JPH05197070A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05197070A
JPH05197070A JP868492A JP868492A JPH05197070A JP H05197070 A JPH05197070 A JP H05197070A JP 868492 A JP868492 A JP 868492A JP 868492 A JP868492 A JP 868492A JP H05197070 A JPH05197070 A JP H05197070A
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film
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Kamiyuki Sasaki
頂之 佐々木
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蛍光増感紙との密着性が良く高鮮鋭性の画像
を得られるX線用ハロゲン化銀写真感光材料であって、
かつ軽量、小サイズで取り扱い易く、収納スペースを小
さくすることが可能なX線用ハロゲン化銀写真感光材料
を提供する。さらに圧力耐性が優れ、かつ自動現像機な
どでの搬送性のよいハロゲン化銀写真感光材料を提供す
る。 【構成】 支持体上の両面にそれぞれ少なくとも1層の
ハロゲン化銀乳剤層を有するシート状ハロゲン化銀写真
感光材料において、該支持体の厚みが50μm〜150μm
で、かつサイズが26cm×31cm以下であり、かつ該ハロゲ
ン化銀写真感光材料のメルティングタイムが40分以上で
あるハロゲン化銀写真感光材料による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接X線撮影用のハロ
ゲン化銀写真感光材料に関し、詳しくは該支持体シート
の寸法が26cm×31cm以下の小サイズで、 支持体に用いら
れる可撓性シートの厚みが50μm〜150μmである鮮鋭性
に優れた直接X線撮影用のハロゲン化銀写真感光材料に
関する。
【0002】
【発明の背景】X線用フィルムでは、一次情報であるX
線写真画像を直接情報源として用いている。最近におけ
る医療用X線写真分野では、老齢化社会を迎え患者数の
増加と診療期間の長期化の傾向がみられている。
【0003】一般に病院などの診療施設では、患者のX
線写真を照射録袋にいれて時系列的に収納保存し、再診
などのさい容易に検索利用できるようにしている。
【0004】さらに診断写真は一定の保存期間が義務付
けられているため、病院では多量の診断フィルムを収納
し、その保管と検索には多くの時間を要しているのが現
状である。
【0005】従来、医療用X線感光材料に用いられてい
る支持体は、 ニトロセルローズ、 3−酢酸セルロー
ズ、 ポリエステル、 ポリエチレンテレフタレートなど
が用いられてきたが、 いずれも170μm〜300μmの厚みが
あるために、かさ張り多量のフィルムを使用する長期治
療患者や、永久保存症例などの場合には、益々保存スペ
ースを多く要し、かつ現行の照射録袋の強度に耐えられ
ないなどの問題が挙げられていた。
【0006】又、従来の170μm〜300μmの支持体厚みで
は剛性が強いために、蛍光増感紙との密着性が悪くその
結果、鮮鋭性を劣化するなどの欠点を有していた。
【0007】特に乳房撮影のように撮影画像に30%〜50
%の乳腺組織が存在するケースでは、高画質オルソフィ
ルムとグリット撮影法を採用して感度を向上し、散乱線
による障害陰影を極力除去軽減して鮮鋭性の向上を図っ
てきたが、フィルム支持体の剛性による密着不良に基ず
く鮮鋭性の劣化は避けられないのが現状であった。
【0008】さらに近年、発癌年齢の低下で乳腺に起因
する散乱線障害により、鮮鋭性の低下をきたし、微小石
灰像の検出を困難にして乳癌診断上の障害となってい
た。
【0009】フィルムの剛性を少なくする目的でフィル
ム支持体を薄膜化すると、生フィルムのスリ傷耐性とピ
ックオフ耐性(シート状フィルムを現像処理したときに
発生するピンホール状の膜剥がれ)が劣化することが判
った。
【0010】特にフィルムを迅速現像処理したときに劣
化が著しかった。
【0011】そのため医療用X線感光材料においては、
物性を劣化することなく鮮鋭性改善の要望が強くなって
きており、新たな技術の開発が望まれていた。
【0012】
【発明の目的】従って本発明の第1の目的は、蛍光増感
紙との密着性が良く高鮮鋭性の画像を得られるX線用ハ
ロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
