JPH05187656A - 熱媒水循環設備の脱気装置 - Google Patents

熱媒水循環設備の脱気装置

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JPH05187656A
JPH05187656A JP4001201A JP120192A JPH05187656A JP H05187656 A JPH05187656 A JP H05187656A JP 4001201 A JP4001201 A JP 4001201A JP 120192 A JP120192 A JP 120192A JP H05187656 A JPH05187656 A JP H05187656A
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JP
Japan
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water
chamber
circulation
circulation path
degassing
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JP4001201A
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Eiichi Hamada
栄一 浜田
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Taikisha Ltd
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Taikisha Ltd
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)
  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱源側機器1と負荷側機器2とにわたって熱
媒水Wを循環ポンプ7により循環させる密閉回路方式の
循環路Sにおいて、循環熱媒水W中の溶存酸素やその他
の溶存腐食性ガスを除去する。 【構成】 循環路Sにおいて循環路中機器1,2よりも
高い位置に、通過熱媒水Wが室内で自由水面を形成する
脱気室9を介装し、脱気室9から抽気して脱気室内を真
空化するポンプ手段15を設け、循環路中機器1,2に
対する静水頭圧を確保することにより、又は、脱気室9
に対して循環ポンプ7の吐出側に位置する循環路中機器
1,2から脱気室9への熱媒水流動に絞り抵抗を与える
ことにより、脱気室9の真空雰囲気に抗して循環路中機
器1,2の機内水圧を大気圧以上に維持する保圧手段1
0,18を設けてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱媒水循環設備の脱気装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱源側機器と負荷側機器とにわた
って熱媒水を循環ポンプにより循環させる密閉回路方式
の循環路においては、循環路中に存在する空気やその他
各種の腐食性ガスを循環路中から排除するのに、手動の
空気抜き弁やフロート式の自動空気抜き弁を循環路途中
に付設したり、また、循環路よりも高位に配置して膨張
管を介し循環路に接続した開放型の膨張タンクを利用し
て、循環路中の空気や各種腐食性ガスを循環路中から排
除するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、空気抜き弁や
開放型の膨張タンクでは、循環路中で気泡化した状態に
ある空気や腐食性ガスの排除は行えるものの、循環熱媒
水中に溶存している気体の排除までは行えず、このため
溶存酸素やその他の溶存腐食性ガスによる配管腐食を生
じる問題があった。
【0004】本発明の目的は、合理的な脱気構成によ
り、気泡化した状態にある気体のみならず溶存気体をも
効果的に脱気できるようにし、また、循環路中の各機器
での循環路中への空気侵入を合わせ効果的に防止して、
上記配管腐食の問題の解消を図る点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による熱媒水循環
