JPH05197140A - フリーラジカル生成剤及び感光性組成物 - Google Patents

フリーラジカル生成剤及び感光性組成物

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JPH05197140A
JPH05197140A JP3152292A JP3152292A JPH05197140A JP H05197140 A JPH05197140 A JP H05197140A JP 3152292 A JP3152292 A JP 3152292A JP 3152292 A JP3152292 A JP 3152292A JP H05197140 A JPH05197140 A JP H05197140A
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photosensitive
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JP3152292A
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Takeo Akiyama
健夫 秋山
Hideyuki Nakai
英之 中井
Tomoyuki Matsumura
智之 松村
Toshitsugu Suzuki
利継 鈴木
Mitsuru Sasaki
充 佐々木
Jiro Kamimura
次郎 上村
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Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成感度の低下を生じることなく露光可
視画性、特に低露光部の露光可視画性を向上せしめる感
光性組成物を提供し、また、フリーラジカル生成効率に
優れ、プリントアウト剤として用いる場合に露光可視画
性を向上せしめ、かつ感光性レジスト形成組成物中に添
加した場合においてもレジスト形成感度の低下がきわめ
て少ない、新規の2−ハロメチル−1,3,4−オキサ
ジアゾール化合物及び該化合物を含有するフリーラジカ
ル生成剤を提供することができる。 【構成】 オルトキノンジアジド化合物、フェノール系
樹脂、塩を形成しうる有機染料、下記一般式[I]で表
わされるトリハロアルキル化合物及び下記一般式[II]
で表わされるジアゾニウム塩化合物を含有することを特
徴とする感光性組成物、5位に置換もしくは無置換のナ
フトリル基を直接、又は置換もしくは無置換のビニレン
基を介して有する2−ハロメチル−1,3,4−オキサ
ジアゾール化合物又は該化合物を含有するフリーラジカ
ル生成剤。 【化26】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性組成物及びフリ
ーラジカル生成剤に関し、特に、露光可視画性を向上せ
しめる感光性組成物及びフリーラジカル生成剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機ハロゲン化合物が、光によりハロゲ
ンフリーラジカルを発生するフリーラジカル生成剤とし
て有用であること、また該ハロゲンフリーラジカルが水
素引き抜き剤として水素供与体から水素を引き抜いて酸
を生ずることは知られている。かかる特性により、有機
ハロゲン化合物は光重合反応における触媒として広く用
いられると共に、平版、凸版等の印刷材料、フリーラジ
カル写真材料等の写真材料などの画像形成材料に、さら
には各種画像形成材料におけるプリントアウト剤として
使用できることが知られている。
【0003】かかる有機ハロゲン化合物として特に2−
ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾール化合物が有
用であることが知られている。例えば、特公昭57-6096
号及び特公昭61-51788号各公報において、2−ハロメチ
ル−5−アリールビニル−1,3,4−オキサジアゾー
ル化合物および2−ハロメチル−5−アリール−1,
3,4−オキサジアゾール化合物が、また特開昭59-148
784号公報において、5位にベンゾフリル基を直接また
はビニル基を介して有する2−ハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール化合物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
公知のオキサジアゾール化合物は、フリーラジカル生成
効率がまだ充分でなく、例えば感光性組成物中において
は、フリーラジカルにより開始される化学反応における
反応速度の低下を生じる。これは例えば光重合反応を利
用した画像形成材料においては画像形成感度の低下を生
じ、またプリントアウト剤として使用する場合には、鮮
明な焼きだし画像が得られないという欠点を有する。
【0005】特に、近年感光性組成物の高感度化が進ん
できており、低照度露光となってきており、このような
フリーラジカル生成効率が低いことは致命的な欠点とな
る。すなわちプリントアウト剤として用いる場合、貼込
み跡、高網点率の原稿、多面焼き付け時の原稿の重なり
部分は著しく低照度露光のため、従来のフリーラジカル
生成剤では明瞭な可視画が得られず、作業効率の低下を
招いていた。
【0006】また、これらの欠点を解決すべく、これら
公知のフリーラジカル生成剤を多量に用いると、例え
ば、感光性レジスト形成組成物におけるプリントアウト
剤として用いる場合にはプリントアウト性能は一応満足
できるものの、感度の低下を生じるという欠点があっ
た。
【0007】従って、本発明の目的は、画像形成感度の
低下を生じることなく露光可視画性、特に低露光部の露
光可視画性を向上せしめる感光性組成物を提供すること
にある。
【0008】また、本発明の目的は、フリーラジカル生
成効率に優れ、プリントアウト剤として用いる場合に露
光可視画性を向上せしめ、かつ感光性レジスト形成組成
物中に添加した場合においてもレジスト形成感度の低下
がきわめて少ない、新規の2−ハロメチル−1,3,4
−オキサジアゾール化合物及び該化合物を含有するフリ
ーラジカル生成剤を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑みて鋭意研究の結果、本発明の上記目的は、オルトキ
ノンジアジド化合物、フェノール系樹脂、塩を形成しう
る有機染料、下記一般式[I]で表わされる化合物及び
下記一般式[II]で表わされる化合物を含有することを
特徴とする感光性組成物、5位に置換もしくは無置換の
ナフトリル基を直接、又は置換もしくは無置換のビニレ
ン基を介して有する2−ハロメチル−1,3,4−オキ
サジアゾール化合物又は該化合物を含有するフリーラジ
カル生成剤を提供することにより達成されることを見出
した。
【0010】
【化2】 (式中、Raはトリハロアルキル基を表わし、Xは窒
素、イオウ、セレン、炭素の各原子を表わし、Yは酸
素、窒素、イオウ、セレン、炭素の各原子を表わし、Z
は発色団基を有し、かつXとYを環化させるに必要な非
金属原子群よりなる基を表わす。)
【0011】一般式[II] Ar−N2 +b - (式中、Arはアリール基を表わし、Rbは一価のアニ
オンを表わす。)
【0012】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0013】本発明の5位に置換もしくは無置換のナフ
トフリル基を直接または置換もしくは無置換のビニレン
基を介して有する2−ハロメチル−1,3,4−オキサ
ジアゾール化合物(以下、「本発明の化合物」と称す)
としては、好ましくは下記一般式[III]で表わされる
ものが挙げられる。
【0014】
【化3】 (式中、Xはハロゲン原子を表わし、Rは水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基又はアリール基を表わし、Aは
置換もしくは無置換のナフトフリル基を表わし、mは1
〜3の整数であり、nは0又は1である。)
【0015】上記一般式[III]において、Xで表わさ
れるハロゲン原子としては好ましくは塩素原子、臭素原
子であり、Rで表わされるアルキル基としては直鎖状、
分岐状、環状のいずれのものでもよく、炭素原子数1〜
6のものが好ましく挙げられ、代表的なものとしては、
メチル基、エチル基、ブチル基等があげられる。またR
で表わされるアリール基としてはフェニル基が代表的な
ものとしてあげられる。
【0016】Aで表わされるナフトフリル基に置換して
いてもよい基としては、例えば水酸基、アルキル基、ア
ルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、フェノキシ基、フェ
ニル基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基等
があげられる。
【0017】以下に本発明の化合物の具体例をあげる
が、本発明の化合物はこれらに限定されるわけではな
い。
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】 上記本発明の化合物はOrganic Synthes
es Collective Volume 5 p.
