JPH05194612A - 乳化重合用分散安定剤 - Google Patents
乳化重合用分散安定剤Info
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- JPH05194612A JPH05194612A JP4027359A JP2735992A JPH05194612A JP H05194612 A JPH05194612 A JP H05194612A JP 4027359 A JP4027359 A JP 4027359A JP 2735992 A JP2735992 A JP 2735992A JP H05194612 A JPH05194612 A JP H05194612A
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- vinyl
- emulsion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 接着性が改良されたビニルエステル系重合体
エマルジョンを容易に得ることができる乳化重合用分散
安定剤を提供することを目的とする。 【構成】 平均重合度が3500以上のビニルアルコー
ル系重合体(例:PVA)からなるビニルエステル系モ
ノマーの乳化重合用分散安定剤。
エマルジョンを容易に得ることができる乳化重合用分散
安定剤を提供することを目的とする。 【構成】 平均重合度が3500以上のビニルアルコー
ル系重合体(例:PVA)からなるビニルエステル系モ
ノマーの乳化重合用分散安定剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビニルエステル系モノマ
ーの乳化重合用分散安定剤に関する。さらに詳しくは、
接着性が改良されたビニルエステル系重合体エマルジョ
ンを容易に得ることのできるビニルエステル系モノマー
の乳化重合用分散安定剤に関する。
ーの乳化重合用分散安定剤に関する。さらに詳しくは、
接着性が改良されたビニルエステル系重合体エマルジョ
ンを容易に得ることのできるビニルエステル系モノマー
の乳化重合用分散安定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、乳化剤を用いないで、ビニルアル
コール系重合体などの水溶性高分子を保護コロイドに用
いて、水性媒体中で、酢酸ビニルなどのビニルエステル
系モノマーを乳化単独重合ないしは他のモノマー類と乳
化共重合して得られたビニルエステル系重合体エマルジ
ョンは、接着剤、塗料などの用途に幅広く使用されてい
る。従来のビニルエステル系重合体エマルジョンの特徴
はビニルアルコール系重合体を保護コロイドとしている
点にあり、そのためにエマルジョンの安定性が良く、無
機物などとの混和性も良好である。
コール系重合体などの水溶性高分子を保護コロイドに用
いて、水性媒体中で、酢酸ビニルなどのビニルエステル
系モノマーを乳化単独重合ないしは他のモノマー類と乳
化共重合して得られたビニルエステル系重合体エマルジ
ョンは、接着剤、塗料などの用途に幅広く使用されてい
る。従来のビニルエステル系重合体エマルジョンの特徴
はビニルアルコール系重合体を保護コロイドとしている
点にあり、そのためにエマルジョンの安定性が良く、無
機物などとの混和性も良好である。
【0003】しかしながら、従来のビニルアルコール系
重合体を保護コロイドに用いた場合には、得られたエマ
ルジョンは幾つかの問題点を有し、その解決が強く要望
されている。例えば、酢酸ビニル系重合体エマルジョン
の場合には、該エマルジョンを接着剤とか粘着剤などに
用いる場合、初期タック、特にウエットタックが不足し
ており、初期接着力が不充分であった。
重合体を保護コロイドに用いた場合には、得られたエマ
ルジョンは幾つかの問題点を有し、その解決が強く要望
されている。例えば、酢酸ビニル系重合体エマルジョン
の場合には、該エマルジョンを接着剤とか粘着剤などに
用いる場合、初期タック、特にウエットタックが不足し
ており、初期接着力が不充分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、製品のコストダ
ウンや生産性の向上を目的として、エマルジョンからな
る接着剤の塗工速度が早くなってきており、その結果、
接着剤の初期接着力の改善が課題となっている。本発明
の目的は、ビニルエステル系重合体エマルジョンを工業
的な規模で容易に得ることのできるビニルエステル系モ
ノマーの乳化重合に適した分散安定剤を提供することに
ある。
ウンや生産性の向上を目的として、エマルジョンからな
る接着剤の塗工速度が早くなってきており、その結果、
接着剤の初期接着力の改善が課題となっている。本発明
の目的は、ビニルエステル系重合体エマルジョンを工業
的な規模で容易に得ることのできるビニルエステル系モ
ノマーの乳化重合に適した分散安定剤を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来のビ
ニルアルコール系重合体を保護コロイドに用いて製造さ
れてきたビニルエステル系重合体エマルジョンが有する
種々の特徴(すなわち、機械的安定性、化学的安定性、
耐凍結融解安定性、無機物との混和性などの特徴)を損
わずに、接着性、特に初期接着性の優れたビニルエステ
ル系重合体エマルジョンを工業的な規模で容易に得るこ
とのできる乳化重合用分散安定剤について鋭意検討した
結果、平均重合度が3500以上のビニルアルコール系
重合体からなるビニルエステル系モノマーの乳化重合用
分散安定剤を見出し本発明を完成するに到った。
ニルアルコール系重合体を保護コロイドに用いて製造さ
れてきたビニルエステル系重合体エマルジョンが有する
種々の特徴(すなわち、機械的安定性、化学的安定性、
耐凍結融解安定性、無機物との混和性などの特徴)を損
わずに、接着性、特に初期接着性の優れたビニルエステ
ル系重合体エマルジョンを工業的な規模で容易に得るこ
とのできる乳化重合用分散安定剤について鋭意検討した
結果、平均重合度が3500以上のビニルアルコール系
重合体からなるビニルエステル系モノマーの乳化重合用
分散安定剤を見出し本発明を完成するに到った。
【0006】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明において、乳化重合用分散安定剤として使用される
ビニルアルコール系重合体の平均重合度は3500以上
であることが必要であり、5000〜30000が好ま
しく、6000〜20000がさらに好ましい。ここ
で、ビニルアルコール系重合体の平均重合度は、該ビニ
