JPH0519394A - 写真用疎水性物質の製造方法 - Google Patents

写真用疎水性物質の製造方法

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JPH0519394A
JPH0519394A JP31801591A JP31801591A JPH0519394A JP H0519394 A JPH0519394 A JP H0519394A JP 31801591 A JP31801591 A JP 31801591A JP 31801591 A JP31801591 A JP 31801591A JP H0519394 A JPH0519394 A JP H0519394A
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JP
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water
dispersion
hydrophobic substance
organic solvent
liquid
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JP31801591A
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English (en)
Inventor
Hideaki Kimura
英昭 木村
Yoko Yaginuma
陽子 柳沼
Sanae Koyama
早苗 小山
Kazuyoshi Ichikawa
和義 市川
Shinichi Suzuki
伸一 鈴木
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】基本的に疎水性物質の種類が問われることな
く、微細な粒子の疎水性物質を得ることができるととも
に、しかも粒径のコントロールを容易とする。 【構成】写真用疎水性物質を水中に固液分散する方法に
おいて、前記疎水性物質を実質的に水非相溶性低沸点有
機溶媒のみに溶解した第1の液と;活性剤単独を、また
は活性剤とバインダーとの両者を、水に溶解した第2の
液とを、分散し水中油滴型分散物を形成後、真空下で攪
拌することにより前記水中油滴型分散物を含む分散液中
の前記水非相溶性低沸点有機溶媒を除去し、疎水性物質
を析出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真用疎水性物質の製
造方法に係り、実質的に高沸点有機溶媒を用いることな
く水非相溶性低沸点有機溶媒のみで水中油滴型分散物を
形成させることにより、あらゆる種類の疎水性物質を析
出させることができ、しかも容易にかつ適切に所望の粒
径の疎水性物質を得ることができる製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】写真感光材料においては、色像形成化合
物(カプラー)、拡散転写用化合物、色カブリ防止剤、
退色防止剤、混色防止剤、紫外線吸収剤、増白剤などの
疎水性物質を、高沸点有機溶媒、たとえばフタル酸アル
キルエステル、リン酸エステル、クエン酸エステル、安
息香酸エステル、アルキルアミド、脂肪酸エステル類な
どに溶解した後、水中に分散させ、所望の粒径の分散物
を得ることが行われている。この場合、分散物の粒径の
コントロールは、特にカプラーを用いて最終的に写真感
光材料としたときに、写真特性を左右する点できわめて
重要である。写真感光材料の分野において、高沸点有機
溶媒を用いる水中油滴型の分散物を得る方法として、次
記の提案がなされている。 (1) 特公昭59−15005 号公報には、高圧分散機を用い
て、剪断力と衝突力との両者を利用して分散させる態様
が開示され、 (2) 特開昭61−293537号公報には、高速ミキサーにより
分散させる態様が開示されている。
【0003】一方、疎水性物質を微細な粒子として析出
させる方法として、 (3) 英国特許第1,193,349 号およびヨーロッパ特許出願
公開第374 837 号には、疎水性物質がpHによって溶解
度が異なることを利用して、沈澱させて安定なコロイド
を得ることを開示している。 (4) 英国特許第1,099,414 号には、カプラーを低沸点有
機溶媒に溶解混合した後、塗布し、その塗布時において
