JP2730744B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2730744B2
JP2730744B2 JP63299219A JP29921988A JP2730744B2 JP 2730744 B2 JP2730744 B2 JP 2730744B2 JP 63299219 A JP63299219 A JP 63299219A JP 29921988 A JP29921988 A JP 29921988A JP 2730744 B2 JP2730744 B2 JP 2730744B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は電子写真感光体に関し、より詳細には、感
光層、表面保護層等を積層して構成された電子写真感光
体に関するものである。
<従来の技術> いわゆるカールソンプロセスを利用した、複写機など
の画像形成装置においては、導電性を有する基材上に、
単層または複層の感光層、表面保護層等を積層した電子
写真感光体が用いられる。また、上記感光層、表面保護
層としては、材料の選択幅が広く、生産性に優れ、機能
設計の自由度が大きい、結着樹脂を含有する有機の層が
好ましく使用される。
電子写真感光体は、画像形成プロセス時に電気的、光
学的、熱的、機械的な衝撃を繰返し受けるので、各層中
に含まれる結着樹脂、電荷発生材料、電荷輸送材料等が
酸化されたり、光劣化したりするのを防止するため、酸
化防止剤、光安定剤等の添加剤を、前記各層の何れかに
添加することが行われている。
電子写真感光体用の添加剤としては、添加剤固有の機
能に優れているだけでなく、電子写真感光体の感光特性
等に悪影響を与えないことなどの性能が要求され、これ
らの性能をある程度具備する添加剤が種々提案されてい
る。
例えば酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール
類、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有
機硫黄化合物類、有機燐化合物類(特開昭63−18354号
公報参照)、特定構造を有するヒンダードフェノール類
(特開昭63−44662号公報参照)等が好ましいものとし
て挙げられる。また、光安定剤としては、ヒンダードア
ミン類が、電子写真感光体に好ましいものとして知られ
ている。
これらの添加剤は単独で使用されることは少なく、ヒ
ンダードフェノール類とヒンダードアミン類のように、
異なった種類の添加剤が複数種併用される場合が多い。
<発明が解決しようとする課題> ところが、特にヒンダードフェノール類とヒンダード
アミン類との併用系においては、その組み合わせ如何に
よっては、例えば下記反応によりヒンダードフェノール
類の水酸基が失われて、酸化防止剤としての機能を喪失
するなど、両添加剤の機能が相殺される場合があった。
また、上記反応により生成したキノン構造は、画像形
成プロセス時に発生するキャリヤを捕捉して、却って電
子写真感光体の感光特性に悪影響を及ぼす虞があった。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは、感光特性に悪影響を与え
ることなく、しかも、耐酸化性、光安定性に優れた電子
写真感光体を提供することにある。
<課題を解決するための手段および作用> 上記課題を解決するための、本発明に係る電子写真感
光体(以下「本発明感光」という)は、結着樹脂を含有
する層のうちの少なくとも一層に、下記一般式〔I〕〜
〔IV〕の各式で表わされる化合物よりなる群から選ばれ
た少なくとも一種のヒンダードフェノール類と、下記一
般式(V)で表されるヒンダードアミン類とを含有する
ことを特徴としている。
〔但し、上記式(V)中R6〜R9は、炭素数1〜4のアル
キル基からなる群より選ばれた同一または異なる基を表
わし、R10は、水素原子または炭素数1〜3のアルキ基
を表わし、R11は、水素原子または炭素数1〜12のアル
キル基を表わす。〕 上記構成からなる、本発明感光体においては、一般式
〔I〕ないし一般式〔IV〕で表わされる特定構造を有す
るヒンダードフェノール類(以下「特定ヒンダードフェ
ノール」という)を、一般式(V)で表されるヒンダー
ドアミン類と組み合わせることにより、両者の機能を相
