JPH05169922A - 空気入りスタッドレスタイヤ - Google Patents

空気入りスタッドレスタイヤ

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JPH05169922A
JPH05169922A JP3341378A JP34137891A JPH05169922A JP H05169922 A JPH05169922 A JP H05169922A JP 3341378 A JP3341378 A JP 3341378A JP 34137891 A JP34137891 A JP 34137891A JP H05169922 A JPH05169922 A JP H05169922A
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英也 田村
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/13Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
    • B60C11/1369Tie bars for linking block elements and bridging the groove

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  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雪氷路性能を損なうことなく偏摩耗を低減す
る。 【構成】 トレッド表面にタイヤ周方向溝とタイヤ幅方
向溝とにより区画された多角形のブロック3を多数配置
すると共に、該ブロック3の表面にサイプ4を設けたタ
イヤにおいて、少なくとも3ケのブロック3の角部が対
向し合っている前記タイヤ周方向溝とタイヤ幅方向溝と
の溝交差部Aを下式(1)及び(2)の規定を満足する
ように浅く底上げする。 0<a/b≦0.2─────────────(1) 0.2≦h/D≦0.5───────────(2) 但し、aは前記溝交差部A底上げ部分の前記ブロック角
部からのブロック辺に沿う方向の最大長さ(mm),bは
前記少なくとも3ケの各ブロックが有する角部間の対角
線のうちの最大長さ(mm),hは前記溝交差部A底上げ
高さ(mm)、Dは底上げしていない溝部の溝深さ(mm)
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雪氷路性能を損なうこ
となく耐偏摩耗性を向上した空気入りスタッドレスタイ
ヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ブロックパターンを基調とした空気入り
スタッドレスタイヤは、トレッド表面に配置したブロッ
クに多数のサイプを形成し、そのエッジ効果を高めるこ
とにより良好な雪氷路性能を発揮するようにしている。
しかしながら、上記サイプを設けるとブロック剛性が低
下するため、ドライ路面の走行によって偏摩耗(カッピ
ング)が生じるという欠点があった。
【0003】従来、上述のようなスタッドレスタイヤの
偏摩耗を低減する対策としては、溝幅の広い溝の場合
は、トレッド面の法線方向に対する溝角度を大きくする
ことによりブロック角部の剛性を上げる方法が採られて
いる。しかしながら、この方法は、摩耗が進むとトレッ
ド表面の溝面積や溝容積が低下するため、雪氷路性能を
低下するという問題があった。また、溝幅の狭い溝の場
合は、はじめから溝容積を小さくするため、上記のよう
な溝角度を大きくする対策は採用することができなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、雪氷
路性能を損なうことなく偏摩耗を低減するようにした空