その低沸点有機溶媒を蒸発除去する方法が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の高沸点
有機溶媒を用いる水中油滴型の分散方法では、その高沸
点有機溶媒が塗膜中に残るため、膜厚が厚くなり、鮮鋭
性の低下、あるいは高沸点有機溶媒による色にじみの発
生を招いていた。
【0005】さらに、英国特許第1,193,349 号およびヨ
ーロッパ特許出願公開第374 837 号の方法では、pHに
よって溶解度が変化するカプラーにしか適用できない難
点がある。さらに、pH変化で加水分解するエステル基
を有するカプラーなどに対しては適用できない。しか
も、pH変化で析出した沈澱をバインダー、活性剤で速
やかに安定させるために、微細な粒径を得ることができ
るものの、その粒径のコントロールを行うことができ難
い。
【0006】他方で、不要になった有機溶媒と中和によ
って生成する塩の除去を同時に行うために、いわゆるヌ
ードル水洗法、または限外濾過法を採用することが必要
となるが、長い時間と大量の水を必要とし、汚染された
廃液の処理および環境問題への配慮を要する。
【0007】また、英国特許第1,099,414 号の方法で
は、溶媒と接触している時間が長いために、水中油滴型
分散物の凝集が進行し、粗大粒子が生成する欠点があ
る。
【0008】したがって、本発明の第1の課題は、高沸
点有機溶媒を実質的に用いないで、水中油滴型分散物を
形成することにより、前述の問題点を解消することにあ
る。
【0009】第2の課題は、基本的に疎水性物質の種類
が問われることなく、微細な粒子の疎水性物質を得るこ
とができるとともに、しかも粒径のコントロールが容易
な写真用疎水性物質の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、写真用疎水
性物質を水中に固液分散する方法において、前記疎水性
物質を実質的に水非相溶性低沸点有機溶媒のみに溶解し
た第1の液と;活性剤単独を、または活性剤とバインダ
ーとの両者を、水に溶解した第2の液とを、分散し水中
油滴型分散物を形成後、真空下で攪拌することにより前
記水中油滴型分散物を含む分散液中の前記水非相溶性低
沸点有機溶媒を除去し、疎水性物質を析出させることで
解決できる。
【0011】前記分散操作に際して、高速攪拌型分散機
を用い、分散周速が10m/sec 以上の条件で行うこと
ができる。また、水中油滴型分散物を形成後、5分以内
の時間内に真空下での攪拌操作を開始するのが好まし
い。前記水非相溶性低沸点有機溶媒の除去に際して、そ
の水非相溶性低沸点有機溶媒が1wt%以下になるまで
操作を行うのが好適である。
【0012】
【作用】本発明法によると、第1に高沸点有機溶媒を用
いないので、厚膜化を防止でき、鮮鋭性を高め、色にじ
みの発生を防止できる。
【0013】さらに、基本的に疎水性物質の種類が問わ
れることなく、しかも微細な粒子の疎水性物質を得るこ
とができるとともに、粒径のコントロールが容易とな
る。
【0014】
【実施例】以下本発明をさらに詳説する。まず、本発明
の概要を、疎水性物質としてカプラーを用い、図1に示
す製造設備を用いた例により説明する。
【0015】すなわち、第1液溶解槽1において、疎水
性カプラーを水非相溶性低沸点有機溶媒に溶解して第1
の液を得る。他方で、第2液溶解槽2において、界面活
性剤とバインダーとの両者を、水に溶解して第2の液を
得る。かくして得た第1の液および第2の液を、高速攪
拌型分散機3Aを備えた分散槽3において乳化分散し水
中油滴型分散物を形成させた後、真空ポンプ4により、
分散槽3内を真空状態にするとともに、高速攪拌型分散
機3Aを運転して真空下で攪拌することにより、水非相
溶性低沸点有機溶媒の蒸発を行い、これを熱交換器5に
おいて冷媒6により冷却することにより水非相溶性低沸
点有機溶媒を液として除去して、水非相溶性低沸点有機
溶媒回収タンク7に回収するとともに、分散槽3内にお
いて、カプラーの析出操作をなし、活性剤およびバイン
ダーにより安定化した微粒の固液分散物を得る。
【0016】前記の設備例において、第1および第2溶
解槽1、2および分散槽3は、溶解および分散の促進、
ならびに安定化のために、温水を流通させる加熱ジャケ
ット8や加熱ヒーターを付設して液の温度コントロール
を行うことができる。高速攪拌型分散機としては、ディ
ゾルバー型、櫂型、プロペラ型、ホモミキサー型などの