ルアルコール系重合体を再酢化したポリ酢酸ビニルにつ
いて、アセトン中、30℃で測定した極限粘度から次式
により求めた粘度平均重合度で表したものである。 P=([η]×10↑3 /7.94)↑(1/0.62) ビニルアルコール系重合体のけん化度は50〜100モ
ル%が好ましく、60〜99モル%がさらに好ましい。
ビニルアルコール系重合体の1,2−グリコール結合量
は1.4モル%以下が好ましく、1.2モル%以下がさ
らに好ましい。本発明のビニルアルコール系重合体は、
実質的に水溶性であり、安定なエマルジョンが得られる
ものであれば、その他の条件には制限はなく、ビニルア
ルコール単位を主構成単位とする共重合体、ポリビニル
アルコールを一成分とするブロック重合体であっても良
い。
発明において、乳化重合用分散安定剤として使用される
ビニルアルコール系重合体の平均重合度は3500以上
であることが必要であり、5000〜30000が好ま
しく、6000〜20000がさらに好ましい。ここ
で、ビニルアルコール系重合体の平均重合度は、該ビニ
ルアルコール系重合体を再酢化したポリ酢酸ビニルにつ
いて、アセトン中、30℃で測定した極限粘度から次式
により求めた粘度平均重合度で表したものである。 P=([η]×10↑3 /7.94)↑(1/0.62) ビニルアルコール系重合体のけん化度は50〜100モ
ル%が好ましく、60〜99モル%がさらに好ましい。
ビニルアルコール系重合体の1,2−グリコール結合量
は1.4モル%以下が好ましく、1.2モル%以下がさ
らに好ましい。本発明のビニルアルコール系重合体は、
実質的に水溶性であり、安定なエマルジョンが得られる
ものであれば、その他の条件には制限はなく、ビニルア
ルコール単位を主構成単位とする共重合体、ポリビニル
アルコールを一成分とするブロック重合体であっても良
い。
【0007】本発明に用いるビニルアルコール系重合体
は、公知の重合方法およびけん化方法によって製造され
る。重合方法としては、例えば塊状重合法、溶液重合
法、懸濁重合法、乳化重合法などが挙げられる。次に、
重合反応で得られたビニルエステル系重合体をアルコー
ル、ジメチルスルホキシド等に溶解し、アルカリまたは
酸などの触媒を用いてけん化することによって、本発明
のビニルアルコール系重合体を得ることができる。
は、公知の重合方法およびけん化方法によって製造され
る。重合方法としては、例えば塊状重合法、溶液重合
法、懸濁重合法、乳化重合法などが挙げられる。次に、
重合反応で得られたビニルエステル系重合体をアルコー
ル、ジメチルスルホキシド等に溶解し、アルカリまたは
酸などの触媒を用いてけん化することによって、本発明
のビニルアルコール系重合体を得ることができる。
【0008】本発明の乳化重合用分散安定剤は、上記の
ビニルアルコール系重合体を単独で使用する場合でも充
分な性能が発現するが、粒子径の調節などの補助的手段
として該ビニルアルコール系重合体に他の乳化剤を併用
しても良い。また、場合によっては他の保護コロイド、
たとえば従来のポリビニルアルコール;ポリアクリル酸
又はポリメタクリル酸およびその塩類;ポリビニルアル
キルエーテル;酢酸ビニルとアクリル酸、メタクリル酸
又は無水マレイン酸共重合物およびそのけん化物;低級
アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合物;ア
ルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ア
ルキルヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースなどのセルロース誘導体;アルキル澱粉、
カルボキシメチル澱粉、酸化澱粉などの澱粉誘導体;ア
ラビアゴム、トラガントゴム;ポリアルキレングリコー
ルなどを重合時もしくは重合後に添加して、エマルジョ
ンに望まれる特性を付与することも有効である。この
他、乳化重合の際に従来用いられている液性調節剤、1
価または多価のアルコール類、可塑剤、消泡剤などの助
剤を重合時または重合後に併用することは何ら差し支え
ない。
ビニルアルコール系重合体を単独で使用する場合でも充
分な性能が発現するが、粒子径の調節などの補助的手段
として該ビニルアルコール系重合体に他の乳化剤を併用
しても良い。また、場合によっては他の保護コロイド、
たとえば従来のポリビニルアルコール;ポリアクリル酸
又はポリメタクリル酸およびその塩類;ポリビニルアル
キルエーテル;酢酸ビニルとアクリル酸、メタクリル酸
又は無水マレイン酸共重合物およびそのけん化物;低級
アルキルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合物;ア
ルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ア
ルキルヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースなどのセルロース誘導体;アルキル澱粉、
カルボキシメチル澱粉、酸化澱粉などの澱粉誘導体;ア
ラビアゴム、トラガントゴム;ポリアルキレングリコー
ルなどを重合時もしくは重合後に添加して、エマルジョ
ンに望まれる特性を付与することも有効である。この
他、乳化重合の際に従来用いられている液性調節剤、1
価または多価のアルコール類、可塑剤、消泡剤などの助
剤を重合時または重合後に併用することは何ら差し支え
ない。
【0009】他の乳化剤または保護コロイドが併用され
ない場合には、ビニルアルコール系重合体は、モノマー
に対して0.5〜40重量部、好ましくは0.5〜10
重量部、さらに好ましくは1〜5重量部用いられる。ビ
ニルアルコール系重合体の使用量が0.5重量部より小
さいと、エマルジョン中のビニルエステル系重合体の粒
子を安定に保つことが不可能となり、ビニルエステル重
合体の粒子の凝集が起きる場合がある。またビニルアル
コール系重合体の使用量が40重量部より大きくなる
と、重合系の粘度が高くなりすぎる場合があり、均一に
重合を進行することができなかったり、重合熱の除熱が
不十分であったりする場合がある。
ない場合には、ビニルアルコール系重合体は、モノマー
に対して0.5〜40重量部、好ましくは0.5〜10
重量部、さらに好ましくは1〜5重量部用いられる。ビ
ニルアルコール系重合体の使用量が0.5重量部より小
さいと、エマルジョン中のビニルエステル系重合体の粒
子を安定に保つことが不可能となり、ビニルエステル重
合体の粒子の凝集が起きる場合がある。またビニルアル
