JPH05186612A - 金属板貼合せ加工用ポリエステルフイルム - Google Patents

金属板貼合せ加工用ポリエステルフイルム

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JPH05186612A
JPH05186612A JP4005753A JP575392A JPH05186612A JP H05186612 A JPH05186612 A JP H05186612A JP 4005753 A JP4005753 A JP 4005753A JP 575392 A JP575392 A JP 575392A JP H05186612 A JPH05186612 A JP H05186612A
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film
polyester film
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欣治 長谷川
Takeo Asai
武夫 浅井
Yoji Murakami
洋二 村上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属板と貼合せて絞り加工等の製缶加工性に
優れ、かつ耐熱性及び保香性に優れた金属缶を製造する
のに有用な加工用ポリエステルフイルムを提供する。 【構成】 ポリエチレンテレフタレートを主体とする融
点が210〜245℃の共重合ポリエステル99〜60
重量%と、ポリブチレンテレフタレート又はポリブチレ
ンテレフタレートを主体とする融点が180〜223℃
の共重合ポリエステル1〜40重量%とからなり、平均
粒径が2.5μm以下で粒径比(長径/短径)が1.0
〜1.2である球状単分散の滑剤を含有し、かつ面配向
係数が0.08〜0.16、150℃での熱収縮率が1
0%以下、密度が1.385g/cm3 未満であること
を特徴とする金属板貼合せ加工用ポリエステルフイル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属板貼合せ加工用ポリ
エステルフイルムに関し、更に詳しくは金属板と貼合せ
て絞り加工等の製缶加工をする際優れた成形加工性を示
し、かつ耐熱性及び保香性に優れた金属缶例えば飲料
缶、食品缶等を製造し得る金属板貼合せ加工用ポリエス
テルフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐蝕防止として一般
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止等の目的で、有機溶剤を使用せずに防錆性
を得る方法の開発が進められ、その一つとして熱可塑性
樹脂フイルムによる被覆が試みられている。すなわち、
ブリキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の金属
板に熱可塑性樹脂フイルムをラミネートした後、絞り加
工等により製缶する方法の検討が進められている。この
熱可塑性樹脂フイルムとしてポリオレフィンフイルムや
ポリアミドフイルムが試みられたが、成形加工性、耐熱
性、保香性の全てを満足するものでない。
【0003】一方、ポリエステルフイルム、特にポリエ
チレンテレフタレートフイルムがバランスのとれた特性
を有するとして注目され、これをベースとしたいくつか
の提案がされている。すなわち、 (A)二軸配向ポリエチレンテレフタレートフイルムを
低融点ポリエステルの接着層を介して金属にラミネート
し、製缶材料として用いる(特開昭56―10451
号、特開平1―192546号)。 (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる(特開平1―192545号、特開平2―573
39号)。 (C)低配向で、熱固定された二軸配向ポリエチレンテ
レフタレートフイルムを金属板にラミネートし、製缶材
料として用いる(特開昭64―22530号)。 (D)特定の面配向係数、熱収縮率、密度を有する共重
合ポリエステルフイルムを金属板にラミネートし、製缶
材料として用いる(特開平3―86729号)。 (E)特定の面配向係数、熱収縮率を有し、かつ特定粒
径の球状単分散滑剤を含有する共重合ポリエステルフイ
ルムを金属板にラミネートし、製缶材料として用いる
(特開平3―110124号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
検討では、いずれも充分な特性が得られず、それぞれ次
の問題のあることが明らかとなった。
【0005】(A)については、二軸配向ポリエチレン
テレフタレートフイルムは耐熱性、保香性に優れるが、
成形加工性が不充分であり、大きな変形を伴う製缶加工
ではフイルムの白化(微小クラックの発生)、破断が発
生する。
【0006】(B)については、非晶性もしくは極めて
低結晶性の芳香族ポリエステルフイルムであるため成形
加工性は良好であるが、保香性が劣り、また製缶後の印
刷、レトルト殺菌処理等の後処理、更には長期の保存に
より脆化しやすく、缶外部からの衝撃により割れ易いフ
