JP2717525B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

Info

Publication number
JP2717525B2
JP2717525B2 JP7302220A JP30222095A JP2717525B2 JP 2717525 B2 JP2717525 B2 JP 2717525B2 JP 7302220 A JP7302220 A JP 7302220A JP 30222095 A JP30222095 A JP 30222095A JP 2717525 B2 JP2717525 B2 JP 2717525B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
group
layer
photographic
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7302220A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08211542A (ja
Inventor
勇 伊藤
靖司 市嶋
茂夫 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP7302220A priority Critical patent/JP2717525B2/ja
Publication of JPH08211542A publication Critical patent/JPH08211542A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2717525B2 publication Critical patent/JP2717525B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料に関し、更に詳しくは新規レドックス化合物を含
有するハロゲン化銀写真感光材料に関する。 【0002】 【従来の技術】写真的有用試薬を銀画像の形成と同時に
銀画像様(以下像様と略す)に放出させることにより写
真画像の性能が格段に向上することが知られている。例
えばカラー写真感光材料の分野に於けるDIR−カプラ
ーがある。DIR−カプラーは現像時にカラー現像薬酸
化体とのカップリング反応によって現像抑制剤を放出す
ることにより、カラー画像の粒状性の改良、エッジ効果
による鮮鋭度の向上および他層への抑制剤の拡散による
色再現性の向上等の機能を果たしており、以下の特許明
細書に詳しく述べられている。米国特許第3,227,
554号、同第4,248,962号、特公昭58−9
942号、同51−16141号、特開昭52−909
32号、同56−114946号、同57−15423
4号、同58−188035号、同57−151944
号、同58−217932号等。 【0003】また近年、カラー現像薬酸化体とのカップ
リング反応により競争化合物、現像促進剤あるいはカブ
ラセ剤を放出するカプラーの使用によりカラー画像の粒
状性の改良あるいは感度の増大が達成されることが以下
の特許明細書に記載されている。英国特許第1,54
6,837号、米国特許第3,408,194号、特開
昭57−138636号、同57−150845号、同
59−50439号、同59−170840号等。ある
いは、アゾ色素部を離脱基とするカラードカプラーに於
いては、カラー現像主薬酸化体とのカップリング反応に
より、アゾ色素を像様に放出させ、該アゾ色素の処理液
への流出・除去により結果的に逆像様にアゾ色素を有す
るカラードカプラーを残存させ、マスキング効果による
色再現性の向上を図っている。例えば、特開昭51−2
6034号、同51−110328号、米国特許第40
04929号、英国特許第1443875号、同146
4361号等に詳しく述べられている。 【0004】このように、写真的有用試薬を放出する機
能性カプラーはカラー画像の画質および感度の向上に大
きく寄与している。しかしながら、これらの機能性カプ
ラーは写真的有用試薬の放出方法がカラー現像酸化体と
のカップリング反応であるため、カラー現像薬を使用し
ない例えば白黒写真感光材料分野あるいは拡散転写写真
分野では使用出来ないという原理的な欠点を有してい
る。また第2の欠点として、生成したアゾメチン色素が
カラー画像の色再現上好ましくない顕響を与えることが
挙げられ、これに関しては、無呈色DIRカプラー例え
ば特開昭49−77,635号、同50−20725
号)あるいは色素流出型カプラー(例えば、特開昭59
−168444号)が提唱されているが、カップリング
活性が低い、あるいは処理液の汚染が著しい等の問題を
解決するに至っていない。このような機能性カプラーの
欠点を解消し、現像薬の種類によらず写真的有用試薬を
放出するレドックス化合物の開発は鋭意進められてきた
が未だ不十分であると言わざるを得ない。例えば、特開
昭49−129536号、米国特許第3,379,52
9号、同3,620,746号、同4,332,878
号、同4,377,634号等に記載のDIR−ハイド
ロキノン類;特開昭52−57828号等に記載のDI
R−アミノフェノール類;EP45,129号に記載の
P−ニトロベンジル誘導体等が公知の化合物として開示
されているが、これらの多くの化合物は感材中での経時
安定性が劣っている、あるいは酸化された後の写真的有
用試薬の放出が未だ実用出来る程には速くない等の欠点
を有している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、現像薬の種類によらず写真的有用試薬を放出し
うるレドックス化合物を提供することにある。本発明の
第2の目的は保存安定性に優れ、しかも酸化体からの写
真的有用試薬の放出が速いレドックス化合物を提供する
ことにある。本発明の第3の目的は、画質が改良された
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。本発
明の第4の目的は高感ハロゲン化銀写真感光材料を提供
することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の目的は、少なく
とも1ケのカルボニル基を有するレドックス化合物を含
むハロゲン化銀写真感光材料に於いて、該レドックス化
合物が現像主薬酸化体により酸化されることによって初
めて該カルボニル基への求核剤の求核攻撃をうけ、それ
に続く結合の解裂によって写真的有用試薬を放出する下
記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料によって達成された。 一般式(I) NR1 2 −NR3 −(L)m −CO−
(Time)n −PUG 一般式(I)において、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独
立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基を表し、Lは2価の連結基を表し、T
imeはタイミング基を表し、PUGは現像抑制剤、現
像促進剤またはカブラセ剤を表し、mおよびnはそれぞ
れ0または1を表し、R1 、R2 、R3、Lのうちの2
者は互いに連結して環を形成していてもよい。ただし、
1 、R2 、R3 が同時に水素原子であることはない。 【0007】 【発明の実施の形態】Lで表わされる連結基として好ま
しくは、アルキレン、アルケニレン、アリーレン、オキ
シアルキレン、オキシアルケニレン、オキシアリーレ
ン、アミノアルキレンオキシ、アミノアルケニレンオキ
シ、アミノアリーレンオキシおよび酸素原子を挙げるこ
とができる。Timeとして好ましくは特開昭52−9
0932号に記載のホルマリンまたはその誘導体を生成
してPUGを放出する基、特開昭54−145135
号、同55−53330号等に記載の分子内閉環反応に
よってPUGを放出する基、特公昭54−39727
号、特開昭57−136640号、同57−15423
4号など記載のπ電子を介した電子移動によってPUG
を放出する基、特開昭57−179842号等に記載の
二酸化炭素を生成してPUGを生成する基、あるいは、
特開昭57−40245号、同59−121328号、
同59−218439号等に記載のカルボニル基の酸素
原子が5員ないし7員環を形成する分子内求核反応によ
りPUGを放出可能ならしめる基等を挙げることができ
る。 【0008】一般式(I)に於いてR1 、R2 およびR
3 はそれぞれ水素原子、アルキル基(例えばメチル基、
ブチル基、ヘキサデシル基、2−メトキシエチル基、ベ
ンジル基、ヘキサデシルオキシメチル基など)、シクロ
アルキル基(例えばシクロヘキシル基、シクロペンチル
基など)、アリール基(例えばフェニル基、トリル基、
4−ドデシルロイルアミノフェニル基、2−テトラデシ
ルオキシフエニル基、4−N,N−ジブチルアミノフェ
ニル基、1−ナフチル基、4−メトキシ−3−クロロフ