設備の脱気装置の第1特徴構成は、熱源側機器と負荷側
機器とにわたって熱媒水を循環ポンプにより循環させる
密閉回路方式の循環路において、循環路中機器よりも高
い位置に、通過熱媒水が室内で自由水面を形成する脱気
室を介装し、前記脱気室から抽気して脱気室内を真空化
するポンプ手段を設け、循環路中機器に対する静水頭圧
を確保することにより、又は、前記脱気室に対して前記
循環ポンプの吐出側に位置する循環路中機器から前記脱
気室への熱媒水流動に絞り抵抗を与えることにより、前
記脱気室の真空雰囲気に抗して循環路中機器の機内水圧
を大気圧以上に維持する保圧手段を設けたことにあり、
その作用・効果は次の通りである。
【0006】
【作用】つまり、この第1特徴構成においては、循環路
中機器よりも高い位置で循環路に介装した脱気室に循環
熱媒水による運搬や自然浮上で集まる既に気泡化した循
環路中気体を、上記ポンプ手段により脱気室内から排出
して循環路中から排除するとともに、このポンプ手段に
より脱気室内の水面上空間部を真空雰囲気として、循環
流動する熱媒水を脱気室の通過過程で真空雰囲気に晒す
ことにより、循環熱媒水中の溶存気体を脱気室内で気泡
化して熱媒水から分離し、この分離気体をポンプ手段に
より脱気室内から排出することで循環熱媒水中の溶存気
体をも合わせ除去する。
【0007】また、脱気室の介装位置が循環路中機器よ
りも高いことから、循環熱媒水中の溶存気体は脱気室に
至るまでの熱媒水上昇に伴う減圧で気泡化し易い状態と
なり、これにより、脱気室での真空雰囲気による溶存気
体の気泡化・分離が助長される。
【0008】そして、上記の保圧手段の付加をもって、
循環路中機器に対する静水頭圧を確保することで、又
は、脱気室に対して循環ポンプの吐出側に位置する循環
路中機器から脱気室への熱媒水流動に絞り抵抗を与える
ことで、脱気室の真空雰囲気に抗して循環路中機器の機
内水圧を大気圧以上に維持することにより、循環路中の
脱気室に真空雰囲気を形成しながらも、循環路中機器で
一般に生じ易い循環路中への空気侵入を防止し、これに
より、脱気室での脱気に対し循環路中機器での空気侵入
により循環路中に気泡化気体や溶存気体が補充されるこ
とを回避する。
【0009】
【発明の効果】以上作用の結果、本発明の第1特徴構成
によれば、循環路中で気泡化した状態にある気体を単に
排除するのみならず、循環路中への新たな気体侵入を回
避しながら、循環熱媒水中の溶存気体をも効果的に排除
できることで、従前に比して循環路中における空気(酸
素)やその他腐食性ガスの気泡化した状態での存在量、
及び、循環熱媒水中の溶存量を大巾に低減でき、これに
より、配管腐食を効果的に抑止し得るに至った。
【0010】ちなみに、真空雰囲気を用いて熱媒水中に
溶存している酸素やその他の腐食性ガスを脱気するに、
図3に示すように、ポンプ手段15により室内を真空化
する脱気室9’を一本の連通管9aにより熱媒水Wの循
環路Sに接続して、その循環路Sよりも高位に配置する
構成も考えられるが、これに比べ、本発明の第1特徴構
成によれば、脱気室を熱媒水の循環路そのものに介装し
て、循環熱媒水をその循環過程で逐次脱気室中の真空雰
囲気に晒すことから、より高い脱気効果を得ることがで
きる。
【0011】〔本発明の第2及び第3特徴構成〕本発明
による熱媒水循環設備の脱気装置の第2特徴構成は、前
記脱気室における水位検出に基づき、検出水位が所定の
下限水位よりも低下したとき自動的に循環路中へ水補給
する補給水手段を設け、前記脱気室における水位が所定
の上限水位よりも高くなることをオバーフロー排水によ
り防止するオーバーフロー管を前記脱気室に接続し、前
記脱気室の真空雰囲気に抗し封水状態を維持して前記オ
ーバーフロー管の大気連通を封水により阻止する封水手
段を設けたことにある。
【0012】つまり、この第2特徴構成においては、脱
気室を密閉回路式循環路における所謂膨張タンク及び補
給水タンクに兼用化した状態で、温度変化による循環路
中熱媒水の膨張・収縮を脱気室内における上記の下限水
位と上限水位との間での水位変化により吸収して循環路
中水圧を適正圧に保つことと、循環路中熱媒水量の異常
減少や異常増大に対して上記の自動水補給及びオーバー
