JP2014182315A - 電子写真感光体、電子写真画像形成方法及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に少なくとも感光層と表面保護層を有する電子写真感光体であって、当該感光層は電荷発生物質を含有し、当該表面保護層は、架橋性の重合性化合物を重合して得られた樹脂、及び前記感光層に含有される電荷発生物質とは極大吸収波長が異なる電荷発生物質を含有することを特徴とする。
【選択図】なし
Description
本発明の感光体は、導電性支持体の上に、少なくとも、感光層及び表面保護層を形成して作製されたものである。感光層は、光を吸収して電荷を発生する機能と電荷を輸送する機能の両方を有し、感光層の層構成としては、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単層構成であってもよく、また電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層の積層構成であってもよい。また、必要に応じて導電性支持体と感光層の間に中間層を設けてもよい。感光層は、その層構成を特に制限するものではなく、表面保護層を含めた具体的な層構成として、例えば以下に示すものがある。
(1)導電性支持体上に、電荷発生層と電荷輸送層、及び表面保護層を順次積層した層構成
(2)導電性支持体上に、電荷輸送物質と電荷発生物質とを含有する単層、及び表面保護層を順次積層した層構成
(3)導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、及び表面保護層を順次積層した層構成
(4)導電性支持体上に、中間層、電荷輸送物質と電荷発生物質とを含有する単層、及び表面保護層を順次積層した層構成
本発明の感光体は、上記(1)〜(4)いずれの層構成のものでもよく、これらの中でも、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、表面保護層を順次設けて作製された層構成のものが特に好ましい。
本発明の感光体は耐摩耗性の向上、画像メモリーの改善及び転写率向上を課題とし、導電性支持体上に少なくとも感光層と表面保護層を順次積層した構成のものである。この表面保護層には、架橋性の重合性化合物を重合して得られた樹脂をバインダー樹脂として含有する。
本発明に係る表面保護層に使用可能な架橋性の重合性化合物としては、ラジカル重合性反応基を二つ以上有するラジカル重合性の化合物が挙げられ、ラジカル重合性化合物としては、ラジカル重合性反応基として、アクリロイル基、又はメタクリロイル基の少なくともいずれかを有するラジカル重合性単量体が好ましい。
表面保護層に含有される電荷発生物質は、感光層に含有される電荷発生物質とは極大吸収波長が異なる電荷発生物質である。好ましくは、前記感光層に含有される電荷発生物質が、表面保護層に含有される電荷発生物質の長波長側の吸収端より長波長側に極大吸収帯の光吸収領域を有する電荷発生物質であることが好ましい。感光層に含有される電荷発生物質が、表面保護層に含有される電荷発生物質の長波長側の吸収端より長波長側に極大吸収帯の光吸収領域を有する電荷発生物質であると像露光時の光が感光層に含有される電荷発生物質によって効率よく吸収されるので、感光体としての光感度特性を損なうことがないので好ましい。
本発明に係る表面保護層は金属酸化物粒子を含有することが耐摩耗性が向上するので好ましい。金属酸化物粒子としては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化鉛、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化ジルコニウム、酸化スズ、チタニア(二酸化チタン)、酸化ニオブ、酸化モリブデン、及び酸化バナジウム等の金属酸化物粒子が例示されるが、中でも、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ(酸化アルミニウム)、及び酸化亜鉛粒子が好ましい。また、金属酸化物粒子の個数平均一次粒径は1〜300nmの範囲内であることが好ましい。特に好ましくは3〜100nmである。
本発明に係る表面保護層に含有される金属酸化物粒子は、表面処理剤で処理されたものであることが好ましく、更に反応性有機基を有する表面処理剤で表面処理されたものがより好ましい。
本発明に係る表面処理剤としては、金属酸化物粒子の表面に存在するヒドロキシ基等と反応する表面処理剤が好ましく、これらの表面処理剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等が挙げられる。また、本発明においては、表面保護層の硬度を更に高くする目的で、反応性有機基を有する表面処理剤が好ましく、反応性有機基を有する表面処理剤としては、ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤が好ましい。これらのラジカル重合性反応基は、本発明に係る架橋性の重合性化合物とも反応して強固な保護膜を形成することができる。ラジカル重合性反応基を有する表面処理剤としては、ビニル基、アクリロイル基又はメタクリロイル基などのラジカル重合性反応基を有するシランカップリング剤が好ましく、このようなラジカル重合性反応基を有する表面処理剤の例としては、下記のような公知の化合物を挙げることができる。