【0013】本発明の第2の目的は軽量、小サイズで取
り扱い易く、かつ収納スペースを小さくすることができ
るX線用ハロゲン化銀写真感光材料を提供することであ
る。
【0014】本発明の第3の目的は、圧力耐性が優れ、
かつ自動現像機などでの搬送性のよいハロゲン化銀写真
感光材料を提供することである。本発明の第4の目的
は、生フィルムのスリ傷耐性及びピックオフ耐性を改良
したハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
その他の目的は以下の明細から明らかとなる。
【0015】
【発明の構成】本発明の上記の目的は以下により達成さ
れることを見いだし本発明を成すに至った。即ち、支持
体上の両面にそれぞれ少なくとも1層のハロゲン化銀乳
剤層を有するシート状ハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該支持体の厚みが50μm〜150μmで、かつサイズが2
6cm×31cm以下であり、かつ該ハロゲン化銀写真感光材
料のメルティングタイムが40分以上であるハロゲン化銀
写真感光材料により達成される。以下、本発明を詳述す
る。
【0016】直接撮影用のX線写真感光材料は、金属ま
たは合成樹脂などから成るカセッテ中に蛍光増感紙と感
光材料を密着させ、蛍光体のX線励起光により画像を形
成せしめている。従って感光材料と蛍光増感紙との密着
性或は、支持体内の反射散乱光に起因する散乱性など
が、形成される画像の鮮鋭性を大きく左右している。
【0017】従って鮮鋭な画像を得るには、支持体厚み
が薄く、かつ蛍光増感紙との密着性のよい支持体を有し
たハロゲン化銀写真感光材料を用いることである。
【0018】X線用フィルムカセッテは、平坦な面の増
感紙と弾性体を内装したアールを有する形状の蓋によっ
てフィルムを圧着脱気し密着せしめてX線を照射してい
るのが普通である。
【0019】このようにX線で励起された蛍光により画
像を形成しているために、カセットサイズが大きいとフ
ィルム装填時の脱気が不充分となり易くその結果、鮮鋭
性を劣化する原因となる。又、脱気に時間を要するなど
の欠点がある。
【0020】一般に四つ切りサイズ(26cm×30.5cm)以
下のフィルムで撮影される乳房、四肢骨、頭部、下顎骨
撮影などの高鮮鋭性画像を必要とする撮影では、現状の
該サイズでの支持体厚みは180μm前後以上であることか
ら、前述した要因から高鮮鋭性の画像を得ることは不可
能と言える。
【0021】本発明による支持体としては、 写真感光
材料に通常用いられる硝酸セルローズ、酢酸セルローズ、
酢酸酪酸セルローズ、 ポリスチレン、 ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート、 ポリカーボネート、 シ
ンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体等の半
合成または合成高分子から成るフィルムを挙げることが
でき、このうちで特に好ましいのはポリエチレンテレフ
タレートフィルムである。これらの支持体の厚みは50μ
m〜160μmであって、好ましくは80μm〜150μmの範囲の
厚みが好ましい。
【0022】支持体の厚みは、50μm以下より薄い場合
は支持体として腰が弱く、皺になり易く実用上支障があ
る。また160μm以上では前述したごとく鮮鋭性が劣化し
てきて好ましくない。近年、ハロゲン化銀写真感光材料
は益々迅速処理の傾向が高まり、そのため感光材料に対
する外部からの機械的応力が加わる機会が増えてきてい
る。
【0023】種々の機械的応力が、ハロゲン化銀粒子に
加わると厚力カブリ(厚力で擦れた部分に発生するカブ
リで以下単に“スレ状増感”という)や、厚力減感(厚力
で擦れた部分に発生する減感で以下単に“スレ状減感”
という)を生じることはよく知られている。
【0024】ハロゲン化銀写真感光材料の支持体の厚み
は、上述した鮮鋭性以外に、物性面で生フィルムにおけ
るスリ傷耐性、自動現像機処理時の搬送性、ローラマー
ク性、圧力黒化、ピックオフ、さらにはスレ状の増減感
など数多くの要因と関連する。
【0025】本発明の支持体厚みによれば、支持体上に
塗布される乳剤層(親水性コロイド層)のメルティングタ
イム(以下、MTという)を、以下の条件下で40℃以上に
することによりスリ傷及びピックオフ耐性を得ることが
できる。
【0026】即ち、1cm×2cmに裁断したフィルム試料
を温度60℃に保った1.5%の苛性ソーダ水溶液中に無撹
拌状態で浸し、乳剤層が溶出するまでの時間をMTとし
