JPH05297586A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH05297586A
JPH05297586A JP4124097A JP12409792A JPH05297586A JP H05297586 A JPH05297586 A JP H05297586A JP 4124097 A JP4124097 A JP 4124097A JP 12409792 A JP12409792 A JP 12409792A JP H05297586 A JPH05297586 A JP H05297586A
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JP
Japan
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acid
chemical
compound
photosensitive composition
resin
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Application number
JP4124097A
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English (en)
Inventor
Toshitsugu Suzuki
利継 鈴木
Hideyuki Nakai
英之 中井
Takeo Akiyama
健夫 秋山
Tomoyuki Matsumura
智之 松村
Mitsuru Sasaki
充 佐々木
Jiro Kamimura
次郎 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 露光可視画性が良好で、かつ感度の高い感光
性組成物を提供する。 【構成】 オルトキノンジアジド化合物、アルカリ可溶
性樹脂、活性光線の照射により酸又は遊離基を生成する
化合物、及び該化合物の光分解生成物と相互作用するこ
とによってその色調を変える色素を含有し、かつフェノ
ール水酸基の含有量が 7.6ミリモル/g 以上の感光性組
成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性平版印刷版に用
いることができる感光性組成物に関し、さらに詳しくは
露光可視画性がよく、かつ感度の高い感光性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版は、親水性支持体上に
インキ受容性の感光層を設けたもので、例えばポジ型感
光性平版印刷版においては、親水性支持体上に紫外線等
の活性光線による露光により可溶化するインキ受容性感
光層が形成されている。このようなポジ型感光性平版印
刷版の感光層に画像露光を施し、次いで現像すると、露
光部の感光層は除去されて親水性支持体の表面が露出す
る一方、露光されない部分の感光層は支持体に残留して
インキ受容層を形成する。
【0003】平版印刷においては、上記露光部が親水性
で、露光されない部分が親油性であるという性質の差が
利用される。
【0004】通常、ポジ型の感光性平版印刷版の感光層
には、感光成分としてo−キノンジアジド化合物が、ま
た被膜強度とアルカリ可溶性とを高めるための成分とし
てアルカリ可溶性樹脂が含有されている。
【0005】これらの感光性平版印刷版には、作業性向
上のために高い感度を有することが必要とされている。
【0006】このため、特に上記o−キノンジアジド化
合物の中でも、感度及びコストの点から1,2−ナフト
キノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル化合物
及び1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホ
ン酸エステル化合物が有用なものとして一般に用いられ
ている。
【0007】製版においては、例えば複数のフィルム原
稿の位置をかえて次々に焼き付けをする、いわゆる“多
面焼き付け”を行う等の露光作業が行われる。これら露
光作業において、露光部と未露光部の識別ができない
と、露光部の位置の確認ができないため、露光作業が難
しくなり、また、誤った露光をしてしまうということに
なる。これらをさけるために、感光性組成物には、露光
により、露光作業に用いられる黄色の安全灯の下ででも
認識することができる可視画像が形成されること(露光
可視画性)が求められている。
【0008】露光可視画性を得るために、感光性組成物
に露光により可視画像を形成させるプリントアウト材料
を含有させることが行われている。プリントアウト材料
は露光により酸もしくは遊離基を生成する化合物と相互
作用することによってその色調を変える有機染料より成
るもので、また露光により酸もしくは遊離基を生成する
化合物としては、例えば特開昭53-36223号記載のハロメ
チルオキサジアゾール化合物、特開昭55-77742号記載の
ハロメチル−s−トリアジン化合物等が挙げられる。
【0009】しかし、従来公知の露光により酸もしくは
遊離基を生成するこれらの化合物は、添加量を増加させ
ると感度が低下してしまうことがわかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の解
決すべき課題に鑑みなされたもので、その目的は、露光
可視画性がよく、かつ、感度の高い感光性組成物を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の感光性組成物は、(a)オルトキノンジア
ジド化合物、(b)アルカリ可溶性樹脂、(c)活性光
線の照射により酸又は遊離基を生成する化合物、及び
(d)該(c)の光分解生成物と相互作用することによ
ってその色調を変える色素を含有する感光性組成物中の
フェノール性水酸基の含有量が 7.6ミリモル/g 以上で
あることを特徴とする。
【0012】本発明の感光性組成物は、活性光線の照射
により酸または遊離基を生成する化合物として、例え
ば、ハロメチルオキサジアゾール化合物、ハロメチル−
s−トリアジン化合物などが用いられる。
【0013】ハロメチルオキサジアゾール化合物とは、
オキサジアゾール環にハロメチル基、好ましくはトリク
ロロメチル基を有する化合物である。
【0014】これらの化合物は公知であり、例えば特公
昭57-6096号公報、同61-51788号公報、特公平1-28369号
公報、特開昭60-138539号公報、同60-177340号公報、同
