。また、無電解スズメッキを施した後の接着力も低いため問題がある。
【0010】
テトラカルボン酸成分に4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸類とビフェニルテトラカルボン酸類を用い、ジアミン成分にビス(4−アミノフェノキシフェニル)メチレンとビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを用いたポリイミドシロキサン系樹脂が提案されているが(例えば特許文献7参照)、初期接着力、熱負荷試験後の接着力、耐湿熱試験後の接着力の全てにおいて高いものは得られない。
【0011】
宇部興産(株)製“ユーピレックス”をベースフィルムに用いた「2層型メッキ」品は東レ・デュポン(株)製“カプトン”をベースフィルムに用いた場合よりもさらに導電性金属層との接着性が悪い。そこで接着性を改善すべく“ユーピレックス”をベースフィルムに用い、フィルム上にピロメリット酸二無水物を用いたポリイミドを中間層として形成し、この上に金属蒸着層、金属メッキ層を形成した金属膜付きポリイミドフィルムが提案されているが(例えば特許文献8、9参照)、初期接着力で十分に高いものが得られず、また熱負荷試験後、耐湿熱試験後の接着力も著しく低下する。
【0012】
【特許文献1】
特開平4−329690号公報(第2−3頁)
【0013】
【特許文献2】
特開昭63−107088号公報(第2−4頁)
【0014】
【特許文献3】
特開2002−264255号公報(第4−8頁)
【0015】
【特許文献4】
特開平7−258410号公報(第2−4頁)
【0016】
【特許文献5】
特開平4−298093号公報(第2−4頁)
【0017】
【特許文献6】
特開平1−121325号公報(第2−4頁)
【0018】
【特許文献7】
特開平10−317152号公報(第3−5頁)
【0019】
【特許文献8】
特開平6−124978号公報(第2−3頁)
【0020】
【特許文献9】
特開平6−210794号公報(第2−3頁)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
かかる状況に鑑み、本発明の目的は、耐熱フィルム上に形成したメッキ層との初期接着力、熱負荷後の接着力、耐湿熱試験後の接着力が総じて高く、さらに、無電解スズメッキを施した後の接着力も高い、接着性に優れるメッキタイプのプリント回路用基板を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は以下の構成をとる。すなわち本発明は、耐熱性絶縁フイルムの少なくとも片面に耐熱性樹脂層と導電性金属層を順次積層したプリント回路用基板であって、前記耐熱性樹脂が、芳香族テトラカルボン酸成分とジアミン成分からなるポリイミド系樹脂で、該ポリイミド系樹脂が、一般式(1)〜(3)で表される骨格の少なくとも1つを有する芳香族テトラカルボン酸類を全芳香族テトラカルボン酸成分中の60モル%以上含むテトラカルボン酸成分と、少なくとも一般式(4)で表されるシロキサン系ジアミンを全ジアミン成分中の5〜50モル%、芳香族環を1個有するジアミンを全ジアミン成分中の0.1〜40モル%含むジアミン成分とを重合したポリイミド系樹脂であり、導電性金属層がメッキ層を含むプリント回路用基板である。
【0023】
【化4】
Figure 0004089405
【0024】
(ただし、一般式(1)〜(3)のnはいずれも0〜4の整数を示す。)
【0025】
【化5】
Figure 0004089405
【0026】
(ただし、一般式(4)のnは1〜30の整数を示す。また、R1およびR2は、それぞれ同一または異なっていてよく、低級アルキレン基またはフェニレン基を示す。R3〜R6は、それぞれ同一または異なっていてよく、低級アルキル基、フェニル基またはフェノキシ基を示す。)
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明のプリント回路用基板は、耐熱性絶縁フィルムの少なくとも片面に耐熱性樹脂層、及び、導電性金属層を有し、3つの層がこの順に積層されてなるプリント回路用基板である。従って発明の効果を妨げない限り、耐熱性絶縁フィルムと耐熱性樹脂層の間や、耐熱性樹脂層と導電性金属層の間に前記3つの層以外の層が挿入されていても良く、それが1層または複数層であってもよい。また、耐熱性絶縁フィルム、耐熱性樹脂層または導電性金属層の少なくともいずれかの層が複数の層よりなるものであっても良い。
【0028】
なお、プリント回路とは、金属層が形成された電気回路のことである。回路のピッチは特に限定されないが、好ましくは10〜150μm、より好ましくは15〜100μm、さらに好ましくは20〜80μmの範囲である。
【0029】
本発明において使用される耐熱性絶縁フィルムは、絶縁性を有するフィルムである必要がある。耐熱性のレベルとしては、融点が280℃以上、好ましくは300℃以上、より好ましくは350℃以上のもの、あるいはJIS C4003で規定される長時間連続使用の最高許容温度が121℃以上、好ましくは150℃以上、より好ましくは200℃以上のもののいずれかでの条件を満足すればよい。前記数値範囲の下限値を下回ると長期耐熱信頼性が劣るため好ましくない。
【0030】
本発明における耐熱性絶縁フィルムとしては上記した条件を満たせば素材は特に限定されないが、好ましくは耐熱性高分子が使用される。具体的には、例えば、芳香族ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂などであり、具体的な製品としては、東レ・デュポン(株)製“カプトン”、宇部興産(株)製“ユーピレックス”、鐘淵化学工業(株)製“アピカル”、東レ(株)製“ミクトロン”、(株)クラレ製“ベクスター”などが挙げられる。これらの中でも、芳香族ポリイミド系樹脂が特に好ましく用いられる。
【0031】
耐熱性絶縁フィルムの厚みは特に限定されないが、好ましくは3〜150μm、より好ましくは5μm〜75μm、特に好ましくは10μm〜50μmである。3μmを下回ると支持体としての強度が不足することがある。一方、150μmを上回ると柔軟性が低下し、折り曲げが困難となる場合があるからである。
