JPH05197163A - 記録シート用支持体 - Google Patents

記録シート用支持体

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JPH05197163A
JPH05197163A JP948392A JP948392A JPH05197163A JP H05197163 A JPH05197163 A JP H05197163A JP 948392 A JP948392 A JP 948392A JP 948392 A JP948392 A JP 948392A JP H05197163 A JPH05197163 A JP H05197163A
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JP
Japan
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structural unit
mol
general formula
formula
carbon atoms
Prior art date
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Application number
JP948392A
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English (en)
Inventor
Shigeo Kamijukkoku
成夫 上拾石
Masashi Takeda
正志 武田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性にすぐれ、導電層と高抵抗誘電体との
親和性にもすぐれた記録シート支持体を提供すること。 【構成】 オレフィン構造単位45〜98.5モル%、アクリ
レート構造単位0〜15モル%、アルキルマレイミド構造
単位0.5 〜5モル%およびカチオン化マレイミド構造単
位1〜35モル%からなる不規則に配列した重量平均分子
量1000〜50000 のポリオレフィン系樹脂を含有したポリ
オレフィン系樹脂層であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は記録シート用支持体に関
する。さらに詳しくは、文字や図形に対応した電気信号
を静電画像に変換して記録する静電記録体や、電子写真
法により光信号を静電画像に変換して記録する電子写真
記録体などに好適に使用しうる記録シート用支持体に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に記録シート用支持体は、紙、ポリ
エステルフィルムなどの膜状物の片面または両面にたと
えばポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロラ
イドなどの高分子電解質や、イオン性活性剤などの導電
剤を塗布することによりえられている。
【0003】しかしながら、これらの導電剤はいずれも
親水性を呈するものであるため、導電性が湿度によって
変化するので、結果として静電記録体としたときに静電
記録性能が湿度によって変化するという問題があった。
【0004】前記問題を解決する方法としては、金属を
蒸着する方法や導電性フィラーを添加したバインダーを
塗布する方法があるが、これらの方法は工程が複雑であ
るため、コストが高くなるという問題がある。また、こ
れらの方法を電子写真記録体などに適用したばあいに
は、着色により自然性が失われるという問題がある。
【0005】さらに、従来の導電剤は、カチオン性基ま
たはアニオン性基などの親水性基を有するものである
が、導電剤上に塗布される高抵抗誘電体層にはシリコー
ン、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系共重合体、ポリア
クリル酸エステル、ポリスチレンなどの親油性の樹脂が
用いられるため、両者の親和性がわるく、高抵抗誘電体
層が導電層上に均一に塗布されにくく、また画像が不鮮
明になるという問題があった。
【0006】また、導電剤で分子量が比較的小さい、す
なわち重量平均分子量が1000以下のものは時間が経過す
るにしたがって基体や高抵抗誘電体に移行し、記録性能
を阻害するという問題がある。
【0007】また、金属を蒸着する方法や導電性フィラ
ーを添加したバインダーを塗布する方法では、金属膜と
塗布される高抵抗誘電体層間の親和性がないため、蒸着
前の基体に接着剤をアンダーコートしておく必要があ
り、さらに導電性フィラーを添加したバインダーを塗布
する方法では、バインダーの種類によって接着性が変化
するため記録画像が不鮮明になるという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、導電性にすぐれること
は勿論のこと、導電層と高抵抗誘電体との親和性にもす
ぐれた記録シート用支持体を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は基体上に導電層
を設けてなる記録シート用支持体であって、一般式(I)
【0010】
【化9】
【0011】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるオレフィン構造単位45〜98.5モル