イルムに変質する恐れがある。
【0007】(C)については、上記(A)と(B)の
中間領域で効果を発揮せんとするものであるが、未だ製
缶加工に適用可能な低配向には達しておらず、またフイ
ルム面の等方性が保障されないので、製缶加工(深絞り
加工)のように全方位の変形が行われる場合、フイルム
の特定方向において成形加工性が不充分となることがあ
る。
【0008】(D)および(E)については、特に内圧
の加わる缶に用いる場合、缶外部からの衝撃によりフイ
ルムが割れ易く、優れた品質の缶が得られないことがあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、さらにこ
れらの問題のない製缶加工用ポリエステルフイルムを開
発すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は、ポリエチレンテレフ
タレートを主体とする融点が210〜245℃の共重合
ポリエステル99〜60重量%と、ポリブチレンテレフ
タレート又はポリブチレンテレフタレートを主体とする
融点が180〜223℃の共重合ポリエステル1〜40
重量%とからなり、平均粒径が2.5μm以下で粒径比
(長径/短径)が1.0〜1.2である球状単分散の滑
剤を含有し、かつ面配向係数が0.08〜0.16、1
50℃での熱収縮率が10%以下、密度が1.385g
/cm3 未満であることを特徴とする金属板貼合せ加工
用ポリエステルフイルムである。
【0011】本発明において用いられるポリエチレンテ
レフタレートを主体とする共重合ポリエステルについて
は、その共重合成分は酸成分でもアルコール成分でも良
い。該酸成分としてはイソフタル酸、フタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸等の如き芳香族二塩基酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸等
の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸の如き脂環族ジカルボン酸等が例示でき、またアルコ
ール成分としてはブタンジオール、ヘキサンジオール等
の如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノールの
如き脂環族ジオール等が例示できる。これらは単独また
は二種以上を使用することができる。
【0012】共重合成分の割合は、その種類にもよるが
結果としてポリマー融点が210〜245℃、好ましく
は215〜240℃、更に好ましくは220〜235℃
の範囲になる割合である。ポリマー融点が210℃未満
では耐熱性が劣る為、製缶後の印刷における加熱に耐え
られない。一方、ポリマー融点が245℃を越えると、
ポリマーの結晶性が大きすぎて成形加工性が損われる。
【0013】一方、本発明において用いられるポリブチ
レンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステルに
ついてもその共重合成分は酸成分でもアルコール成分で
もよい。該酸成分としてはイソフタル酸、フタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸等の如き芳香族二塩基酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸
等の如き脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸の如き脂環族ジカルボン酸等が例示でき、またアル
コール成分としてはエチレングリコール、ヘキサンジオ
ール等の如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノ
ールの如き脂環族ジオール等が例示できる。これらは単
独または二種以上を使用することができる。
【0014】共重合成分の割合は、その種類にもよるが
結果としてポリマー融点が180〜223℃、好ましく
は200〜223℃、更に好ましくは210〜223℃
の範囲になる割合である。ポリマー融点が180℃未満
では耐熱性が劣る為、製缶後の印刷における加熱に耐え
られない。なお、ポリブチレンテレフタレートホモポリ
マーの融点は223℃であり、これよりも融点の高い共
重合ポリエステルを得るのは困難である。
【0015】ここで、共重合ポリエステルの融点測定
は、Du Pont Instruments 910
DSCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピークを求
める方法による。なおサンプル量は約20mgとする。
【0016】本発明において用いられるポリエチレンテ
レフタレートを主体とする共重合ポリエステル、及びポ
リブチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレ
ートを主体とする共重合ポリエステルは、その製法によ
って限定されることはない。例えば、ポリエチレンテレ
フタレートを主体とする共重合ポリエステルの場合は、
