JPH0519520A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0519520A
JPH0519520A JP17411891A JP17411891A JPH0519520A JP H0519520 A JPH0519520 A JP H0519520A JP 17411891 A JP17411891 A JP 17411891A JP 17411891 A JP17411891 A JP 17411891A JP H0519520 A JPH0519520 A JP H0519520A
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JP
Japan
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layer
surface protective
sensitivity
protective layer
perylene pigment
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Application number
JP17411891A
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English (en)
Inventor
Yasushi Mizuta
泰史 水田
Arihiko Kawahara
在彦 川原
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に赤外線レーザー等の単色光を光源とする
画像形成装置に使用した場合に、十分な感度が得られる
電子写真感光体を提供する。 【構成】 表面保護層中に、600nm以上の波長の光に
感度を有さず、しかも、画像形成プロセスにおける高電
界下で高い電荷輸送性を有するペリレン顔料を含有させ
る。ペリレン顔料の、表面保護層中における含有量は1
5重量%以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
より詳細には、赤外線レーザーを光源とするレーザービ
ームプリンタ、ファクシミリ、デジタル複写機等の画像
形成装置に使用するのに適した電子写真感光体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体のうち、結着樹脂
中に電荷輸送材料を含有させた電荷輸送層と、同じく結
着樹脂中に電荷発生材料を含有させた電荷発生層とを積
層した積層型感光層、或いは、結着樹脂中に電荷輸送材
料と電荷発生材料とを含有させた単層型感光層を備えた
有機感光体においては、感光層の摩耗を防止すべく、最
表層に、透明な表面保護層が積層されている。
【0003】上記表面保護層は、通常、それ自体絶縁性
の合成樹脂からなるため、画像形成プロセスにおける感
光層への電荷の注入が困難になって、電子写真感光体の
感度が低下するおそれがある。そこで、通常は、酸化
錫、酸化チタン等の、金属酸化物からなる導電性付与剤
を、表面保護層中に分散させることが行われている。と
ころが、上記金属酸化物系の導電性付与剤は、表面保護
層を構成する合成樹脂に対する分散性が悪いという問題
がある。
【0004】そこで、表面保護層中にも、画像形成時の
露光によって電荷を発生する電荷発生材料を含有させた
電子写真感光体が提案されている(特開昭63−261
269号公報参照)。上記電荷発生材料は、金属酸化物
よりも合成樹脂に対する分散性が良い上、画像形成時の
露光によって電荷を発生して、表面保護層の導電性を高
め、それによって、電子写真感光体の感度低下を防止す
る働きをする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の構成
では、前述した、赤外線レーザー等の単色光を光源とす
る画像形成装置に使用した場合に、十分な感度を得られ
ないという問題があった。これは、画像形成時に、表面
保護層中の電荷発生材料に電荷を発生させて、表面保護
層に導電性を付与するという、上記発明の性質上、表面
保護層中に含有される電荷発生材料として、画像形成時
の光に感度を有するものを使用しなければならないこと
に原因がある。
【0006】すなわち、前記のように単色光源を用いる
場合には、表面保護層中に含有させる電荷発生材料とし
て、感光層中に含有される電荷発生材料と同じ波長に感
度を有するものを使用しなければならない。このため、
本来、感光層に照射されるべき光の一部が、表面保護層
中の電荷発生材料によって消費されることになり、結果
として、照射光量に対応した感度が得られなくなってし
まうのである。
【0007】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、耐摩耗性に優れるとともに、特に赤外線レ
ーザー等の単色光を光源とする画像形成装置に使用した
場合に、十分な感度が得られる電子写真感光体を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、本発明者らは、結着樹脂に対する分散性の
良い種々の有機化合物について検討を行った。その結
果、電荷発生材料のうち、赤外線レーザー等の600nm
以上の波長の光に感度を有さないペリレン顔料が、画像
形成プロセスにおける高電界下で、高い電荷輸送性を有
することを見出した。そして、このペリレン顔料を、上
記600nm以上の波長の光に感度を有する電荷発生材料
と組み合わせることを考え、さらに検討を行った結果、
本発明を完成するに至った。
【0009】したがって、本発明の電子写真感光体は、
導電性基材上に、600nm以上の波長の光に感度を有す
る電荷発生材料を含有した感光層を備えるとともに、最
表層に、ペリレン顔料を15重量%以上含有する表面保
護層が積層されていることを特徴とする。上記構成から