60-241049号公報等に記載されている。
【0015】以下に、本発明に好ましく用いられるハロ
メチルオキサジアゾール化合物を具体的に示すが、本発
明に用いられるハロメチルオキサジアゾール化合物はこ
れのみに限定されるものではない。
【0016】
【化1】
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】また、ハロメチル−s−トリアジン化合物
とは、s−トリアジン環に1以上のハロメチル基、好ま
しくはトリクロロメチル基を有する化合物である。
【0020】本発明に好ましく用いられるハロメチル−
s−トリアジン化合物としては、下記の一般式(I)〜
(III)の構造を有する化合物が挙げられる。
【0021】
【化4】 式中、R1,R2,R6は、各々独立に水素原子、アルキ
ル基、置換アルキル基、アルコキシ基、置換アルコキシ
基を表わす。R3は炭素原子1〜3個を有するハロアル
キル基又はハロアルケニル基を表わす。R4,R5は水素
原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基を表
わす。R7はアルキル基、置換アルキル基、アリール
基、置換アリール基を表わす。XはO又はSを表わす。
mは1又は2、nは0又は1を表わす。
【0022】これらハロメチル−s−トリアジン化合物
は、特開昭50-36209号公報等に記載されている公知の方
法により2,4−ビス(ハロメチル)−6−(置換)ア
ルキル−s−トリアジン又は、2,4−ビス(ハロメチ
ル)−6−(置換)アリール−s−トリアジンと、相当
する芳香族(ヘテロ環)アルデヒドを縮合することによ
り得られる。
【0023】好適なアルデヒドとしては、p−メトキシ
ベンズアルデヒド、p−エトキシベンズアルデヒド、p
−プロピオキシベンズアルデヒド、p−ブトキシベンズ
アルデヒド、p−ペントキシベンズアルデヒド、p−メ
チルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、
p−プロピルベンズアルデヒド、p−ブチルベンズアル
デヒド、p−ペンチルベンズアルデヒド、m−メトキシ
ベンズアルデヒド、m−エトキシベンズアルデヒド、m
−プロピオキシベンズアルデヒド、m−ブトキシベンズ
アルデヒド、m−ペントキシベンズアルデヒド、m−メ
チルベンズアルデヒド、m−エチルベンズアルデヒド、
m−プロピルベンズアルデヒド、m−ブチルベンズアル
デヒド、m−ペンチルベンズアルデヒド、m−,p−ジ
メトキシベンズアルデヒド、m−,p−ジエトキシベン
ズアルデヒド、m−,p−ジプロピオキシベンズアルデ
ヒド、m−,p−ジブトキシベンズアルデヒド、m−,
p−ジペントキシベンズアルデヒド、m−,p−ジメチ
ルベンズアルデヒド、m−,p−ジエチルベンズアルデ
ヒド、m−,p−ジプロピルベンズアルデヒド、m−,
p−ジブチルベンズアルデヒド、m−,p−ジペントキ
シベンズアルデヒド、2−チオフェンアルデヒド、3−
メチル−2−チオフェンアルデヒド、5−Bromo−2−
チオフェンアルデヒド、2−フリルアルデヒド、3−
(2−フリル)アクロレイン等が挙げられる。
【0024】好ましいハロメチル−s−トリアジンの例
としては、たとえば下記の構造のものが挙げられる。
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】
【化12】
【0033】本発明の感光性組成物中における前記活性
光線の照射により酸又は遊離基を生成する化合物の添加
量は、0.01〜10重量%が好ましく、より好ましくは、0.
1〜5重量%であり、特に好ましくは、0.2〜3重量%で
ある。
【0034】本発明に使用される上記の活性光線の照射
により酸又は遊離基を生成する化合物の光分解生成物と
相互作用することによってその色調を変える色素として
は、発色するものと退色又は変色するものとの2種類が
ある。退色又は変色する色素としては、例えばジフェニ
ルメタン、トリフェニルメタン系チアジン、オキサジン
系、キサンテン系、アンスラキノン系、イミノナフトキ
ノン系、アゾメチン系等の各種色素が有効に用いられ
る。
【0035】これらの例としては具体的には次のような
ものが挙げられる。ブリリアントグリーン、エオシン、
エチルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリー
ン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フ
ェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、
アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイ
オレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メ
タニルイエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノ
ールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニル
チオカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセイン、パ
ラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4
B、α−ナフチルレッド、ナイルブルー2B、ナイルブ
ルーA、フェナセタリン、メチルバイオレット、マラカ
イトグリーン、パラフクシン、ビクトリアピュアブルー
BOH(保土ケ谷化学(株)製)、オイルブルー#603
[オリエント化学工業(株)製]、オイルピンク#312
[オリエント化学工業(株)製]、オイルレッド5B
[オリエント化学工業(株)製]、オイルスカーレット
#308[オリエント化学工業(株)製]、オイルレッド
OG[オリエント化学工業(株)製]、オイルレッドR
R[オリエント化学工業(株)製]、オイルグリーン#
502[オリエント化学工業(株)製]、スピロンレッド
BEHスペシャル[保土ケ谷化学工業(株)製]、m−
クレゾールパープル、クレゾールレッド、ローダミン
B、ローダミン6G、ファーストアシッドバイオレット
R、スルホローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチ
ルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボキシ
アニリノ−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフ
トキノン、2−カルボステアリルアミノ−4−p−ジヒ
ドロオキシエチルアミノ−フェニルイミノナフトキノ
ン、p−メトキシベンゾイル−p′−ジエチルアミノ−
o′−メチルフェニルイミノアセトアニリド、シアノ−
p−ジエチルアミノフェニルイミノアセトアニリド、1
−フェニル−3−メチル−4−p−ジエチルアミノフェ
ニルイミノ−5−ピラゾロン、1−β−ナフチル−4−
p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン。
【0036】また、発色する色素としてはアリールアミ
ン類を挙げることができる。この目的に適するアリール
アミン類としては、第一級、第二級芳香族アミンのよう
な単なるアリールアミンのほかにいわゆるロイコ色素も
含まれ、これらの例としては次のようなものが挙げられ
る。
【0037】ジフェニルアミン、ジベンジルアニリン、
トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、ジフェニル−
p−フェニレンジアミン、p−トルイジン、4,4′−
ビフェニルジアミン、o−クロロアニリン、o−ブロモ
アニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、o−
ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、1,2,3−トリ
フェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、アニリン、2,5−ジクロロアニリン、N
−メチルジフェニルアミン、o−トルイジン、p,p′
−テトラメチルジアミノジフェニルメタン、N,N−ジ
メチル−p−フェニレンジアミン、1,2−ジアニリノ
エチレン、p,p′,p″−ヘキサメチルトリアミノト
リフェニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノト
リフェニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノジ
フェニルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−
o−メチルトリフェニルメタン、p,p′,p″−トリ
アミノトリフェニルカルビノール、p,p′−テトラメ
チルアミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン、
p,p′,p″−トリアミノトリフェニルメタン、p,
p′,p″−ヘキサプロピルトリアミノトリフェニルメ
タン。
【0038】上記の色素の感光性組成物中に占める割合
は、0.01〜10重量%であることが好ましく、更に好まし
くは0.1〜5重量%で使用される。
【0039】本発明の感光性組成物には、感光性物質と
して、ポジ型の感光性物質、オルトキノンジアジド化合
物が用いられる。
【0040】本発明に好ましく用いられるオルトキノン
ジアジド化合物としては、オルトキノンジアジド基を含
む化合物とアルカリ可溶性樹脂との反応生成物を挙げる
ことができる。
【0041】オルトキノンジアジド基を含む化合物とア
ルカリ可溶性樹脂との反応生成物の代表的なものとして
は、o−ナフトキノンジアジドスルホン酸と、フェノー
ル類及びアルデヒド又はケトンの重縮合樹脂とのエステ
ル化合物が挙げられる。
【0042】このようなエステル化合物を形成するフェ
ノール類及びアルデヒド又はケトンの重縮合樹脂の製造
に用いるフェノール類としては、例えばフェノール、o
−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,
5−キシレノール、カルバクロール、チモール等の一価
フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン等
の二価のフェノール、ピロガロール、フロログルシン等
の三価のフェノールを挙げることができる。また、アル
デヒドとしては、例えばホルムアルデヒド、ベンズアル
デヒド、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フル
フラールを挙げることができる。これらのアルデヒドの
うち好ましいものは、ホルムアルデヒド、ベンズアルデ
ヒドである。また、ケトンとしては、例えばアセトン、
メチルエチルケトンを挙げることができる。
【0043】上記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−,p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂が挙げられる。
【0044】これらフェノール類及びアルデヒド又はケ
トンの重縮合樹脂は公知の方法で製造することができ
る。
【0045】また、オルトキノンジアジド基を含む化合
物とアルカリ可溶性樹脂との反応生成物としては、o−
ナフトキノンジアジドスルホン酸とフェノール性水酸基
を有するビニル系重合体とのエステル化合物も用いるこ
とができる。
【0046】このようなエステルを形成するフェノール
性水酸基を有するビニル系重合体としては、特願平2-29
709号に記載されているフェノール性水酸基を有するビ
ニル系重合体を用いることができる。
【0047】また、オルトナフトキノンジアジド基を含
む化合物と2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノ
ン、2,3,4,2′,4′−ペンタヒドロキシベンゾ
フェノン、2,3,4,3′,4′,5′−ヘキサヒド
ロキシベンゾフェノンとの縮合化合物も使用することが
できる。
【0048】本発明の感光性組成物においては更にアル
カリ可溶性樹脂が用いられる。
【0049】アルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック
樹脂、フェノール性水酸基を有するビニル系重合体、特
開昭55-57841号公報に記載されている多価フェノールと
アルデヒド又はケトンとの縮合樹脂等が挙げられ、これ
らの樹脂を併用することもできる。
【0050】ノボラック樹脂としては、例えばフェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデ
ヒド樹脂、特開昭55-57841号公報に記載されているよう
なフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮合
