JPH0545244Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、外壁面を有効に利用できるように構成
した事務用家具における収納キヤビネツトに関す
る。

従来の技術 従来、前面が開閉扉などによつて閉じられ、横
断面が方形状でかつ、内部に棚板を配設して成る
収納キヤビネツトは公知である。

考案が解決しようとする問題点 ところで、一般にオフイスの有効利用を計るた
めに事務用家具を室内の間仕切り用として、室内
の中央位置に配設する場合があるが、従来の柱状
キヤビネツトにあつては、外壁面が一層の鉄板か
ら成るので、外壁面に鉄板の切端面などが表出し
ていて体裁が悪く室内の中央位置に配置する間仕
切り用家具として不向きであり、また、その側面
及び後面を有効に利用する事が出来ないという不
都合があつた。

問題点を解決するための手段 そこで、本願は、横断面が方形状で、かつ、一
側面が開口した柱状キヤビネツトの三側面を内壁
板と外壁板とで夫々二重構成とすると共に、前記
外壁板の少なくとも一つの側面の左右位置に上下
方向に延び、かつ、内壁板との間に間隙を有する
ように、凹状の嵌入溝を形成し、その嵌入溝の底
面に外棚板用フツクの係止孔を長さ方向に配設し
たことを特徴とする収納キヤビネツトを提供して
上記した不都合を解消したものである。

作 用 しかして、本願キヤビネツトを左右側面或いは
後面に片持梁状に棚板を突設する場合には、係止
孔に、棚板の左右端部を支持する支持アームの後
縁に設けたフツクを係合してこの支持アームに棚
板を設置するものであり、この場合フツクは、内
壁板と嵌入溝との間に位置して筐体の内部に突出
することはない。

また、一組みの本願キヤビネツトを、開口側面
を除く左右側面乃至後面同志が夫々対向するよう
に配設し、この一組のキヤビネツト間に棚板を設
置する。

実施例 以下、図面と共に本願実施例を詳述する。１
は、キヤビネツト筐体を示し、その内壁筐体２
は、平面正方形状の底板３と、その左右側縁部か
ら起立しかつ、前後縁部を夫々外向き直角状に折
曲した左右内壁板４，５と、前記底板３の後縁か
ら起立した後部内壁板６とから成り、前記左右内
壁板４，５の後端縁は、第３図から明らかなよう
に、外方に直角状に屈曲され、また、後部内壁板
６の左右端縁には、前方に屈曲された係止片７が
設けてあり、前記左右内壁板４，５の後縁に設け
られた屈曲片８と後部内壁板６の左右端部とは重
合した状態で溶着されている。９ａ〜９ｆは、前
記左右内壁板４，５の外面前後位置及び後部内壁
板６の外面左右位置に、夫々等しい間隔をもつて
配設した上下に長尺なチヤンネル状の係止部を示
し、該係止部材９ａ〜９ｆは、その中間突状部１
０の上下方向に多数の係止孔１１，１１，１１…
が一定の間隔をおいて配設してあり、さらにこの
係止部材９ａ〜９ｆのうち、後部の係止部材９ｃ
と９ｂとの外側端縁は、外方に直角状に屈曲され
ると共に、その先端に夫々内向きに屈曲した係止
片１２，１２が設けてある。さらにまた前記左右
内壁板４，５の上部前後位置及び後部内壁板６の
上部左右位置には、後述する外壁板２２ａ，２２
ｂ及び２２ｃの上部取付用のねじ挿通孔１３が、
また、左右内壁板４，５の下部前後位置及び後部
内壁板６の下部左右位置には、外壁板２２ａ，２
２ｂ及び２２ｃの下部取付用のピン挿通孔１４が
夫々配設してある。１５は、前記左右内壁板４，
５の前後位置の上下方向に配設した内部棚板１６
の取付用係止孔、１７ａ，１７ｂは、外壁面の一
部を形成する横断面Ｌ字状を呈して上下方向に延
びる例えば合成樹脂成型から成る隅部カバーを示
し、その両端縁部には、直交方向で隣接する係止
部材９ｂと９ｃ及び９ｄと９ｅの各突状部１０の
一方の隅角部と係合する上下方向に延びる係合リ
ブ１８，１８が、またその内面中間位置には、上
下方向に延び、かつ、前記後部内壁板６に設けた
係止部材９ｃ，９ｄの係止片１２及び前記後部内
壁板６の外側端縁に設けた係止片７と夫々係止す
る係止凹部１９ａ，１９ｂを有した押片２０ａ，
２０ｂが夫々内向きに突設してある。なお前記左
右内壁板４，５の各先端部に夫々設けた外向き直
角状に折曲した先端折曲部２１，２１は、さらに
内方に屈曲されて前記左右内壁板４，５の前部に
設けた係止部材９ａと９ｆの中間突状部に固着さ
れて外壁面の一部を形成している。２２ａ，２２
ｂおよび２２ｃは、上下方向に長尺な方形状の平
板の上下端部を内向きにコ字状に屈曲して、大き
な縁部２３，２４を、またその左右縁部に内向き
コ字状に屈曲した小さい縁部２５，２６を夫々形
成した外壁板であつて、第５図から明らかなよう
に、上位縁部２３の内片に、前記ねじ挿通孔１３
と合致するナツト２７が、また前記下位縁部２４
の内片に前記ピン挿通孔１４と合致する係脱可能
な止ピン２８を突設した係止部材２９が夫々設け
てあり、前記ねじ挿通孔１３に内壁筐体２の内方
より挿通したボルト３０を前記ナツト２７に螺締
し、かつ、係合孔１４に止ピン２８を係合するこ
とにより前記左右内壁板４，５及び後部内壁板６
の外面に、取り外し自在に装着できる。この外壁
板２２ａ〜２２ｃは、共用できるように、同一の
構造から成り、これが前記左右内壁板４，５及び
後部内壁板６に装着されたとき大きな縁部２３，
２４の各内片が左右内壁板４，５及び後部内壁板
６の外面に重合し、かつ、小さい縁部２５，２６
の内片が各突状部１０の外面に対向して左右内壁
板４，５及び後部内壁板６と各外壁板２２ａ〜２
２ｃとの間に夫々所要の間隔が形成されると共
に、外壁板２２ａ〜２２ｃの側縁と、前記隅部カ
バー１７の端縁及び前記左右内壁板４，５の先端
折曲部２１の端縁との間に後述するフツク４０の
介入を許容し、かつ、底面が、係止部材９ａ〜９
ｆの各突状部１０によつて形成されて、上下方向
に延びた嵌入溝３１が設けられ、この上下に延び
る嵌入溝３１の底面に前記係止孔１１，１１，１
１…が臨んでいる。３２は、縦長方形状の板体か
ら構成され、前記一方の右内壁板５の先端折曲部
２１に蝶番３３を介して開閉自在に蝶着された前
記キヤビネツト筐体１の前面開口部を閉じる扉部
材、３４は、前記他方の左内壁板４の先端面に固
設した縦方向に延びる封口部材を示し、前記扉部
材３２を閉じたとき、その遊端側と接して封口状
態を構成する。３５は、前記キヤビネツト筐体１
の上面に装着されて前記キヤビネツト筐体１の上
面を閉じる平面正方形状の板体から成る天板を示
し、その前縁部は、閉合状態の前記扉部材３２の
上部まで突出している。前記内部棚板１６は、周
知のように前記左右内壁板４，５に設けた係合孔
１５に、受金具３７に設けたフツク３６を係止
し、かつ、前後左右で対向する受金具３７に渡架
することにより、キヤビネツト筐体１内に配設さ
れる。３８は、前記外壁板２２ａ，２２ｂ及び２
２ｃの外方に配設される外側棚板、３９は、外側
棚板３８を片持梁状に支持する支持アームで、そ
の後縁は、前記係止部材９の係止孔１１に係合す
るフツク４０を設けている。４１は、一対のキヤ
ビネツト筐体１の相互間に渡架する外側棚板、４
２は外部棚板４１を支持するための棚受桟で、前
後方向に長くかつ、その両端背面に前記係止部材
９の係止孔１１に係合するフツク４３が設けてあ
る。