コール系重合体の使用量が40重量部より大きくなる
と、重合系の粘度が高くなりすぎる場合があり、均一に
重合を進行することができなかったり、重合熱の除熱が
不十分であったりする場合がある。
【0010】またビニルアルコール系重合体の重合系へ
の仕込みおよび添加方法については特に制限はないが、
重合初期にビニルアルコール系重合体が多すぎると、重
合系の粘度が高くなりすぎる場合がある。したがって、
重合系の粘度を抑制するために、ビニルアルコール系重
合体を連続的に重合系中へ添加し、重合後に粘度調整す
ることが好ましい。
の仕込みおよび添加方法については特に制限はないが、
重合初期にビニルアルコール系重合体が多すぎると、重
合系の粘度が高くなりすぎる場合がある。したがって、
重合系の粘度を抑制するために、ビニルアルコール系重
合体を連続的に重合系中へ添加し、重合後に粘度調整す
ることが好ましい。
【0011】ビニルエステル系モノマーの使用量は分散
媒100重量部に対して、30〜300重量部であり、
好ましくは50〜300重量部、さらに好ましくは75
〜280重量部、特に好ましくは100〜250重量部
である。ビニルエステル系モノマーの使用量が30重量
部より少なくなると、性能の点から好ましくない。また
ビニルエステル系モノマーの使用量が300重量部を越
えると、エマルジョン中のビニルエステル系重合体の粒
子を安定に保つことが不可能となり、ビニルエステル系
重合体の粒子の凝集が起きる場合がある。
媒100重量部に対して、30〜300重量部であり、
好ましくは50〜300重量部、さらに好ましくは75
〜280重量部、特に好ましくは100〜250重量部
である。ビニルエステル系モノマーの使用量が30重量
部より少なくなると、性能の点から好ましくない。また
ビニルエステル系モノマーの使用量が300重量部を越
えると、エマルジョン中のビニルエステル系重合体の粒
子を安定に保つことが不可能となり、ビニルエステル系
重合体の粒子の凝集が起きる場合がある。
【0012】本発明に使用される重合開始剤は乳化重合
に通常用いられる水溶性の単独開始剤(1成分で良い開
始剤を意味する)あるいは水溶性のレドックス系開始剤
が適用される。例えば、単独開始剤としては過酸化水
素、過硫酸塩(K、Naまたはアンモニウム塩)等が挙
げられる。レドックス系開始剤としては、(a)過酸化
水素、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパ
ーオキシド等のヒドロパーオキシド、過硫酸塩(K、N
aまたはアンモニウム塩)等の過酸化物および過酢酸t
−ブチル、過安息香酸t−ブチル等の過酸エステルの中
から選ばれた少なくとも1種、(b)Fe2+、Cr2+、
V2+、Co2+、Ti3+、Cu+ 等の1電子移動を受ける
ことのできる金属イオン、(c)ロンガリット、l(エ
ル)−アスコルビン酸等の還元性物質が挙げられ、
(a)/(b)または(a)/(b)/(c)の組合せ
で使用される。
に通常用いられる水溶性の単独開始剤(1成分で良い開
始剤を意味する)あるいは水溶性のレドックス系開始剤
が適用される。例えば、単独開始剤としては過酸化水
素、過硫酸塩(K、Naまたはアンモニウム塩)等が挙
げられる。レドックス系開始剤としては、(a)過酸化
水素、クメンヒドロパーオキシド、t−ブチルヒドロパ
ーオキシド等のヒドロパーオキシド、過硫酸塩(K、N
aまたはアンモニウム塩)等の過酸化物および過酢酸t
−ブチル、過安息香酸t−ブチル等の過酸エステルの中
から選ばれた少なくとも1種、(b)Fe2+、Cr2+、
V2+、Co2+、Ti3+、Cu+ 等の1電子移動を受ける
ことのできる金属イオン、(c)ロンガリット、l(エ
ル)−アスコルビン酸等の還元性物質が挙げられ、
(a)/(b)または(a)/(b)/(c)の組合せ
で使用される。
【0013】本発明において用いられるビニルエステル
系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、
ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2,2,4,
4−テトラメチルバレリアン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等
が挙げられる。そのなかでも酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、バーサティック酸ビニルが単独もしくは混合物
として好ましく使用される。また上記のビニルエステル
系モノマーと共重合可能なモノマーを共重合することも
差しつかえなく、これらの共重合可能なモノマーとして
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等
のオレフィン類;アクリル酸およびその塩;アクリル酸
メチルアクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、ア
クリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オ
クタデシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸お
よびその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタ
デシル等のメタクリル酸エステル類;アクリルアミド、
N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸および
その塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよび
その塩またはその4級塩、N−メチロールアクリルアミ
ドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体;メタク
リルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチル
メタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン
酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルア
ミンおよびその塩またはその4級塩、N−メチロールメ
タクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリルアミド
誘導体;メチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエ
ーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビ
ニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のニトリル類;塩化ビニル、
塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等の
ハロゲン化ビニル類;酢酸アリル、塩化アリル等のアリ
ル化合物;マレイン酸およびその塩またはそのエステ
ル;イタコン酸およびその塩またはそのエステル;ビニ
ルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;酢酸イ
ソプロペニル等が挙げられる。
系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、
ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2,2,4,
4−テトラメチルバレリアン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等
が挙げられる。そのなかでも酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、バーサティック酸ビニルが単独もしくは混合物
として好ましく使用される。また上記のビニルエステル
系モノマーと共重合可能なモノマーを共重合することも
差しつかえなく、これらの共重合可能なモノマーとして
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等
のオレフィン類;アクリル酸およびその塩;アクリル酸
メチルアクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、ア
クリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オ
クタデシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸お
よびその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタ
デシル等のメタクリル酸エステル類;アクリルアミド、
N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアク
リルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸および
その塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよび
その塩またはその4級塩、N−メチロールアクリルアミ
ドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体;メタク
リルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチル
メタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン
酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルア
ミンおよびその塩またはその4級塩、N−メチロールメ
タクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリルアミド
誘導体;メチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエ
ーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビ
ニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のニトリル類;塩化ビニル、
塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等の
ハロゲン化ビニル類;酢酸アリル、塩化アリル等のアリ
ル化合物;マレイン酸およびその塩またはそのエステ
ル;イタコン酸およびその塩またはそのエステル;ビニ
ルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物;酢酸イ
ソプロペニル等が挙げられる。
【0014】本発明の乳化重合用分散安定剤を用いた場
合には、従来の乳化重合用分散安定剤を用いた場合に比
べて、接着性が改良されたビニルエステル系重合体エマ
ルジョンを容易に製造することができる。
合には、従来の乳化重合用分散安定剤を用いた場合に比
べて、接着性が改良されたビニルエステル系重合体エマ
ルジョンを容易に製造することができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるも
のではない。なお、実施例中の「%」および「部」は特
に断りのない限り、それぞれ「重量%」および「重量
部」を表す。なお、初期接着力は、接着力試験機ASM
−01(日本たばこ産業株式会社製)を用いて、次の測
定条件により接着強度を測定した。 原紙 :ライナー紙(コブサイズ度19g/
m2 /2分) 測定環境 :20℃、65%RH 接着剤塗工量 :60g/m2 (wet塗工量) 接着剤温度 :40℃ 塗工速度 :0.5m/秒 塗工後の放置時間:1秒 プレス圧 :3kg 圧着時間 :1秒、3秒、5秒、10秒 圧着後の放置時間:1秒 剥離速度 :200mm/秒
説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるも
のではない。なお、実施例中の「%」および「部」は特
に断りのない限り、それぞれ「重量%」および「重量
部」を表す。なお、初期接着力は、接着力試験機ASM
−01(日本たばこ産業株式会社製)を用いて、次の測
定条件により接着強度を測定した。 原紙 :ライナー紙(コブサイズ度19g/
m2 /2分) 測定環境 :20℃、65%RH 接着剤塗工量 :60g/m2 (wet塗工量) 接着剤温度 :40℃ 塗工速度 :0.5m/秒 塗工後の放置時間:1秒 プレス圧 :3kg 圧着時間 :1秒、3秒、5秒、10秒 圧着後の放置時間:1秒 剥離速度 :200mm/秒
【0016】実施例1 撹拌機、温度計、窒素導入管および冷却管をつけた反応
器にイオン交換水660部、ポリビニルアルコール(重合
度5500、けん化度92.6モル%、1,2-グリコール結合量1.