S−2:CH2=CHSi(OCH3)3
S−3:CH2=CHSiCl3
S−4:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−5:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OCH3)3
S−6:CH2=CHCOO(CH2)2Si(OC2H5)(OCH3)2
S−7:CH2=CHCOO(CH2)3Si(OCH3)3
S−8:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−9:CH2=CHCOO(CH2)2SiCl3
S−10:CH2=CHCOO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−11:CH2=CHCOO(CH2)3SiCl3
S−12:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)(OCH3)2
S−13:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(OCH3)3
S−14:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)(OCH3)2
S−15:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OCH3)3
S−16:CH2=C(CH3)COO(CH2)2Si(CH3)Cl2
S−17:CH2=C(CH3)COO(CH2)2SiCl3
S−18:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(CH3)Cl2
S−19:CH2=C(CH3)COO(CH2)3SiCl3
S−20:CH2=CHSi(C2H5)(OCH3)2
S−21:CH2=C(CH3)Si(OCH3)3
S−22:CH2=C(CH3)Si(OC2H5)3
S−23:CH2=CHSi(OCH3)3
S−24:CH2=C(CH3)Si(CH3)(OCH3)2
S−25:CH2=CHSi(CH3)Cl2
S−26:CH2=CHCOOSi(OCH3)3
S−27:CH2=CHCOOSi(OC2H5)3
S−28:CH2=C(CH3)COOSi(OCH3)3
S−29:CH2=C(CH3)COOSi(OC2H5)3
S−30:CH2=C(CH3)COO(CH2)3Si(OC2H5)3
S−31:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)2(OCH3)
S−32:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OCOCH3)2
S−33:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(ONHCH3)2
S−34:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH3)(OC6H5)2
S−35:CH2=CHCOO(CH2)2Si(C10H21)(OCH3)2
S−36:CH2=CHCOO(CH2)2Si(CH2C6H5)(OCH3)2
表面処理するに際して、金属酸化物粒子100質量部に対し、表面処理剤0.1〜100質量部、溶媒50〜5000質量部を用いて湿式メディア分散型装置を使用して処理することが好ましい。また、乾式でも処理することができる。
本発明に係る表面保護層に使用可能な架橋性の重合性化合物を重合反応させる方法としては、電子線開裂反応を利用する方法やラジカル重合開始剤の存在下で光や熱を利用する方法等により重合反応を行うことができる。ラジカル重合開始剤を用いて重合反応を行う場合、重合開始剤として光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれも使用することができる。また、光、熱の両方の開始剤を併用することもできる。
また、表面保護層に各種の滑剤粒子を含有させることも可能である。例えば、フッ素原子含有樹脂粒子を加えることができる。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、及びこれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に四フッ化エチレン樹脂及びフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。