251〜254に記載のベンゾフランの合成法と同様に
して、あるいはP.Emmatt and R.Liv
ingstone,Journal of Chemi
cal Society 1957,3144〜314
8に記載の方法に従いナフトフラン、あるいはナフトフ
ランのカルボン酸誘導体を合成した後、特開昭59-14878
4号公報明細書に記載の方法に従って合成することによ
り得られる。以下に本発明の化合物の合成例を示す。
【0022】〔合成例−1〕 例示化合物(1)の合成 NaOH24g,水84mlに2−ヒドロキシ−1−ナ
フトアルデヒド50g,モノクロル酢酸28gを加え撹
拌し3時間加熱還流した。この溶液を塩酸酸性にした
後、水蒸気蒸留により未反応アルデヒドを除去して、冷
却,濾過した。この濾取物に対し、無水酢酸ソーダ52
g,無水酢酸130ml,酢酸130mlを加え、8時
間加熱還流した後、800mlの氷水中に注ぎ、エーテ
ル抽出を行い、エーテル層をアルカリ洗浄した後、エー
テルを除去して、ナフト〔2,1−b〕フランを得た。
次に、氷冷したジメチルホルムアミド14gに、オキシ
塩化リン27gを滴下し、これにナフト〔2,1−b〕
フラン28gを加え、約80℃で2時間反応した後、氷
水中に注ぎ70℃で30分加熱撹拌した後、冷却濾過し
て2−ナフト〔2,1−b〕フランカルボアルデヒドを
得た。この2−ナフト〔2,1−b〕フランカルボアル
デヒド30gとマロン酸18gをピリジン40mlに加
え、3時間加熱反応させ、塩酸酸性にして結晶析出させ
た後濾過して3−(ナフト〔2,1−b〕フラン−2−
イル)アクリル酸を得た。
【0023】この3−(ナフト〔2,1−b〕フラン−
2−イル)アクリル酸40gとトリエチルアミン20m
lをアセトン200mlに加え15gのクロロアセトニ
トリルを滴下混合し、4時間加熱還流した後、水1リッ
トルを加えて結晶化させ、濾過,水洗しシアノメチル−
β−(2−ナフト〔2,1−b〕フリル)アクリレート
を得た。
【0024】このシアノメチル−β−(2−ナフト
〔2,1−b〕フリル)アクリレート40gをメタノー
ル400mlに加え、撹拌しつつヒドラジン20gを加
え、30分加熱還流した後、水500mlを加えて冷却
し、析出した結晶を濾過,水洗して3−(ナフト〔2,
1−b〕フラン−2−イル)アクリロヒドラジドを得
た。この3−(ナフト〔2,1−b〕フラン−2−イ
ル)アクリロヒドラジド30gをアセトニトリル200
mlに加え、ヘキサクロルアセトン32gを加え、約6
0℃で30分間放置したのち冷却,濾過してN′−β−
(2−ナフト〔2,1−b〕フリル)アクリロイル−N
−トリクロロアセトヒドラジドを得た。このN′−β−
(2−ナフト〔2,1−b〕フリル)アクリロイル−N
−トリクロロアセトヒドラジド40gをオキシ塩化リン
570gに加え6時間加熱還流後、冷却し、氷水中に注
いで過剰のオキシ塩化リンを分解した後、生じた沈殿物
を濾過,水洗後アセトン−水より再結晶して2−〔2−
(ナフト〔2,1−b〕フラン−2−イル)ビニル〕−
5−(トリクロロメチル)−1,3,4−オキサジアゾ
ールを得た。この化合物の融点は206〜207℃であ
った。
【0025】〔合成例−2〕 例示化合物(7)の合成 例示化合物(1)の合成と同様にして、2−ナフト
〔2,1−b〕フランカルボアルデヒドを合成した。こ
の2−ナフト〔2,1−b〕フランカルボアルデヒド3
0gに無水プロピオン酸26g、プロピオン酸ナトリウム
15gとを加え、2時間加熱反応させ、塩酸酸性にして
結晶析出させた後濾過して、3−(ナフト〔2,1−
b〕フラン−2−イル)メタクリル酸を得た。
【0026】以下、例示化合物(1)の合成と同様にし
て、2−〔1−メチル−2−ナフト〔2,1−b〕フラ
ン−2−イル)ビニル〕−5−(トリクロロメチル)−
1,3,4−オキサジアゾールを得た。この化合物の融
点は178〜179℃であった。
【0027】以上述べた本発明の化合物は特に300〜500
nmの波長域に属する活性光源の照射により、極めて効率
的にフリーラジカルを生成し、更に該フリーラジカルは
水素供与体から水素を引き抜いて酸を生ずる。従って本
発明の化合物はフリーラジカルまたは酸を用いる各種用
途において極めて有用である。
【0028】本発明の化合物の用途として代表的なもの
としては変色剤との組み合わせにより、印刷版、IC回
路等の感光性レジスト形成組成物へのプリントアウト剤
が挙げられる。
【0029】一般に製版作業は黄色灯下で行なうことが
多く、露光のみによってコントラストの高いクリヤーな
画像が得られることは、露光、未露光の区別をつける以
外、見当合わせ等で大巾な作業効率の向上につながり、
実際上、大変有利である。
【0030】プリントアウト画像を与える上記感光性レ
ジスト形成組成物は本発明の化合物、変色剤および感光
性レジスト形成化合物を含有する。
【0031】該変色剤としては、フリーラジカルまたは
酸と反応して色調を変化するものであればいずれも使用
できる。ここに「色調が変化する」とは、無色から有色
への変化、有色から無色あるいは異なる有色の色調への
変化のいずれをも包含する。好ましい変色剤は酸と塩を
形成して色調を変化するものである。
【0032】例えば、ビクトリアピュアブルーBOH
[保土谷化学]、オイルブルー#603[オリエント化
学工業製]、パテントピュアブルー[住友三国化学
製]、クリスタルバイオレット、ブリリアントグリー
ン、エチルバイオレット、メチルバイオレット、メチル
グリーン、エリスロシンB、ベイシックフクシン、マラ
カイトグリーン、オイルレッド、m−クレゾールパープ
ル、ローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミ
ノフェニルイミノナフトキノン、シアノ−p−ジエチル
アミノフェニルアセトアニリド等に代表されるトリフェ
ニルメタン系、ジフェニルメタン系、オキサジン系、キ
サンテン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系また
はアントラキノン系の色素が有色から無色あるいは異な
る有色の色調へ変化する変色剤の例として挙げられる。
【0033】一方、無色から有色に変化する変色剤とし
ては、ロイコ色素及び、例えばトリフェニルアミン、ジ
フェニルアミン、o−クロロアニリン、1,2,3−ト
リフェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェ
ニルアミン、1,2−ジアニリノエチレン、p,p′,
p″−トリス−ジメチルアミノトリフェニルメタン、
p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルメチルイミ
ン、p,p′,p″−トリアミノ−o−メチルトリフェ
ニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニ
ル−4−アニリノナフチルメタン、p,p′,p″−ト
リアミノトリフェニルメタンに代表される第1級または
第2級アリールアミン系色素が挙げられる。特に好まし
くはトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系色素が
有効に用いられ、さらに好ましくはトリフェニルメタン
系色素であり、特にビクトリアピュアブルーである。
【0034】感光性レジスト形成性化合物は露光によ
り、物理的、化学的性質が変化するもの、例えば現像液
に対する溶解性に差が生じるもの、露光の前後で分子間
の密着力に差が生じるもの、露光により水及び油に対す
る親和性に差が生じるもの等が使用できる。
【0035】その代表的なものとしては例えば感光性ジ
アゾ化合物、感光性アジド化合物、エチレン性不飽和二
重結合を有する化合物、酸触媒で重合を起こすエポキシ
化合物等が挙げられる。感光性ジアゾ化合物としては、
露光によりアルカリ可溶性に変化するポジ型のものとし
て、o−キノンジアジド化合物、露光により溶解性が減
少するネガ型のものとして芳香族ジアゾニウム塩等が挙
げられる。
【0036】o−キノンジアジド化合物は、少なくとも
1つのo−キノンジアジド基好ましくはo−ベンゾキノ
ンジアジド基またはo−ナフトキノンジアジド基を有す
る化合物で、公知の種々の構造の化合物、例えば、J.
