JPH05174649A - 異質材部を有するセラミックグリーンシート及びその製造方法 - Google Patents
異質材部を有するセラミックグリーンシート及びその製造方法Info
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- JPH05174649A JPH05174649A JP35623991A JP35623991A JPH05174649A JP H05174649 A JPH05174649 A JP H05174649A JP 35623991 A JP35623991 A JP 35623991A JP 35623991 A JP35623991 A JP 35623991A JP H05174649 A JPH05174649 A JP H05174649A
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- sheet
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 セラミックグリーンシートのシート面に異質
材部を設けても、グリーンシートを薄膜状に保ちしかも
ファインなパターンの異質材部を設け、更に、そのグリ
ーンシートを能率よく形成できるようにする。 【構成】 グリーンシート１のシート面に抜き穴２を設
け、その内部に異質材部３を埋込み装備するもので、こ
れを製造するのにあたり、セラミックペーストで形成し
たグリーンシート１のシート面にレジスト剤層４を形成
した後、光線照射でグリーンシート１を含むレジスト剤
層４に露光部を形成し、この露光部３を現像後除去し、
残余のレジスト剤層４で被覆されたグリーンシート１の
シート面に所定パターンの抜き穴２を形成し、その抜き
穴２にグリーンシート１と材質を異にする材料の異質材
ペーストを充填し、更に、グリーンシート１のシート面
に残存するレジスト剤層４を剥取り除去させて異質材部
３をグリーンシート１に形成する。
材部を設けても、グリーンシートを薄膜状に保ちしかも
ファインなパターンの異質材部を設け、更に、そのグリ
ーンシートを能率よく形成できるようにする。 【構成】 グリーンシート１のシート面に抜き穴２を設
け、その内部に異質材部３を埋込み装備するもので、こ
れを製造するのにあたり、セラミックペーストで形成し
たグリーンシート１のシート面にレジスト剤層４を形成
した後、光線照射でグリーンシート１を含むレジスト剤
層４に露光部を形成し、この露光部３を現像後除去し、
残余のレジスト剤層４で被覆されたグリーンシート１の
シート面に所定パターンの抜き穴２を形成し、その抜き
穴２にグリーンシート１と材質を異にする材料の異質材
ペーストを充填し、更に、グリーンシート１のシート面
に残存するレジスト剤層４を剥取り除去させて異質材部
３をグリーンシート１に形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック積層体部品
を構成するのに用いられる異質材部を有するセラミック
グリーンシート及びその製造方法に関するものである。
を構成するのに用いられる異質材部を有するセラミック
グリーンシート及びその製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、セラミック積層体部品を構成す
るのに用いられるセラミックグリーンシートは、そのシ
ート全体が部品機能に応じて磁性材または誘電材のセラ
ミック粉末を含有する材料から形成されている。また、
このグリーンシートを用いてコイルまたは対向電極を形
成する導電性ペーストをシート面に印刷した後、複数枚
を積層焼成することによりコイルまたは対向電極を内部
に有するセラミック積層体部品として構成されている。
るのに用いられるセラミックグリーンシートは、そのシ
ート全体が部品機能に応じて磁性材または誘電材のセラ
ミック粉末を含有する材料から形成されている。また、
このグリーンシートを用いてコイルまたは対向電極を形
成する導電性ペーストをシート面に印刷した後、複数枚
を積層焼成することによりコイルまたは対向電極を内部
に有するセラミック積層体部品として構成されている。
【０００３】そのシート法によるグリーンシートは印刷
法によるものに比べて、セラミック積層体部品の薄層化
を図れる。然し、この更なる薄層化を図るには少なくと
もセラミックグリーンシートのシート面にコイルまたは
