JPH05174614A - 配線電極ペースト及び電子部品の製造方法 - Google Patents
配線電極ペースト及び電子部品の製造方法Info
- Publication number
- JPH05174614A JPH05174614A JP34442091A JP34442091A JPH05174614A JP H05174614 A JPH05174614 A JP H05174614A JP 34442091 A JP34442091 A JP 34442091A JP 34442091 A JP34442091 A JP 34442091A JP H05174614 A JPH05174614 A JP H05174614A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- softening point
- sintering
- electrode paste
- copper
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- Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 基板との接着強度と金属銅成分の十分な焼結
を同時に確保することを目的とする。 【構成】 酸化銅粉体に対して、低融点側ガラスAとし
て軟化点740℃のホウ珪酸鉛系のガラスを3重量%、
高融点側ガラスBとして軟化点780℃のホウ珪酸バリ
ウム系のガラスを2重量%を加え、エチルセルロース系
のビヒクル中に混練し配線電極ペーストとした。このペ
ーストを絶縁性焼結基板上にスクリーン印刷でパタ−ン
状に印刷し、750℃で1時間脱バインダし、水素中3
00℃で1時間加熱還元し、窒素中900℃で10分間
加熱焼結し電極を形成した。2mm角パタ−ンに半田付
け下錫鍍金銅線の垂直引き剥し試験による接着強度評価
で3.5kg/2□の接着強度であり、15μm換算の
面積抵抗値は2.5Ω/□であった。
を同時に確保することを目的とする。 【構成】 酸化銅粉体に対して、低融点側ガラスAとし
て軟化点740℃のホウ珪酸鉛系のガラスを3重量%、
高融点側ガラスBとして軟化点780℃のホウ珪酸バリ
ウム系のガラスを2重量%を加え、エチルセルロース系
のビヒクル中に混練し配線電極ペーストとした。このペ
ーストを絶縁性焼結基板上にスクリーン印刷でパタ−ン
状に印刷し、750℃で1時間脱バインダし、水素中3
00℃で1時間加熱還元し、窒素中900℃で10分間
加熱焼結し電極を形成した。2mm角パタ−ンに半田付
け下錫鍍金銅線の垂直引き剥し試験による接着強度評価
で3.5kg/2□の接着強度であり、15μm換算の
面積抵抗値は2.5Ω/□であった。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は配線電極ペースト、特に
その含有するフリットガラスに特殊な構成を用いるもの
に関し、またその配線電極ペーストを用いた電子部品の
製造方法に関する。
その含有するフリットガラスに特殊な構成を用いるもの
に関し、またその配線電極ペーストを用いた電子部品の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】厚膜ペースト技術は、回路基板の高密度
化、高機能化に対応し得る技術として近年ますます広く
用いられるようになっている。そのうち安価で、低抵
抗、また耐マイグレーション性、高周波特性に優れるな
どの理由により銅ペーストが開発されている。(特開昭
53−49296、56−93396等)これらのペー
スト中に金属銅を含有するような電極ペーストでは、セ
ラミック基板との接着強度を確保するためには金属銅層
と基板(酸化物)の間を何かで接着するような構成が必
要とされるために、従来はホウ珪酸鉛系等の低軟化点の
ガラスが添加物として一般に用いられてきた。ここにい
う軟化点とは、日本工業規格R3104(1970)に
定めるガラスの軟化点試験方法によるものである。以下
軟化点とはすべてこの規格に乗っ取って測定されたもの
を指す。この添加されている低軟化点ガラスはペースト
中の金属銅粉の焼結開始と前後して軟化し、基板との界
面において、金属銅層と基板とを接着する役割を持つ。
基板との接着強度を高めるために添加物として様々なの