適宜の形式のものを用いることができる。分散槽3内の
液温は、15〜60℃に保持するのが好ましい。
【0017】一方、第1の液と第2の液とは、分散槽3
に別々に仕込むことなく、両液を混合した後、分散槽3
内に仕込むこともできる。通常、分散槽3内に第1の液
および第2の液を仕込んだ後に高速攪拌型分散機3Aの
運転が開始されるが、連続的な分散を行う場合には、高
速攪拌型分散機3Aの運転中において、徐々に第1の液
および第2の液を供給しながら分散を図ることもでき
る。
【0018】分散時における運転操作は、分散性を大き
く左右する。分散物の粒径は、主に分散機の回転速度、
攪拌時間、活性剤量に依存する。分散周速としては、1
0m/sec 以上、100m/sec 以下であるのが望まし
い。
【0019】分散により水中油滴型分散物を形成後に、
直ちに真空下で攪拌することが望ましい。分散終了から
真空下での攪拌操作開始までの停滞時間の経過により、
得ようとする粒径が図2に示すように大径化する。した
がって、この停滞時間としては、5分以内の留めること
が望まれる。なお、図2は停滞過程の液温を45℃とし
た例である。
【0020】攪拌時間は、得ようとする粒径に関係する
が、3〜60分が好ましい。水非相溶性低沸点有機溶媒
の除去のための真空化に際しては、徐々に圧力を下げて
から100 Torrぐらいまでの真空度にすればよく、好まし
くは特願昭63-255700 号公報記載の方法により行うこと
ができる。さらに、水非相溶性低沸点有機溶媒の除去時
の液温としては、40〜80℃、特に50〜70℃が望
ましい。水非相溶性低沸点有機溶媒の除去はこれが1w
t%以下となるまで行うのが望ましい。
【0021】活性剤の量としては、水非相溶性低沸点有
機溶媒の、バインダー、カプラーの種類などに関係する
ものの、限界ミセル形成濃度〜ミセル形成濃度の50倍
が好ましい。このような因子を制御することにより、本
発明では、0.01〜3μmの範囲で液滴径をコントロール
できる。分散時における分散周速と、実質的に分散が終
了した後、水非相溶性低沸点有機溶媒の除去時における
攪拌周速とは、異ならせることができる。
【0022】第2の液として、水溶性バインダーを用い
ることなく、活性剤単独を水に溶解させたものを使用す
ることもできる。水溶性バインダーを用いる場合、分散
槽3内に仕込んだ液中に3〜30wt%の量とすること
ができる。
【0023】本発明において、水非相溶性低沸点有機溶
媒における沸点としては、100℃以下のものが用いら
れ、特に85℃以下のものが望ましい。この具体例とし
ては、酢酸エチル、酢酸メチル、m−ヘキサン、m−ペ
ンタン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロペンタン、
クロロホルム、ジクロルメタンなどを挙げることができ
る。
【0024】本発明においては、対象の疎水性物質を実
質的に水非相溶性低沸点有機溶媒のみに溶解する。この
場合、高沸点有機溶媒を全く含んでいないことが望まし
い。
【0025】但し、ジメチルホルムアルデヒド(DM
F)などの高沸点有機溶媒を溶解助剤として用いる場合
には、鮮鋭性および色にじみ防止の点で問題にならない
程度の量、たとえば5wt%以下の範囲で添加すること
ができる。
【0026】本発明における各種写真材料に適用する際
の疎水物質としてのカプラーとしては、発色現象主薬た
とえば芳香族アミン(通常、第1級アミン)の酸化生成
物と反応して色素を形成する色像形成化合物であり、一
般にカプラー分子中にバラスト基と称する疎水基を有し
て非拡散性のものが好ましく、銀イオンに対して4当量
性あるいは2当量性のいずれであっても良い。なお、前
記カプラーには、色補正の効果を持つカラードカプラ
ー、あるいは現象に伴って現象抑制剤を放出する、いわ
ゆるDIRカプラーも含まれる。前記カプラーのうち、
黄色発色カプラーとしては、公知の閉鎖ケトメチレン系
カプラーを用いることができる。これらのうちベンゾイ
ルアセトアニリド系およびビバロイルアセトアニリド系
化合物は有利である。また、マゼンタ発色カプラーとし
ては、ピラゾロン系化合物、インダゾロン系化合物、シ
アノアセチル化合物などを用いることができ、特にピラ
ゾロン系化合物は有利である。さらにシアン発色カプラ
ーとしては、フェノール系化合物、ナフトール系化合物
などを用いることができる。一方、カラードカプラーと
しては、たとえば特開昭52-42121号に記載のものを使用