樹脂、特開昭55-127553号公報に記載されているような
p−置換フェノール・フェノールもしくはクレゾール・
ホルムアルデヒド共重縮合樹脂等が挙げられる。
【0051】また、非ノボラック樹脂としてはフェノー
ル性水酸基を有するビニル系重合体、特にフェノール性
水酸基を有する単位を分子構造中に有するビニル系重合
体があげられる。
【0052】本発明に好ましく用いられるフェノール性
水酸基を有する構造単位を分子構造中に有するビニル系
重合体としては、炭素−炭素二重結合が開裂して、重合
してできた重合体であり下記一般式[1]〜[6]の少
なくとも1つの構造単位を含む重合体が好ましく用いら
れる。
【0053】
【化13】 式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、アルキル基、
またはカルボキシル基を表し、好ましくは水素原子であ
る。R3は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基を
表し、好ましくは水素原子またはメチル基、エチル基等
のアルキル基である。R4は水素原子、アルキル基、ア
リール基またはアラルキル基を表し、好ましくは水素原
子である。Aは窒素原子または酸素原子と芳香族炭素原
子とを連結する置換基を有してもよいアルキレン基を表
し、mは0〜10の整数を表し、Bは置換基を有してもよ
いフェニレン基または置換基を有してもよいナフチレン
基を表す。本発明においては、これらのうち上記一般式
[2]で示される構造単位を少なくとも1つ含む共重合
体が好ましい。
【0054】前記ビニル系重合体としては共重合体型の
構造を有していることが好ましく、このような共重合体
において、前記一般式[1]〜[6]の各々で示される
構造単位の少なくとも1種と組み合わせて用いることが
できる単量体単位としては、例えばエチレン、プロピレ
ン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のエチレ
ン系不飽和オレフィン類、例えばスチレン、α−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン等
のスチレン類、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のア
クリル酸類、例えばイタコン酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばアクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−ク
ロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、エタクリル酸エチル等のα−メチレン脂肪
族モノカルボン酸のエステル類、例えばアクリロニトリ
ル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、例えばアク
リルアミド等のアミド類、例えばアクリルアニリド、p
−クロロアクリルアニリド、m−ニトロアクリルアニリ
ド、m−メトキシアクリルアニリド等のアニリド類、例
えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、例えばメチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニ
ルエーテル、β−クロロエチルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデンクロライド、ビ
ニリデンシアナイド、例えば1−メチル−1−メトキシ
エチレン、1,1−ジメトキシエチレン、1,2−ジメ
トキシエチレン、1,1−ジメトキシカルボニルエチレ
ン、1−メチル−1−ニトロエチレン等のエチレン誘導
体類、例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾ
ール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデン、
N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、等のビニ
ル系単量体がある。これらのビニル系単量体は不飽和二
重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在する。
【0055】上記の単量体のうち、一般式[1]〜
[6]で示される構造単位の少なくとも1種と組み合わ
せて用いるものとして、(メタ)アクリル酸類、脂肪族
モノカルボン酸のエステル類、ニトリル類が総合的に優
れた性能を示し、好ましい。より好ましくは、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、アクリ
ル酸エチル等である。
【0056】これらの単量体は前記ビニル系重合体中に
ブロック又はランダムのいずれの状態で結合していても
よい。
【0057】前記ビニル系重合体中における、一般式
[1]〜[6]のそれぞれで示される構造単位の含有率
は、5〜70モル%が好ましく、特に、10〜40モル%が好
ましい。
【0058】前記の重合体は1種のみで用いてもよい
が、2種以上併用して感光性組成物中に含んでいてもよ
い。
【0059】以下に本発明に用いられるビニル系重合体
の代表的な具体例をあげる。なお下記に例示の化合物に
おいて、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量、
s,k,l,o,mおよびnは、それぞれ構造単位のモ
ル%を表す。
【0060】
【化14】
【0061】
【化15】
【0062】
【化16】
【0063】
【化17】
【0064】
【化18】
【0065】本発明の感光性組成物中における上記アル
カリ可溶性樹脂の占める割合は50〜95重量%が好まし
く、更に好ましくは60〜90重量%である。
【0066】これらのアルカリ可溶性樹脂は、塗布性を
考慮すると重量平均分子量が1,000以上のものが好まし
く、1,500以上のものがさらに好ましい。
【0067】本発明の感光性組成物において、組成物中
のフェノール性水酸基の含有量は7.6ミリモル/g 以上
であり、感光性組成物中のフェノール性水酸基の含有量
が7.6ミリモル/g 未満であると良好な露光可視画性が
得られない。
【0068】本発明の感光性組成物には、必要に応じて
これら感光性組成物に通常用いられる他の添加剤を添加