もが提案されている(特開昭63−131405、63
−276742等)。
化、高機能化に対応し得る技術として近年ますます広く
用いられるようになっている。そのうち安価で、低抵
抗、また耐マイグレーション性、高周波特性に優れるな
どの理由により銅ペーストが開発されている。(特開昭
53−49296、56−93396等)これらのペー
スト中に金属銅を含有するような電極ペーストでは、セ
ラミック基板との接着強度を確保するためには金属銅層
と基板(酸化物)の間を何かで接着するような構成が必
要とされるために、従来はホウ珪酸鉛系等の低軟化点の
ガラスが添加物として一般に用いられてきた。ここにい
う軟化点とは、日本工業規格R3104(1970)に
定めるガラスの軟化点試験方法によるものである。以下
軟化点とはすべてこの規格に乗っ取って測定されたもの
を指す。この添加されている低軟化点ガラスはペースト
中の金属銅粉の焼結開始と前後して軟化し、基板との界
面において、金属銅層と基板とを接着する役割を持つ。
基板との接着強度を高めるために添加物として様々なの
もが提案されている(特開昭63−131405、63
−276742等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
にセラミック基板との接着強度を持たせるために添加さ
れる低軟化点のガラスは、多量に添加すると電極ペース
トでは高抵抗化をひきおこすのでその添加量は焼結との
兼ね合いにおいて最小限に抑える必要があり、金属銅の
焼結開始と前後して軟化し基板側へ移動するために、金
属銅分の焼結には寄与しない。またその軟化点の選択に
おいては、配線電極のさらされる実使用条件における最
高温度と考えられる半田作業温度230℃から300℃
に耐えるためにはこれより高い軟化点を有していなけれ
ばならないが、高すぎると金属銅の焼結が進んでしまっ
てから軟化することになり、基板側へ移動できなくなる
ことによる接着強度の低下を考慮しなければならない。
にセラミック基板との接着強度を持たせるために添加さ
れる低軟化点のガラスは、多量に添加すると電極ペース
トでは高抵抗化をひきおこすのでその添加量は焼結との
兼ね合いにおいて最小限に抑える必要があり、金属銅の
焼結開始と前後して軟化し基板側へ移動するために、金
属銅分の焼結には寄与しない。またその軟化点の選択に
おいては、配線電極のさらされる実使用条件における最
高温度と考えられる半田作業温度230℃から300℃
に耐えるためにはこれより高い軟化点を有していなけれ
ばならないが、高すぎると金属銅の焼結が進んでしまっ
てから軟化することになり、基板側へ移動できなくなる
ことによる接着強度の低下を考慮しなければならない。
【0004】これに対して、さらに高軟化点のガラスで
は金属銅の焼結がある程度まで進んでから軟化し、その
際に液相を形成して金属粉体の焼結を促進する効果があ
るが、最終的に基板との界面ではなく金属中に取り込ま
れ、金属結晶粒界の三重点付近に偏析するため金属と基
板間の接着強度が確保できない。このために、従来のガ
ラスフリット添加システムでは焼結の促進と接着強度の
確保を同時に行なうことが困難であるという課題があっ
た。
は金属銅の焼結がある程度まで進んでから軟化し、その
際に液相を形成して金属粉体の焼結を促進する効果があ
るが、最終的に基板との界面ではなく金属中に取り込ま
れ、金属結晶粒界の三重点付近に偏析するため金属と基
板間の接着強度が確保できない。このために、従来のガ
ラスフリット添加システムでは焼結の促進と接着強度の
確保を同時に行なうことが困難であるという課題があっ
た。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、接着強度と金属銅の十分な焼結を同時に確保する
ことを目的とする。
ので、接着強度と金属銅の十分な焼結を同時に確保する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化銅を主成
分とし、2種類のガラスA,B及び有機ビビクルよりな
り、一方のガラスAの軟化点をX℃,他方のガラスBの
軟化点をY℃としたとき、630≦Y≦830かつ40
≦Y−Xである配線電極ペーストにより、従来の課題を
克服した。また、この配線電極ペーストを用い、X℃よ
り高くY℃より低い温度で脱バインダを行い、所定の温