対向電極を形成することは好ましくない。また、セラミ
ックグリーンシートで形成される部品基体はセラミック
積層体部品の電気的特性に著しく関与するものであり、
この電気的特性を更に向上することから、セラミックグ
リーンシートの材質を異にする異質材部を設けることが
望まれている。
法によるものに比べて、セラミック積層体部品の薄層化
を図れる。然し、この更なる薄層化を図るには少なくと
もセラミックグリーンシートのシート面にコイルまたは
対向電極を形成することは好ましくない。また、セラミ
ックグリーンシートで形成される部品基体はセラミック
積層体部品の電気的特性に著しく関与するものであり、
この電気的特性を更に向上することから、セラミックグ
リーンシートの材質を異にする異質材部を設けることが
望まれている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、コイルまた
は対向電極を形成する導電材料を含む異質材部をセラミ
ックグリーンシートに設けても、セラミック積層体部品
の薄層化を図れ、しかも異質材部をファインなパターン
に形成でき、セラミック積層体部品の特性を向上できる
異質材部を有するセラミックグリーンシート及びその製
造方法を提供することを目的とする。
は対向電極を形成する導電材料を含む異質材部をセラミ
ックグリーンシートに設けても、セラミック積層体部品
の薄層化を図れ、しかも異質材部をファインなパターン
に形成でき、セラミック積層体部品の特性を向上できる
異質材部を有するセラミックグリーンシート及びその製
造方法を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明に係る異質材部を
有するセラミックグリーンシートにおいては、グリーン
シートのシート面に所定のパターンを有する抜き穴を設
け、その抜き穴の内部にグリーンシートと材質を異にす
る材料の異質材部を一体的に埋込み装備することにより
構成されている。
有するセラミックグリーンシートにおいては、グリーン
シートのシート面に所定のパターンを有する抜き穴を設
け、その抜き穴の内部にグリーンシートと材質を異にす
る材料の異質材部を一体的に埋込み装備することにより
構成されている。
【０００６】本発明に係る異質材部を有するセラミック
グリーンシートの製造方法においては、部品基体を構成
するグリーンシートをセラミックペーストで形成し、そ
のグリーンシートのシート面にレジスト剤層を形成した
後、所定の透光パターンを有するフォトマスキングによ
る光線照射で、グリーンシートを含むレジスト剤層にフ
ォトマスキングの透光パターンに応じた露光部を形成
し、この露光部を現像後除去し、残余のレジスト剤層で
被覆されたグリーンシートのシート面に所定パターンの
抜き穴を形成し、その抜き穴の内部にグリーンシートと
同時焼成可能で材質を異にする材料を含む異質材ペース
トを充填し、更に、グリーンシートのシート面に残存す
るレジスト剤層を剥取り除去させて異質材部を有するグ
リーンシートを形成するようにされている。
グリーンシートの製造方法においては、部品基体を構成
するグリーンシートをセラミックペーストで形成し、そ
のグリーンシートのシート面にレジスト剤層を形成した
後、所定の透光パターンを有するフォトマスキングによ
る光線照射で、グリーンシートを含むレジスト剤層にフ
ォトマスキングの透光パターンに応じた露光部を形成
し、この露光部を現像後除去し、残余のレジスト剤層で
被覆されたグリーンシートのシート面に所定パターンの
抜き穴を形成し、その抜き穴の内部にグリーンシートと
同時焼成可能で材質を異にする材料を含む異質材ペース
トを充填し、更に、グリーンシートのシート面に残存す
るレジスト剤層を剥取り除去させて異質材部を有するグ
リーンシートを形成するようにされている。
【０００７】
【作用】本発明に係る異質材部を有するセラミックグリ
ーンシートでは、グリーンシートのシート面に抜き穴を
設けて異質材部を一体的に埋込み装備するから異質材部
をグリーンシートに設けても、グリーンシートの厚みを
薄く保てるばかりでなく、そのグリーンシートにおいて
は抜き穴を所定のパターン通り高精度に形成できること
により異質材部もファインなパターンに装備することが
できる。
ーンシートでは、グリーンシートのシート面に抜き穴を
設けて異質材部を一体的に埋込み装備するから異質材部
をグリーンシートに設けても、グリーンシートの厚みを
薄く保てるばかりでなく、そのグリーンシートにおいて
