JPH05199975A - 連続洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 一度に大量の被洗浄物を供給しても、被洗浄
物を傷つけることなく、かつ、洗浄効果を向上させるこ
とができる連続洗浄装置を提供すること。 【構成】 一端に被洗浄物Ｗの投入口２を有し、他端に
被洗浄物Ｗの排出口３を有し、投入口２が下方に位置し
排出口３が上方に位置するように傾斜して配置された細
長い洗浄槽１と、前記洗浄槽１内に設けられ被洗浄物Ｗ
を前記投入口領域から前記排出口領域に向つて送る移動
手段と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段１４、１５と
を備えてなり、前記移動手段は、前記洗浄槽１に回転自
在に取付けられたスクリュー体４と、該スクリュー体４
を駆動する駆動機構とを有し、前記スクリュー体４は、
前記洗浄槽の長手方向に沿ってらせん状に延びる帯状の
フイン５と、該フイン５に取り付けられて前記被洗浄物
Ｗをブラッシングするブラシ部材６と、中央部に長手方
向に沿って延びる中央開口７とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は大量の食器、果実、芋類
等の被洗浄物を連続的に洗浄するのに好適な連続洗浄装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の連続洗浄装置は、例えば食器を例
にとると、洗浄前に移動コンベヤ上に食器を整列して配
置し、上下のノズルより絶え間無く洗浄水を噴射して洗
浄するものが一般的であるが、食器が静止して搬送され
るために洗浄が不十分であり、また洗浄水の飛散のため
作業性が悪く、さらに、故障が多くメンテナンスの維持
管理費が増大する欠点があった。

【０００３】この欠点を改善するために、種々の提案が
なされており、その一例が特開昭５１−１１２５６５号
公報に示されている。

【０００４】この従来技術では、ホッパーより水槽内に
供給された水洗物は、モータにより回転駆動されるスク
リューにより搬送され、バー付フレームの中で水洗され
る。汚水はバー付フレームのバーの間から水槽内に解か
し出される一方、水洗物はバー付フレームの傾斜に沿っ
て搬送され、水面を出た部分で脱水されてシュートより
連続的に搬出されるものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の連続洗浄装置においては、ホッパーより大量の水洗
物を供給した場合に、スクリューが一度に大量の水洗物
を搬送することになるため、洗浄効果が低下したり、水
洗物が破損したりする問題があると共に、モータ及びス
クリューに大きな負荷がかかるため、洗浄装置の耐久性
を低下させるという問題を有している。

【０００６】本発明の目的は上記問題を解決するもので
あつて、一度に大量の被洗浄物を供給しても、被洗浄物
を傷つけることなく、かつ、洗浄効果を向上させること
ができる連続洗浄装置を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに本発明の連続洗浄装置は、一端に被洗浄物の投入口
を有し、他端に被洗浄物の排出口を有し、投入口が下方
に位置し排出口が上方に位置するように傾斜して配置さ
れた細長い洗浄槽と、前記洗浄槽内に設けられ被洗浄物
を前記投入口領域から前記排出口領域に向つて送る移動
手段と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段とを備えてな
り、前記移動手段は、前記洗浄槽に回転自在に取付けら
れたスクリュー体と、該スクリュー体を駆動する駆動機
構とを有し、前記スクリュー体は、前記洗浄槽の長手方
向に沿ってらせん状に延びる帯状のフインと、該フイン
に取り付けられて前記被洗浄物をブラッシングするブラ
シ部材と、中央部に長手方向に沿って延びる中央開口と
を有していることを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明の連続洗浄装置においては、フインを回
転させると、被洗浄物は洗浄槽の投入口から排出口に向
つて搬送され、フインによりそのフインの幅に当接する
部分の量だけ順次前進する。前進するにつれてフインの
フイン幅を越える過剰の被洗浄物は、中央開口より落と
され、送られる被洗浄物はフインに当たる面積の一定量
だけ搬送されることになる。被洗浄物は、このフインに
より搬送される間に洗浄手段とブラシ部材により洗浄さ
れる。特にブラシ部材によって、被洗浄物は、フインに
より投入口から排出口に搬送される間、ブラッシングさ
れる。そして、洗浄により洗い落とされた雑物は小孔お
よびフインと洗浄槽との隙間を通って洗浄槽の投入口方
向に戻される。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１０】図１乃至図５は本発明の一実施例を示すも
ので、図１は本発明の連続洗浄装置の一実施例を示す側
面図、図２は一部省略して示した部分縦断面図、図３は
図２のIII−III線矢視断面図、図４はフインの部分斜視
図、図５はフインの断面図である。