テレフタル酸、エチレングリコール及び共重合成分をエ
ステル化反応させ、次いで得られる反応生成物を重縮合
反応させて共重合ポリエステルとする方法、或はジメチ
ルテレフタレート、エチレングリコール及び共重合成分
をエステル交換反応させ、次いで得られる反応生成物を
重縮合反応させて共重合ポリエステルとする方法、が好
ましく用いられる。各共重合ポリエステル及びポリブチ
レンテレフタレートの製造においては、必要に応じ、他
の添加剤例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、
帯電防止剤等も添加することができる。
【0017】本発明のポリエステルフイルムは、ポリエ
チレンテレフタレートを主体とする融点が210〜24
5℃の共重合ポリエステル99〜60重量%と、ポリブ
チレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレート
を主体とする融点が180〜223℃の共重合ポリエス
テル1〜40重量%からなることが必要である。ポリブ
チレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレート
を主体とする共重合ポリエステルが1重量%未満で、ポ
リエチレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエス
テルが99重量%を超えるフイルムでは、特に内圧の加
わる缶に用いた場合、缶外部からの衝撃により割れ易
く、優れた品質の缶が得られない。また、ポリブチレン
テレフタレート又はポリブチレンテレフタレートを主体
とする共重合ポリエステルが40重量%を超え、ポリエ
チレンテレフタレート共重合ポリエステルが60重量%
未満の場合は、フイルムの耐熱性が低下し、耐衝撃性も
不充分となる。
【0018】更に、本発明のポリエステルフイルムは、
平均粒径が2.5μm以下で粒径比(長径/短径)が
1.0〜1.2である球状単分散の滑剤を含有する。こ
の滑剤は無機、有機系を問わないが、無機系が好まし
い。無機系滑剤としては、真球状シリカ、真球状酸化チ
タン、真球状ジルコニウム等が例示でき、有機系滑剤と
しては真球状シリコーン粒子等が例示できる。いずれも
平均粒径が2.5μm以下であって、球状単分散である
ことを要する。滑剤の平均粒径が2.5μmを超える場
合には、真空成形等により深絞りされた部分の、滑剤が
起点となり、ピンホールを生じたり、場合によっては破
断するので、好ましくない。
【0019】また、球状単分散でない一般の滑剤の場
合、滑剤の平均粒径が2.5μm以下であっても、個々
の粒径に分布があり、2.5μmを超える粗大粒子を含
むので好ましくない。
【0020】ここで、球状単分散の滑剤の平均粒径及び
粒径比は、先ず粒子表面に金属を蒸着してのち電子顕微
鏡にて例えば1万〜3万倍に拡大した像から、長径、短
径及び面積円相当径を求め、次いでこれらを次式にあて
はめることによって、算出される。
【0021】平均粒径=測定粒子の面積円相当径の総和
/測定粒子の数 粒径比=粒子の平均長径/該粒子の平均短径
【0022】また、球状滑剤粒子は粒径分布がシャープ
であることが好ましく、分布の急峻度を表わす相対標準
偏差が0.5以下、更には0.3以下であることが好ま
しい。この相対標準偏差は次式で表わされる。
【0023】
【数1】
【0024】ポリエステルフイルム中の滑剤の量は、フ
イルム製造工程における巻取性によって決めるとよい。
一般に粒径の大なるものは少量、小なるものは多量添加
するのが好ましい。例えば、平均粒径2.3μmの球状
シリカの場合は0.05重量%、平均粒径1.5μmの
球状シリカでは0.1重量%程度添加するのが好まし
い。また意図的に滑剤の含量を調整することにより、フ
イルムを不透明化することもできる。例えば球状酸化チ
タンを5〜20重量%、好ましくは10〜15重量%添
加することにより、白色のフイルムとすることができ
る。
【0025】本発明のポリエステルフイルムは、上記し
たポリエチレンテレフタレートを主体とする共重合ポリ
エステルと、ポリブチレンテレフタレート又はポリブチ
レンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステルと
を、それぞれ所定量配合し、溶融押出してフイルム状に
成形し、二軸延伸、熱固定することによって製造するこ
とができる。この際、上記の球状単分散滑剤は、ポリエ
チレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステル
とポリブチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフ
タレートを主体とする共重合ポリエステルのいずれか一
方又は両方に、重合時に含有させておいてもよいし、溶
融押出時に添加混合してもよい。
【0026】かくして得られる本発明のポリエステルフ
イルムは、面配向係数が0.08以上、0.16以下、
好ましくは0.09を超え、0.15以下、更に好まし
くは0.10を超え、0.14以下であることが必要で
ある。フイルムの面配向係数が0.08未満では、深絞
り加工の深絞り比が高くなった場合、クラックが入る等
