JP2810998B2 - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JP2810998B2 JP63245335A JP24533588A JP2810998B2 JP 2810998 B2 JP2810998 B2 JP 2810998B2 JP 63245335 A JP63245335 A JP 63245335A JP 24533588 A JP24533588 A JP 24533588A JP 2810998 B2 JP2810998 B2 JP 2810998B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、感光性組成物に係り、特に感光性平版印刷
板の製造に適した感光性組成物に関する。
〔発明の背景〕
感光性印刷板は、一般に、アルミニウム板等の支持体
上に感光性組成物を塗布し、陰画等を通して紫外線等の
活性光線を照射し、光が照射された部分を重合あるいは
架橋させ現像液に不溶化させ、光の非照射部分を現像液
に溶出させ、それぞれの部分を、水を反発して油性イン
キを受容する画像部、および水を受容して油性インキを
受容しない非画像部とすることにより得られる。
この場合における感光性組成物としては、P−ジアゾ
ジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮合物などの
ジアゾ樹脂が広く用いられてきた。
しかし、従来知られているジアゾ樹脂は、一般にアル
カリ可溶性を有していないため、それを含む感光性組成
物に対して、感光後、アルカリ現像液にて現像する際、
現像性、特にアンダー条件下での現像性が良好でなく、
また現像後の支持体表面上にジアゾ樹脂が膜状に残るい
わゆるジアゾ残りを生じ、印刷適性の低下を招く問題が
ある。
そこで、本発明の主たる目的は、アルカリ可溶性を有
し、したがって現像性に優れ、かつジアゾ残りの無い、
またその結果、組合わせ使用できる親油性高分子化合物
(バインダー樹脂)の選択範囲を拡大できる新規な感光
性組成物を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、少くとも1つのカルボキシル基および少
くとも1つの水酸基を有する芳香族化合物と、芳香族ジ
アゾ化合物とを構成単位として含む共縮合化合物を含有
し、 かつ、フェノール性水酸基を含有するビニル系モノマ
ーによって誘導される構造単位、ならびに、アルコール
性水酸基を含有するアクリル酸エステルおよびメタクリ
ル酸エステルの少なくとも一方によって誘導される構造
単位、の少なくとも一方を含有する親油性高分子化合物
とを含有し、 前記親油性高分子化合物は前記感光性組成物の固形分
中に40〜99重量%含有されていることで達成される。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明に係る前記のカルボキシル基およびヒドロキシ
ル基を有する芳香族化合物は、少なくとも1つのカルボ
キシル基で置換された芳香族環と少なくとも1つのヒド
ロキシル基で置換した芳香族環を分子中に含むものであ
って、この場合、上記カルボキシル基とヒドロキシル基
とが同一の芳香環に置換されていてもよい。
そして上記の芳香族環としては、好ましくはアリール
基例えばフェニル基、ナフチル基を挙げることができ
る。
また前記のカルボキシル基あるいはヒドロキシル基は
芳香族環に直接結合してもよく、ジョイントを介して結
合していてもよい。
本発明において1つの芳香族環に結合するカルボキシ
ル基の数としては1または2が好ましく、また1つの芳
香族環に結合するヒドロキシル基の数としては1乃至3
が好ましい。さらにジョイントとしては例えば炭素数1
乃至4のアルキレン基を挙げることができる。
前記の芳香族化合物はアルデヒド類またはケトン類と
縮合するためには、少なくとも1つのヒドロキシル基で
置換された1つ以上のアリール基の芳香族環上に少なく
とも2つの非置換部位を有することが必要である。
本発明に利用される分子中にカルボキシル基及びヒド
ロキシル基を有する芳香族化合物の具体例としては、サ
リチル酸、4−メチルサリチル酸、6−メチルサリチル
酸、4−エチルサリチル酸、6−プロピルサリチル酸、
6−ラウリルサリチル酸、6−ステアリルサリチル酸、
4,6−ジメチルサリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、
2−メチル−4−ヒドロキシ安息香酸、6−メチル−4
−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ジメチル−4−ヒドロキ
シ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒド
ロキシ−6−メチル安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息
香酸、2,6−ジヒドロキシ−4−メチル安息香酸、4−
クロロ−2,6−ジヒドロキシ安息香酸、4−メトキシ−
2,6−ジオキシ安息香酸、没食子酸、フロログルシンカ
ルボン酸、2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、m−ガロ
イル没食子酸、タンニン酸、m−ベンゾイル没食子酸、
m−(p−トルイル)没食子酸、プロトカテクオイル−
没食子酸、4,6−ジヒドロキシフタル酸、(2,4−ジヒド
ロキシフェニル)酢酸、(2,6−ジヒドロキシフェニ
ル)酢酸、(3,4,5−トリヒドロキシフェニル)酢酸、
p−ヒドロキシメチル安息香酸、p−ヒドロキシエチル
安息香酸、4−(p−ヒドロキシフェニル)メチル安息
香酸、4−(o−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、4
−(2,4−ジヒドロキシベンゾイル)安息香酸、4−