しかして、第２図及び第４図で示すように、キ
ヤビネツト筐体１内に内部棚板１５を設置する場
合には、左右内壁板４，５の係合孔１４に受金具
３７のフツク３６を係合して内部棚板１６を所要
の高さ位置に架設する。この場合フツク３６の爪
片は、左右内壁板４，５と、左右の外壁板２２
ａ，２２ｂとの間の間隙内に位置してキヤビネツ
ト筐体１の外部に露出することはない。

そして、第１図で示すように本願キヤビネツト
筐体１の例えば右側壁面に外側棚板３８を片持梁
状に設置する場合には、左右の位置する嵌入溝３
１の底部に位置する各係止孔１１に支持アーム３
９の後部に突設したフツク４０を夫々係合しその
上面に片持梁状に外側棚板３８を設置するもので
ある。この場合もフツク４０の爪部は、左右内側
板４，５と係止部材との間に位置してキヤビネツ
ト筐体の内部に露出することはない。このように
してキヤビネツト筐体１の前面開口部除く他の三
方周面に、外側板３８を適宜片持梁状に配設する
ことができる。

また、第７図で示すように、一組のキヤビネツ
ト筐体１，１間に長尺な外部棚板４２を渡架して
仕切用家具とするときは、前面開口部を除く左右
側面同志乃至後面同志が夫々対向するように一組
のキヤビネツト筐体１，１を対設し、その対向す
る外壁面の各係止孔１１に棚受桟４１のフツク４
３を係合し、かつ、その棚受桟４１上に外部棚板
４２を水平状に渡架する。

なお第８図イは、複数のキヤビネツト筐体１，
１を隔設して、それら相互間に外部棚板を夫々渡
架して左右方向に一列に配列した場合を、また同
図ロは、直角状に配列した場合を夫々示してい
る。

考案の効果 以上のように本願によれば、前面開口部を除く
他の三方側面の少なくとも一側面に棚板を配設す
ることができて、キヤビネツトの外壁面を有効に
利用できるばかりでなく、棚板を配設しない場合
でも、フツクを係合する係合孔は嵌合溝内に隠れ
て、キヤビネツトの外面に露出しないので、室内
の中央位置に配置する仕切用家具としても体裁が
非常によく、美観を損なう惧れがないなどの利点
を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示し、第１図は、総体正
面図、第２図は一部を省略した横断面図、第３図
は部分拡大横断面図、第４図は内壁板の下部を切
欠した総体縦断面図、第５図は一部を省略した部
分縦断面図、第６図は外部棚板を設置した状態を
示す要部の拡大縦断面図、第７図は使用状態の斜
視図、第８図はイ，ロは使用状態を示す平面図で
ある。 図中４，５，６は内壁板、１７は済部カバー、
２１は先端折局部、２２は外壁板、３１は嵌入
溝、３２は扉部材、３６，４０はフツク、３８は
外側棚板である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 横断面が方形状で、かつ、一側面が開口した
   柱状キヤビネツトの三側面を内壁板と外壁板と
   で夫々二重構成とすると共に、前記外壁板の少
   なくとも一つの側面の左右位置に上下方向に延
   び、かつ、内壁板との間に間隙を有するよう
   に、凹状の嵌入溝を形成し、その嵌入溝の底面
   に外棚板用フツクの係止孔を長さ方向に配設し
   たことを特徴とする収納キヤビネツト。 (2) 柱状キヤビネツトが横断面正方形状である実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の収納キヤビ
   ネツト。 (3) 内壁板が、前縁に沿つて先端折曲部を有した
   左右壁板と後部外壁板を有し、それらの直角接
   合部に隅部カバーを取り付け、かつ、隅部カバ
   ーの端面と先端折曲部の端面との間に夫々嵌入
   溝が形成するように、各内壁板に対し外壁板を
   取り付けて成る実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項記載の収納キヤビネツト。 (4) 内壁板に外壁板を取り外し可能に取り付けて
   成る実用新案登録請求の範囲第１項、第２項ま
   たは第３項記載の収納キヤビネツト。 (5) 一側面開口部に、開閉扉を装着して成る実用
   新案登録請求の範囲第１項、第２項、第３項ま
   たは第４項記載の収納キヤビネツト。