38モル%)10部を計りとり、30分間90℃で窒素導入
下、加熱撹拌した。ポリビニルアルコールが完全に溶解
した後に窒素流下で室温まで冷却し、酢酸ビニルモノマ
ー80部を加え、撹拌しながら70℃まで昇温した。内温
が70℃に達した後、窒素置換したイオン交換水10部に
過硫酸カリウム1.4 部を溶解した開始剤水溶液を添加
し、乳化重合を開始させた。15分間重合した後、酢酸
ビニルモノマー920 部を120分間にわたり均一に添加
した。酢酸ビニルモノマーを添加している間、窒素置換
したイオン交換水270 部に重合前に添加したのと同一の
ポリビニルアルコール30部を溶解したポリビニルアルコ
ール水溶液を連続的に添加するとともに、窒素置換した
イオン交換水50部に過硫酸カリウム2.8 部を溶解した開
始剤水溶液を連続的に添加した。酢酸ビニルモノマー添
加終了後、80℃に昇温して窒素置換したイオン交換水
20部に過硫酸カリウム0.7 部を溶解した開始剤水溶液を
添加した後、1.0時間撹拌加熱を続け、重合を完結せ
しめた。
器にイオン交換水660部、ポリビニルアルコール(重合
度5500、けん化度92.6モル%、1,2-グリコール結合量1.
38モル%)10部を計りとり、30分間90℃で窒素導入
下、加熱撹拌した。ポリビニルアルコールが完全に溶解
した後に窒素流下で室温まで冷却し、酢酸ビニルモノマ
ー80部を加え、撹拌しながら70℃まで昇温した。内温
が70℃に達した後、窒素置換したイオン交換水10部に
過硫酸カリウム1.4 部を溶解した開始剤水溶液を添加
し、乳化重合を開始させた。15分間重合した後、酢酸
ビニルモノマー920 部を120分間にわたり均一に添加
した。酢酸ビニルモノマーを添加している間、窒素置換
したイオン交換水270 部に重合前に添加したのと同一の
ポリビニルアルコール30部を溶解したポリビニルアルコ
ール水溶液を連続的に添加するとともに、窒素置換した
イオン交換水50部に過硫酸カリウム2.8 部を溶解した開
始剤水溶液を連続的に添加した。酢酸ビニルモノマー添
加終了後、80℃に昇温して窒素置換したイオン交換水
20部に過硫酸カリウム0.7 部を溶解した開始剤水溶液を
添加した後、1.0時間撹拌加熱を続け、重合を完結せ
しめた。
【0017】得られたエマルジョンは凝固物はなく、固
形分濃度48.5%、粘度5100cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはカルボキシメチルセルロース(CMC)を
添加して目標粘度の3000cpに調整し、初期接着力の評価
を行ったところ、圧着時間1秒、2秒、5秒および10
秒での初期接着力は、それぞれ10g/cm、48g/cm、3
00g/cmおよび580g/cmであった。
形分濃度48.5%、粘度5100cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはカルボキシメチルセルロース(CMC)を
添加して目標粘度の3000cpに調整し、初期接着力の評価
を行ったところ、圧着時間1秒、2秒、5秒および10
秒での初期接着力は、それぞれ10g/cm、48g/cm、3
00g/cmおよび580g/cmであった。
【0018】比較例1 実施例1のポリビニルアルコールにかえて、重合度500
、けん化度88.1モル%、1,2-グリコール結合量1.72モ
ル%のポリビニルアルコール(商品名:PVA−20
5、(株)クラレ製)を用いたほかは、実施例1と同様
の方法により乳化重合を行った。得られたエマルジョン
は凝固物はなく、固形分濃度47.9%、粘度1050cp
(B型粘度計60rpm 、30℃測定)であった。該エマ
ルジョンに必要に応じて水またはCMCを添加して目標
粘度の3000cpに調整し、初期接着力の評価を行ったとこ
ろ、圧着時間1秒、2秒、5秒および10秒での初期接
着力は、それぞれ2g/cm、22g/cm、160g/cmおよび
310g/cmであった。
、けん化度88.1モル%、1,2-グリコール結合量1.72モ
ル%のポリビニルアルコール(商品名:PVA−20
5、(株)クラレ製)を用いたほかは、実施例1と同様
の方法により乳化重合を行った。得られたエマルジョン
は凝固物はなく、固形分濃度47.9%、粘度1050cp
(B型粘度計60rpm 、30℃測定)であった。該エマ
ルジョンに必要に応じて水またはCMCを添加して目標
粘度の3000cpに調整し、初期接着力の評価を行ったとこ
ろ、圧着時間1秒、2秒、5秒および10秒での初期接
着力は、それぞれ2g/cm、22g/cm、160g/cmおよび
310g/cmであった。
【0019】このようにほぼ同一の重合条件下での乳化