(p−ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、4−(p−ヒ
ドロキシアニリノ)安息香酸、ビス(3−カルボキシ−
4−ヒドロキシフェニル)アミン、4−(p−ヒドロキ
シフェニルスルホニル)安息香酸、4−(p−ヒドロキ
シフェニルチオ)安息香酸等があげられ、これらのうち
特に好ましくは、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、フロログ
ルシンカルボン酸、及び4−(p−ヒドロキシアニリ
ノ)安息香酸である。
本発明に利用される芳香族ジアゾ化合物としては、芳
香族環に直接ジアゾニウム基が結合している化合物であ
れば、特に限定はされないが、その例としては、4−ジ
アゾフェニルアミン硫酸塩、4−ジアゾジフェニルアミ
ン四フッ化ホウ酸塩、4−ジアゾジフェニルアミン六フ
ッ化リン酸塩、4−モルフォリノ−ベンゼンジアゾニウ
ム四フッ化ホウ酸塩、4−(N−エチル−N−ヒドロキ
シエチル)−アミノベンゼンジアゾニウム硫酸塩、4−
N,N′−ジメチルアミノベンゼンジアゾニウム六フッ化
リン酸塩、および8−ヒドロキシ−2−ナフタレンジア
ゾニウム四フッ化ホウ酸塩が挙げられる。そのうち特に
好ましい芳香族ジアゾ化合物としては、4−ジアゾジフ
ェニルアミン塩が挙げられる。
本発明に係る感光性ジアゾ共縮合樹脂は、公知の方
法、例えば、フォトグラフィック・サイエンス・アンド
・エンジニアリング(Photo,Sci.,Eng.)第17巻、第33
頁(1973)、米国特許第2,063,631号、同第2,679,498号
各明細書に記載の方法に従い、硫酸やリン酸あるいは塩
酸中でジアゾニウム塩、カルボキシおよびヒドロキシ基
を有する芳香族化合物およびアルデヒド類、例えばパラ
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒ
ドあるいはケトン類、例えばアセトン、アセトフェノン
とを重縮合させることによって得られる。
また、これら分子中にカルボキシル基およびヒドロキ
シル基を有する芳香族化合物、芳香族ジアゾ化合物およ
びアルデヒド類またはケトン類は相互に組合せ自由であ
り、さらに各々2種以上を混ぜて共縮合することも可能
である。またさらにカルボキシル基を有しない共縮合可
能なフェノール類を添加して共縮合させることもでき
る。
その際、カルボキシル基およびヒドロキシル基を有す
る芳香族化合物と芳香族ジアゾ化合物の仕込みモル比
は、1:0.1〜0.1:1;好ましくは1:0.5〜0.2:1、より好ま
しくは1:1〜0.2:1である。またこの場合カルボキシル基
およびヒドロキシル基を有する化合物および芳香族ジア
ゾ化合物の合計とアルデヒド類またはケトン類とをモル
比で通常1:0.6〜1:2、好ましくは1:0.7〜1:1.5で仕込
み、低温で短時間、例えば3時間程度反応させることに
よりジアゾ共縮合樹脂が得られる。
本発明において使用されるジアゾ樹脂の対アニオン
は、該ジアゾ樹脂と安定な塩を形成し、かつ該樹脂を有
機溶媒に可溶となすアニオンを含む。これらは、デカン
酸および安息香酸等の有機カルボン酸、フェニルリン酸
等の有機リン酸およびスルホン酸を含み、典型的な例と
しては、メタンスルホン酸、クロロエタンスルホン酸、
ドデカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンス
ルホン酸、メシチレンスルホン酸、およびアントラキノ
ンスルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン−5−スルホン酸、ヒドロキシスルホン酸、4−
アセチルベンゼンスルホン酸、ジメチル−5−スルホイ
ソフタレート等の脂肪族並びに芳香族スルホン酸、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、1,2,3−
トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2′,4−トリヒドロ
キシベンゾフェノン等の水酸基含有芳香族化合物、ヘキ
サフルオロリン酸、テトラフルオロホウ酸等のハロゲン
化ルイス酸、ClO4,IO4等の過ハロゲン酸等が挙げられ
るが、これに限られるものではない。これらの中で、特
に好ましいものは、ヘキサフルオロリン酸、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸で
ある。
本発明に使用されるカルボキシル基およびヒドロキシ
ル基を有する芳香族化合物および芳香族ジアゾ化合物と
を構成単位として含むアルデヒド類またはケトン類との
縮合型樹脂(以下ジアゾ共縮合樹脂と称する)の例とし
ては、サリチル酸−4−ジアゾジフェニルアミン・六フ
ッ化リン酸塩−ホルムアルデヒド樹脂、4−メチルサリ
チル酸−4−ジアゾジフェニルアミン・四フッ化ホウ酸
塩−ホルムアルデヒド樹脂、p−ヒドロキシ安息香酸−
4−ジアゾジフェニルアミン・六フッ化リン酸塩−ホル
ムアルデヒド樹脂、2,4−ジヒドロキシ安息香酸−4−
ジアゾジフェニルアミン・2−ヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノン−5−スルホン酸塩−ホルムアルデヒ
ド樹脂、没食子酸−4−ジアゾジフェニルアミン・六フ
ッ化リン酸塩−ホルムアルデヒド樹脂、フロログルシン
カルボン酸−4−ジアゾジフェニルアミン・四フッ化ホ
ウ酸塩−アセトアルデヒド樹脂、(2,4−ジヒドロキシ
フェニル)酢酸−4−(N−エチル−N−ヒドロキシエ
チル)−アミノベンゼンジアゾニウム・六フッ化リン酸
塩−ベンズアルデヒド樹脂、4−(o−ヒドロキシベン
ゾイル)安息香酸−4−ジアゾジフェニルアミン・六フ
ッ化リン酸塩−ホルムアルデヒド樹脂、4−(p−ヒド
ロキシフェノキシ)安息香酸−4−ジアゾジフェニルア
ミン・六フッ化リン酸塩−ホルムアルデヒド樹脂、4−
(p−ヒドロキシアニリノ)安息香酸−4−ジアゾジフ
