JPH05175015A - チップ型セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
チップ型セラミック電子部品の製造方法Info
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- JPH05175015A JPH05175015A JP35602991A JP35602991A JPH05175015A JP H05175015 A JPH05175015 A JP H05175015A JP 35602991 A JP35602991 A JP 35602991A JP 35602991 A JP35602991 A JP 35602991A JP H05175015 A JPH05175015 A JP H05175015A
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Abstract
に、Agマイグレーションや半田つのの発生がなく、テ
ーピング実装性にも優れたチップ型セラミック電子部品
を製造する。 【構成】 セラミック電子部品素体1上にZn、Al及
びGaからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むペ
ーストを塗布、焼付けすることにより下層側電極2を形
成し、その上にNiとCuのいずれか1種または少なく
とも1種を含む材料からなる中間層電極4を形成すると
ともに、中間層電極4上にSnまたはSnを含む材料か
らなる上層側電極3を形成する。また、セラミック電子
部品素体1上にZn、Al、Ti、Cr及びNiからな
る群より選ばれる少なくとも1種を含む材料を溶射する
ことにより下層側電極2を形成する。
Description
に関し、詳しくは、セラミック電子部品素体上に電極を
設けてなるチップ型正特性サーミスタなどのチップ型セ
ラミック電子部品の製造方法に関する。
ック電子部品素体の表面に電極を形成してなるチップ型
セラミック電子部品(この従来例においてはチップ型正
特性サーミスタ)の製造方法としては、例えば、図3に
示すように、セラミック電子部品素体(正特性サーミス
タ素体)21の両端側の表面に、例えば、GaとAgを
含むオーミックペーストを塗布し、これを焼き付けてオ
ーミック性を有する下層側電極22を形成し、さらにそ
の上にAgを主成分とするAgペーストを塗布、焼付け
して、半田付け性を有する上層側電極23を形成するこ
とにより2層構造の電極25を形成する製造方法があ
る。
ックペーストの焼付け工程で下層側電極22が酸化され
て半田付け性が悪化したり、あるいは、Agが半田中に
拡散するいわゆる半田くわれを生じるなどの問題点があ
り、さらに、Agマイグレーションを発生し、場合によ
っては電極25間が短絡してしまうという問題点があ
る。
部品素体(正特性サーミスタ素体)31の表面に、無電
解Niメッキを施すことにより下層側電極(Ni膜)3
2を形成し、さらにその上にAgを主成分とするAgペ
ーストを塗布、焼付けして、半田付け性を有する上層側
電極33を形成することにより2層構造を有する電極3
5を形成する製造方法がある。
層側電極(Ni膜)32の端部にまでは形成されていな
いため、Agマイグレーションは起こりにくいが、上記
従来例にみられる半田付け性の悪化や半田くわれの問題
点は依然として未解決のままである。
サーミスタ素体)41(図3)の表面に、下層側電極4
2として、例えば、無電解Niメッキなどの方法でNi
膜を形成した後、セラミック電子部品素体41をアルミ
ナ粉末に埋めて(下層側電極42が酸化されることを抑
制するため)300〜500℃で熱処理し、下層側電極
42にオーミック性を付与し、次いで、セラミック電子
部品素体41を溶融半田に浸漬して、下層側電極42上
に上層側電極43として半田膜を形成(半田被覆)する
製造方法がある。
セラミック電子部品素体をアルミナ粉末に埋めた状態
で、かつ、比較的低温の300〜500℃で熱処理して
いるとはいえ、熱処理工程において下層側電極(Ni
膜)42がある程度酸化され半田付け性が低下すること
は避けられない。したがって、半田被覆を行うためにフ
ラックス作用の強い、Cl含有量が多いフラックスを使
用することが必要となり、これが電極特性に悪影響を及
ぼす場合があり、また、このようなフラックスを用いた
場合にも、被覆した半田が部分的に突起する、いわゆる
半田つのや半田こぶなどが発生し、製品の歩留りを低下
させるという問題点がある。さらに、製品をテーピング