重合により得られたエマルジョンであるにもかかわら
ず、重合度500 、1,2-グリコール結合量1.72モル%の従
来のポリビニルアルコールを使用して乳化重合して得ら
れたエマルジョン(比較例1)は、本発明のポリビニル
アルコール(重合度5500、1,2-グリコール結合量1.38モ
ル%)を使用して乳化重合して得られたエマルジョン
(実施例1)は、初期接着力が非常に優れたエマルジョ
ンであることがわかる。
重合により得られたエマルジョンであるにもかかわら
ず、重合度500 、1,2-グリコール結合量1.72モル%の従
来のポリビニルアルコールを使用して乳化重合して得ら
れたエマルジョン(比較例1)は、本発明のポリビニル
アルコール(重合度5500、1,2-グリコール結合量1.38モ
ル%)を使用して乳化重合して得られたエマルジョン
(実施例1)は、初期接着力が非常に優れたエマルジョ
ンであることがわかる。
【0020】実施例2 実施例1のポリビニルアルコールにかえて、重合度400
0、けん化度79.2モル%、1,2-グリコール結合量1.21モ
ル%のポリビニルアルコールを用いたほかは、実施例1
と同様の方法により重合を行った。得られたエマルジョ
ンは凝固物はなく、固形分濃度48.2%、粘度4900cp
(B型粘度計60rpm 、30℃測定)であった。該エマ
ルジョンに必要に応じて水またはCMCを添加して目標
粘度の3000cpに調整し、初期接着力の評価を行ったとこ
ろ、圧着時間1秒、2秒、5秒および10秒での初期接
着力は、それぞれ8g/cm、45g/cm、290g/cmおよび
550g/cmであった。
0、けん化度79.2モル%、1,2-グリコール結合量1.21モ
ル%のポリビニルアルコールを用いたほかは、実施例1
と同様の方法により重合を行った。得られたエマルジョ
ンは凝固物はなく、固形分濃度48.2%、粘度4900cp
(B型粘度計60rpm 、30℃測定)であった。該エマ
ルジョンに必要に応じて水またはCMCを添加して目標
粘度の3000cpに調整し、初期接着力の評価を行ったとこ
ろ、圧着時間1秒、2秒、5秒および10秒での初期接
着力は、それぞれ8g/cm、45g/cm、290g/cmおよび
550g/cmであった。
【0021】実施例3 実施例1と同一の反応器にイオン交換水660 部、ポリビ
ニルアルコール(重合度12600 、けん化度91.0モル%、
1,2-グリコール結合量1.05モル%)5部を計りとり、3
0分間90℃で窒素導入下、加熱撹拌し、ポリビニルア
ルコールが完全に溶解した後に窒素流下で室温まで冷却
し、酢酸ビニルモノマー80部を加え、撹拌しながら70
℃まで昇温した。内温が70℃に達した後、窒素置換し
たイオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.4 部を溶解
させた開始剤水溶液を添加し、乳化重合を開始させた。
30分間重合した後、酢酸ビニルモノマー920 部を18
0分間にわたり均一に添加した。酢酸ビニルモノマーを
添加している間、窒素置換したイオン交換水400 部に重
合前に添加したのと同一のポリビニルアルコール25部を
溶解したポリビニルアルコール水溶液を連続的に添加す
るとともに、窒素置換したイオン交換水50部に過硫酸ア
ンモニウム2.8 部を溶解した開始剤水溶液を連続的に添
加した。酢酸ビニルモノマー添加終了後、80℃に昇温
して窒素置換したイオン交換水20部に過硫酸カリウム0.
7 部を溶解した開始剤水溶液を添加した後、1.0時間
撹拌加熱を続け、重合を完結せしめた。
ニルアルコール(重合度12600 、けん化度91.0モル%、
1,2-グリコール結合量1.05モル%)5部を計りとり、3
0分間90℃で窒素導入下、加熱撹拌し、ポリビニルア
ルコールが完全に溶解した後に窒素流下で室温まで冷却
し、酢酸ビニルモノマー80部を加え、撹拌しながら70
℃まで昇温した。内温が70℃に達した後、窒素置換し
たイオン交換水10部に過硫酸アンモニウム1.4 部を溶解
させた開始剤水溶液を添加し、乳化重合を開始させた。
30分間重合した後、酢酸ビニルモノマー920 部を18
0分間にわたり均一に添加した。酢酸ビニルモノマーを
添加している間、窒素置換したイオン交換水400 部に重
合前に添加したのと同一のポリビニルアルコール25部を
溶解したポリビニルアルコール水溶液を連続的に添加す
るとともに、窒素置換したイオン交換水50部に過硫酸ア
ンモニウム2.8 部を溶解した開始剤水溶液を連続的に添
加した。酢酸ビニルモノマー添加終了後、80℃に昇温
して窒素置換したイオン交換水20部に過硫酸カリウム0.