%、一般式(II):
【0012】
【化10】
【0013】(式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル基
を示す)で表わされるアクリレート構造単位0〜15モル
%、一般式(III) :
【0014】
【化11】
【0015】(式中、R3 は炭素数8〜18のアルキル基
または炭素数8〜18のアリール基を示す)で表わされる
アルキルマレイミド構造単位0.5 〜5モル%および一般
式(IV):
【0016】
【化12】
【0017】(式中、R4 は炭素数2〜8のアルキレン
基、R5 およびR6 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル
基、R7 は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12の
アリールアルキル基、アルキル基で置換されていてもよ
い炭素数2〜4のエポキシ基または炭素数6〜12の脂環
アルキル基、Xはハロゲン原子、CH3 OSO3 または
2 5 OSO3 を示す)で表わされるカチオン化マレ
イミド構造単位1〜35モル%からなる線状に不規則に配
列した重量平均分子量1000〜50000 のポリオレフィン系
樹脂、および一般式(I) :
【0018】
【化13】
【0019】(式中、R1 は前記と同じ)で表わされる
オレフィン構造単位45〜98.5モル%、一般式(II):
【0020】
【化14】
【0021】(式中、R2 は前記と同じ)で表わされる
アクリレート構造単位0〜15モル%、一般式(V) :
【0022】
【化15】
【0023】(式中、R1 およびR3 は前記と同じ、m
は0または1を示す)で表わされるアルキルマレイミド
構造単位0.5 〜5モル%および一般式(VI):
【0024】
【化16】
【0025】(式中、R1 、R4 、R5 、R6 、R7
Xおよびmは前記と同じ)で表わされるカチオン化マレ
イミド構造単位1〜35モル%からなる線状に不規則に配
列した重量平均分子量1000〜50000 のポリオレフィン系
樹脂の少なくとも1種を含有したポリオレフィン系樹脂
層であることを特徴とする記録シート用支持体に関す
る。
【0026】
【作用および実施例】本発明の記録用シート支持体は、
前記したように、(A) 一般式(I) :
【0027】
【化17】
【0028】(式中、R1 は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるオレフィン構造単位45〜98.5モル
%、一般式(II):
【0029】
【化18】
【0030】(式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル基
を示す)で表わされるアクリレート構造単位0〜15モル
%、一般式(III) :
【0031】
【化19】
【0032】(式中、R3 は炭素数8〜18のアルキル基
またはアリール基を示す)で表わされるアルキルマレイ
ミド構造単位0.5 〜5モル%および一般式(IV):
【0033】
【化20】
【0034】(式中、R4 は炭素数2〜8のアルキレン
基、R5 およびR6 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル
基、R7 は炭素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12の
アリールアルキル基、アルキル基で置換されていてもよ
い炭素数2〜4のエポキシ基または炭素数6〜12の脂環
アルキル基、Xはハロゲン原子、CH3 OSO3 または
2 5 OSO3 を示す)で表わされるカチオン化マレ
イミド構造単位1〜35モル%からなる線状に不規則に配
列した重量平均分子量1000〜50000 のポリオレフィン系
樹脂(以下、ポリオレフィン系樹脂Aという)、および
(B) 前記一般式(I) で表わされるオレフィン構造単位45
〜98.5モル%、前記一般式(II)で表わされるアクリレー
ト構造単位0〜15モル%、一般式(V) :
【0035】
【化21】
【0036】(式中、R1 およびR3 は前記と同じ、m
は0または1を示す)で表わされるアルキルマレイミド
構造単位0.5 〜5モル%および一般式(VI):
【0037】
【化22】
【0038】(式中、R1 、R4 、R5 、R6 、R7
Xおよびmは前記と同じ)で表わされるカチオン化マレ
イミド構造単位1〜35モル%からなる線状に不規則に配
列した重量平均分子量1000〜50000 のポリオレフィン系
樹脂(以下、ポリオレフィン系樹脂Bという)の少なく
とも1種を含有したポリオレフィン系樹脂であることを
特徴とする記録用シート用支持体である。
【0039】まず、前記ポリオレフィン系樹脂Aおよび
その中間体について説明する。
【0040】前記ポリオレフィン系樹脂A中の前記一般
式(I) で表わされるオレフィン構造単位の割合は45〜9
8.5モル%である。該オレフィン構造単位の割合が45モ
ル%未満であるばあいには、ガラス転移点が高くなり、
ポリオレフィン系樹脂本来の可撓性を損うばかりでな
く、カチオン性基が多く存在するにもかかわらず帯電防
止性がそれほど良好にはならず、また98.5モル%をこえ
るばあいには、前記ポリオレフィン系樹脂Aの帯電防止