ェニル基など)、およびヘテロ環残基(例えば2−ピリ
ジル基、1−ヘキサデシル−2−イミダゾリル基、3−
ヘキサデシルカルバモイル−2−ピリジル基、3−イン
ドリル基など)を表わし、R1 、R2 、R3 およびLは
互いに結合して5員乃至6員の環を形成してもよく、こ
の場合特に5員環が好ましい。Lは好ましくはフェニレ
ン、フェニレンオキシ基、アルキレンオキシおよび酸素
原子である。mは0または1を表わし、R6 が水素原子
の場合は、mは0がより好ましい。一般にカルボニル基
への求核試薬(例えば水酸イオン、亜硫酸イオン、ヒド
ロキシルアミン類、アミン類、ヒドロキサム酸類、ヒド
ラジン類、N−オキシム類、アジドイオン、アルコキシ
ド、メルカプトアニオンなど)の攻撃はカルボニル基の
電子状態に大きく左右されることが知られており、以下
の成書に詳しく述べられている。ジェリー・マーチ(Je
rry March)著、アドバンスト・オーガニック・ケミスト
リー(Advanced Organic Chemistry) 、第2版、第9
章、エフエクツ・オブ・ストラクチャー・オン・リアク
ティビティー(Effects of Structure on Reactivity)
、1977年、マグローヒル・コーガクシャ(McGraw-
Hill Kogakusha)、L.P. ハメット(L. P. Hammett)著、
フィジカル・オーガニック・ケミストリー(Physical O
rganic Chemistry) 、第2版、376頁、1970年、
マグローヒル(McGraw-Hill)刊。本発明の新規レドック
ス化合物は、カルボニル基の電子状態の変化による求核
剤との反応性の変化を利用したものである。すなわち、
レドックス母核(ヒドラジン残基)が酸化されることに
より該レドックス母核が電子供与性から電子吸引性へと
変化するに伴い、カルボニル基の求核種との反応性が高
まりその結果、カルボニル基の炭素原子へ求核種が直接
攻撃し、それに続く結合の解裂あるいは、カルボニル基
の酸素アニオンの分子内閉環反応による結合の解裂によ
りPUGが放出されるものと理解される。このことをス
キーム1に示した。 【0009】 【化1】 【0010】以下に本発明の新規レドックス化合物の具
体例を示すが、これらに限定されるものではない。 【0011】 【化2】 【0012】 【化3】 【0013】 【化4】【0014】以下に本発明のレドックス化合物の具体的
合成例を示す。 合成例1 例示化合物(1)の合成 2−(4−アミノフェニル)−1−ホルミルヒドラジン
(30.2g、0.2モル)、ピリジン(23.7g、
0.3モル)をジメチルアセトアミド(200ml)に加
え、約5℃にてヘキサデカノイルクロリド(55g、
0.2モル)のジメチルアセトアミド(200ml)を滴
下した。反応温度を室温に上げ約10時間攪拌を続け
た。反応液を氷水にて冷却し析出した結晶を濾過し、2
−(4−ヘキサデカナミドフェニル)−1−ホルミルヒ
ドラジン57gを得た。m.p.176〜178℃ 上で得た2−(4−ヘキサデカナミドフェニル)−1−
ホルミルヒドラジン(45g、0.116モル)、co
nc.HCl(20ml)をメタノール(1リットル)に
加え、30分加熱還流した。反応液を冷却し、析出した
結晶を濾過して、4−ヘキサデカナミドフェニルヒドラ
ジン・塩酸塩42gを得た。176℃(分解) 上で得た4−ヘキサデカナミドフェニルヒドラジン・塩
酸塩(20g、0.05モル)、ピリジン(4.5g、
0.055モル)をテトラヒドロフラン(200ml)に
加え、約5℃にて特開昭54−145135号に記載の
方法で合成した1−フェニル−5−テトラゾリルチオカ
ルボニルクロリド(11.8g、0.05モル)のテト
ラヒドロフラン(50ml)溶液を滴下した。反応液を室
温に上げ1時間攪拌した。反応液にメタノールを加え析
出した結晶を濾過して例示化合物(1)14.3gを得
た。m.p.172〜145℃ 【0015】合成例2 例示化合物(5)の合成 (2−1) 1−フェニルカルボニルジオキシメチル−
5−メルカプト−4−フェニルテトラゾールの合成 アセトニトリル200mlに1−ヒドロキシメチル−5−
メルカプト−4−フェニルテトラゾール20.8gとピ
リジン7.9gを溶かし、攪拌しながらクロロぎ酸フェ
ニル15.7gを滴下した。更に室温にて2時間反応さ
せた後、水200mlを加え、分離する油状物を酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水洗した後、エバポレーターで
濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて分離精製し(展開溶媒:クロロホル
ム)、油状の目的物18.1gを得た。(2−2) 例
示化合物(5)の合成 メタノール(100ml)に(2−1)で得られた化合物
16.5gとフェニルヒドラジン5.6gを溶かし、室
温にて5時間反応させた。反応液をエバポレーターで濃
縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分
離精製し(展開溶媒:クロロホルム)、目的物8.0g
を得た。m.p.125〜127℃ 【0016】本発明のレドックス化合物から画像様に放
出される写真的有用試薬が現像抑制剤の場合は、画像の
微粒子化、エッジ効果による画像の鮮鋭度の向上あるい
は色再現性の向上等のいわゆるDIR効果を示す。ま
た、製版印刷用フイルムの網点品質を良化すると同時に
網階調の軟調化に顕著な効果を示す。写真的有用試薬が
現像促進剤またはカブラセ剤の場合は潜像の画像変仰効
率が向上し、感度の増大、粒状性の改良あるいはオート
ポジ乳剤の反転現像性の向上等の効果を示す。本発明の
新規レドックス化合物は、ハロゲン化銀乳剤層中または
その隣接層に添加され所期の目的を達成する。その添加
量は、写真感光材料の種類およびその目的によって異な
るが、放出される写真的有用試薬がメルカプト系現像抑
制剤の場合はハロゲン化銀(同一層または隣接層、以下
同じ)1モルあたり10-9〜10-1モル、好ましくは1
-6〜10-2モルであり、ベンゾトリアゾール等に代表
されるアゾール系現像抑制剤はハロゲン化銀1モルあた
り10-8〜10-1モル、好ましくは10-5〜10-2モル
である。ピラゾリドン類、ハイドロキノン類、アミノフ
ェノール類等の現像促進剤はハロゲン化銀1モルあたり
10-4〜10モル、好ましくは10-2〜5モルである。
ヒドラジン類、ヒドラゾン類等のカブラセ剤あるいは造
核剤はハロゲン化銀1モルあたり10-9〜10-1モル、
好ましくは10-6〜10-2モルである。 【0017】ハロゲン化銀乳剤層中および/または他の
親水性コロイド層中への添加にあたっては常法が適用さ
れる。すなわち、水に可溶な化合物は水に溶解して又は
そのままゼラチン水溶液中に添加すればよい。水に不溶
もしくは難溶な化合物は、水と混和しうる溶媒に溶解し
てゼラチン水溶液と混合する方法、また例えば米国特許
第2,322,027号などに記載の方法が用いられ
る。例えばフタール酸アルキルエステル(ジブチルフタ
レート、ジオクチルフタレートなど)、リン酸エステル
(ジフェニルフオスフェート、トリフェニルフオスフェ
ート、トリクレジルフオスフェート、ジオクチルブチル
フオスフェート)、クエン酸エステル(例えばアセチル
クエン酸トリブチル)、安息香酸エステル(例えば安息
香酸オクチル)、アルキルアミド(例えばジエチルラウ
リルアミド)、脂肪酸エステル類(例えばジブトキシエ
チルサクシネート、ジエチルアゼレート)、トリメシン
酸エステル類(例えばトリメシン酸トリブチル)など、
又は沸点約30℃ないし150℃の有機溶媒、例えば酢
酸エチル、酢酸ブチルの如き低級アルキルアセテート、
プロピオン酸エチル、2級ブチルアルコール、メチルイ
ソブチルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メチ
ルセロソルブアセテート等に溶解したのち、親水性コロ
イドに分散される。上記の高沸点有機溶媒と低沸点有機
溶媒とは混合して用いてもよい。本発明のレドックス化
合物は、ハイドロキノン及びその誘導体、カテコール及
びその誘導体、アミノフェノール及びその誘導体、アス
コルビン酸及びその誘導体等の還元性物質との併用で乳
化分散して用いることができる。本発明に用いられる写
真感光材料の写真乳剤層には感光性ハロゲン化銀として
臭化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀及び塩化銀の
いずれを用いてもよい。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子
の平均粒子サイズ(球状または球に近似の粒子の場合は
粒子直径、立方体粒子の場合は稜長を粒子サイズとし、
投影面積にもとずく平均で表わす。)は特に問わないが
3μ以下が好ましい。粒子サイズ分布は狭くても(「単
分散乳剤」)、広くても(「多分散乳剤」)いずれでも
よい。「単分散乳剤」とは、ハロゲン化銀の粒子サイズ
分布の変動係数(S/F)が0.2以下のものをいう。