ェニルアミン・六フッ化リン酸塩−ホルムアルデヒド樹
脂、4−(p−ヒドロキシフェニルスルホニル)安息香
酸−4−ジアゾジフェニルアミン・六フッ化リン酸塩−
ホルムアルデヒド樹脂等があり;このうち特に好ましく
は、サリチル酸−4−ジアゾジフェニルアミン・六フッ
化リン酸塩−ホルムアルデヒド樹脂、p−ヒドロキシ安
息香酸−4−ジアゾジフェニルアミン・六フッ化リン酸
塩−ホルムアルデヒド樹脂、2,4−ジヒドロキシ安息香
酸−4−ジアゾジフェニルアミン・2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩−ホルム
アルデヒド樹脂、および4−(p−ヒドロキシアニリ
ノ)安息香酸−4−ジアゾジフェニルアミン・六フッ化
リン酸塩−ホルムアルデド樹脂である。本発明のジアゾ
共縮合樹脂は、各単量体の仕込みモル比および縮合条件
を種々変えることにより、その分子量は任意の値として
得ることができるが、本発明の目的とする使途に有効に
供するためには分子量が約400乃至10,000のものが使用
可能であるが、好ましくは約800乃至5,000のものが適当
である。
上記の感光性ジアゾ共縮合樹脂は、アルカリ可溶性も
しくは膨潤性の親油性高分子化合物をバインダー樹脂と
して使用して、これと組合わせて使用するのが望まし
い。
この親油性高分子化合物としては、下記(1)〜(1
2)に示すモノマーをその構造単位とする通常2万〜20
万の分子量をもつ共重合体が挙げられる。
(1)芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、メタク
リルアミド類、アクリル酸エステル、およびメタクリル
酸エステル類、例えばN−(4−ヒドロキシフェニル)
アクリルアミド又はN−(4−ヒドロキシフェニル)メ
タクリルアミド、o−、m−、p−ヒドロキシスチレ
ン、o−、m−、p−ヒドロキシフェニル−アクリレー
ト又はメタクリレート、 (2)脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、お
よびメタクリル酸エステル類、例えば2−ヒドロキシエ
チルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、 (3)アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等の
α,β−不飽和カルボン酸、 (4)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、ア
クリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−
2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメ
チルアミノエチルアクリレート等の(置換)アルキルア
クリレート、 (5)メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、4
−ヒドロキシブチルメタクリレート、グリシジルメタク
リレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等
の(置換)アルキルメタクリレート、 (6)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリ
ルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒ
ドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリル
アミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチ
ル−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミド若しく
はメタクリルアミド類、 (7)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニル
エーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニ
ルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテ
ル類、 (8)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビ
ニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル
類、 (9)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレ
ン、クロロメチルスチレン等のスチレン類、 (10)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロ
ピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケ
トン類、 (11)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエ
ン、イソプレン等のオレフィン類、 (12)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾー
ル、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等、 更に、上記モノマーと共重合し得るモノマーを共重合
させてもよい。また、上記モノマーの共重合によって得
られる共重合体を例えば、グリシジルメタクリレート、
グリシジルアクリレート等によって修飾したものも含ま
れるがこれらに限られるものではない。
更に具体的には、上記(1),(2)に掲げたモノマ
ー等を含有する、水酸基を有する共重合体が好ましく、
芳香族性水酸基を有する共重合体が更に好ましい。