Kosar著「Light-Sensitive Systems」(John Wil
ey & Sons,Inc.1965年発行)第339頁〜353頁に詳
細に記されている化合物を包含する。特に種々のヒドロ
キシル化合物またはアミノ化合物とo−ナフトキノンジ
アジドスルフォン酸とのエステルまたはアミドが好適で
ある。好ましいヒドロキシル化合物としては、フェノー
ル類とカルボニル基含有化合物との縮合樹脂、特に酸性
触媒存在下での縮合により得られる樹脂が挙げられる。
該フェノール類としてはフェノール、レゾルシン、クレ
ゾール、ピロガロール等が挙げられ、該カルボニル基含
有化合物としては、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒ
ドの如きアルデヒド類、アセトンの如きケトン類が挙げ
られる。
【0037】特にフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、
クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂、ピロガロール・ア
セトン樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹脂が好ま
しい。
【0038】o−キノンジアジド化合物の代表的な具体
例としては、ベンゾキノン−(1,2)−ジアジドスル
ホン酸またはナフトキノン−(1,2)−ジアジドスル
ホン酸とフェノール・ホルムアルデヒド樹脂またはクレ
ゾール・ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、米国特許
第3,635,709号明細書に記載されているナフトキノン−
(1,2)−ジアジドスルホン酸とピロガロール・アセ
トン樹脂のスルホン酸エステル、特開昭56-1044号公報
に記載されているナフトキノン−(1,2)−ジアジド
−(2)−5−スルホン酸とレゾルシン−ベンズアルデ
ヒド樹脂との縮合物、特開昭55-76346号公報に記載され
ているナフトキノン−(1,2)−ジアジド−(2)−
5−スルホン酸とレゾルシン−ピロガロール−アセトン
共重縮合物とのエステル化合物、その他有用なo−キノ
ンジアジド化合物としては、特開昭50-117503号公報に
記載されている、末端にヒドロキシル基を有するポリエ
ステルとo−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエス
テル、特開昭50-113305号公報に記載されているよう
な、p−ヒドロキシスチレンのホモポリマーまたはこれ
と他の共重合し得るモノマーとの共重合体とo−ナフト
キノンジアジドスルホン酸とのエステル等が挙げられ
る。
【0039】これらのo−キノンジアジド化合物の含有
量は感光性レジスト形成組成物の全固形分に対し5〜80
重量%が好ましく、特に好ましくは10〜50重量%であ
る。
【0040】芳香族ジアゾニウム塩としては、芳香族ジ
アゾニウム塩とホルムアルデヒドとの縮合物で代表され
るジアゾ樹脂も用いられる。特に好ましくは、p−ジア
ゾジフェニルアミンとホルムアルデヒド又はアセトアル
デヒドとの縮合物の塩、例えばヘキサフルオロ燐酸塩、
テトラフルオロホウ酸塩、過塩素酸塩または過ヨウ素酸
塩等のジアゾ樹脂無機塩や、米国特許第3,300,309号明
細書に記載されているような、前記縮合物とスルフォン
酸類例えばパラトルエンスルフォン酸もしくはその塩、
ホスフィン酸類、例えばベンゼンホスフィン酸もしくは
その塩、フェノール性ヒドロキシル基含有化合物、例え
ば2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンとの反応生成物
であるジアゾ樹脂有機塩等が挙げられる。
【0041】感光性アジド化合物としては、アジド基が
直接又はカルボニル基又はスルホニル基を介して芳香環
に結合している芳香族アジド化合物が好ましく使用され
る。例えば、米国特許第3,096,311号明細書に記載され
ているようなポリアジドスチレン、ポリビニル−p−ア
ジドベンゾアート、ポリビニル−p−アジドベンザー
ル、特公昭45-9513号公報に記載のアジドアリールスル
フォニルクロリドと不飽和炭化水素系ポリマーとの反応
生成物、又特公昭43-21067号、同44-229号、同44-22954
号、同45-24915号の各公報に記載されているような、ス
ルホニルアジドやカルボニルアジドを持つポリマー等が
挙げられる。
【0042】またエチレン性不飽和二重結合を有する化
合物としては光二重化反応を起こすもの、及び光重合反
応を起こすものが挙げられる。
【0043】前者の例としては、重合体主鎖又は側鎖に
感光基として−CH=CH−C−を‖O含むポリエステ
ル類、ポリアミド類、ポリカーボネート類のような感光
性重合体を主成分とするものも適している。例えば、特
開昭55-40415号公報に記載されているような、フェニレ
ンジエチルアクリレートと水素添加したビスフェノール
A及びトリエチレングリコールとの縮合で得られる感光
性ポリエステル、米国特許第2,956,878号明細書に記載
されているような、シンナミリデンマロン酸等の(2−
プロペリデン)マロン酸化合物及び二官能性グリコール
類から誘導される感光性ポリエステル類等が挙げられ
る。
【0044】後者の例としてはアクリル酸またはメタク
リル酸エステル誘導体、特公昭35-5093号、同35-14719
号等各公報に記載されるポリオールのアクリル酸または
メタクリル酸エステル、例えばジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート等があげられる。
【0045】以上示した感光性レジスト形成性化合物の
中で、本発明の化合物は、その高感度特性により、特に
o−ナフトキノンジアジド化合物を使用しているポジ型
平版印刷版に特に有効に用いられる。
【0046】感光性レジスト化合物は必要に応じて結合
剤と併用される。o−キノンジアジド化合物と併用され
る結合剤としてはアルカリ可溶性樹脂が好ましい。該ア
ルカリ可溶性樹脂としては、フェノール類とケトン類又
はアルデヒド類を酸性触媒存在下で結合して得られるも
のが好ましい。該フェノール類としては、例えばフェノ
ール、クレゾール及びp−置換フェノール等が挙げられ
る。該アルデヒド類としては、例えばアセトアルデヒ
ド、ホルムアルデヒド等が挙げられ、ホルムアルデヒド
が好ましい。ケトン類としてはアセトンが好ましい。
【0047】好ましいアルカリ可溶性樹脂としては例え
ばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、特開昭55-57841号公報に記載され
ているようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒ
ド共重縮合体樹脂、特開昭55-127553号公報に記載され
