JPH05198909A - 高密度プリント基板及びその製造方法 - Google Patents

高密度プリント基板及びその製造方法

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JPH05198909A
JPH05198909A JP4009791A JP979192A JPH05198909A JP H05198909 A JPH05198909 A JP H05198909A JP 4009791 A JP4009791 A JP 4009791A JP 979192 A JP979192 A JP 979192A JP H05198909 A JPH05198909 A JP H05198909A
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伸夫 浜岡
Shigeru Fujita
繁 藤田
Yukihiro Taniguchi
幸弘 谷口
Masahiro Furukawa
正弘 古川
Akiyoshi Kadoya
明由 角屋
Ryozo Sato
良三 佐藤
Matsutoshi Ihara
松利 井原
Naoya Matsuzaki
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Hiroshi Kikuchi
廣 菊池
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スル−ホ−ル内導体層の信頼性を向上させ、高
解像度細線パタ−ンを有する高密度プリント基板及びそ
の製造方法と、それらに用いられる光硬化性組成物を提
供する。 【構成】本発明の高密度プリント基板及びその製造方法
は、スル−ホ−ル内の銅めっきの下地に密着性の良い耐
銅エッチング液性を有する金属めっきが被覆されてい
る。また、本発明のエッチングレジストは、電着レジス
トを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント配線板及びその
製造方法に係り、特に導体回路の高密度化、スルーホー
ルの信頼性向上に好適な高密度プリント配線板及びその
製造方法と、それらに用いられる光硬化性レジスト組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】次に、従来例として(1)〜(6)を説
明する。
【0003】(1)従来例の1 従来のプリント配線板の代表的な一例の外観を図5に一
部断面斜視図として示す。図示のように、銅めっき7の
みで形成されるプリント配線板のスルーホール2におい
ては、引っ張り剥離強度試験によるピール強度が弱いた
め種々の前処理工程を経る過程でスルーホール2内壁
に、ふくれ部15が発生し易く、これに起因して接続不
良等の事故が生じスルーホールの信頼性に問題があっ
た。また、銅めっきからなる回路パターンおよびスルー
ホール導体をニッケルめっきで被覆し、銅めっき−ニッ
ケルめっきの2層構造としたものも提案されているが、
これで前記問題点を解決できるものではない。なお、導
体をこの種の銅−ニッケル2層構造としたものとして
は、例えば特開昭62−190792号公報がある。
【0004】(2)従来例の2 例えば直径0.5mm以下の小径スルーホールを有する
高密度プリント基板の回路形成法には、スルーホールの
信頼性を保つため図8に示すような、はんだめっき法が
一般的に用いられている。以下、はんだめっき法による
回路形成工程の概略図を示した図8に従って説明する。
【0005】工程(a):銅張り積層板1の穴あけ、銅め
っきを行ない、スルーホール2を形成する。
【0006】工程(b):フィルム型ホトレジスト11を
基板全面にラミネートし、回路パターンが描かれたポジ
形マスク12を用いて露光10する。
【0007】工程(c):現像により、ホトレジスト11
のパターンからなるめっきレジスト14を形成する。
【0008】工程(d):はんだめっき13を行なう。
【0009】工程(e):めっきレジスト14を剥離し、
下地の銅を露出させる。
【0010】工程(f):はんだめっき13をレジストマ
スクとして露出した銅をエッチング除去する。
【0011】工程(g):はんだめっき13のレジストマ
スクを剥離して回路パターン9を形成する。
【0012】(3)従来例の3 スルーホール内周面がニッケルと銅との二重構造になっ
ている公知例としては、平1−313996に記載され
ているが、基本的に目的やプロセスが異なっており、ま
た下記2点の相違がある。
【0013】本出願が内層回路パターンを含む多層板
であるのに対し、上記公知例では内層回路パターンを含
まない両面板である。
【0014】スルーホールおよびランド部を形成して
いる銅箔が、本出願では化学銅めっきで形成するのに対
し、上記公知例では電気銅めっきで形成している。(化
学銅めっきと電気銅めっきとでは、析出形状、強度等が
異なり、前者の方が高精度、高信頼性でスルーホール形
成可) (4)従来例の4 従来銅箔のみで形成される表層の回路パターンにおいて
は、パターンを高密度化する際、下記二つの問題があっ
た。
【0015】パターンが細くなると銅パターン表面9
を被覆するソルダーレジスト6の密着性が不充分とな
り、銅めっきやはんだ付け後にソルダーレジストの剥が
れ20の発生する心配がある。(図14) パターン間隙が狭くなると、ソルダーレジストの僅か
な吸湿等により銅パターン間で電食(導体金属のイオン
化による流出)が発生し、絶縁不良となる心配がある。
電食のメカニズムを図15で説明すると、導体パターン
9間で電位差があり、絶縁性のソルダーレジスト6が水
分や電解質を含んでいた場合、+側で電離した銅イオン
Cuが除々に−側に引っ張られていき、遂には絶縁破壊
に至る。
【0016】(5)従来例の5 従来多層板の内層回路パターンおよび内層スルーホール
(インナバイア、サーフィスバイア)が銅箔のみで形成
される場合においても、パターン間隙が狭くなると、基
材中の僅かな吸湿やイオン性異物等により電食が発生し
やすくなり、絶縁不良を起こす心配があった。
【0017】(6)従来例の6 回路を形成してから、回路上にもソルダレジストを形成
し、化学銅めつきでスルホールを接続うるパートリアデ
ィティブ法で用いるソルダレジストに特殊な機能が要求
される。すなわち、高温、強アルカリの過酷な化学銅め
っき液に長時間浸漬され、かつ、ソルダレジストの下の
銅の配線パターンに化学銅めっきの析出電位−0.6〜
−0.9V(飽和カロメル電極参照)が長時間作用す
る。かかる過酷な工程を経た後にも、ソルダレジストと
して必要な耐熱性や、永久レジストとしてプリント回路
板を保護するために必要な絶縁性等の特性を何等、劣化
してはならない極めて高度な機能である。
【0018】かかる目的に適した耐めっき反応性を有す
るソルダレジストとして、スクリーン印刷でパターンを
形成するエポキシ樹脂系の熱硬化型のものが知られてお
り、その例が特開昭58−147416号に開示されて
いる。また、耐めっき反応性を有するUV露光、現像型
のソルダレジストも知られており、その例が特開昭62
−265321号に開示されている。かかる耐めっき反
応性を有するUV露光、現像型のソルダレジストは、U
V露光、現像でパターンを形成するため、極めて精度が
良く、高密度プリント回路板の製造に適している。とこ
ろが、大量のプリント回路板をめっきする量産では、レ
ジストの成分中にジシアンジアミドを含んでいるため、
長時間の化学銅めっきの工程で、ジシアンジアミドが微
量に化学銅めっき液に溶けだし、銅めっきの析出状態に
甚大な影響を及ぼし、スルホールの信頼性を劣化する問
題を抱えていた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】(1)従来例−1,2
に対する課題 しかし、図8で説明したような回路パターン形成法で
は、パターンの極細線化(解像度50μm以下)に伴な
い、従来のフィルム型の感光性レジスト11では、第7
図(a)に示すようにレジスト解像不良23が発生し、
隣合うレジストパターン11同志がドッキングしてしま
うとか、レジスト密着不良24が発生するという問題が
生じてしまい、高密度の回路形成が困難であった。
【0020】一方、高解像度細線パターンを形成するた
めに、電着型感光レジストを用いる工法がある。電着型
感光性レジストを用いると、図9(b)に示すようにフ
ィルム型感光性レジストに比べ膜厚が薄く、銅箔表面と
の密着性が良いため高解像度細線パターンの形成が可能
である。しかし、この種のパターン形成工程において
は、スルーホール2の内壁も露光しなければならず、小
径スルーホールにおいては、第8図に示すように電着型
感光レジスト5の塗布されたスルーホール2内に露光1
0に十分な光が照射されにくく、部分的に露光されない
個所が生じる。したがって、図6の工程(c)に示すよ
うに露光、現像処理して形成したスルーホール2内の電
着型感光性レジストマスク8には、欠陥8aが発生し、
この欠陥マスク8aによりエッチング工程では、図6
(d)に示すようにスルーホール欠陥7aが発生するた
め、スルーホールの信頼性が低下する。
【0021】スルーホールの信頼性を損うことなく高解
像度細線パターンを形成する方法として特開昭61−2
47090号公報があるが、電着レジストは、はんだめ
っきレジストとして用いられており、はんだめっきレジ
ストパターンが導電膜のエッチングレジストとなるた
め、エッチング精度は図8に示した従来のはんだめっき
法と変わらない。つまり、この電着レジストを用いる回
路パターンの形成法は、図8の工程(b)のホトレジスト
11の代わりに電着レジストを用いるものである。
【0022】したがって、本発明の目的は、上記従来例
1及び2で指摘した問題点を解決することにあり、その
第1の目的はスルーホール内導体層の信頼性を向上せし
め、高解像度細線パターンを実現することのできる改良
された高密度プリント基板を、そして第2の目的はその