表面保護層の形成に使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、ベンジルアルコール、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、酢酸エチル、酢酸ブチル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、1−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ピリジン及びジエチルアミン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表面保護層は、架橋性の重合性化合物、必要に応じて、表面処理金属酸化物粒子、その他の樹脂、重合開始剤、滑剤粒子、酸化防止剤等を添加して調製した塗布液を、公知の方法により感光層表面に塗布し、自然乾燥又は熱乾燥を行い、その後硬化処理して作製することができる。表面保護層の膜厚は、0.2〜10μmが好ましく、0.5〜6μmがより好ましい。
本発明の感光体の表面保護層の硬度は、ユニバーサル硬さ値(HU)で評価することができる。ユニバーサル硬さ値(HU)は、150N/mm2以上、500N/mm2以下であることが、耐摩耗性向上の観点から好ましい。
このユニバーサル硬さの測定は、市販の硬度測定装置を用いて行うことができ、例えば、超微小硬度計「HM−2000」(フィッシャー・インストルメンツ社製)を用いて測定することができる。
測定機:超微小硬度計「HM−2000」(フィッシャー・インストルメンツ社製)
圧子形状:ビッカース圧子(a=136°)
測定環境:20℃・60%RH
最大試験荷重:2mN
荷重速度:2mN/10sec
最大荷重クリープ時間:5sec
除荷速度:2mN/10sec
なお、測定は各試料とも軸方向に均等間隔で5点、周方向に均等角度で3点の合計15点測定し、その平均値を本発明で定義するユニバーサル硬さ値(HU)とする。
本発明の感光体に用いられる支持体は、導電性を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛又はステンレスなどの金属をドラム又はシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独又はバインダー樹脂とともに塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
本発明の感光体は、導電性支持体と感光層の中間にバリア機能と接着機能を有する中間層を設けることができる。中間層は、カゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド、ポリウレタン及びゼラチン等のバインダー樹脂を公知の溶媒に溶解させて浸漬塗布等により形成させることができる。前記バインダー樹脂の中でもアルコール可溶性のポリアミド樹脂が好ましい。
前述したように、本発明の感光体を構成する感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能を一つの層に付与した単層構成の他に、電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に感光層の機能を分離させた層構成のものがより好ましい。このように、機能分離型の層構成とすることにより、繰り返し使用に伴う残留電位の上昇を小さく制御できる他、各種の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすいメリットがある。負帯電性感光体は中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)を設ける構成をとり、正帯電性感光体は中間層の上に電荷輸送層(CTL)、その上に電荷発生層(CGL)を設ける構成をとる。好ましい感光層の層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体である。
本発明に係る電荷発生層は、電荷発生物質(CGM)とバインダー樹脂を含有するもので、電荷発生物質をバインダー樹脂溶液中に分散させてなる塗布液を塗布して形成されたものが好ましい。
本発明に係る電荷輸送層は、少なくとも層内に電荷輸送物質(CTM)とバインダー樹脂を含有するものであり、電荷輸送物質をバインダー樹脂溶液中に溶解、塗布して形成される。
本発明の感光体を構成する中間層、電荷発生層、電荷輸送層、表面保護層等の各層は公知の塗布方法により形成することができる。具体的には、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、円形量規制型塗布法等が挙げられる。なお、円形量規制型塗布方法については、例えば、特開昭58−189061号公報、特開2005−275373号公報に記載されている。
本発明の感光体は、電子写真方式の公知の種々の画像形成方法において用いることができる。例えば、モノクロの画像形成方法やフルカラーの画像形成方法に用いることができる。フルカラーの画像形成方法では、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各々に係る4種類のカラー現像装置と、一つの感光体とにより構成される4サイクル方式の画像形成方法や、各色に係るカラー現像装置及び感光体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載するタンデム方式の画像形成方法など、いずれの画像形成方法も用いることができる。