【0032】
本発明に使用する耐熱性絶縁フィルムの片面あるいは両面は、目的に応じ、放電処理などの接着性改良の処理が施されていることが好ましい。
【0033】
放電処理としては、大気圧付近で放電するいわゆる常圧プラズマ処理、コロナ放電処理、低温プラズマ処理などが好ましく使用される。これらの処理を施すことによって、耐熱性絶縁フィルムと耐熱性樹脂層との接着性を大幅に向上させることができる。
【0034】
常圧プラズマ処理とは、Ar、N2 、He、CO2 、CO、空気、水蒸気などの雰囲気中で放電処理する方法をいう。処理の条件は、処理装置、処理ガスの種類、流量、電源の周波数などによって異なるが、適宜最適条件を選択することができる。
【0035】
低温プラズマ処理は、減圧下で行なうことができ、その方法としては、特に限定されないが、例えば、ドラム状電極と複数の棒状電極からなる対極電極を有する内部電極型の放電処理装置内に被処理基材をセットし、処理ガスを1〜1000Pa、好ましくは5〜100Paに調整した状態で電極間に直流あるいは交流の高電圧を印加して放電を行い、前記処理ガスのプラズマを発生させ、該プラズマに基材表面をさらして処理する方法などが好ましく使用される。低温プラズマ処理の条件としては、処理装置、処理ガスの種類、圧力、電源の周波数などによって異なるが、適宜最適条件を選択することができる。処理ガスの種類としては、例えば、Ar、N2 、He、CO2 、CO、空気、水蒸気、O2、CF4 などを単独であるいは混合して用いることができる。
【0036】
コロナ放電処理も使用できるが、コロナ放電処理を使用する場合は、低温プラズマ処理と比較して接着性向上の効果が小さいことがあるので、積層する耐熱性樹脂層が接着しやすいものを選択することが好ましい。
【0037】
本発明のプリント回路用基板において、耐熱性樹脂層を構成する耐熱性樹脂はポリイミド系樹脂である。ポリイミド系樹脂とは、その前駆体であるポリアミド酸またはそのエステル化合物を加熱あるいは触媒等により、イミド環や、その他の環状構造を形成したポリマーである。ポリアミド酸またはそのエステル化合物は、例えば、テトラカルボン酸成分とジアミン成分を選択的に組み合わせて得られる。テトラカルボン酸成分としては、例えば、テトラカルボン酸二無水物が挙げられる。
【0038】
本発明者らは耐熱性樹脂層に用いるポリイミド系樹脂の組成と導電性金属層との接着性を鋭意検討した結果、テトラカルボン酸成分にある特定の骨格を有する芳香族テトラカルボン酸類を用い、ジアミン成分として、ある特定範囲のシロキサン系ジアミンを含有し、さらに芳香族環を1個有するジアミンをある特定範囲で含有させることにより、導電性金属層との初期接着力、熱負荷後の接着力、耐湿熱試験後の接着力において特異的に高い接着性を得ることができることを発見した。
【0039】
つまり、本発明のポリイミド系樹脂は、テトラカルボン酸成分が一般式(1)〜(3)で表される骨格の少なくとも1つを有する芳香族テトラカルボン酸二無水物を含むことにより、導電性金属層との高い接着性を得ることができる。
【0040】
【化6】
Figure 0004089405
【0041】
ただし、一般式(1)〜(3)のnはいずれも0〜4の整数を示す。
【0042】
より高い導電性金属層との接着性を得るためには、上記骨格を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物の中でも特にビフェニル骨格を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物が好ましく、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物がさらに好ましい。
【0043】
上記骨格を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物は、全テトラカルボン酸成分中60モル%以上、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上含有していることが必要である。含有量が60モル%未満だと導電性金属層と十分な接着性を得ることができない。
【0044】
本発明においては導電性金属層との接着性を損なわない程度にその他のテトラカルボン酸二無水物を添加することができる。例えば、環状炭化水素を持つ脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族環又は芳香族複素環を含む芳香族テトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
ここで、脂環式テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,5−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ビシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−C]フラン−1,3−ジオンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
また、芳香族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−パラターフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−メタターフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
耐熱性の点から、テトラカルボン酸成分としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いるのが好ましい。
【0048】
さらに、本発明のポリイミド系樹脂はジアミン成分に少なくとも一般式(4)で表されるシロキサン系ジアミンを5〜50モル%、好ましくは10〜48モル%、さらに好ましくは15〜46モル%、芳香族環を1個有するジアミンを0.1〜40モル%、好ましくは0.5〜35モル%、さらに好ましくは1〜30モル%含むことにより、導電性金属層との接着性をさらに向上させることができる。
【0049】