ここで、変動係数とは粒子サイズ分布の標準偏差Sを平
均粒径γで割った値であり、T.H.ジエームス著「ザ
・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセ
ス」ザ・マクミラン・カンパニー(T.H.James "The The
ory of The Photographic Process" The Macmillan Com
pany) 第3版(1966年)の第2章、特に39頁に記
載のCv=100σ/xと同義である。 【0018】写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、立方
体、八面体、14面体、菱12面体のような規則的な
〔レギュラー(regular)〕結晶体を有するものでもよ
く、また球状、板状などのような変則的な〔イレギュラ
ー(irregular)〕結晶体を持つもの、或いはこれらの結
晶形の複合形でもよい。種々の結晶形の粒子の混合から
成ってもよい。また粒子の直径がその厚みの5倍以上の
超平板のハロゲン化銀粒子が全投影面積の50%以上を
占めるような乳剤を使用してもよい。詳しくは特開昭5
8−127921号、同58−113927号などの明
細書に記載されている。ハロゲン化銀粒子は内部と表層
とが異なる相をもつていてもよい。また潜像が主として
表面に形成されるような粒子でもよく、粒子内部に主と
して形成されるような粒子であってもよい。本発明に用
いられる写真乳剤は、ピー・グラフキデス(P.Glafkide
s)著、「シミー・エ・フイジーク・フォトグラフィーク
(Chimie et Phisique Photographique)」(ポール・モ
ンテル(Paul Montel)社刊 1967年)、ジー・エフ
・ダフィン(G. F. Duffin) 著、「フォトグラフィック
・エマルジョン・ケミストリー(Photographic Emulsio
n Chemistry)」、(ザ・フォーカル・プレス(The Foca
l Press)社刊、1966年)、ヴィ・エル・ゼリクマン
(V. L. Zelikman) 、他著、「メーキング・アンド・コ
ーティング・フォトグラフィック・エマルジョン(Maki
ng and Coating Photographic Emulsion) 」、(ザ、フ
ォーカル・プレス(The Focal Press)社刊、1964
年)などに記載された方法を用いて調製することができ
る。即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれで
もよく、又可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる
形式としては、片側混合法、同時混合法、それらの組合
せなどのいずれを用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の
下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用い
ることもできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲ
ン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、
即ち、いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用
いることもできる。この方法によると、結晶形が規則的
で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤が得られ
る。別々に形成した2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合
して用いてもよい。ハロゲン化銀粒子形成又は物理熟成
の過程において、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその
錯塩、鉄塩又は鉄錯塩、金塩又はその錯塩などを、共存
させてもよい。ハロゲン化銀乳剤は、化学増感されてい
ても、されていなくてもよい。 【0019】化学増感のためには、例えば、エイチ・フ
ィーザー(H. Fieser)編、「ディー・グルントラーゲン
・デル・フォトグラフィッシエン・プロツエッセ・ミッ
ト・ジルパーハロゲニーデン(Die Grundlagen Prozess
e Mit Silberhalogeniden)」、(アカデミッシェ・フェ
ルラークスゲゼルシャフト(Akademische Verlagsgesel
lschaft)刊、1968年)第675頁〜734頁に記載
の方法を用いることができる。すなわち、活性ゼラチン
や銀と反応しうる硫黄を含む化合物(例えば、チオ硫酸
塩、チオ尿素類、メルカプト化合物類、ローダニン類)
を用いる硫黄増感法;還元性物質(例えば、第一すず
塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスル
フィン酸、シラン化合物)を還元増感法;貴金属化合物
(例えば、金錯塩のほかPt、Ir、Pdなどの周期律
表VIII族の金属の錯塩)を用いる貴金属増感法などを単
独または組み合わせて用いることができる。本発明に用
いられる写真乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あ
るいは写真処理中のカブリを防止し、あるいは写真性能
を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させること
ができる。すなわちアゾール類、例えばベンゾチアゾリ
ウム塩、ニトロイミダゾール類、ニトロベンズイミダゾ
ール類、クロロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイ
ミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベ
ンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、
メルカプトチアジアゾール類、アミノトリアゾール類、
ベンゾトリアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、
メルカプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メ
ルカプトテトラゾール)など;メルカプトピリミジン
類;メルカプトトリアジン類;たとえばオキサドリンチ
オンのようなチオケト化合物;アザインデン類、たとえ
ばトリアザインデン類、テトラザインデン類(特に4−
ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデ
ン類)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチオスル
フォン酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフォン
酸アミド等のようなカブリ防止剤または安定剤として知
られた、多くの化合物を加えることができる。本発明を
用いて作られる感光材料の写真乳剤層または他の親水性
コロイド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、乳
化分散、接着防止及び写真特性改良(例えば、現像促
進、硬調化、増感)等種々の目的で、種々の界面活性剤
を含んでもよい。例えばサポニン(ステロイド系)、ア
ルキレンオキサイド誘導体(例えばポリエチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコ
ール縮合物、ポリエチレングリコールアルキルエーテル
類又はポリエチレングリコールアルキルアリールエーテ
ル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレ
ングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレング
リコールアルキルアミン又はアミド類、シリコーンのポ
リエチレンオキサイド付加物類)、グリシドール誘導体
(例えばアルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキル
フェノールポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪酸
エステル類、糖のアルキルエステル類などの非イオン性
界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、アルキルスルフォ
ン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナ
フタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸エステル類、ア
ルキルリン酸エステル類、N−アシル−N−アルキルタ
ウリン類、スルホコハク酸エステル類、スルホアルキル
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリ
オキシエチレンアルキルリン酸エステル類などのよう
な、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル
基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活
性剤;アミノ酸類、アミノアルキルスルホン酸類、アミ
ノアルキル硫酸又はリン酸エステル類、アルキルベタイ
ン類、アミンオキシド類などの両性界面活性剤;アルキ
ルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウ
ム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなどの複素環第
4級アンモニウム塩類、及び脂肪族又は複素環を含むホ
スホニウム又はスルホニウム塩類などのカチオン界面活
性剤を用いることができる。本発明の写真感光材料の写
真乳剤層には感度上昇、コントラスト上昇、または現像
促進の目的で、たとえばポリアルキレンオキシドまたは
そのエーテル、エステル、アミンなどの誘導体、チオエ
ーテル化合物、チオモルフォリン類、四級アンモニウム
塩化合物、ウレタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール
誘導体、3−ピラゾリドン類等を含んでもよい。 【0020】本発明に用いる写真感光材料には、写真乳
剤層その他の親水性コロイド層に寸度安定性の改良など
の目的で、水不溶又は難溶性合成ポリマーの分散物を含
むことができる。例えばアルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、
ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリ
ル、オレフィン、スチレンなどの単独もしくは組合せ、
又はこれらとアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽
和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレン
スルホン酸等の組合せを単量体成分とするポリマーを用
いることができる。本発明に用いられる写真乳剤は、メ
チン色素類その他によって分光増感されてもよい。用い
られる色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複
合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラー
シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素および
ヘミオキソノール色素が包含される。特に有用な色素
は、シアニン色素、メロシアニン色素、および複合メロ
シアニン色素に属する色素である。これらの色素類に
は、塩基性異節環核としてシアニン色素類に通常利用さ
れる核のいずれをも適用できる。すなわち、ピロリン
核、オキサゾリン核、チアゾリン核、ピロール核、オキ
サゾール核、チアゾール核、セレナゾール核、イミダゾ
ール核、テトラゾール核、ピリジン核など;これらの核
に脂環式炭化水素環が融合した核;及びこれらの核に芳
香族炭化水素環が融合した核、即ち、インドレニン核、
ベンズインドレニン核、インドール核、ベンズオキサゾ
ール核、ナフトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、
ナフトチアゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイ
ミダゾール核、キノリン核などが適用できる。これらの
核は炭素原子上に置換されていてもよい。メロシアニン
色素または複合メロシアニン色素にはケトメチレン構造
を有する核として、ピラゾリン−5−オン核、チオヒダ
ントイン核、2−チオオキサゾリジン−2,4−ジオン
核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダニン核な
どを適用することができる。本発明を用いて作られた写
真感光材料の写真乳剤層には色素形成カプラー、即ち、
発色現像処理において芳香族1級アミン現像薬(例え
ば、フェニレンジアミン誘導体や、アミノフェノール誘
導体など)との酸化カップリングによって発色しうる化
合物を併せて用いてもよい。例えばマゼンタカプラーと
して、5−ピラゾロンカプラー、ピラゾロベンツイミダ
ゾールカプラー、シアノアセチルクマロンカプラー、開
鎖アシルアセトニトリルカプラー等があり、イエローカ
プラーとして、アシルアセトアミドカプラー(例えばベ
ンゾイルアセトアニリド、ピバロイルアセトアニリド
類)、等があり、シアンカプラーとして、ナフトールカ
プラー、及びフェノールカプラー等がある。これらのカ
プラーは分子中にバラスト基とよばれる疎水基を有する
非拡散性のもの、またはポリマー化されたものが望まし
い。カプラーは、銀イオンに対し4当量性あるいは2当
量性のどちらでもよい。又、色補正の効果をもつカラー
ドカプラー、あるいは現像にともなって現像抑制剤また
は現像促進剤を放出するカプラー(いわゆるDIRカプ
ラーまたはDARカプラー)であってもよい。又、DI
Rカプラー以外にも、カップリング反応の生成物が無色
であって、現像抑制剤を放出する無呈色DIRカップリ
ング化合物を含んでもよい。DIRカプラー以外に現像
にともなって現像抑制剤を放出する化合物を感光材料中
に含んでもよい。 【0021】上記カプラー等は、感光材料に求められる
特性を満足するために同一層に二種類以上を併用するこ
ともできるし、同一の化合物を異なった2層以上に添加
することも、もちろん差支えない。本発明の写真感光材
料には、写真乳剤層その他の親水性コロイド層に無機ま
たは有機の硬膜剤を含有してよい。例えばクロム塩(ク
ロムミヨウバン、酢酸クロムなど)、アルデヒド類(ホ
ルムアルデヒド、グリオキサール、グルタールアルデヒ
ドなど)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿素、
メチロールジメチルヒダントインなど)、ジオキサン誘
導体(2,3−ジヒドロキシジオキサンなど)、活性ビ
ニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒ
ドロ−s−トリアジン、1,3−ビニルスルホニル−2
−プロパノールなど)、活性ハロゲン化合物(2,4−
ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、ム
コハロゲン酸類(ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル
酸など)、などを単独または組み合わせて用いることが
できる。本発明の感光材料の乳剤層や親水性コロイド層
(例えば、保護層、中間層)に用いることのできる結合
剤または保護コロイドとしては、ゼラチンを用いるのが
有利であるが、それ以外の親水性コロイドも用いること
ができる。たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高
分子とのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の
蛋白質;ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、セルロース硫酸エステル類等の如きセル
ロース誘導体、アルギン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖
誘導体;ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分アセタール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリア
クリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポ
リビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾール等の単一
あるいは共重合体の如き多種の合成親水性高分子物質を
用いることができる。その他、石灰処理ゼラチン、酸処
理ゼラチン、酵素処理ゼラチンなどを用いることができ
る。本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、その他の
種々の添加剤が用いられる。例えば、増白剤、染料、減
感剤、塗布助剤、帯電防止剤、可塑剤、スベリ剤、マッ
ト剤、現像促進剤、媒染剤、紫外線吸収剤、退色防止
剤、色カブリ防止剤など。これらの添加剤について、具
体的にはリサーチ・ディスクロージャー(RESEARCH DIS