度で還元した後、Y℃より高い温度で焼成を行なう工程
を含む電子部品の製造方法である。
分とし、2種類のガラスA,B及び有機ビビクルよりな
り、一方のガラスAの軟化点をX℃,他方のガラスBの
軟化点をY℃としたとき、630≦Y≦830かつ40
≦Y−Xである配線電極ペーストにより、従来の課題を
克服した。また、この配線電極ペーストを用い、X℃よ
り高くY℃より低い温度で脱バインダを行い、所定の温
度で還元した後、Y℃より高い温度で焼成を行なう工程
を含む電子部品の製造方法である。
【0007】
【作用】本発明の配線電極ペーストには、次の2つの主
な作用がある。
な作用がある。
【0008】第一の要点は、軟化点の異なる2種類のガ
ラスフリットを添加する点である。すなわち作用として
は、低軟化点側のガラスがまず軟化して基板と金属との
接着強度を確保し、続いて高軟化点側のガラスが、金属
の焼結とともに軟化して液相を生成し、金属粉体の焼結
を促進させることが出来る。またこのような軟化点の差
による接着強度と優れた焼結性の同時確保のためには、
低軟化点側のガラスは金属の焼結が進まないうちに軟化
して基板との界面に移動する必要があり、この段階では
高軟化点側のガラスはまだ軟化していないことが望まし
い。
ラスフリットを添加する点である。すなわち作用として
は、低軟化点側のガラスがまず軟化して基板と金属との
接着強度を確保し、続いて高軟化点側のガラスが、金属
の焼結とともに軟化して液相を生成し、金属粉体の焼結
を促進させることが出来る。またこのような軟化点の差
による接着強度と優れた焼結性の同時確保のためには、
低軟化点側のガラスは金属の焼結が進まないうちに軟化
して基板との界面に移動する必要があり、この段階では
高軟化点側のガラスはまだ軟化していないことが望まし
い。
【0009】第2の要点として酸化銅を導電成分の出発
原料として使用する。酸化銅を主成分とするペーストで
は、プロセス上で、2種類のガラスのそれぞれの軟化の
タイミングを分離することが出来るため好ましい。つま
り、脱バインダ、還元、焼成の各プロセスのうち、脱バ
インダ温度を2種類のガラスフリットの軟化点の中間に
採り、焼成を高軟化点側ガラスの軟化点より高くするこ
とで、脱バインダ時に酸化銅はその温度において焼結し
ないために低軟化点側ガラスの軟化、基板との界面への
移動による接着強度の確保が容易に行え、その後焼成時
に高軟化点側ガラスの液相生成による銅粉体の焼結促進
が行えるためである。焼成の際には、低軟化点側のガラ
スも再び軟化するが、既に基板との界面に集まっている
ために焼結には何ら悪影響を及ぼさない。
原料として使用する。酸化銅を主成分とするペーストで
は、プロセス上で、2種類のガラスのそれぞれの軟化の
タイミングを分離することが出来るため好ましい。つま
り、脱バインダ、還元、焼成の各プロセスのうち、脱バ
インダ温度を2種類のガラスフリットの軟化点の中間に
採り、焼成を高軟化点側ガラスの軟化点より高くするこ
とで、脱バインダ時に酸化銅はその温度において焼結し
ないために低軟化点側ガラスの軟化、基板との界面への
移動による接着強度の確保が容易に行え、その後焼成時
に高軟化点側ガラスの液相生成による銅粉体の焼結促進
が行えるためである。焼成の際には、低軟化点側のガラ
スも再び軟化するが、既に基板との界面に集まっている
ために焼結には何ら悪影響を及ぼさない。
【0010】出発原料が金属銅であるペーストでは、先
程述べたような銅粉体の焼結とガラスの軟化の兼ね合い
から、プロセス上で温度制御して各々のガラスの特性を
活かすことが難しい。これに対して酸化銅を出発原料と
するペーストでは、種々の検討の結果、まず高軟化点側
ガラスの軟化点を630℃から830℃とすることで良
好な焼結性を得ることを見いだし、これにともない低軟
化点側のガラスは、プロセス上高軟化点ガラスの軟化と
分離可能な軟化点の差として40℃以上を確保できるも
のであればよく、またそれによって良好な接着強度を得
られることがわかった。もしもこの分離が不十分である
と接着強度と焼結性のどちらかの特性が劣化する。しか
しながら、酸化銅を用いることで脱バインダ時に導電成
分の焼結を考慮する必要が無く、プロセス上で選択でき
る2種類のガラスの軟化点の範囲は広いために、これを
用いて接着強度と金属銅の十分な焼結を同時に確保する
ことができる。