梱包した場合においては、この半田つのがテーピング実
装時にキャビティーなどに引っ掛かり、テープからの取
出しミスを引き起こすという問題点がある。
あり、半田耐熱性や半田付け性に優れているとともに、
Agマイグレーションや半田つのの発生などがなく、テ
ーピング実装性にも優れたチップ型セラミック電子部品
の製造方法を提供することを目的とする。
に、本願第1の発明のチップ型セラミック電子部品の製
造方法は、セラミック電子部品素体の表面にZn、Al
及びGaからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む
ペーストを塗布、焼付けすることによりオーミック性を
有する下層側電極を形成する工程と、前記下層側電極上
にNiとCuのいずれか1種または少なくとも1種を含
む材料からなる中間層電極を形成する工程と、前記中間
層電極上にSnまたはSnを含む材料からなる半田付け
性を有する上層側電極を形成する工程とを具備すること
を特徴とする。
ク電子部品の製造方法は、セラミック電子部品素体の表
面にZn、Al、Ti、Cr及びNiからなる群より選
ばれる少なくとも1種を含む材料を溶射することにより
オーミック性を有する下層側電極を形成する工程と、前
記下層側電極上にNiとCuのいずれか1種または少な
くとも1種を含む材料からなる中間層電極を形成する工
程と、前記中間層電極上にSnまたはSnを含む材料か
らなる半田付け性を有する上層側電極を形成する工程と
を具備することを特徴とする。
の製造方法においては、Zn、Al及びGaからなる群
より選ばれる少なくとも1種を含むペーストを塗布、焼
付けすることによりオーミック性を有する下層側電極が
形成されており、下層側電極とセラミック電子部品素体
との間に確実にオーミック接触が得られる。そして、下
層側電極上には、SnまたはSnを含む材料の付着性に
優れたNi及びCuのいずれか1種または少なくとも1
種を含む材料からなる中間層電極が形成されているた
め、表面が平坦な上層側電極を確実に形成することが可
能になる。したがって、半田付け性が向上し、容易かつ
確実な実装を行うことが可能になるとともに、テーピン
グ梱包やテーピング実装などを行う場合における取扱性
が向上する。
ク電子部品の製造方法においては、Zn、Al、Ti、
Cr及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種を
含む材料を溶射することにより、セラミック電子部品素
体上にオーミック性を有する下層側電極を確実に形成す
ることができるようになり、かつ、この下層側電極上
に、SnまたはSnを含む材料の付着性に優れた中間層
電極が形成されるため、表面が平坦な上層側電極を確実
に形成することが可能になる。したがって、半田付け性
が向上し、容易かつ確実な実装を行うことが可能になる
とともに、テーピング梱包やテーピング実装などを行う
場合の取扱性が向上する。
する。図1は、本願発明の一実施例にかかるチップ型セ
ラミック電子部品の製造方法により製造されたチップ型
セラミック電子部品(チップ型正特性サーミスタ)を示
す断面図、図2はその製造工程を示す斜視図である。
3.2mm,W=1.6mm,T=1.0mmのセラミック電
子部品素体(この実施例では正特性サーミスタ素体)1
の表面に、ZnとAgとを主成分とするペーストを塗布
し、150℃で15分間乾燥した後、530℃で焼付け
を行い、Zn−Ag膜からなる下層側電極2を形成す
る。それから、パラジウム濃度が5〜100ppm程度
の塩化パラジウム−塩素系の水溶液に正特性サーミスタ
素体1を浸漬し、下層側電極2上にパラジウム(無電解
メッキ用触媒)を置換析出させ、下層側電極2上にNi
の無電解メッキを行い、中間層電極4(図1)として、
厚さ1.0μmのNi膜を形成する。それから、正特性
サーミスタ素体1に0.8重量%のClを含むフラック
ス(ガンマラックスs)を塗布し、これを250℃の溶
融はんだ(Sn/Pb=60/40)に浸漬することに
より中間層電極(Ni膜)4上に上層側電極3(図1)
として半田膜を形成して3層構造を有する電極5を形成
した。
同じ正特性サーミスタ素体を用い、その表面の、下層側
電極を形成すべき部分以外の部分をステンレス箔などを
用いてマスクし、Znを溶射することにより下層側電極
としてZn膜を形成する。その他については、上記実施
例1の場合と同様の方法により、中間層電極としてNi
膜を形成し、さらに中間層電極上に上層側電極として半
田膜を形成した。
同じ正特性サーミスタ素体を用い、その表面にZnとA