製造方法を、それぞれ提供することにある。
【0023】(2)従来例−4,5の課題 銅箔のみのパターンで回路間隙を狭くしていった時の限
界値が120〜130μmであり、今後さらに高密度化
する時の問題となる。
【0024】(3)従来例−6の課題 また、本発明は、上記した従来技術の欠点のない耐めっ
き反応性を有するUV露光、現像型のソルダレジストを
実現し、高密度プリント回路板の製造を容易ならしめる
ことである。実用的なレジストとして備えるべき特性
は、多岐にわたり、その中の一つでも欠けると実用性が
著しく損なわれる。したがって、本発明の課題は、単に
従来技術の組み合わせのみでは実現できない、多くの特
性を同時に満足させたレジストを用いて高密度プリント
回路板を製造することで解決できる。このために必要と
なるレジストの特性を列挙すると次のようになる。
【0025】a)本発明のレジストは、ジシアンジアミ
ドを含まないことが必須である。大量のプリント回路板
をめっきする量産では、レジストの成分中にジシアンジ
アミドを含んでいると、長時間の化学銅めっきの工程
で、ジシアンジアミドが微量に化学銅めっき液に溶けだ
し、銅めっきの析出状態に甚大な影響を及ぼし、スルホ
ールの信頼性を劣化する。従って、本発明のレジストは
ジシアンジアミドを含まずに、以下の課題を同時に満足
させねばならない。
【0026】b)本発明のレジストは、UV光の露光で
硬化することが必須である。すなわち、プリント回路板
の製造に適した300〜400nmのUV光(紫外線)
の照射により、架橋反応を生じ、照射部分のみが硬化す
る必要がある。また、照射量として実用的な0.02〜
10J/cm2の範囲で硬化することが望ましい。
【0027】c)本発明のレジストは、UV照射により
硬化した部分と未硬化部分の、現像液に対する溶解度差
が適切で、現像後の解像度が良好であることが必須であ
る。いいかえれば、適当な溶剤による、優れた現像性を
備えていなければならない。
【0028】d)本発明のレジストは、プリント回路板
の両面に塗布して、両面同時に露光できることが必須で
ある。すなわち、片面から露光したUV光がレジストお
よび基材中を透過し、他面のレジストを硬化させる、い
わゆる、裏写りがあってはならない。かかる課題を解決
しないと、基材の両面に用いるネガマスクパターンの違
いが反対面にも現れるため、実用性を著しく損なう。
【0029】e)本発明のレジストは、UV露光の際、
ネガマスクをレジストに密着して露光できることが必須
である。かかる課題を解決しないと、レジスト自体の粘
着性や、露光時の昇温によるレジストの軟化が原因とな
り、レジストとネガマスクが接着する。すると、露光毎
にネガマスクを洗浄する必要が生じ、実用性が著しく損
なわれてしまう。
【0030】f)本発明のレジストは、塗布性が良好で
あることが必須である。すなわち、プリント回路板の片
面にスクリーン印刷やロールコータ等でレジストを塗布
する際、厚さが均一で、かつ、ボイドが残らないよう
に、適切なインクとしての粘度特性を備えている必要が
ある。
【0031】g)本発明のレジストは、片面にレジスト
を塗布した後、予備乾燥させ、他面にもレジストを塗布
できなくてはならない。予備乾燥が不足すると、片面に
粘稠なレジストを塗布したままで、他面にレジストを印
刷することができなくなる。予備乾燥が過剰になると、
レジストの反応が進み、両面のレジストの特性に差が生
じる。かかる問題がないように、適切に予備乾燥できる
ことが必須である。
【0032】h)本発明のレジストは、製品であるプリ
ント回路板上に形成されており、ソルダレジストとし
て、繰返しはんだ付けに耐える良好な耐熱性を有するこ
とが必須である。すなわち、およそ260℃、10秒の
はんだ浸漬を約10回繰り返しても、あるいはこれに相
当する熱風、赤外線、溶剤蒸気等によるはんだ付けによ
っても、プリント回路板上のレジストにフクレ、剥離等
の異常が生じないことが必須である。かかる特性は、過
酷な化学銅めっきの工程を経た後のレジストに要求され
るものであることが、強調されるべきである。
【0033】i)本発明のレジストは、製品であるプリ
ント回路板上に形成されており、高い絶縁性を保持でき
ることが必須である。すなわち、配線間の絶縁劣化を生
じない優れた絶縁性、特に、吸湿時の絶縁性を保持でき
ることが必要である。かかる特性は、過酷な化学銅めっ
きの工程を経た後のレジストに要求されるものであるこ
とが、強調されるべきである。
【0034】j)本発明のレジストは、製品であるプリ
ント回路板上に形成されており、耐薬品性に優れること
が必須である。すなわち、プリント回路板に部品を搭載
する実装工程で用いられるはんだ付けフラックス、洗浄
溶剤等により、レジストが溶解、変質しない必要があ
る。かかる特性は、過酷な化学銅めっきの工程を経た後
のレジストに要求されるものであることが、強調される
べきである。
【0035】k)本発明のレジストは、製品であるプリ
ント回路板上に形成した後、良好な耐アルカリ性を有す
ることが必須である。すなわち、過酷な化学銅めっきの
工程を経るので、高温、強アルカリの化学銅めっき液に
よって、レジストが溶解、変質しない必要がある。
【0036】l)本発明のレジストは、製品であるプリ
ント回路板上に形成した後、良好な耐めっき反応性を有
することが必須である。かかる特性は、具体的には次の
ようなものである。パートリアディティブ法でプリント
回路板を製造する際、化学銅めっきの工程で、導体回路
上のレジストが剥離しないことが必須である。レジスト
を形成したプリント回路板は、高温、強アルカリの過酷
な化学銅めっき液に長時間浸漬され、かつ、ソルダレジ
ストの下の銅の配線パターンに化学銅めっきの析出電位
−0.6〜−0.9Vが長時間作用する。かかる過酷な
工程を経た後でも、銅とレジストの界面で、密着力の低
下や剥離が生じてはならない。
【0037】密着力の低下や剥離が生じる機構は定かで
はないが、経験的に、化学銅めっきの析出電位が剥離反
応の駆動力となることや、銅とレジストの界面に酸化銅
が存在すると剥離が著しく急速に進行することなどが判
っている。これらのことから、化学銅めっき析出電位に
よって、回路銅箔とレジスト界面の酸化物が電気化学的
に還元される結果、密着力の原因となる銅とレジスト間
の結合が破壊され、剥離が生じると推定している。従っ
て、耐めっき反応性(耐剥離性)は一種の耐カソード剥
離性でもある。
【0038】かかる耐めっき反応性と、一般的に云われ
る耐めっき性とは、厳密に区別すべきである。一般に耐
めっき性と称する内容は、前記した耐アルカリ性を示し
ている場合が多く、これは、耐めっき反応性(耐剥離
性)とは全く異なるものである。
【0039】耐めっき反応性(耐剥離性)の課題は、パ
ートリアディティブ法でプリント回路板を製造する際、
最も留意すべき点の一つで、この問題が解決されない
と、回路銅箔上のレジストが剥離してしまい、全く実用
性が失われる。
【0040】m)本発明のレジストは、製品であるプリ
ント回路板上に形成した後、化学銅めっきの工程で、レ
ジストからめっき液中に有害な成分が溶出または抽出さ
れないことが必須である。かかる耐めっき溶出性が未解
決であると、レジストからの、溶出または抽出された成
分が、銅めっきの析出反応に悪影響をおよぼす結果、め
っき反応が停止、ないし、遅滞したり、析出した銅の結
晶配向性や物性を著しく劣化する。従って、プリント回
路板のスルホールの接続信頼性やはんだの濡れ性、接続
信頼性を低下してしまい、全く実用性が失われる。
【0041】有害な成分が銅めっきの析出反応に悪影響
をおよぼす機構は、めっき反応が還元剤の銅表面におけ
る触媒反応を含んでいるため、著しく複雑であり、経験
的にレジストの組成を選択して、耐めっき溶出性を確保
する必要がある。
【0042】耐めっき溶出性の課題は、パートリアディ
ティブ法でプリント回路板を製造する際、最も留意すべ
き点の一つで、この問題が解決されないと、製造したプ
リント回路板が全く実用にならなくなるのみならず、化
学銅めっき液まで汚染してしまい、大量のめっき液を廃
棄する必要が生じ、その損失は著しい。
【0043】さらに、耐めっき溶出性と前記した耐アル
カリ性とは厳密に区別すべきである。すなわち、耐アル
カリ性が不足すると、レジスト自体がアルカリに溶解し
てしまうのに対し、耐めっき溶出性が不足すると、レジ
スト中の特定成分のみがめっき液に溶出する。
【0044】本発明の目的は、上記した a)から m)
までの課題を全て満足する光硬化性レジスト組成物を用
いた高密度プリント回路板を提供することにある。
【0045】本発明の他の目的は、上記した a)から
m)までの課題を全て満足する光硬化性レジスト組成物
を用いたプリント回路板の製造方法を提供することであ
る。
【0046】
【課題を解決するための手段】(手段−1)上記課題−
1項の第1の目的は、 (1)導体層が内周面に配設されたスルーホールと基板
表面に回路パターンが配設されて成るプリント配線板に
おいて、前記スルーホール内の導体層が耐銅エッチング
液性を有する金属めっき下地層と、その上に前記回路パ
ターンの少なくともランド部に至るまで一体的に被覆さ
れた銅めっきとの二重層から成る高密度プリント配線板
により、達成される。
【0047】上記耐銅エッチング液性を有する金属めっ
き下地層の材質は、製造工程により、つまり基板上の銅
箔をエッチングして回路パターンを形成する際に使用す
るエッチング液の種類により決定される。通常、アルカ
リ性のエッチング液が使われるが、このような場合には
アルカリに耐性のある例えばニッケルめっきが実用的で
好ましい。また、酸性のエッチング液の場合には、酸に
耐性のある例えば錫−鉛系のはんだめっきが好ましく、
金めっきのように酸性溶液にもアルカリ性溶液にも耐性
がある場合には、どちらの場合にも使用可能である。
【0048】また、この下地層導体の実用的な厚みは少
なくとも0.1μm以上が好ましく、より好ましくは0.
