JPH0516779B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般の電話回線を用いて音声と共に
手書き画像を送信し、また受信するための描画像
通信装置に関し、更に詳述すれば、手書き画像を
一般のフアクシミリ装置に対しても送信可能な構
成とした描画像通信装置に関する。

〔従来技術〕

通常の電話回線を利用して手書きの画像を音声
と共に送受信する描画像通信装置が開発されてい
る。この描画像通信装置は、音声信号を従来通り
に電話機を介して入出力すると共に、手書き画像
は感圧タブレツト等を利用した描画パツドの入力
面上に描かれた描画ペン等の軌跡を電気的に入力
し、これをデジタルの画像信号に変換して送信す
るものである。この際、音声信号と画像信号とは
多重化されて一般の電話回線を通じて同時的に送
信される。このようにして電話回線に出力された
信号は相手方の描画像通信装置に受信され、画像
信号と音声信号とに分離され、画像信号はCRT
デイスプレイ等の表示装置に表示され、音声信号
は電話機から音声として出力される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

このように従来既に開発されている描画像通信
装置では、手書き画像と音声とを同時に送信し、
またその相手方の描画像通信装置もこれを同時に
受信可能であるが、双方が同様の描画像通信装置
を使用する必要がある。その一方では、画像のみ
を電話回線を使用して比較的高品質にて送受信す
る装置としてのフアクシミリ装置が既に広く普及
している。このため、一方が描画像通信装置のみ
を有していて他方が描画像通信装置は有していな
いがフアクシミリ装置は有しているような場合に
は画像の通信は不可能であり、あるいは描画像通
信装置相互間の通信により受信した画像をフアク
シミリ装置は有しているが描画像通信装置は有し
ていない通信の相手方に送信するには、描画像通
信装置に入力されている画像をハードコピーとし
て一旦出力させた後、このハードコピーをフアク
シミリ装置にて送信する、という方法を採らざる
を得ず、操作が煩雑であり、また画像品質の低下
を招来する。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は以上の如き事情に鑑みてなされたもの
であり、従来既に開発されいる描画像通信装置
に、フアクシミリ装置に対して画像信号を送信し
得る機能、具体的には画像信号を圧縮符号化処理
する符号化回路、この符号化された画像信号を一
般の電話回線を使用して送信するための変調回
路、更に描画像通信装置本来の機能とフアクシミ
リ装置に対して画像を送信する際の機能とを切換
える切換回路等を付加することにより、既に広く
普及しているフアクシミリ装置に対しても画像の
送信を可能とした描画像通信装置の提供を目的と
する。

本発明は、描画ペンにより文字や図形等の手書
き画像を入力する描画パツドと、該描画パツドよ
り出力される手書き画像信号を記憶する画像メモ
リと、該画像メモリに記憶された画像信号を表示
する表示手段と、前記描画パツドより出力される
手書き画像信号と音声信号とを多重する多重回路
とを、それぞれ配して成る描画像通信装置におい
て、前記画像メモリより順次１ラインづつ読み出
されて余白画素を付加された画像信号を、圧縮し
符号化してフアクシミリ用伝送信号に変換する圧
縮符号化回路と、前記多重回路より音声信号に多
重されて導出される手書き画像信号と、前記圧縮
符号化回路より出力されるフアクシミリ用伝送信
号とを、選択的に電話回線に供給する切換回路と
を、それぞれ配したことを特徴とする。

〔実施例〕 以下、本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。

図面は本発明に係る描画像通信装置の回路構成
を示すためのブロツク図である。

図中１は制御回路３に接続された描画パツドで
あり、この描画パツド１の入力面にに描画ペン等
により手書きで画像が入力される。

DPCM符号化回路２は、描画パツド１の入力
面に入力された手書き画像の信号DPCM（予測符
号化）方式により符号化してデジタル信号として
出力する。

制御回路３は、オペレータが制御回路３に図示
しないスイツチにより電話機６のみ使用、描画像
通信装置としての使用、フアクシミリ装置への画
像の送信の別をそれぞれ指示することにより、上
述し、また後述する各回路構成部材による信号処
理の制御及び切換回路７，８，１５の切換え制
御、あるいは適宜転送先を選択しての信号の転送
処理等を行う。

FSKモデム（変復調回路）４は、DPCM符号
化回路２によりDPCM符号化処理された画像信
号を一般の電話回線１６を介して送信するために
FSK（Frequency Shift Keying）を変調する。
なお、このFSKモデム４は逆に、後述する如く
電話回線１６を介して通信の相手方から受信した
変調された画像信号の復調をも行う。

多重分離回路５はFSKモデム４にて変調され
た画像信号と電話機６から入力された音声信号と
を多重化して電話回線１６に出力する。またこの
多重分離回路５は逆に、電話回線１６を介して通
信の相手方から受信した多重化信号を音声信号と
を送信側で変調された画像信号とに分離して音声
信号を電話機６に、画像信号を前述のFSKモデ
ム４に出力する。