することができる。本発明に好ましく用いられる添加剤
としては、例えば有機酸、界面活性剤、感脂化剤、フッ
素系界面活性剤等が挙げられる。
【0069】本発明に用いられる有機酸としては公知の
種々の有機酸がすべて用いられるがpKa値が2以上で
ある有機酸が好ましく、更に好ましくはpKa値が3.0
〜9.0であり、特に好ましくは3.5〜8.0の有機酸が用い
られる。但し、本発明で使用されるpKa値は25℃にお
ける値である。
【0070】このような有機酸としては、例えば化学便
覧基礎編II(丸善(株)1966年,第1054〜1058頁)に記
載されている有機酸で、本発明のpKa値を示し得る化
合物をすべて挙げることができる。このような化合物と
しては、例えば安息香酸、アジピン酸、アゼライン酸、
イソフタル酸、p−トルイル酸、q−トルイル酸、β−
エチルグルタル酸、m−オキシ安息香酸、p−オキシ安
息香酸、3,5−ジメチル安息香酸、3,4−ジメトキ
シ安息香酸、グリセリン酸、グルタコン酸、グルタル
酸、p−アニス酸、コハク酸、セバシン酸、β,β−ジ
エチルグルタル酸、1,1−シクロブタンジカルボン
酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,1−シク
ロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロペンタンジカ
ルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、β,
β−ジメチルグルタル酸、ジメチルマロン酸、α−酒石
酸、スペリン酸、テレフタル酸、ピメリン酸、フタル
酸、フマル酸、β−プロピルグルタル酸、プロピルマロ
ン酸、マンデル酸、メソ酒石酸、β−メチルグルタル
酸、β,β−メチルプロピルグルタル酸、メチルマロン
酸、リンゴ酸、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸、エルカ酸、ウンデセン酸、ラウリン酸、n−カプ
リン酸、ペラルゴン酸、n−ウンデカン酸等を挙げるこ
とができる。その他メルドラム酸やアスコルビン酸など
のエノール構造を有する有機酸も好ましく用いることが
できる。上記有機酸の感光層中に占める割合は0.05〜10
重量%が適当であり、好ましくは0.1〜5重量%であ
る。
【0071】また、本発明に酸無水物を用いることもで
き、これには公知の種々の酸無水物がすべて用いられ、
好ましくは環状酸無水物であり、このようなものとして
例えば無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4
テトラヒドロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル
酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレ
イン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、
ピロメリット酸等が挙げられる。これらの酸無水物は感
光層中に0.05〜10重量%、特に0.1〜5重量%含有され
ることが好ましい。
【0072】本発明に用いられる界面活性剤としては、
例えば、
【0073】
【化19】 (ただし、ブロックポリマー、ランダムポリマーを含
む) ・ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキル
エーテル (末端がアルキルエーテルを形成している) (ただし、ランダムポリマーを含む)
【0074】
【化20】
【0075】
【化21】 等が挙げられる。
【0076】具体的には例えば以下のようなものが好ま
しい。すなわち、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオ
レエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビ
ット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエ
チレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリ
コールモノオレエート、ポリエチレングリコールジステ
アレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
ホルムアルデヒド縮合物、オキシエチレンオキシプロピ
レンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール等である。
【0077】上記界面活性剤の感光性組成物中に占める
割合は全組成物に対して0.1〜20重量%が好ましく、よ
り好ましくは0.2〜10重量%である。
【0078】また、上記化合物は上記含有量の範囲内で
あれば、単独で用いてもよいし2種以上組合わせて使用
してもよい。
【0079】本発明に用いられる感脂化剤としては、例
えば下記一般式[A]で表わされる置換フェノール類と
アルデヒド類との縮合樹脂及び/又は該樹脂の1,2−
ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル
化合物が挙げられる。
【0080】
【化22】 式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、アルキル基又は
ハロゲン原子を表わし、R3は炭素原子数2以上のアル
キル基又はシクロアルキル基を表わす。
【0081】一般式[A]で表わされる置換フェノール
類において、R1およびR2は各々水素原子、アルキル基
(1ないし3の炭素原子数を含むものを包含する。炭素
原子数1ないし2のアルキル基は特に有用である。)ま
たはハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の
各原子の内特に塩素原子および臭素原子が好ましい。)
を表し、R3は炭素原子数2以上のアルキル基(好まし
くは炭素原子数15以下であり、炭素原子数3ないし8の
アルキル基は特に有用である。)またはシクロアルキル
基(3ないし15の炭素原子数を含むものを包含する。炭
素原子数3ないし8のシクロアルキル基は特に有用であ
る。)を表す。
【0082】上記置換フェノール類の例としては、イソ
プロピルフェノール、tert−ブチルフェノール、tert−
アミルフェノール、ヘキシルフェノール、tert−オクチ
ルフェノール、シクロヘキシルフェノール、3−メチル
−4−クロロ−5−tert−ブチルフェノール、イソプロ