7 部を溶解した開始剤水溶液を添加した後、1.0時間
撹拌加熱を続け、重合を完結せしめた。
【0022】得られたエマルジョンは凝固物はなく、固
形分濃度46.9%、粘度9200cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはCMCを添加して目標粘度の3000cpに調整
し、初期接着力の評価を行ったところ、圧着時間1秒、
2秒、5秒および10秒での初期接着力は、それぞれ1
6g/cm、72g/cm、430g/cmおよび780g/cmであっ
た。
形分濃度46.9%、粘度9200cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはCMCを添加して目標粘度の3000cpに調整
し、初期接着力の評価を行ったところ、圧着時間1秒、
2秒、5秒および10秒での初期接着力は、それぞれ1
6g/cm、72g/cm、430g/cmおよび780g/cmであっ
た。
【0023】実施例4 実施例1と同一の反応器にイオン交換水660 部、ポリビ
ニルアルコール(重合度8800、けん化度87.6モル%、1,
2-グリコール結合量1.26モル%)3部およびポリビニル
アルコール(重合度300 、けん化度88.0モル%、1,2-グ
リコール結合量1.75モル%、商品名:PVA−203、
(株)クラレ製)10部を計りとり、30分間90℃で
窒素導入下、加熱撹拌した。ポリビニルアルコールが完
全に溶解した後に窒素流下で室温まで冷却し、酢酸ビニ
ルモノマー160 部およびロンガリット0.67部を加え、撹
拌しながら70℃まで昇温した。内温が70℃に達した
後、窒素置換した1%過酸化水素水溶液10部を添加し、
乳化重合を開始させた。30分間重合した後、酢酸ビニ
ルモノマー840 部を180分間にわたり均一に添加し
た。酢酸ビニルモノマーを添加している間、窒素置換し
たイオン交換水270 部に重合前に添加したのと同一の重
合度8800のポリビニルアルコール10部および重合度300
のポリビニルアルコール50部を溶解したポリビニルアル
コール水溶液を連続的に添加するとともに、窒素置換し
た1%過酸化水素水溶液90部を添加した。酢酸ビニルモ
ノマー添加終了後、80℃に昇温して窒素置換したイオ
ン交換水20部に過硫酸カリウム0.7 部を溶解した開始剤
水溶液を添加した後、1.0時間撹拌加熱を続け、重合
を完結せしめた。
ニルアルコール(重合度8800、けん化度87.6モル%、1,
2-グリコール結合量1.26モル%)3部およびポリビニル
アルコール(重合度300 、けん化度88.0モル%、1,2-グ
リコール結合量1.75モル%、商品名:PVA−203、
(株)クラレ製)10部を計りとり、30分間90℃で
窒素導入下、加熱撹拌した。ポリビニルアルコールが完
全に溶解した後に窒素流下で室温まで冷却し、酢酸ビニ
ルモノマー160 部およびロンガリット0.67部を加え、撹
拌しながら70℃まで昇温した。内温が70℃に達した
後、窒素置換した1%過酸化水素水溶液10部を添加し、
乳化重合を開始させた。30分間重合した後、酢酸ビニ
ルモノマー840 部を180分間にわたり均一に添加し
た。酢酸ビニルモノマーを添加している間、窒素置換し
たイオン交換水270 部に重合前に添加したのと同一の重
合度8800のポリビニルアルコール10部および重合度300
のポリビニルアルコール50部を溶解したポリビニルアル
コール水溶液を連続的に添加するとともに、窒素置換し
た1%過酸化水素水溶液90部を添加した。酢酸ビニルモ
ノマー添加終了後、80℃に昇温して窒素置換したイオ
ン交換水20部に過硫酸カリウム0.7 部を溶解した開始剤
水溶液を添加した後、1.0時間撹拌加熱を続け、重合
を完結せしめた。
【0024】得られたエマルジョンは凝固物はなく、固
形分濃度50.2%、粘度3400cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはCMCを添加して目標粘度の3000cpに調整
し、初期接着力の評価を行ったところ、圧着時間1秒、
2秒、5秒および10秒での初期接着力は、それぞれ7
g/cm、42g/cm、270g/cmおよび530g/cmであっ
た。
形分濃度50.2%、粘度3400cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはCMCを添加して目標粘度の3000cpに調整
し、初期接着力の評価を行ったところ、圧着時間1秒、
2秒、5秒および10秒での初期接着力は、それぞれ7
g/cm、42g/cm、270g/cmおよび530g/cmであっ
た。
【0025】実施例5 実施例4において、30分間重合した後に、窒素置換し
たイオン交換水270 部にポリビニルアルコール(重合度
8800、けん化度87.6モル%、1,2-グリコール結合量1.26
モル%)10部およびポリビニルアルコール(重合度300
、けん化度88.0モル%、1,2-グリコール結合量1.75モ
ル%、商品名:PVA−203、(株)クラレ製)50部
を溶解したポリビニルアルコール水溶液を連続的に均一
に添加するかわりに、該ポリビニルアルコール水溶液を
10回に分けて均等に添加する以外は、実施例4と同様
にして乳化重合した。
たイオン交換水270 部にポリビニルアルコール(重合度
8800、けん化度87.6モル%、1,2-グリコール結合量1.26
モル%)10部およびポリビニルアルコール(重合度300
、けん化度88.0モル%、1,2-グリコール結合量1.75モ
ル%、商品名:PVA−203、(株)クラレ製)50部
を溶解したポリビニルアルコール水溶液を連続的に均一
に添加するかわりに、該ポリビニルアルコール水溶液を
10回に分けて均等に添加する以外は、実施例4と同様
にして乳化重合した。
【0026】得られたエマルジョンは凝固物はなく、固
形分濃度49.6%、粘度4000cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはCMCを添加して目標粘度の3000cpに調整
し、初期接着力の評価を行ったところ、圧着時間1秒、
2秒、5秒および10秒での初期接着力は、それぞれ8
g/cm、44g/cm、280g/cmおよび560g/cmであっ
た。
形分濃度49.6%、粘度4000cp(B型粘度計60rpm
、30℃測定)であった。該エマルジョンに必要に応
じて水またはCMCを添加して目標粘度の3000cpに調整
し、初期接着力の評価を行ったところ、圧着時間1秒、
