JPH05179354A - 鏡面方向性珪素鋼板の製造方法 - Google Patents
鏡面方向性珪素鋼板の製造方法Info
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- JPH05179354A JPH05179354A JP4150889A JP15088992A JPH05179354A JP H05179354 A JPH05179354 A JP H05179354A JP 4150889 A JP4150889 A JP 4150889A JP 15088992 A JP15088992 A JP 15088992A JP H05179354 A JPH05179354 A JP H05179354A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 極低鉄損を得るためには、鋼板界面の平滑
(鏡面)化が必要であり、本発明は、これを仕上焼鈍炉
中で行うことにより、高磁束密度と鏡面化を同時に達成
するものである。 【構成】 脱炭焼鈍後、酸洗して鋼板表面の酸化層を除
去した後、焼鈍分離剤としてSiO2と反応しないか、
反応しにくい物質を塗布して仕上焼鈍する。 【効果】 鏡面の方向性電磁鋼板が得られる。磁区細分
化、張力コーティングを施すことにより低鉄損が得られ
る。なお仕上焼鈍では、脱水のための時間が要らず、焼
鈍時間が短縮できる。
(鏡面)化が必要であり、本発明は、これを仕上焼鈍炉
中で行うことにより、高磁束密度と鏡面化を同時に達成
するものである。 【構成】 脱炭焼鈍後、酸洗して鋼板表面の酸化層を除
去した後、焼鈍分離剤としてSiO2と反応しないか、
反応しにくい物質を塗布して仕上焼鈍する。 【効果】 鏡面の方向性電磁鋼板が得られる。磁区細分
化、張力コーティングを施すことにより低鉄損が得られ
る。なお仕上焼鈍では、脱水のための時間が要らず、焼
鈍時間が短縮できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄損が極めて低い方向
性珪素鋼板(以下方向性電磁鋼板と云う)に関するもの
である。特に、二次再結晶工程(仕上焼鈍工程)で、そ
の鋼板表面にフォルステライト(以下、グラスと云う)
被膜を形成させず、同時に、サーマルエッチングにより
鋼板表面を鏡面とした状態で同工程を完了させ、その
後、磁区細分化、張力コーティング等の処理を行い、鉄
損特性の改善を図ろうとするものである。
性珪素鋼板(以下方向性電磁鋼板と云う)に関するもの
である。特に、二次再結晶工程(仕上焼鈍工程)で、そ
の鋼板表面にフォルステライト(以下、グラスと云う)
被膜を形成させず、同時に、サーマルエッチングにより
鋼板表面を鏡面とした状態で同工程を完了させ、その
後、磁区細分化、張力コーティング等の処理を行い、鉄
損特性の改善を図ろうとするものである。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は、電気機器の磁気鉄心
として多用され、エネルギーロスを少なくすべく、改善
が繰り返されてきた。方向性電磁鋼板の鉄損を低減する
手段として、仕上焼鈍後の材料表面にレーザービームを
照射し、局部歪を与え、それによって磁区を細分化して
鉄損を低下させる方法が、例えば特開昭58−2640
5号公報に開示されている。また局部歪は、通常行われ
る加工後の応力除去焼鈍(歪取り焼鈍)によって除去さ
れるので、磁区細分化効果が消失する。この改善策、す
なわち応力除去焼鈍しても磁区細分化効果が消失しない
手段が、例えば特開昭62−8617号公報に開示され
ている。さらに鉄損値の低減を図るためには、鋼板表面
近傍の磁区の動きを阻害する地鉄表面の凹凸を取り除く
こと(平滑化)が重要である。平滑化の最も高いレベル
が鏡面である。仕上焼鈍後の材料表面を平滑化(鏡面
化)する方法としては、特開昭64−83620号公報
に開示されている化学研磨、電解研磨等がある。
として多用され、エネルギーロスを少なくすべく、改善
が繰り返されてきた。方向性電磁鋼板の鉄損を低減する
手段として、仕上焼鈍後の材料表面にレーザービームを
照射し、局部歪を与え、それによって磁区を細分化して
鉄損を低下させる方法が、例えば特開昭58−2640
5号公報に開示されている。また局部歪は、通常行われ
る加工後の応力除去焼鈍(歪取り焼鈍)によって除去さ
れるので、磁区細分化効果が消失する。この改善策、す
なわち応力除去焼鈍しても磁区細分化効果が消失しない
手段が、例えば特開昭62−8617号公報に開示され
ている。さらに鉄損値の低減を図るためには、鋼板表面
近傍の磁区の動きを阻害する地鉄表面の凹凸を取り除く
こと(平滑化)が重要である。平滑化の最も高いレベル
が鏡面である。仕上焼鈍後の材料表面を平滑化(鏡面
化)する方法としては、特開昭64−83620号公報
に開示されている化学研磨、電解研磨等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、鋼板表面を鏡面
化(平滑化)する方法としては、前記化学研磨、電解研
磨の他にブラシ研磨、サンドペーパー研磨、研削の化学
的あるいは、物理的方法がある。しかしながら、これら
の方法は、小試片、少量の試料を作るには適するが、工
業的に多量生産される金属ストリップ等の表面鏡面化
(平滑化)のためには、諸々の困難を伴う。最も平滑化
できるとされる、化学的方法、即ち、化学研磨において
は、薬剤濃度管理、排水処理等の環境問題、または物理
的方法においては、工業的に大きな面積を持つ表面を同
一基準で平滑化(鏡面化)することは、極めて困難であ
る。
化(平滑化)する方法としては、前記化学研磨、電解研
磨の他にブラシ研磨、サンドペーパー研磨、研削の化学
的あるいは、物理的方法がある。しかしながら、これら
の方法は、小試片、少量の試料を作るには適するが、工
業的に多量生産される金属ストリップ等の表面鏡面化
(平滑化)のためには、諸々の困難を伴う。最も平滑化
できるとされる、化学的方法、即ち、化学研磨において
は、薬剤濃度管理、排水処理等の環境問題、または物理
的方法においては、工業的に大きな面積を持つ表面を同
一基準で平滑化(鏡面化)することは、極めて困難であ
る。