ピルクレゾール、tert−ブチルクレゾール、tert−アミ
ルクレゾール、ヘキシルクレゾール、tert−オクチルク
レゾール、シクロヘキシルクレゾール等が挙げられ、そ
のうち特に好ましくはtert−オクチルフェノールおよび
tert−ブチルフェノールが挙げられる。
【0083】また、上記アルデヒド類の例としてはホル
ムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、
アクロレイン、クロトンアルデヒド、フルフラール等の
脂肪族および芳香族アルデヒドが挙げられ、炭素原子数
1ないし6のものを包含する。そのうち好ましくはホル
ムアルデヒドおよびベンズアルデヒドである。
【0084】本発明における該置換フェノール類とアル
デヒド類とを縮合させた樹脂は、一般式[A]により表
される置換フェノールと、アルデヒド類とを酸性触媒の
存在下で重縮合して合成される。使用される酸性触媒と
しては、塩酸、しゅう酸、硫酸、リン酸等の無機酸や有
機酸が用いられ、置換フェノール類とアルデヒド類との
配合比は、置換フェノール類1モル部に対しアルデヒド
類が0.7〜1.0モル部用いられる。反応溶媒としては、ア
ルコール類、アセトン、水、テトラヒドロフラン等が用
いられる。
【0085】所定温度(−5〜120℃)、所定時間(3
〜48時間)反応後、減圧下加熱し、水洗して脱水させて
得るか、又は水結析させて反応物を得る。
【0086】本発明の置換フェノール類とアルデヒド類
との重合樹脂の1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−
5−スルホン酸エステル化合物は、前記縮合樹脂を適当
な溶媒、例えば、ジオキサン等に溶解させて、これに
1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸
クロライドを投入し、加熱攪拌しながら、炭酸アルカリ
等のアルカリを当量点まで滴下することによりエステル
化させて得られる。
【0087】前記エステル化物において、フェノール類
の水酸基に対する1,2−ナフトキノン−2−ジアジド
−5−スルホン酸クロライドの縮合率(水酸基1個に対
する反応率%)は、5〜80%が好ましく、より好ましく
は20〜70%、更に好ましくは30〜60%である。該縮合率
は、元素分析によりスルホニル基の硫黄原子の含有量を
求めて計算する。
【0088】本発明の感光性組成物中に占める感脂化剤
の量は0.05〜15重量%が好ましく、特に好ましくは1〜
10重量%である。
【0089】本発明の感脂化剤は、重量平均分子量Mw
が好ましくは、5.0×102〜5.0×103の範囲であり、更に
好ましくは7.0×102〜3.0×103の範囲である。その数平
均分子量Mnは3.0×102〜2.5×103の範囲であることが
好ましく、更に好ましくは4.0×102〜2.0×103の範囲で
ある。
【0090】該感脂化剤の分子量の測定は、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー法)によって行
う。数平均分子量Mn及び重量平均分子量Mwの算出
は、柘植盛男、宮林達也、田中誠之著“日本化学会誌”
800頁〜805頁(1972年)に記載の方法により、オリゴマ
ー領域のピークを均す(ピークの山と谷の中心を結ぶ)
方法にて行うものとする。
【0091】本発明に用いられるフッ素系界面活性剤と
しては、例えば側鎖にフッ化アルキル基を有する(メ
タ)アクリレート重合体を挙げることができ、この際好
ましくは標準ポリスチレン換算数平均分子量が30,000以
下、さらに好ましくは2,000〜10,000の範囲にあるもの
が用いられる。(メタ)アクリレート重合体の数平均分
子量が30,000を越えると、塗布性改良の効果が十分でな
くなる。
【0092】前記(メタ)アクリレート重合体におけ
る、側鎖にフッ化アルキル基を有する部分のアクリレー
ト構造単位またはメタクリレート構造単位としては、例
えば下記一般式
【0093】
【化23】 (式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは0〜
20の、aは0〜2の、およびbは0〜1の整数を示
す。)または下記一般式
【0094】
【化24】 (式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1〜
10の、mは0〜20の、およびaは0〜2の整数を示
す。)で表わすことができ、具体的には
【0095】
【化25】
【0096】
【化26】
【0097】
【化27】
【0098】
【化28】
【0099】
【化29】
【0100】
【化30】
【0101】
【化31】
【0102】
【化32】
【0103】
【化33】
【0104】
【化34】
【0105】
【化35】
【0106】
【化36】
【0107】
【化37】 などを挙げることができる。前記側鎖にフッ化アルキル
基を有する(メタ)アクリレート重合体は、さらに側鎖
にアルキレンオキシド基あるいはアルキル基を有するも
のであることが好ましい。側鎖にフッ化アルキル基を有
する(メタ)アクリレート重合体におけるアルキレンオ
キシド基を側鎖に有する部分のアクリレート構造単位ま
たはメタクリレート構造単位としては、例えば下記一般
【0108】
【化38】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、nは1〜
6の、およびmは1〜10の整数を示す。)で表わすこと
ができ、具体的には、
【0109】
【化39】
【0110】
【化40】
【0111】
【化41】 などを挙げることができる。
【0112】また、側鎖にフッ化アルキル基を有する
(メタ)アクリレート重合体におけるアルキル基を側鎖
に有する部分のアクリレート構造単位またはメタクリレ
ート構造単位としては、例えば下記一般式
【0113】
【化42】 (式中、Rは水素原子またはメチル基であり、nは1〜
22の整数を示す。)で表わすことができ、具体的には、
【0114】
【化43】
【0115】
【化44】
【0116】
【化45】 などを挙げることができる。
【0117】さらに、側鎖にフッ化アルキル基を有する
(メタ)アクリレート重合体は、側鎖にアリール基、ア
リレン基などを有していてもよくアリール基、アリレン
基などを有する部分のアクリレート構造単位またはメタ
クリレート構造単位としては、例えば、
【0118】
【化46】 などを挙げることができる。
【0119】さらに本発明に用いる側鎖にフッ化アルキ