CLOSURE)176号第22〜31頁(RD−17643)
(Dec.,1978)などに記載されたものを用いるこ
とができる。本発明のハロゲン化銀写真感光材料を写真
処理するには、公知の方法のいずれも用いることができ
る。処理液には公知のものを用いることができる。処理
温度は普通18℃から50℃の間に選ばれるが、18℃
より低い温度または50℃をこえる温度としてもよい。
目的に応じ銀画像を形成する現像処理(黒白写真処理)
あるいは、色素像を形成すべき現像処理から成るカラー
写真処理のいずれも適用できる。 【0022】黒白写真処理する場合に用いる現像液は、
従来より知られている現像主薬を含むことができる。現
像主薬としては、ジヒドロキシベンゼン類(たとえばハ
イドロキノン)、3−ピラゾリドン類(たとえば1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン)、アミノフェノール類(た
とえばN−メチル−p−アミノフェノール)、1−フェ
ニル−3−ピラゾリン類、アスコルビン酸、及び米国特
許4,067,872号に記載の1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリン環とインドレン環とが縮合したような
複素環化合物類などを、単独もしくは組合せて用いるこ
とができる。現像液には一般にこの他公知の保恒剤、ア
ルカリ剤、pH緩衝剤、カブリ防止剤などを含み、さら
に必要に応じ溶解助剤、色調剤、現像促進剤、界面活性
剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬膜剤、粘性付与剤などを含
んでもよい。定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着剤としてはチオ硫酸塩、
チオシアン酸塩のほか、定着剤としての効果が知られて
いる有機硫黄化合物を用いることができる。定着液には
硬膜剤として水溶性アルミニウム塩を含んでもよい。色
素像を形成させる場合には常法が適用できる。例えばネ
ガポジ法(例えば、ジャーナル・オブ・モーション・ピ
クチャー・アンド・テレビジョン・エンジニアズ(Jour
nal of Motion Picture and Television Engineers)、
第61巻、第667〜701頁(1953年)に記載さ
れている)、黒白現像主薬を含む現像液で現像してネガ
銀像をつくり、ついで少なくとも一回の一様な露光また
は他の適当なカブリ処理を行ない、引き続いて発色現像
を行なうことにより色素陽画像を得るカラー反転法、色
素を含む写真乳剤層を露光後現像して銀画像をつくり、
これを漂白触媒として色素を漂白する銀色素漂白などが
用いられる。カラー現像液は、一般に発色現像主薬を含
むアルカリ性水溶液から成る。発色現像主薬は公知の一
級芳香族アミン現像剤、例えばフェニレンジアミン類
(例えば4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−
メチル−4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン、4−
アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリ
ン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−ヒ
ドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N
−エチル−N−β−メタンスルホアミドエチルアニリ
ン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−メ
トキシエチルアニリンなど)を用いることができる。こ
の他、エル・エフ・エイ・メイソン(L. F. A. Mason)
著、「フォトグラフィック・プロセシング・ケミストリ
ー(Photographic Processing Chemistry)」、(フォー
カル・プレス(Focal Press)社刊、1966年)の第2
26頁〜229頁、米国特許2,193,015号、同
2,592,364号、特開昭48−64933号など
に記載のものを用いてよい。カラー現像液はそのほかア
ルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸塩、ホウ酸塩およびリン酸
塩の如きpH緩衝剤、臭化物、沃化物および有機カブリ
防止剤の如き現像抑制剤ないしカブリ防止剤などを含む
ことができる。また必要に応じて、硬水軟化剤、ヒドロ
キシルアミンの如き保恒剤、ベンジルアルコール、ジエ
チレングリコールの如き有機溶剤、ポリエチレングリコ
ール、四級アンモニウム塩、アミン類の如き現像促進
剤、色素形成カプラー、競争カプラー、ナトリウムボロ
ハイドライドの如きかぶらせ剤、1−フェニル−3−ピ
ラゾリドンの如き補助現像薬、粘性付与剤、米国特許
4,083,723号に記載のポリカルボン酸系キレー
ト剤、西独公開(OLS)2,622,950号に記載
の酸化防止剤などを含んでもよい。 【0023】発色現像後の写真乳剤層は通常、漂白処理
される。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよい
し、個別に行なわれてもよい。漂白剤としては、鉄(II
I) 、コバルト(III) 、クロム(VI)、銅(II)などの
多価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロソ化合物
などが用いられる。たとえばフエリシアン化物、重クロ
ム酸塩、鉄(III) またはコバルト(III) の有機錯塩、た
とえばエチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、
1,3−ジアミノ−2−プロパノール四酢酸などのアミ
ノポリカルボン酸類あるいはクエン酸、酒石酸、リンゴ
酸などの有機酸の錯塩;過硫酸塩、過マンガン酸塩;ニ
トロソフェノールなどを用いることができる。これらの
うちフェリシアン化カリ、エチレンジアミン四酢酸鉄(I
II) ナトリウムおよびエチレンジアミン四酢酸鉄(III)
アンモニウムは特に有用である。エチレンジアミン四酢
酸鉄(III) 錯塩は独立の漂白液においても、一浴漂白定
着液においても有用である。漂白または漂白定着液に
は、米国特許3,042,520号、同3,241,9
66号、特公昭45−8506号、特公昭45−883
6号などに記載の漂白促進剤、特開昭53−65732
号に記載のチオール化合物の他、種々の添加剤を加える
こともできる。定着液としては一般に用いられる組成の
ものを使用することができる。定着剤としてはチオ硫酸
塩、チオシアン酸塩のほか、定着剤としての効果の知ら
れている有機硫黄化合物を使用することができる。定着
液には硬膜剤として水溶性アルミニウム塩を含んでもよ
い。ここで、定着工程または漂白定着工程の後には、水
洗、安定化などの処理工程を行なうことが一般的に行な
われているが、水洗工程だけを行なったり逆に実質的な
水洗工程を設けず安定化処理工程だけを行なう(特開昭
57−8543号公報)などの簡便な処理方法を用いる
こともできる。水洗工程に用いられる水洗水には、必要
に応じて公知の添加剤を含有させることができる。例え
ば、無機リン酸、アミノポリカルボン酸、有機リン酸等
のキレート剤、各種バクテリアや藻の増殖を防止する殺
菌剤・防ばい剤、マグネシウム塩、アルミニウム塩等の
硬膜剤、乾燥負荷、ムラを防止するための界面活性剤な
どを用いることができる。または、エル・イー・ウエス
ト(L. E. West) 、“ウオーター・クオリティ・クライ
テリア(Water Quality Criteria) ”フォトグラフィッ
ク・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Phot. Sc
i. and Eng.)、Vol.9 No.6 page 344
〜359(1965)等に記載の化合物を用いることも
できる。また、水洗工程は、必要により2槽以上の槽を
用いて行なってもよく、多段向流水洗(例えば2〜9
段)として水洗水を節減してもよい。安定化工程に用い
る安定液としては、色素画像を安定化される処理液が用
いられる。例えば、pH3〜6の緩衝能を有する液、ア
ルデヒド(例えばホルマリン)を含有した液などに用い
ることができる。安定液には、必要に応じて蛍光増白
剤、キレート剤、殺菌剤、防ばい剤、硬膜剤、界面活性
剤などを用いることができる。また、安定化工程は、必
要により2槽以上の槽を用いて行なってもよく、多段向
流安定化(例えば2〜9段)として安定液を節減し、更
に、水洗工程を省略することもできる。 【0024】本発明のレドックス化合物は、種々のハロ
ゲン化銀写真感光材料に適用できる。以下に特に好まし
い例を挙げる。 (1) 例えば、本発明のレドックス化合物で現像抑制剤を
放出するものは、塩化銀を少なくとも60%含み沃化銀
を0〜5%含む塩臭化銀もしくは塩沃臭化銀乳剤の層を