【化7】
Figure 0004089405
【0050】
ただし、式中nは1〜30の整数を示す。また、R1およびR2は、それぞれ同一または異なっていてよく、低級アルキレン基またはフェニレン基を示す。R3〜R6は、それぞれ同一または異なっていてよく、低級アルキル基、フェニル基またはフェノキシ基を示す。
【0051】
シロキサン系ジアミンの含有量が5モル%未満だと導電性金属層との初期接着力が低くなり、50モル%より大きくなると初期接着力は高いが、耐湿熱試験後の接着力が大きく低下する。
【0052】
芳香族環を1個有するジアミンは、少量の添加であっても導電性金属層との初期接着力、熱負荷後の接着力が向上するが、含有量が0.1モル%未満だとその接着性向上効果が小さい。しかし、含有量が40モル%より大きくなると、導電性金属層との初期接着力、熱負荷後の接着力は高いが、耐湿熱試験後の接着力が原因は不明であるが、著しく低下する。
【0053】
一般式(4)で表されるシロキサン系ジアミンは長鎖のものを用いると反応性が悪くなるため、ポリマーの重合度が低くなり、耐熱性などが悪くなるので好ましくない。一般式(4)中のnの数は1〜30、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜5である。
【0054】
一般式(4)で表されるシロキサン系ジアミンの具体例としては、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノフェニル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ビス(4−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(4−アミノフェニル)トリシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−3,3−ジメチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(4−アミノブチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(5−アミノペンチル)トリシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン、1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシ−1,3−ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(2−アミノエチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(4−アミノブチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(5−アミノペンチル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサエチル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサプロピル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリシロキサンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記シロキサン系ジアミンは単独でも良く、2種以上を混合して使用しても良い。
【0055】
芳香族環を1個有するジアミンの具体例としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,6−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノベンジルアルリレートなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。上記芳香族環を1個有するジアミンは単独でも良く、2種以上を混合して使用しても良い。これら芳香族環を1個有するジアミンの中でも、p−フェニレンジアミンが最も接着性向上効果が大きく、好ましく用いられる。
【0056】
ジアミン成分にシロキサン系ジアミン、芳香族環を1個有するジアミンを添加した残りのジアミン成分としては特に限定されないが、例えば、脂肪族ジアミン、環状炭化水素を含む脂環式ジアミン、芳香族環又は芳香族複素環を含む芳香族ジアミンなどのジアミンを適宜混合して用いることができる。
【0057】
ここで、脂環式ジアミンの具体例としては、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0058】
芳香族ジアミンの具体例としては、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルサルファイド、o−トリジン、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ジアミノベンズアニリドなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。耐熱性の点から、芳香族ジアミンを用いるのが好ましい。
【0059】
好ましくは、ジアミン成分にシロキサン系ジアミン、芳香族環を1個有するジアミンを添加した残りのジアミン成分としては上記芳香族ジアミンの中でも一般式(5)で表されるジアミンが好ましく、4,4´−ジアミノジフェニルエーテルがさらに好ましく用いられる。
【0060】
【化8】
Figure 0004089405
【0061】
ただし、式中XはO、S、SO、SO2、C=O、CH2を表す。
【0062】
本発明のポリイミド系樹脂の分子量の調節は、テトラカルボン酸成分またはジアミン成分を当モルにする、または、いずれかを過剰にすることにより行うことができる。テトラカルボン酸成分またはジアミン成分のどちらかを過剰とし、ポリマー鎖末端を酸成分またはアミン成分などの末端封止剤で封止することもできる。酸成分の末端封止剤としてはジカルボン酸またはその無水物が好ましく用いられ、アミン成分の末端封止剤としてはモノアミンが好ましく用いられる。このとき、酸成分またはアミン成分の末端封止剤を含めたテトラカルボン酸成分の酸当量とジアミン成分のアミン当量を等モルにすることが好ましい。