本発明の電子写真画像形成装置は、本発明の感光体を使用して、感光体上に帯電装置にて帯電する帯電手段、像露光することにより形成された静電潜像を形成する露光手段、現像装置を用いて現像することにより顕像化させてトナー画像を得る現像手段、このトナー画像を用紙又は転写ベルト等の転写媒体上に転写する転写手段、その後、感光体上に残存する正電荷を除去する除電手段を有している。コピー用紙上に直接転写されたトナー画像、及び転写ベルト等の転写媒体を経て用紙上に転写されたトナー画像は接触加熱方式等の定着処理によってコピー用紙に定着する定着手段により可視画像を得る。転写の後、感光体上に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニングブレード等のクリーニング手段によりにより除去される。
(表面処理金属酸化物微粒子1の作製)
金属酸化物微粒子として個数平均一次粒径20nmの「酸化スズ」100質量部、重合性表面処理剤として「例示化合物S−12」30質量部、メチルエチルケトン1000質量部を湿式サンドミル(径0.5mmのアルミナビーズ)に入れ、30℃にて6時間混合、その後、メチルエチルケトンとアルミナビーズを濾別し、60℃にて乾燥し「表面処理金属酸化物微粒子1」を調製した。
<感光体1の作製>
下記のようにして感光体1を作製した。
下記組成の分散液を同じ溶媒にて2倍に希釈し、一夜静置後に濾過(フィルター;日本ポール社製リジメッシュ5μmフィルター使用)し、中間層塗布液を調製した。
酸化チタンSMT500SAS(テイカ社製) 3質量部
メタノール 10質量部
分散機としてサンドミルを用いて、バッチ式で10時間の分散を行った。
電荷発生物質:Y−TiPh(チタニルフタロシアニン顔料(Cu−Kα特性X線回折スペクトル測定で、少なくとも27.3°の位置に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン顔料で、780nmに極大吸収を有する)) 20質量部
ポリビニルブチラール樹脂(#6000−C:電気化学工業社製) 10質量部
酢酸t−ブチル 700質量部
4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300質量部
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
電荷輸送物質:4,4′−ジメチル−4″−(β−フェニルスチリル)トリフェニルアミン 225質量部
バインダー:ポリカーボネートZ(Z300:三菱ガス化学社製) 300質量部
酸化防止剤(Irganox1010:BASFジャパン社製) 6質量部
テトラヒドロフラン 1600質量部
トルエン 400質量部
シリコーンオイル(KF−54:信越化学社製) 1質量部
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
表面処理金属酸化物粒子1 100質量部
重合性化合物(例示化合物M1) 100質量部
電荷発生物質(例示化合物Q−3) 25質量部
重合開始剤(イルガキュアー819:BASFジャパン社製) 15質量部
2−ブタノール 500質量部
上記成分を混合撹拌し、十分に溶解・分散し、表面保護層塗布液を調製した。この塗布液を先に電荷輸送層まで作製した感光体上に円形スライドホッパー塗布機を用いて、表面保護層を塗布した。塗布後、キセノンランプを用いて紫外線を1分間照射して、乾燥膜厚2.0μmの表面保護層を得た。このようにして「感光体1」を作製した。
感光体1の表面保護層の電荷発生物質を表1のように変更し、同様に塗布した。塗布後、120℃70分間乾燥を行い、乾燥膜厚2.0μmの表面保護層を得た。このようにして「感光体2」〜「感光体18」を作製した。「感光体17」の表面保護層には、電荷発生物質を添加しなかった。
フィッシャー・インストルメンツ社製「超微小硬度計HM−2000」を用いて表面硬度(ユニバーサル硬さ値)を測定した。測定条件は2mN、及び10秒間感光体表面へ荷重をかけ、5秒のクリープ時間後に2mN、及び10秒間かけて初期状態に戻した。膜硬度の値として150N/mm2以上であれば、感光体の耐久性として問題はない。
以上のようにして作製した感光体1〜18について、以下のようにして評価を行った。結果を表2、表3に示した。
〈メモリー〉
得られた感光体をコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製フルカラー複合機「bizhub PRO C6500」(波長780nmのレーザー露光・反転現像・中間転写体ありのタンデム方式カラー複合機)に搭載し、シアン(C)の位置に配置した。
A:転写電流80μA以上100μA以下で、濃度ムラが全くみられない
B:転写電流60μA以上75μA以下で、濃度ムラが全くみられない
C:転写電流60μA以上75μA以下で、僅かに濃度ムラがみられるが、実用上問題ないレベル