程述べたような銅粉体の焼結とガラスの軟化の兼ね合い
から、プロセス上で温度制御して各々のガラスの特性を
活かすことが難しい。これに対して酸化銅を出発原料と
するペーストでは、種々の検討の結果、まず高軟化点側
ガラスの軟化点を630℃から830℃とすることで良
好な焼結性を得ることを見いだし、これにともない低軟
化点側のガラスは、プロセス上高軟化点ガラスの軟化と
分離可能な軟化点の差として40℃以上を確保できるも
のであればよく、またそれによって良好な接着強度を得
られることがわかった。もしもこの分離が不十分である
と接着強度と焼結性のどちらかの特性が劣化する。しか
しながら、酸化銅を用いることで脱バインダ時に導電成
分の焼結を考慮する必要が無く、プロセス上で選択でき
る2種類のガラスの軟化点の範囲は広いために、これを
用いて接着強度と金属銅の十分な焼結を同時に確保する
ことができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例について具体的に説明す
る。
る。
【0012】次に述べる要領でペーストを作製した。酸
化銅(CuO)粉体に対して低融点側ガラスとしてホウ
珪酸鉛系のものを3重量%、高融点側ガラスとしてホウ
珪酸バリウム系のものを2重量%を加えたものに、エチ
ルセルロースをテルピネオールに10%溶液となるよう
に溶解したものをビヒクルとして加え混練してペースト
とした。なお、各ペースト中に添加したガラスの軟化点
については(表1)に示す。
化銅(CuO)粉体に対して低融点側ガラスとしてホウ
珪酸鉛系のものを3重量%、高融点側ガラスとしてホウ
珪酸バリウム系のものを2重量%を加えたものに、エチ
ルセルロースをテルピネオールに10%溶液となるよう
に溶解したものをビヒクルとして加え混練してペースト
とした。なお、各ペースト中に添加したガラスの軟化点
については(表1)に示す。
【0013】この各ペーストを通常のスクリーン印刷プ
ロセスを用いて、絶縁性焼結基板上にキャスティング、
乾燥したものを(表1)に示す温度で1時間かけて脱バ
インダし、水素中300℃で1時間で還元した後、窒素
中900℃、10分で焼成したものについて評価した。
ロセスを用いて、絶縁性焼結基板上にキャスティング、
乾燥したものを(表1)に示す温度で1時間かけて脱バ
インダし、水素中300℃で1時間で還元した後、窒素
中900℃、10分で焼成したものについて評価した。
【0014】接着強度の評価については2mm角パター
ンに半田付けした錫鍍金銅線の垂直引き剥し試験で行な
い(半田は錫/鉛=63/37、半田付け温度230
℃、銅線直径0.8ミリ)、また焼結性の評価について
は500μm幅線長100mmパターンの配線抵抗値か
ら面積抵抗値(15μm換算)を算出して行なった。
ンに半田付けした錫鍍金銅線の垂直引き剥し試験で行な
い(半田は錫/鉛=63/37、半田付け温度230
℃、銅線直径0.8ミリ)、また焼結性の評価について
は500μm幅線長100mmパターンの配線抵抗値か
ら面積抵抗値(15μm換算)を算出して行なった。
【0015】また比較のために、低融点側ガラスのみと
高融点側ガラスのみを添加したペーストを作製し、同様
の評価を行なった。
高融点側ガラスのみを添加したペーストを作製し、同様
の評価を行なった。
【0016】また金属銅に対して軟化点の異なる2種類
のガラスを加えたペースト(ビヒクル、混練条件など同
様)を作製し、酸化銅ペーストと同様に印刷、乾燥後、
窒素中900℃、10分で焼成し、同様の評価を行なっ
た。結果は(表1)に示すとおりである。
のガラスを加えたペースト(ビヒクル、混練条件など同
様)を作製し、酸化銅ペーストと同様に印刷、乾燥後、
窒素中900℃、10分で焼成し、同様の評価を行なっ
た。結果は(表1)に示すとおりである。
【0017】
【表1】
【0018】試料NO.2から6および8、9は本発明
の適用例であり、2種類のガラスがそれぞれに機能する
ことで優れた特性を有している。試料NO.1は高軟化
点側ガラスが十分に機能していない比較例である。試料
NO.7、10は2種類のガラスの軟化点が近接し過ぎ
ていて特性が劣る例である。試料NO.11では高軟化
点側のガラスの軟化点が高すぎて焼結に十分に寄与でき
なっかた例である。試料NO.12は高軟化点ガラスを
含まず、その寄与が無いものであり、反対に試料NO.