5〜2μm程度ある。
【0049】また、例えば20μm以下、実用的には1
〜15μm程度のごく薄い銅めっきであれば、上記耐銅
エッチング液性を有する金属めっきの下地として存在し
ても良い。さらにまた、上記スルーホール内とランド部
とを除く回路基板上にソルダーレジストが被覆されるこ
とが望ましい。このソルダーレジストはスルーホール内
から少なくともランド部に至る導体上に銅めっきを形成
するときのめっきレジストマスクとして、また、表面回
路パターンを被覆することから絶縁保護膜としての役割
を果たしている。
【0050】そして、上記第2の目的は、 (2)銅張り積層板にスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導体層を形成する工程と、前記基
板上にスルーホール開口部周縁に形成されるランドを含
み回路パターンを形成する工程とを有して成るプリント
基板の製造方法において、前記スルーホール内に導体層
を形成する工程を、耐銅エッチング液性を有する金属め
っき下地層を形成した後、前記基板上にスルーホール開
口部周縁に形成されるランドを含み銅張り積層板の銅箔
を選択エッチングすることにより回路パターンを形成
し、前記金属めっき下地層から少なくとも前記ランドに
至るまで銅めっきを一体的に形成し、スルーホール内に
前記耐銅エッチング液性を有する金属めっきと、その上
に被覆された銅めっきとの二重層からなる導体層を形成
する工程として成る高密度プリント基板の製造方法によ
り、達成される。
【0051】そして、好ましくは、 (3)銅張り積層板にスルーホールを形成する工程と、
前記スルーホール内に導体層を形成する工程と、前記基
板上にスルーホール開口部周縁に形成されるランドを含
み回路パターンを形成する工程とを有して成るプリント
基板の製造方法において、前記スルーホール内に導体層
を形成する工程を、ニッケルめっきの如くアルカリ性エ
ッチング液に耐性を有する下地導体層を形成した後、前
記基板上にスルーホール開口部周縁に形成されるランド
を含み銅張り積層板の銅箔をアルカリ性エッチング液で
選択エッチングすることにより回路パターンを形成し、
前記ニッケルめっきの如き耐アルカリ下地導体層から少
なくとも前記ランドに至るまで銅めっきを一体的に形成
し、スルーホール内にニッケルめっきの如き耐アルカリ
下地導体層と、その上に被覆された銅めっきとの二重層
からなる導体層を形成する工程として成る高密度プリン
ト基板の製造方法により、達成される。
【0052】(4)上記(3)の耐銅エッチング液性を有
する金属めっき下地層として、例えばはんだめっきの如
く酸性エッチング液に耐性を有する下地導体層を形成す
る工程とし、基板上にスルーホール開口部周縁に形成さ
れるランドを含み銅張り積層板の銅箔を選択エッチング
するエッチング液として酸性液を使用して回路パターン
を形成する工程とした高密度プリント基板の製造方法に
より、達成される。
【0053】(5)上記(3)の耐銅エッチング液性を有
する金属めっき下地層として、例えば金めっきの如く酸
性及びアルカリ性エッチング液に耐性を有する下地導体
層を形成する工程とし、基板上にスルーホール開口部周
縁に形成されるランドを含み銅張り積層板の銅箔を選択
エッチングするエッチング液として酸性もしくはアルカ
リ性エッチング液を使用して回路パターンを形成する工
程とした高密度プリント基板の製造方法により、達成さ
れる。
【0054】(6)上記スルーホール内から少なくとも
ランド部に至るまで銅めっきを一体的に形成するに際
し、銅めっきの前工程として前記スルーホール内とラン
ド部とを除く回路基板上にソルダーレジストを被覆する
工程を付加して成る上記(2)乃至(5)何れか記載の高密
度プリント基板の製造方法により、達成される。
【0055】(7)上記スルーホール内に導体層を形成
する工程のうち、耐銅エッチング液性を有する金属めっ
き下地層を形成する工程を、スルーホール内を含む基板
全表面に実施した後、前記基板表面に形成された分の耐
銅エッチング液性を有する金属めっきを機械的研磨によ
り除去し、スルーホール内に限り残存、形成する工程と
し、銅めっきを施す工程を、感光性レジストを全面に塗
膜し所定の回路パターンの描かれたマスクを通して露
光、現象処理してエッチングレジストマスクパターンを
形成し、このレジストマスクパターンを用いて基板上の
銅箔を選択エッチングし、レジストマスクパターンを剥
離、除去してランドを含む回路パターンを形成した後、
前記スルーホール内に形成された耐銅エッチング液性を
有する金属めっき下地層から少なくとも開口部のランド
に至るまで銅めっき被覆する工程として成る上記(2)記
載のプリント基板の製造方法により、また、 (8)上記スルーホール内に導体層を形成する工程のう
ち、ニッケルめっきの如き耐銅エッチング液性を有する
金属めっき導体層を施す工程を、スルーホール内を含む
基板全表面に実施した後、前記基板表面に形成された分
の導体層を機械的研磨により除去し、スルーホール内に
限り形成する工程とし、銅めっきを施す工程を、感光性
レジストを全面に塗膜し所定の回路パターンの描かれた
マスクを通して露光、現象処理してエッチングレジスト
マスクパターンを形成し、このレジストマスクパターン
を用いて基板上の銅箔を選択エッチングし、レジストマ
スクパターンを剥離、除去してランドを含む回路パター
ンを形成した後、前記スルーホール内に形成されたニッ
ケルめっきの如き導体層から少なくとも開口部のランド
に至るまで銅めっき被覆する工程として成る上記(2)記
載のプリント基板の製造方法により達成される。
【0056】(9)上記耐銅エッチング液性を有する金
属めっきを少なくとも0.1μmの厚さとなるまで析出
形成する工程と成した上記(7)もしくは(8)記載のプリ
ント基板の製造方法により、達成される。
【0057】(10)上記感光性レジストとしては電着
型UVレジストが好ましいが、用途によってはフィルム
状レジストとも使用できる。
【0058】(11)上記耐銅エッチング液性を有する
金属めっき下地層を形成する工程の前工程として、20
μm以下、好ましくは1〜15μmの化学銅めっき、も
しくは電気銅めっきを析出させる工程を付加することも
できる。
【0059】(手段−2)上記課題−2項の問題を解決
するためには電食しにくく、かつソルダーレジストとの
密着性の良い金属(例えばニッケル、パラジウム等)を
銅パターン上に被覆することが望ましい。
【0060】(手段−3)上記課題−3項の目的を達成
するために、本発明は耐めっき性を有する感光性ソルダ
レジスト組成物として、室温で固形状の多官能不飽和化
合物と、室温で液体状の多官能不飽和化合物と、光重合
開始剤と、エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂の硬化剤と、
メラミンもしくはその誘導体と、消泡剤と、顔料と、有
機溶剤とを含んでなることを特徴とする光硬化性レジス
ト組成物を用いる。
【0061】本発明で用いる室温で固形状の多官能不飽
和化合物とは、例えば、ジアリルフタレート樹脂のよう
に、分子内に多数の不飽和基を有する化合物で、かかる
固形樹脂に適切なものを用いることで、前記した多くの
課題を同時に満足するレジストを得ることができる。
【0062】具体的に、ジアリルフタレート樹脂とは、
オルト、イソまたはテレフタル酸のジアリルエステルの
プレポリマーを含んでなるものである。かかるプレポリ
マーはβ−ポリマーとも称され、例えば、吉見直喜著
「ジアリルフタレート樹脂」日刊工業社刊(昭和44
年)に、その詳しい製法、性質が記載されている。ま
た、市販品をダイソーK.K.より入手することも可能であ
る。本発明で用いるのに好ましいプレポリマーは、分子
量として約3000〜30000であり、3000以下
ではネガマスクとの密着露光性が劣り、また、3000
0以上では現像性に支障が生じる。また、プレポリマー
を用いる場合にも、プレポリマーの合成にともなって残
留もしくは生成するジアリルフタレートモノマーもしく
は三次元網状構造のγ-ポリマーの少量が含まれること
を妨げるものではない。
【0063】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、少なくとも2個以上のエチ
レン結合を分子内に有する室温で液体状の多官能不飽和
化合物を含んでなるものである。かかる化合物は、例え
ば、不飽和カルボン酸と2価以上のポリヒドロキシ化合
物とのエステル化反応によって得られる。不飽和カルボ
ン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、クロトン酸、マレイン酸等であり、一方、2価以上
ののポリヒドロキシ化合物としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールやその
誘導体を挙げることができる。
【0064】かかる、不飽和カルボン酸とポリヒドロキ
シ化合物とのエステル化反応によって得られた化合物と
しては、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、1.5ペンタンジオールジアクリレ
ート、1.6ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、1.3ブタンジオールジメタクリレート等に代表
されるジアクリレート、ジメタクリレート、トリアクリ
レート化合物やジペンタエリスリトールのトリ、テト
ラ、ペンタ、ヘキサアクリレートもしくはメタクリレー
ト、ソルビトールのトリ、テトラ、ペンタ、ヘキサアク
リレートもしくはメタクリレートなどに代表される多官
能アクリレート、メタクリレート化合物や、オリゴエス
テルアクリレート、オリゴエステルメタクリレート等、
を挙げることができる。
【0065】また、2価以上のエポキシ樹脂と不飽和カ
ルボン酸付加反応によって生成される化合物を、室温で
液体状の多官能不飽和化合物として用いることもでき
る。かかる化合物の例としては、ビスフェノールA型や
ノボラック型のエポキシ樹脂とアクリル酸もしくはメタ
クリル酸との付加反応により生成された室温で液体状の
多官能不飽和化合物を挙げることができる。
【0066】多官能不飽和化合物の分子内に含む官能基
の数は多い程、好ましく、少なくとも2以上、好ましく
は3以上、さらに好ましくは6以上である。
【0067】以上の例は、単官能不飽和化合物の添加を
制限するものではないし、必要により多官能不飽和化合
物との混合物も使用できる。
【0068】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、光重合開始剤を含んでなる
ものである。光重合開始剤例として、アセトフェノン、
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイ
ン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンゾインアルキル
ケタール、チオキサントン、チオキサントン、アントラ
キノン、アントラキノンやその誘導体もしくは類似物、
1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンやその誘導
体もしくは類似物、2-メチル-1-(4-(メチルチオ)フェ
ニル)-2-モルフォリノ-プロペン-1に代表されるα-ア
ミノケトン化合物等が挙げられる。必要により、光重合
開始剤の混合物を使用できる。また必要により、光重合
開始剤の作用を増感するアミン化合物等を使用すること
も可能である。
【0069】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、エポキシ樹脂を含んでなる
ものである。エポキシ樹脂としては、平均して1分子あ
たり2個以上のエポキシ基を有するもので、例えばビス
フェノールA、ハロゲン化ビスフェノールA、カテコー
ル、レゾルシノール等のような多価フェノール又はグリ
セリンのような多価アルコールとエピクロルヒドリンと
を塩基性触媒の存在下で反応されて得られるポリグリシ
ジルエーテルあるいはポリグリシジルエステル、ノボラ
ック型フェノール樹脂とエピクロルヒドリンとを縮合せ
