JPH05184934A - 排気ガス浄化用触媒 - Google Patents
排気ガス浄化用触媒Info
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- JPH05184934A JPH05184934A JP4001548A JP154892A JPH05184934A JP H05184934 A JPH05184934 A JP H05184934A JP 4001548 A JP4001548 A JP 4001548A JP 154892 A JP154892 A JP 154892A JP H05184934 A JPH05184934 A JP H05184934A
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- ion exchange
- metal
- catalyst
- transition metals
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ゼオライトなど金属含有シリケート系の排気ガ
ス浄化用触媒の低温活性の向上を図り、活性温度域の拡
大を図る。 【構成】金属含有シリケートに遷移金属がイオン交換に
よって担持されてなる排気ガス浄化用触媒において、上
記遷移金属を、Coと、Coを除く他の1種若しくは2
種以上の金属との組み合わせによって構成する。
ス浄化用触媒の低温活性の向上を図り、活性温度域の拡
大を図る。 【構成】金属含有シリケートに遷移金属がイオン交換に
よって担持されてなる排気ガス浄化用触媒において、上
記遷移金属を、Coと、Coを除く他の1種若しくは2
種以上の金属との組み合わせによって構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気ガス浄化用触媒に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の排気ガス浄化用触媒として、C
O(一酸化炭素)及びHC(炭化水素)の酸化と、NO
x(窒素酸化物)の還元とを同時に行なう三元触媒が一
般に知られている。この三元触媒は、例えばγ−アルミ
ナにPt(白金)及びRh(ロジウム)を担持させてな
るもので、エンジンの空燃比(A/F)を理論空燃比1
4.7付近に制御したときに、高い浄化効率が得られ
る。
O(一酸化炭素)及びHC(炭化水素)の酸化と、NO
x(窒素酸化物)の還元とを同時に行なう三元触媒が一
般に知られている。この三元触媒は、例えばγ−アルミ
ナにPt(白金)及びRh(ロジウム)を担持させてな
るもので、エンジンの空燃比(A/F)を理論空燃比1
4.7付近に制御したときに、高い浄化効率が得られ
る。
【0003】これに対して、自動車の分野では上記空燃
比を高くしてエンジンの低燃費化を図るという要請があ
る。その場合、排気ガスは酸素過剰の所謂リーン雰囲気
となるため、上記三元触媒では、COやHCは酸化浄化
することができても、NOxの還元浄化ができなくな
る。
比を高くしてエンジンの低燃費化を図るという要請があ
る。その場合、排気ガスは酸素過剰の所謂リーン雰囲気
となるため、上記三元触媒では、COやHCは酸化浄化
することができても、NOxの還元浄化ができなくな
る。
【0004】そこで、近年は、遷移金属をイオン交換担
持させてなるゼオライト触媒の研究が進められている。
このゼオライト触媒の場合、リーン雰囲気においても、
NOxを直接、あるいは共存する還元剤(例えば、C
O,HC等)により、N2 とO2 とに接触分解させるこ
とができる。
持させてなるゼオライト触媒の研究が進められている。
このゼオライト触媒の場合、リーン雰囲気においても、
NOxを直接、あるいは共存する還元剤(例えば、C
O,HC等)により、N2 とO2 とに接触分解させるこ
とができる。
【0005】上記ゼオライト触媒の一例は、特開平2−
149317号公報に記載されている。すなわち、それ
は、Cu,Cr,Mn,Fe,Ni,Co等の遷移金属
の中から選ばれた1種又は2種以上の金属を担持させて
なる水素型ゼオライト触媒である。
149317号公報に記載されている。すなわち、それ
は、Cu,Cr,Mn,Fe,Ni,Co等の遷移金属
の中から選ばれた1種又は2種以上の金属を担持させて
なる水素型ゼオライト触媒である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ゼオライ
ト触媒の場合、いずれの遷移金属を担持させたものもN
Oxを浄化できる触媒活性温度域が限られており、自動
車の排気ガス温度の変動によりNOx浄化率が変動し、