性が小さくなりすぎるようになる。
【0041】前記オレフィン構造単位において、R1
水素原子またはメチル基であり、これらの基は1分子中
に混在していてもよい。前記オレフィン構造単位の割合
は、帯電防止性およびガラス転移点の釣り合いの点か
ら、85〜97モル%であることが好ましい。
【0042】前記ポリオレフィン系樹脂A中の前記一般
式(II)で表わされる前記アクリレート構造単位の割合は
0〜15モル%である。該アクリレート構造単位の割合が
15モル%をこえるばあいには、前記ポリオレフィン系樹
脂Aの軟化点が低くなり、タックやベタツキが生じる。
本発明において、前記アクリレート構造単位が含まれて
いるばあいには、強靭性および耐衝撃性が付与されるの
で好ましい。なお、本発明においては、前記アクリレー
ト構造単位の割合は、軟化点と強靭性および耐衝撃性と
の釣り合いの点から、1〜15モル%、なかんづく3〜7
モル%であることがとくに好ましい。
【0043】前記アクリレート構造単位において、R2
は炭素数1〜4のアルキル基である。かかるR2 の具体
例としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基な
どがあげられ、これらの基は1分子中に混在していても
よい。なお、これらの基のなかでは、メチル基およびエ
チル基は前記ポリオレフィン系樹脂Aの軟化点を維持す
るうえでとくに好ましいものである。
【0044】前記ポリオレフィン系樹脂A中の前記一般
式(III) で表わされるアルキルマレイミド構造単位の割
合は0.5 〜5モル%である。該アルキルマレイミド構造
単位は、その他のポリオレフィン系樹脂に対する相溶性
を向上させる性質を有し、前記ポリオレフィン系樹脂A
の可撓性を向上し、帯電防止性が環境湿度に依存されに
くくする性質を付与するものである。前記アルキルマレ
イミド構造単位の割合が0.5 モル%未満であるばあいに
は、とくにその他のポリオレフィン系樹脂に対する相溶
性がわるくなり、また5モル%をこえるばあいには帯電
防止性が小さくなる。したがって前記アルキルマレイミ
ド構造単位の割合は、相溶性と帯電防止性の釣り合いの
点から、1〜3モル%であることが好ましい。
【0045】前記一般式(III) で表わされるアルキルマ
レイミド構造単位において、R3 は炭素数8〜18のアル
キル基または炭素数8〜18のアリール基であるが、前記
ポリオレフィン系樹脂Aと、たとえばその他のポリオレ
フィン系樹脂との相溶性の点から炭素数16〜18の長鎖ア
ルキル基が好ましい。
【0046】前記ポリオレフィン系樹脂A中の前記一般
式(IV)で表わされるカチオン化マレイミド構造単位の割
合は1〜35モル%である。該カチオン化マレイミド構造
単位の割合が1モル%未満のばあいには帯電防止性が小
さくなりすぎ、また35モル%をこえるばあいには、前記
ポリオレフィン系樹脂に吸湿性を生じ、かつその他のポ
リオレフィン系樹脂に対する相溶性がわるくなる。前記
カチオン化マレイミド構造単位の好ましい割合は3〜15
モル%である。
【0047】前記一般式(IV)で表わされるカチオン化マ
レイミド構造単位において、前記R4 の具体例として
は、たとえばエチレン基、プロピレン基、ヘキサメチレ
ン基、ネオペンチレン基などがあげられ、これらの基は
1分子中に混在していてもよい。なお、これらの基のな
かでは前記ポリオレフィン系樹脂Aの製造の容易性、経
済性などの点からエチレン基およびプロピレン基が好ま
しい。前記R5 およびR6 は炭素数1〜4のアルキル基
であり、かかるR5 およびR6 の具体例としては、たと
えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基があげ
られ、これらの基は1分子中に混在していてもよい。こ
れらの基のなかでは、充分な帯電防止性を付与するため
にはメチル基およびエチル基が好ましい。前記R7 は炭
素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリールアル
キル基、アルキル基で置換されていてもよい炭素数2〜
4のエポキシ基または炭素数6〜12の脂環アルキル基で
ある。前記R7 のなかでは、前記ポリオレフィン系樹脂
の耐熱性を向上させるためには、直鎖アルキル基、アリ
ールアルキル基が好ましい。とくに好ましい R7 とし
ては、メチル基およびエチル基があげられる。前記X
は、たとえばCl、Br、Iなどのハロゲン原子、CH
3 OSO3 またはC2 5 OSO3 であり、これらは1
分子中に混在していてもよい。なお、これらのなかで
は、帯電防止性の点からCl、CH3 OSO3 およびC
2 5 OSO3 が好ましい。
【0048】なお、前記一般式(III) で表わされるアル
キルマレイミド構造単位と前記一般式(IV)で表わされる
カチオン化マレイミド構造単位の割合(アルキルマレイ
ミド構造単位/カチオン化マレイミド構造単位:モル
比)は、前記ポリオレフィン系樹脂Aに充分な帯電防止
性を付与するために、1/70〜1/2、なかんづく1/
70〜1/43であることが好ましい。
【0049】前記ポリオレフィン系樹脂Aの重量平均分
子量は、1000〜50000 である。該重量平均分子量が1000
未満であるばあいには、分子量が小さくなりすぎて加熱
したときに揮散し、また50000 をこえるばあいには、熔
融したときの粘度が大きくなりすぎ、作業性がわるくな