持ち(乳剤は単分散であることが好ましい)、かつポリ
アルキレンオキサイド類を含有する写真製版用ハロゲン
化銀写真感光材料の網階調を、網点品質を悪化させずに
改良する(長くする)のに有効である。また、ここで用
いられるポリアルキレンオキシド化合物は、ハロゲン化
銀写真感光材料、現像液、あるいはハロゲン化銀写真感
光材料と現像液の双方のいずれを添加してもよい。ポリ
アルキレンオキシド化合物は炭素数2〜4のアルキレン
オキシド、たとえばエチレンオキシド、プロピレン−
1,2−オキシド、ブチレン−1,2−オキシドなど、
好ましくはエチレンオキシドの、少くとも10単位から
成るポリアルキレンオキシドと、水、脂肪族アルコー
ル、芳香族アルコール、脂肪酸、有機アミン、ヘキシト
ール誘導体などの活性水素原子を少くとも1個有する化
合物との縮合物あるいは二種以上のポリアルキレンオキ
シドのブロックコポリマーなどを包含する。すなわち、
ポリアルキレンオキシド化合物として、具体的にはポリ
アルキレングリコール類、ポリアルキレングリコールア
ルキルエーテル類、ポリアルキレングリコールアリール
エーテル類、ポリアルキレングリコール(アルキルアリ
ール)エステル類、ポリアルキレングリコールエステル
類、ポリアルキレングリコール脂肪酸アミド類、ポリア
ルキレングリコールアミン類、ポリアルキレングリコー
ル・ブロック共重合体、ポリアルキレングリコールグラ
フト重合物、などを用いることができる。分子量として
は500〜10000のものが好ましく用いられる。本
発明で好ましく用いられるポリアルキレンオキシド化合
物の具体例をあげると次の如くである。 ポリアルキレンオキシド化合物例 1.HO(CH2CH2O)9H 2.C12H25O(CH2CH2O)15H 3.C8H17CH=CHC8H16O(CH2CH2O)15H 4.C9H19-Ph-O(CH2CH2O)30H (Ph:1,4−フェニレ
ン) 5.C11H23COO(CH2CH2O)80H 6.C11H23CONH(CH2CH2O)15H 7.C12H25N 〔(CH2CH2O)15H〕2 8.C14H29N(CH2)(CH2CH2O)24H 9.H(CH2CH2O)a 〔CH(CH3)CH2O 〕b (CH2CH2O) c H a+b+c=50 b:a+c=10:9 これらのポリアルキレンオキシド化合物は一種類のみを
用いても、二種類以上組合せて用いてもよい。上記のポ
リアルキレンオキシド化合物をハロゲン化銀写真感光材
料に添加する場合はハロゲン化銀1モル当り、5×10
-4gないし5gの範囲、好ましくは1×10-3gないし
1gの範囲で感光材料中に添加することができる。また
上記のポリアルキレンオキシド化合物を現像液に添加す
る場合は、現像液1リットル当り0.1gないし10g
の範囲で現像液中に添加することができる。 【0025】(2) また、本発明のレドックス化合物で現
像抑制剤を放出する化合物は、米国特許4,224,4
01号、同4,168,977号、同4,241,16
4号、同4,311,781号、同4,272,606
号、同4,221,857号、同4,243,739
号、同4,272,614号、同4,269,929号
等に記載の、ヒドラジン誘導体の作用により安定な現像
液で超硬調なネガ画像を形成することができる単分散ハ
ロゲン化銀乳剤層をもつ写真感光材料の網階調を、網点
品質を悪化させずに改良する(長くする)のに有効であ
る。上記において、安定な現像液とは保恒剤たる亜硫酸
イオンを少なくとも0.15モル/リットル含有し、か
つpHが10.0〜12.3の現像液を指す。この現像
液は保恒剤を多量に含有し得るので通常のリス現像液
(亜硫酸イオンを極く小量しか含有し得ない)よりも安
定であり、また比較的低いpHであるので、例えば米国
特許2,419,975号に記載の硬調画像形成システ
ムの現像液(pH=12.8)よりも空気酸化を受けに
くく安定である。 (3) 本発明のレドックス化合物で現像抑制剤を放出する
化合物は支持体上に少なくとも2つの異なる分光感度を
有する多層多色写真材料に主として粒状性改良の目的で
適用できる。多層天然色写真材料は、通常支持体上に赤
感性乳剤層、緑感性乳剤層、および青感性乳剤層を各々
少なくとも一つ有する。これらの層の順序は必要に応じ
て任意にえらべる。好ましい層配列の順序は支持体側か
ら赤感性、緑感性、青感性または支持体側から青感性、
赤感性、緑感性である。また前記の各乳剤層は感度の異
なる2つ以上の乳剤層からできていてもよく、また同一
感性をもつ2つ以上の乳剤層の間に非感光性層が存在し
ていてもよい。赤感性乳剤層にシアン形成カプラーを、
緑感性乳剤層にマゼンタ形成カプラーを、青感性乳剤層
にイエロー形成カプラーをそれぞれ含むのが通常である
が、場合により異なる組合わせをとることもできる。本
発明のレドックス化合物で現像抑制剤を放出する化合物
は特に2当量マゼンタカプラーを含む緑感性乳剤層又は
シアンカプラーを含む赤感性乳剤層に使用するとその効
果が大きい。その添加量は、カラー感光材料における青
感層中のイエローカプラー、緑感層中のマゼンタカプラ
ーあるいは赤感層中のシアンカプラーといった各感光層
中のカプラーに対し、それぞれ、0.1〜50モル%、
好ましくは0.3〜15モル%用いるのがよい。かかる
カラー写真感光材料は、また、鮮鋭度、重層効果等にお
いて優れた写真性能を示す。 (4) 本発明のレドックス化合物で現像抑制剤を放出する
化合物は、塩化銀を0〜50モル%含有し、沃化銀を1
5モル%までの量含有する沃臭化銀乳剤の層を支持体の
片面または両面に有する黒白写真感光材料、特にXレイ
感光材料の鮮鋭度等の写真性能を改良するのに有効であ
る。 (5)本発明のレドックス化合物でカブラセ剤を放出する
化合物は、(3) に記した多層多色写真感光材料、白黒写
真感光材料(撮影用白黒フイルム、X−レイフイルム
等)および拡散転写法カラー写真感光材料の感度上昇の
目的で適用できる。 本発明のレドックス化合物はその他の写真感光材料(例
えば、電子線用、高解像力黒白、黒白拡散転写、カラー
現像X−レイフイルム等)に適用できる。 【0026】 【実施例】以下に実施例によって本発明の効果を詳細に
説明するが、これらに限定されるものではない。実施例
1〜2で使用した乳剤の調製および処理液組成をまとめ
て次に示す。 乳剤(A)の調製 50℃に保ったゼラチン水溶液中に、硝酸銀水溶液とハ
ロゲン塩水溶液とをpAg7.8に保ち、5×10-6
ル/Agモルに相当するロジウムアンモニウムクロリド
の存在下にダブルジェットにて同時に添加混合し、単分
散の塩臭化銀乳剤を調製した(平均粒子サイズ0.30
μm)臭化銀含量30モル%)。この乳剤を常法に従い
沈降水洗し、可溶性塩類を除去したのち、チオ硫酸ナト
リウムとカリウムクロロオーレートを加えて化学増感を
施した。 乳剤(B)の調製 50℃に保ったゼラチン水溶液中に、硝酸銀水溶液およ
び沃化カリウムと臭化カリウムの混合水溶液をダブルジ
ェット法でpAgを7.5に保ちながら同時に添加して
単分散性の高い沃臭化銀乳剤を調整した。得られた沃臭
化銀粒子は立方体で平均粒子サイズ0.26μm、沃化
銀含量2モル%であった。この乳剤を常法に従って水洗
し、可溶性塩類を除去した後、チオ硫酸ナトリウムを加
えて化学増感を施した。 現像液組成(C) ハイドロキノン 40.0g 4,4−ジメチル−1−フェニル−3−ピラゾリドン 0.4g 無水亜硫酸ナトリウム 75g 炭酸水素ナトリウム 7.0g エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム 1.0g 臭化カリウム 6.0g 5−メチル−ベンゾトリアゾール 0.6g 水を加えて 1リットル 水酸化カリウムでpH12.0に合せる。 現像液組成(D) ハイドロキノン 40.0g 4,4−ジメチル−1−フェニル−3−ピラゾリドン 0.4g 水酸化ナトリウム 13.0g 無水亜硫酸カリウム 90.0g 第3リン酸カリウム 74.0g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.0g 臭化カリウム 6.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.6g 1−ジエチルアミノ−2,3−ジヒドロキシプロパン 17.0g 水を加えて 1リットル 水酸化カリウムでpH11.4に合せる。 【0027】実施例1 乳剤(A)に4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラザインデン、ポリエチルアクリレートの
分散物、ポリエチレングリコール(平均分子量100
0)、1,3−ビス(ビニルスルホニル)−2−プロパ
ノール、増感色素(イ)及び造核剤(ロ)を加え、次い
で本発明のレドックス化合物を加えた後、セルロースト
リアセテートフイルム上に塗布銀量が3.50g/m2
塗布ゼラチン量2.00g/m2となるようにし、更にゼ
ラチンを主成分とする界面活性剤、増粒剤等の塗布助剤
を含む水溶液を支持体から遠い側に塗布ゼラチン量1.