全体としての排気ガスの浄化が不十分になる憾みがあ
る。
ト触媒の場合、いずれの遷移金属を担持させたものもN
Oxを浄化できる触媒活性温度域が限られており、自動
車の排気ガス温度の変動によりNOx浄化率が変動し、
全体としての排気ガスの浄化が不十分になる憾みがあ
る。
【0007】すなわち、図7は、Na型ゼオライトZS
M−5に1種類の遷移金属をイオン交換担持させてなる
触媒(イオン交換率;Cu=128%,Mn=79.0
%,Ni=69.0%,Co=79.1%)につき、固
定床流通式反応装置により、NO=1000ppm、C
3 H6 =1000ppm、O2 =10%、残Heのガス
組成及びW/F=0.3g・sec/cm3 でNO浄化
率(N2 転化率)を評価した結果を示す。これによる
と、Co及びNiは高温側での触媒活性に優れ、Cu及
びMnは低温側での触媒活性に優れていることがわか
る。しかし、Coの活性温度域が他のものより少し広い
と言えるものの、各金属単独では、広い活性温度域での
NOx浄化を望むことはできない。
M−5に1種類の遷移金属をイオン交換担持させてなる
触媒(イオン交換率;Cu=128%,Mn=79.0
%,Ni=69.0%,Co=79.1%)につき、固
定床流通式反応装置により、NO=1000ppm、C
3 H6 =1000ppm、O2 =10%、残Heのガス
組成及びW/F=0.3g・sec/cm3 でNO浄化
率(N2 転化率)を評価した結果を示す。これによる
と、Co及びNiは高温側での触媒活性に優れ、Cu及
びMnは低温側での触媒活性に優れていることがわか
る。しかし、Coの活性温度域が他のものより少し広い
と言えるものの、各金属単独では、広い活性温度域での
NOx浄化を望むことはできない。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明者
は、このような課題に対し、鋭意研究に努めた結果、上
記遷移金属中のCoが高温での活性が高いという認識を
得たものであり、このCoと他の遷移金属とを組み合わ
せることにより、排気ガス浄化用触媒の活性温度域を拡
大させることができたものである。
は、このような課題に対し、鋭意研究に努めた結果、上
記遷移金属中のCoが高温での活性が高いという認識を
得たものであり、このCoと他の遷移金属とを組み合わ
せることにより、排気ガス浄化用触媒の活性温度域を拡
大させることができたものである。
【0009】すなわち、上記課題を解決する手段は、金
属含有シリケートに遷移金属がイオン交換によって担持
されてなる排気ガス浄化用触媒であって、上記遷移金属
が、Coと、Coを除く他の1種若しくは2種以上の金
属とよりなることを特徴とするものである。
属含有シリケートに遷移金属がイオン交換によって担持
されてなる排気ガス浄化用触媒であって、上記遷移金属
が、Coと、Coを除く他の1種若しくは2種以上の金
属とよりなることを特徴とするものである。
【0010】上記金属含有シリケートは、ミクロの最高
を有する多孔質結晶帯であって、が金属含有シリケート
としては、結晶の骨格を形成する金属としてAlを用い
たアルミノシリケート(ゼオライト)が好適であり、そ
の他に上記Alに代えてあるいはAlと共にCe、M
n、Tb、Cuなど他の金属を骨格形成材料として用い
た金属含有シリケートも好ましく採用することができ
る。ゼオライトとしては、A型、X型、Y型、ZSM−
5等の合成ゼオライトが好適であり、さらに、モルデナ
イト等の天然ゼオライトも好ましく使用し得る。
を有する多孔質結晶帯であって、が金属含有シリケート
としては、結晶の骨格を形成する金属としてAlを用い
たアルミノシリケート(ゼオライト)が好適であり、そ
の他に上記Alに代えてあるいはAlと共にCe、M
n、Tb、Cuなど他の金属を骨格形成材料として用い
た金属含有シリケートも好ましく採用することができ
る。ゼオライトとしては、A型、X型、Y型、ZSM−
5等の合成ゼオライトが好適であり、さらに、モルデナ
イト等の天然ゼオライトも好ましく使用し得る。
【0011】Coと共に用いる他の遷移金属としては、
Ni、Mn、Feが好適であり、それら以外の遷移金属
を用いることもできる。好ましい組み合わせは、Co−
Niの二元系、Co−Mnの二元系、Co−Ni−Mn
の三元系である。
Ni、Mn、Feが好適であり、それら以外の遷移金属
を用いることもできる。好ましい組み合わせは、Co−
Niの二元系、Co−Mnの二元系、Co−Ni−Mn
の三元系である。
【0012】上記触媒を担体に別途担持せしめる場合、
その担体としては、コージェライトが好適であるが、他
の無機多孔質体を用いることもできる。
その担体としては、コージェライトが好適であるが、他