ているような、p−置換フェノールとフェノールもしく
は、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重縮合体樹
脂、レゾルシン−ベンズアルデヒド樹脂、ピロガロール
−ベンズアルデヒド樹脂等の多価フェノール類とベンズ
アルデヒドとの縮合体、ピロガロール−レゾルシン−ア
セトン樹脂等の多価フェノールとアセトンとの共重縮合
体、キシレノール・ホルムアルデヒド樹脂が挙げられ
る。これらのアルカリ可溶性樹脂の含有量は感光性組成
物の全固形分に対し30〜90重量%が好ましく、特に50〜
85重量%が好ましい。
【0048】ジアゾニウム塩と併用される結合剤として
は種々の高分子化合物が使用され得るが、好ましくは特
開昭54-98613号公報に記載されているような芳香族性水
酸基を有する単量体、例えばN−(4−ヒドロキシフェ
ニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタクリルアミド、o−,m−,またはp−ヒドロ
キシスチレン、o−,m−,またはp−ヒドロキシフェ
ニルメタクリレート等と他の単量体との共重合体、米国
特許第4,123,276号明細書に記載されているようなヒド
ロキシエチルアクリレート単位またはヒドロキシエチル
メタクリレート単位を主なる繰り返し単位として含むポ
リマー、シェラック、ロジン等の天然樹脂、ポリビニル
アルコール、米国特許第3,751,257号明細書に記載され
ているポリアミド樹脂、米国特許第3,660,097号明細書
に記載されている線状ポリウレタン樹脂、ポリビニルア
ルコールのフタレート化樹脂、ビスフェノールAとエピ
クロルヒドリンから縮合されたエポキシ樹脂、酢酸セル
ロース、セルロースアセテートフタレート等のセルロー
ス類が包含される。
【0049】感光性レジスト形成組成物は以上説明した
各素材の他、必要に応じて可塑剤として各種低分子化合
物類、例えばフタル酸エステル類、トリフェニルホスフ
ェート類、マレイン酸エステル類、保存安定剤としての
酸類例えばしゅう酸、りん酸等、塗布性向上剤として界
面活性剤、例えばフッ素系界面活性剤、エチルセルロー
スポリアルキレンエーテル等に代表されるノニオン活性
剤等、増感剤として酸無水物等、また、現像後のコント
ラストを保持するためにハロゲンを有し、かつ露光によ
り酸を解離する化合物、例えばo−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホニルハライド等を含むことも有効であ
る。
【0050】感光性レジスト形成組成物は前記の各構成
成分を適当な支持体上に一般に公知の方法で塗布、乾燥
して用いられる。感光性レジスト形成組成物100重量部
に対して本発明に係る新規なオキサジアゾール化合物
は、0.001〜80重量部(特に好ましくは0.01〜40重量
部)、変色剤は0.1〜50重量部(特に好ましくは1〜10
重量部)、結合剤は0〜5000重量部(特に好ましくは0
〜1000重量部)、可塑剤は0〜1000重量部(特に好まし
くは0〜500重量部)、増感剤は0〜50重量部(特に好
ましくは0〜20重量部)が有効に用いられる。
【0051】感光性レジスト形成組成物は溶媒に溶解さ
せ、使用目的にあった支持体上に塗布、乾燥して用いら
れる。溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレン
ジクロライド、シクロヘキサノン、酢酸メチルセロソル
ブ、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド等が挙
げられる。支持体としては、たとえば平版印刷版として
用いる場合は砂目立てしたアルミニウム板、砂目立てし
た後、陽極酸化したアルミニウム板、亜鉛板、クロムメ
ッキされた銅板、クロム酸処理銅板、親水化処理された
プラスチックフィルム、又は紙等が用いられ、また、フ
ォトマスク用フィルム又はその他画像形成材としては、
ポリエチレンテレフタレート、三酢酸セルロース、各種
金属を蒸着させたフィルム、ガラス板、鋼板等が有効に
用いられる。
【0052】塗膜量としては固型分として0.1〜10.0g/
m2が適当であり、感光性平版印刷版の場合は、好ましく
は0.2〜8.0g/m2、特に好ましくは0.5〜4.0g/m2であ
る。
【0053】本発明の化合物の別の用途としてはプリン
トアウト写真材料が挙げられる。
【0054】プリントアウト写真材料は支持体上に本発
明の化合物及び変色剤を成分として有する。支持体とし
ては前述のものが使用でき、好ましいものとしては透明
性の高いもの例えばポリエチレンテレフタレート、三酢
酸セルロースの如きプラスチックフィルム及びガラス板
及び反射率の高いもの、例えば紙、プラスチックフィル
ムでラミネートされた紙が挙げられる。
【0055】変色剤としては前述のものが使用でき、好
ましくは有色から無色へ、または無色から有色へ変色す
るものが挙げられる。
【0056】本発明の化合物及び変色剤は好ましくは結
合剤と併用される。結合剤としては前述の各種のものが
使用できる。
【0057】また本発明の化合物、変色剤及び結合剤各
々の使用量としては前述の感光性レジスト形成組成物に
おける場合と同じ範囲で使用できる。
【0058】本発明の化合物は更に有機銀塩、光触媒及
び還元剤を含む感光層を有する熱現像型感光材料の画像
の鮮鋭度を改良するためにも使用できる。即ち該熱現像
型感光材料は有機銀塩、光触媒及び還元剤を含む感光層
並びに本発明に係るオキサジアゾール化合物及びpHの
低下により色相が変化する色素を含むハレーション防止
層を有し、かつ該感光層が該ハレーション防止層に対し
て露光光源側に位置することを特徴とする。
【0059】上記有機銀塩は従来知られたものが使用で
き例えばメルカプト基、カルボキシル基、イミノ基を有
する有機化合物の銀塩が挙げられ、特に長鎖脂肪族カル
ボン酸(例えばベヘン酸、ラウリン酸等炭素数18〜33の
もの)の銀塩が好ましい。
【0060】光触媒は露光域において加熱下での有機銀
塩と還元剤との銀形成反応を触媒する物質であり、例え
ば感光性ハロゲン化銀、酸化チタン、色素と銀の感光性
コンプレックス等従来知られたものが使用できる。
【0061】還元剤としては3−ピラゾリドン類、フェ
ニレンジアミン類、ヒドロキシルアミン類、アスコルビ
ン酸類、モノまたはポリヒドロキシベンゼンまたはナフ
タレン類等、従来知られたものが使用できる。これらの
成分は結合剤と併用されることが好ましく、結合剤とし
てはポリビニルブチラール、ゼラチン、エチルセルロー
ス、ポリメチルメタクリレート等従来知られたものが使
用できる。
【0062】各成分の量は有機銀塩については0.1〜4g
/m2、光触媒及び還元剤については有機銀塩1モル当り
それぞれ0.001〜0.8モル、及び0.05〜10モル使用するこ
とが好ましい。
【0063】ハレーション防止層中に用いる変色剤とし
ては感光層の感光波長域に吸収域を有し、かつpHの低