た。本発明ではこのMTが40分以上であることが好まし
く、特に好ましくは40分以上70分以下である。
【0027】本発明に係る支持体のサイズは26cm×31cm
以下であって、好ましくは四つ切りサイズの(25.4cm×3
0.5cm)以下であり、例えば(24cm×30cm)或は(18cm×24c
m)のものが用いられる。
【0028】本発明の支持体として例えばポリエチレン
テレフタレートフィルムには570μm〜700μmに吸収極大
値を持つアンスラキノン型、アゾ型、アゾメチン型、イ
ンドアニリン型、オキソノール型、トリフェニルメタン
型、カルボシアニン型、スチリル型染料などから所望の
染料を選択して着色を施した支持体を用いてもよい。こ
らの染料は例えば特開昭61-48854号、同61-7838号、同6
0243654号、同60-32851号、同57-26849号などで開示さ
れている写真用染料である。本発明のに好ましい着色染
料としては、アンスラキノン系染料 Macrolex Blue RR
(Color index Soluvent Blue 97) である。
【0029】本発明に係る支持体の表面は、一般に行わ
れているように親水性コロイド層例えば写真乳剤層との
接触をよくするため下塗り処理されてもよく、また下塗
り表面は下塗り処理の前または後にコロナ放電、紫外線
照射、火焔処理等を施してもよい。
【0030】本発明の支持体上には乳剤層の他に下塗り
層(例えば特開昭52-104913号、同59-19940号、同59-199
41号、米国特許2,627,088号、同2,698,235号、同2、698、
240号、同3,615,556号、特公昭44-13278号、同45-10988
号などに記載の下引処理により形成された層)、ハレー
ション防止層、クロスオーバーカット層、着色層、中間
層、保護層、帯電防止層などの層を有してもよい。これ
らの層は支持体の両面に塗布されていてもよい。
【0031】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、公知の方法で製造できる。例えばリサー
チ・ディスクロージャー(RD)No.17643(1978年12月)・
22〜23頁の1・乳剤製造法(Emulsion Preparation and
types)及び同(RD)No.18716(1979年11月)・648頁に記
載の方法で調製することができる。
【0032】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
乳剤は、例えば,T.H.James著“Thetheory of the phot
ographic process”第4版、Macmillan社刊(1977年)38
〜104頁に記載の方法、G.F.Dauffin著「写真乳剤化学」
“Photographic Emulsion Chemistry”、Focal press
社刊(1966年)、P.Glafkides著「写真の物理と化学」“Chi
mie et physique photographique”Paul Montel 社刊
(1967年)、V.L.Zelikman 他著「写真乳剤の製造と塗布」
“Making and Coating photographic Emulsion”Focal
press 社刊(1964年)などに記載の方法により調製され
る。
【0033】即ち中性法、酸性法、アンモニア法などの
溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット法、
コントロールド・ダブルジェット法などの混合条件、コ
ンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件及
びこれらの組合わせ法を用いて製造することができる。
好ましい乳剤としては、沃化銀を粒子内部に局在させた
単分散乳剤が挙げられる。
【0034】ここで単分散とは、 95%以上の粒子が数平
均粒径の±40%以内のサイズに入る分散系である。ここ
で数平均粒径とは、粒子の投影面積径の数平均直径であ
る。ハロゲン化銀粒子の内部構造は任意であるがハロゲ
ン化銀組成の異なるコアシェル構造のものが好ましい。
【0035】シェルは、沃臭化銀、塩沃臭化銀、 塩臭化
銀、 臭化銀、 塩化銀等のハロゲン化銀によって被覆する
ことにより形成される。 好ましくは外表面から0.01μm
以上、特に0.01〜0.5μmの厚さのシェル部分が沃化銀を1
0モル%以下を含む沃臭化銀で、特に好ましくは、沃化
銀が 5モル%以下で形成される沃臭化銀が挙げられる。
【0036】本発明のハロゲン化銀写真感光材料には平