気入りスタッドレスタイヤを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の空気入りスタッドレスタイヤは、トレッド表
面にタイヤ周方向溝とタイヤ幅方向溝とにより区画され
た多角形のブロックを多数配置すると共に、該ブロック
の表面にサイプを設けたタイヤにおいて、少なくとも3
ケのブロックの角部が対向し合っている前記タイヤ周方
向溝とタイヤ幅方向溝との溝交差部を下式(1)及び
(2)の規定を満足するように浅く底上げしたことを特
徴としている。
【0006】 0<a/b≦0.2─────────────(1) 0.2≦h/D≦0.5───────────(2) 但し、aは前記溝交差部底上げ部分の前記ブロック角部
からのブロック辺に沿う方向の最大長さ(mm),bは前
記少なくとも3ケの各ブロックが有する角部間の対角線
のうちの最大長さ(mm),hは前記溝交差部底上げ高さ
(mm)、Dは底上げしていない溝部の溝深さ(mm)であ
る。
【0007】このように少なくとも3ケの多角形のブロ
ックの角部が対向し合う溝交差部を浅く底上し、ブロッ
ク角部を部分的に補強することにより効果的にブロック
の剛性のバラツキを小さくすることができ、偏摩耗を防
止することができる。また、部分的な溝の底上げである
ので、摩耗が進んでも或いは溝幅の狭い溝の場合にも、
良好な雪氷路性能を確保することができる。
【0008】以下、図面を参照して本発明を具体的に説
明する。図1は、本発明タイヤのトレッド表面に形成す
るブロックパターンの1例を示す図である。このブロッ
クパターンは、周方向溝1とこの周方向溝1と交差する
幅方向溝2とにより区画された多数の多角形のブロック
3から構成されている。周方向溝1はショルダー部の左
右2本は幅広であるが、センター域の2本は幅狭に形成
されている。センター域には六角形のブロック3からな
る3列のブロック列が半ピッチずつタイヤ周方向に互い
にずらせて配置され、両ショルダー部にはそれぞれ五角
形のブロック3からなる1列のブロック列が配置されて
いる。六角形のブロック3にはタイヤ幅方向のサイプ4
を多数形成し、五角形のブロック3にはタイヤ周方向の
サイプ4を多数形成して良好な雪氷路性能を発揮するよ
うにしてある。
【0009】上記センター域に配置されたブロック3
は、3列のブロック列が半ピッチずつずれているため、
幅狭の周方向溝1と幅方向溝2とが交差する溝交差部A
において、3ケのブロック3の角部が互いに対向し合う
関係になっている。かつ、この溝交差部Aは、溝底が他
の溝本体部分に比べて浅く底上げされている。すなわ
ち、ブロック3の角部は他の部分よりも剛性が低いた
め、このような角部が1箇所に3ケ集合した場合は、こ
の領域のブロック角部は見掛け上さらに剛性が低くなる
ため、カッピング摩耗を起こし易くなるところである。
しかし、溝交差部Aの溝底を上記のように浅く底上げす
ることにより各ブロック3の角部の剛性が向上してブロ
ック全体の剛性を平均化し、相互にバラツキを小さくす
る。そのため、上述したカッピング摩耗を防止するよう
になるのである。
【0010】上記溝交差部Aの底上げ部は、図2に示す
ように、各ブロック3の角部からそれぞれブロック辺に
沿って長さaを有し、かつ周方向溝1及び/又は幅方向
溝2の溝本体部分の深さDの溝底から高さhだけ底上げ
されている。少なくとも3ケの各ブロックに対する長さ
aは、必ずしも相互に同一である必要はなく、異なって
いてもよい。本発明のタイヤは、このような構成おいて
少なくとも3ケのブロックに対して、その辺に沿う長さ
のうちの最大長さa及び底上げ高さhを、前述した式
(1),(2)を満足するようにしなければならない。
上記最大長さaが、少なくとも3ケのブロックが有する
角部間の対角線長さのうちの最大長さbに対して0.2
倍よりも大きくては、摩耗末期まで高い雪氷路性能を維
持することができない。また、底上げ高さhが溝深さD
の0.2倍未満ではブロック3の角部を十分に補強して
剛性のバラツキを低減する効果は得られず、他方、0.