13では低軟化点側ガラスを含まず接着強度が得られて
いないことがわかる。さらに導体材料の出発原料が金属
銅である比較例の試料NO.14では、焼結性は優れて
いるものの、接着強度の点で双方のガラスの機能が十分
に活かされていないことがわかる。以上の実施例のよう
に、本発明の適用例においては、2種類のガラスの機能
により、優れた接着強度と焼結性を同時に得ることが出
来た。
の適用例であり、2種類のガラスがそれぞれに機能する
ことで優れた特性を有している。試料NO.1は高軟化
点側ガラスが十分に機能していない比較例である。試料
NO.7、10は2種類のガラスの軟化点が近接し過ぎ
ていて特性が劣る例である。試料NO.11では高軟化
点側のガラスの軟化点が高すぎて焼結に十分に寄与でき
なっかた例である。試料NO.12は高軟化点ガラスを
含まず、その寄与が無いものであり、反対に試料NO.
13では低軟化点側ガラスを含まず接着強度が得られて
いないことがわかる。さらに導体材料の出発原料が金属
銅である比較例の試料NO.14では、焼結性は優れて
いるものの、接着強度の点で双方のガラスの機能が十分
に活かされていないことがわかる。以上の実施例のよう
に、本発明の適用例においては、2種類のガラスの機能
により、優れた接着強度と焼結性を同時に得ることが出
来た。
【0019】なお、本実施例においてはバインダとして
エチルエルロース系を用いたが、発明の性質上有機バイ
ンダとしては上記実施例の脱バインダ温度において熱、
あるいは酸化分解するものであれば何を用いてもよい。
またペーストのキャスティング方法についても、本実施
例ではごく一般的なスクリーンプロセスを用いたが、用
途に応じて任意の方法を採ることが可能であることはい
うまでもない。
エチルエルロース系を用いたが、発明の性質上有機バイ
ンダとしては上記実施例の脱バインダ温度において熱、
あるいは酸化分解するものであれば何を用いてもよい。
またペーストのキャスティング方法についても、本実施
例ではごく一般的なスクリーンプロセスを用いたが、用
途に応じて任意の方法を採ることが可能であることはい
うまでもない。
【0020】
【発明の効果】本発明は、酸化銅を主成分とし、2種類
のガラスA,B及び有機ビビクルよりなり、一方のガラ
スAの軟化点をX℃,他方のガラスBの軟化点をY℃と
したとき、630≦Y≦830かつ40≦Y−Xである
配線電極ペーストで、この配線電極ペーストを、X℃よ
り高くY℃より低い温度で脱バインダを行い、所定の温
度で還元した後、Y℃より高い温度で焼成を行なう工程
を含む電子部品の製造方法であるため、これによって、
脱バインダ時に低軟化点側のガラスがまず軟化して基板
と電極層との接着強度を確保し、続いて焼成時に高軟化
点側のガラスが、金属の焼結とともに軟化、液相を生成
して金属銅粉体の焼結が進み、優れた特性の銅電極を得
ることが出来る効果がある。
のガラスA,B及び有機ビビクルよりなり、一方のガラ
スAの軟化点をX℃,他方のガラスBの軟化点をY℃と
したとき、630≦Y≦830かつ40≦Y−Xである
配線電極ペーストで、この配線電極ペーストを、X℃よ
り高くY℃より低い温度で脱バインダを行い、所定の温
度で還元した後、Y℃より高い温度で焼成を行なう工程
を含む電子部品の製造方法であるため、これによって、
脱バインダ時に低軟化点側のガラスがまず軟化して基板
と電極層との接着強度を確保し、続いて焼成時に高軟化
点側のガラスが、金属の焼結とともに軟化、液相を生成
して金属銅粉体の焼結が進み、優れた特性の銅電極を得
ることが出来る効果がある。
Claims (2)
- 【請求項1】酸化銅を主成分とし、2種類のガラスA,
B及び有機ビビクルよりなる電極ペーストであり、前記
ガラスAの軟化点をX℃,前記ガラスBの軟化点をY℃
としたとき、630≦Y≦830かつ40≦Y−Xであ
ることを特徴とする配線電極ペースト。 - 【請求項2】酸化銅を主成分とし、2種類のガラスA,
B及び有機ビビクルよりなる電極ペーストであり、前記
ガラスAの軟化点をX℃,前記ガラスBの軟化点をY℃
としたとき、630≦Y≦830かつ40≦Y−Xであ
る配線電極ペーストを、X℃より高くY℃より低い温度
で脱バインダを行い、所定の温度で還元した後、Y℃よ
り高い温度で焼成を行なう工程を含むことを特徴とする
電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34442091A JPH05174614A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 配線電極ペースト及び電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34442091A JPH05174614A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 配線電極ペースト及び電子部品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05174614A true JPH05174614A (ja) | 1993-07-13 |