ルを有する(メタ)アクリレート重合体は、前記以外の
構造単位、例えば
【0120】
【化47】 などを有していてもよい。
【0121】また、
【0122】
【化48】 などのフッ素系界面活性剤も用いることができる。さら
に本発明におけるフッ素系界面活性剤としては市販品を
用いることもでき、例えばサーフロン「S−38」、「S
−382」、「SC−101」、「S−381」、「SC−10
2」、「SC−103」、「SC−104」(いずれも旭硝子
(株)製)、フロラード「FC−430」、「FC−43
1」、「FC−173」(いずれもフロロケミカル−住友ス
リーエム製)、エフトップ「EF352」、「EF301」、
「EF303」(いずれも新秋田化成(株)製)、シュベ
ゴーフルアー「8035」、「8036」(いずれもシュベグマ
ン社製)、「BM1000」、「BM1100」(いずれもビー
エム・ヒミー社製)などを挙げることができる。
【0123】上記の各種フッ素系界面活性剤は、単独で
または組合せて用いることができる。
【0124】フッ素系界面活性剤は、0.01〜1%、好ま
しくは0.1〜0.5%の割合で使用することが望ましい。
【0125】本発明の感光性組成物は、これらの各成分
を下記の溶媒に溶解させ、更にこれを適当な支持体の表
面に塗布し、乾燥させることにより、感光層を設けて、
感光性平版印刷版を形成することができる。
【0126】本発明の感光性組成物の各成分を溶解する
際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブアセテート等のセロソルブ類、メチルカルビト
ール、エチルカルビトール、ジメチルカルビトール、ジ
エチルカルビトール、メチルカルビトールアセテート等
のジエチレングリコールのエーテル及び/又はエステル
類、ジメチル−3−メトキシ−1−ブタノール、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールジメチルエーテル、メチルエチルケトン、ホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、
シクロヘキサノン、トリクロロエチレン、メチルエチル
ケトン等が挙げられる。これら溶媒は、単独であるいは
2種以上混合して使用することができる。
【0127】本発明の感光性組成物を支持体表面に設け
る際に用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例え
ば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エア
ーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン
塗布等を用いることが可能である。塗布量は用途により
異なるが、例えば0.1〜5.0g/m2(固形分として)が好
ましい。また乾燥温度としては、例えば20〜150℃、好
ましくは30〜100℃が採用される。
【0128】本発明において、感光性塗布液の支持体上
への塗布量は、用途によって異なるが、一般的に固形分
として0.5〜3.5g/m2が適当である。
【0129】本発明の感光性組成物を用いた感光層を設
ける支持体としては、アルミニウム、亜鉛、鋼、銅等の
金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニ
ウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属板、紙、プラス
チックフィルム及びガラス板、樹脂が塗布された紙、ア
ルミニウム等の金属箔が張られた紙、親水化処理したプ
ラスチックフィルム等が挙げられる。このうち好ましい
のはアルミニウム板である。本発明の感光性組成物を用
いた感光性平版印刷版の支持体として砂目立て処理、陽
極酸化処理および必要に応じて封孔処理等の表面処理が
施されているアルミニウム板を用いることがより好まし
い。
【0130】これらの処理には公知の方法を適用するこ
とができる。
【0131】本発明の感光性組成物を用いた感光性平版
印刷版は、通常の方法で現像処理することができる。例
えば、透明陽画フィルムを通して超高圧水銀灯、メタル
ハライドランプ、キセノンランプ、タングステンランプ
等の光源により露光し、次いで、種々のアルカリ現像液
にて現像する。この結果未露光部分のみが支持体表面に
残り、ポジ−ポジ型のレリーフ像が形成される。
【0132】上記アルカリ現像液としては、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウ
ム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等の
アルカリ金属塩の水溶液が挙げられる。アルカリ金属塩
の濃度は0.1〜20重量%が好ましい。又、該現像液中に
必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤やア
ルコール等の有機溶媒を加えることができる。
【0133】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの実
施例に限定されるものではない。
【0134】[アルミニウム板の作製]厚さ0.24mmのア
ルミニウム板(材質1050、調質H16)を、5重量%の水
酸化ナトリウム水溶液中で60℃で1分間脱脂処理を行っ
た後、1リットルの0.5モル塩酸水溶液中において、温
度25℃、電流密度60A/dm2、処理時間30秒の条件で電
解エッチング処理を行った。次いで5重量%水酸化ナト
リウム水溶液中で60℃、10秒間のデスマット処理を施し
た後、20重量%硫酸溶液中で、温度20℃、電流密度3A
/dm2、処理時間1分の条件で陽極酸化処理を行った。
更に、80℃の熱水で20秒間熱水封孔処理を行い、平版印
刷版用支持体のアルミニウム板を作製した。
【0135】[感光性組成物塗布液の塗布]上記のよう
に作成したアルミニウム板に下記組成の感光性組成物塗
布液1〜18を回転塗布機を用いて塗布し、90℃で4分間
乾燥し、ポジ型感光性平版印刷版(試料1〜18)を作製
した。
【0136】この試料の乾燥塗布膜の膜厚は2.2g/m2
あった。
【0137】 (塗布液1組成) (1)E−4 25部 (2)K−2 75部 (3)V−1 1部 (4)ビクトリアピュアブルーBOH(保土ケ谷化学製) 0.9部 (5)O−1 1部 (6)PEG 1部 (7)シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸 25部 (8)フッ素系ノニオン界面活性剤S−381(旭硝子(株)製) 0.25部 (上記の(3)〜(8)を以下「A」と称する。)