上記共重合体には(3)に掲げたα,β−不飽和カル
ボン酸を含有することが好ましく、共重合体の好ましい
酸価は10〜100である。
上記共重合体の好ましい分子量は4万〜15万である。
また上記共重合体には必要に応じて、ポリビニルブチ
ラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポ
キシ樹脂、ノボラック樹脂、天然樹脂等を添加してもよ
い。
バインダーとして、特に好ましい親油性高分子化合物
としては、メチルアクリレートを構造単位として有する
次記の共重合体である。
すなわち、分子構造中に、 (a)アルコール性水酸基を有する構造単位及び/又は
フェノール性水酸基を有する構造単位を1〜50モル%、 (b)下記一般式I、 (式中、R1は水素原子又はアルキル基を表わす。) で表わされる構造単位を5〜40モル%、 (c)メチルアクリレートから形成される単位を5〜40
モル%、 (d)下記一般式II、 (式中、R2は水素原子、メチル基又はエチル基を表わ
し、R3は、炭素原子数2〜12のアルキル基又はアルキル
置換アリール基を表わす。)で表わされる構造単位を25
〜60モル%、及び (e)カルボキシル基を有する構造単位を2〜30モル% 含有し、且つその重量平均分子量が5〜20万である共重
合体である。
前記アルコール性水酸基を有する構造単位を形成する
モノマーの具体例としては、特公昭52−7364号公報に記
載されたような下記一般式〔III〕に示した化合物のご
とく(メタ)アクリル酸エステル類や、アクリルアミド
類が挙げられる。
式中、R4は水素原子又はメチル基、R5は水素原子、メ
チル基、エチル基又はクロロメチル基、そしてnは1〜
10の整数を示す。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシペンチ
ル(メタ)アクリレート等が、また、アクリルアミド類
の例としてはN−メチロール(メタ)アクリルアミド、
N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げ
られる。好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートである。
また、フェノール性水酸基を有する構造単位を形成す
るモノマーとしては、例えばN−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキ
シフェニル)−(メタ)アクリルアミド、N−(4−ヒ
ドロキシナフチル)−(メタ)アクリルアミド等の(メ
タ)アクリルアミド類のモノマー:o−,m−又はp−ヒド
ロキシフェニル(メタ)アクリレートモノマー:o−,m−
又はp−ヒドロキシスチレンモノマー等が挙げられる。
好ましくは、o−,m−又はp−ヒドロキシフェニル(メ
タ)アクリレートモノマー、N−(4−ヒドロキシフェ
ニル)−(メタ)アクリルアミドモノマーであり、さら
に好ましくはN−(4−ヒドロキシフェニル)−(メ
タ)アクリルアミドモノマーである。
上記アルコール性水酸基を有する構造単位及び/又は
フェノール性水酸基を有する構造単位は、高分子化合物
中、望ましくは1〜50モル%、好ましくは、5〜30モル
%の範囲から選ばれる。
前記一般式Iで表わされる構造単位を形成する、側鎖
にシアノ基を有するモノマーとしては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2−
メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアクリ
レート、o−、m−、p−シアノスチレン等が挙げられ
る。好ましくはアクリロニトリル、メタクリロニトリル
である。該側鎖にシアノ基を有する構造単位の高分子化
合物の分子中に含有される割合は望ましくは5〜40モル
%、好ましくは15〜35モル%の範囲から選ばれる。
メチルアクリレートから形成される単位は、高分子化
合物中、5〜40モル%、好ましくは、10〜30モル%の範
囲から選ばれる。
前記一般式IIで表わされる構造単位を形成する、側鎖
にカルボキシエステル基を有するモノマーとしては、エ
チルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルア
クリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレー
ト、アミルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、オ
クチルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、
2−ヒドロキシアクリレート、グリシジルアクリレー
ト、等が挙げられる。該モノマーから形成される単位
は、高分子化合物中、25〜60モル%、好ましくは、35〜
60モル%の範囲から選ばれる。
また、カルボキシル基を有する構造単位を形成するモ
ノマーとしては、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレ
イン酸、マレイン酸、等が挙げられる。該モノマーは、
高分子化合物中、2〜30モル%、好ましくは、5〜15モ
ル%の範囲から選ばれる。
なお、以上の各構造単位は具体例として挙げたモノマ
ーから形成された単位に限定されるものではない。
本発明組成物中のバインダーとしての親油性高分子化
合物を合成する方法としては、一般に公知のラジカル重
合法等によって、例えばアゾビスイソブチロニトリル、
ベンゾイルパーオキシド等の開始剤(0.1〜4.0モル%)
を使用して溶液重合法によって容易に合成される。
本発明に用いられる親油性高分子化合物は感光性組成
物の固形分中に通常40〜99重量%、好ましくは50〜95重
量%含有させる。また、本発明に用いられる感光性ジア
ゾ樹脂は通常1〜60重量%、好ましくは3〜30重量%含
有させる。
本発明の感光性組成物には、さらに色素を用いること