できる。また、DIRカプラーとしては、たとえば特開
昭52-69624号に記載されたものが使用できる。さらに前
記DIRカプラー以外に現象にともなって現象抑制剤を
放出する化合物を写真材料中に含んでも良く、たとえば
特開昭和53-9116 号に記載のものが使用できる。
【0027】本発明に係る界面活性剤としては、たとえ
ばサポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘
導体(例えばポリエチレングリコール、ポリエチレング
リコール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチ
レングリコールアルキルまたはアルキルアリールエーテ
ル、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレン
グリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングル
コールアルキルアミンまたはアミド類、シリコーンのポ
リエチレンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導体
(たとえばアルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキ
ルフェノールポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪
酸エステル類、糖のアルキルエステル類、同じくウレタ
ン類またはエーテル類など非イオン性界面活性剤:トリ
テルペノイド系サポニン、アルキルカルボン酸塩、アル
キルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸
エステル類、アルキルリン酸エルテル類、N−アシル−
N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、
スルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル
類などのようなカルボキシ基、スルホ基、硫酸エステル
基、燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活性
剤:アミン酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノ
アルキル硫酸または燐酸エステル類、アルキルベタイン
類、アミンイミド類、アミンオキシド類などの両性界面
活性剤:アルキルアミン塩類、脂肪酸あるいは芳香族第
4級アンモニウム塩類、ビリジニウム、イミダゾリウム
などの複素環第4級アンモニウム塩類および脂肪族また
は複素環を含むホスホニウムまたはスルホニウム塩類な
どのカチオン界面活性剤を用いることができる。
【0028】この中でも、ドデシルベンゼンスルホン
酸、ドデシル硫酸ソーダ、「Aerosol A10
2」(シアノ・アミド(CYANANID)社製)等の
アニオン性界面活性剤を好適に使用できる前記水溶性バ
インダーとしては、たとえば写真材料においてはゼラチ
ン、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフ
トポリマー、アルプミン、カゼイン等の蛋白質:ヒドロ
キシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
セルローズ硫酸エステル類等のごときセルロース誘導
体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体:ポ
リビニルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセタ
ール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイ
ミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一あるいは共
重合体のごとき多種の合成親水性高分子物質を用いるこ
とができる。
【0029】通常はゼラチンを用いるのが望ましい。
【0030】前記拡散転写用化合物には、色素現象薬拡
散性色素放出カプラー(DDRカプラー)、拡散性色素
放出還元剤(DRR化合物)などがある。
【0031】前記色カプリ防止剤は、たとえばハイドロ