る。好ましい重量平均分子量は、3000〜35000 である。
【0050】なお、本明細書でいう重量平均分子量と
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)で測定した単分散のポリスチレン換算の重量平均分
子量をいう。
【0051】前記ポリオレフィン系樹脂Aは、テトラヒ
ドロフラン(THF)やキシレンなどの通常のゲルパー
ミエーションの溶離液に難溶であるので容易には測定す
ることができないが、超高温GPC法(絹川、高分子論
文集、44巻、2号、139 〜141 頁(1987 年))にしたが
って測定することができる。
【0052】前記ポリオレフィン系樹脂Aの中間体であ
る一般式(I) で表わされるオレフィン構造単位45〜98.5
モル%、一般式(II)で表わされるアクリレート構造単位
0〜15モル%、一般式(III) で表わされるアルキルマレ
イミド構造単位0.5 〜5モル%および一般式(VII) :
【0053】
【化23】
【0054】(式中、R4 、R5 およびR6 は前記と同
じ)で表わされるジアルキルアミノマレイミド構造単位
1〜35モル%からなる線状に不規則に配列した重量平均
分子量1000〜50000 の共重合体(以下、中間体Aとい
う)は、たとえば以下の方法によってえられる。
【0055】まず、前記中間体Aの原料としては、とく
に限定はなく、たとえばオートクレーブ中にベンゼン、
トルエンなどを溶媒として用い、アクリレート、無水マ
レイン酸および過酸化ベンゾイルなどのラジカル重合開
始剤を溶解させ、オレフィンを該溶液に所定量吹きこ
み、50〜80℃で8〜12時間反応させ、その後オートクレ
ーブ中の内容物を大量のたとえばエーテルなどの溶媒中
に投入する方法などの公知の方法によってえられるオレ
フィン−アクリレート−無水マレイン酸共重合体などが
あげられる。ここでそれぞれの単量体の仕込モル比は、
目的とする共重合体の構造単位の割合にほぼ等しくな
る。
【0056】前記原料から前記ポリオレフィン系樹脂A
およびその中間体Aを製造する方法についてはとくに限
定はないが、以下にその一例について説明する。
【0057】前記原料をたとえばベンゼン、トルエン、
キシレン、シクロヘキサノン、デカン、クメン、シメン
などの芳香族または脂肪族炭化水素、ケトンなどの不活
性溶媒に溶解し、まず一般式(III) に相当するマレイミ
ド構造をうるべく炭素数8〜18のアルキルアミンを添加
し、130 〜180 ℃にて反応させて無水マレイン酸構造単
位に含まれる酸無水物基をアルキルイミド基に変換す
る。つぎにジアルキルアミノアルキルアミンを添加し、
130 〜180 ℃にて反応させて残りの無水マレイン酸構造
単位のすべてをジアルキルアミノアルキルマレイミド構
造単位に変換して中間体Aとする。前記アルキルアミン
の使用量は、アルキルマレイミド構造単位を0.5 〜5モ
ル%とするために、無水マレイン酸構造単位の酸無水物
基に対して1.4 〜83モル%、好ましくは1.4 〜30モル%
である。また前記ジアルキルアミノアルキルアミンの使
用量は、ジアルキルアミノアルキルマレイミド構造単位
1〜35モル%とするために、残存する無水マレイン酸構
造単位に対して100 〜150 モル%、好ましくは100 〜11
0 %モルである。
【0058】えられた中間体Aをさらにたとえばアルキ
ルハライド、ジアルキル硫酸、エピクロロヒドリンなど
の公知の4級化剤でカチオン変性することにより、ジア
ルキルアミノアルキルマレイミド構造単位がカチオン化
マレイミド構造単位に変換され、前記ポリオレフィン系
樹脂Aがえられる。
【0059】つぎに、前記ポリオレフィン系樹脂Bおよ
びその中間体について説明する。
【0060】前記ポリオレフィン系樹脂Bは、前記した
ように、一般式(I) で表わされるオレフィン構造単位45
〜98.5モル%、一般式(II)で表わされるアクリレート構
造単位0〜15モル%、一般式(V) で表わされるアルキル
マレイミド構造単位0.5 〜5モル%、および一般式(VI)
で表わされるカチオン化マレイミド構造単位1〜35モル
%からなる線状に不規則に配列した重量平均分子量1000
〜50000 のポリオレフィン系樹脂である。
【0061】前記ポリオレフィン系樹脂B中の前記一般
式(I) で表わされるオレフィン構造単位の割合は45〜9
8.5モル%である。該オレフィン構造単位の割合が45モ
ル%未満であるばあいには、前記ポリオレフィン系樹脂
Bのガラス転移点が高くなり、樹脂本来の可撓性を損う
ばかりでなく、カチオン性基が多く存在するにもかかわ
らず帯電防止性がそれほど良好にはならず、また98.5モ
ル%をこえるばあいには、前記ポリオレフィン系樹脂B
の帯電防止性が小さくなりすぎるようになる。前記オレ
フィン構造単位において、R1 は水素原子またはメチル
基であり、これらの基は1分子中に混在していてもよ
い。前記オレフィン構造単位の割合は、帯電防止性およ
びガラス転移点の釣り合いの点から、85〜97モル%であ
ることが好ましい。
【0062】前記ポリオレフィン系樹脂B中の前記一般
式(II)で表わされる前記アクリレート構造単位の割合は
0〜15モル%である。該アクリレート構造単位の割合が
15モル%をこえるばあいには、前記ポリオレフィン系樹
脂Bの軟化点が低くなり、タックやベタツキが生じる。