【0063】
テトラカルボン酸成分を過剰あるいはジアミン成分を過剰になるようにモル比を調整した場合は、安息香酸、無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、アニリンなどのジカルボン酸またはその無水物、モノアミンを末端封止剤として添加しても良い。
【0064】
本発明において、ポリイミド系樹脂のテトラカルボン酸成分/ジアミン成分のモル比は、通常100/100とするが、樹脂溶液の粘度が高くなりすぎる場合は100/100〜95、あるいは100〜95/100の範囲でテトラカルボン酸成分/ジアミン成分のモルバランスを崩して調整し、樹脂溶液の粘度が塗工性などに問題の出ない範囲に入るようにするのが好ましい。ただし、モルバランスを崩していくと、樹脂の分子量が低下して硬化後の膜の強度が低くなり、導電性金属層との接着力も弱くなる傾向にあるので、導電性金属層との接着力が弱くならない範囲でモル比を調整するのが好ましい。
【0065】
本発明において、ポリイミド系樹脂の前駆体の一つであるポリアミド酸は公知の方法によって合成される。例えば、テトラカルボン酸成分とジアミン成分を選択的に組み合わせ、上記所定のモル比で、溶媒中で0〜80℃で反応させることにより合成することができる。
【0066】
このときポリマー鎖末端を封止するためのモノアミン、ジカルボン酸またはその無水物は、テトラカルボン酸二無水物、ジアミンと同時に仕込んで反応させても良く、また、テトラカルボン酸二無水物、ジアミンを反応させ、重合した後に添加して反応させても良い。
【0067】
ポリアミド酸合成の溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド系極性溶媒、また、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラクトン系極性溶媒、他には、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトールなどを挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を混合して用いても良い。
【0068】
ポリアミド酸の濃度としては、通常5〜60重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%である。
【0069】
本発明において、耐熱性樹脂層に使用する耐熱性樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の樹脂や充填材を添加することができる。その他の樹脂としては、アクリロニトリル系樹脂、ブタジエン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂などの耐熱性高分子樹脂が挙げられる。充填材としては、有機あるいは無機からなる微粒子、フィラーなどが挙げられる。微粒子、フィラーの具体例としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、石英粉、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。
【0070】
本発明の耐熱性樹脂層に用いる耐熱性樹脂のガラス転移温度は140〜240℃、好ましくは145〜220℃、さらに好ましくは150〜200℃の範囲にあることが好ましい。ガラス転移温度が240℃より高いと導電性金属層との初期接着力が低くなるため、接着性が総じて悪くなり、ガラス転移温度が140℃未満だと、耐湿熱試験後の接着力が著しく低下する。
【0071】
次に、本発明のプリント回路用基板を得る一例を通じて、耐熱性絶縁フィルムと耐熱性樹脂層の積層方法について詳細に説明する。
【0072】
耐熱性絶縁フィルムとして、低温プラズマ処理あるいはコロナ放電処理などしたポリイミドフィルム上に、耐熱性樹脂層を設けるためにポリアミド酸ワニスを含む樹脂溶液を均一に塗工する。この塗工方法としては、ロールコータ、ナイフコータ、密封コータ、コンマコータ、ドクターブレードフロートコータなどによるものが挙げられる。次に上記のように耐熱性絶縁フィルムに塗工した溶液の溶媒を、通常、60〜200℃程度の温度で連続的または断続的に1〜60分間で加熱除去をする。
【0073】
耐熱性絶縁フィルムであるポリイミドフィルム上に形成される耐熱性樹脂層の厚みは、好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜8μm、特に好ましくは0.4〜5μmであるが、目的に応じ適宜選定することができる。
【0074】
また、接着性向上のためには、さらに加熱キュアを施した方が好ましい。加熱キュアの条件としては、通常、200〜350℃で1分〜60分であるが、樹脂の組成、膜厚などによって適宜選択することができる。
【0075】
本発明における導電性金属層は、導電性に優れた金属より構成されているならば、特に限定されるものではなく、金属種としては、例えば、アルミニウム、銅、パラジウム、ニッケル、クロム、SUS、コバルト、金等の金属またはそれらの合金などを挙げることができるが、電気特性に優れる点から、銅が好ましく、銅を主成分としてメッキ層が形成されていることが好ましい。ここで、主成分とは90重量%以上であることを言う。
【0076】
導電性金属層は多層になっていてもかまわない。たとえば、耐熱性樹脂層の表面に、金属を蒸着またはスパッタリングなどによって薄く形成し、その上に同種または異種の金属層をメッキで形成するなどである。導電性金属層が多層の場合、最厚層(あるいは、主成分層と言うことがある)は銅を主成分とすることが好ましい。また、導電性金属層全体として、銅を90重量%以上含むことが好ましい。
【0077】
導電性金属層は、メッキ層を含むことが必要である。特に銅を使用する場合、膜の特性および厚みの制御が容易な点から銅メッキ層であることが好ましい。
【0078】
メッキ層は、一般に電子顕微鏡による断面結晶像において、厚さ方向に発達した結晶が観察される。結晶の厚さ方向の長さは、金属層あるいは主成分層の層厚みの、好適には90%以上より好適には95%以上である。