ができる。該色素は、露光による可視画像(露光可視画
像)と現像後の可視画像を得ることを目的として使用さ
れる。
該色素としては、フリーラジカルまたは酸と反応して
色調を変化するものが好ましく使用できる。ここに「色
調が変化する」とは、無色から有色の色調への変化、有
色から無色あるいは異なる有色の色調へのいずれをも包
含する。好ましい色素は酸と塩を形成して色調を変化す
るものである。
例えば、ビクトリアピュアブルーBOH〔保土谷化学社
製〕、オイルブルー#603〔オリエント化学工業社
製〕、パテントピュアブルー〔住友三国化学社製〕、ク
リスタルバイオレット、ブリリアントグリーン、エチル
バイオレット、メチルバイオレット、メチルグリーン、
エリスロシンB、ベイシックフクシン、マラカイトグリ
ーン、オイルレッド、m−クレゾールパープル、ローダ
ミンB、オーラミン、4−p−ジエチルアミノフェニル
イミノナフトキノン、シアノ−p−ジエチルアミノフェ
ニルアセトアニリド等に代表されるトリフェニルメタン
系、ジフェニルメタン系、オキサジン系、キサンテン
系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系またはアント
ラキノン系の色素が有色から無色あるいは異なる有色の
色調へ変化する変色剤の例として挙げられる。
一方、無色から有色に変化する変色剤としては、ロイ
コ色素及び、例えばトリフェニルアミン、ジフェニルア
ミン、o−クロロアニリン、1,2,3−トリフェニルグア
ニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、
p,p′−ビス−ジメチルアミノジフェニルアミン、1,2−
ジアニリノエチレン、p,p′,p″−トリス−ジメチルア
ミノトリフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチルアミ
ノジフェニルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−
o−メチルトリフェニルメタン、p,p′−ビス−ジメチ
ルアミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン、p,
p′,p″−トリアミノトリフェニルメタンに代表される
第1級または第2級アリールアミン系色素が挙げられ
る。
特に好ましくはトリフェニルメタン系、ジフェニルメ
タン系色素が有効に用いられ、さらに好ましくはトリフ
ェニルメタン系色素であり、特にビクトリアピュアブル
ーBOHである。
上記色素は、感光性組成物中に通常約0.5〜約10重量
%が好ましく、より好ましくは約1〜5重量%含有させ
る。
本発明の感光性組成物には、更に種々の添加物を加え
ることができる。
例えば、塗布性を改良するためのアルキルエーテル類
(例えばエチルセルロース、メチルセルロース)、フッ
素系界面活性剤類や、ノニオン系界面活性剤〔例えば、
プルロニックL−64(旭電化株式会社製)〕、塗膜の柔
軟性、耐摩耗性を付与するための可塑剤(例えばブチル
フタリル、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
ヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、
リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テ
トラヒドロフルフリル、アクリル酸又はメタクリル酸の
オリゴマーおよびポリマー)、画像部の感脂性を向上さ
せるための感脂化剤(例えば、特開昭55−527号公報記
載のスチレン−無水マレイン酸共重合体のアルコールに
よるハーフエステル化物等)、安定剤〔例えば、リン
酸、亜リン酸、有機酸(クエン酸、シュウ酸、ベンゼン
スルホン酸、ナフタレンスルホン酸、4−メトキシ−2
−ヒドロキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、酒石酸
等)〕等が挙げられる。これらの添加剤の添加量はその
使用対象目的によって異なるが、一般に全固形分に対し
て、0.01〜30重量%である。
このような感光性組成物は、支持体上に塗設される。
この支持体としては、アルミニウムもしくはその合金
板、亜鉛板、銅板、ステンレス板等の金属板、あるはポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等のプラス
チックフィルムなどがある。
本発明の感光性組成物を感光性平版印刷板の製造に適
用する場合には、アルミニウムまたはその合金板等の支
持体上に設けられて使用される。
前記の感光性平版印刷板に使用される支持体として
は、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレンなど)ラミネート紙、アルミニ
ウム(アルミニウム合金も含む)、亜鉛、銅などのよう
な金属の板、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プ
ロピオン酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートポリ
ビニルアセタールなどのようなプラスチックのフィル
ム、上記の如き金属がラミネートもしくは蒸着された紙
もしくはプラスチックフィルム、アルミニウムもしくは
クロームメッキが施された綱板などがあげられ、これら
のうち特に、アルミニウム及びアルミニウム被覆された
複合支持体が好ましい。
また、アルミニウム材の表面は、保水性を高め、感光
層との密着性を向上させる目的で粗面化処理されている
ことが望ましい。
粗面化方法としては、一般に公知のブラシ研摩法、ボ
ール研摩法、電解エッチング、化学的エッチング、液体
ホーニング、サンドブラスト等の方法およびこれらの組
合せがあげられ、好ましくはブラシ研摩法、電解エッチ
ング、化学的エッチングおよび液体ホーニングがあげら