【0004】本発明は、これらの問題を排して、工業的
生産規模で方向性電磁鋼板の表面を鏡面化(平滑化)す
る方法を提供することを目的とする。当然ながら、鏡面
化(平滑化)のために、磁気特性が失われてはならな
い。本発明においては、仕上焼鈍工程で同時に目的を達
成しようとするものである。すなわち、二次再結晶の方
位を制御しつつ、かつ鏡面(平滑表面)を得ようとする
ものである。
生産規模で方向性電磁鋼板の表面を鏡面化(平滑化)す
る方法を提供することを目的とする。当然ながら、鏡面
化(平滑化)のために、磁気特性が失われてはならな
い。本発明においては、仕上焼鈍工程で同時に目的を達
成しようとするものである。すなわち、二次再結晶の方
位を制御しつつ、かつ鏡面(平滑表面)を得ようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、前記するように仕上焼鈍時に鏡面(平滑表面)を
得るところにある。すなわち、通常行われているMgO
を主体とする焼鈍分離剤を用いずに、SiO2 と反応し
ないか、あるいは反応しにくい物質を焼鈍分離剤として
用いて仕上焼鈍し、方向性電磁鋼板の表面にグラス(フ
ォルステライト)被膜を形成させずに、金属表面を露出
させた状態で二次再結晶させ、同時にサーマルエッチン
グにより金属表面を鏡面(平滑化)する点にあり、その
要旨とするところは、珪素熱延鋼板を必要に応じて焼鈍
した後、1回または中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧
延を行い、所定の板厚とし、次いで一次再結晶焼鈍を行
った後、焼鈍分離剤を塗布し、仕上焼鈍を施す方向性珪
素鋼板の製造方法において、一次再結晶焼鈍後、同焼鈍
工程で生じた鋼板表面の酸化膜を除去し、次いで焼鈍分
離剤としてSiO2と反応しないか、あるいは反応しに
くい物質を塗布して仕上焼鈍を行うことを特徴とする鏡
面方向性珪素鋼板の製造方法にある。
ろは、前記するように仕上焼鈍時に鏡面(平滑表面)を
得るところにある。すなわち、通常行われているMgO
を主体とする焼鈍分離剤を用いずに、SiO2 と反応し
ないか、あるいは反応しにくい物質を焼鈍分離剤として
用いて仕上焼鈍し、方向性電磁鋼板の表面にグラス(フ
ォルステライト)被膜を形成させずに、金属表面を露出
させた状態で二次再結晶させ、同時にサーマルエッチン
グにより金属表面を鏡面(平滑化)する点にあり、その
要旨とするところは、珪素熱延鋼板を必要に応じて焼鈍
した後、1回または中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧
延を行い、所定の板厚とし、次いで一次再結晶焼鈍を行
った後、焼鈍分離剤を塗布し、仕上焼鈍を施す方向性珪
素鋼板の製造方法において、一次再結晶焼鈍後、同焼鈍
工程で生じた鋼板表面の酸化膜を除去し、次いで焼鈍分
離剤としてSiO2と反応しないか、あるいは反応しに
くい物質を塗布して仕上焼鈍を行うことを特徴とする鏡
面方向性珪素鋼板の製造方法にある。
【0006】ここで、鋼板表面の酸化膜を除去する方法
は、酸洗とすることが有利で、特に、フッ酸を混入した
酸で酸洗することが一次再結晶焼鈍時生じる鋼板表面の
酸化層を除去するのに有効である。一次再結晶焼鈍から
鋼板表面の酸化膜を除去する工程に入る前にアンモニア
による窒化処理を行うこと、あるいは仕上焼鈍時の雰囲
気を二次再結晶終了時までN2 :5%以上95%以下と
することは、二次再結晶時のインヒビター強化の面から
有効である。焼鈍分離剤の塗布を静電塗布とすること
も、グラス被膜を生成しないこと及びインヒビター劣化
防止の面から有効である。焼鈍分離剤としてAl2O
3(アルミナ)およびMgO以外のアルカリ土金属の酸
化物を用いることができる。
は、酸洗とすることが有利で、特に、フッ酸を混入した
酸で酸洗することが一次再結晶焼鈍時生じる鋼板表面の
酸化層を除去するのに有効である。一次再結晶焼鈍から
鋼板表面の酸化膜を除去する工程に入る前にアンモニア
による窒化処理を行うこと、あるいは仕上焼鈍時の雰囲
気を二次再結晶終了時までN2 :5%以上95%以下と
することは、二次再結晶時のインヒビター強化の面から
有効である。焼鈍分離剤の塗布を静電塗布とすること
も、グラス被膜を生成しないこと及びインヒビター劣化
防止の面から有効である。焼鈍分離剤としてAl2O
3(アルミナ)およびMgO以外のアルカリ土金属の酸
化物を用いることができる。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明者等は、仕上焼鈍中のインヒビター劣化の律速過程
を詳しく調査したところ、熱延鋼板成分にAlを含む場
合には鋼板界面におけるAlの酸化過程が最大の因子で
あり、一次再結晶焼鈍時生じる鋼板表面の酸化層がイン
ヒビターの劣化に大きく関与していることを見出した。
一方、熱延鋼板成分にAlを含まず、インヒビターとし
て、MnS、MnSe、MnSb等を含む場合は、温度
上昇による析出物の溶解、あるいは析出物の粗大化いわ
ゆるオストワルド成長によりインヒビター強度の劣化す
ることが分かった。従って、二次再結晶に対する鋼板表
面(界面)の影響はあまり大きくなく、一次再結晶焼鈍
時生じる鋼板表面の酸化層を除去しても、しなくても、
大きな影響がない。
発明者等は、仕上焼鈍中のインヒビター劣化の律速過程
を詳しく調査したところ、熱延鋼板成分にAlを含む場
合には鋼板界面におけるAlの酸化過程が最大の因子で
あり、一次再結晶焼鈍時生じる鋼板表面の酸化層がイン
ヒビターの劣化に大きく関与していることを見出した。
一方、熱延鋼板成分にAlを含まず、インヒビターとし
て、MnS、MnSe、MnSb等を含む場合は、温度
上昇による析出物の溶解、あるいは析出物の粗大化いわ
ゆるオストワルド成長によりインヒビター強度の劣化す
ることが分かった。従って、二次再結晶に対する鋼板表
面(界面)の影響はあまり大きくなく、一次再結晶焼鈍
時生じる鋼板表面の酸化層を除去しても、しなくても、
大きな影響がない。
【0008】まず、熱延鋼帯成分にAlを含む場合につ
いて述べる。すなわち、Si:3.3重量%、酸可溶性
Al:0.028重量%、N:0.008重量%、M
n:0.14重量%、S:0.007重量%、C:0.