【0079】
メッキ層を形成するための電気メッキ法は特に限定されるものではなく、通常の硫酸銅メッキ法を用いることができる。導電性金属層、特に銅層の場合、厚みは1〜18μmの範囲が好ましい。1μmより薄いとピンホールが発生しやすく、18μmより厚いとメッキ銅の厚みコントロールが難しくなる。より好ましくは2〜12μmである。
【0080】
耐熱性樹脂層、導電性金属層の膜厚は、公知の種々の方法で測定することができる。本発明においては、例えば、得られたプリント回路用基板の断面をSEMで観察することによって耐熱性樹脂層、導電性樹脂層の膜厚を測定することができる。また、導電性金属層の場合、例えば、配線パターンをエッチングして導電性金属層が残っている部分とエッチングした部分の膜厚の差から算出することができる。また、耐熱性樹脂層の場合、例えば、プリント回路用基板の導電性金属層をエッチングした部分の膜厚を測定し、既知の耐熱性絶縁フィルムの膜厚を差し引くことにより算出することができる。
【0081】
本発明における導電性金属層は、耐熱性樹脂層と接する側に通常はニッケル、クロム等よりなる異種成分層を有していることが好ましく、その厚みは好ましくは2nm〜30nmである。異種成分層には銅等が含まれていても良いし、厚さ方向に成分濃度勾配を有して分布していても良い。異種成分層を形成した後にさらに銅層を50nm以上スパッタまたは蒸着で積層することが好ましい。この場合、異種成分層とスパッタ等で積層した銅層の全体での総厚みは400nm以内にすることが好ましい。
【0082】
なお前記の異種成分層そのものや、異種成分層にスパッタまたは蒸着で積層した主成分(銅等)層(以下、単にスパッタ主成分層という)がある場合を金属基礎層と言う。即ち、金属基礎層とは、異種成分層、または、異種成分層/スパッタ主成分層よりなるものである。本発明ではメッキ層が必須であるため、好ましくはメッキにより主成分層が設けられるが、その場合には、前記金属基礎層が2nmより薄いとピンホールが多発することがある。また、400nmより厚いと導電性金属層の形成に長時間を要することになる。この金属基礎層の上に電気メッキ法によって厚み1〜18μmの銅層を形成することが特に好適である。
【0083】
本発明においては、スパッタあるいはメッキ後にさらに熱処理を施しても良い。熱処理の条件としては、通常、200℃〜350℃で10分〜48時間であるが、樹脂の組成、膜厚などによって適宜選択することができる。このとき上記目標温度まで段階的に上げていっても良い。また、冷却する時も段階的に冷却していっても良い。
【0084】
また本発明においては、スパッタ前、耐熱性樹脂層表面に常圧プラズマ処理、コロナ放電処理、低温プラズマ処理などの表面改質処理を施すことにより導電性金属層との接着力をさらに高くすることができる。特に低温プラズマ処理を行うのが効果的であり、その方法としては特に限定されないが、例えば、ドラム状電極と複数の棒状電極からなる対極電極を有する内部電極型の放電処理装置内に被処理基材をセットし、処理ガスを1〜1000Pa、好ましくは5〜100Paに調整した状態で電極間に直流あるいは交流の高電圧を印加して放電を行い、前記処理ガスのプラズマを発生させ、該プラズマに基材表面をさらして処理する方法などが好ましく使用される。低温プラズマ処理の条件としては、処理装置、処理ガスの種類、圧力、電源の周波数などによって異なるが、適宜最適条件を選択することができる。処理ガスの種類としては、例えば、Ar、N2 、He、CO2 、CO、空気、水蒸気、O2、CF4 などを単独であるいは混合して用いることができる。
【0085】
本発明において、接着力は、導体幅2mmのパターンを使用し、金属箔を90度の方向に50mm/分の速度で引き剥がした時の剥離強度で測定される。
【0086】
例えば、耐熱性絶縁フィルムに銅層をメッキ法で積層した「2層型メッキ」品は銅層の接着界面が平坦であり、上記の測定方法では、通常5N/cm程度の接着強度である。本発明のプリント回路用基板の場合、メッキ法で金属層を形成しているため金属層の接着界面は平坦であるが、例えば、8N/cm以上の接着力を得ることが可能である。また、耐熱性接着層が薄いので、耐熱性絶縁フイルムが本来有する特性を損なわない利点も有している。
【0087】
本発明のプリント回路基板は、上記したプリント回路用基板を使用したものである。具体的には、例えば、プリント回路用基板の導電性金属層上にレジスト層を形成し、レジスト層を露光・現像することにより配線パターンに合った形状にレジストをパターニングし、パターニングしたレジストをエッチングマスクとして導電性金属層をエッチングして配線パターンを形成し、配線パターン形成後にレジストを除去することにより得られるものである。
【0088】
得られたプリント回路基板の配線パターンの断面は、銅箔をエッチングする際、厚み方向にエッチングされながら、幅方向にもエッチングされていく(サイドエッチング)ため、トップ(銅箔表面)の線幅がボトム(ベースフィルムに接している面)の線幅よりも狭くなったテーパー形状になる傾向がある。銅箔の厚みが厚くなると、サイドエッチングが大きくなる傾向があるため、厚みは前述した範囲が好ましい。例えば、80μmピッチ(配線幅40μm、ギャップ40μm)の配線パターンの場合、ボトム線幅40μmに対し、トップ線幅が20μm以上であれば、良好なパターン形状で、半導体を実装する際に接合不良が出ない。トップ線幅が20μmより小さくなると半導体を実装する際に接合不良が出やすくなる傾向にある。
【0089】
本発明のプリント回路用基板は耐熱性絶縁フィルムの片面あるいは両面に導電性金属層を有することができる。したがって、セミアディティブ方式あるいはサブトラクティブ方式を用いて配線を形成することにより片面あるいは両面配線板を形成することができる。
【0090】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、接着性、耐湿熱試験、熱負荷試験、スズメッキ後の熱負荷試験、ガラス転移温度の測定は次の方法で評価および測定を行った。
【0091】
(1)接着性