殺させず、層中において共に十分に発揮させることがで
きるで、耐酸化性、光安定性を改善することができる。
また、この併用系は感光体の感光特性に悪影響を与える
ことがない。
本発明感光体が、上記のような顕著な効果を奏する理
由は、現在のところ詳らかでない。周知のように、酸化
防止剤、光安定剤等の複数の添加剤の組み合わせと、各
添加剤の機能の相乗作用、相殺作用については、未解明
な点が極めて多い。したがって、前記構成からなる本発
明感光体が、前述した顕著な効果を奏し得ることは、当
業者にとっても全く予期し得なかったことであり、その
理由の解明も、現在のところ全く不可能である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明感光体は、従来公知の種々の層構成の感光体に
適用することができ、上記特定ヒンダードフェノールお
よびヒンダードアミン類が含有される、結着樹脂を含む
層とは、例えば次のごとき、電子写真感光体の層を意味
する。
半導体材料からなる感光層上、または有機感光層上
に形成された表面保護層。
電荷発生材料と電荷輸送材料とを含有する単層型の
有機感光層。
電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型の有機感
光層の何れかの層。
半導体材料からなる電荷発生層と有機の電荷輸送層
とが積層された複合型の感光層における該電荷輸送層。
上記層に、特定ヒンダードフェノールと共に含有され
るヒンダードアミン類としては、前述したように下記一
般式(V)で表されるヒンダードアミン類が使用され
る。
〔但し、上記式(V)中R6〜R9は、炭素数1〜4のアル
キル基からなる群より選ばれた同一または異なる基を表
わし、R10は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を表わし、R11は、水素原子または炭素数1〜12のア
ルキル基を表わす。〕 前記各層に含まれる結着樹脂としては、熱硬化性シリ
コーン樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン樹脂;硬化性
アクリル樹脂;アルキッド樹脂;不飽和ポリエステル樹
脂;ジアリルフタレート樹脂;フェノール樹脂;尿素樹
脂;ベンゾグアナミン樹脂;メラミン樹脂;スチレン系
重合体;アクリル系重合体;スチレン−アクリル系共重
合体;ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
塩素化ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー等
のオレフィン系重合体;ポリ塩化ビニル;塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体;ポリ酢酸ビニル;飽和ポリエステ
ル;ポリアミド;熱可塑性ポリウレタン樹脂;ポリカー
ボネート;ポリアリレート;ポリスルホン;ケトン樹
脂;ポリビニルブチラール樹脂;ポリエーテル樹脂が例
示される。
特定ヒンダードフェノールおよびヒンダードアミン類
は、各層の物性、感光体の感光特性等に悪影響を及ぼさ
ない範囲内で、通常の酸化防止剤、光安定剤と同程度の
割合で含有させることができるが、結着樹脂の固形分10
0重量部に対する特定ヒンダードフェノールの含有量は
0.01〜50重量部の範囲内、ヒンダードアミン類の含有量
は0.01〜30重量部の範囲内であることが好ましい。特定
ヒンダードフェノールの含有量が0.01重量部未満、また
は、ヒンダードアミン類の含有量が0.01重量部未満で
は、電子写真感光対の耐酸化性および光安定性が共に十
分でなく、特定ヒンダードフェノールの含有量が50重量
部を超え、または、ヒンダードアミン類の含有量が30重
量部を超えると、残留電位、半減露光量等の感光特性、
耐摩耗性等の物性などに悪影響を及ぼすからである。
また、特定ヒンダードフェノールとヒンダードアミン
類との含有比率は、特定ヒンダードフェノール/ヒンダ
ードアミン=0.5〜5000の範囲内であることが好まし
い。
また、上記各層中には、ターフェニル、ハロナフトキ
ノン類、アセナフチレン等従来公知の増感剤;9−(N,N
−ジフェニルヒドラジノ)フルオレン、9−カルバゾリ
ルイミノフルオレン等のフルオレン系化合物;紫外線吸
収剤等の劣化防止剤;可塑剤など、前記特定ヒンダード
