JPH05186808A - 純銀粉末を含有した可塑性組成物の焼成方法 - Google Patents

純銀粉末を含有した可塑性組成物の焼成方法

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JPH05186808A
JPH05186808A JP30218391A JP30218391A JPH05186808A JP H05186808 A JPH05186808 A JP H05186808A JP 30218391 A JP30218391 A JP 30218391A JP 30218391 A JP30218391 A JP 30218391A JP H05186808 A JPH05186808 A JP H05186808A
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JP
Japan
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pure silver
silver powder
plastic composition
composition containing
water
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JP30218391A
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Inventor
Masaki Morikawa
正樹 森川
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属光沢を有する焼成品が得られ、したがっ
て焼成品に磨き加工を施す必要がない純銀粉末を含有す
る可塑性塑性物の焼成方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 純銀粉末を含有する可塑性組成物を、830
℃以上に加熱した後に、非酸化性雰囲気中で冷却するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、純銀粉末を含有する可
塑性組成物の焼成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】純銀粉末と、セルローズ系水溶性バイン
ダ、界面活性剤及び油脂を含有し、残りが水及び不可避
不純物からなる可塑性組成物が知られている。この可塑
性組成物を、指でもしくは道具を使って所望の形状に成
形し、この後、加熱炉で高温に加熱して、セルローズ系
水溶性バインダや界面活性剤や油脂や水を発させて焼成
し、焼成品を大気中で冷却するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記可塑性塑
性物中に含有する純銀粉末は、焼成時の加熱後の冷却に
より表面が酸化してこの酸化物により表面が白色となっ
て金属光沢が失われ、商品価値が低下する。
【0004】したがって、従来では、焼成品の表面の金
属光沢を再現するために、焼成品の表面にサンドブラス
ト等の磨き加工を施すようにしている。サンドブラスト
等の磨き加工を施すには、専用の装置が必要であり、さ
らに、焼成工程に磨き加工が付加されるので、手間がか
かるといった問題がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、金属光沢を有する焼成品が得られ、したがって焼成
品に磨き加工を施す必要がない純銀粉末を含有する可塑
性塑性物の焼成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の純銀粉末を含有
した可塑性組成物の焼成方法は、純銀粉末を含有する可
塑性組成物を、830℃以上に加熱した後に、非酸化性
雰囲気中で冷却することを特徴とする。
【0007】
【作用】上記可塑性塑性物中の銀は、通常、酸化物の形
態で存在する。この酸化物は、焼成時の加熱により83
0℃となると分解し、酸化していない純粋な金属銀とな
る。この状態で、焼成品は非酸化雰囲気中で冷却され
る。したがって、焼成品に含まれる純銀粉末は酸化され
ることなく、純粋な金属銀のまま固化し、冷却された焼
成品は金属光沢をもったものとなる。この結果、従来行
なっていた磨き加工を省略することができる。
【0008】
【実施例】以下に、図面を参照して本発明の一実施例の
純銀粉末を含有する可塑性組成物の焼成方法について説
明する。
【0009】本実施例の焼成方法は、純銀粉末を含有す
る可塑性組成物を原料として使用する。
【0010】この可塑性組成物は、 純銀粉末 50〜90重量%、 セルローズ系水溶性バインダー 0.8〜8重量% 界面活性剤 0.03〜3重量% 油脂 0.1〜3重量% を含有し、残りが水及び不可避不純物からなる。
【0011】金属物品の製造方法の説明に先立ち、前記
可塑性組成物の製造手順について説明する。
【0012】まず、セルローズ系水溶性バインダーと水
とを混合し、しばらく放置して寒天状物質とする。次い
で、この寒天状物質に界面活性剤を添加して混合し、さ
らに純銀粉末を添加して混合する。そして、この純銀粉
末混合体に油脂を添加して混合する。そして、混練時に
真空脱泡すると均一な混練体が得られる。
【0013】次に、可塑性組成物の組成を上記のように
決めた理由を説明する。
【0014】(a)純銀粉末 純銀粉末は可塑性組成物を構成する主成分であり、製品
の色を決定する重要な要素であるが、その含有量が50
重量%未満ではその効果がなく、一方、90重量%以上
を越えて含有すると得られた可塑性組成物の伸び及び強
度が低下するようになるので好ましくない。従って、上
記の通り、純銀粉末の含有量は、50〜90重量%とし
た。
【0015】(b)セルローズ系水溶性バインダー セルローズ系水溶性バインダーは、加熱すると速やかに
ゲル化して固化し、成形体の形状の保持を容易にする。
しかし、その添加量が0.8重量%未満ではその効果が
得られず、一方、8重量%より多く添加すると粘性度が
大きくなりすぎて造形することができなくなってしま
う。従って、上記の通り、セルローズ系水溶性バインダ