金属層を積層後、金属層を塩化第2鉄溶液で2mm幅にエッチングし、該2mm幅の金属層を TOYO BOLDWIN社製”テンシロン”UTM-4-100にて引っ張り速度50mm/分、90゜剥離で測定した。
【0092】
(2)耐湿熱試験
金属層を積層後、金属層を塩化第2鉄溶液で2mm幅にエッチングし、121℃/100%RH/2気圧に設定された高温高湿オーブン中に96時間おいた後取り出し、(1)に記載した通りの接着性を評価した。
【0093】
(3)熱負荷試験
金属層を積層後、金属層を塩化第2鉄溶液で2mm幅にエッチングした後、150℃に設定された熱風オーブン中に240時間おいた後取り出し、(1)に記載した通りの接着性を評価した。
【0094】
(4)スズメッキ後の熱負荷試験
金属層を積層後、金属層を塩化第2鉄溶液で2mm幅にエッチングした後、東京応化(株)製のスズメッキ液LT-34を用い、液温度70℃、メッキ時間5分で無電解スズメッキし、水洗・乾燥した。150℃に設定された熱風オーブン中に240時間おいた後取り出し、(1)に記載した通りの接着性を評価した。
【0095】
(5)ガラス転移温度の測定
耐熱性樹脂溶液を銅箔の光沢面に塗布し、熱風オーブンで120℃×10分で乾燥した。次にイナートオーブンを用い、窒素雰囲気下280℃×1時間で熱硬化した。得られたサンプルを塩化第2鉄エッチング液に浸けて銅箔を全面エッチングした後、流水で洗浄、乾燥し、耐熱性樹脂の単膜を得た。
【0096】
得られた耐熱性樹脂の単膜約10mgをアルミ製標準容器に詰め、示差走査熱量計 DSC-50(島津製作所(株)製)を用いて測定し(DSC法)、得られたDSC曲線の変曲点からガラス転移温度を計算した。80℃×1時間で予備乾燥した後、昇温速度20℃/分で測定を行った。
【0097】
製造例1
温度計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装置、および攪拌装置を付した反応釜にN,N−ジメチルアセトアミド 2048gを入れ、窒素気流下でビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 99.4g(0.4mol)、p−フェニレンジアミン 2.2g(0.02mol)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル 116.1g(0.58mol)を溶解させた後、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物294.2g(1mol)を加え、30℃で1時間攪拌後、60℃で5時間攪拌して反応させたことにより、20重量%ポリアミド酸樹脂溶液(PA1)を得た。
【0098】
ポリアミド酸樹脂溶液PA1をイミド化した樹脂のガラス転移温度は180℃であった。
【0099】
製造例2〜36
表1および表2に示したテトラカルボン酸成分、ジアミン成分、溶剤を用いた以外は製造例1と同様の操作を行い、20重量%ポリアミド酸樹脂溶液(PA2〜36)を得た。得られたポリアミド酸樹脂溶液をイミド化した樹脂のガラス転移温度もあわせて表1および表2に示した。
【0100】
【表1】
Figure 0004089405
【0101】
【表2】
Figure 0004089405
【0102】
OSiDA、PSiDAは一般式(6)で表されるシリコンジアミンで、OSiDAはアミン当量235のシリコンジアミン。PSiDAはアミン当量650の東レ・ダウ・コーニング・シリコーン社製シリコンジアミンBY16−853である。
【0103】
【化9】
Figure 0004089405
【0104】
ただし、nは1〜30の整数を表す。
【0105】
実施例1
製造例1で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA1)を、あらかじめAr雰囲気中で低温プラズマ処理した25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”100EN)に、乾燥後の膜厚が2μmになるようにバーコーターで塗工し、100℃で5分、さらに130℃で10分乾燥した。該塗工品を290℃で30分加熱処理を行い、イミド化および残存溶媒の除去を行った。
【0106】
上記作製フィルムの耐熱性樹脂塗工面にスパッタ装置(日電アネルバ(株)製SPL−500)を用いて、Ni/Cr(組成比:80/20(wt%))層を厚み8nm設け、次いでその上に銅層を200nmの厚さでスパッタにより積層した。スパッタ後、直ちに硫酸銅浴を用い、電流密度2A/dm2の条件で銅厚みが8μmとなるようにメッキをし、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表3に示す。
【0107】
実施例2〜22
耐熱性樹脂層の組成、乾燥後の膜厚を表3のごとく変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表3に示す。
【0108】
比較例1〜19
耐熱性樹脂層の組成、乾燥後の膜厚を表3のごとく変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表3に示す。
【0109】
【表3】
Figure 0004089405
【0110】
実施例23
製造例2で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA2)を、あらかじめAr雰囲気中で低温プラズマ処理した25μmのポリイミドフィルム(宇部興産(株)製“ユーピレックス”25S)に、乾燥後の膜厚が1.5μmになるようにバーコーターで塗工し、100℃で5分、さらに130℃で10分乾燥した。該塗工品を290℃で30分加熱処理を行い、イミド化および残存溶媒の除去を行った。
【0111】
上記作製フィルムの耐熱性樹脂塗工面にスパッタ装置(日電アネルバ(株)製SPL−500)を用いて、Ni/Cr(組成比:80/20(wt%))層を厚み8nm設け、次いでその上に銅層を200nmの厚さでスパッタにより積層した。スパッタ後、直ちに硫酸銅浴を用い、電流密度2A/dm2の条件で銅厚みが8μmとなるようにメッキをし、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表4に示す。
