JPH05165212A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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Publication number
JPH05165212A
JPH05165212A JP35221691A JP35221691A JPH05165212A JP H05165212 A JPH05165212 A JP H05165212A JP 35221691 A JP35221691 A JP 35221691A JP 35221691 A JP35221691 A JP 35221691A JP H05165212 A JPH05165212 A JP H05165212A
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JP
Japan
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acid
compound
photosensitive
naphthoquinonediazide
cresol
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Application number
JP35221691A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Matsumura
智之 松村
Toshitsugu Suzuki
利継 鈴木
Takeo Akiyama
健夫 秋山
Hideyuki Nakai
英之 中井
Mitsuru Sasaki
充 佐々木
Jiro Kamimura
次郎 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遊離基生成化合物の添加量の変化によっても
現像性にほとんど影響を与えることなく、露光可視画性
を向上させうる。 【構成】 下記一般式[I]又は一般式[II]で表わさ
れる化合物を含有することを特徴とする。 一般式[I] R1−N=N−R2−SO2Cl (式中、R1及びR2はそれぞれ置換又は非置換のアルキ
ル基、アリール基又は複素環式芳香環を表わす。) 【化18】 (式中、R3〜R8は各々ハロゲン原子又はハロゲン原子
を有する置換基を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性組成物に関し、更
に詳しくは露光可視画性に優れた感光性平版印刷版を得
ることのできる感光性組成物に関する。
【0002】
【発明の背景】感光性平版印刷版に複数のフィルム原稿
を位置を変えて次々と焼き付けする所謂“多面焼き付
け”を行なう際等、フィルム原稿間の位置合わせを容易
にするため、露光部と未露光部が区別できることが必要
である。このため、一般に、感光性平版印刷版に用いら
れる感光性組成物には、露光により可視画像を形成させ
る(以下、「露光可視画性」と称す)ためのプリントア
ウト材料が含まれている。該プリントアウト材料として
は、露光により酸もしくは遊離基を生成する化合物と、
これと相互作用することにより色調を変える色素とから
なっており、従来、露光により酸もしくは遊離基を生成
する化合物としては、例えば、特開昭55−77742
号公報等に記載されているハロメチル−ビニル−オキサ
ジアゾール化合物等が挙げられる。露光可視画性は通
常、このような化合物の添加量の増大に伴なって良くな
っていくが、一方で添加量を多くしすぎると感光性平版
印刷版の感度が低下したり、アルカリ溶解性が低下し
て、現像性が悪化する等の欠点を有している。すなわ
ち、ポジ型の感光性平版印刷版の現像処理は通常アルカ
リ水溶液から成る現像液中で行なわれるが、現像液の現
像能力は種々の条件で変動を受けやすく、例えば多量処
理による疲労や空気酸化による劣化で現像能力が低下
し、処理しても印刷版の非画像部の感光層が完全に溶解
されなくなる場合がある。このため、感光性平版印刷版
は、上記のような処理能力が低下した現像液でも、標準
現像液で処理した場合と同様の現像性を示す幅広い現像
許容性を有することが望まれている。
【0003】従って本発明の目的は、遊離基生成化合物
の添加量の変化によっても現像性にほとんど影響を与え
ることなく、露光可視画性を向上させうる感光性組成物
を提供することにある。
【0004】
【発明の構成】本発明者等は、前記課題に鑑みて鋭意研
究の結果、本発明の上記目的は、下記一般式[I]又は
一般式[II]で表わされる化合物を含有することを特徴
とする感光性組成物を提供することにより達成されるこ
とを見出した。
【0005】一般式[I] R1−N=N−R2−SO2Cl (式中、R1及びR2はそれぞれ置換又は非置換のアルキ
ル基、アリール基又は複素環式芳香環を表わす。)
【0006】
【化2】 (式中、R3〜R8は各々ハロゲン原子又はハロゲン原子
を有する置換基を表わす。)
【0007】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0008】上記一般式[I]で表わされる化合物とし
ては、好ましくはR1及びR2が各々アリール基のもので
あり、更に好ましくはR1及びR2がいずれもアリール基
であるものである。
【0009】一般式[I]で表わされる化合物としては
具体的には以下の化合物が挙げられる。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】また、一般式[II]において、R3〜R8
各々で表わされるハロゲン原子としては、塩素、臭素、
ヨウ素等が好ましく用いられ、ハロゲン原子を有する置
換基としては、塩化アルキル、臭化アルキル、塩化アリ
ール、臭化アリール等が好ましく用いられる。特に、R
3〜R8がいずれも塩素原子である、窒化塩化リン三量体
が好ましく用いられる。
【0013】一般式[II]で表わされる化合物としては
具体的には以下のものが挙げられる。
【0014】
【化5】
【0015】上記一般式[I]又は[II]で表わされる
化合物は感光性組成物中の固形分に対し0.1〜10重量%
の範囲で含有されることが好ましく、更には0.2〜5重
量%の範囲が好ましい。
【0016】またこれらの化合物は、ポジ型の感光性平