【００１１】本実施例の連続洗浄装置は、細長い洗浄槽
１を備えている。この洗浄槽１は、図１に示すように、
一端に被洗浄物Ｗの投入口２を有し、他端に被洗浄物Ｗ
の排出口３を有している。この洗浄槽１は、投入口２が
下方に位置し、排出口３が上方に位置するように傾斜し
て配置されている。

【００１２】洗浄槽１の中には被洗浄物Ｗを投入口領域
から排出口領域に向かって送る移動手段が設けられてい
る。この移動手段は、洗浄槽１に回転自在に取付けられ
たスクリュー体４と、このスクリュー体４を駆動する駆
動機構（図示せず）とを備えている。スクリュー体４
は、洗浄槽１の長手方向に沿ってらせん状に延びる帯状
のフイン５と、該フイン５の外周縁に沿って配置したブ
ラシ部材６と、中央部に長手方向に沿って延びる中央開
口７とを有している。

【００１３】前記スクリュー体４の両端にはシャフト８
ａ、８ｂが固定されている。一方のシャフト８ａは軸受
９に支持され、この軸受９は洗浄槽１の上端壁を構成す
る支持枠１０に回転自在に取り付けられている。また、
他方のシャフト８ｂは駆動軸１１に支持され、この駆動
軸１１は洗浄槽１の端壁を貫通して延び且つこの端壁に
回転自在に支持されている。この駆動軸１１には上述し
た図示しない駆動機構が適宜の伝動手段を介して連結さ
れている。

【００１４】尚、シャフト８ａと軸受９及びシャフト８
ｂと駆動軸１１との間の接続部はテーパー接続にされて
いる。このようにすると、取外し組付けに芯出しの必要
がなく簡単に組立てができる。又、支持枠１０を取外す
ことによりスクリュー体４を洗浄槽１に挿入したり取出
したりすることができる。

【００１５】前記駆動機構は、例えば、モータから成っ
ている。

【００１６】従って、モータを回すと、前記スクリュー
体４が回動する。

【００１７】前記フイン５は、被洗浄物Ｗを移動（搬
送）するもので、図２に示すように、中心部に前記中央
開口７を有し、被洗浄物Ｗの搬送中、一定量以上の被洗
浄物Ｗを前記中央開口７から投入口領域に戻すようにな
っている。また、前記フイン５には多数の小孔５ａが形
成され、該小孔５ａにより洗浄液との抵抗を減少させる
と共に、雑物を上昇させないで該小孔５ａから下方に戻
すようになつている。さらに、前記フイン５には、図２
及び図３に示すように、多数の棹１２が回動自在に取付
けられていて、被洗浄物Ｗがフイン５により搬送される
ときに、該棹１２が被洗浄物Ｗを反転させる働きをする
ようになっている。

【００１８】前記ブラシ部材６は、前記フイン５による
被洗浄物Ｗの搬送中、該被洗浄物Ｗをブラッシングして
洗浄するもので、例えば、合成樹脂製、金属製等の線材
束から構成されている。前記ブラシ部材６は、図２に示
すように、前記フイン５の前記投入口２側の領域と前記
排出口３側の領域を除いた領域の面部に配置されてい
る。本実施例では、前記ブラシ部材６を前記フイン５の
外周縁の面部に植設して配置した場合を示している。例
えば、図４及び図５に示すように、前記ブラシ部材６を
構成する線材束６ａを二つ折りし、この二つ折りした線
材束６ａを前記フイン５の取付孔５ｂに挿通し、該取付
孔５ｂから貫通した線材束６ａのリング状の折り曲げ部
内に固定用のワイヤ６ｂを挿入することにより、前記ブ
ラシ部材６を前記フイン５の外周縁に植設している。こ
のようにして前記ブラシ部材６を前記フイン５に植設す
ると、メンテナンスに際してのブラシ部材６の取付け、
取外し作業が容易である。

【００１９】前記洗浄槽１には洗浄手段が設けられてい
る。この洗浄手段は、図示の実施例では洗浄槽１の投入
口領域（下方部）に溜められた洗浄液１３に空気を送る
空気噴射管１４からなっている。前記洗浄手段には、空
気噴射管１４の他に洗浄液噴射管１５を追加してもよ
い。この洗浄液噴射管１５の一端は、前記軸受９及び前
記シャフト８ａを貫通して前記洗浄槽１内に延びてい
る。そして、この洗浄液噴射管１５の一端部には、温水
又は清水を噴き出す複数の孔が設けられている。

【００２０】尚、前記洗浄槽１の底部には被洗浄物Ｗを
洗浄した後の雑物を溜める溜槽１６が設けられ、該溜槽
１６には排出管１７が接続されている。

【００２１】次に、以上のように構成された本実施例の
連続洗浄装置の作用を説明する。

【００２２】被洗浄物Ｗを投入口２から投入した後、モ
ータを作動させてフイン５を回転させ、また空気噴射管
１４から空気を噴射させると、被洗浄物Ｗは該空気噴射
管１４からの空気によりフイン５の方向に流れ、該フイ
ン５によりその幅に当接する量だけ排出口領域に向かっ
て順次搬送される。