【0112】
実施例24〜30
耐熱性樹脂層の組成、乾燥後の膜厚を表4のように変えた以外は実施例23と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表4に示す。
【0113】
比較例20〜32
耐熱性樹脂層の組成、乾燥後の膜厚を表4のように変えた以外は実施例23と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表4に示す。
【0114】
【表4】
Figure 0004089405
【0115】
以上の結果から本発明品は、いずれも基材フィルムとメッキ銅との高い初期接着力が得られ、かつ熱負荷試験後、耐湿熱試験後の接着力低下が少なく、さらにスズメッキ後にも接着力低下が少なかった。一方、比較例のプリント回路用基板は、初期接着力が低く、また熱負荷試験後、耐湿熱試験後の接着力低下、さらには、スズメッキ後の接着力低下が大きかった。
【0116】
実施例31
製造例2で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA2)を、あらかじめAr雰囲気中で低温プラズマ処理した25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”100EN)に、乾燥後の膜厚が2μmになるようにバーコーターで塗工し、100℃で5分、さらに130℃で10分乾燥した。該塗工品を290℃で30分加熱処理を行い、イミド化および残存溶媒の除去を行った。
【0117】
上記作製フィルムの耐熱性樹脂塗工面にスパッタ装置(日電アネルバ(株)製SPL−500)を用いて、Ni/Cr(組成比:80/20(wt%))層を厚み8nm設け、次いでその上に銅層を200nmの厚さでスパッタにより積層した。スパッタ後、直ちに硫酸銅浴を用い、電流密度2A/dm2の条件で銅厚みが8μmとなるようにメッキを行った。メッキ後、窒素雰囲気下260℃で2時間加熱処理を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表5に示す。
【0118】
実施例32
製造例14で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA14)を、あらかじめAr雰囲気中で低温プラズマ処理した25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”100EN)に、乾燥後の膜厚が2μmになるようにバーコーターで塗工し、100℃で5分、さらに130℃で10分乾燥した。該塗工品を290℃で30分加熱処理を行い、イミド化および残存溶媒の除去を行った。
【0119】
上記作製フィルムの耐熱性樹脂塗工面にスパッタ装置(日電アネルバ(株)製SPL−500)を用いて、Ni/Cr(組成比:80/20(wt%))層を厚み8nm設け、次いでその上に銅層を200nmの厚さでスパッタにより積層した。スパッタ後に窒素雰囲気下260℃で2時間加熱処理を行った後、硫酸銅浴を用い、電流密度2A/dm2の条件で銅厚みが8μmとなるようにメッキを行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表5に示す。
【0120】
実施例33
製造例5で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA5)を、あらかじめAr雰囲気中で低温プラズマ処理した25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)社製“カプトン”100EN)に、乾燥後の膜厚が2μmになるようにバーコーターで塗工し、100℃で5分、さらに130℃で10分乾燥した。該塗工品を290℃で30分加熱処理を行い、イミド化および残存溶媒の除去を行った。
【0121】
耐熱性樹脂層表面をAr雰囲気中で低温プラズマ処理した後、耐熱性樹脂塗工面にスパッタ装置(日電アネルバ(株)製 SPL−500)を用いて、Ni/Cr(組成比:80/20(wt%))層を厚み8nm設け、次いでその上に銅層を200nmの厚さでスパッタにより積層した。スパッタ後直ちに硫酸銅浴を用い、電流密度2A/dm2の条件で銅厚みが8μmとなるようにメッキを行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表5に示す。
【0122】
比較例33
製造例20で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA20)を用いた以外は実施例31と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表5に示す。
【0123】
比較例34
製造例29で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA29)を用いた以外は実施例32と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表5に示す。
【0124】
比較例35
製造例34で作成したポリアミド酸樹脂溶液(PA34)を用いた以外は実施例33と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。接着強度の評価結果を表5に示す。
【0125】
【表5】
Figure 0004089405
【0126】
銅メッキ後または銅スパッタ後に熱処理、あるいはスパッタ前に耐熱性樹脂層表面をプラズマ処理することにより、メッキ銅との高い接着力を得ることができた。また、熱負荷試験後、耐湿熱試験後の接着力低下が少なく、さらにスズメッキ後にも接着力低下が少なかった。
【0127】
実施例34
実施例3で得たプリント回路基板の銅箔上にフォトレジスト膜をリバースコーターで乾燥後の膜厚が4μmになるように塗布、乾燥後、配線パターンが80μmピッチ(配線幅40μm、ギャップ幅40μm)になるようにマスク露光し、アルカリ現像液で配線パターンを形成後、銅箔を第二塩化鉄水溶液でウエットエッチング処理した。残ったフォトレジスト膜を除去して銅配線パターンを形成し、プリント回路基板を得た。