の無機多孔質体を用いることもできる。
【0013】しかして、本発明の場合、後ほど実施例に
おいてデータを示すように、Coと他の遷移金属との組
み合わせにより、NOxの浄化に関し、触媒の活性温度
域が拡大するとともに、低温活性が向上する。その理由
については明らかではないが、Coによる効果と他の遷
移金属による効果とが足し合わされたという単純なもの
ではないようである。すなわち、Co及び他の遷移金属
の各々単独では得られない低温活性の向上が得られるか
らである。そして、かかる低温活性の向上は、Coを除
く他の2種以上の遷移金属の組み合わせでは得られな
い。よって、上記Coが低温活性の向上に特異な働きを
しているものと認められる。
おいてデータを示すように、Coと他の遷移金属との組
み合わせにより、NOxの浄化に関し、触媒の活性温度
域が拡大するとともに、低温活性が向上する。その理由
については明らかではないが、Coによる効果と他の遷
移金属による効果とが足し合わされたという単純なもの
ではないようである。すなわち、Co及び他の遷移金属
の各々単独では得られない低温活性の向上が得られるか
らである。そして、かかる低温活性の向上は、Coを除
く他の2種以上の遷移金属の組み合わせでは得られな
い。よって、上記Coが低温活性の向上に特異な働きを
しているものと認められる。
【0014】また、Co−Niの二元の場合は、低温活
性と高温活性の双方の向上が図れる。この場合、Co及
びNiの好ましいイオン交換率は、本発明を限定する意
味ではないが、Coが45〜50%のとき、Niが25
〜70%(比率でいうと、Ni/Co=5/10〜15
/10程度)であり、さらに好ましいのは、両者のイオ
ン交換率が大体等しいものである。
性と高温活性の双方の向上が図れる。この場合、Co及
びNiの好ましいイオン交換率は、本発明を限定する意
味ではないが、Coが45〜50%のとき、Niが25
〜70%(比率でいうと、Ni/Co=5/10〜15
/10程度)であり、さらに好ましいのは、両者のイオ
ン交換率が大体等しいものである。
【0015】Co−Mnの二元の場合は、低温活性の大
きな向上が図れる。この場合、Co及びMnの好ましい
イオン交換率は、本発明を限定する意味ではないが、C
oが47〜52%のとき、Mnが10〜70%(比率で
いうと、Mn/Co=2/10〜16/10程度)であ
り、さらに好ましいのは、両者のイオン交換率が大体等
しいものである。
きな向上が図れる。この場合、Co及びMnの好ましい
イオン交換率は、本発明を限定する意味ではないが、C
oが47〜52%のとき、Mnが10〜70%(比率で
いうと、Mn/Co=2/10〜16/10程度)であ
り、さらに好ましいのは、両者のイオン交換率が大体等
しいものである。
【0016】さらに、Co−Ni−Mnの三元の場合
は、低温域から高温域にわたって広く触媒活性の向上が
図れる。この場合、各金属のイオン交換率としては、所
望の値を採用することができるが、イオン交換率の比率
を、Co:Ni:Mn=1:1:1とするとき、良い結
果がでる。
は、低温域から高温域にわたって広く触媒活性の向上が
図れる。この場合、各金属のイオン交換率としては、所
望の値を採用することができるが、イオン交換率の比率
を、Co:Ni:Mn=1:1:1とするとき、良い結
果がでる。
【0017】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、Coと
他の1種若しくは2種以上の遷移金属とを組み合わせ
て、金属含有シリケートにイオン交換担持せしめるよう
にしたから、NOxの浄化において、触媒の活性温度域
を拡大させることができ、特に、触媒の低温活性を向上
させることができる、という効果が得られる。
他の1種若しくは2種以上の遷移金属とを組み合わせ
て、金属含有シリケートにイオン交換担持せしめるよう
にしたから、NOxの浄化において、触媒の活性温度域
を拡大させることができ、特に、触媒の低温活性を向上
させることができる、という効果が得られる。
【0018】また、上記遷移金属の組み合わせに関し、
Co−Niの二元とした場合には、低温活性と高温活性
の双方を向上させることができ、Co−Mnの二元とし
た場合には、特に低温活性を大きく向上させることがで
き、また、Co−Ni−Mnの三元とした場合には、低
温域から高温域にわたって広く触媒活性の向上を図るこ
とができる。
Co−Niの二元とした場合には、低温活性と高温活性
の双方を向上させることができ、Co−Mnの二元とし
た場合には、特に低温活性を大きく向上させることがで
き、また、Co−Ni−Mnの三元とした場合には、低