の問題が生ずるので好ましくない。一方、面配向係数が
0.16を超えると、深絞り加工時破断が生じ、深絞り
加工そのものが不可能となる。
【0027】ここで、面配向係数とは、以下の式により
定義されるものである。
【0028】
【数2】
【0029】なお、屈折率は以下のようにして測定す
る。アッベの屈折計の接眼側に偏光板アナライザーを取
り付け、単色光Na D線で、それぞれの屈折率を測定
する。マウント液はヨウ化メチレンを用い、測定温度は
25℃である。
【0030】本発明のポリエステルフイルムは、更に、
150℃での熱収縮率が10%以下、好ましくは7%以
下、特に好ましくは6%以下であり、かつ密度が1.3
85g/cm3 未満、好ましくは1.380〜1.35
0g/cm3 、更に好ましくは1.375〜1.355
g/cm3 であることを要する。
【0031】ここで、熱収縮率は、室温にてサンプルフ
イルムに2点(約10cmの間隔)の標点をつけ、15
0℃の熱風循環型オーブン内に30分間保持し、その後
室温に戻して上記標点の間隔を測定し、150℃での温
度保持前後の差を求め、この差と150℃での温度保持
前の標点間隔とから算出する。そして、フイルムの縦方
向の熱収縮率をもって代表させる。また、密度は密度勾
配管にて測定する。
【0032】ポリエステルの熱収縮率(150℃)が1
0%を超えると、金属板に貼合せた時に寸法収縮が大き
く、フイルムにしわが発生する等の欠点が生じ、好まし
くない。この熱収縮率が10%以下、更には7%以下、
特に6%以下であれば、金属板に貼合せた時、フイルム
にしわが発生する等の欠点が少なくない良好な結果が得
られる。またフイルム密度が1.385g/cm3 を超
えると、深絞り成形性に劣り、フイルムが割れたり、破
れたり、或は破断することが生じ、好ましくない。
【0033】上述した面配向係数、熱収縮率(150
℃)及び密度を満足するポリエステルフイルムを得るに
は、例えば逐次二軸延伸において、縦延伸倍率を2.5
〜3.6倍の範囲から、横延伸倍率を2.7〜3.6倍
の範囲から、熱固定温度を150〜220℃、好ましく
は160〜200℃の範囲から選定し、これらを組合せ
ることで行うとよい。
【0034】本発明の目的は、上述した2種類のポリエ
ステルの組合せ、滑剤、融点、面配向係数、熱収縮率
(150℃)及び密度の六つの条件が全て満されて始め
て達成されるものである。例えば、ポリエチレンテレフ
タレートホモポリマーでは、面配向係数、150℃での
熱収縮率、密度の条件が満されても十分な製缶時の深絞
り加工性は得られない。また、共重合ポリエステルを使
用しても、それがポリエチレンテレフタレートを主体と
する共重合ポリエステルのみである場合は、滑剤、面配
向係数、150℃での熱収縮率の条件が満たされても、
缶に用いた際に缶外部からの衝撃によりフイルムが割れ
易く、優れた品質の缶を得るのが困難である。
【0035】本発明のポリエステルフイルムは、好まし
くは厚みが6〜75μmである。さらに10〜75μ
m、特に15〜50μmであることが好ましい。厚みが
6μm未満では加工時に破れ等が生じやすくなり、一方
75μmを越えるものは過剰品質であって不経済であ
る。
【0036】本発明のポリエステルフイルムが貼合せら
れる金属板、特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティ
ンフリースチール、アルミニウム等の板が適切である。
金属板へのポリエステルフイルムの貼合せは、例えば下
記,の方法で行うことができる。 金属板をフイルムの融点以上に加熱しておいてフイ
ルムを貼合せた後冷却し、金属板に接するフイルムの表
層部(薄層部)を非晶化して密着させる。 フイルムに予め接着剤層をプライマーコートしてお
き、この面と金属板を貼合せる。接着剤層としては公知
の樹脂接着剤、例えばエポキシ系接着剤、エポキシ―エ
ステル系接着剤、アルキッド系接着剤等を用いることが
できる。
【0037】
【実施例】以下実施例を掲げて本発明を更に説明する。
【0038】
【実施例1〜6及び比較例1〜8】平均粒径1.5μm
の球状単分散シリカ(粒径比1.07,相対標準偏差
0.1)を0.1重量%を添加含有し、表1に示す成分
を共重合したポリエチレンテレフタレートを主体とする
共重合ポリエステル(以下、PET共重合ポリエステル
と略記する)とポリブチレンテレフタレート(以下、P
BTと略記する)又は表1に示す成分を共重合したポリ
ブチレンテレフタレートを主体とする共重合ポリエステ
ル(以下、BBT共重合ポリエステルと略記する)とを
表1に示す割合で配合し、280℃で溶融押出し、急冷
固化して未延伸フイルムを得た。
【0039】次いで、この未延伸フイルムを同表を示す
条件で縦延伸、横延伸し、続いて熱固定処理して厚み2
5μmの二軸配向フイルムを得た。
【0040】
【表1】
【0041】このフイルムの面配向係数、熱収縮率、密
度を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】
【比較例9】実施例5において、球状単分散シリカに代
えて、平均粒径2.3μmの塊状シリカ(粒径比2.