また図中９は相手方から送信されてきてFSK
モデム４にて復調された画像信号を復号化する
DPCM符号化回路であり、このDPCM復号化回
路９により復号化された画像信号は画像メモリ１
０に与えられる。

画像メモリ１０は、送信時には描画パツド１か
ら入力された手書き画像の画像信号を記憶してこ
れをCRTデイスプレイ１１に表示し、また受信
時にはDPCM復号化回路９により復号化された
画像信号を記憶して送信時同様にCRTデイスプ
レイ１１に表示する。

なお、電話機６と多重分離回路５との間には切
換回路７が介装されており、この切換回路７が実
線にて示す如く切換えられている場合には電話機
６は切換回路８に接続され、破線にて示す如く切
換えられている場合には電話機６は多重分離回路
５に接続される。また、切換回路８が実線にて示
す如く切換えられている場合には切換回路７が切
換回路１５と接続され、破線にて示す如く切換え
られている場合には多重分離回路５が切換回路１
５と接続される。そして、切換回路１５が実線に
て示す如く切換えられている場合は切換回路８が
電話回線１６と接続され、破線にて示す如く切換
えられている場合は後述する高速モデム１４が電
話回線１６と接続される。

従つて、総ての切換回路７，８，１５を実線に
て示す如く切換えれば、電話機６は直接電話回線
１６に接続されて通常の電話機としての使用が可
能である。また切換回路１５を実線にて示す如
く、切換回路７及び８を破線にて示す如く切換え
れば、電話機６から入力された音声信号は多重分
離回路５に与えられる。この場合には、送信時に
は電話機６から入力された音声信号とFSKモデ
ム４により変調処理された画像信号とが多重分離
回路５により多重化されて電話回線１６に出力さ
れ、受信時には電話回線１６を介して受信された
た信号が多重分離回路５により音声信号と変調さ
れた画像信号とに分離されて音声信号は電話機６
に、変調された画像信号はFSKモデムにそれぞ
れ与えられ、従来公知の描画像通信装置と同様に
動作する。

以上に説明した構成は、切換回路１５が備えら
れている他は従来既に公知の描画像通信装置と基
本的に全く同様の構成であるが、本発明装置には
一般のフアクシミリ装置に対して画像を送信し得
る機能が付加されており、これに実現するための
回路部材として圧縮符号化回路１２、バツフアメ
モリ１３及び高速モデム１４が備えられている。

圧縮符号化回路１２は、本発明装置によりフア
クシミリ装置に対して画像送信を行う際に、描画
パツド１から入力されて画像メモリ１０に記憶さ
れている画像信号、あるいは他の描画像通信装置
から受信されて画像メモリ１０に記憶されている
画像信号をMH（Modified Huffman：一次元ラ
ンレングス符号化）方式等の圧縮符号化方式によ
り冗長度を圧縮したデジタル信号（符号化信号）
に変換するものである。

高速モデム１４は、通信の相手方のフアクシミ
リ装置と通信するための、たとえばＧタイプ等
の高速モデムを使用している。

更に、バツフアメモリ１３は、圧縮符号化回路
１２が画像メモリ１０に記憶されている画像信号
を読出して圧縮符号化処理する速度と、高速モデ
ム１４が符号化された画像信号を変調処理する速
度との差を吸収するために使用される。即ち、バ
ツフアメモリ１３は、圧縮符号化回路１２により
圧縮及び符号化処理され出力される信号を順次一
旦記憶し、これを高速モデム１４が順次読出しつ
つ変調処理し、変調処理後の信号を電話回線１６
に出力することにより、圧縮符号化回路１２と高
速モデム１４との信号処理速度の差を吸収するも
のである。

なお、上述の圧縮符号化回路１２、バツフアメ
モリ１３及び高速モデム１４を動作させることに
よるフアクシミリ装置に対する画像の送信の際に
は、切換回路７及び８の切換え状態に拘わらず、
切換回路１５が破線にて図示する如く切換えられ
て高速モデム１４の出力信号が電話回線１６に出
力される。

以上の如く構成された本発明装置の動作につい
て以下に説明する。

まず言うまでもないことであるが、電話機６の
みの使用をオペレータが本発明装置に指示した場
合には、制御回路３は切換回路７，８及び１５の
総てを実線にて示す如く切換える。これによりオ
ペレータは電話機６を単独で通常の電話機同様に
使用可能である。

次に本発明装置の本来の機能である描画像通信
装置としての使用をオペレータが本発明装置に指
示した場合には、制御回路３は切換回路７及び８
を破線にて示す如く切換え、切換回路１５を実線
にて示す如く切換える。これにより、本発明装置
は従来の描画像通信装置と基本的に全く同様に動
作する。即ち、描画パツド１上に描画ペン等によ
り手書き入力された文字、図形等の手書き画像の
信号は、DPCM符号化回路２に与えられて
DPCM方式により符号化され、制御回路３を介
してFSKモデム４に転送されてFSK変調され、
多重分離回路５に与えられる。多重分離回路５で
は、FSKモデム４から与えられた変調信号と、
電話機６から入力された音声信号とが多重化さ
れ、この多重化された信号が電話回線１６に出力
されて通信の相手方へ送信される。なお、上述の
送信時には、描画パツド１上に手書き入力された
画像の信号は信号処理のためDPCM符号化回路
２に与えられると同時に制御回路３を介して画像
メモリ１０にも与えられ、CRTデイスプレイ１
１に表示される。