Family
ID=18369119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34442091A Pending JPH05174614A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 配線電極ペースト及び電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05174614A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0843621A1 (en) * | 1995-01-27 | 1998-05-27 | Sarnoff Corporation | Conductive via fill inks for ceramic multilayer circuit boards on support substrates |
WO2001069991A1 (fr) * | 2000-03-15 | 2001-09-20 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Procede de fabrication d'un substrat ceramique a plusieurs couches, et pate conductrice |
SG118059A1 (en) * | 1998-09-24 | 2006-01-27 | Murata Manufacturing Co | Electrically conductive composition ceramic electronic component and method for producing the component |
JP2008117927A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Murata Mfg Co Ltd | バンプ電極の形成方法、その方法により形成されたバンプ電極および電子回路基板 |
WO2012111478A1 (ja) * | 2011-02-18 | 2012-08-23 | 株式会社 村田製作所 | 導電性ペースト及び太陽電池 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP34442091A patent/JPH05174614A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP0843621A4 (en) * | 1995-01-27 | 1998-12-23 | Sarnoff Corp | CONDUCTIVE INK FOR FILLING HOLES FOR CERAMIC MULTILAYERED CIRCUIT BOARD ON A CARRIER SUBSTRATE |
SG118059A1 (en) * | 1998-09-24 | 2006-01-27 | Murata Manufacturing Co | Electrically conductive composition ceramic electronic component and method for producing the component |
WO2001069991A1 (fr) * | 2000-03-15 | 2001-09-20 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Procede de fabrication d'un substrat ceramique a plusieurs couches, et pate conductrice |
US6846375B2 (en) | 2000-03-15 | 2005-01-25 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method of manufacturing multilayer ceramic wiring board and conductive paste for use |
JP2008117927A (ja) * | 2006-11-02 | 2008-05-22 | Murata Mfg Co Ltd | バンプ電極の形成方法、その方法により形成されたバンプ電極および電子回路基板 |
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