しめて得られるエポキシノボラック、過酸化法でエポキ
シ化したエポキシ化ポリオレフィン、エポキシ化ポリブ
タジエン、ジシクロペンタジエン化オキサイド、あるい
はエポキシ化植物油等が挙げられる。
【0070】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、エポキシ樹脂の硬化剤を含
んでなるものである。エポキシ樹脂の硬化剤としては、
アミン系の化合物やイミダゾール類が好適である。アミ
ン系の化合物には、たとえば、脂肪族では、エチレンジ
アミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラ
ミンなどの代表的なものがあり、芳香族では、ジフェニ
ルアミン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、フェニレ
ンジアミンなどの代表的なものがあり、またイミダゾー
ル類では、2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチル
イミダゾール、2-フェニルイミダゾールなどのアルキル
イミダゾールや、イミダゾールの誘導体としては、プリ
ン、2,6-ジアミノプリン、2-アミノベンズイミダゾール
などの代表的なものがあり、また、2,4-ジアミノ-6-ビ
ニル-s-トリアジンとアルキルイミダゾールとの付加反
応で得られる2,4-ジアミノ-6{2'-メチルイミダゾール-
(1')}エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6{2'-エチル
-4'-メチルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジン、
2,4-ジアミノ-6{2'-ウンデシルイミダゾール-(1')}エチ
ル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6{2'-フェニルイミダ
ゾール-(1')}エチル-s-トリアジンもしくは2,4-ジアミ
ノ-6{2'-メチルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジ
ン・イソシアヌール酸付加物等が挙げられる。また、他
のアミン系硬化剤としては、三ふっ化ホウ素モノエチル
アミン等が挙げられる。必要により、アミン系硬化剤の
混合物を使用できる。特にレジストの保存安定性および
レジスト乾燥時にゲル化しないという点から2-ビニル-
4,6-ジアミノ-s-トリアジンとアルキルイミダゾールと
の付加反応で得られる化合物が好ましい。
【0071】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、メラミンもしくはその誘導
体を含んでなるものである。メラミンもしくはその誘導
体としては、メラミン、2,4-ジアミノ-6-メチル-s-トリ
アジン、2,4-ジアミノ-6-フェニル-s-トリアジンなどの
代表的なものがあり、また、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-
トリアジンとアルキルイミダゾールとの付加反応で得ら
れる2,4-ジアミノ-6{2'-メチルイミダゾール-(1')}エチ
ル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6{2'-エチル-4'-メチ
ルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジン、2,4-ジア
ミノ-6{2'-ウンデシルイミダゾール-(1')}エチル-s-ト
リアジン、2,4-ジアミノ-6{2'-フェニルイミダゾール-
(1')}エチル-s-トリアジンもしくは2,4-ジアミノ-6{2'-
メチルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジン・イソシ
アヌール酸付加物等もメラミンの誘導体として挙げられ
る。
【0072】かかるメラミンの誘導体として好ましいも
のは、分子中にジアミノトリアジン骨格を含むものであ
り、さらに水に対する溶解度がおよそ1wt%以下のも
のが好ましく、さらに好ましくはおよそ0.1wt%以
下のものであり、さらに好ましくはおよそ0.01wt
%以下のものである。
【0073】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、消泡剤を含んでなるもので
ある。かかる消泡剤としては、シリコーンオイルに代表
されるシロキサン結合を含む有機珪素化合物が主に用い
られる。
【0074】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、顔料を含んでなるものであ
る。かかる顔料としては、耐熱性の優れたフタロシアニ
ン骨格をもつ顔料である、フタロシアニン、フタロシア
ニングリーン、フタロシアニンブルーなどが主に用いら
れる。
【0075】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、有機溶剤を含んでなるもの
である。かかる有機溶剤としては、メチル、エチル、ブ
チルセルソルブやそのアセテートなどや、メチル、エチ
ル、ブチルカルビトールなどや、テルピネオールなどの
高沸点溶剤などが主に用いられる。
【0076】さらに、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物は、必要に応じて他の添加剤を
加えて、さらに性能を向上させることもできる。かかる
添加剤としては、レジストの粘度を調整するための揺変
剤や、レジストの耐熱性を調整するための充填剤や、レ
ジストの解像度を調整するための紫外線吸収剤や、レジ
ストの保存安定性を調整するための重合禁止剤などを挙
げることができる。
【0077】かかる揺変剤の一例は、石英超微粉末であ
り、かかる充填剤の一例は、石英の微粉末等であり、か
かる紫外線吸収剤の一例は、4-t-ブチル-4'-メトキシ-
ジベンゾイルメタン、2-エチルヘキシル-p-メトキシシ
ンナメート、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-tert-ブチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-t
ert-ブチル-5'-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリア
ゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-tert-ブチルフェ
ニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-{2'-ヒドロキシ
-3-(3'',4'',5'',6''-テトラヒドロフタルイミドメチ
ル)-5'-メチルフェニル}ベンゾトリアゾール等である。
かかる重合禁止剤の一例は、ハイドロキノンもしくはそ
の誘導体などである。
【0078】本発明の組成物を構成するのに好ましい配
合割合は、室温で固形状の多官能不飽和化合物を100
重量部に対して、室温で液体状の多官能不飽和化合物を
5乃至30重量部、好ましくは10乃至30重量部、さ
らに好ましくは10乃至20重量部であり、光重合開始
剤を2乃至12重量部であり、エポキシ樹脂を5乃至4
0重量部であり、エポキシ樹脂の硬化剤を0.1乃至5
重量部であり、メラミンもしくはその誘導体を1乃至2
0重量部、好ましくは2乃至15重量部、さらに好まし
くは4乃至10重量部であり、消泡剤を0.5乃至10
重量部であり、顔料を0.2乃至10重量部であり、有
機溶剤を50乃至100重量部である。必要によって
は、エポキシ樹脂の硬化剤とメラミンの誘導体を一種類
の化合物で兼用することもできる。
【0079】かかる配合割合の上、下限は、前述した本
発明の課題(a)から(m)までが、すべて同時に満足
できるように、注意深く選択された結果から選ばれたも
のである。
【0080】次に、本発明の第2の目的である、上記の
耐めっき性を有する感光性ソルダレジスト組成物を用い
て、高密度プリント回路板を製造する手段を、図21に
従って述べる。
【0081】当該業者に周知の方法で銅張り積層板1
(図21、1))に孔2をあけた後、化学銅めっき用触
媒をスルホール内を含む基板の全面に付与する(図2
1、2))。
【0082】次いで、当該業者に周知の方法で所定部を
エッチングして、基板の両面に導体回路9を形成する
(図21、3))。
【0083】次いで、本発明の耐めっき性を有する感光
性ソルダレジスト組成物を導体回路を含む基板の片面に
塗布し、レジストが塗布された基板を乾燥し、レジスト
を固化する。かかる方法を繰返し裏面で行なうか、ある
いは、耐めっき性を有する感光性ソルダレジスト組成物
を基板の両面に同時に塗布してから乾燥することで、基
板の両面に固化したレジスト層を形成する。乾燥温度は
60乃至100℃で、乾燥時間は0.2乃至2時間が好
ましい。
【0084】次いで、基板両面の固化したレジスト層上
にネガマスクを密着させ、両面から同時に0.1乃至1
J/cm2のUV光を照射して露光する。次いで、レジ
スト面からネガマスクを剥離し、未露光部を現像により
溶解、除去する。かかる現像に適する溶剤として、1,
1,1−トリクロロエタンの如き不燃性の塩素系溶剤が
用いられ、現像時間として0.5乃至5分が選択され
る。
【0085】次いで、基板を加熱して、パターンを形成
したレジスト部を硬化する。硬化条件は120乃至18
0℃、0.2乃至2時間が選択される。
【0086】好ましくは、加熱硬化したレジストに、再
度、UV光を照射して、レジストの硬化を促進する。か
かる後露光に適した露光量は1乃至10J/cm2であ
る。
【0087】以上の工程を経て、基板上にレジスト層6
が形成される(図21、4))。
【0088】次いで、基板は化学銅めつき液に浸漬さ
れ、スルホール孔内、ランド上をはじめとする主要部分
のみに厚い化学銅めつき7が施され、高密度プリント回
路板が製造される(第21図、5))。銅めつきの厚さ
は、通常、10乃至40μmが選択される。かかる化学
銅めつき中に、回路銅箔上のレジストに全く剥離が生じ
ないことは、本発明の特筆すべき重要な利点である。
【0089】以上のような高密度プリント回路板の製造
において、本発明のレジストは前述した本発明の課題
(a)から(m)を、すべて同時に満足できる。このた
め従来にない高密度プリント回路板の製造が可能となっ
たのである。
【0090】
【作用】基板上の銅箔を選択エッチングして回路パター
ンを形成する際に、スルーホールは予め形成されている
ニッケルめっきの如き耐銅エッチング液性を有する金属
めっき下地層により信頼性が保持され、表面回路パター
ンは電着型レジストの使用を可能とし、高解像度での細
線パターンの形成が実現でき、小径スルーホールを有す
る高密度回路基板の形成に有効である。例えば、図7を
用いてその理由を具体的に説明するが、先に従来技術の
問題点として説明した図6と対比してみると本発明の作
用上の特徴が一層容易に理解できよう。
【0091】この図7はプリント基板の工程図を示した
ものであるが、スルーホール内の問題解決の説明をする
ために作成した模式図であることから、主要な工程のみ
を示し、前後の工程をかなり省略している。
【0092】先ず、工程(a)では、銅張り積層板のスル
ーホール2内に予めニッケルめっき4が被覆されてお
り、工程(b)では、電着レジスト5をスルーホール2内
を含む基板全面に付着させ、工程(c)では、回路パター
ンの描かれたマスク(図は省略)を用いて露光、現像処理
を経てレジストマスクパターン8を形成する。このと
き、小径スルーホール2内に露光斑によるレジスト欠損
部8aが発生したとしても、次ぎの工程でわかるように
本発明ではこのレジスト欠損部8aによって何らの悪影
響をも受けることはない。すなわち、工程(d)では、工
程(c)により得られたレジストマスクパターン8を用い
て露出している基板表面の銅箔を選択エッチングし、回
路パターンを形成するが、この時、スルーホール2内に
たとえレジスト欠損部8aが存在したとしても、ニッケ