2秒、5秒および10秒での初期接着力は、それぞれ8
g/cm、44g/cm、280g/cmおよび560g/cmであっ
た。
【0027】比較例2 実施例5の重合度8800のポリビニルアルコールにかえ
て、重合度1700、けん化度88.0モル%、1,2-グリコール
結合量1.75モル%のポリビニルアルコール(商品名:P
VA−217、(株)クラレ製)を用いたほかは、実施
例5と同様の方法により乳化重合を行った。得られたエ
マルジョンは固形分濃度49.8%、粘度2150cp(B型
粘度計60rpm 、30℃測定)であった。該エマルジョ
ンに必要に応じて水またはCMCを添加して目標粘度の
3000cpに調整し、初期接着力の評価を行ったところ、圧
着時間1秒、2秒、5秒および10秒での初期接着力
は、それぞれ2g/cm、23g/cm、180g/cmおよび35
0g/cmであった。
て、重合度1700、けん化度88.0モル%、1,2-グリコール
結合量1.75モル%のポリビニルアルコール(商品名:P
VA−217、(株)クラレ製)を用いたほかは、実施
例5と同様の方法により乳化重合を行った。得られたエ
マルジョンは固形分濃度49.8%、粘度2150cp(B型
粘度計60rpm 、30℃測定)であった。該エマルジョ
ンに必要に応じて水またはCMCを添加して目標粘度の
3000cpに調整し、初期接着力の評価を行ったところ、圧
着時間1秒、2秒、5秒および10秒での初期接着力
は、それぞれ2g/cm、23g/cm、180g/cmおよび35
0g/cmであった。
【0028】
【発明の効果】上記の実施例により明らかなとおり、本
発明の高重合度のポリビニルアルコール系重合体からな
る乳化重合用分散安定剤を用いて乳化重合して得られた
ビニルエステル系重合体エマルジョンは、従来の分散安
定剤を用いた場合に比べて、接着性が改良されたビニル
エステル系重合体エマルジョンを工業的な規模で容易に
得ることができる。本発明で得られたビニルエステル系
重合体エマルジョンは上記の特徴を生かして、従来にな
かった接着剤、粘着剤さらには紙加工、繊維加工剤とし
て有効であり、工業上の利用価値が極めて大きい。
発明の高重合度のポリビニルアルコール系重合体からな
る乳化重合用分散安定剤を用いて乳化重合して得られた
ビニルエステル系重合体エマルジョンは、従来の分散安
定剤を用いた場合に比べて、接着性が改良されたビニル
エステル系重合体エマルジョンを工業的な規模で容易に
得ることができる。本発明で得られたビニルエステル系
重合体エマルジョンは上記の特徴を生かして、従来にな
かった接着剤、粘着剤さらには紙加工、繊維加工剤とし
て有効であり、工業上の利用価値が極めて大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】 平均重合度が3500以上のビニルアル
コール系重合体からなるビニルエステル系モノマーの乳
化重合用分散安定剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02735992A JP3210712B2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 乳化重合用分散安定剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02735992A JP3210712B2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 乳化重合用分散安定剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05194612A true JPH05194612A (ja) | 1993-08-03 |
JP3210712B2 JP3210712B2 (ja) | 2001-09-17 |
Family
ID=12218860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02735992A Expired - Fee Related JP3210712B2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 乳化重合用分散安定剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3210712B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001040372A1 (en) * | 1999-12-03 | 2001-06-07 | Kuraray Co., Ltd. | Aqueous emulsion and dispersant for suspension polymerization of vinyl compound |
JP2001233905A (ja) * | 1999-12-13 | 2001-08-28 | Kuraray Co Ltd | ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 |
-
1992
- 1992-01-17 JP JP02735992A patent/JP3210712B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001040372A1 (en) * | 1999-12-03 | 2001-06-07 | Kuraray Co., Ltd. | Aqueous emulsion and dispersant for suspension polymerization of vinyl compound |
US6495623B1 (en) | 1999-12-03 | 2002-12-17 | Kuraray Co., Ltd. | Aqueous emulsion and dispersant for suspension polymerization of vinyl compounds |
JP2001233905A (ja) * | 1999-12-13 | 2001-08-28 | Kuraray Co Ltd | ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3210712B2 (ja) | 2001-09-17 |
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