板状ハロゲン化銀粒子を用いてもよい。平板状ハロゲン
化銀乳剤は、粒子直径/厚さ(アスペクト比と呼ぶ)の平
均値(平均アスペクト比と呼ぶ)が2以上であり、好まし
くは3〜10である。
【0037】平板状ハロゲン化銀乳剤の製造方法は、特
開昭58-113926号、同58-113927号、同58-113934号、同6
2-1855号、ヨーロッパ特許219,849号、同219,850号等を
参考にすることもできる。
【0038】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌード
ル水洗法、フロキュレーシヨン沈降法などの水洗方法が
なされてよい。好ましい水洗法としては、例えば特公昭
35‐16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系ア
ルデヒド樹脂を用いる方法、又は特開昭63‐158644号記
載の凝集高分子剤例示G3,G8などを用いる方法が特に
好ましい脱塩法として挙げられる。
【0039】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤には、物理熟成又は化学熟成前後の工程にお
いて、各種の写真用添加剤を用いることができる。公知
の添加剤としては例えばリサーチ・ディスクロージャー
No.17643(1978年12月)、同No.18716(1979年11月)及び同
No.308119(1989年12月)に記載された化合物が挙げられ
る。これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示さ
れている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。
【0040】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。但
し当然のことではあるが本発明は以下述べる実施例によ
り限定されるものではない。
【0042】実施例1 (ポリエチレンテレフタレートフィルムの調製)ポリエチ
レンテレフタレートを押出し機にて熔融後、スリットダ
イヤより急冷回転ドラム上に押し出し、膜厚が3.2mmの
非結晶質のシートとし、ついで縦方向に95℃で4.0倍延
伸し、ついで横方向に110℃で4.5倍延伸後、210℃で熱
固定した後冷却し厚さ178μmの透明支持体を得た。得ら
れたフィルムの透過率は85%であった。非結晶質のシー
トの膜厚を変えた以外は同様にして、厚みがそれぞれ50
μm、80μm、100μm、120μm、140μm、及び160μmのフ
ィルム支持体を調製した。
【0043】獲られたフィルム上にグリシジルメタクリ
レート50wt%、メチルアクリレート10wt%、ブチルアク
リレート40wt%の3種のモノマーからなる共重合体をそ
の濃度が10wt%になるように希釈して得た共重合体水性
部分散液をフィルム支持体の両面に下引き層として塗布
した。
【0044】(試料フィルムの調製)平均粒経0.2μmの沃
化銀2.0モル%を含有する沃臭化銀の単分散粒子を核と
し、沃化銀30モル%を含有する沃臭化銀をpH9.1、 pA
g7.7で成長させ、その後pH8.0、pAg9.1で臭化カリウ
ムと硝酸銀を等モル添加し、平均沃化銀含有率が2.1モ
ル%の沃臭化銀粒子となるような14面体の平均粒径0.65
μm(A)、0.52μm(B)、の単分散乳剤粒子を調製した。
【0045】又、次のような平均粒径0.6μmの平板状沃
臭化銀乳剤(C)も調製した。
【0046】即ち、水1l中にゼラチン30g、臭化カリ
ウム10.5g、HO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2OHの0.5wt
%水溶液10mlを加えて溶解し、63℃に保った溶液(pAg
=9.1、pH=6.5)中に攪拌しながら0.90モルの硝酸銀溶
液30mlと0.90モルの沃化カリウムと臭化カリウムの混
合溶液(モル比1:99)30mlを15秒間で同時に添加し
た後、1モルの硝酸銀溶液600mlとモル比96.5:3.5の臭
化カリウムと沃化カリウムとからなる1モルの混合溶液6
00mlとを56分かけて同時添加して、平板状沃臭化銀乳
剤を調製した。
【0047】得られた平板状ハロゲン化銀粒子は、平均
粒径0.6μmで厚み0.20μm、沃化銀含有率が3.0モル%で
あった。
【0048】得られた(A)、(B)及び(C)のそれぞれの
乳剤を通常の凝集法で過剰塩類の脱塩を行った。
【0049】即ち40℃に保ち、ナフタレンスルホン酸ナ
トリウムのホルマリン縮合物と硫酸マグネシウムの水溶