05重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪素
熱延鋼帯を1100℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を
兼ねるために湿水雰囲気とした焼鈍炉で800℃で2分
間焼鈍し、一次再結晶させた。次に二次再結晶を安定化
させるためにアンモニア雰囲気中で窒化処理を行い、全
窒素量を180ppmとし、インヒビターを強化した。
その後、そのまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸
混合溶液で酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布
し、100%H2 雰囲気で、15℃/Hrの昇温速度を
保ちながら仕上焼鈍を行った。仕上焼鈍中のインヒビタ
ー(AlN、(Al、Si)N等)を調べたところ、図
1に示すように、一次再結晶焼鈍時鋼板表面に生ずる酸
化層を有するの材料は、酸化層のないの材料に比べ
て、インヒビター強度が早く劣化することが分かった。
すなわち、一次再結晶焼鈍時鋼板表面に生ずる酸化層を
除去すれば、高温まで強いインヒビター強度が保持でき
るのである。鋼板中の酸可溶性Alは、仕上焼鈍中でS
iO2 を主体とする酸化層から酸素を取り、Al2 O3
等となって酸化層中に析出する。従って鋼板中の酸可溶
性Alは、減少していく。なお、図1では、インヒビタ
ー強度として鋼中酸可溶性Al濃度を示したが、Al
は、AlN、(Al、Si)N等の化合物(析出物)を
形成して、インヒビターとなっているので、酸可溶性A
l量がインヒビター強度を示す指標と考えてよい。
いて述べる。すなわち、Si:3.3重量%、酸可溶性
Al:0.028重量%、N:0.008重量%、M
n:0.14重量%、S:0.007重量%、C:0.
05重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪素
熱延鋼帯を1100℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を
兼ねるために湿水雰囲気とした焼鈍炉で800℃で2分
間焼鈍し、一次再結晶させた。次に二次再結晶を安定化
させるためにアンモニア雰囲気中で窒化処理を行い、全
窒素量を180ppmとし、インヒビターを強化した。
その後、そのまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸
混合溶液で酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布
し、100%H2 雰囲気で、15℃/Hrの昇温速度を
保ちながら仕上焼鈍を行った。仕上焼鈍中のインヒビタ
ー(AlN、(Al、Si)N等)を調べたところ、図
1に示すように、一次再結晶焼鈍時鋼板表面に生ずる酸
化層を有するの材料は、酸化層のないの材料に比べ
て、インヒビター強度が早く劣化することが分かった。
すなわち、一次再結晶焼鈍時鋼板表面に生ずる酸化層を
除去すれば、高温まで強いインヒビター強度が保持でき
るのである。鋼板中の酸可溶性Alは、仕上焼鈍中でS
iO2 を主体とする酸化層から酸素を取り、Al2 O3
等となって酸化層中に析出する。従って鋼板中の酸可溶
性Alは、減少していく。なお、図1では、インヒビタ
ー強度として鋼中酸可溶性Al濃度を示したが、Al
は、AlN、(Al、Si)N等の化合物(析出物)を
形成して、インヒビターとなっているので、酸可溶性A
l量がインヒビター強度を示す指標と考えてよい。
【0009】さらに、本発明者らは、インヒビター劣化
の律速過程を詳しく調査したところ、前記の鋼板界面に
おけるAlの酸化以外に鋼中窒素及び焼鈍雰囲気中の窒
素量にも影響されることがわかった。なお、焼鈍雰囲気
中の窒素量は、鋼板界面を通して鋼中の窒素量を増加さ
せているものであり、その効果は、当初から鋼中に入っ
ている窒素と同じである。鋼中窒素及び焼鈍雰囲気中の
窒素は、AlN等の析出物を増加させてAlを固定しA
lの鋼板界面への移動を少なくするために、Alの酸化
が抑制されるのである。
の律速過程を詳しく調査したところ、前記の鋼板界面に
おけるAlの酸化以外に鋼中窒素及び焼鈍雰囲気中の窒
素量にも影響されることがわかった。なお、焼鈍雰囲気
中の窒素量は、鋼板界面を通して鋼中の窒素量を増加さ
せているものであり、その効果は、当初から鋼中に入っ
ている窒素と同じである。鋼中窒素及び焼鈍雰囲気中の
窒素は、AlN等の析出物を増加させてAlを固定しA
lの鋼板界面への移動を少なくするために、Alの酸化
が抑制されるのである。
【0010】従って、仕上焼鈍中の鋼中酸可溶性Al量
は、窒素分圧の高い方が、インヒビター劣化は少なく、
高温までインヒビターは強い。しかしながら、本発明の
主旨とするところの一つである鏡面を得るには、窒素分
圧があまり高くなり過ぎてはいけない。次に、熱延鋼板
成分にAlを含まない場合についてのべる。
は、窒素分圧の高い方が、インヒビター劣化は少なく、
高温までインヒビターは強い。しかしながら、本発明の
主旨とするところの一つである鏡面を得るには、窒素分
圧があまり高くなり過ぎてはいけない。次に、熱延鋼板
成分にAlを含まない場合についてのべる。
【0011】前述したように熱延鋼板成分にAlを含ま
ないような珪素鋼板では、インヒビターとしてはS、S
e、Te、Sb等を添加して、MnS、MnSe、Mn
Te、MnSb等を析出させ、インヒビターとして用い
るのが普通である。これらの析出物はAlのように鋼板
界面からの脱離によってインヒビターが劣化することは
なく、鋼板湿度の上昇による溶解度の上昇で析出物の減
少、あるいは析出物のオストワルド成長による析出物粒
径の粗大化で、インヒビター効果強度は劣化する。従っ
て、一次再結晶焼鈍後に、該焼鈍で成長する鋼板表面の
酸化膜の存在に関わらずインヒビターの挙動はほぼ一定
である。
ないような珪素鋼板では、インヒビターとしてはS、S
e、Te、Sb等を添加して、MnS、MnSe、Mn
Te、MnSb等を析出させ、インヒビターとして用い
るのが普通である。これらの析出物はAlのように鋼板
界面からの脱離によってインヒビターが劣化することは
なく、鋼板湿度の上昇による溶解度の上昇で析出物の減
少、あるいは析出物のオストワルド成長による析出物粒
径の粗大化で、インヒビター効果強度は劣化する。従っ
て、一次再結晶焼鈍後に、該焼鈍で成長する鋼板表面の
酸化膜の存在に関わらずインヒビターの挙動はほぼ一定
である。
【0012】Si:3.2重量%、N:0.008重量