【0128】
上記方法で得られたプリント回路基板の配線パターンを顕微鏡で観察し、銅配線のボトムとトップの線幅を測定したところ、ボトムの線幅が39μm、トップの線幅が32μmで、良好な配線パターンを得ることができた。
【0129】
比較例36(3層型ラミネート品)
ヘンケルジャパン(株)製のポリアミド樹脂 ”マクロメルト”6030 250g(50重量)、油化シェルエポキシ(株)製のエポキシ樹脂 ”エピコート”828 105g(21重量%)、昭和高分子(株)製のフェノール樹脂 CKM−1636 145g(29重量%)をイソプロピルアルコール 680gとクロロベンゼン 1760gに溶かし、17重量%のポリアミド/エポキシ/フェノール系接着剤溶液を得た。
【0130】
得られたポリアミド/エポキシ/フェノール系接着剤溶液を、あらかじめアルゴン雰囲気中で低温プラズマ処理しておいた厚さ25μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”100EN)に、乾燥後の膜厚が6μmになるようにリバースコーターで塗工し、80℃で10分、さらに130℃で30分乾燥した。
【0131】
上記作製フィルムの接着剤塗工面に、80℃で5分予備乾燥後、厚さ18μmの電解銅箔を表面温度140℃に加熱したロールラミネーターで線圧2kg/cm、速度1m/分で張り合わせ、さらに窒素雰囲気下で加熱ステップキュア[(60℃、30分)+(100℃、1時間)+(160℃、2時間)]を行った後、室温まで徐冷し、プリント回路用基板を得た。
【0132】
上記プリント回路用基板を実施例34と同じ操作を行い、プリント回路基板を得た。上記方法で得られたプリント回路基板の配線パターンを顕微鏡で観察し、銅配線のボトムとトップの線幅を測定したところ、ボトムの線幅が38μm、トップの線幅が12μmであり、配線パターンの形状は不良であった。
【0133】
比較例37(2層型キャスト品)
温度計、乾燥窒素導入口、温水・冷却水による加熱・冷却装置、および攪拌装置を付した反応釜にN,N−ジメチルアセトアミド 2090gを入れ、窒素気流下で4,4’−ジアミノジフェニルエーテル200.2g(1mol)を溶解させた後、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 322.2g(1mol)を加え、30℃で1時間攪拌後、60℃で5時間攪拌して反応させたことにより、20重量%のポリアミド酸溶液を得た。
【0134】
得られたポリアミド酸溶液を厚さ18μmの電解銅箔の凹凸面に、硬化後の膜厚が25μmになるようにリバースコーターで塗工し、80℃で10分、140℃で30分乾燥した。その後290℃で30分熱硬化させ、プリント回路用基板を得た。
【0135】
上記プリント回路用基板を実施例34と同じ操作を行い、プリント回路基板を得た。上記方法で得られたプリント回路基板の配線パターンを顕微鏡で観察し、銅配線のボトムとトップの線幅を測定したところ、ボトムの線幅が41μm、トップの線幅が16μmであり、配線パターンの形状は不良であった。
【0136】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱フィルム上に形成した導電性金属層との初期接着力、熱負荷後の接着力、耐湿熱試験後の接着力が総じて高く、さらに、無電解スズメッキを施した後の接着力も高い、接着性に優れるメッキタイプのプリント回路用基板を提供することができ、また、該プリント回路用基板を用いることにより、高密度化された信頼性の高い回路基板を得ることができ、その実用性は多大である。

Claims (9)

  1. 耐熱性絶縁フイルムの少なくとも片面に耐熱性樹脂層と導電性金属層を順次積層したプリント回路用基板であって、前記耐熱性樹脂が、芳香族テトラカルボン酸成分とジアミン成分からなるポリイミド系樹脂で、該ポリイミド系樹脂が、一般式(1)〜(3)で表される骨格の少なくとも1つを有する芳香族テトラカルボン酸類を全芳香族テトラカルボン酸成分中の60モル%以上含むテトラカルボン酸成分と、少なくとも一般式(4)で表されるシロキサン系ジアミンを全ジアミン成分中の5〜50モル%、芳香族環を1個有するジアミンを全ジアミン成分中の0.1〜40モル%含むジアミン成分とを重合したポリイミド系樹脂であり、導電性金属層がメッキ層を含むプリント回路用基板。
    Figure 0004089405
    (ただし、一般式(1)〜(3)のnはいずれも0〜4の整数を示す。)
    Figure 0004089405
    (ただし、一般式(4)のnは1〜30の整数を示す。また、RおよびRは、それぞれ同一または異なっていてよく、低級アルキレン基またはフェニレン基を示す。R〜Rは、それぞれ同一または異なっていてよく、低級アルキル基、フェニル基またはフェノキシ基を示す。)
  2. 芳香族テトラカルボン酸類がビフェニル骨格を有するテトラカルボン酸類である請求項1記載のプリント回路用基板。
  3. 芳香族テトラカルボン酸類が3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸類である請求項2記載のプリント回路用基板。
  4. 芳香族環を1個有するジアミンがパラフェニレンジアミンである請求項1記載のプリント回路用基板。
  5. ジアミン成分において、さらに一般式(5)で表されるジアミンを有する請求項1記載のプリント回路用基板。
    Figure 0004089405
    (ただし、式中XはO、S、SO、SO2、C=O、CH2を表す)
  6. 耐熱性樹脂層の樹脂のガラス転移温度が140〜240℃の範囲にある請求項1記載のプリント回路用基板。
  7. 耐熱性樹脂層の厚みが0.05〜10μmの範囲にある請求項1記載のプリント回路用基板。
  8. 導電性金属層が銅を主成分とし、厚みが1〜18μmの範囲である請求項1記載のプリント回路用基板。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のプリント回路用基板を用いたプリント回路基板。
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