ルめっき4が銅箔のエッチング液に対して耐エッチング
性を有しているためスルーホール2内の信頼性を損なう
ことなく、高解像度細線パターンの形成を可能とする。
【0093】なお、工程(d)の後には、スルーホール及
びランド部9aを除き全面にソルダーレジストを塗布す
る工程及びこのソルダーレジストのマスク作用を利用し
て、スルーホールからランド部9aに至るまで選択的に
一体的に銅めっきを形成する工程が控えているがこれら
については次ぎの実施例の項で具体的に説明する。
【0094】また、本発明においてスルーホール2内に
被覆したニッケルめっき4は、化学銅めっきプロセスを
用いる場合には触媒付与性に優れ、また、電解めっきす
る場合には下地導体層として作用し、更に銅めっき膜と
の密着性も良いため、穴内のふくれが出にくく、ピール
強度も向上する。
【0095】更にまた、図7工程(a)では、銅張り積層
板のスルーホール2内に予めニッケルめっき4が被覆さ
れているが、この工程に至る過程ではスルーホール2内
を含む基板全面にニッケルめっき4が形成され、基板表
面に形成されたニッケルめっき4は研磨等の手段で取り
除かれ、スルーホール内にのみ残している。また、研磨
手段の代わりにリソグラフィと、めっき技術とを用いて
スルーホール2内にのみニッケルめっき4を形成するこ
とも可能である。何れにしても基板表面にはニッケルめ
っきを形成しないか、形成してもこれを取り除く必要が
あるが、その理由は以下の通りである。つまり、基板表
面の銅箔上にニッケルめっきの如き銅箔のエッチング液
に耐性のある導体層が形成されてしまうと、銅箔をエッ
チングして回路パターンを形成するときに、この導体層
が邪魔となり、前工程としてニッケルめっきについても
回路パターン形成のエッチング工程が必要となる。当然
のことながらこのニッケルめっきは銅箔のエッチング液
に対し耐性があることから、異なるエッチング液を使用
しなければならず、工程の増加となり好ましくない。
【0096】また、銅パターン表面にニッケルを被覆し
た場合においては、銅とニッケルの安定性を図16のP
H−電位状態図で比較すると、銅に比べニッケルの方が
不働態、不変態領域が広く、イオン化しにくいことがわ
かる。その他パラジウム、金等においても同理由によ
り、銅に比べ電食しにくい。またニッケルは酸化した不
働態(NiO,NiO2等)領域が広いため、水素の官
能基(−H,−OH)を多く含むソルダーレジストは、
ニッケル層中の酸素と強い水素結合を持つことになる。
(図17) よって銅箔パターン表面をニッケルで被覆することによ
り、銅の電食が抑えられ、かつソルダーレジストとの密
着性も向上する。
【0097】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の一実施例を図面を
用いて説明する。図1は本発明のプリント基板構造の概
略を示したものである。内層回路入多層銅張り積層板1
aのスルーホール2内には下地として厚さ1μmのニッ
ケルめっき4が形成されており、その表面には銅めつき
7が被覆され二重構造になっている。また内層に埋設さ
れたスルーホール2aには銅めっき7が形成され、その
表面にはニツケルめっき4が被覆され二重構造になって
いる。基板表面および内層の銅箔回路パターン9のラン
ド部9aにはスルーホール2,2a内の銅めっき7と一
体的に形成された銅めっき7が被覆され、銅箔回路パタ
ーン9表面には厚さ1μmのニッケルめっきが被覆され
ている。またスルーホール2内とこのランド部を除いた
表面回路パターン9を含む基板全表面にはソルダーレジ
スト6が被覆されている。
【0098】図2、図3、図4は、本発明の高密度プリ
ント基板の製造方法の一例を説明する工程図であり、以
下図示の工程(a)〜(p)に従い、内容を順次説明す
る。
【0099】工程(a)内層コアとなる両面銅張り積層
板1の所定の位置にドリリング等によりスルーホール2
aの穴明けを行う。
【0100】工程(b)スルーホール2a内および銅箔
表面に定法に従い錫/パラジウム触媒を付与した後、全
面に電気銅めっきまたは化学銅めっきにより所定の厚み
の銅7を析出させる。
【0101】工程(c)銅表面の粗化したのち塩化パラ
ジウム溶液にて銅を活性化しスルーホール2aを含む全
面にニッケル4を0.5〜5μmめっきする。
【0102】工程(d)表面のニッケル層をベルトサン
ダーにより機械的に研磨除去する。
【0103】工程(e)露出した表面銅めっきを粗化し
た後、電着レジスト5(シプレイ社製イーグル200
0)を電圧80V,通電時間15秒の条件にて、スルー
ホール2aを含む基板全体にコーティングし、回路ネガ
マスクを所定の位置に合わせ露光量200mJ/cm2
条件で露光する。その後現像液(シプレイ社製XP−6
504)にて未露光部のレジストの現像除去を行ない、
電着レジスト5による回路を形成する。この電着レジス
ト5は次工程のエッチングレジストとなる。
【0104】工程(f)表面に露出した銅をアルカリエ
ッチング液(メルテックス社製エープロ建浴液)にて溶
解除去した後、電着レジストを剥離液(シプレイ社製X
P−6504)にて剥離することにより銅箔回路9を独
立形成させる。この時スルーホール2a内はニッケルに
て保護されているため内層銅箔が溶解されない。
【0105】工程(g)基板銅箔表面を粗化したのち塩
化パラジウム溶液にて銅を活性化しスルーホール2aを
含む全面にニッケル4を0.5〜5μmめっきする。
【0106】工程(h)上記(a)〜(g)により所定
回路9、スルーホール2aおよびランド部9aが形成さ
れた内層コア1に、外層銅箔と所定枚数のプリプレグを
所定の順序に積層し、定法に従い熱プレスを行ない多層
銅張り積層板1aを形成する。
【0107】工程(i)多層銅張り積層板1aの所定の
位置にドリリング等により貫通スルーホール2の穴明け
を行う。
【0108】工程(j)スルーホール2内および銅箔表
面に定法に従い錫/パラジウム触媒を付与した後、スル
ーホール2を含む基板全面にニッケル4を0.5〜5μ
m程めっきする。
【0109】工程(k)基板表面のニッケル層5をベル
トサンダー等により機械的に研磨除去する。
【0110】工程(l)露出した表面銅めっきを粗化し
た後、電着レジスト5(シプレイ社製イーグル200
0)を電圧80V,通電時間15秒の条件にて、スルー
ホール2aを含む基板全体にコーティングし、回路ネガ
マスクを所定の位置に合わせ露光量200mJ/cm2
条件で露光する。その後現像液(シプレイ社製XP−6
504)にて未露光部のレジストの現像除去を行ない、
電着レジスト5による回路を形成する。この電着レジス
ト5は次工程のエッチングレジストとなる。
【0111】工程(m)表面に露出した銅をアルカリエ
ッチング液(メルテックス社製エープロ建浴液)にて溶
解除去した後、電着レジストを剥離液(シプレイ社製X
P−6504)にて剥離することにより銅箔回路9を独
立形成させる。この時スルーホール2内はニッケルにて
保護されているため内層銅箔が溶解されない。
【0112】工程(n)基板銅箔表面を粗化したのち塩
化パラジウム溶液にて銅を活性化しスルーホール2およ
び表面回路パターン9上にニッケル4を0.5〜5μm
めっきする。
【0113】工程(o)耐めっき性ソルダーレジスト6
をスクリーン印刷法,スプレーコーター法等により両面
に塗布した後、レジストポジマスクを所定の位置に合わ
せ露光量200〜1000mJの条件で露光する。その
後現像液(111−トリクロロエタン)にて未露光部の
レジストの現像除去を行ない、スルーホール2、スルー
ホールランド9aおよび面付け部品ランド16を除く基
板表面全体にソルダーレジスト9を形成する。
【0114】工程(p)露出しているニッケル4を塩化
パラジウム溶液にて活性化した後、スルーホール2、ス
ルーホールランド9aおよび面付けランド上に化学銅め
っき4を所定厚析出させることによりプリント基板が完
成する。
【0115】(実施例2)実施例1において(c)および
(d)の工程を省くことも可能であり完成したプリント
基板の構造は変わらない。
【0116】(実施例3)実施例1において(g)の工程
を省くことも可能であり完成したプリント基板の構造は
図11となる。
【0117】(実施例4)実施例1において(n)の工程
を省くことも可能であり完成したプリント基板は図12
となる。
【0118】(実施例5)また、工程(e),(l)のホト
レジストとして、この例では電着型UVレジスト5を使
用したが、これも電着型UVレジストに限らず、用途に
よってはこれまでプリント基板の製造で常用されてきた
フィルム型感光性レジスト、その他半導体工業等で使用
されている光を露光源とするUVレジスト、電子線ビー
ムを露光源とする電子線レジスト等が実用可能であるこ
とは云うまでもない。
【0119】(実施例6)上記実施例2〜5の組合せによ
り、他幾種かのプリント基板構造が可能である。例えば
実施例3と実施例4の組合せにより、プリント基板構造
は図13となる。
【0120】(実施例7)上記銅めっきプロセスとして
は、化学銅めっきが実用的で望ましいが、電解めっきも
使用可能である。
【0121】(実施例8)なお、上記工程(f),(m)の
銅箔エッチングによる表面回路パターン9の形成は、本
実施例では塩化第2鉄、塩化第2銅、アルカリエッチン
グ液により行なったが、その他周知のエッチング液で同
様に行なうことができる。つまり、本実施例のアルカリ
エッチング液の代わりに例えば、塩化第2鉄の如き鉄系
の酸性エッチング液でも良い。ただし、この場合にはス
ルーホール2内の導体層としたニッケルめっき4は、酸
性エッチング液に対し耐性がなく溶解してしまうので溶
解しない他のめっき、例えばPb−Sn系の如きはんだ
めっきに替える必要がある。
【0122】(実施例9)また、ニッケルめっき4の代わ
りに、金(Au)めっきの如く酸に対しても、アルカリに
対しても耐性のある導体層とすれば銅箔エッチング液に
左右されることはない。このようなはんだめっきも、金
めっきも周知の化学めっき、もしくは電解めっきにより
ニッケルめっき同様に容易に形成することができる。
【0123】(実施例10)また、これらの実施例ではス
ルーホール2内のニッケルめっきの如き下地導体層4を
基板の穴に直接形成したが、スルーホールの穴あけ後に
予め20μm以下の薄い銅めっきを形成しても良く、こ
れによればニッケルめっき等の導体層4を形成する際の
めっき処理がよりし易くなる。つまり、導体層4の形成
においては、下地にこの薄い銅めっきがあるため、化学
めっきの際には触媒付与工程を省略するこもできる上、
電解めっきも可能となる。ただし、この薄い銅めっきは
厚さ制限が必要で、20μmを超えると従来のふくらみ
の問題が生じ逆効果となり好ましくない。従って、前述
のとおり厚さ20μm以下、より好ましくはできるだけ
薄い1〜15μmの導体として最低限の厚さとすること
が望ましい。
【0124】また、さらに、本発明の耐めっき性を有す
る感光性ソルダレジスト組成物を用いた高密度プリント
回路板の製造について、具体的に説明する。以下の各実
施例に用いた、感光性ソルダレジスト組成物は、共通し
て次のような方法で製造した。
【0125】本発明で用いる室温で固形状の多官能不飽
和化合物としてのジアリルフタレート樹脂を秤量し、セ
パラブルフラスコに入れ、これに、秤量した有機溶剤を
加え、混合した後、80乃至100℃で30分乃至2時
間の間、撹拌しながら溶解する。溶解物を室温まで冷却
した後、残りのレジストの素材を加え、充分に撹拌して
混合する。次いで、三本ロールミルを用いて2乃至4回
の混練を施し、スクリーン印刷用のレジストインクを調
整する。
【0126】一方、プリント回路板の製造は、共通して
次のような方法に従った。
【0127】1.6mm厚で35μmの銅箔を有するガ
ラスエポキシ両面銅張り積層板1(図21、1))の所
定の位置にドリルで孔2をあけた後、化学銅めっき用触
媒をスルホール内を含む基板の全面に付与した(図2
1、2))。
【0128】次いで、エッチング用のドライフィルムレ
ジストを用いて、テンティング法により、所定部をエッ
チングして、基板の両面に導体回路9を形成した(図2
1、3))。
【0129】次いで、前記の方法で調整した感光性ソル