【0138】 (塗布液2組成) (1)E−6 7部 (2)K−2 60部 (3)K−3 33部 (4)V−1 1部 (5)BOH 0.9部 (6)O−1 1部 (7)ベクトラム酸 0.5部 (上記の(4)〜(7)を以下「B」と称する。)
【0139】 (塗布液3組成) (1)E−10 25部 (2)K−2 75部 (3)Aと同じ
【0140】 (塗布液4組成) (1)E−5 7部 (2)K−2 60部 (3)K−3 33部 (4)Bと同じ
【0141】 (塗布液5組成) (1)E−8 25部 (2)K−2 75部 (3)Aと同じ
【0142】 (塗布液6組成) (1)E−7 25部 (2)K−2 75部 (3)Aと同じ
【0143】 (塗布液7組成) (1)E−4 25部 (2)K−4 75部 (3)Aと同じ
【0144】 (塗布液8組成) (1)E−4 25部 (2)K−5 75部 (3)Aと同じ
【0145】 (塗布液9組成) (1)E−9 25部 (2)K−6 75部 (3)Aと同じ
【0146】 (塗布液10組成) (1)E−4 23部 (2)K−2 75部 (3)H−1 2部 (4)Aと同じ
【0147】 (塗布液11組成) (1)E−6 12部 (2)K−2 88部 (3)Bと同じ
【0148】 (塗布液12組成) (1)E−3 15部 (2)K−2 85部 (3)Aと同じ
【0149】 (塗布液13組成) (1)E−1 24部 (2)K−2 40部 (3)K−1 36部 (4)Aと同じ
【0150】 (塗布液14組成) (1)E−5 12部 (2)K−2 88部 (3)Bと同じ
【0151】 (塗布液15組成) (1)E−1 24部 (2)K−4 76部 (3)Aと同じ
【0152】 (塗布液16組成) (1)E−2 15部 (2)K−2 85部 (3)Bと同じ
【0153】 (塗布液17組成) (1)E−1 24部 (2)K−6 76部 (3)Aと同じ
【0154】 (塗布液18組成) (1)E−1 22部 (2)K−2 76部 (3)H−1 2部 (4)Aと同じ
【0155】
【化49】
【0156】
【表1】
【0157】
【化50】
【0158】
【表2】
【0159】
【化51】
【0160】
【化52】
【0161】<露光可視画性の評価>得られた感光性平
版印刷版試料1〜18の各々に、感度測定用ステップタブ
レット(イーストマン・コダック社製No.2、濃度差0.
15ずつで21段階のグレースケール)を密着して、2kw
メタルハライドランプ(岩崎電気社製 アイドルフィン
2000)を光源として90cmの距離から露光した。
【0162】上記条件で露光した現像前の試料の露光部
と未露光部の濃度差を黄色灯下で目視で評価し、露光可
視画性を評価した。また、濃度計(コニカデンシトメー
ターPDA−65)を用いて測定を行い、露光部と未露光
部の濃度差の絶対値ΔDを求めた。ΔDが大きい程、露
光可視画性が良いことを示している。
【0163】露光可視画性の評価結果を表3に示した。
【0164】
【表3】 *1 露光可視画性(目視) 露光可視画性が良好な状態を◎、不良な状態を×として
その間を4段階評価した。○以上で実用可能なレベルで
ある。 露光可視画性(優)←◎,○,△,×→(劣) 表3の結果より、本発明の感光性組成物を用いた感光性
平版印刷版試料1〜10は、露光可視画性が良好であるこ
とがわかる。
【0165】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の感
光性組成物によれば、露光可視画性が良好で、かつ感度
の高い感光性平版印刷版を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 健夫 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 松村 智之 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 佐々木 充 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 上村 次郎 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)オルトキノンジアジド化合物、
    (b)アルカリ可溶性樹脂、(c)活性光線の照射によ
    り酸又は遊離基を生成する化合物、及び(d)該(c)
    の光分解生成物と相互作用することによってその色調を
    変える色素を含有する感光性組成物中のフェノール性水
    酸基の含有量が 7.6ミリモル/g 以上であることを特徴
    とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、o−キノンジアジド
    化合物の一部または全部が、o−ナフトキノンジアジド
    −4−スルホン酸エステル化合物であることを特徴とす
    る感光性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1において、o−キノンジアジド
    化合物の一部または全部が、ピロガロール・アセトン樹
    脂を幹ポリマーとする化合物であり、さらにその幹ポリ
    マーの一部または全部が、平均分子量6000以上であるこ
    とを特徴とする感光性組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1において、アルカリ可溶性樹脂
    の一部または全部が、ノボラック樹脂であり、さらに該
    ノボラック樹脂の一部または全部が、平均分子量12000
    以上であることを特徴とする感光性組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1において、o−キノンジアジド
    化合物の一部または全部が、ピロガロール・アセトン樹
    脂を幹ポリマーとする化合物であり、該幹ポリマーの一
    部または全部が、平均分子量4000以上であり、また、ア
    ルカリ可溶性樹脂の一部または全部が、ノボラック樹脂
    であり、該ノボラック樹脂の一部または全部が、平均分
    子量9000以上であることを特徴とする感光性組成物。
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