10g/m2となるように同時塗布し試料101〜103
を作成した。更に本発明の化合物の比較化合物として
(ハ)ないし(ニ)に置き換えた以外全く同じ処方で試
料105〜106を作成した。このようにして得たフイ
ルム試料にセンシトメトリー用露光ウエッジを通し、更
に大日本スクリーン社製グレースキャナーネガコンタク
トスクリーン No.2、150Lを用いて露光した後、現
像組成(C)の現像液で38℃にて30秒間現像し、定
着、水洗、乾燥した。得られた結果を第1表に示す。 【0028】 【化5】 【0029】 【化6】【0030】 【表1】 【0031】第1表より明らかなように、本発明の化合
物を用いることにより、本発明外の化合物を用いた場合
に比べて、良好な網点品質でしかもより軟調な網階調が
得られる。 実施例2 乳剤(B)に、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,
3a,7−テトラザインデン、ポリエチルアクリレート
の分散物、ポリエチレングリコール(平均分子量100
0)、1,3−ビスビニルスルホニル−2−プロパノー
ル、増感色素(イ)、造核剤(ロ)及び沃化カリウムを
加え、次いで本発明の化合物を加えた後、セルロースト
リアセタートフイルム上に塗布銀量が3.50g/m2
塗布ゼラチン量2.00g/m2となるようにし、更にゼ
ラチンを主成分とする界面活性剤、増粘剤等の塗布助剤
を含む水溶液を支持体から遠い側に塗布ゼラチン量1.
10g/m2となるように同時塗布し試料(201〜20
3)を作製した。このようにして得たフイルムにセンシ
トメトリー用露光ウエッジを通し、更に大日本スクリー
ン社製グレースキャナーネガコンタクトスクリーン No.
2、150Lを用いて露光した後、現像液組成(C)又
は(D)の現像液で38℃にて30秒間現像し、定着、
水洗、乾燥した。 【0032】 【表2】【0033】第2表より明らかなように、本発明のレド
ックス化合物を用いることによって、用いない場合に比
べて軟調な網階調が得られる。実施例1と実施例2を比
較することにより、本発明の化合物による網階調軟調化
効果は乳剤組成、造核剤及び処理液の種類で程度の差は
みられるものの、いずれも顕著であることがわかった。 実施例3 透明なトリアセチルセルロースフイルム支持体上に下記
に示すような組成の各層よりなる多層カラー感光材料
(301)を作成した。 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 ………… 0.15g/m2 紫外線吸収剤 U−1 … 0.08g/m2 同 U−2 … 0.12g/m2 を含むゼラチン層 第2層:中間層 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン … 0.18g/m2 カプラーC−1 ……………………………………… 0.11g/m2 を含むゼラチン層 第3層:第1赤感乳剤層 沃臭化銀 沃化銀 4モル% 平均粒子サイズ 0.4μ ……… 1.2g/m2 増感色素I ……… 銀1モルに対して1.4×10-4モル 同 II ……… 銀1モルに対して0.4×10-4モル 同 III ……… 銀1モルに対して5.6×10-4モル 同 IV ……… 銀1モルに対して4.0×10-4モル カプラーC−2 ……… 0.45g/m2 カプラーC−3 ……… 0.035g/m2 カプラーC−4 ……… 0.025g/m2 を含むゼラチン層 第4層:第2赤感乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀 8モル% 平均粒子サイズ 0.8μ ……… 1.0g/m2 増感色素I ……… 銀1モルに対して5.2×10-5モル 同 II ……… 銀1モルに対して1.5×10-5モル 同 III ……… 銀1モルに対して2.1×10-4モル 同 IV ……… 銀1モルに対して1.5×10-5モル カプラーC−2 ……… 0.050g/m2 カプラーC−5 ……… 0.070g/m2 カプラーC−3 ……… 0.035g/m2 を含むゼラチン層 【0034】 第5層:中間層 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン …… 0.08g/m2 を含むゼラチン層 第6層:第1緑感乳剤層 沃臭化銀 沃化銀 4モル% 平均粒子サイズ 0.4μ ……… 0.80g/m2 増感色素V ……… 銀1モルに対して4.0×10-4モル 同 VI ……… 銀1モルに対して3.0×10-5モル 同 VII ……… 銀1モルに対して1.0×10-4モル カプラーC−6 ……… 0.45g/m2 カプラーC−7 ……… 0.13g/m2 カプラーC−8 ……… 0.02g/m2 カプラーC−4 ……… 0.04g/m2 第7層:第2緑感乳剤層 沃臭化銀 沃化銀 8モル% 平均粒子サイズ 0.8μ ……… 0.85g/m2 増感色素V ……… 銀1モルに対して2.7×10-4モル 同 VI ……… 銀1モルに対して1.8×10-5モル 同 VII ……… 銀1モルに対して7.5×10-5モル カプラーC−6 ……… 0.095g/m2 カプラーC−7 ……… 0.015g/m2 を含むゼラチン層 第8層:イエローフイルター層 黄色コロイド銀 ………… 0.08g/m2 2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン … 0.090g/m2 を含むゼラチン層 第9層:第1青感乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀 5モル% 平均粒子サイズ 0.3μ ……… 0.37g/m2 増感色素VIII ………… 銀1モルに対して4.4×10-4モル カプラーC−9 ……… 0.71g/m2 カプラーC−4 ……… 0.07g/m2 第10層:第2青感乳剤層 沃臭化銀乳剤 沃化銀 7モル% 平均粒子サイズ 0.9μ ……… 0.55g/m2 増感色素VIII ………… 銀1モルに対して3.0×10-4モル カプラーC−9 ……… 0.23g/m2 を含むゼラチン層 第11層:第1保護層 紫外線吸収剤 U−1 ……… 0.14g/m2 同 U−2 ……… 0.22g/m2 を含むゼラチン層 第12層:第2保護層 沃臭化銀乳剤 沃化銀 2モル% 平均粒子サイズ 0.07μ ……… 0.25g/m2 ポリメタクリレート粒子(直径1.5μ) …… 0.10g/m2 を含むゼラチン層 各層には上記組成物の他にゼラチン硬化剤H−1や界面
活性剤を塗布した。 【0035】次に試料301の第6層のカプラーC−4
の代りに本発明の現像抑制剤を放出するレドックス化合
物(1)を0.03g/m2塗布した以外は試料301と
同様にして試料302を作成した。ここで用いる現像処
理は下記の通りに38℃で行った。 カラー現像 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 2分10秒 定 着 4分20秒 水 洗 3分15秒 安 定 1分05秒 各工程に用いた処理液組成は下記の通りであった。 カラー現像液 ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g 炭酸カリウム 30.0g 臭化カリウム 1.4g 沃化カリウム 1.3mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4g 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ) −2−メチルアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて 1.0リットル pH 10.0 漂 白 液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸第二ナトリウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 硝酸アンモニウム 10.0g 水を加えて 1.0リットル pH 6.0 定 着 液 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 1.0g 亜硫酸ナトリウム 4.0g チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 175.0ml 重亜硫酸ナトリウム 4.6g 水を加えて 1.0リットル pH 6.6 安 定 液 ホルマリン(40%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル 0.3g (平均重合度≒10) 水を加えて 1.0リットル 実施例で用いた化合物の構造 【0036】 【化7】【0037】 【化8】 【0038】 【化9】【0039】 【化10】【0040】 【化11】 【0041】 【化12】【0042】 【化13】 【0043】 【化14】 【0044】これらの試料にセンシトメトリー用の露光
を与え、前記カラー現像処理を行なった。現像済試料3
01、302を、青色フイルターおよび緑色フイルター
を用いて濃度測定し、BL(青感)層およびGL(緑
感)層の写真性データを得た。また、試料301および
302について階段状に濃度が変化しているフイルター
を通して露光した後、前記カラー現像処理を行ない、緑
色フイルターを用いてGL層の粒状性を測定した。粒状
性の測定は慣用のRMS法を用い、測定のアパーチャー
は口径48μmとした。これらの結果を第3表に示す。 【0045】 【表3】【0046】第3表より、本発明の現像抑制剤放出化合
物を用いた試料302では比較用の従来のDIRカプラ
ーを用いた試料301に比べて、感度およびガンマがほ
とんど同じであるにもかかわらずRMS値で表わされる
粒状が良化していることが分かる。 【0047】 【発明の効果】本発明のレドックス化合物は、酸化され
た後の写真的有用試薬の放出が速いため従来のレドック