れ、これらのうちで、特に電解エッチングの使用を含む
粗面化方法が好ましい。また、電解エッチングの際に用
いられる電解浴としては、酸、アルカリまたはそれらの
塩を含む水溶液あるいは有機溶剤を含む水性溶液が用い
られ、これらのうちで特に塩酸、硝酸またはそれらの塩
を含む電解液が好ましい。さらに、粗面化処理の施され
たアルミニウム板は、必要に応じて酸またはアルカリの
水溶液にてデスマット処理される。こうして得られたア
ルミニウム板は、陽極酸化処理されることが望ましく、
特に好ましくは、硫酸またはリン酸を含む浴で処理する
方法があげられる。また、さらに必要に応じて、ケイ酸
アルカリや熱水による封孔処理、その他水溶性高分子化
合物や弗化ジルコニウム酸カリウム水溶液への浸漬など
による表面処理を行うことができる。
上述の感光性組成物を支持体上に設けるには、感光性
ジアゾ共縮合樹脂、親油性高分子化合物、および必要に
応じて種々の添加剤の所定量を適当な溶媒(メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテー
ト、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、水又はこれ
らの混合物等)中に溶解させ感光性組成物の塗布液を調
整し、これを支持体上に塗布、乾燥すればよい。塗布す
る際の感光性組成物の濃度は1〜50重量%の範囲とする
ことが望ましい。この場合、感光性組成物の塗布量は、
おおむね、0.2〜10g/m2程度とすればよい。
支持体上に塗布された感光材料は、従来の常法が適用
される。すなわち、線画像、網点画像等を有する透明原
画を通して感光し、次いで、水性現像液で現像すること
により、原画に対してネガのレリーフ像が得られる。露
光に好適な活性光の光源としては、カーボンアーク灯、
水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、スト
ロボ等が挙げられる。
本発明に係る感光性組成物の現像処理に用いられる現
像液は、特定の有機溶媒と、アルカリ剤と、水とを必須
成分として含有する。ここに特定の有機溶媒とは、現像
液中に含有させたとき上述の感光性組成物層の非露光部
(非画像部)を溶解又は膨潤することができ、しかも常
温(20℃)において水に対する溶解度が10重量%以下の
有機溶媒をいう。このような有機溶媒としては上記のよ
うな特性を有するものでありさえすればよく、以下のも
ののみに限定されるものではないが、これらを例示する
ならば、例えば酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル、酢酸アミン、酢酸ベンジル、エチレングリコールモ
ノブチルアセテート、乳酸ブチル、レブリン酸ブチルの
ようなカルボン酸エステル;エチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン
類;エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールベンジルエーテル、エチレングリコールモノ
フェニルエーテル、ベンジルアルコール、メチルフェニ
ルカルビノール、n−アミルアルコール、メチルアミル
アルコールのようなアルコール類;キシレンのようなア
ルキル置換芳香族炭化水素;メチレンジクロライド、エ
チレンジクロライド、モノクロロベンゼンのようなハロ
ゲン化炭化水素などがある。これら有機溶媒は一種以上
用いてもよい。これら有機溶媒の中では、エチレングリ
コールモノフェニルエーテルとベンジルアルコールが特
に有効である。また、これら有機溶媒の現像液中におけ
る含有量は、おおむね1〜20重量%であり特に2〜10重
量%のときより好ましい結果を得る。
他方、現像液中に必須成分として含有されるアルカリ
剤としては、 (A)ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、第二又は第
三リン酸のナトリウム又はアンモニウム塩、メタケイ酸
ナトリウム、炭酸ナトリウム、アンモニア等の無機アル
カリ剤、 (B)モノ、ジ又はトリメチルアミン、モノ、ジ又はト
リエチルアミン、モノ又はジイソプロピルアミン、n−
ブチルアミン、モノ、ジ又はトリエタノールアミン、モ
ノ、ジ又はトリイソプロパノールアミン、エチレンイミ
ン、エチレンジアミン等の有機アミン化合物等が挙げら
れる。
これらアルカリ剤の現像液中における含有量は通常0.
05〜4重量%で、好ましくは0.5〜2重量%である。
また、保存安定性、耐刷性等をより以上に高めるため
には、水溶性亜硫酸塩を現像液中に含有させることが好
ましい。このような水溶性亜硫酸塩としては、亜硫酸の
アルカリ又はアルカリ土類金属塩が好ましく、例えば亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、亜
硫酸マグネシウム等がある。これらの亜硫酸塩の現像液
組成物における含有量は通常0.05〜4重量%で、好まし
くは、0.1〜1重量%である。
かかる現像液を、像様露光後の感光性組成物と接触さ
せたり、あるいは現像液によりすったりすれば、おおむ
ね常温〜40℃にて10〜60秒後には、感光性組成物層の露
光部に悪影響を及ぼすことなく、非露光部の感光性組成
物が完全に除去され、たとえば感光性平版印刷板が得ら
れる。
次に本発明に係るジアゾ共縮合樹脂の代表的な合成例
を示す。
次に本発明に係るジアゾ共縮合樹脂の代表的な合成例
を示す。
(合成例1) p−ヒドロキシ安息香酸3.5g(0.025モル)および4
−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩22.0g(0.025モル)を
水冷下で90gの濃硫酸に溶解した。この反応後に2.7gの
パラホルムアルデヒド(0.09モル)をゆっくり添加し
た。この際、反応温度が10℃を超えないように添加して
いった。その後、2時間氷冷下かくはんを続けた。この
