JPH0517948Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、外壁面を有効に利用した室内の間仕切
用家具に関する。

従来の技術 従来、前面が開閉扉などによつて閉じられた、
横断面が方形状でかつ、内部に棚板を配設して成
る事務用家具は、公知である。

考案が解決しようとする問題点 ところで、一般にオフイスの有効利用を計るた
めに、事務用家具を室内の間仕切用として室内の
中央位置に設置する場合があるが、従来の事務用
家具にあつては、外壁面が一層の鉄板から成るの
で、外壁面に鉄板の切端面などが表出して体裁が
悪く、間仕切用家具として不向きであり、また、
その側面及び後面を有効に利用することができな
いという不都合があつた。

問題点を解決するための手段 そこで、本願は、横断面が正方形状で、かつ、
一側面が開口した柱状キヤビネツトの三側面を内
壁板と外壁板とで夫々二重構成とすると共に、前
記三側面の外壁面に上下方向に延びる凹状の平行
する左右２本の嵌入溝を隔設し、その嵌入溝の各
底面に複数の係止孔を長さ方向に配設して成るキ
ヤビネツトを、横長方形状の台盤上の一側部位置
に設置すると共に、台盤上の他側部位置に、前記
キヤビネツトと対向する外壁面に上下方向に延び
る凹状の平行する左右２本の嵌入溝を隔設し、そ
の嵌入溝の各底面に複数の係止孔を長さ方向に配
設して成る支持筐体を立設し、かつ、長尺な棚受
桟の長手方向の両端位置に設けたフツクを前記嵌
入溝の係合孔に係合することにより、前記キヤビ
ネツトとパネル脚との対向面に棚受桟を夫々取り
付け、この棚受桟上に外部棚板を渡架したことを
特徴とする間仕切用家具を提供して上記した不都
合を解消したものである。

作 用 しかして、使用に際し、台盤を室内の所要位置
に設置すると共に、その上面左右側部位置にキヤ
ビネツトと支持筐体とを、キヤビネツトの開口側
面が台盤上面方向に指向しないように対向して配
設し、次いで左右で対向するキヤビネツトの外壁
板及び支持筐体において平行する２本の嵌入溝の
係合孔に、棚受桟の長手方向の両端位置に設けた
フツクを夫々係合することにより、左右で対向す
るキヤビネツトの外壁板及びパネル脚の外面に
夫々棚受桟を取り付け、この棚受桟に外部棚板を
水平状に渡架するものである。

実施例 以下、図面と共に本願実施例を詳述する。１
は、床面上に設置される台盤を示し、該台盤１
は、横長方形状の枠体２の上面両側部位置に、上
方に膨出した平面が正方形状の膨出部３ａと縦長
方形状の膨出部３ｂを有すると共に、この膨出部
３ａ，３ｂの隅部位置の下面には夫々高さ調整可
能なアジヤスター４が配設されている。５は、前
記台盤１の一側部位置に設けた前記膨出部３ａに
底部が嵌合することにより立設される二重構造の
柱状キヤビネツトを示し、その内壁筐体６は、平
面正方形状の底板７と、その左右側縁部から起立
し、かつ、前後縁部を夫々外向きに直角状に折曲
した左右内壁板８，９と、前記底板７の後縁から
起立した後部内壁板１０とから成り、前記左右内
壁板８，９の後端縁は、第３図から明らかなよう
に外方に直角状に屈曲され、また後部内壁板１０
の左右端縁には、前方に屈曲された係止片１１が
設けてあり、前記左右内壁板８，９の後縁に設け
られた屈曲片１２と後部内壁板１０の左右端部と
は重合された状態で溶着されている。前記左右内
壁板８，９の外面前後位置及び後部内壁板１０の
外面左右位置に、夫々等しい間隔をもつて上下に
長尺なチヤンネル状の係止部材１３ａ〜１３ｆが
配設してあり、該係止部材１３ａ〜１３ｆは、そ
の中間突状部１４の上下方向に多数の係止孔１
５，１５，……が一定の間隔おいて配設してあ
り、さらにこの係止部材１３ａ〜１３ｆのうち、
後部の係止部材１３ｃと１３ｄとの外側端縁は、
外方に直角状に屈曲されると共に、その先端に
夫々内向きに屈曲した係止片１６が設けてある。
さらにまた前記左右内壁板８，９の上部前後位置
及び後部内壁板１０の上部左右位置には、後述す
る外壁板２６ａ，２６ｂ及び２６ｃの上部取付用
のねじ挿通孔１７が、また左右内壁板８，９の下
部前後位置及び後部内壁板１０の下部左右位置に
は、外壁板２６ａ，２６ｂ及び２６ｃの下部取付
用のピン挿通孔１８が夫々配設してあり、前記左
右内壁板８，９の前後位置に上下方向には内部棚
板２０の取付用係止孔１９が配設してある。外壁
面の一部を形成する横断面Ｌ字状を呈して上下方
向に延びる例えば合成樹脂成型から成る隅部カバ
ー２１ａ，２１ｂは、その両端縁部に、直交方向
で隣接する前記係止部材１３ｂと１３ｃ及び１３
ｄと１３ｅの各突状部１４の一方の隅角部と係合
する上下方向に延びる係合リブ２２，２２が、ま
たその内面中間位置には、上下方向に延びかつ、
前記後部内壁板１０に設けた係止部材１３ｃ，１
３ｄの係止片１６及び前記後部内壁板１０の外側
端縁に設けた係止片１１と夫々係止する係止凹部
２３ａ，２３ｂを有した押片２４ａ，２４ｂが
夫々内向きに突設してあり、前記左右内壁板８，
９の各先端部に夫々設けた外向き直角状に折曲し
た先端折曲部２５，２５は、更に内方に屈曲され
て前記左右内壁板８，９の前部に設けた係止部材
１３ａと１３ｆの中間突状部１４に固着され、こ
れが外壁面の一部を形成する。外壁板２６ａ，２
６ｂ及び２６ｃは、上下方向に長尺な方形状の平
板の上下端部を内向きにコ字状に屈曲して、大き
な縁部２７，２８を、またその左右側縁部に内向
きコ字状に屈曲した小さい縁部２９，３０を夫々
形成して成り、第５図から明らかなように、上位
縁部２７の内片に、前記ねじ挿通孔１７と合致す
るナツト３１が、また前記下位縁部２８の内片
に、前記ピン挿通孔１８と合致する係脱可能な止
ピン３２を突設した係止部材３３が夫々設けてあ
り、前記ねじ挿通孔１７に内壁筐体６の内方より
挿通したボルト３４を前記ナツト３１に螺締し、
かつ、係合孔２０に止ピン３２を係合することに
より前記左右内壁板８，９及び後部内壁板１０の
外面に、取り外し自在に装着される。この外壁板
２６ａ〜２６ｃは、共用できるように同一の構造
から成り、これが前記左右内壁板８，９及び後部
内壁板１０の装着されたとき、大きな縁部２７，
２８の各内片が左右内壁板８，９及び後部内壁板
１０の外面に直接乃至係止部材３３を介して重合
し、かつ、小さい縁部２９，３０の内片が各突条
部１４の外面に重合して左右内壁板８，９及び後
部内壁板１０と各外壁板２６ａ〜２６ｃとの間に
夫々所要の間隔が形成されると共に、外壁板２６
ａ，２６ｂの側縁と前記隅部カバー２１ａ，２１
ｂの端縁及び前記左右内壁板８，９の先端折曲部
２５の端縁との間に、後述するフツク４５の介入
を許容し、かつ、底面が、係止部材１３ａ〜１３
ｆの各突状部１４によつて形成された上下方向に
延びる嵌入溝３５が設けられ、この上下方向に延
びる嵌入溝３５の底面に前記係止孔１５，１５，
……が臨んでいる。３６は、縦長方形状の板体か
ら構成され、前記一方の右内壁板９の先端折曲部
２５に蝶番３７を介して開閉自在に蝶着された前
記キヤビネツト５の前面開口部を閉じる扉部材、
３８は、前記他方の左内壁板８の先端面に固設し
た縦方向に延びる封口部材を示し、前記扉部材３
６を閉じたとき、その遊端側と接して封口状態を
構成する。３９は、前記キヤビネツト５の上面に
装着されてキヤビネツト５の上面を閉じる平面正
方形状の板体から成る天板を示し、その前縁部
は、閉合状態の前記扉部材３６の上部まで突出す
ると共に、キヤビネツト５の上縁と天板３９との
接合部周縁には介入凹部ａを形成している。４１
は、前記内部棚板２０を支持するため、前記左右
内壁板８，９に設けた係合孔１９にフツク４０を
介して係合する受金具、４２は前記台盤１の他側
部位置に設けた前記膨出部３ａに底部が嵌合する
ことにより立設されて、前記キヤビネツト５の外
壁板と対向する支持筐体を示し、該支持筐体４２
は、第６図で示すように、横断面が縦長方形状を
呈して、上下方向に長い枠体４３の前記キヤビネ
ツト５と対向する外側面の左右位置に、上下に長
尺なチヤンネル状の係止部材４４ａ，４４ｂを配
設してあり、該係止部材４４ａ，４４ｂは、その
中間突状部４５の上下方向に多数の係止孔４６，
４６……を一定の間隔をおいて配設してあり、こ
の係止部材４４ａ，４４ｂの各外端部は夫々外向
きに直角状に折曲されて先端折曲部４７ａ，４７
を形成すると共に、その先端部をさらに内方に屈
曲して前記中間突状部４５に固着し、これによつ
て外壁面の一部を形成している。さらにまた、前
記枠体４３の上部前後位置には、後述する外壁板
の上部取付用のねじ挿通孔が、また、枠体４３の
下部前後位置には、外壁板の下部取付用のピン挿
通孔が夫々配設してある。４８，４８は、前記枠
体４３の前後面に装着されて、支持筐体４２の前
後面を構成する化粧パネルからなる端部片、４９
は外壁板４９で、前記外壁板２６ａ〜２６ｃと共
用できるように同一の構造から成り、これが前記
枠体４４の外側面に、取り外し自在に装着される
と共に、前記枠体４４の外面に装着されたとき、
外壁板４９の側縁と、前記先端折曲部４７ａ，４
７ｂの端縁との間に、後述するフツクの介入を許
容し、かつ、底面が、係止部材４４ａ，４４ｂの
各突状部４５によつて形成された上下方向に延び
る嵌入溝５０が設けられ、この上下方向に延びる
嵌入溝５０の底面に前記係止孔４６，４６，……
が臨んでいる。５１は、対向するキヤビネツト５
と支持筐体４２との間に渡架される外部棚板、５
２は、外部棚板５１を支持するための棚受桟で、
第７図及び第８図で示すように、横長の垂直板５
３の下縁に、上向きコ字状の受部片５４を設け、
かつ、長手方向の両側端に、後方に突出し、その
後縁に、前記キヤビネツト５乃至支持筐体４２の
嵌入溝３５乃至５０の底面３５ａ乃至５０ａに設
けた係止孔１５乃至４６に係合するフツク５５
と、前記底面３５ａ乃至５０ａに当接する当接部
５６とを夫々上下２箇所に有した折片５７を設け
て成る。５８は、左右で対向するキヤビネツト５
の支持筐体４２の外壁面上部間に天板３９及び支
持筐体４２の上面と同一平面をなすように渡設さ
れる平面横長方形状の連結天板を示し、その外端
部の下面左右位置にねじ孔５９が夫々配設されて
いる。６０は、連結天板５８を取り付けるための
連結具で、第９図で示すように、横長の垂直板６
１の上縁に、前記連結天板５８のねじ挿通孔６２
を有した水平板６３を一体に延設し、かつ、垂直
板６１の長手方向の両側端に、後方に突出し、そ
の後縁に、前記嵌入溝３５乃至５０の底面３５ａ
乃至５０ａに設けた係止孔１５乃至４６のうち上
端部の係止孔に係合するフツク６４と前記底面３
５ａ乃至５０ａに当接する当接部６５とを夫々上
下２箇所に有した折片６６を設けてなる桟部片６
７と、前記ねじ挿通孔６２に連通するねじ挿通孔
６８を左右位置に有して、前記水平板６３と連結
天板５８との間に取り付けられる横長の水平板６
９に、取り付け状態で前記連結天板５８の下面よ
り突出して前記キヤビネツト５乃至パネル脚４４
の介入凹部ａに嵌入する舌部７０を一体に設けた
介入板７１とで構成されている。