温域から高温域にわたって広く触媒活性の向上を図るこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 <テスト1;2種の遷移金属の組み合わせについて>表
1に示すNa型合成ゼオライトZSM−5を表2に示す
2種の遷移金属でイオン交換してなる各種のペレットタ
イプの触媒を準備した。上記イオン交換においては、各
々2種の遷移金属の酢酸塩または硝酸塩の混合水溶液を
用いる湿式イオン交換法を採用した。なお、本明細書に
おけるイオン交換率は、金属含有シリケート(ゼオライ
ト)のイオン交換サイトに対する遷移金属の交換率であ
り、各遷移金属を2価とし、ゼオライト中に含まれるA
l量の1/2の金属担持量をイオン交換率100%とし
て計算する。
1に示すNa型合成ゼオライトZSM−5を表2に示す
2種の遷移金属でイオン交換してなる各種のペレットタ
イプの触媒を準備した。上記イオン交換においては、各
々2種の遷移金属の酢酸塩または硝酸塩の混合水溶液を
用いる湿式イオン交換法を採用した。なお、本明細書に
おけるイオン交換率は、金属含有シリケート(ゼオライ
ト)のイオン交換サイトに対する遷移金属の交換率であ
り、各遷移金属を2価とし、ゼオライト中に含まれるA
l量の1/2の金属担持量をイオン交換率100%とし
て計算する。
【0020】
【表1】
【表2】 上記各供試材につき、NOx浄化率(N2 転化率)を、
固定床流通式反応装置により、次のガス組成及びW/F
=0.3g・sec/cm3 で調べた。
固定床流通式反応装置により、次のガス組成及びW/F
=0.3g・sec/cm3 で調べた。
【0021】−ガス組成− NO;1000ppm,C3 H6 ;1000ppm,O
2 ;10%、残He結果は図1に示されている。同図に
よれば、Co−Mnの組み合わせ及びCo−Niの組み
合わせにおいては、いずれもCo単独、Mn単独あるい
はNi単独をイオン交換したもの(図7参照)に比べ
て、低温側に高い触媒活性を示し触媒の活性温度域が広
くなっている。一方、Co−Feの組み合わせの場合、
活性温度域は拡大しているものの、低温活性の点で不満
が残る。
2 ;10%、残He結果は図1に示されている。同図に
よれば、Co−Mnの組み合わせ及びCo−Niの組み
合わせにおいては、いずれもCo単独、Mn単独あるい
はNi単独をイオン交換したもの(図7参照)に比べ
て、低温側に高い触媒活性を示し触媒の活性温度域が広
くなっている。一方、Co−Feの組み合わせの場合、
活性温度域は拡大しているものの、低温活性の点で不満
が残る。
【0022】これに対して、Ni−Mnの組み合わせの
場合、イオン交換の比率としては、上記Co−Mnの組
み合わせのものと大差がないにも拘らず、低温でのNO
x浄化率が低い。また、Ni−Feの組み合わせの場
合、イオン交換率としては、Co−Niの組み合わせ
や、Co−Feの組み合わせのものと大差がないにも拘
らず、触媒の活性温度域が狭い。
場合、イオン交換の比率としては、上記Co−Mnの組
み合わせのものと大差がないにも拘らず、低温でのNO
x浄化率が低い。また、Ni−Feの組み合わせの場
合、イオン交換率としては、Co−Niの組み合わせ
や、Co−Feの組み合わせのものと大差がないにも拘
らず、触媒の活性温度域が狭い。
【0023】従って、以上の結果から、Coを必須とし
て、これに他の遷移金属を組み合わせれば触媒活性温度
域の拡大が図れ、特に、Co−MnやCo−Niの組み
合わせにすれば、低温活性の向上が図れることがわか
る。
て、これに他の遷移金属を組み合わせれば触媒活性温度
域の拡大が図れ、特に、Co−MnやCo−Niの組み
合わせにすれば、低温活性の向上が図れることがわか
る。
【0024】<テスト2;Coと他の遷移金属との好ま
しい組み合わせについて>上記Co−Mn、Co−N
i、Co−Feという3種類の組み合わせにつき、表3
に示すようにイオン交換率を略揃えてNOx浄化率を調
べた。なお、各供試材の作成は先のテスト1と同様にし
て行なった。
しい組み合わせについて>上記Co−Mn、Co−N
i、Co−Feという3種類の組み合わせにつき、表3
に示すようにイオン交換率を略揃えてNOx浄化率を調
べた。なお、各供試材の作成は先のテスト1と同様にし
て行なった。
【0025】
【表3】 結果は、図2に示されている。同図から、Co−Mnの
組み合わせ及びCo−Niの組み合わせの場合、Co−
Feの組み合わせに比べて、触媒の活性温度域の拡大及
び低温活性の向上の両面において優れていることがわか
る。
組み合わせ及びCo−Niの組み合わせの場合、Co−
Feの組み合わせに比べて、触媒の活性温度域の拡大及
び低温活性の向上の両面において優れていることがわか
る。