版印刷版に通常用いられるトリハロメチルオキサジアゾ
ール誘導体、トリハロメチルトリアジン誘導体等の光酸
発生剤と併用することにより更に好ましい効果を発揮す
る。
【0017】本発明の一般式[I]又は[II]で表わさ
れる化合物は上記の公知の光酸発生剤に対し、10〜500
重量%の割合で添加することが好ましい。
【0018】本発明においては、上記一般式[I]又は
[II]で表わされる化合物の光分解生成物と相互作用す
ることによってその色調を変える変色剤を含有すること
ができる。このような変色剤としては、発色するものと
退色又は変色するものとの2種類がある。退色又は変色
する変色剤としては、例えばジフェニルメタン、トリフ
ェニルメタン系チアジン、オキサジン系、キサンテン
系、アンスラキノン系、イミノナフトキノン系、アゾメ
チン系等の各種色素が有効に用いられる。
【0019】これらの例としては具体的には次のような
ものが挙げられる。すなわち、ブリリアントグリーン、
エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、メチ
ルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフク
シン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリ
アジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メ
チルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベン
ガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレイン、
キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジ
フェニルチオカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセ
イン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプル
プリン4B、α−ナフチルレッド、ナイルブルー2B、
ナイルブルーA、フェナセタリン、メチルバイオレッ
ト、マラカイトグリーン、パラフクシン、ビクトリアピ
ュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製)、オイルブ
ルー#603〔オリエント化学工業(株)製〕、オイル
ピンク#312〔オリエント化学工業(株)製〕、オイ
ルレッド5B〔オリエント化学工業(株)製〕、オイル
スカーレット#308〔オリエント化学工業(株)
製〕、オイルレッドOG〔オリエント化学工業(株)
製〕、オイルレッドRR〔オリエント化学工業(株)
製〕、オイルグリーン#502〔オリエント化学工業
(株)製〕、スピロンレッドBEHスペシャル〔保土谷
化学工業(株)製〕、m−クレゾールパープル、クレゾ
ールレッド、ローダミンB、ローダミン6G、ファース
トアシッドバイオレットR、スルホローダミンB、オー
ラミン、4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフト
キノン、2−カルボキシアニリノ−4−p−ジエチルア
ミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボステアリ
ルアミノ−4−p−ジヒドロオキシエチルアミノ−フェ
ニルイミノナフトキノン、p−メトキシベンゾイル−
p′−ジエチルアミノ−o′−メチルフェニルイミノア
セトアニリド、シアノ−p−ジエチルアミノフェニルイ
ミノアセトアニリド、1−フェニル−3−メチル−4−
p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン、
1−β−ナフチル−4−p−ジエチルアミノフェニルイ
ミノ−5−ピラゾロン等。
【0020】また、発色する変色剤としてはアリールア
ミン類を挙げることができる。この目的に適するアリー
ルアミン類としては、第一級、第二級芳香族アミンのよ
うな単なるアリールアミンのほかにいわゆるロイコ色素
も含まれ、これらの例としては次のようなものが挙げら
れる。
【0021】ジフェニルアミン、ジベンジルアニリン、
トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、ジフェニル−
p−フェニレンジアミン、p−トルイジン、4,4′−
ビフェニルジアミン、o−クロロアニリン、o−ブロモ
アニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、o−
ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、1,2,3−トリ
フェニルグアニジン、ナフチルアミン、ジアミンジフェ
ニルメタン、アニリン、2,5−ジクロロアニリン、N
−メチルジフェニルアミン、o−トルイジン、p,p′
−テトラメチルジアミノジフェニルメタン、N,N−ジ
メチル−p−フェニレンジアミン、1,2−ジアニリノ
エチレン、p,p′,p″−ヘキサメチルトリアミノト
リフェニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノト
リフェニルメタン、p,p′−テトラメチルジアミノジ
フェニルメチルイミン、p,p′,p″−トリアミノ−
o−メチルトリフェニルメタン、p,p′,p″−トリ
アミノトリフェニルカルビノール、p,p′−テトラメ
チルアミノジフェニル−4−アニリノナフチルメタン、
p,p′,p″−トリアミノトリフェニルメタン、p,
p′,p″−ヘキサプロピルトリアミノトリフェニルメ
タン。
【0022】上記の変色剤の感光性組成物中に占める割
合は、0.01〜10重量%であることが好ましく、更に好ま
しくは0.02〜5重量%で使用される。
【0023】本発明の感光性組成物においては感光性物
質として種々の公知のものを用いることができるが、o
−ナフトキノンジアジド化合物が特に好ましく用いられ
る。
【0024】本発明に用いられるo−ナフトキノンジア
ジド化合物としては、例えばo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸と、フェノール類及びアルデヒド又はケトン