ーの含有量は、0.8〜8重量%とした。セルローズ系
水溶性バインダーとしては、メチルセルローズ、エチル
セルローズ等が好ましい。
【0016】(c)界面活性剤 界面活性剤を添加して混合することにより、バインダー
と水との反応により生じた固形物が粉砕し、また、純銀
粉末とバインダーとの混合性が良くなるという作用が得
られる。しかし、添加する界面活性剤の量が0.03重
量%未満ではその効果が充分でなく、一方、界面活性剤
を3重量%よりも多く添加すると、得られた可塑性組成
物の粘性度が低下し、流動性が増して造形することがで
きなくなるので好ましくない。従って、上記の通り、界
面活性剤の添加量は、0.03〜3重量%とした。
【0017】(d)油脂 油脂を少量添加することにより、造形時、可塑性組成物
が手に付着しないようにすることができる。しかし、そ
の添加量が0.1重量%未満ではその効果が得られず、
一方、3重量%より多く添加すると、可塑性組成物が油
っぽくなり、滑り易くなって、造形時の作業性が悪くな
るので好ましくない。従って、上記の通り、油脂の含有
量は0.1〜3重量%とした。
【0018】油脂としては、高級有機酸(例えば、フタ
ル酸)、高級有機酸エステル(例えば、フタル酸−n−
ジオクチル、フタル酸−n−ジブチル)、高級アルコー
ル、高級多価アルコール(例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコール、エーテル類)等が挙げら
れる。
【0019】次に、図面を参照して、この発明の一実施
例による純銀粉末を含有する可塑性組成物の焼成方法に
ついて説明する。
【0020】上記可塑性組成物は小さな荷重により塑性
変形させることができる。そこで、可塑性組成物をプレ
ス加工や圧延により所望の形状の成形体1に成形する。
なお、成形体1は、ペンダントであれば板状に、指輪で
あればリング状に成形する。
【0021】所望の形状に成形された成形体1を、図1
に示すように、ヒータ3により温度が上昇させられた加
熱炉2において加熱して焼成を行う。加熱条件は、図2
のとおりとした。すなわち、成形体1を常温から900
℃まで、5℃/minの温度上昇速度で上昇させた後、
900℃で1時間保持した後、常温まで放冷する。
【0022】この冷却中に成形体1を取り囲む加熱炉2
内の雰囲気を非酸化性の雰囲気に保持する。加熱炉内雰
囲気を非酸化性とする方法としては、加熱炉2内に非酸
化性ガスを流し込み、この非酸化性ガスにより空気を置
換させる方法がある。非酸化性ガスとしては、アルゴン
ガスや窒素ガスや水素ガスや、窒素ガスに20vol%
の水素ガスを混合させたものなどが用いられる。また、
加熱炉内雰囲気を非酸化性とする別の方法としては、加
熱炉2内の空気を吸引し加熱炉2内を真空にする方法が
ある。
【0023】次に上記実施例の作用について説明する。
【0024】可塑性組成物からなる成形体1が加熱され
ると、成形体1を構成する可塑性組成物内のセルローズ
系水溶性バインダや油脂が熱で蒸発して成形体1が焼成
されて焼成品ができあがる。
【0025】上記可塑性塑性物中の銀は、通常、酸化物
の形態で存在する。この酸化物は、焼成時の加熱により
830℃以上となると分解し、酸化していない純粋な金
属銀となる。
【0026】本実施例では、成形体1は非酸化雰囲気中
で冷却されるので、成形体1に含まれる純銀粉末は酸化
されることなく、純粋な金属銀のまま固化する。この結
果、冷却された成形体(焼成品)は金属光沢をもったも
のとなり、従来行なっていた焼成品の表面の磨き加工を
省略することができる。
【0027】したがって、1工程少なくて済むので、加
工時間が少なくて済み、製品原価を低減することができ
る。さらに、可塑性組成物を用いて個人的に工芸を楽し
む場合において、磨き加工機のような専用の装置を購入
する必要がなく、好都合である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の純銀粉末
を含有する可塑性組成物の焼成方法によれば、純銀粉末
を含有する可塑性組成物を、830℃以上に加熱した後
に、非酸化性雰囲気中で冷却するようにしたので、単に
焼成するだけで、金属光沢を有する焼成品が得られ、し
たがって焼成品に磨き加工を施す必要がなく、製品原価
を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の焼成方法を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例の焼成方法におけるヒートパ
ターンを示すグラフである。
【符号の説明】
1 成形体 2 加熱炉 3 ヒータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純銀粉末を含有する可塑性組成物を、8
    30℃以上に加熱した後に、非酸化性雰囲気中で冷却す
    ることを特徴とする純銀粉末を含有した可塑性組成物の
    焼成方法。
JP30218391A 1991-11-18 1991-11-18 純銀粉末を含有した可塑性組成物の焼成方法 Pending JPH05186808A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154235A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Mitsubishi Materials Corp 未焼成リング成形体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154235A (ja) * 2005-12-02 2007-06-21 Mitsubishi Materials Corp 未焼成リング成形体
JP4720465B2 (ja) * 2005-12-02 2011-07-13 三菱マテリアル株式会社 未焼成リング成形体

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Legal Events

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19991012