%、Mn:0.08重量%、S:0.027重量%、
C:0.05重量%、残部Fe及び不可避不純物からな
る珪素熱延鋼帯を0.23mmまで冷間圧延し、前記同
様、脱炭を兼ねるために湿水雰囲気とした焼鈍炉で80
0℃で2分間焼鈍し、一次再結晶させた。その後、そ
のまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合溶液で酸
洗した二種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、100%
H2 雰囲気で、15℃/Hrの昇湿速度を保ちながら仕
上焼鈍を行った。仕上焼鈍中のSを分析し、図2を得
た。酸洗の有り無しに関わらず、比較的高湿までSが減
少しないことが分かる。しかし、これはインヒビター強
度が共に高湿まで強いことを意味しない。その理由は前
記の通り、析出物の溶解、及び析出物のオストワルド成
長による粗大化である。
%、Mn:0.08重量%、S:0.027重量%、
C:0.05重量%、残部Fe及び不可避不純物からな
る珪素熱延鋼帯を0.23mmまで冷間圧延し、前記同
様、脱炭を兼ねるために湿水雰囲気とした焼鈍炉で80
0℃で2分間焼鈍し、一次再結晶させた。その後、そ
のまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合溶液で酸
洗した二種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、100%
H2 雰囲気で、15℃/Hrの昇湿速度を保ちながら仕
上焼鈍を行った。仕上焼鈍中のSを分析し、図2を得
た。酸洗の有り無しに関わらず、比較的高湿までSが減
少しないことが分かる。しかし、これはインヒビター強
度が共に高湿まで強いことを意味しない。その理由は前
記の通り、析出物の溶解、及び析出物のオストワルド成
長による粗大化である。
【0013】以下、実施条件について述べる。
【0014】一次再結晶焼鈍時、鋼板表面にできる酸化
層を除去する方法としては、機械研磨、例えば、ブラシ
研磨、サンドペーパー研磨、研削等があり、本目的に
は、有効であるが、工業上種々の困難を伴い、あまり実
用的でない。本発明者らは酸洗による方法が極めて有効
であることに気付いた。これは、熱延鋼帯あるいは鋼板
等の連続酸洗ラインが既に実用化されているからであ
る。また、酸洗液(酸洗溶液)としては、塩酸、硫酸、
硝酸等の鉱酸が有効であるが、鋼板表面にできる酸化層
は、主にSiO2 を主体とした酸化物であるために、塩
酸、硫酸、硝酸等の鉱酸だけでは、酸洗しにくい。
層を除去する方法としては、機械研磨、例えば、ブラシ
研磨、サンドペーパー研磨、研削等があり、本目的に
は、有効であるが、工業上種々の困難を伴い、あまり実
用的でない。本発明者らは酸洗による方法が極めて有効
であることに気付いた。これは、熱延鋼帯あるいは鋼板
等の連続酸洗ラインが既に実用化されているからであ
る。また、酸洗液(酸洗溶液)としては、塩酸、硫酸、
硝酸等の鉱酸が有効であるが、鋼板表面にできる酸化層
は、主にSiO2 を主体とした酸化物であるために、塩
酸、硫酸、硝酸等の鉱酸だけでは、酸洗しにくい。
【0015】これらの酸にフッ酸を混合すると極めて効
率的、すなわち、高速で酸化層を除去することができ
る。また、酸可溶性Alを含む鋼板では、一次再結晶焼
鈍後から仕上焼鈍前にアンモニアにより窒化処理を行
い、インヒビターを強化することは有効である。これ
は、一次再結晶完了時のインヒビター強度では、二次再
結晶のためには不十分で、また仕上焼鈍中の窒素分圧を
上げてインヒビターを強化あるいは、劣化防止しても二
次再結晶時に十分なインヒビターを確保できない。この
ため一般にアンモニア処理によるインヒビター強化が磁
気特性を向上させる。
率的、すなわち、高速で酸化層を除去することができ
る。また、酸可溶性Alを含む鋼板では、一次再結晶焼
鈍後から仕上焼鈍前にアンモニアにより窒化処理を行
い、インヒビターを強化することは有効である。これ
は、一次再結晶完了時のインヒビター強度では、二次再
結晶のためには不十分で、また仕上焼鈍中の窒素分圧を
上げてインヒビターを強化あるいは、劣化防止しても二
次再結晶時に十分なインヒビターを確保できない。この
ため一般にアンモニア処理によるインヒビター強化が磁
気特性を向上させる。
【0016】なお、酸可溶性Alを含有しない鋼板で
は、これらの処理はインヒビター強化とならない。従っ
て、その場合には鋼成分によるか、あるいは熱延板焼鈍
方法等によりインヒビターを強化しなければならない。
は、これらの処理はインヒビター強化とならない。従っ
て、その場合には鋼成分によるか、あるいは熱延板焼鈍
方法等によりインヒビターを強化しなければならない。
【0017】酸可溶性Alを含有する鋼板では、二次再
結晶進行時に必要なインヒビターを確保するために、昇
温及び保持時に焼鈍雰囲気中に窒素ガスを5%以上95
%以下添加するのが望ましく、水素ガス100%でもよ
い。なお、窒素ガス5%未満ではインヒビターの強化あ
るいは劣化防止には効果が薄く、また95%超では表面
の鏡面化(平滑化)が十分でない。酸可溶性Alを含有
しない鋼板では、インヒビターにあまり影響を及ぼさな
いので鋼板の鏡面化(平滑化)に注目すればよく、水素
分圧をより高くすることが望ましい。
結晶進行時に必要なインヒビターを確保するために、昇
温及び保持時に焼鈍雰囲気中に窒素ガスを5%以上95
%以下添加するのが望ましく、水素ガス100%でもよ
い。なお、窒素ガス5%未満ではインヒビターの強化あ
るいは劣化防止には効果が薄く、また95%超では表面
の鏡面化(平滑化)が十分でない。酸可溶性Alを含有
しない鋼板では、インヒビターにあまり影響を及ぼさな
いので鋼板の鏡面化(平滑化)に注目すればよく、水素
分圧をより高くすることが望ましい。
【0018】本発明においては、一次再結晶焼鈍後、鋼
板表面の酸化層を除去するので、仕上焼鈍前の鋼板表面
にSiO2 は存在しないが、仕上焼鈍炉中の僅かな酸素
あるいは水分によって仕上焼鈍中に少量のSiO2 が生
成する。ここにMgOが存在するとフォルステライト被
膜(グラス被膜)を形成するので、焼鈍分離剤としては
SiO2 と反応しないか、あるいは反応しにくい物質が
必要である。この目的に合致するものとしては、Al2
O3 (アルミナ)が最もよい。さらに本発明の主旨とす
るところの鏡面を得ると言う観点からは、BaO、Ca
O、SrO等のアルカリ土金属の酸化物粉末が有効であ
る。また、鋼板表面に被膜を作らないためには、反応性
の小さい物質状態、例えば粉末の粒度を大きくすると
か、水和物を作ることなく鋼板表面に塗布する方法が有
効である。水和物を作ることなく鋼板表面に焼鈍分離剤
を塗布する方法として、静電塗布は極めて有効である。
板表面の酸化層を除去するので、仕上焼鈍前の鋼板表面
にSiO2 は存在しないが、仕上焼鈍炉中の僅かな酸素
あるいは水分によって仕上焼鈍中に少量のSiO2 が生
成する。ここにMgOが存在するとフォルステライト被
膜(グラス被膜)を形成するので、焼鈍分離剤としては
SiO2 と反応しないか、あるいは反応しにくい物質が
必要である。この目的に合致するものとしては、Al2
O3 (アルミナ)が最もよい。さらに本発明の主旨とす
るところの鏡面を得ると言う観点からは、BaO、Ca
O、SrO等のアルカリ土金属の酸化物粉末が有効であ
る。また、鋼板表面に被膜を作らないためには、反応性
の小さい物質状態、例えば粉末の粒度を大きくすると
か、水和物を作ることなく鋼板表面に塗布する方法が有
効である。水和物を作ることなく鋼板表面に焼鈍分離剤
を塗布する方法として、静電塗布は極めて有効である。
【0019】仕上焼鈍における二次再結晶可能な温度ま
での昇温速度は、高速であればあるほどインヒビターの
劣化が少なく好都合である。昇温速度15℃/Hr未満
では、インヒビターの劣化が著しく二次再結晶時に必要
なインヒビターが確保されず、十分な二次再結晶が得ら
れず鋼板の磁束密度(B8 )は低い。二次再結晶させる
ために一定の温度で保持することは有効である。これ
は、インヒビターの劣化を防止して適度なインヒビター
強度で二次再結晶させるものである。この温度は、92
0℃未満では、二次再結晶完了までの時間が長くなり過
ぎて実用的でなくなる。また1150℃超では、インヒ
ビター劣化が著しくなり過ぎて二次再結晶完了まで必要
なインヒビターを確保できない。二次再結晶させるため
の保持時間は5時間以上必要で、これより短い時間では
保持時間内に完了しない。しかしながら、本発明におい
ては一次再結晶焼鈍時生成する鋼板表面酸化層を除去し
ているのでインヒビター劣化は遅く、一定温度での保持
は必ずしも必要でない。なお、二次再結晶完了後、純化
及び鋼板表面の鏡面化を完全にするために1200℃付
近で数時間保持することは極めて有効である。
での昇温速度は、高速であればあるほどインヒビターの
劣化が少なく好都合である。昇温速度15℃/Hr未満
では、インヒビターの劣化が著しく二次再結晶時に必要
なインヒビターが確保されず、十分な二次再結晶が得ら
れず鋼板の磁束密度(B8 )は低い。二次再結晶させる
ために一定の温度で保持することは有効である。これ
は、インヒビターの劣化を防止して適度なインヒビター
強度で二次再結晶させるものである。この温度は、92
0℃未満では、二次再結晶完了までの時間が長くなり過
ぎて実用的でなくなる。また1150℃超では、インヒ
ビター劣化が著しくなり過ぎて二次再結晶完了まで必要
なインヒビターを確保できない。二次再結晶させるため
の保持時間は5時間以上必要で、これより短い時間では
保持時間内に完了しない。しかしながら、本発明におい
ては一次再結晶焼鈍時生成する鋼板表面酸化層を除去し
ているのでインヒビター劣化は遅く、一定温度での保持
は必ずしも必要でない。なお、二次再結晶完了後、純化
及び鋼板表面の鏡面化を完全にするために1200℃付
近で数時間保持することは極めて有効である。
【0020】本発明における鋼成分は、Si:2.0〜
4.8重量%、インヒビター構成元素として、酸可溶性
Al、Mn、S、Se、Sb、P、B、Sn、Bi、N
b、Ti、Mo、Cu等の1種あるいは2種以上が添加
される。Siは電気抵抗を高め鉄損を下げるうえで重要
であるが、4.8%超では冷間圧延時に割れ易くなる。
一方、2.0%未満では電気抵抗が低く鉄損を下げるう
えで問題がある。
4.8重量%、インヒビター構成元素として、酸可溶性
Al、Mn、S、Se、Sb、P、B、Sn、Bi、N
b、Ti、Mo、Cu等の1種あるいは2種以上が添加
される。Siは電気抵抗を高め鉄損を下げるうえで重要
であるが、4.8%超では冷間圧延時に割れ易くなる。
一方、2.0%未満では電気抵抗が低く鉄損を下げるう
えで問題がある。
【0021】次にインヒビター構成元素について述べ
る。酸可溶性Alは、インヒビター構成元素として重要
であり、窒素、珪素等と化合して、AlN、(Al、S
i)N等の析出物を作りインヒビターの役割を果たす。
インヒビター強度の面、すなわち、磁束密度が高くなる
範囲として、0.008〜0.05重量%である。窒素
は、0.010重量%超では、ブリスターと呼ばれる空
孔を鋼板中に生じるので、この範囲が最適である。その
他インヒビター成分としてはMn:0.03〜0.40
重量%、S:0.01〜0.05重量%、Se:0.0
1〜0.10重量%、Sb:0.01〜0.10重量%
の範囲で1種あるいは2種以上が添加される。さらにS
n、Bi、Nb、Ti、P、Mo、Cu等がインヒビタ
ー構成元素あるいは補助元素として用いられる。なお、
炭素は0.085重量%以下が望ましい。
る。酸可溶性Alは、インヒビター構成元素として重要
であり、窒素、珪素等と化合して、AlN、(Al、S
i)N等の析出物を作りインヒビターの役割を果たす。
インヒビター強度の面、すなわち、磁束密度が高くなる
範囲として、0.008〜0.05重量%である。窒素
は、0.010重量%超では、ブリスターと呼ばれる空
孔を鋼板中に生じるので、この範囲が最適である。その
他インヒビター成分としてはMn:0.03〜0.40
重量%、S:0.01〜0.05重量%、Se:0.0
1〜0.10重量%、Sb:0.01〜0.10重量%
の範囲で1種あるいは2種以上が添加される。さらにS
n、Bi、Nb、Ti、P、Mo、Cu等がインヒビタ
ー構成元素あるいは補助元素として用いられる。なお、
炭素は0.085重量%以下が望ましい。
【0022】以下、本発明の実施態様を述べる。Si:
2.0〜4.8重量%、酸可溶性Al、Mn、S、S
e、Sb、P、B、Sn、Bi、Nb、Ti、Mo、C
u等の1種あるいは2種以上、残部Fe及び不可避的不
純物からなる溶鋼を、通常の工程で、もしくは連続鋳造
して熱延鋼板あるいは熱延鋼帯とする。この熱延鋼板あ
るいは熱延鋼帯には、750〜1200℃の温度域で、
30秒〜30分間磁束密度向上のための焼鈍が施され
る。続いて、これらの熱延鋼板あるいは熱延鋼帯は冷間
圧延される。冷間圧延は、特公昭40−15644号公
報に開示されているように最終冷間圧延率80%以上と
する。冷間圧延後の材料は、通常鋼中の炭素を除去する
ために湿水零囲気中で、750〜900℃の温度域で一
次再結晶焼鈍される。この時、脱炭および一次再結晶化