なる、本発明の電子写真感光体においては、表面保護層
中に含まれるペリレン顔料が、600nm以上の波長の光
に感度を有さないので、照射された光は、このペリレン
顔料によって消費されることなく感光層に到達する。
【0010】以下に、本発明を詳細に説明する。表面保
護層中に含有されるペリレン顔料は、下記一般式(I) で
表される。
【0011】
【化1】
【0012】但し、上記式中R1 〜R4 は、同一または
異なるアルキル基を表す。上記一般式(I) で表されるペ
リレン系化合物としては、式(I) 中のR1 〜R4 が、炭
素数1〜6のアルキル基、例えば、メチル基、エチル
基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブ
チル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基である化合物が、好ましいものとしてあげら
れる。
【0013】具体的には、N,N′−ジ(3,5−ジメ
チルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカ
ルボキシジイミド、N,N′−ジ(3−メチル−5−エ
チルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカ
ルボキシジイミド、N,N′−ジ(3,5−ジエチルフ
ェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキ
シジイミド、N,N′−ジ(3,5−ジノルマルプロピ
ルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカル
ボキシジイミド、N,N′−ジ(3,5−ジイソプロピ
ルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカル
ボキシジイミド、N,N′−ジ(3−メチル−5−イソ
プロピルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テト
ラカルボキシジイミド、N,N′−ジ(3,5−ジノル
マルブチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テ
トラカルボキシジイミド、N,N′−ジ(3,5−ジ−
tert−ブチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−
テトラカルボキシジイミド、N,N′−ジ(3,5−ジ
ペンチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テト
ラカルボキシジイミド、N,N′−ジ(3,5−ジヘキ
シルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカ
ルボキシジイミド等があげられる。
【0014】上記ペリレン顔料が含有される表面保護層
を構成する結着樹脂としては、例えば熱硬化性シリコー
ン樹脂;エポキシ樹脂;ウレタン樹脂;硬化性アクリル
樹脂;アルキッド樹脂;不飽和ポリエステル樹脂;ジア
リルフタレート樹脂;フェノール樹脂;尿素樹脂;ベン
ゾグアナミン樹脂;メラミン樹脂;スチレン系重合体;
アクリル系重合体;スチレン−アクリル系共重合体;ポ
リエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポ
リエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー等のオレフ
ィン系重合体;ポリ塩化ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体;ポリ酢酸ビニル;飽和ポリエステル;ポリ
アミド;熱可塑性ウレタン樹脂;ポリカーボネート;ポ
リアリレート;ポリスルホン;ケトン樹脂;ポリビニル
ブチラール;ポリエーテル等があげられる。
【0015】表面保護層におけるペリレン顔料の含有割
合が、15重量%以上に限定されるのは、含有割合が1
5重量%未満では、ペリレン顔料の添加効果が得られ
ず、感光体の感度を改善できないからである。なお、ペ
リレン顔料の含有割合の上限については、特に限定され
ないが、60重量%程度であるのが好ましい。ペリレン
顔料の含有割合が60重量%を超えると、表面保護層の
耐摩耗性が不足するおそれがある。
【0016】表面保護層の厚みは特に限定されないが、
従来の表面保護層と同程度、すなわち、0.1〜10μ
m、特に2〜5μmの範囲内であることが好ましい。感
光層としては、結着樹脂中に電荷輸送材料を含有させた
電荷輸送層と、同じく結着樹脂中に電荷発生材料を含有
させた電荷発生層とを積層した積層型感光層、および、
結着樹脂中に電荷輸送材料と電荷発生材料とを含有させ
た単層型感光層のうち何れかの構成が採用される。積層
型感光層における電荷発生層と電荷輸送層の積層順序は
必要に応じて適宜決定することができる。また、結着樹
脂としては、前記表面保護層で例示した結着樹脂を使用
できる。
【0017】上記積層型感光層のうちの電荷発生層、ま
たは、単層型感光層に含有される、600nm以上の波長
の光に感度を有する電荷発生材料としては、従来公知の
種々の電荷発生材料の中から、上記600nm以上の波長
の光にのみ感度を有する電荷発生材料があげられる。具
体的には、フタロシアニン系化合物、アゾ系化合物等が
あげられ、中でも、フタロシアニン系化合物が好適に使
用される。
【0018】フタロシアニン系化合物の具体例として
は、メタルフリーフタロシアニン、アルミニウムフタロ
シアニン、バナジウムフタロシアニン、カドミウムフタ
ロシアニン、アンチモンフタロシアニン、クロムフタロ
シアニン、銅4−フタロシアニン、ゲルマニウムフタロ
シアニン、鉄フタロシアニン、ジアルキルフタロシアニ
ン、テトラメチルフタロシアニン、テトラフェニルフタ
ロシアニン等があげられ、また結晶形もα型、β型、γ