フェノールおよびヒンダードアミン類以外の種々の添加
剤を含有させることができる。
なお、本発明感光体は、添加剤以外の構成について
は、従来と同様の材料を用い、従来同様の構成とするこ
とができる。
まず、導電性基材について述べる。
導電性基材は、電子写真感光体が組み込まれる画像形
成装置の機構、構造に対応してシート状あるいはドラム
状など、適宜の形状に形成される。また、上記導電性基
材は、全体を金属などの導電性材料で構成しても良く、
基材自体は導電性を有しない構造材料で形成し、その表
面に導電性を付与しても良い。
なお、前者の構造を有する導電性基材において使用さ
れる導電性材料としては、表面がアルマイト処理され
た、または未処理のアルミニウム、銅、スズ、白金、
金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウ
ム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステ
ンレス鋼、真鍮等の金属材料が好ましい。
一方、後者の構造としては、合成樹脂製基材またはガ
ラス基材の表面に、上記例示の金属や、ヨウ化アルミニ
ウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性材料からな
る薄膜が、真空蒸着法または湿式めっき法などの公知の
膜形成方法によって積層された構造、上記合成樹脂成形
品やガラス基材の表面に上記金属材料等のフィルムがラ
ミネートされた構造、上記合成樹脂成形品やガラス基材
の表面に、導電性を付与する物質が注入された構造が例
示される。
なお、導電性基材は、必要に応じて、シランカップリ
ング剤やチタンカップリング剤などの表面処理剤で表面
処理を施し、感光層との密着性を高めても良い。
次に、導電性基材上に形成される感光層について述べ
る。
感光層は、前述したように、半導体材料や有機材料、
またはこれらの複合材料からなる構成のものが使用でき
る。
複合型感光層において電荷発生層として用いられると
共に、単独でも感光層を形成し得る半導体材料として
は、例えばα−Se、α−As2Se3、α−SeAsTe等のアモル
ファスカルコゲン化物やアモルファスシリコン(α−S
i)が挙げられる。上記半導体材料からなる感光層また
は電荷発生層は、真空蒸着法、グロー放電分解法等の公
知の薄膜形成方法によって形成することができる。
積層型の有機感光層における電荷発生層および単層型
の有機感光層に使用される、有機または無機の電荷発生
材料としては、例えば前記半導体材料の粉末;ZnO、CdS
等のII−VI族微結晶;ピリリウム塩;アゾ系化合物;ビ
スアゾ系化合物;フタロシアニン化合物;アンサンスロ
ン系化合物;ペリレン系化合物;インジゴ系化合物;ト
リフェニルメタン系化合物;スレン系化合物;トルイジ
ン系化合物;ピラゾリン系化合物;キナクリドン系化合
物;ピロロピロール系化合物が挙げられる。そして、上
記化合物の中でも、フタロシアニン系化合物に属する、
α型,β型,γ型など種々の結晶型を有するアルミニウ
ムフタロシアニン、銅フタロシアニン、メタルフリーフ
タロシアニン、チタニルフタロシアニン等が好ましく用
いられ、特に、上記メタルフリーフタロシアニンおよび
/またはチタニルフタロシアニンがより好ましく用いら
れる。なお、上記電荷発生材料は、それぞれ単独で用い
られる他、複数種を併用することもできる。
積層型の有機感光層または複合型の感光層における電
荷輸送層、単層型の有機感光層に使用される電荷輸送材
料としては、例えばテトラシアノエチレン;2,4,7−トリ
ニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン系化合物;
ジニトロアントラセン等のニトロ化化合物;無水コハク
酸;無水マレイン酸;ジブロモ無水マレイン酸;トリフ
ェニルメタン系化合物;2,5−ジ(4−ジメチルアミノフ
ェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾ
ール系化合物;9−(4−ジエチルアミノスチリル)アン
トラセン等のスチリル系化合物;ポリ−N−ビニルカル
バゾール等のカルバゾール系化合物;1−フェニル−3−
(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾ
リン系化合物;4,4′,4″−トリス(N,N−ジフェニルア
ミノ)トリフェニルアミン等のアミン誘導体;1,1−ビス
(4−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−
1,3−ブタジエン等の共役不飽和化合物;4−(N,N−ジエ
チルアミノ)ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒド
ラゾン等のヒドラゾン系化合物;インドール系化合物、
オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チ
アゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾ
ール系化合物、ピラゾール系化合物、ピラゾリン系化合
物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物;縮合
多環族化合物が挙げられる。上記電荷輸送材料も単独
で、あるいは、複数種併用して用いることができる。な
お、上記電荷輸送材料の中でも、前記ポリ−N−ビニル
カルバゾール等の光導電性を有する高分子材料は、感光
層の結着樹脂としても使用することができる。
単層型の有機感光層における、結着樹脂100重量部に
対する電荷発生材料の含有割合は、2〜20重量部の範囲
内、特に3〜15重量部の範囲内であることが好ましく、
一方、結着樹脂100重量部に対する電荷輸送材料の含有
割合は、40〜200重量部の範囲内、特に50〜100重量部の
範囲内であることが好ましい。電荷発生材料が2重量部
未満、または、電荷輸送材料が40重量部未満では、感光
体の感度が不充分になったり残留電位が大きくなったり
するからであり、電荷発生材料が20重量部を超え、また
は、電荷輸送材料が200重量部を超えると、感光体の耐
摩耗性が十分に得られなくなるからである。
上記単層型感光層は、適宜の厚みに形成できるが、通
常は、10〜50μm、特に15〜25μmの範囲内に形成され
ることが好ましい。
一方、積層型の有機感光層を構成する層のうち、電荷
発生層における、結着樹脂100重量部に対する電荷発生
材料の含有割合は、5〜500重量部の範囲内、特に10〜2
50重量部の範囲内であることが好ましい。電荷発生材料
が5重量部未満では電荷発生能が小さ過ぎ、500重量部
を超えると隣接する他の層や基材との密着性が低下する
からである。
上記電荷発生層の膜厚は、0.01〜3μm、特に0.1〜
2μmの範囲内であることが好ましい。
また、積層型の有機感光層および複合型感光層を構成
する層のうち、電荷輸送層における、結着樹脂100重量
部に対する電荷輸送材料の含有割合は、10〜500重量部
の範囲内、特に25〜200重量部の範囲内であることが好
ましい。電荷輸送材料が10重量部未満では電荷輸送能が
十分でなく、500重量部を超えると電荷輸送層の機械的
強度が低下するからである。
上記電荷輸送層の膜厚は、2〜100μm、特に5〜30
μmの範囲内であることが好ましい。
次に、表面保護層について述べる。
表面保護層は、前記例示の結着樹脂を主成分とし、そ
の他必要に応じて、導電性付与剤;ベンゾフェノン系紫
外線吸収剤等の添加剤を適宜量含有させることができ
る。
上記表面保護層の膜厚は、0.1〜10μm、特に1〜5
μmの範囲内であることが好ましい。
以上に説明した、単層型や積層型の有機感光層、複合
型感光層のうちの電荷輸送層、および表面保護層などの
有機の層は、前述した各成分を含有する各層用の塗布液
を調整し、これら塗布液を、前述した層構成を形成し得
るように、各層毎に順次導電性基材上に塗布し、乾燥ま
たは硬化させることで積層形成することができる。
なお、上記塗布液の調製に際しては、使用される結着
樹脂等の種類に応じて種々の溶剤を使用することができ
る。上記溶剤としては、n−ヘキサン、オクタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、キシレン、
トルエン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、四塩化
炭素、クロロベンゼン、塩化メチレン等のハロゲン化炭
化水素;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、アリルアルコール、シクロペンタノ