本発明において、前記アクリレート構造単位が含まれて
いるばあいには、強靭性および耐衝撃性が付与されるの
で好ましい。なお、本発明においては、前記アクリレー
ト構造単位の割合は、軟化点と強靭性および耐衝撃性と
の釣り合いの点から、1〜15モル%、なかんづく3〜7
モル%であることがとくに好ましい。
【0063】前記アクリレート構造単位において、R2
は炭素数1〜4のアルキル基である。かかるR2 の具体
例としては、前記マレイミド系共重合体Aのアクリレー
ト構造単位と同じものがあげられる。
【0064】前記ポリオレフィン系樹脂B中の前記一般
式(V) で表わされるアルキルマレイミド構造単位の割合
は0.5 〜5モル%である。該アルキルマレイミド構造単
位は、その他のポリオレフィン系樹脂に対する相溶性を
向上させる性質を有し、前記ポリオレフィン系樹脂Aの
可撓性を向上し、帯電防止性が環境湿度に依存されにく
くする性質を付与するものである。前記アルキルマレイ
ミド構造単位の割合が0.5 モル%未満であるばあいに
は、とくにその他のポリオレフィン系樹脂に対する相溶
性がわるくなり、また5モル%をこえるばあいには帯電
防止性が小さくなる。したがって前記アルキルマレイミ
ド構造単位の割合は、相溶性と帯電防止性の釣り合いの
点から、1〜3モル%であることが好ましい。
【0065】前記一般式(V) で表わされるアルキルマレ
イミド構造単位において、R3 は炭素数8〜18のアルキ
ル基または炭素数8〜18のアリール基であるが、前記ポ
リオレフィン系樹脂Bと、たとえばその他のポリオレフ
ィン系樹脂などとの相溶性の点から炭素数16〜18などの
長鎖アルキル基が好ましい。
【0066】前記ポリオレフィン系樹脂B中の前記一般
式(VI)で表わされるカチオン化マレイミド構造単位の割
合は1〜35モル%である。該カチオン化マレイミド構造
単位の割合が1モル%未満のばあいには帯電防止性が小
さくなりすぎ、また35モル%をこえるばあいには、吸湿
性を生じ、かつその他のポリオレフィン系樹脂に対する
相溶性がわるくなる。前記カチオン化マレイミド構造単
位の好ましい割合は3〜15モル%である。
【0067】前記一般式(VI)で表わされるカチオン化マ
レイミド構造単位において、前記R4 、R5 、R6 、R
7 およびXの具体例としては、前記ポリオレフィン系樹
脂Aの一般式(IV)で表わされるカチオン化マレイミド構
造単位と同じものがあげられる。
【0068】なお、前記一般式(V) で表わされるアルキ
ルマレイミド構造単位と前記一般式(VI)で表わされるカ
チオン化マレイミド構造単位の割合(アルキルマレイミ
ド構造単位/カチオン化マレイミド構造単位:モル比)
は、前記ポリオレフィン系樹脂Bに充分な帯電防止性を
付与するために、1/70〜1/2、なかんづく1/70〜
1/43であることが好ましい。
【0069】前記ポリオレフィン系樹脂Bの重量平均分
子量は、1000〜50000 である。該重量平均分子量が1000
未満であるばあいには、分子量が小さくなりすぎて前記
ポリオレフィン系樹脂Bを加熱したときに揮散し、また
50000 をこえるばあいには、熔融したときの粘度が大き
くなりすぎ、作業性がわるくなる。好ましい重量平均分
子量は、3000〜35000 である。
【0070】なお、前記ポリオレフィン系樹脂Bの重量
平均分子量は前記ポリオレフィン系樹脂Aと同様にして
測定することができる。
【0071】前記ポリオレフィン系樹脂Bおよびその中
間体(以下、中間体Bという)は、たとえば以下の方法
によってえられる。
【0072】前記中間体Bの原料である無水マレイン酸
グラフト−オレフィン−アクリレート共重合体の製造方
法にはとくに限定がないが、たとえば通常市販されてい
る低分子量のポリプロピレン−エチルアクリレート共重
合体を過酸化ベンゾイルなどの有機過酸化物の存在下で
無水マレイン酸をグラフト重合することによりえられ
る。
【0073】このようにしてえられた無水マレイン酸が
グラフトされたオレフィン−アクリレート共重合体に前
記ポリオレフィン系樹脂Aの方法と同様の方法でアルキ
ルアミンおよびジアルキルアミノアルキルアミンを反応
させることにより、一般式(I) で表わされるオレフィン
構造単位45〜98.5モル%、一般式(II)で表わされるアク
リレート構造単位0〜15モル%、一般式(V) で表わされ
るアルキルマレイミド構造単位0.5 〜5モル%および一
般式(VIII):
【0074】
【化24】
【0075】(式中、R1 、R4 、R5 、R6 およびm
は前記と同じ)で表わされるジアルキルアミノマレイミ
ド構造単位1〜35モル%からなる線状に不規則に配列し
た重量平均分子量1000〜50000 の中間体Bがえられる。
【0076】前記アルキルアミンの使用量は、アルキル
マレイミド構造単位を0.5 〜5モル%とするために、グ
ラフトされた無水マレイン酸構造単位に対して1.4 〜83
モル%、好ましくは1.4 〜30モル%である。また前記ジ
アルキルアミンの使用量は、ジアルキルアミノアルキル
マレイミド構造単位を1〜35モル%とするために、残存
する無水マレイン酸構造単位に対して100 〜150 モル
%、好ましくは100 〜110 モル%である。
【0077】つぎに前記ポリオレフィン系樹脂Aを製造
するときと同様の4級化剤と反応させることにより、本
発明の一般式(VI)で表わされる、グラフトされたカチオ