ス化合物ではみられない写真的効果を発現する。また、
塗布膜中での安定性に優れているため、長期保存下でも
写真性の変動が小さい。更に、合成が容易であり、安価
なコストで合成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−237058(JP,A) 特公 平5−18092(JP,B2) 特許2656924(JP,B2) 特許2590114(JP,B2) 特許2549296(JP,B2) 米国特許3379529(US,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.少なくとも1箇のカルボニル基を有するレドックス
    化合物を含むハロゲン化銀写真感光材料において、該レ
    ドックス化合物が現像主薬酸化体により酸化されること
    によって初めて該カルボニル基への求核剤の求核攻撃を
    受け、それに続く結合の解裂によって写真的有用試薬を
    放出する下記一般式(I)で表される化合物を含有する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(I) NR1 2 −NR3 −(L)m −CO−
    (Time)n −PUG 一般式(I)において、
    1 、R2 、R3 はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
    基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基を表
    し、Lは2価の連結基を表し、Timeはタイミング基
    を表し、PUGは現像抑制剤、現像促進剤またはカブラ
    セ剤を表し、mおよびnはそれぞれ0または1を表し、
    1 、R2 、R3 、Lのうちの2者は互いに連結して環
    を形成していてもよい。ただし、R1 、R2 、R3 が同
    時に水素原子であることはない。
JP7302220A 1995-10-27 1995-10-27 ハロゲン化銀写真感光材料 Expired - Fee Related JP2717525B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7302220A JP2717525B2 (ja) 1995-10-27 1995-10-27 ハロゲン化銀写真感光材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7302220A JP2717525B2 (ja) 1995-10-27 1995-10-27 ハロゲン化銀写真感光材料

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60054881A Division JPH0690486B2 (ja) 1985-03-19 1985-03-19 ハロゲン化銀写真感光材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08211542A JPH08211542A (ja) 1996-08-20
JP2717525B2 true JP2717525B2 (ja) 1998-02-18

Family

ID=17906403

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7302220A Expired - Fee Related JP2717525B2 (ja) 1995-10-27 1995-10-27 ハロゲン化銀写真感光材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2717525B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3379529A (en) 1963-02-28 1968-04-23 Eastman Kodak Co Photographic inhibitor-releasing developers
JP2549296B2 (ja) 1987-09-29 1996-10-30 富士写真フイルム株式会社 ハロゼン化銀写真感光材料
JP2590114B2 (ja) 1986-07-16 1997-03-12 ミネソタ マイニング アンド マニユフアクチユアリング カンパニ− ハロゲン化銀感光写真乳剤
JP2656924B2 (ja) 1986-04-24 1997-09-24 イ−ストマン コダツク カンパニ− 写真要素

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2228361A1 (de) * 1972-06-10 1974-01-03 Agfa Gevaert Ag Farbphotographisches diffusionsuebertragungsverfahren und zugehoeriges photographisches material
US3980479A (en) * 1974-10-02 1976-09-14 Eastman Kodak Company Positive-working immobile photographic compounds which cleave by intramolecular nucleophilic displacement in alkali unless oxidized
JPS59200230A (ja) * 1983-04-28 1984-11-13 Fuji Photo Film Co Ltd 直接ポジハロゲン化銀感光材料

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3379529A (en) 1963-02-28 1968-04-23 Eastman Kodak Co Photographic inhibitor-releasing developers
JP2656924B2 (ja) 1986-04-24 1997-09-24 イ−ストマン コダツク カンパニ− 写真要素
JP2590114B2 (ja) 1986-07-16 1997-03-12 ミネソタ マイニング アンド マニユフアクチユアリング カンパニ− ハロゲン化銀感光写真乳剤
JP2549296B2 (ja) 1987-09-29 1996-10-30 富士写真フイルム株式会社 ハロゼン化銀写真感光材料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08211542A (ja) 1996-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS61213847A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0658512B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US4522917A (en) Photographic silver halide light-sensitive material
JPH051930B2 (ja)
JPH0469890B2 (ja)
JPH07122731B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0456967B2 (ja)
US4670375A (en) Light-sensitive silver halide color photographic material having extended exposure range and improved graininess and stability to processing and time
US4681838A (en) Silver halide photographic emulsion and process for production thereof
US4892811A (en) Silver halide photographic material
JPH0437982B2 (ja)
US4705743A (en) Silver halide color photographic light-sensitive material
US4555481A (en) Silver halide photographic emulsions containing benzimidazolocarbocyanine dye having fluoroalkyl group at the nitrogen atom of benzimidazole
JPS6175339A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤
JPH0363056B2 (ja)
JPH0734106B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS6329727B2 (ja)
JPH0786666B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2717525B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS6365139B2 (ja)
US5204213A (en) Silver halide photographic material
JPH0786664B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS6123542B2 (ja)
JPH0687121B2 (ja) 写真用ハロゲン化銀乳剤の製造方法
US4377635A (en) Photographic light-sensitive material

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees