JPH0518983Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、外壁面を有効に利用できるように構成
した間仕切用家具に関する。

従来の技術 従来、前面が開閉扉などによつて閉じられた、
横断面が方形状でかつ、内部に棚板を配設して成
る収納キヤビネツトは公知である。

考案が解決しようとする問題点 ところで、一般にオフイスの有効利用を計るた
めに事務用家具を室内の間仕切り用として室内の
中央位置に配置する場合があるが、従来の柱状キ
ヤビネツトにあつては、外壁面が一層の鉄板から
成るので、外壁面に鉄板の切端面などが表出して
いて体裁が悪く、室内の中央位置に配置する間仕
切用家具として不向きであり、また、その側面及
び後面を有効に利用することが出来ないという不
都合があつた。

問題点を解決するための手段 そこで、本願は、横断面が正方形状で、かつ、
一側面が開口した柱状キヤビネツトの三側面を外
壁板と内壁板とで夫々二重構成とすると共に、前
記三側面の各外壁面の左右位置に上下位置に延び
る凹状の嵌入溝を平行に形成し、その嵌入溝の底
面に外側棚板用フツクの係止孔を長さ方向に配設
した一対のキヤビネツトを、対向する外壁面が所
要の角度をもつて扇形状に開くように配設し、か
つ、棚受桟に設けたフツクを前記外壁面に隔設し
た左右２本の嵌入溝の係合孔に夫々係合すること
により、前記一対のキヤビネツトの対向する外壁
面に棚受桟を夫々取り付け、この棚受桟上に隅部
棚板を渡架したことを特徴とする間仕切用家具を
提供して上記した不都合を解消したものである。

作 用 しかして、使用に際し、一対のキヤビネツト
を、開口側面を除く左右側面乃至後面の外壁板同
志が所要の角度をもつて開くように間仕切位置の
コーナー部に配設し、次いで外壁板の平行する２
本の嵌入溝の係合孔に、棚受桟の長手方向の両端
位置に設けたフツクを夫々係合することにより、
所要の角度で対向する一対のキヤビネツトの外壁
板に夫々棚受桟を取り付け、この棚受桟に隅部棚
板を水平状に渡架するものである。

実施例 以下、図面と共に本願実施例を詳述する。１
は、キヤビネツトを示し、その内壁筐体２は、平
面正方形状の底板３と、その左右側縁部から起立
し、かつ、前後縁部を夫々外向きに直角状に折曲
した左右内壁板４，５と、前記底板３後縁から起
立した後部内壁板６とから成り、前記左右内壁板
４，５の後端縁は、第３図から明らかのように外
方に直角状に屈曲され、また後部内壁板６の左右
端縁には、前方に屈曲された係止片７が設けてあ
り、前記左右内壁板４，５の後縁に設けられた屈
曲片８と後部内壁板６の左右端部とは重合した状
態で溶着されている。９ａ〜９ｆは、前記左右内
壁板４，５の外面前後位置及び後部内壁板６の外
面左右位置に、夫々等しい間隔をもつて配設した
上下に長尺なチヤンネル状の係止部材を示し、該
係止部材９ａ〜９ｆは、その中間突状部１０の上
下方向に多数の係止孔１１，１１，１１…が一定
の間隔をおいて配設してあり、さらにこの係止部
材９ａ〜９ｆのうち、後部の係止部材９ｃと９ｄ
との側端縁は、外方に直角状に屈曲されると共
に、その先端に夫々内向きに屈曲した係止片１
２，１２が設けている。さらにまた前記左右内壁
板４，５の上部前後位置及び後部内壁板６の上部
左右位置には、後述する外壁板２２ａ，２２ｂ及
び２２ｃの上部取付用ねじ挿通孔１３が、また、
左右内壁板４，５の下部前後位置及び後部内壁板
６の下部左右位置には、外壁板２２ａ，２２ｂ及
び２２ｃの下部取付用のピン挿通孔１４が夫々配
設してある。１５は、前記左右内壁板４，５の前
後位置の上下方向に配設した内部棚板１６の取付
用係合孔、１７ａ，１７ｂは、外壁板の一部を形
成する横断面Ｌ字状を呈して上下方向に延びる例
えば合成樹脂成型からなる隅部カバーを示し、そ
の両端縁部には、直交方向で隣接する係止部材９
ｂと９ｃ及び９ｄと９ｅの各突状部１０の一方の
隅角部と係合する上下方向に延びる係合リブ１
８，１８が、またその内面中間位置には、上下方
向に延びかつ、前記後部内壁板６に設けた係止部
材９ｃ，９ｄの係止片１２及び前記後部内壁板６
の外側端縁に設けた係止片７と夫々係止する係止
凹部１９ａ，１９ｂを有した押片２０ａ，２０ｂ
が夫々内向きに突設してある。なお前記左右内壁
板４，５の各先端部に夫々設けた外向き直角状に
折曲した先端折曲部２１，２１は、さらに内方に
屈曲されて前記左右内壁板４，５の前部に設けた
係止部材９ａと９ｆの中間突状部に固着されて外
壁面の一部を形成している。２２ａ，２２ｂ及び
２２ｃは、上下方向に長尺な方形状の平板の上下
端部を内向きにコ字状に屈曲して、大きな縁部２
３、２４を、またその左右側縁部に内向きコ字状
に屈曲した小さい縁部２５，２６を夫々形成した
外壁板であつて、第５図から明らかなように、上
位縁部２３の内片に、前記ねじ挿通孔１３と合致
するナツト２７が、また前記下位縁部２４の内片
に、前記ピン挿通孔１４と合致する係脱可能な止
ピン２８を突設した係止部材２９が夫々設けてあ
り、前記ねじ挿通孔１３に内壁筐体２の内方より
挿通したボルト３０を前記ナツト２７に螺締し、
かつ、係合孔１４に止ピン２８を係合することに
より前記左右内壁板４，５及び後部内壁板６の外
面に、取り外し自在に装着される。この外壁板２
２ａ，〜２２ｃは、共用できるように同一の構造
から成り、これが前記左右内壁板４，５及び後部
内壁板６に装着されたとき、大きな縁部２３，２
４の各内片が左右内壁板４，５及び後部内壁板６
の外面に重合し、かつ、小さい縁部２５，２６の
内片が各突状部１０の外面に対向して左右内壁板
４，５及び後部内壁板６の各外壁板２２ａ〜２２
ｃとの間に夫々所要の間隔が形成されると共に、
外壁板２２ａ〜２２ｃの側縁と、前記隅部カバー
１７の端縁及び前記左右内壁板４，５の先端折曲
部２１の端縁との間に後述するフツク４０の介入
を許容し、かつ、底面が、係止部材９ａ〜９ｆの
各突状部１０によつて形成されて、上下方向に延
びた嵌入溝３１が設けられ、この上下に延びる嵌
入溝３１の底面に前記係止孔１１，１１，１１…
が臨んでいる。３２は、縦長方形状の板体から構
成され、前記一方の右内壁板５の先端折曲部２１
に蝶番３３を介して開閉自在に蝶着された前記キ
ヤビネツト１の前面開口部を閉じる扉部材、３４
は、前記他方の左内壁板４の先端面に固設した縦
方向に延びる封口部材を示し、前記扉部材３２を
閉じたとき、その遊端側と接して封口状態を構成
する。３５は、前記キヤビネツト１の上面に装着
されてその上面を閉じる平面方形状の板体から成
る天板を示し、その前縁部は、閉合状態の前記扉
部材３２の上部まで突出すると共に、キヤビネツ
ト１の上縁と天板３５との接合部周縁には介入凹
部ａを形成している。前記内部棚板１６は、周知
のように前記左右内壁板４，５に設けた係合孔１
５に受金具３７に設けたフツク３６を係止し、か
つ、前後左右で対向する受金具３７に渡架するこ
とにより、キヤビネツト１内に配設される。３８
は、前記外壁板３８を支持するための棚受桟で、
第６図及び第７図で示すように、横長の垂直板４
０の下縁に、上向きコ字状の受部片４１を設け、
かつ、長手方向の両側端に、後方に突出し、その
後縁に、前記嵌入溝３１の底面３１ａに設けた係
止孔１１に係合するフツク４２と、前記底面３１
ａに当接する当接部４３とを夫々上下２箇所に有
した折片４４を設けて成る。４５は、左右で対向
するキヤビネツト１，１の外壁面上部間に天板３
５と同一平面をなすように渡設される四分円形状
の連結天板を示し、その外端部の下面左右位置に
ねじ孔４６が夫々配設されている。４７は、前記
連結天板４５を取り付けるための連結具で、第８
図で示すように、横長な垂直板４８の上縁に、前
記連結天板４５のねじ孔４６に連通するねじ挿通
孔４９を有する水平片５０を一体に延設し、か
つ、垂直板４８の長手方向の両側端に、後方に突
出し、その後縁に、前記嵌入溝３１の底面３１ａ
に設けた係止孔１１のうち上端部の係止孔に係合
するフツク５１と前記底面３１ａに当接する当接
部５２とを夫々上下２箇所に有した折片５３を設
けてなる桟部片５４と、前記ねじ挿通孔４９に連
通するねじ挿通孔５５を左右位置に有して、前記
水平片５０と連結天板４５との間に取り付けられ
る横長の水平片５６とその取り付け状態で前記連
結天板４５の下面より突出して前記キヤビネツト
１の介入凹部ａに嵌入する舌部５７とを一体に設
けた介入板５８とで構成されている。

しかして、一対のキヤビネツト１，１をその扉
部材３２を除く外壁板同志が90度角の角度をもつ
て開くように例えば両キヤビネツト１，１を、前
方から開閉操作可能にかつ、第１図で示すように
対応する角部に当接して直角状に開くように設置
する。この状態で、第２図及び第４図で示すよう
にキヤビネツト１内に内部棚板１６を設置する場
合には、内壁板４，５の係合孔１５に受金具３７
のフツク３６を夫々係合して同一高さ位置の４個
の受金具３７に水平に架設する。この場合フツク
３６の爪片は、左右内壁板４，５と、左右の外壁
板２２ａ，２２ｂとの間の空隙に位置してキヤビ
ネツトの外部に露出することはない。次いでこの
ように設置した一対のキヤビネツト１，１を直角
状に開いて対向する外壁板間に隅部棚板３８を架
設する場合には、その対向する外壁板の左右に位
置する一対の嵌入溝３１の底面に位置する各係止
孔１１に棚受桟３９のフツク４２を夫々係合し、
その棚受桟４２，４２の受部片４１の上面に隅部
棚板３８を水平状に架設するものである。この場
合もフツク４２の爪部は、係止部材と、内壁板
４，５との間に位置して内壁板の内部に突出する
ことはない。