1、相対標準偏差7)を使用し、その他の条件は実施例
5と同じにして、二軸配向フイルムを得た。
【0044】得られた二軸配向フイルムの面配向係数は
0.097、縦方向熱収縮率(150℃)は3.5%、
密度は1.362g/cm3 であった。
【0045】
【比較例10〜12】実施例5で得た未延伸フイルム
を、表3に示す条件で縦延伸、横延伸し、次いで熱固定
して二軸配向フイルムを得た。
【0046】
【表3】 このフイルムの面配向係数、熱収縮率、密度を表4に示
す。
【0047】
【表4】 上記実施例1〜6,比較例1〜12で得られた計18種
のフイルムを、230℃に加熱した板厚0.25mmの
ティンフリースチールの両面に貼合せ、水冷した後15
0mm径の円板状に切取り、絞りダイスとポンチを用い
て4段階で深絞り加工し、55mm径の側面無継目容器
(以下、缶と略す)を作成した。
【0048】この缶について以下の観察および試験を行
い、各々下記の標準で評価した。 (1) ラミネート適性 ○:しわの発生がなくラミネート可能なもの △:ラミネート時幅収縮が著しいもの ×:ラミネート時のしわが発生するもの
【0049】(2) 深絞り加工性―1 ○:内外面ともフイルムに異常なく加工され、缶内外面
のフイルムに白化や破断が認められない △:缶内外面のフイルムの缶上部に白化が認められる ×:缶内外面のフイルムの一部にフイルム破断が認めら
れる
【0050】(3) 深絞り加工性―2 ○:内外面とも異常なく加工され、缶内フイルム面の防
錆性試験(1%NaCl水を缶内に入れ、電極を挿入
し、缶体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を
測定する。以下ERV試験と略す)において0.1mA
以下を示す ×:内外面ともフイルムに異常はないが、ERV試験で
電流値が0.1mA以上であり、通電個所を拡大観察す
るとフイルムに粗大滑剤を起点としたピンホール状の割
れが認められる
【0051】(4) 耐衝撃割れ性 深絞り成形が良好な缶について、水を満注し、各テスト
につき10個ずつを高さ10cmから塩ビタイル床面に
落した後、缶内のERV試験を行った結果、 ○:全10個について0.1mA以下であった △:1〜5個について0.1mA以上であった ×:6個以上について0.1mA以上であったか、ある
いは、落下後既にフイルムのひび割れが認められた
【0052】(5) 耐熱脆化性 深絞り成形が良好であった缶を200℃×5分間、加熱
保持した後、(4)に記した耐衝撃割れ性評価を行った
結果、 ○:全10個について0.1mA以下であった △:1〜5個について0.1mA以上であった ×:6個以上について0.1mA以上であったか、ある
いは、200℃×5分間加熱後、既にフイルムのひび割
れが認められた
【0053】以上5種の評価結果を表5に示す。
【0054】
【表5】 表5の結果から実施例のフイルムは、ラミネート適性、
深絞り加工性、耐衝撃割れ性、耐熱性の全てに対して優
れていることがわかる。
【0055】
【発明の効果】本発明の金属板貼合せ加工用ポリエステ
ルフイルムは、金属板と貼合せた後製缶加工、例えば深
絞り加工して金属缶を成形するにあたり、ラミネート適
性、深絞り加工性、製缶後の耐衝撃性及び耐熱性に優れ
たものであり、金属容器用として極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 5/12 9267−4F C08L 67:02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートを主体とす
    る融点が210〜245℃の共重合ポリエステル99〜
    60重量%と、ポリブチレンテレフタレート又はポリブ
    チレンテレフタレートを主体とする融点が180〜22
    3℃の共重合ポリエステル1〜40重量%とからなり、
    平均粒径が2.5μm以下で粒径比(長径/短径)が
    1.0〜1.2である球状単分散の滑剤を含有し、かつ
    面配向係数が0.08〜0.16、150℃での熱収縮
    率が10%以下、密度が1.385g/cm3 未満であ
    ることを特徴とする金属板貼合せ加工用ポリエステルフ
    イルム。
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