の重縮合樹脂とのエステル化合物が好ましく用いられ
る。
【0025】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チモー
ル等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログ
ルシン等の三価フェノール等が挙げられる。前記アルデ
ヒドとしてはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フルフラール等
が挙げられる。これらのうち好ましいものはホルムアル
デヒド及びベンズアルデヒドである。また、前記ケトン
としてはアセトン、メチルエチルケトン等が挙げられ
る。
【0026】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホルムアルデヒ
ド樹脂、m−,p−混合クレゾール・ホルムアルデヒド
樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹脂、ピロガロー
ル・アセトン樹脂等が挙げられる。
【0027】前記o−ナフトキノンジアジド化合物のフ
ェノール類のOH基に対するo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸の縮合率(OH基1個に対する反応率)は、
15〜80%が好ましく、より好ましくは20〜60%
である。
【0028】更に本発明に用いられるo−ナフトキノン
ジアジド化合物としては特開昭58−43451号公報
明細書に記載のある以下の化合物も使用できる。すなわ
ち例えば1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エス
テル、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミド
などの公知の1,2−キノンジアジド化合物、さらに具
体的にはジェイ・コサール(J.Kosar)著「ライ
ト・センシティブ システムズ」(“Light−Se
nsitive Systems”)第339〜352
頁(1965年)、ジョン・ウィリー アンド サンズ
(John Willey & Sons)社(ニュー
ヨーク)やダブリュー・エス・ディー・フォレスト
(W.S.De Forest)著「フォトレジスト」
(“Photoresist”)第50巻,(1975
年)、マグローヒル(McGraw−Hill)社(ニ
ューヨーク)に記載されている1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
3,5−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸−4″−ヒドロキシジフェニル
−4″−アゾ−β−ナフトールエステル、N,N−ジ−
(1,2−ナフトキシノンジアジド−5−スルホニル)
−アニリン、2′−(1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホニルオキシ)−1−ヒドロキシ−アントラキ
ノン、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸
−2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸−2,3,
4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−
ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モル
と4,4′−ジアミノベンゾフェノン1モルの縮合物、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ド2モルと4,4′−ジヒドロキシ−1,1′−ジフェ
ニルスルホン1モルの縮合物、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸クロリド1モルとプルプロガリ
ン1モルの縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−(N−ジヒドロアビエチル)−スルホンアミドなどの
1,2−キノンジアジド化合物を例示することができ
る。また特公昭37−1953号、同37−3627
号、同37−13109号、同40−26126号、同
40−3801号、同45−5604号、同45−27
345号、同51−13013号、特開昭48−965
75号、同48−63802号、同48−63803号
各公報に記載された1,2−キノンジアジド化合物をも
挙げることができる。
【0029】更に本発明に用いられるo−ナフトキノン
ジアジド化合物としては例えば、1,2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1
−(1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル)
−3,5−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホン酸−4″−ヒドロキシジフェニ
ル−4″−アゾ−β−ナフトールエステル、2′−
(1,2−ナフトキノジアジド−4−スルホニルオキ
シ)−1−ヒドロキシ−アントラキノン、1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルホン酸−2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノンエステル、1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホン酸−2,3,4−トリヒドロキシ
ベンゾフェノンエステル、1,2−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホン酸−2,3,4′,4′−テトラヒド
ロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホン酸クロリド2モルと4,4′−
ジヒドロキシ−1,1′−ジフェニルスルホン1モルの
縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸クロリド1モルとプルプロガリン1モルの縮合物等の
ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノン−2−ジ
アジド−4−スルホン酸エステル化合物が挙げられる。
【0030】また更に下記のようなポリウレタン樹脂の
o−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル化合物も
使用しうる。
【0031】
【化6】
【0032】また、本発明においてはo−ナフトキノン
ジアジド化合物としてフェノール性水酸基を有するビニ
ル重合体とo−ナフトキノンジアジドスルホン酸とのエ
ステル化合物も使用することができる。このようなエス
テル化合物を形成するフェノール性水酸基を有するビニ
ル重合体としてはフェノール性水酸基を有する単位を分
子構造中に有する重合体であり、好ましくは、後述する
アルカリ可溶性樹脂として用いられるフェノール性水酸
基を有する構造単位を分子構造中に有するビニル系重合
体と同様のものが用いられる。
【0033】本発明に用いられるo−ナフトキノンジア
ジド化合物としては上記化合物を各々単独で用いてもよ
いし、2種以上組合わせて用いてもよい。本発明に用い
られるo−ナフトキノンジアジド化合物の感光性組成物
中に占める割合は、5〜60重量%が好ましく、特に好
ましくは、10〜50重量%である。
【0034】本発明の感光性組成物には、通常アルカリ
可溶性樹脂が用いられ、このような樹脂としては、当分
野において公知の種々の樹脂が使用可能であるが、特に
ノボラック樹脂及びフェノール性水酸基を有する構造単
位を分子構造中に有するビニル系重合体が好ましい。
【0035】本発明に用いられるノボラック樹脂として
は、フェノール類とホルムアルデヒドを酸触媒の存在下
で縮合して得られる樹脂が挙げられ、該フェノール類と
しては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレ
ゾール、p−クレゾール、3,5−キシレノール、2,
4−キシレノール、2,5−キシレノール、カルバクロ
ール、チモール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノ
ン、ピロガロール、フロログルシン等が挙げられる。上
記フェノール類化合物は単独で又は2種以上組み合わせ
てホルムアルデヒドと縮合し樹脂を得ることができる。
これらのうち好ましいノボラック樹脂は、フェノール、
m−クレゾール(又はo−クレゾール)及びp−クレゾ
ールから選ばれる少なくとも1種とホルムアルデヒドと
を共重縮合して得られる樹脂であり、例えば、フェノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホルムア
ルデヒド樹脂、o−クレゾール・ホルムアルデヒド樹
脂、フェノール・p−クレゾール・ホルムアルデヒド共
重合体樹脂、m−クレゾール・p−クレゾール・ホルム
アルデヒド共重縮合体樹脂、o−クレゾール・p−クレ
ゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂、フェノール
・m−クレゾール・p−クレゾール・ホルムアルデヒド
共重縮合体樹脂、フェノール・o−クレゾール・p−ク
レゾール・ホルムアルデヒド共重縮合体樹脂が挙げられ
る。更に上記のノボラック樹脂のうち、フェノール・m
−クレゾール・p−クレゾール・ホルムアルデヒド樹脂
が好ましい。
【0036】本発明においては、上記ノボラック樹脂は
単独で用いてもよいし、また2種以上組合わせて用いて
もよい。
【0037】上記ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレ
ン標準)としては、重量平均分子量Mwが2.0×10
3 〜2.0×104 で、数平均分子量Mnが7.0×1
2〜5.0×103 の範囲内の値であることが好まし
く、更に、好ましくは、Mwが3.0×103 〜6.0
×103 、Mnが7.7×102 〜1.2×103 の範
囲内の値である。本発明におけるノボラック樹脂の分子
量の測定は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー法)によって行う。
【0038】また、本発明に好ましく用いられるフェノ
ール性水酸基を有する構造単位を分子構造中に有するビ
ニル系重合体としては、炭素−炭素二重結合が開裂し
て、重合してできた重合体であり下記一般式〔III〕〜
〔VIII〕の少なくとも1つの構造単位を含む重合体が好
ましく用いられる。
【0039】
【化7】 式中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原子、アルキル
基、またはカルボキシル基を表し、好ましくは水素原子
である。R3 は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル
基を表し、好ましくは水素原子またはメチル基、エチル
基等のアルキル基である。R4 は水素原子、アルキル
基、アリール基またはアラルキル基を表し、好ましくは
水素原子である。Aは窒素原子または酸素原子と芳香族
炭素原子とを連結する置換基を有してもよいアルキレン
基を表し、mは0〜10の整数を表し、Bは置換基を有
してもよいフェニレン基または置換基を有してもよいナ
フチレン基を表す。本発明においては、これらのうち上
記一般式〔IV〕で示される構造単位を少なくとも1つ含
む共重合体が好ましい。
【0040】前記ビニル系重合体としては共重合体型の
構造を有していることが好ましく、このような共重合体
において、前記一般式〔III〕〜〔VIII〕の各々で示さ
れる構造単位の少なくとも1種と組み合わせて用いるこ
とができる単量体単位としては、例えばエチレン、プロ
ピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のエ
チレン系不飽和オレフィン類、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレ
ン等のスチレン類、例えばアクリル酸、メタクリル酸等
のアクリル酸類、例えばイタコン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−
クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、エタクリル酸エチル等のα−メチレン脂
肪族モノカルボン酸のエステル類、例えばアクリロニト
リル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、例えばア
クリルアミド等のアミド類、例えばアクリルアニリド、
p−クロロアクリルアニリド、m−ニトロアクリルアニ
リド、m−メトキシアクリルアニリド等のアニリド類、
例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、例えばメチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビ
ニルエーテル、β−クロロエチルビニルエーテル等のビ
ニルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデンクロライド、
ビニリデンシアナイド、例えば1−メチル−1−メトキ
シエチレン、1,1−ジメトキシエチレン、1,2−ジ
メトキシエチレン、1,1−ジメトキシカルボニルエチ
レン、1−メチル−1−ニトロエチレン等のエチレン誘
導体類、例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバ
ゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデ
ン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、等の
ビニル系単量体がある。これらのビニル系単量体は不飽
和二重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在す
る。
【0041】上記の単量体のうち、一般式〔III〕〜〔V
III〕で示される構造単位の少なくとも1種と組み合わ
せて用いるものとして、(メタ)アクリル酸類、脂肪族
モノカルボン酸のエステル類、ニトリル類が総合的に優
れた性能を示し、好ましい。より好ましくは、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル、アクリ
ル酸エチル等である。
【0042】これらの単量体は前記ビニル系重合体中に
ブロック又はランダムのいずれの状態で結合していても
よい。
【0043】前記ビニル系重合体中における、一般式
〔III〕〜〔VIII〕のそれぞれで示される構造単位の含
有率は、5〜70モル%が好ましく、特に、10〜40
モル%が好ましい。
【0044】前記の重合体は1種のみで用いてもよい
が、2種以上併用して感光性組成物中に含んでいてもよ
い。
【0045】以下に本発明に用いられるビニル系重合体
の代表的な具体例をあげる。なお下記に例示の化合物に
おいて、Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量、
s,k,l,o,mおよびnは、それぞれ構造単位のモ
ル%を表す。
【0046】
【化8】
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】本発明の感光性組成物中における上記アル
カリ可溶性樹脂の占める割合は50〜95重量%が好ま
しく、更に好ましくは60〜90重量%である。
【0052】本発明の感光性組成物は必要に応じ更に有
機酸及び酸無水物を含むことができる。
【0053】本発明に用いられる有機酸としては公知の
種々の有機酸がすべて用いられるがpKa値が2以上で
ある有機酸が好ましく、更に好ましくはpKa値が3.
0〜9.0であり、特に好ましくは3.5〜8.0の有
機酸が用いられる。但し、本発明で使用されるpKa値
は25℃における値である。
【0054】このような有機酸としては、例えば化学便
覧基礎編II(丸善(株)1966年,第1054〜10
58頁)に記載されている有機酸で、上記pKa値を示
し得る化合物をすべて挙げることができる。このような
化合物としては、例えば安息香酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、イソフタル酸、p−トルイル酸、q−トルイル
酸、β−エチルグルタル酸、m−オキシ安息香酸、p−
オキシ安息香酸、3,5−ジメチル安息香酸、3,4−
ジメトキシ安息香酸、グリセリン酸、グルタコン酸、グ
ルタル酸、p−アニス酸、コハク酸、セバシン酸、β,
β−ジエチルグルタル酸、1,1−シクロブタンジカル
ボン酸、1,3−シクロブタンジカルボン酸、1,1−
シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロペンタン
ジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、
β,β−ジメチルグルタル酸、ジメチルマロン酸、α−
酒石酸、スペリン酸、テレフタル酸、ピメリン酸、フタ
ル酸、フマル酸、β−プロピルグルタル酸、プロピルマ
ロン酸、マンデル酸、メソ酒石酸、β−メチルグルタル
酸、β,β−メチルプロピルグルタル酸、メチルマロン
酸、リンゴ酸、1,1−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸、エルカ酸、ウンデセン酸、ラウリン酸、n−カプ
リン酸、ペラルゴン酸、n−ウンデカン酸等を挙げるこ
とができる。その他メルドラム酸やアスコルビン酸など
のエノール構造を有する有機酸も好ましく用いることが
できる。上記有機酸の感光層中に占める割合は0.05
〜10重量%が適当であり、好ましくは0.1〜5重量
%である。
【0055】また、本発明に用いる酸無水物としては公
知の種々の酸無水物がすべて用いられるが、好ましくは
環状酸無水物であり、このようなものとして例えば無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、3,6−エンドオキシ−Δ4 −テトラヒド
ロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水グル
タル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレイン酸、α−
フェニル無水マレイン酸、無水コハク酸、ピロメリット
酸等が挙げられる。これらの酸無水物は感光層中に0.