は抜き穴を所定のパターン通り高精度に形成できること
により異質材部もファインなパターンに装備することが
できる。
【０００８】本発明に係る異質材部を有するセラミック
グリーンシートの製造方法では、エッチング法を適用
し、グリーンシートのシート面に異質材部を形成する抜
き穴を設けるから、比較的大きな抜き穴を形成するとき
でも、レーザ加工やパンチング加工に比べて高スピード
で高精度に形成でき、異質材部を有するグリーンシート
でも能率よく生産することができる。
グリーンシートの製造方法では、エッチング法を適用
し、グリーンシートのシート面に異質材部を形成する抜
き穴を設けるから、比較的大きな抜き穴を形成するとき
でも、レーザ加工やパンチング加工に比べて高スピード
で高精度に形成でき、異質材部を有するグリーンシート
でも能率よく生産することができる。
【０００９】
【実施例】このセラミックグリーンシート及びその製造
方法は、セラミック積層体部品を構成するグリーンシー
トを得るのに適用されている。そのグリーンシートの形
成材料としては、磁性材または誘電材含有材料が部品機
能に応じて用いられる。また、このセラミックグリーン
シートによる積層体部品としては、チップインダクタ，
チップトランス，チップロータリートランス等の磁性体
部品、チップコンデンサ，Ｃネットワーク等の誘電体部
品が挙げられる。また、これらの単位体部品を得る場合
の他、その積層体を基板として他の電子部品を搭載する
のに用いられるセラミック多層基板を形成するにも適用
され、ＬＣフィルター等の複合化部品を構成するのにも
適用することができる。
方法は、セラミック積層体部品を構成するグリーンシー
トを得るのに適用されている。そのグリーンシートの形
成材料としては、磁性材または誘電材含有材料が部品機
能に応じて用いられる。また、このセラミックグリーン
シートによる積層体部品としては、チップインダクタ，
チップトランス，チップロータリートランス等の磁性体
部品、チップコンデンサ，Ｃネットワーク等の誘電体部
品が挙げられる。また、これらの単位体部品を得る場合
の他、その積層体を基板として他の電子部品を搭載する
のに用いられるセラミック多層基板を形成するにも適用
され、ＬＣフィルター等の複合化部品を構成するのにも
適用することができる。
【００１０】図１は本発明に係る異質材部を有するセラ
ミックグリーンシートを示し、そのグリーンシート１は
磁性材または誘電材のセラミック粉末を含むセラミック
ペーストで形成されている。このグリーンシート１は所
定パターンの抜き穴２をシート面に設け、その抜き穴２
の内部にはグリーンシート１と材質を異にする材料の異
質材部３が一体的に埋込まれている。この異質材部３は
磁性体部品の場合にはコイルの磁路を制御する非磁性材
部とし、誘電体部品の場合には浮遊容量を排除する高誘
電率の誘電材部とし、また、図中分けて図示されていな
いが、それらに重ねて形成される磁性体部品のコイル或
いは誘電体部品の内部電極を構成する導電部として夫々
一体に埋込み装備することができる。
ミックグリーンシートを示し、そのグリーンシート１は
磁性材または誘電材のセラミック粉末を含むセラミック
ペーストで形成されている。このグリーンシート１は所
定パターンの抜き穴２をシート面に設け、その抜き穴２
の内部にはグリーンシート１と材質を異にする材料の異
質材部３が一体的に埋込まれている。この異質材部３は
磁性体部品の場合にはコイルの磁路を制御する非磁性材
部とし、誘電体部品の場合には浮遊容量を排除する高誘
電率の誘電材部とし、また、図中分けて図示されていな
いが、それらに重ねて形成される磁性体部品のコイル或
いは誘電体部品の内部電極を構成する導電部として夫々
一体に埋込み装備することができる。
【００１１】このセラミックグリーンシートでは、異質
材部３が抜き穴２の内部に埋込まれてグリーンシート１
自体の厚み内に設けられているから、グリーンシート１
の厚みを増大させず、また、抜き穴２はグリーンシート
１のシート面において所定のパターン通りに形成できる
から、異質材部３自体もファインなパターンに装備する
ことができる。なお、上述した導電部を非磁性材部また
は高誘電材部に重ねて設けるときには、いずれも抜き穴
２の内部に埋込むようにできる。
材部３が抜き穴２の内部に埋込まれてグリーンシート１
自体の厚み内に設けられているから、グリーンシート１
の厚みを増大させず、また、抜き穴２はグリーンシート