フロー排水により循環路中の熱媒水量を適正範囲内に保
つこととを行え、専用膨張タンクや専用補給水タンクの
別途装備を省略できる。
【0013】また、脱気室の真空雰囲気に抗し封水状態
を維持して上記オーバーフロー管の大気連通を封水によ
り阻止する封水手段を設けることで、オーバーフロー排
水機能は常時維持しながら、脱気室における真空雰囲気
を安定的に維持できる。
【0014】本発明による熱媒水循環設備の脱気装置の
第3特徴構成は、前記脱気室における水面上の泡層形成
域に一端が開口し、かつ、他端が前記脱気室に対して前
記循環ポンプの吸入側で前記循環路に連通する泡抜き管
を設けたことにある。
【0015】つまり、この第3特徴構成においては、他
端を脱気室に対して循環ポンプの吸入側で循環路に連通
させた上記泡抜き管の脱気室側開口が、脱気室の水面上
での泡層の形成(循環路に対し水張りを行った後の初期
の熱媒水循環運転で特に生じ易い)によりその泡層中に
没すると、泡抜き管の管内において脱気室側から循環ポ
ンプの吸入側に向かう流動が生じて、脱気室における形
成泡が泡抜き管に引き込まれ、これにより、脱気室中で
のそれ以上の泡層の成長が阻止されて、泡層の成長によ
る脱気室での脱気機能障害が防止される。
【0016】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0017】図1は高層ビルにおける冷温水循環設備を
示し、地下階や特定の中間階に、循環水Wを冷却または
加熱する冷凍機やボイラで代表される熱源機器1を設置
するとともに、それよりも上層の各階夫々に、熱源機器
1から供給される冷温水Wを用いて冷房や暖房を行うフ
ァンコイルユニット等の負荷機器2を複数設置してあ
る。
【0018】熱源機器1の設置階と冷温水供給対象の最
上階とにわたっては、熱源機器1からの供給冷温水Wを
各階に分配する送水縦主管3、及び、冷温水Wを各階か
ら熱源機器1に戻す還水縦主管4を施設し、また、各階
では、送水縦主管3からの供給冷温水Wを負荷機器2の
夫々に分配する送水横引き管5、及び、負荷機器2の夫
々から冷温水Wを還水縦主管4に戻す還水横引き管6を
施設し、そして、この配管構成で、還水縦主管4と熱源
機器1の入口とを結ぶ管路部分に循環ポンプ7を介装す
ることにより、密閉回路方式による冷温水循環を熱源機
器1と各階の負荷機器2群との間で並列的に行うように
してある。
【0019】なお、上記の如く還水縦主管4と熱源機器
1の入口とを結ぶ管路部分に介装の循環ポンプ7のみに
より冷温水循環させる所謂単式ポンプ方式に代え、場合
によっては、この循環ポンプ7とともに、図中破線で示
す如く熱源機器1の出口と送水縦主管3とを結ぶ管路部
分にも循環ポンプ8を介装する複式ポンプ方式を採用し
てもよい。
【0020】還水縦主管4の上部は冷温水供給対象の最
上階よりもさらに上方に延設して、この還水縦主管4の
上端部には密閉タンク構造の脱気室9を設けてあり、こ
れに対し、冷温水供給対象の最上階における還水横引き
管6は、立ち上げ管10を介し脱気室9に接続して、こ
の脱気室9を介し還水縦主管4に接続してある。
【0021】すなわち、送水縦主管3、冷温水供給対象
の最上階における送水横引き管5aと還水横引き管6
a、並びに、還水縦主管4を主要配管として構成する最
上階に対する密閉回路方式の冷温水循環路Sにおいて、
還水側で、かつ、熱源機器1及び負荷機器2よりも高い
位置に脱気室9を介装してある。
【0022】上記脱気室9には図1及び図2に示すよう
に、水位センサ11により検出される室内水位hが所定
の下限水位ha以下となったとき、補給水弁12を開い
て補給水管13から脱気室9内への水補給(換言すれ
ば、冷温水循環路S内への水補給)を開始し、かつ、そ
の後、検出水位hが所定の給水停止水位hbにまで上昇
すると補給水弁12を閉じて水補給を停止する自動補給
水装置を装備してあり、また、何らかの原因による室内
水位hの異常上昇に対して、室内水位hが所定の上限水
位hdよりも高くなることをオーバーフロー排水により
阻止するオーバーフロー管14を接続してある。
【0023】そして、上記の下限水位ha、給水停止水
位hb、上限水位hdの夫々と、それら水位間にわたる
脱気室9の断面積は、循環冷温水Wの系中総量との相関