ール、ベンジルアルコール、フリフリルアルコール、ジ
アセトンアルコール等のアルコール類;ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホル
ムアミド;ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が挙げ
られ、これらが一種または二種以上混合して用いられ
る。また、上記塗布液を調整する際、分散性、塗工性等
を向上させるため、界面活性剤やレベリング剤等を併用
しても良い。
また、上記塗布液は従来慣用の方法、例えばミキサ
ー、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、ア
トライター、超音波分散機等を用いて調製することがで
きる。
<実施例> 以下に、実施例に基づき、本発明をより詳細に説明す
る。
実施例1 ポリアリレート(ユニチカ社製,商品名U−100)100
重量部、4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフェニルヒドラゾン100重量部および塩化メ
チレン(CH2Cl2)900重量部からなる電荷輸送層用塗布
液を調製し、この塗布液を外径78mm×長さ340mmのアル
ミニウム管上に塗布した後、100℃で30分間加熱乾燥さ
せて、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
次に、上記電荷輸送層上に、2,7−ジブロモアンサン
スロン(ICI社製)80重量部、メタルフリーフタロシア
ニン(BASF社製)20重量部、ポリ酢酸ビニル(日本合成
化学社製,商品名Y5−N)50重量部およびジアセトンア
ルコール2000重量部からなる電荷発生層用塗布液を塗布
し、上記と同様の条件で乾燥させて、膜厚0.5μmの電
荷発生層を形成した。
そして、熱硬化性シリコーン樹脂(東芝シリコーン社
製,商品名トスガード510)100重量部、導電性付与剤
(アンチモンドープ酸化スズ微粉末,住友セメント社
製)50重量部、トリエチルアミン1重量部、イソプロピ
ルアルコール300重量部、前記一般式〔III〕において、
R1,R2が共にt−ブチル基であるヒンダードフェノール
(アデカ・アーガス化学社製,商品名MARK AO−20)10
重量部、および、前記一般式〔V〕において、R6〜R9,R
10が何れもメチル基、R11が−C12H25基であるヒンダー
ドアミン類(三共社製,商品名C10−440)10重量部から
なる表面保護層用塗布液を上記電荷発生層上に塗布し、
110℃で1時間加熱硬化させて、膜厚2.5μmのシリコー
ン樹脂製表面保護層を形成し、積層型感光層を有するド
ラム型の電子写真感光体を作製した。
実施例2 表面保護層用塗布液中のヒンダードフェノール類とし
て、前記一般式〔II〕において、R1がt−ブチル基、R2
がメチル基である化合物(アデカ・アーガス化学社製,
商品名MARK AO−80)10重量部を用いたこと以外は、前
記実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例3 表面保護層用塗布液中のヒンダードフェノール類とし
て、前記一般式〔IV〕において、R1,R2が共にt−ブチ
ル基、R3〜R5が何れもメチル基である化合物(アデカ・
アーガス化学社製,商品名MARK AO−330)10重量部を用
いたこと以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真
感光体を作製した。
実施例4 表面保護用塗布液中のヒンダードフェノール類とし
て、前記一般式〔I〕において、R1,R2が共にt−ブチ
ル基、m=2、n=18である化合物(アデカ・アーガス
化学社製,商品名MARK AO−50)10重量部を用いたこと
以外は、前記実施例1と同様にして、電子写真感光体を
作製した。
比較例1 表面保護層用塗布液中のヒンダードフェノール類とし
て、下式〔IX〕で表わされる化合物(吉富製薬社製,商
品名ヨシノックスBHT)10重量部を用いたこと以外は、
前記実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製し
た。
比較例2 表面保護層用塗布液中にヒンダードフェノール類およ