１のシート面において所定のパターン通りに形成できる
から、異質材部３自体もファインなパターンに装備する
ことができる。なお、上述した導電部を非磁性材部また
は高誘電材部に重ねて設けるときには、いずれも抜き穴
２の内部に埋込むようにできる。
【００１２】図２は、本発明に係るセラミックグリーン
シートの製造工程を工程順に示す。グリーンシート１は
磁性材または誘電材のセラミック粉末とバインダーとを
含有するセラミックペーストを用いて担持シートＳのシ
ート面に形成され、そのセラミックペーストには可撓
性，強靭性を付与するべくアクリル系またはブチラール
系のバインダーが混入されている。
シートの製造工程を工程順に示す。グリーンシート１は
磁性材または誘電材のセラミック粉末とバインダーとを
含有するセラミックペーストを用いて担持シートＳのシ
ート面に形成され、そのセラミックペーストには可撓
性，強靭性を付与するべくアクリル系またはブチラール
系のバインダーが混入されている。
【００１３】このグリーンシート１を担持シートＳのシ
ート面に形成した後、そのグリーンシート１のシート面
にはレジスト剤を用いてレジスト剤層４を形成する。次
いで、所定の透光パターンを有するフォトマスキングＭ
をグリーンシート１のシート面に被せて光線の照射処理
を行う。そのフォトマスキングＭの透光パターンは、後
工程で成形される導電パターンの形状にほぼ対応するよ
う形成されている。また、ここで照射する光線としては
紫外線，深紫外線，ｇ線，ｉ線，ＥＢ，エキシマレーザ
等を用いることができる。
ート面に形成した後、そのグリーンシート１のシート面
にはレジスト剤を用いてレジスト剤層４を形成する。次
いで、所定の透光パターンを有するフォトマスキングＭ
をグリーンシート１のシート面に被せて光線の照射処理
を行う。そのフォトマスキングＭの透光パターンは、後
工程で成形される導電パターンの形状にほぼ対応するよ
う形成されている。また、ここで照射する光線としては
紫外線，深紫外線，ｇ線，ｉ線，ＥＢ，エキシマレーザ
等を用いることができる。
【００１４】その光線照射によってはレジスト剤層４で
被覆されたグリーンシート１の所定のシート面に露光部
１ａ，４ａを形成し、この露光部１ａ，４ａを１−１−
１トリクロロエタンまたはアルカリ等で現像処理後除去
することにより、残余のレジスト剤層４で被覆されたグ
リーンシート１のシート面に抜き穴２を形成する。その
抜き穴２はフォトマスキングＭによる光線照射のエッチ
ング法でグリーンシート１のシート面に形成することか
ら、レーザ加工，パンチング加工に比べて高スピードで
高精度に形成するようにできる。なお、このエッチング
にあたっては感光性樹脂バインダーを含有するグリーン
シートに施す場合にはウエットエッチング法を適用し、
或いは通常のグリーンシートに施す場合にはドライエッ
チッング法を適用することができる。
被覆されたグリーンシート１の所定のシート面に露光部
１ａ，４ａを形成し、この露光部１ａ，４ａを１−１−
１トリクロロエタンまたはアルカリ等で現像処理後除去
することにより、残余のレジスト剤層４で被覆されたグ
リーンシート１のシート面に抜き穴２を形成する。その
抜き穴２はフォトマスキングＭによる光線照射のエッチ
ング法でグリーンシート１のシート面に形成することか
ら、レーザ加工，パンチング加工に比べて高スピードで
高精度に形成するようにできる。なお、このエッチング
にあたっては感光性樹脂バインダーを含有するグリーン
シートに施す場合にはウエットエッチング法を適用し、
或いは通常のグリーンシートに施す場合にはドライエッ
チッング法を適用することができる。
【００１５】グリーンシート１のシート面に形成された
抜き穴２には、上述したグリーンシート１と同時焼成可
能でグリーンシート１と材質を異にする異質材料を含有
する異質材ペーストを充填することにより異質材部３を
形成する。この異質材部３を形成するときにもシート法
を適用し、異質材ペーストを抜き穴２の形成されたグリ
ーンシート１のシート面に塗布することにより異質材部
３を抜き穴２の内部に充填形成できる。
抜き穴２には、上述したグリーンシート１と同時焼成可
能でグリーンシート１と材質を異にする異質材料を含有
する異質材ペーストを充填することにより異質材部３を
形成する。この異質材部３を形成するときにもシート法
を適用し、異質材ペーストを抜き穴２の形成されたグリ
ーンシート１のシート面に塗布することにより異質材部
３を抜き穴２の内部に充填形成できる。