と共に、鋼板表面には酸化層が形成される。この酸化層
は、湿水雰囲気、すなわち水分の入った雰囲気の水分量
の程度(通常、露点で表す)によるが、いわゆる内部酸
化層を形成し鋼板表面から0.1〜6.0μmの厚さに
なり、ここには酸化物として主にSiO2 が存在する。
なお、一次再結晶焼鈍時に形成される酸化物の酸素量の
80〜90%以上は、SiO2 の形態をとっている。一
次再結晶後の鋼板あるいは鋼帯は、表面の酸化層が除去
される。この方法には、前記の通り物理的及び化学的方
法があるが、一般に酸洗によって行われる。なお、酸可
溶性Alをインヒビター構成元素として用いる場合は、
鋼板表面の酸化層除去に先だって、インヒビター強化の
ためのアンモニアによる窒化処理を行うことは磁束密度
向上に極めて有効である。表面の酸化層が除去された一
次再結晶板は、焼鈍分離剤が塗布されて仕上焼鈍炉に入
る。仕上焼鈍の昇温速度は、インヒビター劣化を防止す
るために、なるべく大きく、望ましくは15℃/Hr以
上とする。仕上焼鈍の雰囲気は、通常、二次再結晶完了
までは、窒素5〜95%、残部水素からなるが、二次再
結晶完了後、純化のため100%水素で高温(約120
0℃)保持される。なお、Al2O3(アルミナ)は、通
常用いられる焼鈍分離剤(MgOを主体とする)と異な
って、焼鈍分離剤に水分あるいは水和水分を持ち込まな
いようにできるので、仕上焼鈍中、脱水のための工程が
要らず、その分仕上焼鈍は短くすることができる。仕上
焼鈍終了後、レーザービーム照射等の磁区細分化処理を
行い、さらに張力コーティング処理を行う。
2.0〜4.8重量%、酸可溶性Al、Mn、S、S
e、Sb、P、B、Sn、Bi、Nb、Ti、Mo、C
u等の1種あるいは2種以上、残部Fe及び不可避的不
純物からなる溶鋼を、通常の工程で、もしくは連続鋳造
して熱延鋼板あるいは熱延鋼帯とする。この熱延鋼板あ
るいは熱延鋼帯には、750〜1200℃の温度域で、
30秒〜30分間磁束密度向上のための焼鈍が施され
る。続いて、これらの熱延鋼板あるいは熱延鋼帯は冷間
圧延される。冷間圧延は、特公昭40−15644号公
報に開示されているように最終冷間圧延率80%以上と
する。冷間圧延後の材料は、通常鋼中の炭素を除去する
ために湿水零囲気中で、750〜900℃の温度域で一
次再結晶焼鈍される。この時、脱炭および一次再結晶化
と共に、鋼板表面には酸化層が形成される。この酸化層
は、湿水雰囲気、すなわち水分の入った雰囲気の水分量
の程度(通常、露点で表す)によるが、いわゆる内部酸
化層を形成し鋼板表面から0.1〜6.0μmの厚さに
なり、ここには酸化物として主にSiO2 が存在する。
なお、一次再結晶焼鈍時に形成される酸化物の酸素量の
80〜90%以上は、SiO2 の形態をとっている。一
次再結晶後の鋼板あるいは鋼帯は、表面の酸化層が除去
される。この方法には、前記の通り物理的及び化学的方
法があるが、一般に酸洗によって行われる。なお、酸可
溶性Alをインヒビター構成元素として用いる場合は、
鋼板表面の酸化層除去に先だって、インヒビター強化の
ためのアンモニアによる窒化処理を行うことは磁束密度
向上に極めて有効である。表面の酸化層が除去された一
次再結晶板は、焼鈍分離剤が塗布されて仕上焼鈍炉に入
る。仕上焼鈍の昇温速度は、インヒビター劣化を防止す
るために、なるべく大きく、望ましくは15℃/Hr以
上とする。仕上焼鈍の雰囲気は、通常、二次再結晶完了
までは、窒素5〜95%、残部水素からなるが、二次再
結晶完了後、純化のため100%水素で高温(約120
0℃)保持される。なお、Al2O3(アルミナ)は、通
常用いられる焼鈍分離剤(MgOを主体とする)と異な
って、焼鈍分離剤に水分あるいは水和水分を持ち込まな
いようにできるので、仕上焼鈍中、脱水のための工程が
要らず、その分仕上焼鈍は短くすることができる。仕上
焼鈍終了後、レーザービーム照射等の磁区細分化処理を
行い、さらに張力コーティング処理を行う。
【0023】
実施例1.Si:3.2重量%、酸可溶性Al:0.0
27重量%、N:0.008重量%、Mn:0.13重
量%、S:0.007重量%、C:0.05重量%、残
部Fe及び不可避的不純物からなる珪素熱延鋼帯を11
00℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延し、0.23mm
厚とした。これらの冷延板を、脱炭を兼ねるために湿水
雰囲気とした焼鈍炉で830℃で2分間焼鈍し、一次再
結晶させた。次に二次再結晶を安定化させるために、ア
ンモニア雰囲気中で窒化処理を行い、全窒素量を200
ppmとし、インヒビターを強化した。その後、その
まま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合溶液で酸洗
した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、1200℃
まで、10%N2 −90%H2 雰囲気で、30℃/Hr
の昇温速度を保ちながら昇温し、1200℃到達後、そ
の温度で10時間保持した。仕上焼鈍終了後、レーザー
ビームを照射し、リン酸−クロム酸系の張力コーティン
グ処理を行った。得られた製品の特性は、表1の通りで
ある。
27重量%、N:0.008重量%、Mn:0.13重
量%、S:0.007重量%、C:0.05重量%、残
部Fe及び不可避的不純物からなる珪素熱延鋼帯を11
00℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延し、0.23mm
厚とした。これらの冷延板を、脱炭を兼ねるために湿水
雰囲気とした焼鈍炉で830℃で2分間焼鈍し、一次再
結晶させた。次に二次再結晶を安定化させるために、ア
ンモニア雰囲気中で窒化処理を行い、全窒素量を200
ppmとし、インヒビターを強化した。その後、その
まま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合溶液で酸洗
した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、1200℃
まで、10%N2 −90%H2 雰囲気で、30℃/Hr
の昇温速度を保ちながら昇温し、1200℃到達後、そ
の温度で10時間保持した。仕上焼鈍終了後、レーザー
ビームを照射し、リン酸−クロム酸系の張力コーティン
グ処理を行った。得られた製品の特性は、表1の通りで
ある。
【0024】
【表1】
【0025】実施例2.Si:3.2重量%、酸可溶性
Al:0.027重量%、N:0.008重量%、M
n:0.13重量%、S:0.007重量%、C:0.