びヒンダードアミン類を配合しなかったこと以外は、前
記実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
比較例3 表面保護層用塗布液中にヒンダードアミン類を配合し
なかったこと以外は、前記比較例1と同様にして、電子
写真感光体を作製した。
比較例4 表面保護層用塗布液中にヒンダードフェノール類を配
合せず、かつヒンダードアミン類として、下記一般式
(VII)において、R6〜R10が何れもメチル基である化合
物(三共社製,商品名サノールLS−765)10重量部を用
いたこと以外は、前記実施例3と同様にして、電子写真
感光体を作製した。
実施例5 前記実施例1の電荷発生層用塗布液と同配合の液中
に、実施例3で用いたヒンダードフェノール類(アデカ
・アーガス化学社製,商品名MARK AO−330)5重量部、
および、ヒンダードアミン類(三共社製,商品名C10−4
40)5重量部を配合した電荷発生層用塗布液を調製し、
この塗布液を実施例1のものと同様に形成した電荷輸送
層上に塗布し、同様の条件で乾燥させて、膜厚0.5μm
の電荷発生層を形成した。
そして、ヒンダードフェノール類およびヒンダードア
ミン類を配合しなかったこと以外は前記実施例1と同様
の表面補護送用塗布液を、上記電荷発生層上に塗布し、
同様の条件で硬化させて、膜厚2.5μmのシリコーン樹
脂製表面保護層を形成し、複層型感光層を有するドラム
型の電子写真感光体を作製した。
比較例5 電荷発生層用塗布液中のヒンダードフェノール類とし
て、前記一般式〔IX〕の化合物(吉富製薬社製,商品名
ヨシッノクスBHT)5重量部、ヒンダードアミン類とし
て、ポリ{[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イ
ミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチ
レン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イ
ミノ]}(チバガイギー社製,商品名CHIMASSORB 944L
D)5重量部を、それぞれ用いたこと以外は、前記実施
例5と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例6 前記実施例1の電荷輸送層用塗布液と同配合の液中
に、実施例3で用いたヒンダードフェノール類(アデカ
・アーガス化学社製,商品名MARK AO−330)10重量部、
および、ヒンダードアミン類(三共社製,商品名C10−4
40)10重量部を配合した電荷輸送層用塗布液を調製し、
この塗布液を外径78mm×長さ340mmのアルミニウム管上
に塗布した後、100℃で30分間加熱乾燥させて、膜厚20
μmの電荷輸送層を形成した。
次に、上記電荷輸送層上に、実施例1と同様の電荷発
生層用塗布液を塗布し、同様の条件で乾燥させて、膜厚
0.5μmの電荷発生層を形成した。
そして、前記実施例5と同様の表面保護層用塗布液を
上記電荷発生層上に塗布し、同様の条件で硬化させて、
膜厚2.5μmのシリコーン樹脂製表面保護層を形成し、
複層型感光層を有するドラム型の電子写真感光体を作製
した。
上記各実施例および各比較例で作製した電子写真感光
体について、下記の各試験を行った。
表面電位測定 上記各電子写真感光体を、静電複写試験装置(ジェン
テック社製,ジェンテックシンシア30M型機)に装填
し、その表面を正に帯電させて、表面電位V1s.p.(V)
を測定した。
半減露光量、残留電位測定 上記帯電状態の各電子写真感光体を、上記静電複写試
験装置の露光光源であるハロゲンランプを用いて、露光
強度0.92mW/cm2、露光時間60mSec.の条件で露光し、前
記表面電位V1s.p.が1/2となるまでの時間を求め、半減
露光量E 1/2(μJ/cm2)を算出した。
また、上記露光開始時から0.4秒経過後の表面電位
を、残留電位Vr.p.(V)として測定した。
繰返し露光後の表面電位変化測定 上記各電子写真感光体を複写機(三田工業社製,DC−1
11型機)に装填して500枚の複写処理を行った後、表面
電位を、繰返し露光後の表面電位V2s.p.(V)として測
定した。
また、前記V1s.p.値とV2s.p.値との差を、表面電位変
化値ΔV(V)として算出した。
光照射後の表面電位変化測定 上記各電子写真感光体を、白色蛍光燈を用いて1000Lu