において、循環冷温水Wの通常の使用温度範囲内での温
度変化による膨張・収縮に対し、室内水位hが下限水位
haに至らない範囲で給水停止水位hbよりも多少低い
図中hxで示す標準低水位と、上限水位hdよりもかな
り低くて給水停止水位hbよりも多少高い図中hyで示
す標準高水位との間の標準水位範囲Δh内で上下変化す
るように決定してあり、これにより、循環冷温水Wの通
常の温度変化による膨張・収縮を、水補給やオーバーフ
ロー排水を不必要に伴うことなく脱気室9内における水
位変化で吸収するようにしてある。
【0024】つまり、脱気室9に対する上記の付加構成
により、脱気室9を後述する脱気室本来の脱気機能とと
もに、膨張タンク及び補給水タンクに兼用するようにし
てある。
【0025】脱気室9での上記水位調整機能により、脱
気室9内に自由水面が存在する状態を維持して脱気室9
内の水面上に空間部を形成することに対し、脱気室9に
は、水面上の空間部から抽気して脱気室9内の空間部を
真空化する真空ポンプ15を管路接続してあり、また、
最上階の還水横引き管6aから冷温水Wを脱気室9内に
導く前記の立ち上げ管10を脱気室9の上端部に接続す
るとともに、脱気室9内の空間部形成域には、立ち上げ
管10から脱気室9内の空間部に吐出される冷温水Wを
複数段の滝状に流下させる複数の水受け部16を設けて
ある。
【0026】すなわち、この構成により、脱気室本来の
脱気機能として、管路内で既に気泡化した状態で循環冷
温水Wによる運搬や自然浮上で脱気室9内に集まる管路
中気体Gを、真空ポンプ15により脱気室9内から排出
して系外に排除するとともに、循環冷温水Wを複数段の
滝状にして脱気室内の通過時間を長くし、かつ、表面積
を大きくした状態で、真空ポンプ15により形成される
脱気室9内の真空雰囲気に晒すことにより、循環冷温水
Wの溶存気体を脱気室9内で気泡化させて冷温水W中か
ら効率良く分離し、この分離気体Gを真空ポンプ15に
より脱気室9内から系外へ排出することで、冷温水循環
路Sを循環流動する冷温水Wからその水中溶存気体をも
合わせ除去する。
【0027】そして、この脱気機能により、最上階に対
する冷温水循環路Sを初め、最上階以外の各階に対する
冷温水循環路を含めた全体の循環系中において、循環系
中における空気(酸素)やその他腐食性ガスの気泡化し
た状態での存在量、及び、循環冷温水W中の溶存量を大
きく低減して、これら空気(酸素)や腐食性ガスによる
配管腐食を防止するようにしてある。
【0028】脱気室9内を真空化することに対し前記の
オーバーフロー管14は、脱気室9に対する接続位置か
ら立ち下げて、その下端を排水受水槽17の水中で開口
させることにより封水してあり、そして、この封水にあ
たっては、オーバーフロー管14の脱気室接続位置から
の立ち下げ距離を、脱気室9における真空雰囲気により
排水受水槽17内の水Weがオーバーフロー管14内に
吸い上げられてオーバーフロー管14内を上昇する高さ
Heよりも充分に大きな距離として、脱気室9内への排
水Weの逆流を防止してある。
【0029】また、排水受水槽17において、槽上部に
形成する排水口17aの高さhn(換言すれば、脱気室
9の真空化運転を停止した状態における排水受水槽17
内の貯留水位)と、オーバーフロー管14の下端開口高
さhmとの間における槽内容積を、脱気室9の真空雰囲
気によるオーバーフロー管14内への上記吸い上げ水量
よりも大きい容積として、吸い上げによる封水破壊を防
止してある。
【0030】つまり、これらオーバーフロー管14にお
ける立ち下げ距離の確保、及び、排水受水槽17におけ
る槽内容積の確保により脱気室9の真空雰囲気に抗し封
水状態を適切に維持することで、オーバーフロー管14
の大気連通、すなわち、オーバーフロー管14を介して
の脱気室9の大気開放を確実に防止して、脱気室9にお
ける真空雰囲気を安定的に形成及び維持できるようにし
てある。
【0031】一方、冷温水供給対象の最上階における還
水横引き管6aから冷温水Wを脱気室9内に導く立ち上
げ管10の立ち上げ高さHsについては、最上階におけ
る負荷機器2の機内水圧を脱気室9の真空雰囲気に抗し
て大気圧以上に維持するに足りる静水頭が立ち上げ管1
0によって確保される立ち上げ高さを与えてあり、これ
により、最上階の負荷機器2を初め、それより下層の各
階の負荷機器2及び熱源機器1を含めた全体循環系中の
各機器について、機内水圧の負圧化に起因する大気の機
内侵入(すなわち、前述の脱気室9での脱気に対し空気
やその他の腐食性ガスの管路中への補充となる大気侵
入)を防止してある。
【0032】なお、上記例においては冷温水循環運転を
停止した場合、立ち上げ管10における水位が脱気室9
内の水位と均衡する水位まで低下するが、冷温水循環運
転の停止時においても脱気室9における真空雰囲気を維
持する設備運転形態を採用する場合には、冷温水運転停
止時における立ち上げ管10内の低下水位においても最
上階における負荷機器2の機内水圧を脱気室9における
真空雰囲気に抗して大気圧以上に維持する静水頭が得ら
れるように、脱気室9の設置高さを決定する。
【0033】また、配管の施設条件等により、最上階の
負荷機器2に対し充分な静水頭圧を与えるだけの立ち上
げ高さHsを確保できない場合には、最上階に対する冷
温水循環路Sにおいて脱気室9に対し循環ポンプ7の吐
出側に位置させてある最上階負荷機器2から脱気室9へ
の冷温水流動に絞り抵抗を与える図中破線で示す如き絞
り弁18やオリフィスを設け、この絞り抵抗付与によ
り、冷温水循環運転において最上階における負荷機器2
の機内水圧を脱気室9の真空雰囲気に抗し大気圧以上に
維持するようにしてもよく、さらに、この場合におい
て、最上階よりも一階層下の階や二階層下の階でも、そ
の階における負荷機器2の機内水圧を脱気室9の真空雰
囲気に抗し大気圧以上とする静水頭が得られない場合に
は、同様に、それら階の還水横引き管6に絞り弁やオリ
フィスを介装する。
【0034】図中19は脱気室9に対する泡抜き管であ
り、この泡抜き管19の上端は前記の標準高水位hyと
上限水位hdとの間における所定の泡抜き高さhcで脱
気室9内に開口させ、また、下端は還水縦主管4におい
て冷温水循環運転時に気泡が存在する場合がある範囲の
下限高さzよりも低い位置で還水縦主管4に接続してあ
る。
【0035】つまり、脱気室9での脱気が充分に進行し
ておらず、溶存気体を含めて管路中の気体存在量が未だ
多い状態での冷温水循環運転(特に循環系中に水張りを
行った後の初期の冷温水循環運転)では、脱気室9内に
おいて水面上に泡層Bが形成され易いが、これに対し、
上記の泡抜き管19を設けた場合、脱気室9内で水面上
に形成される泡層Bの成長に伴い泡抜き管19の上端開
口が泡層中に没すると、泡抜き管19の管内で脱気室9
側から循環ポンプ7の吸入側に向かう流動が生じて、脱
気室9における形成泡Bが逐次、泡抜き管19に引き込
まれ、これにより、脱気室9において上記の泡抜き高さ
hc以上への泡層Bの成長が抑止されて、脱気室9にお
ける脱気のための水面上空間部が泡層Bで埋まる等の泡
層成長による脱気機能障害が防止される。
【0036】なお、形成される泡層Bが泡抜き高さhc
に達しない程度ものであるときは、泡抜き管19での流
動は生じず、また、泡抜き管19内に引き込まれた泡は
泡抜き管19内で自然崩壊する。
【0037】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0038】前述の実施例では冷房時には冷水を循環さ
せ、かつ、暖房時には温水を循環させる例を示したが、
冷水や温水のいずれか一方のみを循環対象の熱媒水Wと
する循環設備であってもよい。
【0039】前述の実施例における熱媒水(冷温水)供
給対象の最上階は必ずしもビルにおける最上階に一致す
るとは限らず、超高層ビル等において、前記実施例にお
ける熱媒水供給対象の最上階よりも上層にさらに複数階
層がある場合や、前記実施例における熱源機器1の設置
階層よりも下層にさらに複数階層がある場合には、それ
ら上層の複数階層や下層の複数階層に対して前記実施例
と同様の熱媒水循環設備を施設する場合もある。
【0040】また、本発明は循環路中の負荷機器2及び
熱源機器1の全てを一階層中に設置する場合にも適用で
きる。
【0041】前述の実施例においては脱気を効率良く行
うため脱気室9に流入させる循環熱媒水Wを脱気室9内
における水面上の空間部に吐出させるようにしたが、場
合によっては、脱気室9における水面下の貯水部に循環