下により無色、白色〜淡色に変化するものが使用でき、
一般にpH指示薬として知られているものが挙げられ
る。具体的にはメチルオレンジ、フェノールフタレイ
ン、テトラブロモフェノールスルホンフタレイン、4−
ニトロナフトールNa塩、4−(2,4−ジクロロフェ
ニルアゾ)フェノールNa塩、2,6−ジニトロフェノ
ールNa塩、8−ヒドロキシ−5−ニトロキノリンNa
塩等が挙げられる。変色剤は変色速度をより速めるため
4級カチオン基を含むポリマーと併用することが好まし
く、更に結合剤を併用してもよい。
【0064】ハレーション防止層中、変色剤の量は層の
光学濃度が反射で0.05以上、透過で0.1以上となる量が
好ましく、本発明の化合物の量は変色剤1モル当り0.01
〜100モルが好ましい。
【0065】その他、感光層及びハレーション防止層中
には従来知られた各種添加剤を用いることができる。未
露光部分には変色剤の色相が現像後においても残存して
いるが、これは更に曝光することにより容易に変色させ
ることができる。
【0066】本発明の化合物は従来知られている2−ハ
ロメチル−1,3,4−オキサジアゾール化合物に較べ
て、例えばフリーラジカル生成効率の点において極めて
優れているため、フリーラジカル生成剤として用いる場
合、各種の用途において少量の添加で済み、添加に際し
ての相溶性、他の成分の本来の機能に対する影響等につ
いても心配はない。また、経時安定性も良好である。
【0067】本発明の感光性組成物には、下記一般式
[I]及び[II]でそれぞれ示されるトリハロアルキル
化合物又はジアゾニウム塩化合物が用いられる。
【0068】
【化8】 (式中、Raは好ましくは炭素原子数1〜3個のトリハ
ロアルキル基を示し、XはN、S、Se、Cの各原子を
示し、YはO、N、S、Se、Cの各原子を示す。Zは
発色団基を有し、かつXとYを環化させるに必要な非金
属原子群を示す。但し、非金属原子群により形成された
環が前記Raを有していてもよい。)
【0069】一般式[II] Ar−N2 +b - (式中、Arはアリール基を表わし、Rbは一価のアニ
オンを表わす。)
【0070】具体的には、例えば一般式[I]のトリハ
ロアルキル化合物としては、下記一般式[IV]、
[V]、[VI]又は[VII]で表される化合物が含まれ
る。
【0071】
【化9】 (式中、Raは炭素原子1〜3個を有するトリハロアル
キル基、Lは水素原子またはメチル基、Jは置換若しく
は非置換アリール基又は複素環基を表し、nは0、1ま
たは2である。)
【0072】一般式[IV]で表わされる化合物としては
具体的には、
【0073】
【化10】 等のベンゾフラン環を有するオキサジアゾール化合物、
特開昭54-74728号公報に記載されている2−トリクロロ
メチル−5−(p−メトキシスチリル)−1,3,4−
オキサジアゾール化合物、又は
【0074】
【化11】
【0075】
【化12】
【0076】
【化13】 等が挙げられる。
【0077】また、一般式[V]又は[VI]で表わされ
る化合物としては具体的には、特開昭53-36223号公報に
記載されている4−(2,4−ジメトキシ−4−スチリ
ル)−6−トリクロロメチル−2−ピロン化合物、特開
昭48-36281号公報に記載されている2,4−ビス−(ト
リクロロメチル)−6−p−メトキシスチリル−S−ト
リアジン化合物、2,4−ビス−(トリクロロメチル)
−6−p−ジメチルアミノスチリル−S−トリアジン化
合物等が挙げられる。更に一般式[VII]で表わされる
化合物としては2−トリクロロメチル−5−[β−(2
−ベンゾフリル)ビニル]−1,3,4−チアジアゾー
ル等が挙げられる。
【0078】本発明の芳香族ジアゾニウム化合物には、
例えば特公昭49-48001号公報明細書に挙げられているよ
うなジアゾニウム塩を用いることができるが、特に、ジ
フェニルアミン−4−ジアゾニウム塩類及びジフェニル
エーテル−4−ジアゾニウム塩類が好ましい。
【0079】ジフェニルアミン−4−ジアゾニウム塩類
は、4−アミノ−ジフェニルアミン類から誘導される
が、このような4−アミノ−ジフェニルアミン類として
は、4−アミノ−ジフェニルアミン、4−アミノ−3−
メトキシ−ジフェニルアミン、4−アミノ−2−メトキ
シ−ジフェニルアミン、4′−アミノ−2−メトキシ−
ジフェニルアミン、4′−アミノ−4−メトキシ−ジフ
ェニルアミン、4−アミノ−3−メチルジフェニルアミ
ン、4−アミノ−3−エトキシ−ジフェニルアミン、4
−アミノ−3−β−ヒドロキシ−エトキシジフェニルア
ミン、4−アミノ−ジフェニルアミン−2−スルホン
酸、4−アミノ−ジフェニルアミン−2−カルボン酸、
4−アミノ−ジフェニルアミン−2′−カルボン酸等が
あげられ、特に好ましくは、3−メトキシ−4−アミノ
−ジフェニルアミン、4−アミノ−ジフェニルアミンで
ある。
【0080】ジフェニルエーテル−4−ジアゾニウム塩
類は、4−アミノ−ジフェニルエーテル類から誘導され
るが、このような4−アミノ−ジフェニルエーテル類と
しては、4−アミノ−ジフェニルエーテル、4−アミノ
−3−メトキシ−ジフェニルエーテル、4−アミノ−2
−メトキシ−ジフェニルエーテル、4′−アミノ−2−
メトキシ−ジフェニルエーテル、4′−アミノ−4−メ
トキシ−ジフェニルエーテル、4−アミノ−3−メチル
ジフェニルエーテル、4−アミノ−3−エトキシ−ジフ
ェニルエーテル、4−アミノ−3−β−ヒドロキシ−エ
トキシジフェニルエーテル、4−アミノ−ジフェニルエ
ーテル−2−スルホン酸、4−アミノ−ジフェニルエー
テル−2−カルボン酸、4−アミノ−ジフェニルエーテ
ル−2′−カルボン酸等があげられ、特に好ましくは、
3−メトキシ−4−アミノ−ジフェニルエーテル、4−
アミノ−ジフェニルエーテルである。
【0081】本発明において使用されるジアゾ樹脂の対
アニオンは、該ジアゾ樹脂と安定に塩を形成し、かつ該
樹脂を有機溶媒に可溶となすアニオンを含む。これら
は、デカン酸および安息香酸等の有機カルボン酸、フェ
ニルリン酸等の有機リン酸およびスルホン酸を含み、典
型的な例としては、メタンスルホン酸、クロロエタンス
ルホン酸、ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、
トルエンスルホン酸、メシチレンスルホン酸およびアン
トラキノンスルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ベンゾフェノン−5−スルホン酸、ヒドロキシスルホン
酸、4−アセチルベンゼンスルホン酸、ジメチル−5−
スルホイソフタレート等の脂肪族並びに芳香族スルホン
酸、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェ
ノン、1,2,3−トリヒドロキシベンゾフェノン、
2,2′,4−トリヒドロキシベンゾフェノン等の水酸
基含有芳香族化合物、ヘキサフルオロリン酸、テトラフ
ルオロホウ酸等のハロゲン化ルイス酸、ClO4、IO4