一方、相手方から送信された信号を受信する場
合には、受信された信号は多重分離回路５にて先
ず音声信号と変調信号とに分離され、音声信号は
電話機６に与えられて音声として発生され、変調
信号はFSKモデム４に与えられて復調される。
復調された信号は制御回路３を介してDPCM符
号化回路９に与えられて復号化され、画像メモリ
１０に与えらる。画像メモリ１０はDPCM復号
化回路９から与えられた信号を記憶すると共に、
CRTデイスプレイ１１に出力する。これにより、
CRTデイスプレイ１１には、通信の相手方から
送信された画像が表示される。

さて、オペレータがフアクシミリ装置への画像
の送信を指示した場合には、制御回路３は切換回
路７及び８を実線にて示す如く切換え、切換回路
１５を破線にて示す如く切換える。これにより、
本発明装置の特徴たるフアクシミリ装置に対する
画像の送信が可能な状態となる。即ち、描画パツ
ド１上に手書き入力された画像、あるいは通信の
相手方から受信した画像は画像メモリ１０に記憶
されているため、この状態でまず制御回路３は電
話機６を電話回線１６を介して他の通信の相手方
のフアクシミリ装置に接続する。そして、画像の
送信が指示されると、制御回路３は画像メモリ１
０に記憶されている画像信号を順次１ラインずつ
読出し、通信相手のフアクシミリ装置の規格と同
じ１ライン当たりの画素数（たとえば、Ｇ規格
のA4版の場合には1728画素）となるように余白
の白画素を付加した後、圧縮符号化回路１２に転
送する。圧縮符号化回路１２は転送された信号を
圧縮化及び符号化処理し、バツフアメモリ１３に
出力して記憶させる。このようにしてバツフアメ
モリ１３に記憶された信号は、通信の相手方のフ
アクシミリ装置の規格と同じ信号伝送速度（Ｇ
規格であれば9600bps、あるいは4600bps）にて
高速モデム１４により順次読出され、変調処理さ
れて切換回路１５から電話回線１６に出力され
る。このようにして電話回線１６に出力された信
号は、相手方のフアクシミリ装置に受信され、画
像として再生される。

〔効果〕

以上に詳述した如く、本発明装置によれば、手
書き入力された画像を同様の描画像通信装置のみ
ならず、通信相手のフアクシミリ装置へ送信して
フアクシミリ装置に受信させることが可能とな
る。従つて、双方が共に描画像通信装置を有して
いる場合に限らず、受信側がフアクシミリ装置の
みを有している場合にも画像通信が可能となるの
で、画像通信の拡大及び普及に貢献するところが
多大である。

また、描画像通信装置相互間の通信により受信
して得られた画像をフアクシミリ装置のみを有す
る通信相手へ送信する場合には、一旦ハードコピ
ーとして再生した後にフアクシミリ装置相互間に
て送信するのではなく、直接フアクシミリ装置に
対して送信することが可能となる。このため、一
旦ハードコピーとして再生した画像をフアクシミ
リ装置にて送信する場合に比して画質の劣化が回
避される、等の効果がある。

更に、前記実施例では、フアクシミリ装置への
画像送信の際に使用する画像メモリを特別に備え
るのではなく、従来の描画像通信装置に使用して
いる画像メモリを使用しているため、回路構成が
簡略化され、製作コストも低減される。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すための本発明装置
の回路構成を示すブロツク図である。 １……描画パツド、３……制御回路、４……
FSKモデム、５……多重分離回路、６……電話
機、１０……画像メモリ、１１……CRTデイス
プレイ、１２……圧縮符号化回路、１３……バツ
フアメモリ、１４……高速モデム、１５……切換
回路、１６……電話回線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 描画ペンにより文字や図形等の手書き画像を
   入力する描画パツドと、該描画パツドより出力さ
   れる手書き画像信号を記憶する画像メモリと、該
   画像メモリに記憶された画像信号を表示する表示
   手段と、前記描画パツドより出力される手書き画
   像信号と音声信号とを多重する多重回路とを、そ
   れぞれ配して成る描画像通信装置において、 前記画像メモリより順次１ラインづつ読み出さ
   れて余白画素を付加された画像信号を、圧縮し符
   号化してフアクシミリ用伝送信号に変換する圧縮
   符号化回路と、 前記多重回路より音声信号に多重されて導出さ
   れる手書き画像信号と、前記圧縮符号化回路より
   出力されるフアクシミリ用伝送信号とを、選択的
   に電話回線に供給する切換回路とを、 それぞれ配して成る描画像通信装置。