キノン誘導体、アミノフェノール誘導体、没食子酸誘導
体、アスコルビン酸誘導体を含有するものが利用され
る。
【0032】前記退色防止剤は、たとえばジヒドロキシ
ベンゼン誘導体、ジヒドロキシナフタレン誘導体、アミ
ノナフトール誘導体、スルフォンアミドフェノール誘導
体、スルフォンアミドファフトール誘導体等がある。
【0033】前記紫外線吸収剤は、たとえばアリール基
で置換されたベンゾトリアゾール化合物、4ーチアゾリ
ドン化合物、ベンゾフェノン化合物、ケイヒ酸エステル
化合物ブタジエン化合物、ベンゾオキシゾール化合物を
用いるとができ、更に紫外線吸収性カプラー、紫外線吸
収性ポリマーなどを用いても良い。
【0034】前記増白剤は、たどえばスチルベンゼン
系、ドリアジン系、オキサゾール系あるいはクマリン系
等の化合物である。
【0035】(実施例)次に実施例を示し本発明の効果
を明らかにする。以下の実施例において使用したカプラ
ーおよび界面活性剤は、次記の通りである。 〈カプラー(1)〉
【0036】
【化1】
【0037】〈カプラー(2)〉
【0038】
【化2】
【0039】〈活性剤(1)〉ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ 〈活性剤(2)〉ドデシルベンゼン硫酸ソーダ 〈活性剤(3)〉(Aerosol A102)
【0040】
【化3】
【0041】また、写真感光材料の処方における増感色
素(Sー1)、(Sー2),塗布助剤(Suー1)およ
び増粒剤(Vー1)として、次記のものを用いた。
【0042】
【化4】
【0043】
【化5】
【0044】
【化6】
【0045】
【化7】
【0046】(実施例1)次記の配合の第1の液を60
℃で1時間溶解した。 カプラー(1) 5kg 酢酸エチル 10リットル DMF 300ミリリットル 他方で、次記の配合の第2の液を60℃1時間で溶解処
理した。 水 50リットル 界面活性剤(1) 2.5 リットル(濃度25%) ポリビニルピロリドン 2.5 kg 次いで、第1の液と第2の液とを混合し、直径10cmの
ディスパーをもつ分散機により分散周速20m/sec
で、10分,20分、ならびに分散周速30m/sec で
10分間の分散を行った。その後、真空引きを行い、酢
酸エチルの残留濃度が0.3wt%以下になるまで攪拌を
行い、酢酸エチルの除去を行った後、純水で希釈して10
0 リットルに仕上げた。かくして得た固液分散物の粒径
を光子相関法により測定したところ、表1に示す結果が
得られた。また、後述する調液、塗布、処理方法により
写真感光材料を得、写真性能を調べたところ同表1に示
す結果が得られた。なお、鮮鋭性は、MTF(モデュレ
ーション・トランスファー・ファンクション)法による
ものである。この詳細は、「写真の化学」(写真工業出
版社発行、笹井 明著)430〜437頁に記載されお
り、白色光でMTFチャートを露光現像し、40サイク
ル/mmにおけるMTF値を表に示した。
【0047】
【表1】
【0048】上記表1における比較例とは、ヨーロッパ
出願公開第374837号の実施例1に記載されたものであ
る。「ブランク」は高沸点有機溶媒を使用した場合の値
である。表1によれば、分散時の分散周速および攪拌時
間によって粒径をコントロールすることができ、これに
より最大濃度が得られた。比較例では粒径をコントロー
ルできず、発色濃度は103%に留まっていた。
【0049】(実施例2)次記配合の第1液を温度60
o Cで1時間の攪拌溶解により得た。 カプラー(2) 5kg 酢酸エチル 10リットル 第2液の配合は次記の通りであり、溶解条件は、同一で
ある。 水 50リットル 界面活性剤(3) 2リットル(濃度33%) 実施例1と同様の操作で、分散を行い、酢酸エチルの除
去を行った。分散物の粒径および発色濃度は表2の通り
であり、カプラー(2)についても粒径のコントロール
が可能なことが判った。
【0050】
【表2】
【0051】[分光増感および塗布処方] 沃臭化銀乳剤 0.9g 増感色素(Sー1) 0.0001(モル/銀1モル) 増感色素(Sー2) 0.0004(モル/銀1モル) カプラー分散液 0.5 (モル/銀1モル) ゼラチン 1.0 g 塗布助剤(Suー1) 1.2 mリットル/上記液200
ミリリットル 増粘剤(Vー1)4%溶液 32cpに調整 よう臭化銀乳剤:ダブルジェト法で調整した平均粒径0.