x、10分間の条件で光照射し、30秒間静置した後、各電
子写真感光体の表面電位を、光照射後の表面電位VPとし
て測定した。また、前記V1s.p.値とVP値との差を、光照
射後の表面電位変化値ΔVP(V)として算出した。
外観 上記各電子写真感光体の外観を目視により観察した。
以上の結果を表に示す。
前記表の結果より、ヒンダードフェノール類とヒンダ
ードアミン類とを表面保護層に含有させた系(実施例1
〜4,比較例1)においては、何れのものも、初期表面電
位、半減露光量、残留電位については、ほぼ同程度の結
果が得られたが、特定ヒンダードフェノール以外のヒン
ダードフェノール類をヒンダードアミン類を併用すると
(比較例1)、両者を全く含有させなかった場合(比較
例2)と同じく、繰返し露光後の表面電位、および、光
照射後の表面電位に著しい低下が見られた。また、表面
保護層にヒンダードフェノール類のみ含有させた場合
(比較例3)には光照射後の表面電位が大きく低下し、
表面保護層にヒンダードアミン類のみ含有させた場合
(比較例4)には、繰返し露光後の表面電位が大きく低
下した。これに対し、実施例1〜4の電子写真感光体
は、何れも、繰返し露光後の表面電位ならびに光照射後
の表面電位の低下が小さく、耐酸化性および光安定性に
優れたものであることが判明した。
ヒンダードフェノール類とヒンダードアミン類とを電
荷発生層に含有させた系(実施例5,比較例5)において
は、特定ヒンダードフェノール以外のヒンダードフェノ
ール類をヒンダードアミン類と併用すると(比較例
5)、残留電位が高く、半減露光量が大きいなど、感光
特性が悪化し、また、繰返し露光後の表面電位の低下が
大きくなったが、実施例5の電子写真感光体は、残留電
位、半減露光量等の感光特性に優れる上、繰返し露光後
の表面電位ならびに光照射後の表面電位の低下が小さ
く、耐酸化性および光安定性に優れたものであることが
判明した。
また、ヒンダードフェノール類とヒンダードアミン類
とを電荷輸送層に含有させた実施例6の電子写真感光体
についても、残留電位、半減露光量等の感光特性に優れ
る上、繰返し露光後の表面電位ならびに光照射後の表面
電位の低下が小さく、耐酸化性および光安定性に優れた
ものであることが判明した。
なお、電子写真感光体の外観については、何れも異状
が認められなかった。
また、上記実施例1〜6の電子写真感光体は、何れ
も、ヒンダードアミン類として、塗布液中においてほぼ
中性を示す、前期一般式〔V〕の化合物を用いているの
で、塗布液中において強い塩基性を示す一般のヒンダー
ドアミン類を用いた比較例5における塗布液に比べて、
電荷発生材料等の分散質の分散性が良く、均一な層を形
成することができた。
<発明の効果> 以上のように、本発明に係る電子写真感光体によれ
ば、結着樹脂を含有する層が、特定ヒンダードフェノー
ルと、ヒンダードアミン類とを含有しているので、感光
特性に悪影響を与えることなく、しかも、耐酸化性、光
安定性を共に改善することが可能となる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂を含有する層のうちの少なくとも
    一層に、下記一般式(I)〜(IV)の各式で表わされる
    化合物よりなる群から選ばれた少なくとも一種のヒンダ
    ードフェノール類と、下記一般式(V)で表されるヒン
    ダードアミン類とを含有することを特徴とする電子写真
    感光体。 〔但し、上記式(I)〜(IV)中R1,R2は、メチル基お
    よびt−ブチル基からなる群より選ばれた同一または異
    なる基を表わし、R3〜R5は、メチル基、エチル基、メト
    キシ基およびエトキシ基からなる群より選ばれた同一ま
    たは異なる基を表わす。mは1または2、nは1〜18の
    整数を表わす。〕 〔但し、上記式(V)中R6〜R9は、炭素数1〜4のアル
    キル基からなる群より選ばれた同一または異なる基を表
    わし、R10は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル
    基を表わし、R11は、水素原子または炭素数1〜12のア
    ルキル基を表わす。〕
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