【００１６】その異質材部３は後述する如くセラミック
積層体部品のファイン化，機能向上を図るべく、異質材
部を非磁性材部或いは誘電材部として形成できる。ま
た、導電性材料を含有する導電性ペーストを用い、上述
したように非磁性材部或いは誘電材部に重ねてコイルま
たは内部電極を形成する導電部として設けることができ
る。その異質材部３の形成後、グリーンシート１のシー
ト面に残存するレジスト材層４を剥取り除去する。この
レジスト材層４の除去と共に、不要に塗布された異質材
ペーストも除去することができる。
積層体部品のファイン化，機能向上を図るべく、異質材
部を非磁性材部或いは誘電材部として形成できる。ま
た、導電性材料を含有する導電性ペーストを用い、上述
したように非磁性材部或いは誘電材部に重ねてコイルま
たは内部電極を形成する導電部として設けることができ
る。その異質材部３の形成後、グリーンシート１のシー
ト面に残存するレジスト材層４を剥取り除去する。この
レジスト材層４の除去と共に、不要に塗布された異質材
ペーストも除去することができる。
【００１７】この異質材部３の形成後、当該グリーンシ
ート１を担持シートＳから剥離し、セラミック積層体部
品を形成する一層分として得る。そのグリーンシート１
は複数枚積層させて圧縮成形後、所定の温度で焼成処理
することによりセラミック多層基板乃至は積層チップ部
品を形成するよう用いられる。
ート１を担持シートＳから剥離し、セラミック積層体部
品を形成する一層分として得る。そのグリーンシート１
は複数枚積層させて圧縮成形後、所定の温度で焼成処理
することによりセラミック多層基板乃至は積層チップ部
品を形成するよう用いられる。
【００１８】その具体例として、図３は磁性体積層部品
であるチップインダクタを示すものであり、このチップ
インダクタはグリーンシート１で積層形成される部品基
体１０を磁性材で形成すると共に、異質材部３としては
コイル３０と共に各ターン間に介在位置する非磁性材層
３１を積層形成することにより構成されている。その部
品基体１０はフェライト粉末等の磁性材を用いて形成さ
れ、非磁性材層３１は非磁性のフェライト，酸化チタ
ン，アルミナ等を用いて形成すればよい。この磁性体積
層部品によると、コイル３０のターン間に透磁率の低い
非磁性材層３１が介在するため、磁路を制御できて漏れ
磁束を抑え得ることによりＬ，Ｑ，温度特性，ＩDC，結
合係数を向上させることができる。
であるチップインダクタを示すものであり、このチップ
インダクタはグリーンシート１で積層形成される部品基
体１０を磁性材で形成すると共に、異質材部３としては
コイル３０と共に各ターン間に介在位置する非磁性材層
３１を積層形成することにより構成されている。その部
品基体１０はフェライト粉末等の磁性材を用いて形成さ
れ、非磁性材層３１は非磁性のフェライト，酸化チタ
ン，アルミナ等を用いて形成すればよい。この磁性体積
層部品によると、コイル３０のターン間に透磁率の低い
非磁性材層３１が介在するため、磁路を制御できて漏れ
磁束を抑え得ることによりＬ，Ｑ，温度特性，ＩDC，結
合係数を向上させることができる。
【００１９】図４は誘電体積層部品であるＣネットワー
クを例示するものであり、そのＣネットワークはグリー
ンシート１で積層形成される部品基体１１を相対的に誘
電率の低い材料で形成すると共に、異質材部３としては
対向電極３２の間に介在位置する誘電率の高い材料の誘
電材層３３を積層形成することにより構成されている。
この誘電材層３３はチタン酸バリウム，酸化チタン，ア
ルミナ等の高い誘電率の材料を用いて形成され、部品基
体１１は組成の異なるチタン酸バリウム，酸化チタン，
アルミナ，ガラス（ＳｉＯ2 ）等の低い誘電率の材料を
用いて形成するようにできる。また、その誘電率は高誘
電率材料がε１００〜１００００に対し、低誘電率材料
がε１〜１０程度に設定すればよい。この誘電体積層部
品によれば、部品基体１１が低い誘電率材料で形成され
て高誘電率体層３３が電極間に存在することから、その
低誘電率材料で浮遊容量を排除できると共に、高誘電率
体層３３が構成材料として脆いものであっても十分な機
械的強度を保って形成できるようになる。
クを例示するものであり、そのＣネットワークはグリー
ンシート１で積層形成される部品基体１１を相対的に誘
電率の低い材料で形成すると共に、異質材部３としては
対向電極３２の間に介在位置する誘電率の高い材料の誘
電材層３３を積層形成することにより構成されている。