しかして、使用に際し台盤１を室内の仕切位置
に配置すると共に、その一側部位置の膨出部３ａ
に第５図で示すようにキヤビネツト５の底部を嵌
合することにより台盤１上の一側部に、キヤビネ
ツト５を、その扉部材３６を除く側面が台盤１の
長手方向を指向するように例えば第１図で示すよ
うにキヤビネツト５を、前方から開閉操作できる
ように設置すると共に、台盤１の他側部位置の膨
出部３ｂに支持筐体４２の底部を嵌合することに
よりその外壁板４９がキヤビネツト５の外側面と
対向するように立設する。この状態で、第２図及
び第４図で示すようにキヤビネツト５内に内部棚
板２０を設置する場合には、内壁板８，９の係合
孔１８に受金具４１のフツク４０を夫々係合して
同一高さ位置の４個の受金具４１に水平に架設す
る。この場合フツク４０の爪片は、左右内壁板
８，９と、左右の外壁板２６ａ，２６ｂとの間の
空隙に位置してキヤビネツトの外部に露出するこ
とはない。

このように台盤１上の両側部位置に立設したキ
ヤビネツト５と支持筐体４２の対向する外側壁面
間に外部棚板５１を架設する場合には、その外壁
面の左右に位置する一対の嵌入溝３５及び５０の
底面に位置する各係止孔１５及び４６に棚受桟５
２のフツク５５を夫々係合し、その棚受桟５２の
受部片５４の上面に外部棚板５０を水平状に架設
するものである。この場合もキヤビネツト５の各
係止孔１５に係合したフツク５５の爪部は、係止
部材と、内壁板８，９との間に位置してキヤビネ
ツト５の内壁板の内部に突出することはない。

また、台盤１上の両側部位置に立設したキヤビ
ネツト５と支持筐体４２との対向する上端間に連
結天板５８を架設する場合には、その連結天板５
８の長手方向の端部下面に介入板７１の水平板６
９及び桟部片６７の水平板６３を重合して、これ
らを一体にねじｂにより止着し、この状態で、外
壁面に設けけた一対の嵌入溝３５及び５０の底面
に位置する係止孔１５及び４６の上部位置に桟部
片５８のフツク５５を夫々係合と同時に、介入板
７１の舌部７０をキヤビネツト５乃至支持筐体４
２の介入凹部ａに嵌入することにより、連結具５
１，５１の上面間に連結天板５８を水平状に渡架
するものである。

このようにした仕切用家具は、室内の仕切位置
に設置されるものである。

また、第１０図で示すように間仕切用家具を、
その台盤１の側縁同志を当接して横方向に連設す
ることにより室内の間仕切りを広範囲に行うこと
もできる。

なお、上記実施例にあつては、キヤビネツト５
と支持筐体４２との対向する上端部間に連結板５
８を架設した場合を示したが、これに代えて第１
１図で示すように、キヤビネツト５と支持筐体４
２との対向する外壁側部の上端部間に、上面が開
口した平面横長方形状のフアイルボツクス７２を
架設してもよいことは勿論であり、この場合、フ
アイルボツクス７２の水平板状の左右側縁部７３
を、連結天板５８の架設と同様に、キヤビネツト
５と支持筐体４２との最上位の各係止孔１５及び
４６にフツク５５を係合した桟部片５７の水平板
５４及び介入板６２と重合し、この状態でねじ片
ｂをフアイルボツクス７２の左右側縁部の下面に
配設されたねじ孔に螺合することにより連結具６
０，６０の上面間にフアイルボツクス７２が、水
平状に渡架される。