5倍を越えると摩耗末期に溝面積の低下が大きくなりす
ぎて雪氷路性能を確保できなくなる。
【0011】本発明による溝交差部Aの底上げは、3ケ
以上のブロックの角部が寄り集まっている部分の全てに
ついて行う必要はないが、望ましくは図示の実施例のよ
うに溝幅が狭い周方向溝及び/又は幅方向溝に隣接する
ブロックに適用するとよい。その狭い溝幅としては7m
m以下の場合に顕著な効果が得られる。また、周方向溝
1や幅方向溝2の溝幅が広い場合は、溝角度を大きくす
ることができるが、図3に示すように、ブロック3の角
部が相対する幅方向溝2の溝底を底上げすることにより
この角部の剛性を大きくしてもよい。
【0012】
【実施例】トレッドパターンが第1図、タイヤサイズが
650R16、接地幅が148mmでそれぞれ共通であ
り、各ブロックが有する角部間の対角線のうちの最大長
さbと溝交差部A底上げ部分のブロックの角部からのブ
ロック辺に沿う方向の長さaとの比a/b、溝交差部の
底上げ高さhと底上げしていない溝部の溝深さDとの比
h/Dをそれぞれ、表1の通り変更した5種類のタイヤ
を作成した。
【0013】比較のため、溝底部Aを全く底上げしてい
ない従来タイヤ1と、図4に示すように、ブロック3の
辺と辺を繋ぐ形で溝底を底上げした従来タイヤ2を製作
した。これら7種類のタイヤについて、下記の雪氷路性
能と耐偏摩耗性能とを評価した。その結果は表1に示す
通りであった。雪氷路性能 :雪上で車を固定してタイヤを回転させよう
とした場合、タイヤが空転をし始める直前に得られるト
ラクションを測定し、従来タイヤ2の測定値を基準(1
00)とする指数で表示した。この指数値が大きいほど
大きなトラクションが得られることを意味する。耐偏摩耗性能 :摩耗時のカッピングの量を測定し、従来
タイヤ2の測定値を基準(100)とする指数で表示し
た。この指数値が大きいほどカッピングの量が小さいこ
とを意味する。
【0014】 表1から、雪氷路性能は、本発明タイヤ1,2、比較タ
イヤ1,3はいずれも従来タイヤ2よりも向上している
が、比較タイヤ2は従来タイヤ1ほどではないが低下し
ている。他方、耐偏摩耗性は、本発明タイヤ1,2、比
較タイヤ3はいずれも従来タイヤ2よりも著しく向上し
ており、比較タイヤ1も僅かに向上している。しかし、
比較タイヤ2は耐偏摩耗性が不十分であることが判る。
【0015】次に、本発明タイヤ1と比較タイヤ1,3
のトレッド部表面を予め摩耗し、摩耗率がそれぞれ0
%,25%,50%,75%の4種類のタイヤを製作
し、これらのタイヤについて上記雪氷路性能を評価し
た。その結果を表2に示した。 表2から、本発明タイヤ1は摩耗率が50%になっても
新品の比較タイヤ1よりも優れた雪氷路性能を保持する
のに対し、比較タイヤ1,3及び従来タイヤ2は著しく
性能が悪化していることが判る。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも3ケの多角
形のブロックの角部が対向し合う溝交差部を浅く底上
し、ブロック角部を部分的に補強したため効果的にブロ
ックの剛性のバラツキを小さくすることができ、偏摩耗
を防止することができる。また、溝の底上げは部分的で
あるので、摩耗が進んでも或いは溝幅の狭い溝の場合で
あっても良好な雪氷路性能を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明タイヤのトレッドパターンの1実施例を
示す平面図である。
【図2】図1の部分拡大平面図である。
【図3】本発明タイヤのトレッドパターンの他の実施例
を示す平面図である。
【図4】従来タイヤのトレッドパターンを示す平面図で
ある。
【符号の説明】
3 ブロック 4 サイプ A 溝交差部 a 溝交差部Aの底上げ部分のブロック角部からのブロ
ック辺に沿う方向の最大長さ(mm), b 少なくとも3ケの各ブロックが有する角部間の対角
線のうちの最大長さ(mm) h 溝交差部Aの底上げ高さ(mm) D 底上げしていない溝部の溝深さ(mm)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド表面にタイヤ周方向溝とタイヤ
    幅方向溝とにより区画された多角形のブロックを多数配
    置すると共に、該ブロックの表面にサイプを設けたタイ
    ヤにおいて、少なくとも3ケのブロックの角部が対向し
    合っている前記タイヤ周方向溝とタイヤ幅方向溝との溝
    交差部を下式(1)及び(2)の規定を満足するように
    浅く底上げした空気入りスタッドレスタイヤ。 0<a/b≦0.2─────────────(1) 0.2≦h/D≦0.5───────────(2) 但し、aは前記溝交差部底上げ部分の前記ブロック角部
    からのブロック辺に沿う方向の最大長さ(mm),bは前
    記少なくとも3ケの各ブロックが有する角部間の対角線
    のうちの最大長さ(mm),hは前記溝交差部底上げ高さ
    (mm)、Dは底上げしていない溝部の溝深さ(mm)であ
    る。
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