ン化マレイミド構造単位を含有するポリオレフィン系樹
脂Bがえられる。
【0078】かくしてえられる前記ポリオレフィン系樹
脂AおよびBは、いずれもすぐれた帯電防止性を有し、
しかも帯電防止性が環境湿度にあまり大きく左右されな
いというすぐれた性質を有する。このように前記ポリオ
レフィン系樹脂がすぐれた性質を有する理由は定かでは
ないが、前記ポリオレフィン系樹脂AおよびBに含まれ
たカチオン化マレイミド構造単位が空気中の水分を取り
込み、X- がイオン化して電気伝導性を示すため、低い
電気抵抗を示すことに起因するものと考えられる。一
方、ポリオレフィン系樹脂AおよびB中のアルキルマレ
イミド構造単位が側鎖にも長いアルキル基をもっている
ため、可撓性が向上し、帯電防止性が環境湿度に依存さ
れにくいというすぐれた特性を示す要因となっていると
推察される。
【0079】また、本発明においては、カチオン化マレ
イミド構造単位が高温下であっても揮発性を示さず、か
つ前記ポリオレフィン系樹脂中に化学的に組み込まれて
いるので、加工時における揮散がなく、加工後において
はブロッキングの発生などを招くことがないと考えられ
る。
【0080】本発明の記録シート用支持体は、前記ポリ
オレフィン系樹脂AおよびBの少なくとも1種を含有し
た樹脂を導電層として基体上に設けたものである。前記
導電層には前記ポリオレフィン系樹脂単独または該樹脂
とその他のポリオレフィン系樹脂とを混合したものが用
いられる。
【0081】前記その他のポリオレフィン系樹脂として
は、たとえばポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、前記エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸−無水マレイン酸三元共重合体、エ
チレン-(メタ)アクリル酸エステル−無水マレイン酸三
元共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体などがあげられ、これらの樹脂は、単独でまた
は2種以上を混合して用いられる。
【0082】なお、前記ポリオレフィン系樹脂と前記そ
の他のポリオレフィン系樹脂を併用するばあいには、前
記ポリオレフィン系樹脂AおよびBの少なくとも1種の
使用量は、えられる導電層用樹脂100 部(重量部、以下
同様)に対して1部以上、好ましくは5部以上であるこ
とが、導電性を付与するうえで望ましい。
【0083】前記導電層を基体上に設ける方法について
はとくに限定はなく、たとえば前記導電層用樹脂をその
ままの状態でまたはエマルジョンとし、リバースロール
コート法、グラビアコート法、バーコート法などにより
コーティングする方法などがあげられる。
【0084】前記導電層の乾燥後の厚さは、通常えられ
る静電記録体の用途に応じて適宜調整されるが、通常0.
1 〜5μm、なかんづく0.5 〜3μm程度である。
【0085】なお、形成された導電層上には必要とされ
る電気抵抗値に応じて金属粉や無機微粒子の表面に金、
錫、銅などの金属をメッキとしたものを20重量%の範囲
であれば添加し、抵抗値を制御してもかまわない。
【0086】本発明において基体としては天然繊維パル
プからなる紙、合成樹脂繊維パルプからなる合成紙、ポ
リカーボネート、スチレン系重合体、2軸延伸ポリエス
テル、ポリメチルメタクリレートなどの樹脂からなる合
成紙などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限
定されるものではない。
【0087】基体上に形成された導電層上に高抵抗誘電
体層を設けて静電記録用紙をうるばあいには、高抵抗誘
電体層用の樹脂としては、公知のものを用いることがで
きる。その一例をあげれば、たとえば高導電体樹脂に無
機微粉末を配合したものなどがあげられる。
【0088】前記高誘電体層用の樹脂とは、電気抵抗が
1012Ω以上の樹脂のことであり、その具体例としては、
たとえば塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニルアセタール、
塩化ビニリデン、エチレン、スチレン、ブタジエン、
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸など
のビニル単独重合体または共重合体などの有機溶剤系ま
たは水分散系樹脂、ポリカーボネート、ポリオレフィン
系樹脂、ポリエステル系樹脂などがあげられる。
【0089】また、前記無機微粉末としては、たとえば
炭酸カルシウム、アルミナゾル、シリカゾルなどの粒子
径が3μm以下のものがあげられる。
【0090】前記無機微粉末の高誘電体樹脂への配合量
は、通常高誘電体樹脂100 部に対して1〜30部、なかん
づく5〜20部である。
【0091】前記高抵抗誘電体は、たとえば水性分散液
エマルジョン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒溶液
として前記導電層上に設けられる。かかる高抵抗誘電体
の乾燥後の厚さは、えられる静電記録体の用途に応じて
適宜調整されるが、通常0.5〜20μm、なかんづく5〜
7μmである。
【0092】つぎに本発明の記録シート用支持体を実施
例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明はかか