05〜10重量%、特に0.1〜5重量%含有されるこ
とが好ましい。本発明の感光性組成物は更に分子構造中
に下記構造単位〔A〕及び〔B〕の少なくとも1種を有
する化合物を含有することもできる。
【0056】
【化13】 本発明に用いられる前記構造単位〔A〕及び〔B〕の少
なくとも1種を有する化合物としては、上記構造単位
〔A〕及び〔B〕の1方又は両方を有する化合物であれ
ばいかなるものでもよいが、特にnが2〜5000の範
囲内の整数であり、かつ沸点が240℃以上である化合
物が好ましく、更に好ましくはnが2〜5000の範囲
内の整数であり、かつ沸点が280℃以上である化合物
であり、最も好ましいものはnが3〜100の範囲内の
化合物である。
【0057】このような化合物としては、例えば、
【0058】
【化14】 (ただし、ブロックポリマー、ランダムポリマーを含
む) ・ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアルキル
エーテル (末端がアルキルエーテルを形成している) (ただし、ランダムポリマーを含む)
【0059】
【化15】
【0060】 ・ポリオキシエチレン脂肪酸エステル (例えば、RCOO(CH2 CH2 O)n H) ・ポリオキシエチレンアルキルアミン
【0061】
【化16】 等が挙げられる。
【0062】具体的には例えば以下のようなものが好ま
しい。すなわち、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビ
タントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタン
モノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオ
レエート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビ
ット、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエ
チレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリ
コールモノオレエート、ポリエチレングリコールジステ
アレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
ホルムアルデヒド縮合物、オキシエチレンオキシプロピ
レンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール等である。
【0063】上記構造単位〔A〕及び〔B〕の少なくと
も1種を有する化合物の感光性組成物中に占める割合は
全組成物に対して0.1〜20重量%が好ましく、より
好ましくは0.2〜10重量%である。
【0064】また、上記化合物は上記含有量の範囲内で
あれば、単独で用いてもよいし2種以上組合わせて使用
してもよい。
【0065】本発明の感光性組成物は上記のような素材
の他、必要に応じて更に増感剤、可塑剤、界面活性剤な
どを添加することができる。
【0066】本発明の感光性組成物は、前述の各成分を
溶媒に溶解させ、適当な支持体の表面に塗布乾燥させ、
感光層を形成することにより、感光性平版印刷版等の感
光性材料を得ることができる。
【0067】本発明の感光性組成物の各成分を溶解する
際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブアセテート等のセロソルブ類;メチルカルビト
ール、エチルカルビトール、ジメチルカルビトール、ジ
エチルカルビトール、メチルカルビトールアセテート等
のジエチレングリコールのエーテル及び/又はエステル
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジ
オキサン、アセトン、シクロヘキサノン、トリクロロエ
チレン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらの
溶媒は、単独であるいは2種以上混合して使用すること
ができる。
【0068】本発明の感光性組成物を支持体表面に塗布
する際に用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例
えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エ
アーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテ
ン塗布等が可能である。この際塗布量は用途により異な
るが、例えば固形分として0.5〜5.0g/m2 が好
ましい。
【0069】本発明の感光性組成物を用いた感光層を設
ける支持体としては、アルミニウム、亜鉛、鋼、銅等の
金属板、並びにクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニ
ウム、鉄等がメッキ又は蒸着された金属板、紙、プラス
チックフィルム及びガラス板、樹脂が塗布された紙、ア
ルミニウム等の金属箔が張られた紙、親水化処理したプ
ラスチックフィルム等が挙げられる。このうち好ましい
のはアルミニウム板である。本発明の感光性組成物を用
いた感光性平版印刷版の支持体として砂目立て処理、陽
極酸化処理および必要に応じて封孔処理等の表面処理が
施されているアルミニウム板を用いることがより好まし
い。
【0070】これらの処理には公知の方法を適用するこ
とができる。
【0071】砂目立て処理の方法としては、例えば、機
械的方法、電解によりエッチングする方法が挙げられ
る。機械的方法としては、例えば、ボール研磨法、ブラ
シ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、バフ研磨法等
が挙げられる。アルミニウム材の組成等に応じて上述の
各種方法を単独あるいは組み合わせて用いることができ
る。好ましいのは電解エッチングによる方法である。
【0072】電解エッチングは、りん酸、硫酸、塩酸、
硝酸等の無機の酸を単独ないし2種以上混合した浴で行
なわれる。砂目立て処理の後、必要に応じてアルカリあ
るいは酸の水溶液によってデスマット処理を行い中和し
て水洗する。
【0073】陽極酸化処理は、電解液として、硫酸、ク
ロム酸、シュウ酸、リン酸、マロン酸等を1種または2
種以上含む溶液を用い、アルミニウム板を陽極として電
解して行なわれる。形成された陽極酸化皮膜量は1〜5
0mg/dm2 が適当であり、好ましくは10〜40m
g/dm2 である。陽極酸化皮膜量は、例えば、アルミ
ニウム板をリン酸クロム酸溶液(リン酸85%液:35
ml、酸化クロム(VI):20gを1リットルの水に溶
解して作製)に浸漬し、酸化皮膜を溶解し、板の皮膜溶
解前後の重量変化測定等から求められる。
【0074】封孔処理は、沸騰水処理、水蒸気処理、ケ
イ酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶液処理等が具体例と
して挙げられる。この他にアルミニウム板支持体に対し
て、水溶性高分子化合物や、フッ化ジルコン酸等の金属
塩の水溶液による下引き処理を施すこともできる。
【0075】また上記のように前処理された支持体の表
面に感光層を設ける前に、その表面を亜硝酸塩を含む水
溶液で処理しても良い。
【0076】これらの亜硝酸塩の例としては、周期律表
のIa,IIa,IIb,III b,IVa,IVb,VIa,VII
a及びVIII族の金属の亜硝酸塩またはアンモニウム塩、
すなわち亜硝酸アンモニウムが挙げられ、その金属塩と
しては、例えば、LiNO2,NaNO2 ,KNO2
Mg(NO22 ,Ca(NO22 ,Zn(NO2 2
,Al(NO23 ,Zr(NO24 ,Sn(NO2
4 ,Cr(NO23 ,Co(NO22 ,Mn(N
22 ,Ni(NO22 等が好ましく、特に、アル
カリ金属亜硝酸塩が好ましい。このような亜硝酸塩は、
勿論2組以上併用することができ、更に亜硝酸と併用す
ることもできる。本発明においては亜硝酸塩は、これら
を含む水溶液中に、一般に0.001〜1.0重量%含
有されることが好ましい。
【0077】上記処理液で支持体表面を処理する場合の
処理条件としては、室温から約100℃の温度範囲で、
前処理された支持体を10〜300秒の間浸漬するか、
またはその処理液を支持体に塗布するのが好ましい。
【0078】本発明の感光性組成物を適用した感光性平
版印刷版は、通常の方法で現像処理することができる。
例えば、透明陽画フィルムを通して超高圧水銀灯、メタ
ルハライドランプ、キセノンランプ、タングステンラン
プ等の光源により露光し、継いで、種々のアルカリ現像
液にて現像する。この結果未露光部分のみが支持体表面
に残り、ポジ−ポジ型のレリーフ像が形成される。
【0079】上記アルカリ現像液としては、例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウ
ム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸ナトリウム等の
アルカリ金属塩の水溶液が挙げられる。アルカリ金属塩
の濃度は0.1〜10重量%が好ましい。又、該現像液
中に必要に応じアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤
やアルコール等の有機溶媒を加えることができる。
【0080】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は、その要旨を越えない限りこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0081】(支持体の作成)厚さ0.24mmのアルミニウ
ム板(材質1050、調質H16)を5重量%苛性ソーダ水溶
液中で65℃で1分間脱脂処理を行った後、水洗いし、0.