【0026】<テスト3;Co−Niの組み合わせにつ
いて>Co−Niの組み合わせについて、その好ましい
イオン交換率を調べた。すなわち、表4に示すようにイ
オン交換率を種々に変えてNOx浄化率を調べた。な
お、各供試材の作成及びNOx浄化率の測定は先のテス
ト1と同様にして行なった。また、供試材Fは先のテス
ト2におけるCo−Ni系の触媒材料を用いて作成し、
供試材Gは先のテスト1におけるCo−Ni系の触媒材
料を用いて作成した。
いて>Co−Niの組み合わせについて、その好ましい
イオン交換率を調べた。すなわち、表4に示すようにイ
オン交換率を種々に変えてNOx浄化率を調べた。な
お、各供試材の作成及びNOx浄化率の測定は先のテス
ト1と同様にして行なった。また、供試材Fは先のテス
ト2におけるCo−Ni系の触媒材料を用いて作成し、
供試材Gは先のテスト1におけるCo−Ni系の触媒材
料を用いて作成した。
【0027】
【表4】 結果は、図3に示されている。供試材AのようにCoが
少ないもの、及び供試材BのようにCoが多いもの、の
いずれにおいても、触媒の活性温度域が拡大する傾向に
はあるが、これらのものは低温でのNOx浄化率がそれ
ほど向上していない。これに対して、Coのイオン交換
率を45〜50%程度とした供試材C〜Hの場合、低温
でのNOx浄化率が高くなる傾向にある。特に、供試材
D〜Gのように、Niのイオン交換率を25〜70%程
度にしたものでは、低温でのNOx浄化率が格段に高く
なっている。
少ないもの、及び供試材BのようにCoが多いもの、の
いずれにおいても、触媒の活性温度域が拡大する傾向に
はあるが、これらのものは低温でのNOx浄化率がそれ
ほど向上していない。これに対して、Coのイオン交換
率を45〜50%程度とした供試材C〜Hの場合、低温
でのNOx浄化率が高くなる傾向にある。特に、供試材
D〜Gのように、Niのイオン交換率を25〜70%程
度にしたものでは、低温でのNOx浄化率が格段に高く
なっている。
【0028】従って、以上の結果から、Coのイオン交
換率を45〜50%程度とし、Niのイオン交換率を2
5〜70%程度とすることが、触媒の低温活性の向上を
図りながら、その活性温度域を拡大する上で有効である
ことがわかる。
換率を45〜50%程度とし、Niのイオン交換率を2
5〜70%程度とすることが、触媒の低温活性の向上を
図りながら、その活性温度域を拡大する上で有効である
ことがわかる。
【0029】<テスト4;Co−Mnの組み合わせにつ
いて>Co−Mnの組み合わせについて、その好ましい
イオン交換率を調べた。すなわち、表5に示すようにイ
オン交換率を種々に変えてNOx浄化率を調べた。な
お、各供試材の作成及びNOx浄化率の測定は先のテス
ト1と同様にして行なった。また、供試材Iは先のテス
ト1におけるCo−Mn系の触媒材料を用いて作成し、
供試材Lは先のテスト2におけるCo−Mn系の触媒材
料を用いて作成した。
いて>Co−Mnの組み合わせについて、その好ましい
イオン交換率を調べた。すなわち、表5に示すようにイ
オン交換率を種々に変えてNOx浄化率を調べた。な
お、各供試材の作成及びNOx浄化率の測定は先のテス
ト1と同様にして行なった。また、供試材Iは先のテス
ト1におけるCo−Mn系の触媒材料を用いて作成し、
供試材Lは先のテスト2におけるCo−Mn系の触媒材
料を用いて作成した。
【0030】
【表5】 結果は、図4に示されている。Mnのイオン交換率が互
いに等しくCoのイオン交換率が互いに異なる供試材I
と供試材Lとを比較すると、低温活性については大差が
ないが、高温活性については、Coのイオン交換率が4
8.9%と多い供試材Lの方が良い。そして、Coのイ
オン交換率を大体揃えて(47.1〜51.5%)Mn
のイオン交換率を変化させてなる供試材J〜供試材Nを
比較すると、Mnのイオン交換率がCoのイオン交換率
に近付くにつれて全体的に触媒活性が高くなっていって
いる。
いに等しくCoのイオン交換率が互いに異なる供試材I
と供試材Lとを比較すると、低温活性については大差が
ないが、高温活性については、Coのイオン交換率が4
8.9%と多い供試材Lの方が良い。そして、Coのイ
オン交換率を大体揃えて(47.1〜51.5%)Mn
のイオン交換率を変化させてなる供試材J〜供試材Nを
比較すると、Mnのイオン交換率がCoのイオン交換率
に近付くにつれて全体的に触媒活性が高くなっていって
いる。
【0031】従って、以上の結果から、Coのイオン交
換率を50%前後とし、Mnのイオン交換率をCoのイ
オン交換率と略等しくすることが、触媒の低温活性の向
上を図りながら、その活性温度域を拡大する上で有効で
あることがわかる。
換率を50%前後とし、Mnのイオン交換率をCoのイ