gとを主成分とするペーストを塗布して乾燥し、さら
に、その上にAgペーストを塗布して乾燥した後、53
0℃で焼付けを行い正特性サーミスタ素体上に2層構造
の電極を形成した。
同じ正特性サーミスタ素体を用い、その表面にNiを無
電解メッキして下層側電極(Ni膜)を形成し、これを
300〜500℃で熱処理した後、溶融はんだに浸漬し
て下層側電極(Ni膜)上に上層側電極(半田膜)を形
成した。
て表1に示す各種試験を行った。以下、その試験結果に
ついて説明する。
に「実施例」ともいう)及び比較例にかかるチップ型正
特性サーミスタ(以下単に「比較例」ともいう)を80
℃の恒温槽に入れ240時間放置した後、それらをロジ
ン系フラックスのメタノール溶液に浸漬し、230℃の
溶融半田(Pb/Sn=60/40)に2秒間浸漬し
て、下層側電極面積に対する半田被覆面積の割合を調べ
た。
被覆面積が小さいのに対し、実施例1,2及び比較例2
は85〜95%と半田被覆面積が大きく、良好な半田付
け性を有していることが分かる。
タを250℃の噴流半田(Pb/Sn=60/40)中
に10秒間浸漬した後、目視観察を行った。なお、フラ
ックスは、上記の半田付け性試験に用いたものと同じも
のを用いた。
において、Agが半田にくわれていたが、その他につい
ては特に半田くわれは認められなかった。
タ各50個を、40℃、RH90〜95%の環境下に置
いて、直流3Vの電圧を3000Hr連続印加した。
マイグレーションが認められたが、その他については特
にAgマイグレーションは認められなかった。
タ各1000個をテーピング(エンボス)し、実装機を
用いて実装を行い、半田つのなどに起因する吸引ミスの
発生数を調べた。
ついて、半田つのに起因する吸引ミスが発生したが、そ
の他については特に吸引ミスは発生しなかった。
いては、半田付け性、半田耐熱性、Agマイグレーショ
ン及びテーピング実装試験のいずれかについて、好まし
くない結果が得られたが、実施例1,2のチップ型正特
性サーミスタについては、半田付け性、半田耐熱性、A
gマイグレーション及びテーピング実装試験の全てにつ
いて良好な結果が得られた。
するために、ZnとAgを主成分としたペーストを用い
たが、これに限らず、Zn、Ga、Alの少なくとも1
種を含むペーストを用いることが可能であり、例えば、
AlとAgあるいは、GaとAgを主成分とするような
ペーストを用いることができる。
Znを溶射した場合について説明したが、下層側電極用
の材料としては、これに限らず、Zn、Al、Ti、C
r及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種を含
む材料を用いることが可能である。
中間層電極4を形成した場合について説明したが、中間
層電極4を構成する材料はNiに限られるものではな
く、Ni及びCuのいずれか一方、または少なくとも一
方を含む材料を用いることができる。
田膜である場合について説明したが、上層側電極3を構
成する材料は半田に限られるものではなく、Snまたは
Sn合金を用いることができる。
上層側電極3を、それぞれ無電解メッキ及び半田浸漬の
方法で形成した場合について説明したが、その形成方法
に特に制約はなく、例えば、下層側電極(Ni膜)2を
熱処理した後、電気メッキによりNi膜(中間層電極)
4を形成し、次いで、Snを電気メッキすることによ
り、上層側電極(Sn膜)3を形成することもできる。
特性サーミスタの製造方法について説明したが、本願発
明はチップ型正特性サーミスタに限られるものではな
く、チップ型負特性サーミスタなどの他のチップ型セラ
ミック電子部品の製造方法にも適用することが可能であ
る。
型セラミック電子部品の製造方法は、Zn、Al及びG
aからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むペース
トを塗布、焼付けすることにより下層側電極を形成し、
その上に中間層電極(Ni及びCuのいずれか一方から
なる膜または少なくとも一方を含む膜)を形成するとと
もに、中間層電極上に上層側電極(SnまたはSn合金
からなる膜)を形成するようにしているので、下層側電
極とセラミック電子部品素体との間に安定したオーミッ
ク接触が得られるとともに、容易かつ確実に平坦な上層
側電極(SnまたはSn合金膜)を形成することが可能
になり、半田耐熱性や半田付け性を改善することができ
るとともに、Agマイグレーションの発生を防止し、か
つ、寿命特性を向上させることができる。
ク電子部品の製造方法は、Zn、Al、Ti、Cr及び
Niからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む材料
を溶射することによりオーミック性を有する下層側電極
を形成するようにしているので、上記本願第1の発明の
チップ型セラミック電子部品の製造方法と同様に、下層
側電極とセラミック電子部品素体との間に安定したオー
ミック接触が得られるとともに、容易かつ確実に平坦な
上層側電極(SnまたはSn合金膜)を形成することが
可能になり、半田耐熱性や半田付け性を改善することが
できるとともに、Agマイグレーションの発生を防止
し、かつ、寿命特性を向上させることができる。
れたチップ型セラミック電子部品(チップ型正特性サー
ミスタ)を示す断面図である。
ク電子部品(チップ型正特性サーミスタ)の製造方法の
一工程を示す斜視図である。
図である。
断面図である。
スタ素体) 2 下層側電極 3 上層側電極 4 中間層電極 5 電極
Claims (2)
- 【請求項1】 セラミック電子部品素体の表面にZn、
Al及びGaからなる群より選ばれる少なくとも1種を
含むペーストを塗布、焼付けすることによりオーミック
性を有する下層側電極を形成する工程と、前記下層側電
極上にNiとCuのいずれか1種または少なくとも1種
を含む材料からなる中間層電極を形成する工程と、前記
中間層電極上にSnまたはSnを含む材料からなる半田
付け性を有する上層側電極を形成する工程とを具備する
ことを特徴とするチップ型セラミック電子部品の製造方
法。 - 【請求項2】 セラミック電子部品素体の表面にZn、
Al、Ti、Cr及びNiからなる群より選ばれる少な
くとも1種を含む材料を溶射することによりオーミック
性を有する下層側電極を形成する工程と、前記下層側電
極上にNiとCuのいずれか1種または少なくとも1種
を含む材料からなる中間層電極を形成する工程と、前記
中間層電極上にSnまたはSnを含む材料からなる半田
付け性を有する上層側電極を形成する工程とを具備する
ことを特徴とするチップ型セラミック電子部品の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3356029A JP3031026B2 (ja) | 1991-12-22 | 1991-12-22 | チップ型セラミック電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3356029A JP3031026B2 (ja) | 1991-12-22 | 1991-12-22 | チップ型セラミック電子部品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05175015A true JPH05175015A (ja) | 1993-07-13 |
JP3031026B2 JP3031026B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=18446967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3356029A Expired - Lifetime JP3031026B2 (ja) | 1991-12-22 | 1991-12-22 | チップ型セラミック電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3031026B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109767885A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-05-17 | 华南理工大学 | 一种钎料合金层电极的氧化锌压敏电阻元件及其制备方法 |
-
1991
- 1991-12-22 JP JP3356029A patent/JP3031026B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109767885A (zh) * | 2019-02-28 | 2019-05-17 | 华南理工大学 | 一种钎料合金层电极的氧化锌压敏电阻元件及其制备方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3031026B2 (ja) | 2000-04-10 |
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