5モル塩酸水溶液中で25℃、電流密度60A/dm2の条件下
で30秒間電解エッチング処理を行った。次いで5重量%
苛性ソーダ水溶液中で60℃、10秒間のデスマット処理を
施した後、20重量%硫酸水溶液中で、温度20℃、電流密
度3A/dm2、の条件下で1分間陽極酸化処理を行っ
た。更に、水洗し80℃の熱水で20秒間熱水封孔処理を行
い、支持体を作成した。
【0082】実施例1 前記の方法で作成した支持体上に、下記に示す感光液1
を乾燥重量が2.2g/m2になるように塗布し、80℃で2分
間乾燥し感光性平版印刷版試料1を得た。 感光液1組成 o−ナフトキノンジアジド化合物 ※a 1.5 g ノボラック樹脂 ※b 6.7 g ポリエチレングリコール#2000 0.08g シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸 0.2 g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.08g p−フェニルアゾベンゼンスルホン酸クロリド ※c 0.16g メチルセロソルブ 100ml
【0083】実施例2 前記の感光液1の組成の、p−フェニルアゾベンゼンス
ルホン酸クロリドを0.08gに減量し、トリクロロメチル
化合物1(※d)を0.08g添加して調製した感光液2を
同様にして塗布、乾燥し、感光性平版印刷版試料2を得
た。
【0084】実施例3 前記の感光液1の組成の、p−フェニルアゾベンゼンス
ルホン酸クロリドを0.08gに減量し、トリクロロメチル
化合物2(※e)を0.08g添加して調製した感光液3を
同様にして塗布、乾燥し、感光性平版印刷版試料3を得
た。
【0085】比較例1 前記の感光液1の組成から、p−フェニルアゾベンゼン
スルホン酸クロリドを除き、トリクロロメチル化合物1
を0.08g添加して調製した感光液4を同様にして塗布、
乾燥し、感光性平版印刷版試料4を得た。
【0086】比較例2 前記の感光液1の組成から、p−フェニルアゾベンゼン
スルホン酸クロリドを除き、トリクロロメチル化合物1
を0.16g添加して調製した感光液5を同様にして塗布、
乾燥し、感光性平版印刷版試料5を得た。
【0087】実施例4 前記の方法で作成した支持体上に、下記に示す感光液6
を乾燥重量が2.2g/m2になるように塗布し、80℃で2分
間乾燥し感光性平版印刷版試料6を得た。 感光液4組成 o−ナフトキノンジアジド化合物 ※a 1.5 g ノボラック樹脂 ※b 6.7 g ポリエチレングリコール#2000 0.08g シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸 0.2 g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.08g トリクロロメチルオキサジアゾール化合物 ※d 0.08g 窒化塩化りん三量体 ※f 0.08g メチルセロソルブ 100ml
【0088】比較例3 前記の感光液4の組成より、窒化塩化りん三量体を除い
て調製した感光液7を同様にして塗布、乾燥し、感光性
平版印刷版試料7を得た。
【0089】比較例4 前記の感光液4の組成より、窒化塩化りん三量体を除
き、トリクロロメチルオキサジアゾール化合物の添加量
を0.16gに増量して調製した感光液8を同様にして塗
布、乾燥し、感光性平版印刷版試料8を得た。
【0090】※a:o−ナフトキノンジアジド化合物 ピロガロールとアセトンの縮合樹脂(Mw=1500)のピ
ロガロール骨格に対し1当量の1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸クロリドを縮合させたもの ※b:ノボラック樹脂 フェノールとm−クレゾールとp−クレゾールとホルム
アルデヒドとの共重縮合樹脂(フェノール、m−クレゾ
ール及びp−クレゾールの各々のモル比が2.0:4.8:3.
2,Mw=6500,Mw/Mn=5.4)
【0091】
【化17】
【0092】(感光性平版印刷版試料の評価)得られた
感光性平版印刷版試料1〜8のそれぞれに、2kwメタ
ルハライドランプを使用して8mW/cm2で30秒間露光
し、濃度計(コニカデンシトメーターPDA−65、赤フ
ィルター使用)を用いて露光部の濃度と未露光部の濃度
を測定し、その濃度差(ΔD)を算出し、露光可視画性
を評価した。
【0093】また、同様の露光を行った感光性平版印刷
版試料を市販現像液SDR−1(コニカ(株)製)の5
倍希釈液を用い、25℃、30秒間現像を行った。露光現像
後の試料を乾燥した後、市販消去液SIR−15(コニカ
(株)製)を部分的に筆で塗布し、3分間放置した後水
洗する。更に市販現像インキSPO−1(コニカ(株)
製)を用いてインキ盛りをして、消去部の周辺の汚れの
程度から現像性を評価した。
【0094】結果を表1に示す。
【0095】
【表1】 * 現像性の評価 ○:消去部周辺に全く汚れがない。 △:消去部周辺にルーペで確認できる程度の汚れがあ
る。 ×:消去部周辺に肉眼ではっきり確認できる汚れがあ
る。
【0096】以上の結果から、本発明による感光性組成
物は感光性平版印刷版として使用した際に、露光可視画
性及び現像性のいずれにも優れていることがわかる。
【0097】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の感
光性組成物により、遊離基生成化合物の添加量の変化に
よっても現像性を低下させることなく、露光可視画性に
優れた感光性平版印刷版を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 健夫 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 中井 英之 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 佐々木 充 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 上村 次郎 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I]で表わされる化合物を
    含有することを特徴とする感光性組成物。 一般式[I] R1−N=N−R2−SO2Cl (式中、R1及びR2はそれぞれ置換又は非置換のアルキ
    ル基、アリール基又は複素環式芳香環を表わす。)
  2. 【請求項2】 下記一般式[II]で表わされる化合物を
    含有することを特徴とする感光性組成物。 【化1】 (式中、R3〜R8は各々ハロゲン原子又はハロゲン原子
    を有する置換基を表わす。)
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