る実施例のみに限定されるものではない。
【0093】実施例1 式:
【0094】
【化25】
【0095】で表わされるオレフィン構造単位85モル
%、式:
【0096】
【化26】
【0097】で表わされるアクリレート構造単位5モル
%、式:
【0098】
【化27】
【0099】で表わされるアルキルマレイミド構造単位
1モル%および式:
【0100】
【化28】
【0101】で表わされるカチオン化マレイミド構造単
位9モル%からなる線状に不規則に配列した重量平均分
子量31300 のポリオレフィン系樹脂を24重量%含むエマ
ルジョン溶液を2軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ:
125 μm)にバーコート法で12g/m2 となるようにコ
ーティングし、さらに100 ℃の熱風乾燥炉に供給し、乾
燥した。乾燥後の厚さは0.5 μmであった。
【0102】この導電体層塗布後に20℃の温度下で相対
湿度(RH)が20%、40%、60%または80%のときの表面比
抵抗を下記の方法にしたがって測定した結果、それぞれ
9.0×107 Ω、7.5 ×107 Ω、7.0 ×107 Ω、6.8 ×10
7 Ωときわめてすぐれた導電性を示し、従来のイオン伝
導による導電性の欠点であった抵抗値の湿度依存性が改
善され、きわめて抵抗値の湿度依存性が小さいものであ
った。
【0103】この導電層がコーティングされた基体の導
電層面にエチレン−アクリル酸(アクリル酸濃度20重量
%)共重合体とエチレン−イミン系カップリング剤で表
面処理した軽質炭酸カルシウムの微粉体を20重量%含有
した水分散エマルジョン溶液をバーコート法で厚さが5
μmとなるようにコーティングし、高抵抗誘電体層とし
たのち、110 ℃の熱風乾燥炉に供給し、乾燥した。この
ものを20℃、60%RHの雰囲気中に24時間入れて調湿して
静電記録体をえた。この静電記録体のコーティング層裏
面をセロファン粘着テープで補強し、さらに補強したコ
ーティング層面にセロファン粘着テープを貼り付けて素
早く180 °剥がしたが、基体、導電層および高抵抗誘電
体層の各界面での剥離は認められず、上質紙の凝集破れ
をおこしたことから良好な接着状態であることがわかっ
た。
【0104】この静電記録体は、静電マスターや電子写
真マスター用として好適に使用することができた。
【0105】(表面比抵抗)静電記録用体を10cm×10cm
に切り出し、20℃で20%、40%、60%または80%RHにコ
ントロールされた恒温恒湿室中に48時間放置してエージ
ングする。
【0106】エージング終了後、前記雰囲気中で表面比
抵抗を測定する。
【0107】測定器:(株)川口電機製作所製の超絶縁
計(VE-40 型)に常温測定箱(RC-02 型)を接続したも
の 測定条件:印加電圧100 V 本器で測定した値を採用する。
【0108】なお、前記表面比抵抗において1×1013Ω
以下のものが導電性にすぐれている。
【0109】実施例2 実施例1において、ポリオレフィン系樹脂エマルジョン
の固形分濃度を25重量%とし、厚さが15μmとなるよう
に塗布したほかは実施例1と同様にして導電層を形成し
た。乾燥後の導電層の厚さは3μmであった。
【0110】つぎに前記でえられた記録シート用支持体
にスーパーカレンダーを施して平滑にした。このものの
表面比抵抗は6.7 ×107 Ωであった。
【0111】えられた記録シート用支持体の基体の裏面
をセロファン粘着テープで裏打ちしたのち、セロファン
粘着テープで塗布面の剥離試験したが、塗布面の剥離は
認められなかった。
【0112】導電体層上に、アクリル樹脂(三菱レーヨ
ン(株)製、LR472 )20gおよびタルク4gをメチルエ
チルケトン76gに添加した溶液をバーコート法で厚さが
30μmとなるように塗布して乾燥して高抵抗誘電体層を
形成した。
【0113】えられた記録シートに前記と同様にして剥
離試験を行なったが、塗布層と高抵抗誘電体層間の剥離
は認められなかった。
【0114】実施例3 実施例2において、ポリオレフィン系樹脂としてカチオ
ン化マレイミド構造単位が式:
【0115】
【化29】
【0116】で表わされるものを用いたほかは実施例2
と同様にして記録シート用支持体をえた。
【0117】えられた記録シート用支持体の物性を調べ
たところ、実施例2でえられたものと同様に、塗布層の
基体からの剥離は認められず、さらにポリエステル系樹
脂からなる高抵抗誘電体を塗布して乾燥したのち、静電
記録体としたものも実施例2でえられたものと同様に剥
離は認められず、良好な接着性を示した。
【0118】実施例4 実施例1においてアルキルマレイミド構造単位として
式:
【0119】
【化30】
【0120】のかわりに式:
【0121】
【化31】
【0122】に変更し、式:
【0123】
【化32】
【0124】のかわりに式:
【0125】
【化33】
【0126】に変更したほかは、実施例1と同様にして
静電記録体をえた。
【0127】この静電記録体は、静電マスターや電子写
真マスター用として好適に使用することができた。
【0128】実施例5 実施例1においてアルキルマレイミド構造単位の0.25モ
ル%を式:
【0129】
【化34】
【0130】0.25モル%にかえ、カチオン化構造単位の
4.5 モル%を式:
【0131】
【化35】