等の過ハロゲン酸等が挙げられるが、これに限られるも
のではない。これらの中で、特に好ましいものは、ヘキ
サフルオロリン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン−5−スルホン酸である。
【0082】上記露光により酸もしくは遊離基を生成す
る化合物の全感光層組成物中に含まれる量は0.01〜20重
量%が好ましく、より好ましくは0.1〜20重量%、特に
好ましくは0.2〜10重量%である。
【0083】本発明の感光性組成物においては、上記化
合物と共に、その光分解生成物と塩を形成しうる有機染
料が含有される。このような染料としては、前記プリン
トアウト画像を与える感光性レジスト形成組成物に含ま
れる変色剤と同様のものが用いられる。
【0084】本発明の感光性組成物に用いられるオルト
キノンジアジド化合物としては、前記感光性レジスト形
成性化合物として用いられるo−キノンジアジド化合物
と同様のものが用いられる。
【0085】上記有機染料及びオルトキノンジアジド化
合物は各々本発明の感光性組成物中にそれぞれ0.01〜5
重量%、5〜80重量%含有されることが好ましい。
【0086】また、本発明の感光性組成物に用いられる
フェノール系樹脂としてはフェノール性水酸基を有する
構造単位を分子構造中に有するビニル系重合体が好まし
く、このようなものとしては、炭素−炭素二重結合が開
裂して、重合してできた重合体であり下記一般式[VII
I]〜[XIII]の少なくとも1つの構造単位を含む重合
体が好ましく用いられる。
【0087】
【化14】 式中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子、アルキル
基、またはカルボキシル基を表し、好ましくは水素原子
である。R3 は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル
基を表し、好ましくは水素原子またはメチル基、エチル
基等のアルキル基である。R4 は水素原子、アルキル
基、アリール基またはアラルキル基を表し、好ましくは
水素原子である。Aは窒素原子または酸素原子と芳香族
炭素原子とを連結する置換基を有してもよいアルキレン
基を表し、mは0〜10の整数を表し、Bは置換基を有
してもよいフェニレン基または置換基を有してもよいナ
フチレン基を表す。本発明においては、これらのうち上
記一般式[IX]で示される構造単位を少なくとも1つ含
む共重合体が好ましい。
【0088】前記ビニル系重合体としては共重合体型の
構造を有していることが好ましく、このような共重合体
において、前記一般式[VIII]〜[XIII]の各々で示さ
れる構造単位の少なくとも1種と組み合わせて用いるこ
とができる単量体単位としては、例えばエチレン、プロ
ピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のエ
チレン系不飽和オレフィン類、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレ
ン等のスチレン類、例えばアクリル酸、メタクリル酸等
のアクリル酸類、例えばイタコン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−
クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、エタクリル酸エチル等のα−メチレン脂
肪族モノカルボン酸のエステル類、例えばアクリロニト
リル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、例えばア
クリルアミド等のアミド類、例えばアクリルアニリド、
p−クロロアクリルアニリド、m−ニトロアクリルアニ
リド、m−メトキシアクリルアニリド等のアニリド類、
例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、例えばメチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビ
ニルエーテル、β−クロロエチルビニルエーテル等のビ
ニルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデンクロライド、
ビニリデンシアナイド、例えば1−メチル−1−メトキ
シエチレン、1,1−ジメトキシエチレン、1,2−ジ
メトキシエチレン、1,1−ジメトキシカルボニルエチ
レン、1−メチル−1−ニトロエチレン等のエチレン誘
導体類、例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバ
ゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデ
ン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、等の
ビニル系単量体がある。これらのビニル系単量体は不飽
和二重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在す
る。
【0089】上記の単量体のうち、一般式[VIII]〜
[XIII]で示される構造単位の少なくとも1種と組み
合わせて用いるものとして、(メタ)アクリル酸類、脂
肪族モノカルボン酸のエステル類、ニトリル類が総合的
に優れた性能を示し、好ましい。より好ましくは、メタ
クリル酸、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、ア
クリル酸エチル等である。
【0090】これらの単量体は前記ビニル系重合体中に
ブロックまたはランダムのいずれの状態で結合していて
もよい。
【0091】前記ビニル系重合体中における、一般式
[VIII]〜[XIII]のそれぞれで示される構造単位の
含有率は、5〜70モル%が好ましく、特に、10〜4
0モル%が好ましい。
【0092】前記の重合体は1種のみで用いてもよい
が、2種以上併用して感光性組成物中に含んでいてもよ
い。
【0093】以下に本発明の感光性組成物に用いられる
ビニル系重合体の代表的な具体例をあげる。なお下記に
例示の化合物において、Mwは重量平均分子量、Mnは
数平均分子量、s,k,l,o,mおよびnは、それぞ
れ構造単位のモル%を表す。
【0094】
【化15】
【0095】
【化16】
【0096】
【化17】
【0097】
【化18】
【0098】
【化19】
【0099】本発明の感光性組成物中における上記フェ
ノール系樹脂の占める割合は50〜95重量%が好まし
く、更に好ましくは60〜90重量%である。
【0100】本発明の感光性組成物は必要に応じ更に有
機酸及び酸無水物を含むことができる。
【0101】本発明に用いられる有機酸としては公知の
種々の有機酸がすべて用いられるがpKa値が2以上で
ある有機酸が好ましく、更に好ましくはpKa値が3.