この誘電材層３３はチタン酸バリウム，酸化チタン，ア
ルミナ等の高い誘電率の材料を用いて形成され、部品基
体１１は組成の異なるチタン酸バリウム，酸化チタン，
アルミナ，ガラス（ＳｉＯ2 ）等の低い誘電率の材料を
用いて形成するようにできる。また、その誘電率は高誘
電率材料がε１００〜１００００に対し、低誘電率材料
がε１〜１０程度に設定すればよい。この誘電体積層部
品によれば、部品基体１１が低い誘電率材料で形成され
て高誘電率体層３３が電極間に存在することから、その
低誘電率材料で浮遊容量を排除できると共に、高誘電率
体層３３が構成材料として脆いものであっても十分な機
械的強度を保って形成できるようになる。
【００２０】なお、上述した工程を適用することにより
抜き穴として相対的に小径のスルーホールを設け、その
スルーホールに充填される導電性材料で、インダクタ部
品のコイルターン相互を接続し或いはＬＣ複合部品を形
成するときに各電極相互を接続することができる。ま
た、上述した実施例では導電性ペーストによる導電部３
０，３２を含めて異質材部とする場合を例示したが、非
磁性材料または高い誘電率材料による異質材部のみを有
するグリーンシートを本発明に係るセラミックグリーン
シートとすることができる。
抜き穴として相対的に小径のスルーホールを設け、その
スルーホールに充填される導電性材料で、インダクタ部
品のコイルターン相互を接続し或いはＬＣ複合部品を形
成するときに各電極相互を接続することができる。ま
た、上述した実施例では導電性ペーストによる導電部３
０，３２を含めて異質材部とする場合を例示したが、非
磁性材料または高い誘電率材料による異質材部のみを有
するグリーンシートを本発明に係るセラミックグリーン
シートとすることができる。
【００２１】
【発明の効果】以上の如く、本発明に係る異質材部を有
するセラミックグリーンシート及びその製造方法に依れ
ば、グリーンシートの薄膜化が図れて異質材部がファイ
ンなパターンでグリーンシートに一体的に設けられてい
るから、そのグリーンシートによるセラミック積層体部
品の電気的特性を向上でき、また、異質材部をグリーン
シートに設けても高スピードで能率よく形成できてセラ
ミックグリーンシートの生産性を高めることを可能にす
るものである。
するセラミックグリーンシート及びその製造方法に依れ
ば、グリーンシートの薄膜化が図れて異質材部がファイ
ンなパターンでグリーンシートに一体的に設けられてい
るから、そのグリーンシートによるセラミック積層体部
品の電気的特性を向上でき、また、異質材部をグリーン
シートに設けても高スピードで能率よく形成できてセラ
ミックグリーンシートの生産性を高めることを可能にす
るものである。
【図１】本発明の異質材部を有するセラミックグリーン
シートを示す説明図である。
シートを示す説明図である。
【図２】本発明の異質材部を有するセラミックグリーン
シートの各製造工程を順に示す説明図である。
シートの各製造工程を順に示す説明図である。
【図３】本発明の異質材部を有するセラミックグリーン
シートで得られる磁性体積層部品の内部構造を示す説明
図である。
シートで得られる磁性体積層部品の内部構造を示す説明
図である。
【図４】本発明に係る異質材部を有するセラミックグリ
ーンシートで得られる誘性体積層部品の内部構造を示す
説明図である。
ーンシートで得られる誘性体積層部品の内部構造を示す
説明図である。
１ グリーンシート ２ 抜き穴 ２ａ 抜き穴を形成する露光部 ３ 異質材部 ４ レジスト剤層 １０，１１ 部品基体 ３１，３３（３０，３２） 異質材層
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０５Ｋ 3/46 Ｈ 6921−4Ｅ (72)発明者 須藤 純一 東京都中央区日本橋一丁目13番１号 ティ ーディーケイ株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 セラミック積層体部品を構成するセラミ
ックグリーンシートにおいて、当該グリーンシートのシ
ート面に所定のパターンを有する抜き穴を設け、その抜
き穴の内部にグリーンシートと材質を異にする材料の異
質材部を一体的に埋込み装備したことを特徴とする異質
材部を有するセラミックグリーンシート。 - 【請求項２】 部品基体を構成するグリーンシートをセ
ラミックペーストで形成し、そのグリーンシートのシー
ト面にレジスト剤層を形成した後、所定の透光パターン