05重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪素
熱延鋼帯を1100℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を
兼ねるために湿水雰囲気とした焼鈍炉で830℃で2分
間焼鈍し、一次再結晶させた。次に二次再結晶を安定化
させるために、アンモニア雰囲気中で窒化処理を行い、
全窒素量を180ppmとし、インヒビターを強化し
た。その後、そのまま、及び0.5%フッ酸−5%
硫酸混合溶液で酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電
塗布し、1100℃まで、100%水素雰囲気で、15
0℃/Hrの昇温速度を保ちながら昇温し、1100℃
到達後、その温度で10時間保持した。さらに150℃
/Hrの昇温速度で1200℃まで昇温し、この温度で
10時間保持した。仕上焼鈍終了後、レーザービームを
照射し、リン酸−クロム酸系の張力コーティング処理を
行った。得られた製品の特性は、表2の通りである。
Al:0.027重量%、N:0.008重量%、M
n:0.13重量%、S:0.007重量%、C:0.
05重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪素
熱延鋼帯を1100℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を
兼ねるために湿水雰囲気とした焼鈍炉で830℃で2分
間焼鈍し、一次再結晶させた。次に二次再結晶を安定化
させるために、アンモニア雰囲気中で窒化処理を行い、
全窒素量を180ppmとし、インヒビターを強化し
た。その後、そのまま、及び0.5%フッ酸−5%
硫酸混合溶液で酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電
塗布し、1100℃まで、100%水素雰囲気で、15
0℃/Hrの昇温速度を保ちながら昇温し、1100℃
到達後、その温度で10時間保持した。さらに150℃
/Hrの昇温速度で1200℃まで昇温し、この温度で
10時間保持した。仕上焼鈍終了後、レーザービームを
照射し、リン酸−クロム酸系の張力コーティング処理を
行った。得られた製品の特性は、表2の通りである。
【0026】
【表2】
【0027】実施例3 Si:3.3重量%、酸可溶性Al:0.025重量
%、N:0.009重量%、Mn:0.07重量%、
S:0.015重量%、C:0.08重量%、Se:
0.015重量%、Sn:0.13重量%、Cu:0.
07重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪素
熱延鋼帯を1120℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を兼
ねるために湿水雰囲気(露点:69℃)とした焼鈍炉で
850℃で2分間焼鈍し、一次再結晶させた。その後、
そのまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合液で
酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、120
0℃までは、10%N2 −90%H 2 雰囲気で、30℃
/Hrの昇湿速度を保ちながら昇湿し、1200℃到達
後は100%水素とし、該湿度で20時間保持した。仕
上焼鈍終了後、レーザービームを照射し、リン酸−クロ
ム酸系の張力コーティング処理を行った。得られた製品
の特性は表3の通りである。なお、仕上焼鈍後の表面状
態は、本発明の方が比較例に比べて、鏡面であった。
%、N:0.009重量%、Mn:0.07重量%、
S:0.015重量%、C:0.08重量%、Se:
0.015重量%、Sn:0.13重量%、Cu:0.
07重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪素
熱延鋼帯を1120℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を兼
ねるために湿水雰囲気(露点:69℃)とした焼鈍炉で
850℃で2分間焼鈍し、一次再結晶させた。その後、
そのまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合液で
酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、120
0℃までは、10%N2 −90%H 2 雰囲気で、30℃
/Hrの昇湿速度を保ちながら昇湿し、1200℃到達
後は100%水素とし、該湿度で20時間保持した。仕
上焼鈍終了後、レーザービームを照射し、リン酸−クロ
ム酸系の張力コーティング処理を行った。得られた製品
の特性は表3の通りである。なお、仕上焼鈍後の表面状
態は、本発明の方が比較例に比べて、鏡面であった。
【0028】
【表3】
【0029】実施例4 Si:3.3重量%、酸可溶性Al:0.026重量
%、N:0.009重量%、Mn:0.07重量%、
S:0.015重量%、C:0.08重量%、Se:
0.015重量%、Sn:0.12重量%、Sb:0.
015重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪
素熱延鋼帯を1120℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を兼
ねるために湿水雰囲気(露点:69℃)とした焼鈍炉で
890℃で2分間焼鈍し、一次再結晶させた。その後、
そのまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合液で
酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、120
0℃までは、25%N2 −75%H2 雰囲気で、30℃
/Hrの昇湿速度を保ちながら昇湿し、1200℃到達
後は100%水素とし、該湿度で20時間保持した。仕
上焼鈍終了後、レーザービームを照射し、リン酸−クロ
ム酸系の張力コーティング処理を行った。得られた製品
の特性は表4の通りである。なお、仕上焼鈍後の表面状
態は、本発明の方が比較例に比べて、鏡面であった。
%、N:0.009重量%、Mn:0.07重量%、
S:0.015重量%、C:0.08重量%、Se:
0.015重量%、Sn:0.12重量%、Sb:0.