0〜9.0であり、特に好ましくは3.5〜8.0の有
機酸が用いられる。但し、本発明で使用されるpKa値
は25℃における値である。
【0102】このような有機酸としては、例えば化学便
覧基礎編II(丸善(株)1966年,第1054〜10
58頁)に記載されている有機酸で、上記pKa値を示
し得る化合物をすべて挙げることができる。このような
化合物としては、例えば安息香酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、イソフタル酸、p−トルイル酸、q−トルイル
酸、β−エチルグルタル酸、m−オキシ安息香酸、p−
オキシ安息香酸、3,5−ジメチル安息香酸、3,4−
ジメトキシ安息香酸、グリセリン酸、グルタコン酸、グ
ルタル酸、p−アニス酸、コハク酸、セバシン酸、β,
β−ジエチルグルタル酸、1,1−シクロブタンジカル
ボン酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,1−
シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロペンタン
ジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、
β,β−ジメチルグルタル酸、ジメチルマロン酸、α−
酒石酸、スペリン酸、テレフタル酸、ピメリン酸、フタ
ル酸、フマル酸、β−プロピルグルタル酸、プロピルマ
ロン酸、マンデル酸、メソ酒石酸、β−メチルグルタル
酸、β,β−メチルプロピルグルタル酸、メチルマロン
酸、リンゴ酸、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸、エルカ酸、ウンデセン酸、ラウリン酸、n−カプ
リン酸、ペラルゴン酸、n−ウンデカン酸等を挙げるこ
とができる。その他メルドラム酸やアスコルビン酸など
のエノール構造を有する有機酸も好ましく用いることが
できる。上記有機酸の感光層中に占める割合は0.05
〜10重量%が適当であり、好ましくは0.1〜5重量
%である。
【0103】また、本発明に用いる酸無水物としては公
知の種々の酸無水物がすべて用いられるが、好ましくは
環状酸無水物であり、このようなものとして例えば無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4−テトラヒド
ロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水グル
タル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−
フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、ピロメリット
酸等が挙げられる。これらの酸無水物は感光層中に0.
05〜10重量%、特に0.1〜5重量%含有されるこ
とが好ましい。
【0104】本発明の感光性組成物は更に分子構造中に
下記構造単位〔A〕および〔B〕の少なくとも1種を有
する化合物を含有することもできる。
【0105】
【化20】 本発明に用いられる前記構造単位〔A〕及び〔B〕の少
なくとも1種を有する化合物としては、上記構造単位
〔A〕及び〔B〕の1方又は両方を有する化合物であれ
ばいかなるものでもよいが、特にnが2〜5000の範
囲内の整数であり、かつ沸点が240℃以上である化合
物が好ましく、更に好ましくはnが2〜5000の範囲
内の整数であり、かつ沸点が280℃以上である化合物
であり、最も好ましいものはnが3〜100の範囲内の
化合物である。
【0106】このような化合物としては、例えば
【0107】
【化21】 (ただし、ブロックポリマー、ランダムポリマーを含
む) ・ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキル
エーテル(末端がアルキルエーテルを形成している)
(ただし、ランダムポリマーを含む)
【0108】
【化22】
【0109】
【化23】 等が挙げられる。
【0110】具体的には例えば以下のようなものが好ま
しい。すなわち、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオ
レエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビ
ット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエ
チレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリ
コールモノオレエート、ポリエチレングリコールジステ
アレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
ホルムアルデヒド縮合物、オキシエチレンオキシプロピ
レンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール等である。
【0111】上記構造単位〔A〕及び〔B〕の少なくと
も1種を有する化合物の感光性組成物中に占める割合は
全組成物に対して0.1〜20重量%が好ましく、より
好ましくは0.2〜10重量%である。
【0112】また、上記化合物は上記含有量の範囲内で
あれば、単独で用いてもよいし2種以上組合わせて使用
してもよい。
【0113】本発明の感光性組成物は上記のような素材
の他、必要に応じて更に増感剤、可塑剤、界面活性剤な
どを添加することができる。
【0114】本発明の感光性組成物は、前述の各成分を
溶媒に溶解させ、適当な支持体の表面に塗布乾燥させ、
感光層を形成することにより、感光性平版印刷版等の感
光性材料を得ることができる。
【0115】本発明の感光性組成物の各成分を溶解する
際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブアセテート等のセロソルブ類;メチルカルビト
ール、エチルカルビトール、ジメチルカルビトール、ジ
エチルカルビトール、メチルカルビトールアセテート等
のジエチレングリコールのエーテル及び/又はエステル
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエ
チレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらの
溶媒は、単独であるいは2種以上混合して使用すること
ができる。
【0116】本発明の感光性組成物を支持体表面に塗布
する際に用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例
えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エ
アーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテ
ン塗布等が可能である。この際塗布量は用途により異な
るが、例えば固形分として0.5〜5.0g/m2 が好
ましい。
【0117】本発明の感光性組成物を用いた感光層を設
ける支持体としては、アルミニウム、亜鉛、鋼、銅等の
金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニ
ウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属板、紙、プラス
チックフィルム及びガラス板、樹脂が塗布された紙、ア
ルミニウム等の金属箔が張られた紙、親水化処理したプ
ラスチックフィルム等が挙げられる。このうち好ましい
のはアルミニウム板である。本発明の感光性組成物を用
いた感光性平版印刷版の支持体として砂目立て処理、陽
極酸化処理および必要に応じて封孔処理等の表面処理が
施されているアルミニウム板を用いることがより好まし
い。
【0118】これらの処理には公知の方法を適用するこ
とができる。
【0119】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0120】実施例−1 [アルミニウム板の作製]厚さ0.24mmのアルミニウム板
(材質1050、調質H16)を、5重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液中で60℃で1分間脱脂処理を行った後、1リッ
トルの0.5モル塩酸水溶液中において、温度25℃、電流
密度60A/dm2、処理時間30秒の条件で電解エッチング
処理を行った。次いで5重量%水酸化ナトリウム水溶液
中で60℃、10秒間のデスマット処理を施した後、20重量