D:転写電流40μA以上55μA以下で、僅かに濃度ムラがみられるが、実用上問題ないレベル(ただし、高画質の画像を形成する際には問題となるレベル)
E:転写電流20μ以上A35μA以下でも濃度ムラが明確にみられ、実用上問題となるレベル
〈表面電位〉
本発明の感光体をコニカミノルタビジネステクノロジーズ社製フルカラー複合機「bizhub PRO C6500」(波長780nmのレーザー露光・反転現像・中間転写体ありのタンデム方式フルカラー複合機)に搭載し、シアン位置の感光体の表面電位(負帯電時の表面電位、露光後の表面電位、転写後の表面電位及び除電後の表面電位)を測定した。測定条件は、比較例1の感光体17の負帯電時の表面電位が−700Vになるように調整して行った。電位計は、上記複合機内に内蔵している電位計を使用し、測定プローブをそれぞれの位置に設置しアナログ信号をモニターすることにより測定した。測定は23℃・50%RHの環境下で行った。
現像時の感光体上に付着したトナー質量をAとして、転写後の転写ベルト上に付着したトナー質量をBとしたとき、トナー転写率を(B/A)×100(%)と定義する。測定方法は、2×3cmの粘着テープを用いて、転写ベルト上に付着したトナー、及び転写後感光体上に残留したトナーをテープに移し取り、移し取る前後の質量の差分からトナー質量を測定した。ここでは、転写ベルト上に付着したトナー質量をB、感光体上に残留したトナー質量をCとしたとき、BとCの和をAとする。
2 感光層
3 中間層
4 電荷発生層
5 電荷輸送層
6 表面保護層
7 金属酸化物粒子
11 感光体
17 露光の光
20 帯電極
22 露光用光源
23 現像器
24 転写媒体
25 転写電極
27 クリーニングブレード
28 除電ランプ
Claims (12)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層と表面保護層を有する電子写真感光体であって、当該感光層は電荷発生物質を含有し、当該表面保護層は、架橋性の重合性化合物を重合して得られた樹脂、及び前記感光層に含有される電荷発生物質とは極大吸収波長が異なる電荷発生物質を含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 前記表面保護層に含有される電荷発生物質が、多環キノン系化合物、ペリレン系化合物及びアゾ系化合物から選択される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記多環キノン系化合物が、下記一般式(1)又は一般式(2)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記ペリレン系化合物が、下記一般式(3)、一般式(4)又は一般式(5)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記アゾ系化合物が、下記一般式(6)、一般式(7)、一般式(8)、一般式(9)、一般式(10)、一般式(11)又は一般式(12)で表される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
- 前記架橋性の重合性化合物が、分子中にアクリロイル基又はメタクリロイル基の少なくともいずれかを有する重合性単量体であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
- 前記表面保護層が、金属酸化物粒子を含有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層に含有される電荷発生物質が、表面保護層に含有される電荷発生物質の長波長側の吸収端より長波長側に極大吸収帯の光吸収領域を有する電荷発生物質であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の電子写真感光体を有し、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、及び除電工程を有することを特徴とする電子写真画像形成方法。
- 前記除電工程が、光を照射することによる光除電工程であって、当該光が、前記表面保護層に含有される電荷発生物質と前記感光層に含有される電荷発生物質の両方が吸収する波長の光を含む光であることを特徴とする請求項9に記載の電子写真画像形成方法。
- 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の電子写真感光体を有し、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、及び除電手段を有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
- 前記除電手段が、光を照射することによる光除電手段であって、当該光が、前記表面保護層に含有される電荷発生物質と前記感光層に含有される電荷発生物質の両方が吸収する波長の光を含む光であることを特徴とする請求項11に記載の電子写真画像形成装置。
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