オン交換率と略等しくすることが、触媒の低温活性の向
上を図りながら、その活性温度域を拡大する上で有効で
あることがわかる。
【0032】<テスト5;3種類の遷移金属の組み合わ
せについて>3種類の遷移金属のうちの1種類をCoと
し、これに組み合わせる他2種の遷移金属について、好
ましい組み合わせを検討した。すなわち、表6に示す3
種類の遷移金属の組み合わせにつき、各々のNOx浄化
率を調べた。なお、各供試材の作成及びNOx浄化率の
測定は先のテスト1と同様にして行なった。
せについて>3種類の遷移金属のうちの1種類をCoと
し、これに組み合わせる他2種の遷移金属について、好
ましい組み合わせを検討した。すなわち、表6に示す3
種類の遷移金属の組み合わせにつき、各々のNOx浄化
率を調べた。なお、各供試材の作成及びNOx浄化率の
測定は先のテスト1と同様にして行なった。
【0033】
【表6】 結果は図5に示されている。各供試材における3種類の
遷移金属のイオン交換率はいずれも30%前後に揃えら
れているが、Co−Ni−Mnの組み合わせが最も良い
ことが同図からわかる。
遷移金属のイオン交換率はいずれも30%前後に揃えら
れているが、Co−Ni−Mnの組み合わせが最も良い
ことが同図からわかる。
【0034】<テスト6;Co−Ni−Mnの組み合わ
せについて>そこで、上記Co−Ni−Mnの組み合わ
せにつき、イオン交換率の好ましい比率を調べた。すな
わち、Co及びNiのイオン交換率を30%前後として
Mnのイオン交換率を表7に示すように3種類に変えて
NOx浄化率を調べた。各供試材の作成及びNOx浄化
率の測定は先のテスト1と同様にして行なった。また、
供試材Oは先のテスト5におけるCo−Ni−Mn系の
触媒材料を用いて作成した。
せについて>そこで、上記Co−Ni−Mnの組み合わ
せにつき、イオン交換率の好ましい比率を調べた。すな
わち、Co及びNiのイオン交換率を30%前後として
Mnのイオン交換率を表7に示すように3種類に変えて
NOx浄化率を調べた。各供試材の作成及びNOx浄化
率の測定は先のテスト1と同様にして行なった。また、
供試材Oは先のテスト5におけるCo−Ni−Mn系の
触媒材料を用いて作成した。
【0035】
【表7】 結果は図6に示されている。同図から、Co、Ni及び
Mnの各々のイオン交換率を全て30%前後にすること
が最も好ましいことがわかる。
Mnの各々のイオン交換率を全て30%前後にすること
が最も好ましいことがわかる。
【図1】各種二元の遷移金属の組み合わせについてNO
x浄化率を比較した結果を示すグラフ図
x浄化率を比較した結果を示すグラフ図
【図2】二元の遷移金属の1種類をCoとし他を変えて
NOx浄化率を比較した結果を示すグラフ図
NOx浄化率を比較した結果を示すグラフ図
【図3】Co−Niの組み合わせにおいて各々のイオン
交換率を変えてNOx浄化率を比較した結果を示すグラ
フ図
交換率を変えてNOx浄化率を比較した結果を示すグラ
フ図
【図4】Co−Mnの組み合わせにおいて各々のイオン
交換率を変えてNOx浄化率を比較した結果を示すグラ
フ図
交換率を変えてNOx浄化率を比較した結果を示すグラ
フ図
【図5】各種三元の遷移金属の組み合わせについてNO
x浄化率を比較した結果を示すグラフ図
x浄化率を比較した結果を示すグラフ図
【図6】Co−Ni−Mnの組み合わせにおいてMnの
イオン交換率を変えてNOx浄化率を比較した結果を示
すグラフ図
イオン交換率を変えてNOx浄化率を比較した結果を示
すグラフ図
【図7】1種類の遷移金属のみを用い、各遷移金属での
NOx浄化率を比較した結果を示すグラフ図
NOx浄化率を比較した結果を示すグラフ図
なし
Claims (4)
- 【請求項1】金属含有シリケートに遷移金属がイオン交
換によって担持されてなる排気ガス浄化用触媒であっ
て、 上記遷移金属が、Coと、Coを除く他の1種若しくは
2種以上の金属とよりなることを特徴とする排気ガス浄
化用触媒。 - 【請求項2】上記遷移金属は、CoとNiとよりなる請
求項1に記載の排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項3】上記遷移金属は、CoとMnとよりなる請
求項1に記載の排気ガス浄化用触媒。 - 【請求項4】上記遷移金属は、CoとNiとMnとより