%硫酸溶液中で、温度20℃、電流密度3A/dm2、処理
時間1分の条件で陽極酸化処理を行った。更に、80℃の
熱水で20秒間熱水封孔処理を行い、平版印刷版用支持体
のアルミニウム板を作製した。
【0121】[感光性組成物塗布液の塗布]上記のよう
に作成したアルミニウム板に下記組成の感光性組成物塗
布液を回転塗布機を用いて塗布し、90℃で4分間乾燥
し、ポジ型感光性平版印刷版(試料No.1)を作製し
た。
【0122】この試料の乾燥塗布膜の膜厚は2.2g/m2
あった。
【0123】 [感光性組成物塗布液組成] (1)ノボラック樹脂(1) 8.5 g (2)非ノボラック樹脂(1) 1.5 g (3)o−ナフトキノンジアジド化合物(QD−1) 3 g (4)本発明の化合物(rad−1) 0.15g (5)ポリエチレングリコール 0.15g (6)テトラヒドロフタル酸 0.45g (7)オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂の o−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル(QD−2) 0.15g (8)ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学(株)製) 0.15g (9)メチルセロソルブ 100ml
【0124】・ノボラック樹脂(1):フェノールとm
−クレゾールとp−クレゾールとホルムアルデヒドとの
共重縮合樹脂(フェノール、m−クレゾール及びp−ク
レゾールの各々のモル比が2.0:4.8:3.2,Mw=6,00
0,Mw/Mn=5.0)
【0125】
【化24】・非ノボラック樹脂(1)
【0126】
【化25】
【0127】更に上記試料No.1の作製において、感光
性組成物塗布液の(4)本発明の化合物(rad−1)を
表1に示すようにかえた以外は、試料No.1の作製と同
様にして感光性平版印刷版試料No.2〜7をそれぞれ作
製した。
【0128】得られた試料No.1〜7の各々について下
記の方法で感度および露光可視画性を評価した。
【0129】
【表1】
【0130】[感度の評価]得られた感光性平版印刷版
試料No.1〜7の各々に、感度測定用ステップタブレッ
ト(イーストマン・コダック社製No.2,濃度差0.15ず
つで21段階のグレースケール)を密着して、2KWメタ
ルハライドランプ(岩崎電気社製 アイドルフィン200
0)を光源として90cmの距離から露光した。次にこの試
料をSDR−1(コニカ(株)製)現像液を水で6倍に
希釈した現像液で27℃にて20秒間現像した。
【0131】上記ステップタブレットの3.0段が完全に
クリアーになる露光時間をもって感度とした。
【0132】[露光可視画性の評価]感光性平版印刷版
試料No.1〜7の各々に対して、25、50、100、200、40
0mJの5段階の露光量で、2KWメタルハライドランプ
(岩崎電気社製 アイドルフィン2000)を光源として90
cmの距離から露光し、濃度計(サクラデンシトメーター
PDA−65)を用いて測定を行い、露光したものと、未
露光のものの濃度差ΔDを求めた。
【0133】以上の結果を表2に示す。
【0134】
【表2】
【0135】表2に示したとおり、本発明の化合物は、
感光性平版印刷版の感度を低下させることなく、かつフ
リーラジカル生成効率が優れているため低照度露光時で
も良好な焼き出し画像が得られる。
【0136】実施例−2 実施例1と同様のアルミニウム板に以下の感光性組成物
塗布液を実施例1と同様に塗布、乾燥して平版印刷版試
料No.8を得た。 (1)p−ジアゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドの 縮合物のp−トルエンスルホン酸塩 0.8 g (2)アクリロニトリル、メタクリル酸、メチルメタクリレート、 p−ヒドロキシメタクリルアミドの共重合体 10 g (3)本発明の化合物(rad−1) 0.08g (4)メチルバイオレット 0.08g (5)メチルセロソルブ 130 g 更に上記感光性組成物塗布液の(3)本発明の化合物
(rad−1)を表3に示すようにかえた以外は、同様に
して試料No.9及び10をそれぞれ得た。
【0137】
【表3】
【0138】これらの試料の各々について試料の半分を
光をとおさない黒紙でおおい、残りの半分を網点面積率
90%のフィルムでおおって、2KWメタルハライドラン
プ(岩崎電気社製 アイドルフィン2000)を光源として
90cmの距離から露光した。露光量は100mJとした。露光
した試料の焼き出し画像の未露光部分と網点部分の境界
線部分の見易さを目視評価した結果を表4に示す。
【0139】
【表4】 未露光部と網点部分の境界が明瞭に判別できる場合を
◎、まったくわからない場合を××としてその間を5段
階に分けて評価した。すなわち、 明瞭←◎ ○ △ × ××→まったくわからない。
【0140】表4に示したとおり、本発明の化合物はフ
リーラジカル生成効率が高く、そのため焼き出し画像が
鮮明であることがわかる。
【0141】実施例−3 実施例1と同様のアルミニウム板に以下の感光性組成物
塗布液を塗布、乾燥して平版印刷版試料No.11を得た。 (1)フェニレンジエチルアクリレートと水素添加したビスフェ ノールAとジエチレングリコールの縮合物である感光性ポ リエステル(特開昭55-40415号公報に記載の化合物) 4 g (2)銅フタロシアニン 5 g (3)本発明の化合物(rad−2) 0.09g (4)クリスタルバイオレット 1 g (5)シクロヘキサノン 100 g この平版印刷版試料No.11を実施例2と同様にして露光
可視画性を評価したところ、未露光部と網点部分の境界
はたいへん明瞭に判別できた。
【0142】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
り画像形成感度の低下を生じることなく露光可視画性、
特に低露光部の露光可視画性を向上せしめる感光性組成
物を提供することができ、また、フリーラジカル生成効
率に優れ、プリントアウト剤として用いる場合に露光可
視画性を向上せしめ、かつ感光性レジスト形成組成物中
に添加した場合においてもレジスト形成感度の低下がき
わめて少ない、新規の2−ハロメチル−1,3,4−オ
キサジアゾール化合物及び該化合物を含有するフリーラ
ジカル生成剤を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/029 H01L 21/027 (72)発明者 松村 智之 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 鈴木 利継 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 佐々木 充 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 上村 次郎 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルトキノンジアジド化合物、フェノー
    ル系樹脂、塩を形成しうる有機染料、下記一般式[I]
    で表わされる化合物及び下記一般式[II]で表わされる
    化合物を含有することを特徴とする感光性組成物。 【化1】 (式中、Raはトリハロアルキル基を表わし、Xは窒
    素、イオウ、セレン、炭素の各原子を表わし、Yは酸
    素、窒素、イオウ、セレン、炭素の各原子を表わし、Z
    は発色団基を有し、かつXとYを環化させるに必要な非
    金属原子群よりなる基を表わす。) 一般式[II] Ar−N2 +b - (式中、Arはアリール基を表わし、Rbは一価のアニ
    オンを表わす。)
  2. 【請求項2】 5位に置換もしくは無置換のナフトリル
    基を直接、又は置換もしくは無置換のビニレン基を介し
    て有する2−ハロメチル−1,3,4−オキサジアゾー
    ル化合物。
  3. 【請求項3】 請求項2の2−ハロメチル−1,3,4
    −オキサジアゾール化合物を含有するフリーラジカル生
    成剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012503027A (ja) * 2008-09-23 2012-02-02 エルジー・ケム・リミテッド 新規な化合物、その製造方法、およびそれを用いた有機電子素子

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