また、キヤビネツト１，１の対向する上端間に
連結天板４５を架設する場合には、その連結天板
４５の両側の端部下面に介入板５８の水平片５０
及び桟部片５４の水平板５６を重合して、これを
一体にねじｂにより止着し、この状態で外壁板に
設けた一対の嵌入溝３１の底面に位置する係止孔
１１の内上端部の係止孔に桟部片５４のフツク５
１を夫々係合すると同時に、介入板の５８の舌部
５７をキヤビネツト１の介入凹部ａに嵌入するこ
とにより、連結具４７，４７の上面間に連結天板
４５を水平状に渡架するものである。

なお、第１図想像線は、このように構成したキ
ヤビネツト１の側方位置に同一構成のキヤビネツ
ト１を隔設してそれら相互間に平面方形状の外部
棚板５０と外部天板６０とを渡架した場合を示し
ている。

このようにした仕切用家具は、室内の仕切位置
に設置されるものである。

なお、上記した実施例においては、一対のキヤ
ビネツトの対向外壁面が直角に開くように配設し
た場合を示したが、その開き角度は間仕切りの態
様に応じて任意に選択できる。

考案の効果 以上のように本願によれば、柱状キヤビネツト
を横断面正方形状に形成すると共に、その一方の
側面を物品などの収納のために開口し、その開口
側面を除く他の三方側面の左右位置に、係合孔を
有する嵌入溝を夫々設けて、その三方側面を同一
構造とし、その三方側面に、同一条件のものに隅
部棚板を設置できるように構成したので、隅部棚
板の設定条件を変更することはなく、柱状キヤビ
ネツトの開口側面を例えば間仕切り家具の配列に
おいて、そのコーナー部の通路側に或いは間仕切
りの内側に指向するように任意に配置することが
できて使用に極めて便利であり、また隅部棚板を
取り付けない外側壁面においては、それが内壁板
と外壁板との二重構造から成り、その外側壁面に
形成した嵌入溝は深く形成されるので、嵌入溝が
恰も目地のような感を与え、しかも嵌入溝の奥に
係止孔が位置してかくれるので、嵌入溝及び係止
孔の形成により、室内の間仕切用家具として体裁
を全く損なう惧れが無いなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示し、第１図は総体斜視
図、第２図は一部を省略したキヤビネツトの横断
面図、第３図はキヤビネツトの部分拡大横断面
図、第４図は内壁板の下部を切欠したキヤビネツ
トの縦断面図、第５図は一部を省略した部分の縦
断面図、第６図は外部棚板を設置した状態を示す
部分の拡大縦断面図、第７図は棚受桟の拡大側面
図、第８図は連結天板の取り付け状態を示す部分
の拡大縦断面図である。 図中、１はキヤビネツト、４，５，６は内壁
板、１１は係止孔、１７は隅部カバー、２１は先
端折曲部、２２は外壁板、３１は嵌入溝、３２は
扉部材、３８は隅部棚板、３９は棚受桟、４２は
フツクである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 横断面が正方形状で、かつ、一側面が開口し
   た柱状キヤビネツトの三側面を外壁板と内壁板
   とで夫々二重構成とすると共に、前記三側面の
   各外壁面の左右位置に上下位置に延びる凹状の
   嵌入溝を平行に形成し、その嵌入溝の底面に外
   側棚板用フツクの係止孔を長さ方向に配設した
   一対のキヤビネツトを、対向する外壁面が所要
   の角度をもつて扇形状に開くように配設し、か
   つ、棚受桟に設けたフツクを前記外壁面に隔設
   した左右２本の嵌入溝の係合孔に夫々係合する
   ことにより、前記一対のキヤビネツトの対向す
   る外壁面に棚受桟を夫々取り付け、この棚受桟
   上に扇形状の隅部棚板を渡架したことを特徴と
   する間仕切用家具。 (2) 隅部棚板を、四分円形状に形成した実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の間仕切用家具。 (3) 内壁板が前縁に沿つて先端折曲部を有した左
   右内壁板と、後部外壁板とを有し、それらの直
   角接合部に隅部カバーを取り付け、かつ、隅部
   カバーの端面と先端折曲部の端面との間に夫々
   嵌入溝が形成するように各内壁板に対し外壁板
   を取り付けて成る実用新案登録請求の範囲第１
   項または第２項記載の間仕切用家具。 (4) 一側面開口部に、開閉扉を装着して成る実用
   新案登録請求の範囲第１項、第２項または第３
   項記載の間仕切用家具。