液を加え凝集させた。上澄液を除去後、更に40℃までの
純水を加え、再び硫酸マグネシウム水溶液を加え凝集さ
せ上澄液を除去した。これらの粒子をそれぞれチオシア
ン酸アンモニウム塩を銀1モル当たり1.9×10-3モル、
及び適当な量の塩化金酸とハイポ及び後記分光増感色素
(a)と(b)を200:1の重量比で合計の量をハロゲン化銀
1モル当たり800mg添加して化学熟成を行い、終了15分
前に沃化カリウムを銀1モル当たり200mg添加し、その
後4‐ヒドロキシ‐6‐メチル‐1,3,3a,7‐テトラザイン
デンを3×10-2モルで安定化した。
【0050】得られた3種類の乳剤を用いて後掲の表1
に示す乳剤(1)及び乳剤(2)を調製した。乳剤(1)は上
記の粒子(A)、(B)をそれぞれ1:1の比率で混合した
ものである。乳剤(2)は粒子(C)を用いたもので、乳剤
は後掲の添加剤を加えてからpHを35℃で6.45に調整し
塗布液とした。
【0051】乳剤層は片面当たり銀換算値で2.0g/m2
保護層はゼラチン付量として0.99g/m2となるよう2台
のスライドホッパー型コーターで毎分90mのスピードで
前記の支持体上に両面同時塗布した。なお保護層は後記
の組成で調製した。
【0052】分光増感色素(a) 5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピ
ル)オキサカルボシアニンナトリウム塩の無水物 分光増感色素(b) 5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,1′-ジエチル-3,
3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシ
アニンナトリウム塩の無水物 又、乳剤液に用いた添加剤は次のとおりである。なお添
加量はハロゲン化銀1モル当りの量で示した。
【0053】 石灰処理オセインゼラチン 90g t‐ブチルカテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10000) 1.0g トリメチロールプロパン 10g スチレン‐無水マレイン酸共重合体 2.5g ジエチレングリコール 5g ニトロフェニル‐トリフェニルホスホニウムクロライド 50mg 1,3‐ジヒドロキシベンゼン‐4‐スルホン酸アンモニウム 4g 2‐メルカプトベンツイミダゾール‐5‐スルホン酸ナトリウム 15mg 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 1mg C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g 1,1‐ジメチロール‐1‐ブロム‐1‐ニトロメタン 10mg
【0054】
【化1】
【0055】又、表面保護層液にはゼラチン1gにつき、
下記の化合物を加えた。
【0056】
【化2】
【0057】 C9F19O(CH2CH2O)10CH2CH2OH 2mg C8F17SO3K 3mg C12H25CONH(CH2CH2O)5H 30mg 平均粒子径5μmのポリメチルメタクリレート(マット剤) 7mg コロイダルシリカ(平均粒子径0.013μm) 70mg iso-アミール-n-デシルスルホサクシネートソジウム塩 7mg (CHO)2 8mg HCHO 6mg 2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ- 1,3,5-トリアジンナトリウム塩 30mg 試料の評価方法 得られた試料について、感度、カブリ、 鮮鋭性 圧力黒
化、ローラーマークなどの写真性能についてテストを行
った。 処理は、 超迅速自動現像機 SRX-502(コニカ〔株〕製)を
用い指定現像液のSD-SR、 指定定着液 XF-SR(いずれもコ
ニカ〔株〕製)で45秒の標準処理を行った。
【0058】写真特性 (感度)黒化濃度が1.0増加するのに必要な光量の逆数を
求め、表1の比較試料No.1を100とした相対感度で表し
た。
【0059】(カブリ)未露光部の濃度から支持体濃度を
差し引いた濃度をカブリ濃度とした。
【0060】(鮮鋭性)フンクテストチャートSMS-5853
(コニカメディカル〔株〕販売)をマンモグラフィー用蛍
光増感紙M-100(コニカ〔株〕製)を装着した乳房撮影用
カセッテを用いて、試料フィルムが鉛で遮蔽されていな
い部分の濃度が1.0になるようにX線を照射した。
【0061】これを前記処理条件で処理した後、コニカ
マイクロデンシトメータPDM-5(コニカ〔株〕製)を用い
て測定し、MTFを求めた。得られたMTF値を空間周波数2.
0 L/Pの値で評価した。
【0062】(圧力黒化)試料フィルム3.5cm×13.5cmの
短冊とし圧力黒化試験機を用いて巾方向に折り曲げてか
ら現像処理し乾燥後、濃度計PDA-65(コニカ〔株〕製)で
黒化度を測定し未露光部との濃度差を表に示した。
【0063】(ローラマーク)未露光の試料フィルムを超
迅速自動現像機SRX-502を用い指定現像液XD-SR、指定定
着液XF-SR(いずれもコニカ〔株〕製)で45秒の標準処理
を行い下記の基準で目視評価した。
【0064】A: プレッシャー斑点がない B: フィルム縁部に薄い斑点が点在するが、実用上支
障はない C: フィルム中央部に薄い斑点が点在し、実用上支障
あり D: フィルム縁部に濃い斑点が点在し実用上支障あり E: フィルム中央部及び縁部に濃い斑点が点在し実用
不能 (搬送性)搬送性はオートフィダー(AF-1000)をSRX-501
(いずれもコニカ〔株〕製)に接続し500枚連続搬送し下
記の基準で評価した ○ :搬送不良なし △ :500枚中1〜2枚搬送不良発生 × :500枚中3枚以上発生 (MT)1cm×2cmに裁断したフィルム試料を温度60℃に
保った1.5%の苛性ソーダ水溶液中に無撹拌状態で浸
し、乳剤層が溶出するまでの時間をMT(メルティング
タイム)とした。 (ピックオフ)濃度2.5を得る全面均一露光を与え、超迅
速自動現像機SRX-502を用い指定現像液XD-SRで指定定着
液XF-SR(いずれもコニカ〔株〕製 )で試料10枚ずつ連続
んで標準処理をおこなった後、処理時に発生したピンホ
ールの数を各々5枚について測定し、ピックオフ発生値
=10枚中発生したピンホールの数/10枚全部の総面積×
四つ切りの面積を求め下記の基準で評価した。
【0065】A:ピックオフの発生値が1未満 B: 〃 〃 1以上2未満 C: 〃 〃 2以上5未満 D: 〃 〃 5以上 さらにフィルムの擦れによる増感或は減感性を、それぞ
れスレ状増感及びスレ状減感とし、以下の方法により評
価した。
【0066】(スレ状増感)暗室中にて試料を相対湿度
70%の雰囲気下に1時間調湿後、水平なテーブル上に2
枚重ねて置き、その上から1Kgの荷重を加えた状態で試
料の2枚のうちの上の試料を5cm/Secの速さで引っぱ
り、試料同士にスレ状の傷をつけた。
【0067】次いでその試料をセンシトメトリーと同様
の現像を行ってから下記の5段階のランクで目視評価し
た。
【0068】1;スレ状傷が試料全体にわたって発生し、
カブリ濃度が高くカブリ巾も大きい 2;スレによる黒化傷が試料の半分程度にわたって発生
し、カブリ濃度はやや高くカブリ巾は中程度 3;スレによる傷が多少認められる。カブリ濃度はやや高
くカブリ巾は中程度 4;スレによる傷が僅かに有ってカブリ濃度は低くカブリ
巾は細い 5;スレによるカブリの発生なし (スレ状減感)スレ状増感評価と同じように試料同士の
スレ状傷を付けてから、3分後に濃度1.0を与える全面
均一露光を与え、上記と同様に現像処理した。得られた
試料を下記の5段階のランクで目視評価した。
【0069】1;スレ状の減感が試料の2/3程度にわたっ
て発生し、減感が大きくクッキリと濃度が白く抜けてい
る 2;スレ状の減感が試料の1/3程度にわたって発生し、白
く抜けた部分がやや目立つ 3;スレ状の減感が多少認められるが、減感した部分は白
くぼやけている 4;スレ状の減感が僅かに認められるが殆ど気にならない 5;スレによる減感の発生なし 得られた結果を下記に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】表から明らかなように、比較試料にくらべ
本発明の試料NO.7,8,10,12,15,16,19,20,22,24,26,27
は感度、鮮鋭性、圧力耐性、ローラマーク耐性及び搬送
性、スリキズ耐性、ピックオフなどで優れた特性を有し
ていた。なお本発明外のサイズである大角或は半切りの
ように大サイズになると自動現像機において搬送不良が
発生した。
【0073】
【発明の効果】本発明により高鮮鋭性を有し、かつ圧力
耐性および搬送性、スリキズ耐性、ピックオフ耐性など
の物性に優れたハロゲン化銀写真感光材料を得られた。
さらにフィルムが軽量、小サイズで取り扱い易いことか
ら、撮影前後の保存の収納スペースを小さくできる利点
を有する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の両面にそれぞれ少なくとも1
    層のハロゲン化銀乳剤層を有するシート状ハロゲン化銀
    写真感光材料において、該支持体の厚みが50μm〜150μ
    mで、かつサイズが26cm×31cm以下であり、かつ該ハロ
    ゲン化銀写真感光材料のメルティングタイムが40分以上
    でことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
JP868492A 1992-01-21 1992-01-21 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH05197070A (ja)

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