考案の効果 以上のように本願によれば、柱状キヤビネツト
を横断面正方形状に形成すると共に、その一方の
側面を物品などの収納のために開口し、その開口
側面を除く他の三方側面の左右位置に、係合孔を
有する嵌入溝を夫々設けて、その三方側面に、同
一条件のもとに外部棚板を設置できるように構成
したので、外部棚板の設置位置を変更することな
く、柱状キヤビネツトの開口側面を間仕切り家具
の配置において例えば通路側に或いは間仕切りの
内側に指向するように任意に選択することができ
て使用に極めて便利であり、また外部棚板を取り
付けない外側壁面においては、それが内壁板と外
壁板との二重構造から成り、その外側壁面に形成
した嵌入溝は深く形成されるので、嵌入溝が恰も
目地のような感を与え、しかも嵌入溝の奥に係止
孔が位置してかくれるので、嵌入溝及び係止孔の
形成により、室内の間仕切用家具としての体裁を
全く損なう惧れが無いなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示し、第１図は総体斜視
図、第２図は一部を省略したキヤビネツトの横断
面図、第３図はキヤビネツトの部分拡大横断面
図、第４図は内壁板の下部を切欠したキヤビネツ
トの縦断面図、第５図は一部を省略した部分の縦
断面図、第６図はパネル脚の横断面図、第７図は
外部棚板を配置した状態を示す部分の拡大縦断面
図、第８図は棚受桟の拡大側面図、第９図は連結
天板の取り付け状態を示す部分の拡大縦断面図、
第１０図，第１１図は使用状態を示す図である。
図中、１は台盤、５はキヤビネツト、８，９，１
０は内壁板、１５は係止孔、２１は隅部カバー、
２５は先端折曲部、２６は外壁板、３５は嵌入
溝、３６は扉部材、４０，５５はフツク、４２は
支持筐体、５１は外部棚板、５２は棚受桟であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 横断面が正方形状で、かつ、一側面が開口し
   た柱状キヤビネツトの三側面を内壁板と外壁板
   とで夫々二重構成すると共に、前記三側面の各
   外壁面に上下方向に延びる凹状の平行する左右
   ２本の嵌入溝を隔設し、その嵌入溝の各底面に
   複数の係止孔を長さ方向に配設して成るキヤビ
   ネツトを、横長方形状の台盤上の一側部位置に
   設置すると共に、台盤上の他側部位置に、前記
   キヤビネツトと対向する外壁面に上下方向に延
   びる凹状の平行する左右２本の嵌入溝を隔設
   し、その嵌入溝の各底面に複数の係止孔を長さ
   方向に配設して成る支持筐体を立設し、かつ、
   フツクを前記嵌入溝の係合孔に係合することに
   より、前記キヤビネツトと前記支持筐体との対
   向面に棚受桟を夫々取り付け、この棚受桟上に
   外部棚板を渡架したことを特徴とする間仕切用
   家具。 (2) 内壁板に外壁板を取り外し可能に取り付けて
   成る実用新案登録請求の範囲第１項記載の間仕
   切用家具。 (3) キヤビネツトの一側面開口部に、開閉扉を装
   着して成る実用新案登録請求の範囲第１項また
   は第２項記載の間仕切用家具。 (4) 台盤の上面両側位置に、平面方形状の膨出部
   を一体に形成し、この膨出部に柱状キヤビネツ
   ト及び支持筐体の底面凹部を夫々嵌合して成る
   実用新案登録請求の範囲第１項，第２項または
   第３項記載の間仕切用家具。