熱媒水Wを流入させるようにしてもよい。
【0042】循環路中機器1,2の機内水圧を脱気室9
の真空雰囲気に抗して大気圧以上に保つ上で、循環路中
機器1,2は前述実施例の如く熱媒水循環路Cにおいて
脱気室9に対し循環ポンプ7の吐出側に介装する方が有
利であるが、配管や機器の施設条件によっては、熱媒水
循環路Cにおいて脱気室9に対し循環ポンプ7の吸入側
に循環路中機器1,2を介装する形態としてもよい。
【0043】オーバーフロー管14を脱気室9に接続す
る場合、脱気室9の真空雰囲気に抗し封水状態を維持し
てオーバーフロー管14の大気連通を封水により阻止す
る封水手段の具体的封水構造は、前述実施例の如く排水
受水槽17の貯留水中にオーバーフロー管14の下端を
開口させる形態に限らず、種々の構成変更が可能であ
り、例えば、U字管式の封水構造を採用する等してもよ
い。
【0044】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す設備構成図
【図2】脱気室の拡大図
【図3】比較例を示す概略設備構成図
【符号の説明】
1,2 循環路中機器 7 循環ポンプ 9 脱気室 10,18 保圧手段 11,12,13 補給水手段 14 オーバーフロー管 15 ポンプ手段 17 封水手段 19 泡抜き管 S 循環路 W 熱媒水 h 脱気室内水位 ha 下限水位 hd 上限水位

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源側機器(1)と負荷側機器(2)と
    にわたって熱媒水(W)を循環ポンプ(7)により循環
    させる密閉回路方式の循環路(S)において、循環路中
    機器(1),(2)よりも高い位置に、通過熱媒水
    (W)が室内で自由水面を形成する脱気室(9)を介装
    し、前記脱気室(9)から抽気して脱気室内を真空化す
    るポンプ手段(15)を設け、循環路中機器(1),
    (2)に対する静水頭圧を確保することにより、又は、
    前記脱気室(9)に対して前記循環ポンプ(7)の吐出
    側に位置する循環路中機器(1),(2)から前記脱気
    室(9)への熱媒水流動に絞り抵抗を与えることによ
    り、前記脱気室(9)の真空雰囲気に抗して循環路中機
    器(1),(2)の機内水圧を大気圧以上に維持する保
    圧手段(10),(18)を設けた熱媒水循環設備の脱
    気装置。
  2. 【請求項2】 前記脱気室(9)における水位検出に基
    づき、検出水位(h)が所定の下限水位(ha)よりも
    低下したとき自動的に循環路中へ水補給する補給水手段
    (11),(12),(13)を設け、前記脱気室
    (9)における水位(h)が所定の上限水位(hd)よ
    りも高くなることをオバーフロー排水により防止するオ
    ーバーフロー管(14)を前記脱気室(9)に接続し、
    前記脱気室(9)の真空雰囲気に抗し封水状態を維持し
    て前記オーバーフロー管(14)の大気連通を封水によ
    り阻止する封水手段(17)を設けた請求項1記載の熱
    媒水循環設備の脱気装置。
  3. 【請求項3】 前記脱気室(9)における水面上の泡層
    形成域に一端が開口し、かつ、他端が前記脱気室(9)
    に対して前記循環ポンプ(7)の吸入側で前記循環路
    (S)に連通する泡抜き管(19)を設けた請求項1又
    は2記載の熱媒水循環設備の脱気装置。
JP4001201A 1992-01-08 1992-01-08 熱媒水循環設備の脱気装置 Pending JPH05187656A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012052742A (ja) * 2010-09-01 2012-03-15 Mitsubishi Electric Corp 貯留タンク及び温水システム
WO2017187915A1 (ja) * 2016-04-27 2017-11-02 株式会社フジクラ ガラス母材の製造方法及び製造装置

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