型、ε型、σ型、x型、τ型等の任意のものが使用可能
である。とくにこの発明では、安定性や分散性を考慮し
てx型メタルフリーフタロシアニンを使用するのが好ま
しい。
【0019】積層型感光層のうちの電荷輸送層、また
は、単層型感光層に含有される、電荷輸送材料として
は、例えばテトラシアノエチレン;フルオレノン系化合
物;ジニトロアントラセン等のニトロ化合物;無水コハ
ク酸;無水マレイン酸;ジブロモ無水マレイン酸;トリ
フェニルメタン系化合物;オキサジアゾール系化合物;
9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等の
スチリル系化合物;ポリ−N−ビニルカルバゾール等の
カルバゾール系化合物;ピラゾリン系化合物;1,1−
ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェ
ニル−1,3−ブタジエン等の共役不飽和化合物;4−
(N,N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド−N,N
−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン化合物;インド
ール化合物、オキサゾール化合物、イソオキサゾール系
化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合
物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、ピラ
ゾリン系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式
化合物;縮合多環族化合物等があげられる。これらの電
荷輸送材料は単独または2種以上を併用することができ
る。
【0020】単層型感光層における電荷発生材料の添加
量は、結着樹脂100重量部に対して1〜200重量部
であるのが好ましく、3〜50重量部であるのがより好
ましい。また、積層型感光層の電荷発生層中における電
荷発生材料の添加量は、結着重量100重量部に対して
1〜1000重量部であるのが好ましく、10〜500
重量部であるのがより好ましい。
【0021】また、単層型感光層における電荷輸送材料
の添加量は、結着樹脂100重量部に対して1〜100
0重量部であるのが好ましく、10〜200重量部であ
るのがより好ましい。また、積層型感光層の電荷輸送層
中における電荷輸送材料の添加量は、結着重量100重
量部に対して1〜1000重量部であるのが好ましく、
10〜200重量部であるのがより好ましい。
【0022】形成される感光層の厚みは、単層型の場合
で1〜100μm程度であるのが好ましく、10〜30
μm程度であるのがより好ましい。一方、積層型の場
合、電荷発生層の厚みは0.01〜100μm程度であ
るのが好ましく、0.1〜25μm程度であるのがより
好ましい。さらに、積層型において、電荷輸送層の厚み
は1〜100μm程度であるのが好ましく、5〜50μ
m程度であるのがより好ましい。
【0023】上記感光層や表面保護層には、酸化防止
剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤、可塑剤等を添加す
ることができる。酸化防止剤は、酸化の影響を受けやす
い構造を持つ電荷輸送材料等の機能成分の酸化による劣
化を防止することができる。酸化防止剤としては、2,
6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、トリエチレン
グリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,
6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、2,2−チオビス(4−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)、N,N′−ヘキサメ
チレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防
止剤が挙げられる。
【0024】上記感光層が形成される導電性基材は、感
光体が組み込まれる画像形成装置の機構、構造に対応し
てシート状またはドラム状などの適宜な形状に形成され
る。導電性基材は全体が金属等の導電性材料で構成され
ていてもよく、あるいは基材自体は導電性を有しない材
料で構成し、その表面に導電性を付与してもよい。前者
の構造を有する導電性基材に使用される導電性材料とし
ては、例えば表面をアルマイト処理したアルミニウムも
しくは未処理のアルミニウム、銅、スズ、白金、金、
銀、バナジウム、モリブデン、クロム、チタン、ニッケ
ル、ステンレス鋼、真鍮等の金属材料があげられる。
【0025】一方、後者の構造としては、合成樹脂基材
またはガラス基材の表面に、上記例示の金属やヨウ化ア
ルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性材料
からなる薄膜を積層あるいは真空蒸着や湿式めっき法な
どの公知の膜形成方法にて積層した構造のものを例示す
ることができる。導電性基材は、必要に応じてシランカ
ップリング剤やチタンカップリング剤等で表面処理し、
感光層との密着性を高めるようにしてもよい。
【0026】前記感光層や表面保護層は、前述の各成分
を含有する各層用の塗布液を調製し、これを各層ごとに
前記導電性基材上に塗布し、乾燥または硬化させて製造
される。塗布液の調製に際して使用される溶剤は、使用
する成分に応じて各種のものが使用可能であり、例えば
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭
化水素;ベンゼン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタ
ン、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素;イソプロピ
ルアルコール等のアルコール類;ジメチルエーテル等の
エーテル類;アセトン、シクロヘキサノン等のケトン
類;酢酸エチル等のエステル類;ジメチルホルムアミ
ド;ジメチルスルホキシド等の種々の溶剤があげられ
る。
【0027】前記塗布液は従来慣用の方法、例えばミキ
サー、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、
アトライター、超音波分散機等を用いて調製することが
できる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の電子写真感光体を、実施例
に基づいて説明する。実施例1〜3、比較例1 結着樹脂としてのポリカーボネート10重量部と、電荷
輸送材料としてのN,N′−(o,p−ジメチルフェニ
ル)−N,N′−(ジフェニル)ベンジシン7重量部と
を、所定量のベンゼンとともに、超音波分散機で1分間
分散混合して、積層型感光層用の電荷輸送層用塗布液を
調製した。
【0029】そして、この塗布液を、外径40mm×長さ
350mmのアルミニウム素管上に塗布し、暗所にて90
℃で30分間加熱乾燥させて、厚み20μmの電荷輸送
層を形成した。つぎに、結着樹脂としてのポリビニルブ
チラール10重量部と、電荷発生材料としてのx型メタ
ルフリーフタロシアニン10重量部とを、所定量のn−
ブタノールとともに、ボールミルで10時間攪拌混合し
て、積層型感光層用の電荷発生層用塗布液を調製した。
【0030】そして、この塗布液を、上記電荷輸送層上
に塗布し、暗所にて110℃で30分間加熱乾燥させ
て、厚み0.5μmの電荷発生層を形成した。つぎに、
結着樹脂としてのポリカーボネート100重量部と、表
1に示す配合量の、ペリレン顔料としてのN,N′−ジ
(3,5−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,
10−テトラカルボキシジイミドとを、所定量のベンゼ
ンとともに、超音波分散機で1分間分散混合して、表面
保護層用塗布液を調製した。
【0031】そして、この塗布液を、上記電荷発生層上
に塗布し、暗所にて90℃で30分間加熱乾燥させて、
厚み3μmの表面保護層を形成して、積層型感光層を有
する電子写真感光体を完成させた。
【0032】
【表1】
【0033】比較例2 表面保護層を形成しなかったこと以外は、上記実施例1
〜3、比較例1と同様にして、積層型感光層を有する電
子写真感光体を完成させた。比較例3 表面保護層用塗布液中にペリレン顔料を配合しなかった
こと以外は、上記実施例1〜3、比較例1と同様にし
て、積層型感光層を有する電子写真感光体を完成させ
た。
【0034】比較例4,5 表面保護層用塗布液中に、ペリレン顔料としてのN,
N′−ジ(3,5−ジメチルフェニル)ペリレン−3,
4,9,10−テトラカルボキシジイミドに代えて、表
2に示す配合量の、アンサンスロン顔料としてのジブロ
ムアンサンスロンを配合したこと以外は、上記実施例1
〜3、比較例1と同様にして、積層型感光層を有する電
子写真感光体を完成させた。
【0035】
【表2】
【0036】上記実施例並びに比較例の電子写真感光体
に対し、以下の各試験を行った。半減露光量、残留電位測定 各電子写真感光体を、静電複写試験装置(ジェンテック
社製の商品名ジェンテックシンシア30M)に装填し、
流れ込み電流(PC)を変化させることにより、その表
面を700Vに帯電させた。
【0037】つぎに、この帯電状態の電子写真感光体の
表面を、静電複写試験装置の露光光源であるキセノンラ
ンプからの光のうち、モノクロメータにより取り出した
780nmの光を用いて露光し、前記表面電位が1/2に
なるのに要する時間を求めて、半減露光量E1/2 (lux・
Sec)を算出した。また、上記露光開始時から0.4秒経
過後の表面電位を、残留電位Vr.p.として測定した。
【0038】耐摩耗性試験 各電子写真感光体を、静電式複写機(三田工業社製の型
番LPX2)に装填し、30000枚の連続複写を行っ
た後の、表面保護層の膜厚減少量Δt(μm)を測定し
た。以上の結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】上記表3の結果より、表面保護層を形成し
なかった比較例2は、耐摩耗試験により電荷発生層が摩
耗してなくなってしまった。また、ペリレン顔料の含有
割合が15重量%を下回る比較例1、表面保護層中にペ
リレン顔料を配合しなかった比較例3、および、ペリレ
ン顔料に代えてアンサンスロン顔料を配合した比較例
4,5は、いずれも、残留電位が著しく高い上、表面電
位が半減しなかった。
【0041】これに対し、実施例1〜3は、半減露光量
が小さく、かつ残留電位が低いなど、感度特性に優れる
上、耐摩耗性にも優れていることが判った。
【0042】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、以上のよう
に構成されており、600nm以上の波長の光に感度を有
さず、しかも、画像形成プロセスにおける高電界下で高
い電荷輸送性を有するペリレン顔料を、表面保護層中に
含有させているため、600nm以上の波長の光を光源と
する画像形成装置に使用した場合に、十分な感度が得ら
れるものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】導電性基材上に、600nm以上の波長の光
    に感度を有する電荷発生材料を含有した感光層を備える
    とともに、最表層に、ペリレン顔料を15重量%以上含
    有する表面保護層が積層されていることを特徴とする電
    子写真感光体。
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