015重量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪
素熱延鋼帯を1120℃で2分間焼鈍した後、冷間圧延
し、0.23mm厚とした。これらの冷延板を、脱炭を兼
ねるために湿水雰囲気(露点:69℃)とした焼鈍炉で
890℃で2分間焼鈍し、一次再結晶させた。その後、
そのまま、及び0.5%フッ酸−5%硫酸混合液で
酸洗した2種の材料にAl2 O3 を静電塗布し、120
0℃までは、25%N2 −75%H2 雰囲気で、30℃
/Hrの昇湿速度を保ちながら昇湿し、1200℃到達
後は100%水素とし、該湿度で20時間保持した。仕
上焼鈍終了後、レーザービームを照射し、リン酸−クロ
ム酸系の張力コーティング処理を行った。得られた製品
の特性は表4の通りである。なお、仕上焼鈍後の表面状
態は、本発明の方が比較例に比べて、鏡面であった。
【0030】
【表4】
【0031】
【発明の効果】本発明により、磁気特性を阻害する要因
である鋼板表面の凹凸の小さい(鏡面である)方向性電
磁鋼板が容易に得られ、レーザービーム照射処理等の磁
区細分化、張力コーティング処理により極めて低鉄損の
磁気材料が提供される。本発明による方向性電磁鋼板の
製造に当たっては、鋼板の鏡面化処理は通常の仕上焼鈍
炉中で行われるため、極めて容易であり、工業上の価値
は絶大である。
である鋼板表面の凹凸の小さい(鏡面である)方向性電
磁鋼板が容易に得られ、レーザービーム照射処理等の磁
区細分化、張力コーティング処理により極めて低鉄損の
磁気材料が提供される。本発明による方向性電磁鋼板の
製造に当たっては、鋼板の鏡面化処理は通常の仕上焼鈍
炉中で行われるため、極めて容易であり、工業上の価値
は絶大である。
【図1】酸可溶性Alを含有する鋼板の仕上焼鈍中の鋼
板のインヒビター(酸可溶性Al)強度の変化を示す図
で、一次再結晶焼鈍後、はそのまま、は表面酸化層
を取り除いたものである。
板のインヒビター(酸可溶性Al)強度の変化を示す図
で、一次再結晶焼鈍後、はそのまま、は表面酸化層
を取り除いたものである。
【図2】酸可溶性Alを含有せず、Sを含有する鋼板の
仕上焼鈍中の鋼板Sの変化を示す図で、一次再結晶焼鈍
後、はそのまま、は表面酸化層を取り除いたもので
ある。
仕上焼鈍中の鋼板Sの変化を示す図で、一次再結晶焼鈍
後、はそのまま、は表面酸化層を取り除いたもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23G 1/08 7308−4K (72)発明者 牛神 義行 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 藤井 浩康 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (10)
- 【請求項1】 珪素熱延鋼帯を必要に応じて焼鈍した
後、1回または中間焼鈍をはさむ2回以上の冷間圧延を
行い、所定の板厚とし、次いで一次再結晶焼鈍を行った
後、焼鈍分離剤を塗布し、仕上焼鈍を施す方向性珪素鋼
板の製造方法において、一次再結晶焼鈍後、同焼鈍工程
で生じた鋼板表面の酸化膜を除去し、次いで焼鈍分離剤
としてSiO2と反応しないか、あるいは反応しにくい
物質を塗布して仕上焼鈍を行うことを特徴とする鏡面方
向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 鋼板表面の酸化膜を除去する方法を酸洗
とすることを特徴とする請求項1記載の鏡面方向性珪素
鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 鋼板表面の酸化膜を除去する方法をフッ
酸を混入した酸で酸洗することを特徴とする請求項1記
載の鏡面方向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 Si:2.0〜4.8重量%、酸可溶性
Al:0.008〜0.05重量%、N≦0.010重
量%、残部Fe及び不可避的不純物からなる珪素熱延鋼
帯を必要に応じて焼鈍した後、1回または中間焼鈍をは
さむ2回以上の冷間圧延を行い、所定の板厚とし、次い
で一次再結晶焼鈍を行った後、焼鈍分離剤を塗布し、仕
上焼鈍を施す方向性珪素鋼板の製造方法において、一次
再結晶焼鈍後、同焼鈍工程で生じた鋼板表面の酸化膜を
除去し、焼鈍分離剤としてSiO2と反応しないか、あ
るいは反応しにくい物質を塗布し、N2 :0〜95%、
残部H2 からなる雰囲気中で仕上焼鈍を行うことを特徴
とする鏡面方向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項5】 鋼板表面の酸化膜を除去する方法を酸洗
とすることを特徴とする請求項4記載の鏡面方向性珪素
鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 鋼板表面の酸化膜を除去する方法をフッ
酸を混入した酸で酸洗することを特徴とする請求項4記
載の鏡面方向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項7】 一次再結晶焼鈍から鋼板表面の酸化膜を
除去する工程に入る前にアンモニアによる窒化処理を行
うことを特徴とする請求項4記載の鏡面方向性珪素鋼板
の製造方法。 - 【請求項8】 仕上焼鈍時の雰囲気を二次再結晶終了時
までN2 :5%以上95%以下とすることを特徴とする
請求項4記載の鏡面方向性珪素鋼板の製造方法。 - 【請求項9】 焼鈍分離剤の塗布を静電塗布とすること
を特徴とする請求項4記載の鏡面方向性珪素鋼板の製造
方法。 - 【請求項10】 焼鈍分離剤としてMgO以外のアルカ
リ土金属の酸化物を用いることを特徴とする請求項4記
載の鏡面方向性珪素鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150889A JPH05179354A (ja) | 1991-06-10 | 1992-06-10 | 鏡面方向性珪素鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13806691 | 1991-06-10 | ||
JP3-138066 | 1991-06-10 | ||
JP4150889A JPH05179354A (ja) | 1991-06-10 | 1992-06-10 | 鏡面方向性珪素鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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1992
- 1992-06-10 JP JP4150889A patent/JPH05179354A/ja active Pending
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