なる請求項1に記載の排気ガス浄化用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4001548A JPH05184934A (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 排気ガス浄化用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4001548A JPH05184934A (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 排気ガス浄化用触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05184934A true JPH05184934A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=11504579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4001548A Pending JPH05184934A (ja) | 1992-01-08 | 1992-01-08 | 排気ガス浄化用触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05184934A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6413898B1 (en) | 1999-12-28 | 2002-07-02 | Corning Incorporated | Zeolite/alumina catalyst support compositions and method of making the same |
US6548439B2 (en) | 1999-12-29 | 2003-04-15 | Corning Incorporated | High strength and high surface area catalyst, catalyst support or adsorber compositions |
US6555492B2 (en) | 1999-12-29 | 2003-04-29 | Corning Incorporated | Zeolite/alumina catalyst support compositions and method of making the same |
CN103877989A (zh) * | 2014-03-07 | 2014-06-25 | 烟台大学 | 一种改性钴锰二元金属氧化物催化剂的制备方法及其应用 |
CN105289716A (zh) * | 2015-11-19 | 2016-02-03 | 上海化工研究院 | 用于挥发性卤代烃催化燃烧的催化剂及其制备方法和应用 |
-
1992
- 1992-01-08 JP JP4001548A patent/JPH05184934A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6413898B1 (en) | 1999-12-28 | 2002-07-02 | Corning Incorporated | Zeolite/alumina catalyst support compositions and method of making the same |
US6780805B2 (en) | 1999-12-28 | 2004-08-24 | Corning Incorporated | Zeolite/alumina catalyst support compositions and method of making the same |
US6548439B2 (en) | 1999-12-29 | 2003-04-15 | Corning Incorporated | High strength and high surface area catalyst, catalyst support or adsorber compositions |
US6555492B2 (en) | 1999-12-29 | 2003-04-29 | Corning Incorporated | Zeolite/alumina catalyst support compositions and method of making the same |
CN103877989A (zh) * | 2014-03-07 | 2014-06-25 | 烟台大学 | 一种改性钴锰二元金属氧化物催化剂的制备方法及其应用 |
CN105289716A (zh) * | 2015-11-19 | 2016-02-03 | 上海化工研究院 | 用于挥发性卤代烃催化燃烧的催化剂及其制备方法和应用 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020409 |