7 μm、平均ヨウド含有量7.5 モル%の沃臭化銀乳剤を
チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸で最適感度に化学増感さ
れた乳剤 塗布した資料をセンシトメトリー用スッテプウエッジを
介して白色露光を行い下記の条件で処理した。 〈処理工程〉
【0052】
【表3】
【0053】※)補充量は感光材料1m2 当たりの値で
ある。
【0054】 〈発色現像液〉 水 800mリットル 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6mg 4ーアミノー3ーメチルーNーエチルーNー (Bーヒドロキシルエチル) アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて11とし、、水酸化カリウムまたは、20%
硫酸をもちいてpH10.06 に調整する。
【0055】 〈発色現象補充液〉 水 800mリットル 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4ーアミノー3ーメチルーNーエチルーNー(βーヒドロキシルエチル) アニリン硫酸塩 6.3g 水酸化カリウム 2g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水を加えて11とし、水酸化カリウムまたは20%硫酸
を用いてpH10.18 に調整する。
【0056】 〈漂白液〉 水 700mリットル 1.3ジアミノプロパン 四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 40g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 40g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水または氷酢酸
を用いてpH4.4 に調整する。
【0057】 〈漂白補充液〉 水 700mリットル 1.3ジアミノプロパン 四酢酸鉄(III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 50g アンモニア水または氷酢酸を用いてpH4.0 に調整後水
を加えて1リットルとする。
【0058】 〈定着液〉 水 800mリットル チオシアン酸アンモニウム 120g チオ硫酸アンモニウム 150g 亜硫酸ナトリウム 15g エチレンジアミン四酢酸 2g アンモニア水または、氷酢酸を用いてpH6.2に調整
後水を加えて1リットルとする。
【0059】 〈定着補充液〉 水 800mリットル チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g 〈安定液及び安定補充液〉 水 900mリットル 下記化合物A 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2ーベンズイソチアゾリンー3ーオン 0.1g シロキサン 0.1g アンモニア水 0.5ミリリットル 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水または、
50%硫酸を用いてpH8.5 に調整する。
【0060】
【化8】
【0061】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、基本的に
疎水性物質の種類が問われることなく、微細な粒子の疎
水性物質を得ることができるとともに、高沸点有機溶媒
が塗膜中に残存することによる鮮鋭性の低下および色に
じみを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造設備例を示す概要図である。
【図2】停滞時間と得られる疎水性物質の平均粒径の相
関図である。
【符号の説明】
1…第1溶解槽、2…第2溶解槽、3…分散槽、3A…
高速攪拌型分散機、4…真空ポンプ、7…水非相溶性低
沸点有機溶媒回収タンク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 和義 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 鈴木 伸一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真用疎水性物質を水中に固液分散する方
    法において、前記疎水性物質を実質的に水非相溶性低沸
    点有機溶媒のみに溶解した第1の液と;活性剤単独を、
    または活性剤とバインダーとの両者を、水に溶解した第
    2の液とを、分散し水中油滴型分散物を形成後、真空下
    で攪拌することにより前記水中油滴型分散物を含む分散
    液中の前記水非相溶性低沸点有機溶媒を除去し、疎水性
    物質を析出させることを特徴とする写真用疎水性物質の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記分散操作に際して、高速攪拌型分散機
    を用い、分散周速が10m/sec 以上の条件で行う請求
    項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】水中油滴型分散物を形成後、5分以内の時
    間内に真空下での攪拌操作を開始する請求項1記載の製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記水非相溶性低沸点有機溶媒の除去に際
    して、その水非相溶性低沸点有機溶媒が1wt%以下に
    なるまで操作を行う請求項1記載の製造方法。
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