【００２３】搬送中、フイン５の幅を越える被洗浄物Ｗ
は中央開口７から落とされ、搬送される被洗浄物Ｗはフ
イン５に当たる面積の一定量だけとなる。洗浄水は洗浄
液噴射管１５から噴射され、被洗浄物Ｗは空気噴射管１
４から噴射される空気により浮き上がりながら或いは転
がりながら洗浄される。

【００２４】このとき、被洗浄物Ｗは、フイン５により
その向きを絶えず変化され、また該フイン５に回動自在
に取付けた多数の棹１２により反転させられ、洗浄効果
が高まる。また、フイン５に植設したブラシ部材６によ
り、搬送中、被洗浄物Ｗは絶えずブラッシングされるた
め、洗浄効果が更に高まる。これは特に皿等の板状の被
洗浄物Ｗに効果がある。

【００２５】洗浄により洗い落とされた雑物は、フイン
５の多数の小孔５ａ及びフイン５と洗浄槽１との間の隙
間を通って下方に戻される。

【００２６】洗浄された被洗浄物Ｗは、フイン５により
順次上方に搬送され、洗浄液噴射管１５からの温水又は
清水により濯がれ、排出口３から出る。

【００２７】尚、洗浄槽１の排出口３に、超音波洗浄機
を接続し、また該超音波洗浄機に乾燥装置を接続し、洗
浄槽１の排出口３から出た被洗浄物Ｗを超音波洗浄機に
より更にきめ細かく洗浄した後に、乾燥装置で乾燥する
ようにしてもよい。

【００２８】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、被洗浄物
の投入口を有する傾斜した洗浄槽と、該洗浄槽の両端で
支持され、回転駆動されるフインとを備え、該フインの
外周縁にブラシ部材を配置し、該フインの中心部に中央
開口を形成したので、下記の効果が奏される。

【００２９】ａ スクリュー体のフインは、その両端の
みを洗浄槽に支持されているため、弾力性があり、被洗
浄物の破損を防止すると共に、装置全体に大きな負荷が
かからないため、装置の耐久性を向上させることができ
る。

【００３０】ｂ フインの外周縁にはブラシ部材を配置
しているため、フインによる被洗浄物の搬送中、絶えず
被洗浄物をブラッシングすることができ、洗浄効果を高
めることができる。

【００３１】ｃ フインの中心部には、中央開口が形成
されているため、一定量の被洗浄物を送ることができ、
投入口から一度に多量の被洗浄物を投入しても、常に一
定量の被洗浄物を搬送することができる。

【００３２】ｄ 被洗浄物はフインによりその向きを絶
えず変化されるため、洗浄効果を高めることができる。

【００３３】ｅ フインには多数の小孔が形成されてい
るため、洗浄液との抵抗を減少させることができると共
に、雑物が上昇しないで下方に戻すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の連続洗浄装置の一実施例を示す側面図
である。

【図２】一部省略して示した部分縦断面図である。

【図３】図２のIII−III線矢視断面図である。

【図４】フインの部分斜視図である。

【図５】図５はフインの断面図である。

【符号の説明】

１ 洗浄槽 ２ 投入口 ３ 排出口 ４ スクリュー体 ５ フイン ５ａ 小孔 ６ ブラシ部材 ７ 中央開口 １４ 空気噴射管 １５ 洗浄液噴射管

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一端に被洗浄物の投入口を有し、他端に
   被洗浄物の排出口を有し、投入口が下方に位置し排出口
   が上方に位置するように傾斜して配置された細長い洗浄
   槽と、 前記洗浄槽内に設けられ被洗浄物を前記投入口領域から
   前記排出口領域に向つて送る移動手段と、 前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段とを備えてなり、 前記移動手段は、前記洗浄槽に回転自在に取付けられた
   スクリュー体と、該スクリュー体を駆動する駆動機構と
   を有し、 前記スクリュー体は、前記洗浄槽の長手方向に沿ってら
   せん状に延びる帯状のフインと、該フインに取り付けら
   れて前記被洗浄物をブラッシングするブラシ部材と、中
   央部に長手方向に沿って延びる中央開口とを有している
   ことを特徴とする連続洗浄装置。
2. 【請求項２】 前記洗浄槽は、前記投入口領域に洗浄液
   が溜まるように構成されている請求項１記載の連続洗浄
   装置。
3. 【請求項３】 前記フインには多数の小孔が設けられて
   いる請求項１記載の連続洗浄装置。
4. 【請求項４】 前記ブラシ部材は、線材束から構成され
   ている請求項１記載の連続洗浄装置。