【0132】4.5 モル%にかえたほかは、実施例1と同
様にして静電記録体をえた。
【0133】この静電記録体は、静電マスターや電子写
真マスター用として好適に使用することができた。
【0134】比較例1 導電剤としてカチオン型高分子導電剤(ポリビニルベン
ジルトリメチルアンモニウムクロライド)の25%エマル
ジョン溶液を実施例1と同じ基体に乾燥後の膜厚が2μ
mとなるように塗布したのち、実施例1と同じ高抵抗誘
電体を塗布して記録シート用支持体をえた。
【0135】えられた記録シート用支持体の基体面をセ
ロファン粘着テープで裏打し、セロファン粘着テープで
塗布面の剥離試験した結果、導電層と高抵抗誘電体層間
での剥離が認められた。
【0136】比較例2 導電剤としてカチオン型高分子導電剤(ポリ(N,N−
ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウムクロライ
ド))を用い、高抵抗誘電体層樹脂成分としてスチレン
系樹脂(テイサンレジンN101:帝国化成(株)製)とア
クリル系樹脂(アクリディック7-1021:大日本インキ化
学工業(株)製)の1.25:1(重量比)の混合物に対し
て炭酸カルシウムを40重量%添加した30%トルエン溶液
を用いて実施例1と同様にして記録シート用支持体をえ
た。
【0137】えられた記録シート用支持体の塗布裏面を
セロファン粘着テープで裏打ちし、セロファン粘着テー
プで塗布面の剥離試験した結果、比較例1でえられたも
のと同様に導電層と高抵抗誘電体層間での剥離が認めら
れた。
【0138】
【発明の効果】本発明の記録シート用支持体は、導電性
にすぐれることは勿論のこと、接着性を向上せしめるた
めのバインダーを用いなくても基体、導電層および高抵
抗誘電体の接着性にすぐれたものである。
【0139】したがって、本発明の記録シート用支持体
は、静電記録方式をとる情報伝達分野で静電マスターや
電子写真マスターなどに好適に使用しうるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に導電層を設けてなる記録シート
    用支持体であって、導電層が一般式(I) : 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
    されるオレフィン構造単位45〜98.5モル%、一般式(I
    I): 【化2】 (式中、R2 は炭素数1〜4のアルキル基を示す)で表
    わされるアクリレート構造単位0〜15モル%、一般式(I
    II) : 【化3】 (式中、R3 は炭素数8〜18のアルキル基または炭素数
    8〜18のアリール基を示す)で表わされるアルキルマレ
    イミド構造単位0.5 〜5モル%および一般式(IV): 【化4】 (式中、R4 は炭素数2〜8のアルキレン基、R5 およ
    びR6 はそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基、R7 は炭
    素数1〜12のアルキル基、炭素数6〜12のアリールアル
    キル基、アルキル基で置換されていてもよい炭素数2〜
    4のエポキシ基または炭素数6〜12の脂環アルキル基、
    Xはハロゲン原子、CH3 OSO3 またはC2 5 OS
    3 を示す)で表わされるカチオン化マレイミド構造単
    位1〜35モル%からなる線状に不規則に配列した重量平
    均分子量1000〜50000 のポリオレフィン系樹脂、および
    一般式(I) : 【化5】 (式中、R1 は前記と同じ)で表わされるオレフィン構
    造単位45〜98.5モル%、一般式(II): 【化6】 (式中、R2 は前記と同じ)で表わされるアクリレート
    構造単位0〜15モル%、一般式(V) : 【化7】 (式中、R1 およびR3 は前記と同じ、mは0または1
    を示す)で表わされるアルキルマレイミド構造単位0.5
    〜5モル%および一般式(VI): 【化8】 (式中、R1 、R4 、R5 、R6 、R7 、Xおよびmは
    前記と同じ)で表わされるカチオン化マレイミド構造単
    位1〜35モル%からなる線状に不規則に配列した重量平
    均分子量1000〜50000 のポリオレフィン系樹脂の少なく
    とも1種を含有したポリオレフィン系樹脂層であること
    を特徴とする記録シート用支持体。
JP948392A 1992-01-22 1992-01-22 記録シート用支持体 Pending JPH05197163A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011095668A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2011095671A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011095668A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2011095671A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

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