ダレジストインクを導体回路を含む基板の片面にスクリ
ーン印刷法で塗布し、レジストが塗布された基板を乾燥
し、レジストを固化した。かかる方法を繰返し裏面で行
ない、基板の両面に固化したレジスト層を形成した。乾
燥温度は80℃で、乾燥時間は1時間である。
【0130】次いで、基板両面の固化したレジスト層上
にネガマスクを密着させ、両面から同時に0.5J/c
2のUV光を照射して露光した。次いで、レジスト面
からネガマスクを剥離し、未露光部を現像により溶解、
除去した。現像溶剤として1,1,1−トリクロロエタ
ンを用い、現像時間として1分を選択した。
【0131】次いで、基板を加熱して、パターンを形成
したレジスト部を硬化した。硬化条件は150℃、1時
間である。
【0132】さらに、加熱硬化したレジストに、再度、
3J/cm2のUV光を照射して、レジストの硬化を促
進した。
【0133】以上の工程を経て、基板上にレジスト層6
を形成した(図21、4))。
【0134】次いで、基板を化学銅めつき液に浸漬し、
スルホール孔内、ランド上をはじめとする主要部分のみ
に厚い化学銅めつき7を施した(図21、5))。化学
銅めつき液には、次の組成のものを用いた。めつき条件
は浴温70℃、浴pHが12.5、めっき時間は15時
間であり、この間、めっき液組成、めつき条件が常に一
定となるように、めっき液成分の自動補給を行なった。
析出電位は、約−0.7V(飽和カロメル電極参照)で
あり、めっき厚は約30μmとなった。
【0135】 化学銅めつき液の組成 CuSO4・5H2O…………………12g EDTA・2Na……………………42g 37%ホルマリン……………………3ml NaOH……………pH12.5とする量 エトキシ界面活性剤……………100mg 2,2'-ジピリジル………………… 50mg 脱イオン水……………全量を1lとする量 本発明の耐めっき性を有する感光性ソルダレジスト組成
物を用いたプリント回路板の生産性、回路板特性につい
ては、共通して、以下の項目と評価方法に従って判定し
た。
【0136】(1)塗布性:スクリーン印刷後の塗膜中
に残存するボイド、気泡等がなく、平滑な面を有するも
のを良とした。
【0137】(2)密着露光性:レジスト面にネガマス
クを密着してUV光で露光した後、ネガマスクを剥離す
る際、ネガマスクにレジストが付着しないものを良とし
た。
【0138】(3)現像性:1,1,1,−トリクロロ
エタンのスプレー現像を常温で1分間施した際、未露光
部が完全に溶解し、かつ、露光部のレジストに膨潤等が
ないものを良とした。
【0139】(4)耐裏写り性:1.6mm厚のガラス
エポキシ積層板の両面に、約40μmの厚さにレジスト
を塗布して、乾燥した後、片面から0.5J/cm2
UV光を照射して露光する。現像後の観察で、裏面のレ
ジストが硬化せずに、完全に溶解できるものを良とし
た。
【0140】(5)耐アルカリ性:化学銅めっき後の観
察で、レジストの表面が、溶解、変色、粗化されていな
いものを良とした。
【0141】(6)耐めっき反応性:化学銅めっき後の
観察で、銅めっき析出部と接続している導体回路上に塗
布されているレジストに、剥離や変色のないものを良と
した。
【0142】(7)耐めっき溶出性:1l当り1dm2
のレジストが接触する化学銅めっき液で、約30μm厚
のめっきを施した時、析出した銅の結晶配向性に異常が
生じないものを良とした。
【0143】(8)耐熱性:化学銅めっき後のプリント
回路板にはんだ用のフラックスを塗布し、260℃のは
んだ槽に10秒間浸漬して、室温まで空冷する。この操
作を10回繰り返した後の観察で、レジストにフクレ、
剥離等の異常がないものを良とした。
【0144】(9)絶縁性:ガラスエポキシ銅張り積層
板に形成したJIS−C−2519に準じた櫛形パター
ン上にレジストを塗布し、化学銅めっき後の吸湿時の絶
縁抵抗が109Ω以上となるものを良とした。
【0145】(実施例11)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表1に従って調整
し、前記1)乃至9)の特性を判定した。その結果を表
2に示す。
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】本発明の室温で固形状の多官能不飽和化合
物としてジアリルフタレート樹脂(ダイソーダップA:
ダイソーK.K.製、平均分子量10000)を用い、
室温で液体状の多官能不飽和化合物としてペンタエリス
リトールテトラアクリレートを使用した。光重合開始剤
には、ベンゾフェノンと4,4'-ビス(N,N'-ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノンの混合物を用いた。エポキシ樹脂と
して、ビスフェノールA型のエピコート828(油化シ
ェルエポキシK.K.製)を用い、エポキシ樹脂の硬化
剤には2-フェニルイミダゾールを使用した。メラミンも
しくはその誘導体として表2に示す如きの化合物を添加
した。消泡剤としてシリコーンオイルSH−203(ト
ーレシリコーンK.K.製)を用い、顔料にはフタロシ
アニングリーンを使用した。有機溶剤にはエチルセルソ
ルブアセテートとブチルセルソルブアセテートの混合物
を用いた。
【0149】かかるレジストを用いて、プリント回路板
を製造した結果、全ての特性を満足するには、本発明の
メラミンもしくはその誘導体として、メラミンと共通す
る2,4-ジアミノ-s-トリアジンの構造を分子中に有する
化合物を用いればよいことが判った。また、その添加量
は、室温で固形状の多官能不飽和化合物の100重量部
に対して、1乃至20重量部が適切であることも判っ
た。1重量部未満では、レジストと導体回路との密着力
が不足し、耐めっき反応性が充分でなく、20重量部を
超えると、過剰のメラミンが化学銅めっき液にわずかに
溶け出し、析出した銅の結晶配向性に異常を生じること
が判った。
【0150】銅の結晶配向性については、下記のような
判定基準により、正常、異常を判断した。X線回折の結
果、図22に示すような(111)面の配向が優先する
正常な銅めっき膜に対し、異常な銅めっき膜では図23
に示すように(200)面が優先配向する。かかる異常
は、めっき膜の引張り強度や伸び率等の機械的物性には
顕著に現れない場合もあるが、プリント回路板をはんだ
付け実装する際の、銅めっきスルホールのクラック発生
の原因となるため、スルホール信頼性の観点から、あっ
てはならない異常である。
【0151】さらに、表2の結果から、構造中に2,4-ジ
アミノ-s-トリアジン骨格を含まないメラミン誘導体
は、耐めっき反応性が充分でないことも判った。
【0152】(実施例12)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表3に従って調整
し、前記1)乃至9)の特性を判定した。その結果を表
4に示す。
【0153】
【表3】
【0154】
【表4】
【0155】本例では、レジストの耐めっき反応性を確
保するために、メラミン3重量部を使用し、表4に示す
ようにエポキシ樹脂の硬化剤の効果を求めた。表4に明
らかな如く、2-フェニルイミダゾールの適正範囲は0.
1乃至5重量部であった。硬化剤が不足の場合には、レ
ジストの効果不足から化学銅めつき液中での耐アルカリ
性が不充分となり、過剰の場合には、レジストの乾燥時
に硬化反応が進行してしまい、現像の時に未露光部が完
全には溶解しきれなかった。
【0156】また、硬化剤量が適正であれば、硬化剤の
種類によらず、ほぼ、同等の特性がえられることも判っ
た。
【0157】(実施例13)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表5に従って調整
し、前記1)乃至9)の特性を判定した。その結果を表
6に示す。
【0158】
【表5】
【0159】
【表6】
【0160】本例では、レジストの耐めっき反応性を確
保するために、分子内に2,4-ジアミノ-s-トリアジン環
とエポキシ樹脂の硬化剤として作用するイミダゾール環
の両者を含む、2,4-ジアミノ-s-トリアジン変性イミダ
ゾールを使用したときの効果を求めた。かかる化合物
は、一般的に、2,4-ジアミノ-6-ビニル-s-トリアジンと
イミダゾールの活性水素の付加反応により合成されるも
ので、四国化成K.K.より上市されている。
【0161】一連の2,4-ジアミノ-s-トリアジン変性イ
ミダゾールを用いて感光性ソルダレジストを調整し、そ
の効果を求めた結果、表6に示すように1乃至20重量
部の範囲で効果を有することが判った。1重量部未満で
は、耐めっき反応性が不足し、20重量部を超えると現
像性が劣化することも判った。
【0162】また、耐めっき反応性を確保するために
は、エポキシ樹脂を硬化するに足るだけの2,4-ジアミノ
-s-トリアジン変性イミダゾールの添加量では不足であ
り、エポキシ樹脂を硬化する以上の多量の2,4-ジアミノ
-s-トリアジン変性イミダゾールが必要であることも判
った。
【0163】さらに、表5に示す組成で、2,4-ジアミノ
-s-トリアジン変性イミダゾールの添加量を変えたレジ
ストを用い、めつき液との接触面積とめっき膜の結晶配
向性との関係を求めた。この結果を図25に示す。
【0164】レジストの接触する負荷面積が1dm2
lの場合には20重量部でも異常析出は生じないが、レ
ジスト面積が2dm2/lでは15重量部以下が正常
で、2dm2/lを超えるとやや異常(図中に中間とし
て表示)な銅めっきが析出した。4dm2/lでは10
重量部以下が正常であることが判った。このように、添
加量の上限がレジスト負荷面積に影響されることは、添
加成分の溶出が極微量ではあるものの、無視できないこ
とを示しており、かかる添加量の上限は、実験的にのみ
求められることも判った。
【0165】一方、添加量の下限は硬化温度、時間の範
囲と耐めっき反応性の関係から制限され、1重量部より
2重量部の方が、良好な耐めっき反応性を得る硬化温
度、時間の範囲が広く、4重量部ではさらに広くなるこ
ともわかった。かかる特性は、プリント回路板を量産す
る場合の歩留りにかかわる特性であり、硬化温度、時間
の範囲が広い程、安定に歩留り良く、プリント回路板を
量産できるので好ましい。
【0166】以上の結果から、2,4-ジアミノ-s-トリア
ジン変性イミダゾールの添加量は1乃至20重量部の範
囲で効果を有し、2乃至15重量部の範囲がより好まし
く、さらに好ましくは4乃至10重量部の範囲であるこ
とも判った。
【0167】(実施例14)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表7に従って調整
し、メラミン誘導体の作用を、めっき液と接触するレジ
スト負荷量との関係で、さらに詳しく調べた。
【0168】
【表7】
【0169】結果は図25に示すようで、メラミン誘導
体としてメラミンを用いた場合には、レジスト負荷2d
2/l以上で銅の結晶配向性にやや異常が生じ、正常
な銅が析出しなくなるのに対し、2,4-ジアミノ-6{2'-メ
チルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジンを用いた
場合には、レジスト負荷3dm2/l以上で銅の結晶配
向性に異常が生じた。これに対し、2,4-ジアミノ-6{2'-
ウンデシルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジンを
用いた場合には、レジスト負荷4dm2/lでも銅の結
晶配向性に異常が生じなかった。また、比較として、従
来のジシアンジアミドを添加したレジストでは、1dm
2/lでも銅の結晶配向性に異常が生じた。
【0170】かかる結果から、メラミン誘導体を用いる
場合にも、分子量が大で、水に対する溶解度が小さいも
の程、レジスト負荷を大としてめっきを行なっても、異
常な銅が析出しにくく、プリント回路板の量産に好まし
いことが判った。
【0171】逆に、水に溶解し易いもの程、レジスト内
を拡散して、めっき液中に溶出する傾向が大であること
も判った。かかる観点から、メラミン誘導体の水に対す
る溶解度は、メラミンと同程度の約1wt%以下が必要
で、より好ましくは2,4-ジアミノ-6{2'-メチルイミダゾ