を有するフォトマスキングによる光線照射で、グリーン
シートを含むレジスト剤層にフォトマスキングの透光パ
ターンに応じた露光部を形成し、この露光部を現像後除
去し、残余のレジスト剤層で被覆されたグリーンシート
のシート面に所定パターンの抜き穴を形成し、その抜き
穴の内部にグリーンシートと同時焼成可能で材質を異に
する材料を含む異質材ペーストを充填し、更に、グリー
ンシートのシート面に残存するレジスト剤層を剥取り除
去させて異質材部を有するグリーンシートを形成したこ
とを特徴とする異質材部を有するセラミックグリーンシ
ートの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35623991A JPH05174649A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 異質材部を有するセラミックグリーンシート及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35623991A JPH05174649A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 異質材部を有するセラミックグリーンシート及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05174649A true JPH05174649A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=18448041
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35623991A Pending JPH05174649A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 異質材部を有するセラミックグリーンシート及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05174649A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0684675A (ja) * | 1992-01-09 | 1994-03-25 | American Teleph & Telegr Co <Att> | 磁性デバイスの作製方法 |
| KR100724228B1 (ko) * | 2003-01-21 | 2007-05-31 | 티디케이가부시기가이샤 | 다층 세라믹 기판 및 그 제조 방법 |
| US7243424B2 (en) | 2004-02-27 | 2007-07-17 | Tdk Corporation | Production method for a multilayer ceramic substrate |
| JP2007318039A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Univ Nihon | セラミック電子部品及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP35623991A patent/JPH05174649A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0684675A (ja) * | 1992-01-09 | 1994-03-25 | American Teleph & Telegr Co <Att> | 磁性デバイスの作製方法 |
| KR100724228B1 (ko) * | 2003-01-21 | 2007-05-31 | 티디케이가부시기가이샤 | 다층 세라믹 기판 및 그 제조 방법 |
| US7243424B2 (en) | 2004-02-27 | 2007-07-17 | Tdk Corporation | Production method for a multilayer ceramic substrate |
| JP2007318039A (ja) * | 2006-05-29 | 2007-12-06 | Univ Nihon | セラミック電子部品及びその製造方法 |
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