反応混合物を氷冷下、1のエタノールに注入し、生じ
た沈殿を濾過した。エタノールで洗浄後、この沈殿物を
200mlの純水に溶解し、この液に10.5gの塩化亜鉛を溶解
した冷濃厚水溶液を加えた。生じた沈殿を濾過した後エ
タノールで洗浄し、これを300mlの純水に溶解した。こ
の液に13.7gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを溶
解した冷濃厚水溶液を加えた。生じた沈殿を濾別し水洗
した後、30℃、1昼夜乾燥してジアゾ共縮合樹脂−1を
得た。
このジアゾ共縮合樹脂−1をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(以下GPCと略記する)により分子量
を測定したところ、重量平均分子量で約2000であった。
前記のその他のジアゾ共縮合樹脂についても、合成例
1と同様の方法によって合成することができる。
次に、本発明に係る親油性高分子化合物の合成例を示
す。
(親油性高分子化合物1の合成) N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド1
0.0g、アクリロニトリル25g、エチルアクリレート60g、
メタクリル酸5gおよびアゾビスイソブチロニトリル1,64
2gをアセトン−メタノール1:1混合溶液112mlに溶解し、
窒素置換した後60℃で8時間加熱した。
反応終了後、反応液を水5lにかくはん下注ぎ、生じた
白色沈殿を濾取乾燥して親油性高分子化合物1を90g得
た。
この親油性高分子化合物1をGPCにより分子量の測定
をしたところ、重量平均分子量は8.5万であった。
(親油性高分子2の合成) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート50.0g、アクリ
ロニトリル20g、メチルメタクリレート25g、メタクリル
酸5gと1.2gの過酸化ベンゾイルの混合液を、100℃に加
熱したエチレングリコールモノメチルエーテル300gに2
時間かけて滴下した。滴下終了後エチレングリコールモ
ノメチルエーテル300gと過酸化ベンゾイル0.3gを加えて
そのまま4時間反応させた。反応終了後メタノールで稀
釈して水5l中にかくはん下注ぎ、生じた白色沈殿を濾取
乾燥して親油性高分子化合物2を90g得た。
この親油性高分子化合物をGPCにより分子量の測定を
したところ、重量平均分子量は6.5万であった。
(親油性高分子化合物3の合成) 2−ヒドロキシエチルメタクリレート45g、アクリロ
ニトリル10g、エチルメタクリレート35g、メタクリル酸
10gと1.2gの過酸化ベンゾイルの混合液を親油性高分子
化合物2の合成の場合と同様にエチレングリコールモノ
メチルエーテルに滴下し親油性高分子3を90g得た。
この親油性高分子化合物をGPCにより分子量の測定を
したところ、重量平均分子量は6.2万であった。
(親油性高分子化合物4の合成) 窒素気流下で、アセトン100gとメタノール100gの混合
溶液に、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルア
ミド25g、アクリロニトリル4.0g、メチルアクリレート1
8g、エチルアクリレート60g、メタクリル酸10g及び、ア
ゾビスイソブチロニトリル3.5gを溶解し、この混合液を
攪拌しながら、60℃で8時間加熱した。反応終了後、反
応液を水中に投じ、生じた白色沈殿を濾取乾燥して、親
油性高分子化合物4を110g得た。真空乾燥させたこの共
重合体の重量平均分子量は11万であった。
〔実施例〕
(実施例1) アルミニウム板を3%水酸化ナトリウム水溶液にて脱
脂し、これを2%塩酸浴中で25℃、3A/dm2の電流密度で
電解エッチングし、水洗後30%硫酸浴中で30℃、1.5A/d
m2の条件で2分間陽極酸化処理した。次に1%メタケイ
酸ナトリウム水溶液85℃、30秒間封孔処理し、水洗、乾
燥して、平版印刷用アルミニウム板を得た。このアルミ
ニウム板に次のような組成の感光液を乾燥後の膜重量が
1.5g/m2となるように塗布した。
感光液−1 親油性高分子化合物−1 5.0g ジアゾ共縮合樹脂−1(合成例1) 0.5g ビクトリアピュアーブル−BOH(保土ヶ谷化学(株)
製) 0.1g ジュリマ−AC−10L(日本純薬(株)製) 0.3g メチルセロソルブ 100ml 得られた感光性平版印刷板をネガ透明原画を密着させ
て、2KWのメタルハライドランプで60cmの距離から30秒
間露光し、下記組成の現像液−1により、25℃、40秒間
現像を行った。
現像液−1の組成 ベンジルアルコール 50g トリエタノールアミン 15g 亜硫酸ソーダ 5g ブチルナフタレンスルホン酸ソーダ 25g 水 1000g 次に、現像液−1に等容量の純水を加えた希釈現像液
(現像液−2)および2倍量の純水を加えた希釈現像液
(現像液−3)を用意し、上記と同様にして現像を行っ
たところ、いずれの場合にも非画像部に現像不良(汚
れ)が生ずることなく良好な印刷板が得られた。次に非
画像部のジアゾ残りを調べるため、こうして得られた印
刷板の非画像部分について半分を再度露光し、再露出し
ない部分と比較したところ、目視では区別ができなかっ
た。また、上述の感光性平版印刷版を強制保存(55℃、
濃度0%RH、3日間)した後に、上述と同様の製版を行
ったところ、いずれの現像液の場合についても汚れが生
ずることなく、良好な印刷版を得ることができた。
以上のようにして得られた印刷版をオフセット印刷機
にかけて印刷したところ、シャープでコントラストのき
いた画像良好な印刷物が多数枚得られた。
(比較例−1) 実施例1における感光液−1において、ジアゾ共縮合
樹脂−1を、次のようなジアゾ樹脂−1に代えた以外は
実施例1と同様にした。ジアゾ樹脂−1は、合成例1に
おいて、p−ヒドロキシ安息香酸を除いて、4−ジアゾ
ジフェニルアミン硫酸塩29.3g(0.1モル)を原料として