ール-(1')}エチル-s-トリアジンと同程度の約0.1w
t%以下であり、さらに好ましくは2,4-ジアミノ-6{2'-
ウンデシルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジンと
同程度の約0.01wt%以下であることも判った。本
発明ではジシアンジアミドを使用しないのは、ジシアン
ジアミドの水に対する溶解度が数wt%以上もあること
から、めつき液に溶出しやすいためでもある。
【0172】(実施例15)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表8に従って調整
し、前記1)乃至9)の特性を判定した。その結果を表
9に示す。
【0173】
【表8】
【0174】
【表9】
【0175】本例では、室温で固形状の多官能不飽和化
合物と、室温で液体状の多官能不飽和化合物の効果を求
めた。
【0176】表9に示すように、室温で固形状の多官能
不飽和化合物として、ダイソーダップA(分子量100
00)とダップL(分子量3500)とイソダップ(分
子量8000)を比較したところ、顕著な差異はなく、
いずれも耐めっき反応性を有する感光性ソルダレジスト
に使用できることが判った。
【0177】一方、室温で液体状の多官能不飽和化合物
として2、3、4、6官能脂肪族不飽和化合物とビスフ
ェノールA系芳香族2官能アクリレートを用いた場合を
比較した。表9に示すように、不飽和化合物の添加量が
5乃至30重量部、好ましくは10乃至30重量部、さ
らに好ましくは10乃至20重量部で全ての特性を満足
するレジストが得られることが判った。添加量が不足の
場合には、露光時の架橋が不足して、現像の際、レジス
トが膨潤してしまい、添加量が過剰の場合には、密着露
光性に難が生じることも判った。
【0178】さらに、不飽和化合物の官能基数は多い方
が、添加量の適正範囲が広いことも判った。かかる観点
から、官能基数は2以上、好ましくは3以上が望まし
く、さらに6官能脂肪族アクリレートが最も優れている
ことも判った。
【0179】(実施例16)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表10に従って調整
し、前記1)乃至9)の特性を判定した。その結果を表
11に示す。
【0180】
【表10】
【0181】
【表11】
【0182】本例では、感光性ソルダレジストの特性に
与える光重合開始剤とUV吸収剤と顔料の影響について
求めた。
【0183】表11の結果から、顔料のフタロシアニン
グリーンを全く含まないレジストでは、レジスト中のU
V光の透過性が大きすぎるため、耐裏写り性が不充分で
あることが判った。裏写り性を良好とするには、UV吸
収作用を有するフタロシアニングリーンの如き顔料を、
約0.2重量部以上、レジストに添加すれば良いことも
判った。
【0184】また、光重合開始剤はベンゾフェノンや4,
4'-ビス(N,N'-ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2-メチ
ル-1-{4-(メチルチオ)フェニル}-2-モルフォリノ-1-プ
ロパン-1、ベンゾインアルキルエーテル、チオキサンソ
ン誘導体とジメチルアミノ安息香酸エステルなどの、各
種のラジカル発生型の光重合開始剤が適していることが
判った。光重合開始剤の最適配合量は、およそ、2乃至
12重量部であることも判った。UV吸収作用を有する
光重合開始剤が不足すると、レジストのUV透過性が高
まり、裏写り性に難が生じるとともに、UV露光時の架
橋不足から、レジストの耐アルカリ性も劣化する。
【0185】さらに、顔料や光重合開始剤のUV吸収作
用は、UV吸収剤の添加によっても、ある程度は補償で
きることも判った。すなわち、4-t-メトキシベンゾイル
メタンの如きUV吸収剤をレジストに添加することによ
り、顔料を全く含まない場合でも、耐裏写り性を改善で
きることも判った。
【0186】(実施例17)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表12に従って調整
し、前記1)乃至9)の特性を判定した。その結果を表
13に示す。
【0187】
【表12】
【0188】
【表13】
【0189】本例では、エポキシ樹脂の種類と量がレジ
ストの特性に及ぼす影響を求めた。ビスフェノールA型
エポキシ樹脂であるエピコート828とエピコート10
01および、フェノールノボラック型エポキシ樹脂であ
るエピコート152とエピコート154の4種を用いて
レジストを調製し、その特性を調べた。
【0190】結果は表13に示すようで、いずれのエポ
キシ樹脂を用いても、良好な特性が得られることが判っ
た。配合量については、5乃至40重量部が最適であ
り、不足すると耐めっき反応性が充分でなく、過剰では
密着露光性に難が生じることも判った。
【0191】(実施例18)本発明の耐めっき反応性を有
する感光性ソルダレジスト組成物を表14に従って調整
し、前記1)乃至9)の特性を判定した。その結果を表
15に示す。
【0192】
【表14】
【0193】
【表15】
【0194】本例では、消泡剤と有機溶剤の配合量と特
性の関係を調べた。
【0195】表15に示すように、シリコーンオイルS
H−203の如き消泡剤は、0.5乃至10重量部が好
ましく、不足すると印刷時の泡抜けが悪く、塗布性が不
良となり、過剰では密着露光性に難が生じることも判っ
た。
【0196】また、セルソルブアセテートやカルビトー
ルのような有機溶剤の配合量は、50乃至100重量部
が適切であることも判った。有機溶剤の配合量も、不足
すると塗布性が不良となり、過剰ではレジストインクの
粘度が低くなりすぎて、印刷し難くなることも判った。
【0197】
【表16】
【0198】
【表17】
【0199】
【発明の効果】(1)上述したように、本発明のプリン
ト基板は構造的に、スルーホール内の銅めっき7の下地
に密着性の良いニッケルめっきの如き耐銅エッチング液
性を有する金属めっき4が被覆されているため、銅めっ
き7のピール強度が強大し、また、穴内ふくれも出にく
く、スルーホール内の信頼性が格段に向上する。
【0200】(2)製造プロセスにおいては、図7で説
明したようにスルーホール2内をニッケルめっきの如き
耐銅エッチング液性を有する金属めっき4で保護した状
態で、レジストマスク5による回路パターンの形成がで
きるため、たとえスルーホール2内に露光不足によるレ
ジストマスクの欠損部8aが生じたとしても、下地のニ
ッケルめっきの如き耐銅エッチング液性を有する金属め
っき4が回路パターン形成のエッチング液に対して耐エ
ッチング性を有しているため、スルーホールの信頼性を
損うことなく、高解像度細線パターンの形成が可能とな
る。
【0201】(3)エッチングレジストを従来のドライ
フィルムから電着レジストに変更することにより、形成
可能な導体パターン巾が100μmから50μmになり、
2.54mm格子間のパターン配線本数が3〜5本から5〜9
本に高密度化される(図18)。
【0202】(4)スルーホール内周面をニッケルで保
護した状態でエッチングするので、高信頼性スルーホー
ルの形成が可能である。また従来のドライフィルムで
は、図19(a)の様にテンティング状態でスルーホー
ルを保護するため、ドライフィルム19を固定するための
ランド部9aが必ず必要であったが、本プロセスでは図
19(b)の様にこれが不要となるため、図20に示すラ
ンドレススルーホール18の形成が可能となり、パターン
配線密度が向上できる。
【0203】(5)基板表層パターンおよび内層パター
ンの導体表面にニツケルを被覆することにより、銅の電
食による絶縁性低下を抑えることができるため、導体間
隙を従来の130μmから50μmまで下げられ、パター
ン配線密度が向上できる。
【0204】また基板表層パターンにおいては、塗布し
たソルダーレジストとの密着性が向上するため、パター
ンの極細線化に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のプリント配線板の外観を示
す一部断面斜視図である。
【図2】本発明の一実施例となるプリント配線板の製造
工程を示す概略図である。
【図3】本発明の一実施例となるプリント配線板の製造
工程を示す概略図である。
【図4】本発明の一実施例となるプリント配線板の製造
工程を示す概略図である。
【図5】従来のプリント配線板の外観を示す一部断面斜
視図である。
【図6】従来の電着レジストを用いた回路形成工程を示
す概略図である。
【図7】本発明の回路形成時のスルーホール内の作用を
説明する工程概略図である。
【図8】はんだめっき法による回路形成工程の説明図で
ある。
【図9】(a),(b)はそれぞれフィルム型レジスト
及び電着型レジストによるパターン形成状態を示す外観
図である。
【図10】電着型レジストを用いた場合のスルーホール
の穴内露光を示す概略断面図である。
【図11】本発明の一実施例のプリント配線板の外観を
示す一部断面斜視図である。
【図12】本発明の一実施例のプリント配線板の外観を
示す一部断面斜視図である。
【図13】本発明の一実施例のプリント配線板の外観を
示す一部断面斜視図である。
【図14】(a)熱処理前、(b)熱処理後のソルダー
レジスト剥がれのメカニズムを示したパターン断面図で
ある。
【図15】銅の電食メカニズムを示したパターン断面図
である。
【図16】銅およびニッケルの電位−pH状態図であ
る。
【図17】ソルダーレジストとニッケル層との界面拡大
図である。
【図18】(a)3/5ch基板、(b)5/9ch基
板それぞれのパターン配線密度を比較したプリント配線
板の外観を示す一部断面斜視図である。
【図19】(a)ドライフィルム、(b)電着レジスト
それぞれのエッチング時のスルーホール保護状態を比較
したプリント配線板の外観を示す一部断面斜視図であ
る。
【図20】(a)ランド有りスルーホール、(b)ラン
ドレススルーホールそれぞれを有するプリント配線板の
外観を示す一部断面斜視図である。
【図21】本発明に係るパートリアディティブ法プリン
ト回路板の製造順序を示す断面図である。
【図22】本発明の耐めっき反応性を有する感光性ソル
ダレジスト組成物を用いてパートリアディティブ法プリ
ント回路板を製造した時に得られる正常な銅めっき膜の
X線回折図である。
【図23】適切でないレジスト組成物を用いてパートリ
アディティブ法プリント回路板を製造した時に得られる
異常な銅めっき膜のX線回折図である。
【図24】本発明のメラミン誘導体の添加量の上限を銅
めっき膜質から求めた図である。
【図25】本発明のメラミン誘導体の質の違いを、レジ
スト負荷と銅めっき膜質の関係から求めた図である。
【符号の説明】
1…銅張り積層板、 1a…内層回路入多層銅張り積層板、 2…スルーホール、 2a…内層スルーホール、 3…触媒、 4…ニッケルめっき、 5…電着レジスト、 6…ソルダーレジスト、 7…銅めっき、 7a…銅めっき欠損部、 8…エッチングレジスト、 8a…レジスト欠損部、 9…表面回路パターン、 9a…ランド部、 10…露光、 11…フィルム型感光性レジスト、 12…ポジマスク(回路パターンマスク)、 13…はんだめっき、 14…めっきレジスト、 15…穴内ふくれ、 16…面付け部品接続端子、 17…水素結合部、 18…ランドレススルーホール、 19…ドライフィルム、 20…ソルダーレジスト剥がれ部、 23…レジスト解像不足、 24…レジスト密着不良。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/28 C 7511−4E 3/42 A 7511−4E 3/46 N 6921−4E (72)発明者 古川 正弘 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 角屋 明由 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 佐藤 良三 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 井原 松利 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 松崎 直弥 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地株式 会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 菊池 廣 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 渡辺 真貴雄 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 今林 慎一郎 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体層が内周面に配設されたスルーホール