使用した以外は、合成例1と同様にして得た。得られた
4−ジアゾジフェニルアミン六フッ化リン酸塩−ホルム
アルデヒド樹脂はGPCにより分子量を測定したところ、
重量平均分子量で約2300であった。
結果として、現像液−3を用いて現像した場合は、印
刷板の非画像部分に汚れが生じた。また、強制保存した
感光性平版印刷版については現像液−2及び現像液−3
の場合に非画像部に汚れが生じた。
一方、非画像部のジアゾ残りについては、現像液−1
を用いて良好な現像が得られた印刷版について、非画像
部の半分を再度露光し、再露光しない部分とを比較した
ところ、目視ではっきりとジアゾ残りが再露光しない部
分に観察された。
(実施例2) 実施例1と同様のアルミニウム板に次のような組成の
感光液を乾燥後の膜重量が1.7g/m2となるように塗布し
た。
感光液−2 親油性高分子化合物−2 5.0g 2,4−ジヒドロキシ安息香酸−4−ジアゾフェニルアミ
ン・2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5
−スルホン酸塩−ホルムアルデヒド樹脂(合成例1と同
様に合成したもの、重量平均分子量約2.500) 0.7g オイルブル−#603(オリエント化学(株)製) 0.2g ジュリマ−AC10L(日本純薬(株)製) 0.3g メチルセロソルブ 100ml 得られた感光性平版印刷版を実施例1と同様の条件で
40秒間露光し、実施例1で用いたのと同じ現像液−1〜
3により、30℃、20秒間現像を行ったところ、いずれの
場合にも非画像部に汚れのない良好な印刷版が得られ
た。次に実施例1と同様にして非画像部のジアゾ残りを
調べたところ、目視では観察できなかった。また、強制
保存した感光性平版印刷版について現像したところ、汚
れが見られず、印刷の結果も良好であった。
(実施例3) 脱脂したアルミニウム板を400メッシュのパミストン
−水懸濁液を用いて液体ホーニング法により、1次砂目
を形成した後、次いで10%水酸化ナトリウムで表面を軽
くエッチングし、さらに2%硝酸浴中で30℃、10A/dm2
の電流密度で電解エッチングして2次砂目を形成した。
次に実施例1の同様にして陽極酸化処理および封孔処理
を行い、平版印刷版用アルミニウム板を得た。このアル
ミニウム板に次のような組成の感光液を乾燥後の膜重量
が1.5g/m2となるように塗布した。
感光液−3 親油性高分子化合物−3 5.0g 4−(p−ヒドロキシアニリノ)安息香酸−4−ジアゾ
ジフェニルアミン・六フッ化リン酸塩−ホルムアルデヒ
ド樹脂(重量平均分子量2,700) 0.7g ビクトリアピュアーブルー−BOH(保土ヶ谷化学(株)
製造) 0.1g ジュリマーAC−10L(日本純薬(株)製造) 0.3g メチルセロソルブ 100ml 得られた感光性平版印刷版を実施例1と同様の条件で
40秒間露光し、実施例1で用いたのと同じ現像液−1〜
3により、30℃、20秒間現像を行ったところ、いずれの
場合にも非画像部に汚れのない良好な印刷版が得られ
た。次に実施例1と同様にして非画像部のジアゾ残りを
調べたところ、目視では観察できなかった。また、強制
保存した感光性平版印刷版について現像したところ、汚
れが見られず、印刷の結果も良好であった。
(実施例4) 実施例1と同様のアルミニウム板に次のような組成の
感光液を乾燥後の膜重量が1.6g/m2となるように塗布し
た。
感光液−4 親油性高分子化合物−4 5.0g ジアゾ共縮合樹脂−1(合成例1) 0.7g オイルブルー#603(オリエント化学(株)製) 0.2g ジュリマーAC10L(日本純薬(株)製) 0.3g メチルセロソルブ 100ml 得られた感光性平版印刷版を実施例1と同様の条件で
40秒間露光し、実施例1で用いたのと同じ現像液−1〜
3により、30℃、20秒間現像を行ったところ、いずれの
場合にも非画像部に汚れのない良好な印刷版が得られ
た。次に実施例1と同様にして非画像部のジアゾ残りを
調べたところ、目視では観察できなかった。また、強制
保存した感光性平版印刷版について現像したところ、汚
れが見られず、印刷の結果も良好であった。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、現像性に優れ、かつジ
アゾ残りを防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 真一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 文屋 信一 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 片橋 恵理子 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭53−33116(JP,A) 特開 昭62−59948(JP,A) 特開 昭62−59947(JP,A) 特開 昭49−12902(JP,A) 特開 昭62−7045(JP,A) 特開 昭61−284759(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少くとも1つのカルボキシル基および少く
    とも1つの水酸基を有する芳香族化合物と、芳香族ジア
    ゾ化合物とを構成単位として含む共縮合化合物を含有
    し、 かつ、フェノール性水酸基を含有するビニル系モノマー
    によって誘導される構造単位、ならびに、アルコール性
    水酸基を含有するアクリル酸エステルおよびメタクリル
    酸エステルの少なくとも一方によって誘導される構造単
    位、の少なくとも一方を含有する親油性高分子化合物と
    を含有し、 前記親油性高分子化合物は感光性組成物の固形分中に40
    〜99重量%含有されていることを特徴とする感光性組成
    物。
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