    と基板表面に回路パターンが配設されて成るプリント配
    線板において、前記スルーホール内の導体層が耐銅エッ
    チング液性を有する金属めっき下地層と、その上に前記
    回路パターンの少なくともランド部に至るまで一体的に
    被覆された銅めっきとの二重層から成ることを特徴とす
    る高密度プリント配線板。
  2. 【請求項2】導体層が内周面に配設されたスルーホール
    と基板表面に回路パターンが配設されて成るプリント配
    線板において、前記スルーホール内の導体層がニッケル
    めっきと、その上に前記回路パターンの少なくともラン
    ド部に至るまで一体的に被覆された銅めっきとの二重層
    から成ることを特徴とする高密度プリント配線板。
  3. 【請求項3】上記スルーホール内とランド部とを除く回
    路基板上にソルダーレジストが被覆されて成ることを特
    徴とする請求項1もしくは2記載の高密度プリント基
    板。
  4. 【請求項4】銅張り積層板にスルーホールを形成する工
    程と、前記スルーホール内に導体層を形成する工程と、
    前記基板上にスルーホール開口部周縁に形成されるラン
    ドを含み回路パターンを形成する工程とを有して成るプ
    リント基板の製造方法において、前記スルーホール内に
    導体層を形成する工程を、耐銅エッチング液性を有する
    金属めっき下地層を形成した後、前記基板上にスルーホ
    ール開口部周縁に形成されるランドを含み銅張り積層板
    の銅箔を選択エッチングすることにより回路パターンを
    形成し、前記金属めっき下地層から少なくとも前記ラン
    ドに至るまで銅めっきを一体的に形成し、スルーホール
    内に前記耐銅エッチング液性を有する金属めっきと、そ
    の上に被覆された銅めっきとの二重層からなる導体層を
    形成する工程として成ることを特徴とする高密度プリン
    ト基板の製造方法。
  5. 【請求項5】銅張り積層板にスルーホールを形成する工
    程と、前記スルーホール内に導体層を形成する工程と、
    前記基板上にスルーホール開口部周縁に形成されるラン
    ドを含み回路パターンを形成する工程とを有して成るプ
    リント基板の製造方法において、前記スルーホール内に
    導体層を形成する工程を、ニッケルめっき下地層を形成
    した後、前記基板上にスルーホール開口部周縁に形成さ
    れるランドを含み銅張り積層板の銅箔を選択エッチング
    することにより回路パターンを形成し、前記ニッケルめ
    っき下地層から少なくとも前記ランドに至るまで銅めっ
    きを一体的に形成し、スルーホール内にニッケルめっき
    と、その上に被覆された銅めっきとの二重層からなる導
    体層を形成する工程として成ることを特徴とする高密度
    プリント基板の製造方法。
  6. 【請求項6】上記スルーホール内から少なくともランド
    部に至るまで銅めっきを一体的に形成するに際し、銅め
    っきの前工程として前記スルーホール内とランド部とを
    除く回路基板上にソルダーレジストを被覆する工程を付
    加して成ることを特徴とする請求項4もしくは5記載の
    高密度プリント基板の製造方法。
  7. 【請求項7】上記スルーホール内に導体層を形成する工
    程のうち、耐銅エッチング液性を有する金属めっき下地
    層を形成する工程を、スルーホール内を含む基板全表面
    に耐銅エッチング液性を有する金属めっきを形成した
    後、前記基板表面に形成された耐銅エッチング液性を有
    する金属めっきを機械的研磨により除去し、スルーホー
    ル内に限り耐銅エッチング液性を有する金属めっきを形
    成する工程とし、銅めっきを施す工程を、感光性レジス
    トを全面に塗膜し所定の回路パターンの描かれたマスク
    を通して露光、現象処理してエッチングレジストマスク
    パターンを形成し、このレジストマスクパターンを用い
    て基板上の銅箔を選択エッチングし、レジストマスクパ
    ターンを剥離、除去してランドを含む回路パターンを形
    成した後、前記スルーホール内に形成されたニッケルめ
    っきから少なくとも開口部のランドに至るまで銅めっき
    被覆する工程として成ることを特徴とする請求項4記載
    のプリント基板の製造方法。
  8. 【請求項8】上記スルーホール内に導体層を形成する工
    程のうち、ニッケルめっきを施す工程を、スルーホール
    内を含む基板全表面にニッケルめっきを形成した後、前
    記基板表面に形成されたニッケルめっきを機械的研磨に
    より除去し、スルーホール内に限りニッケルめっきを形
    成する工程とし、銅めっきを施す工程を、感光性レジス
    トを全面に塗膜し所定の回路パターンの描かれたマスク
    を通して露光、現象処理してエッチングレジストマスク
    パターンを形成し、このレジストマスクパターンを用い
    て基板上の銅箔を選択エッチングし、レジストマスクパ
    ターンを剥離、除去してランドを含む回路パターンを形
    成した後、前記スルーホール内に形成されたニッケルめ
    っきから少なくとも開口部のランドに至るまで銅めっき
    被覆する工程として成ることを特徴とする請求項5記載
    のプリント基板の製造方法。
  9. 【請求項9】上記スルーホール内のめっき導体層を少な
    くとも0.1μmの厚みとなるまで形成する工程として
    成ることを特徴とする請求項7もしくは8記載のプリン
    ト基板の製造方法。
  10. 【請求項10】上記感光性レジストを電着型UVレジス
    トとして成ることを特徴とする請求項7もしくは8記載
    のプリント基板の製造方法。
  11. 【請求項11】上記感光性レジストをフィルム状レジス
    トとして成ることを特徴とする請求項7もしくは8記載
    のプリント基板の製造方法。
  12. 【請求項12】上記ニッケルめっきを施す前に20μm
    以下の化学銅めっき、もしくは電気銅めっきを析出させ
    る前工程を付加して成ることを特徴とする請求項5,
    6、もしくは8乃至10何れか記載のプリント基板の製
    造方法。
  13. 【請求項13】上記基板表面に部品取り付け端子(面付
    けランド含む)を有することを特徴とする請求項1記載
    の高密度プリント基板。
  14. 【請求項14】上記基板表面回路がニッケルめっきで被
    覆されたことを特徴とする請求項1記載の高密度プリン
    ト配線板。
  15. 【請求項15】上記基板内層に回路パターンを有し、回
    路表面にニッケルめっきが被覆されたことを特徴とする
    請求項1記載の高密度プリント配線板。
  16. 【請求項16】上記基板内層にスルーホールを有し、ス
    ルーホール内の導体層がニッケルめっきで被覆されたこ
    とを特徴とする請求項1記載の高密度プリント配線板。
  17. 【請求項17】上記ソルダーレジストにおいて、室温で
    固形状の多官能不飽和化合物と、室温で液体状の多官能
    不飽和化合物と、光重合開始剤と、エポキシ樹脂と、エ
    ポキシ樹脂の硬化剤と、メラミンもしくはその誘導体を
    含んでなる光硬化性レジスト組成物を用いることを特徴
    とする請求項3記載の高密度プリント配線板。
  18. 【請求項18】上記室温で固形状の多官能不飽和化合物
    がジアリルフタレートのプレポリマーであり、室温で液
    体状の多官能不飽和化合物が多官能アクリレートもしく
    はメタクリレート化合物であることを特徴とする請求項
    17記載の高密度プリント配線板。
  19. 【請求項19】上記ジアリルフタレートのプレポリマー
    の分子量が3000乃至30000であり、室温で液体
    状の多官能不飽和化合物が多官能アクリレートもしくは
    メタクリレート化合物の官能基数が3以上であることを
    特徴とする請求項18記載の高密度プリント配線板。
  20. 【請求項20】上記メラミンもしくはその誘導体がジア
    ミノトリアジン骨格を有する化合物であることを特徴と
    する請求項17記載の高密度プリント配線板。
  21. 【請求項21】上記メラミンもしくはその誘導体が、水
    に対する溶解度として、1wt%以下であることを特徴
    とする請求項17記載の高密度プリント配線板。
  22. 【請求項22】上記エポキシ樹脂の硬化剤がイミダゾー
    ルの誘導体であることを特徴とする請求項17記載の高
    密度プリント配線板。
  23. 【請求項23】上記メラミンもしくはその誘導体とエポ
    キシ樹脂の硬化剤とが、共通する化合物によって作用を
    もたらされるものであることを特徴とする請求項17記
    載の高密度プリント配線板。
  24. 【請求項24】上記メラミンもしくはその誘導体がメラ
    ミン、2,4-ジアミノ-6-メチル-s-トリアジン、2,4-ジア
    ミノ-6-フェニル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-ヒド
    ロキシ-s-トリアジンから選ばれたものであることを特
    徴とする請求項17記載の高密度プリント配線板。
  25. 【請求項25】上記化合物が2,4-ジアミノ-6{2'-メチル
    イミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミ
    ノ-6{2'-エチル-4'-メチルイミダゾール-(1')}エチル-s
    -トリアジン、2,4-ジアミノ-6{2'-ウンデシルイミダゾ
    ール-(1')}エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6{2'-
    フェニルイミダゾール-(1')}エチル-s-トリアジンもし
    くは2,4-ジアミノ-6{2'-メチルイミダゾール-(1')}エチ
    ル-s-トリアジン・イソシアヌール酸付加物から選ばれた
    ものであることを特徴とする請求項23記載の高密度プ
    リント配線板。
  26. 【請求項26】上記化合物がジアリルフタレートのプレ
    ポリマー100重量部に対し、1乃至20重量部である
    ことを特徴とする請求項23記載の高密度プリント配線
    板。
  27. 【請求項27】ジアリルフタレートのプレポリマー10
    0重量部に対し、室温で液体状の多官能アクリレートも
    しくはメタクリレート化合物の配合量が5乃至30重量
    部、光重合開始剤の配合量が2乃至12重量部、エポキ
    シ樹脂の配合量が5乃至40重量部、エポキシ樹脂の硬
    化剤の配合量が0.1乃至5重量部、メラミンもしくは
    その誘導体の配合量が1乃至20重量部であることを特
    徴とする光硬化性レジスト組成物。
  28. 【請求項28】請求項27において、光硬化性レジスト
    組成物消泡剤を0.5乃至10重量部、溶剤を50乃至
    100重量部、顔料を0.2乃至10重量部含んでなる
    ことを特徴とする光硬化性レジスト組成物。
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